JPH0532516A - 歯科用殺菌性硬化組成物 - Google Patents

歯科用殺菌性硬化組成物

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JPH0532516A
JPH0532516A JP3214357A JP21435791A JPH0532516A JP H0532516 A JPH0532516 A JP H0532516A JP 3214357 A JP3214357 A JP 3214357A JP 21435791 A JP21435791 A JP 21435791A JP H0532516 A JPH0532516 A JP H0532516A
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titania
tooth
fine powder
metal
titania fine
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JP3214357A
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Mitsuo Ito
充雄 伊藤
Yoshisaburo Fujimura
芳三郎 藤村
Hiroya Ogino
碩哉 荻野
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J Morita Manufaturing Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 歯科用の歯牙充填補修材や義歯成形補助剤に
殺菌機能を付与した、歯科用殺菌性硬化性組成物を提供
する。 【構成】 歯科用硬化性組成物に金属(特に、白金パラ
ジウムあるいはチタン)を担持したチタニアを配合し
て、その硬化体に殺菌性を付与する。 【効果】 金属担持チタニア微粉を含有する硬化体に適
宜可視光線を照射すれば、該硬化体と周辺歯部は殺菌さ
れて、う触や歯周疾患の予防、悪臭防止に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科用の歯牙充填補修
材や義歯成形補助材に殺菌機能を付与した歯科用殺菌性
硬化性組成物の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】歯科治療においては、歯牙のう触による
欠損部や根管の病根部には、切除・消毒や歯髄の除去と
拡孔、消毒等の処置の後、充填材や補修材を充填、塗布
もしくは盛付けをして、当該歯牙を整形復元する治療が
なされる。また、歯槽膿漏により失った歯牙については
義歯により補充する治療がなされる。
【0003】これらの治療に際しては、歯根管内を緻密
に充填する歯根管充填材、歯根管から歯質に通ずる細孔
を密封するシーリング材、歯牙面に他の部材を接着する
歯科用接着材や歯科用セメント、歯牙欠損部を補充盛付
するコンポジットレジンや光重合レジン、歯牙面に塗布
するプライマーあるいは喪失歯牙の代用をなす義歯や歯
牙表面に貼着して歯冠などを修復する陶材などが使用さ
れている。
【0004】これらの歯科材料は、一部が欠如した歯牙
の表面や歯根管内に塗布・接着、充填されて、硬化して
固形物として、長期にわたり歯牙部に保持されるもので
あるが、治療の際にこの固形物に空洞を生じたり、歯牙
との接着面の一部に間隙を生じたり、あるいは歯根管尖
孔の密封が不完全であると、長年の使用中に、細菌類の
繁殖源となって、歯根管尖孔や歯周の疾患を生ずる危険
が高くなり、その対策が要求されている。
【0005】歯根管充填材に関しては、従来技術には、
X線造影材と共に抗菌材を配合した歯根管充填材が知ら
れており、例えば、粉液型で、粉剤にα−リン酸三カル
シウム、ハイドロキャパタイト、X線造影材及び抗菌材
を含み、液剤には、ポリアクリル酸系水液であり、抗菌
材にはヨードホルム又はクロルヘキシジン塩酸塩を利用
する充填材が開示されている(特開昭62−19508
号)。
【0006】また、歯科用硬化物にあらかじめ抗菌性ゼ
オライトを配合する抗菌性硬化物も提案されており、ゼ
オライトを含有させた歯冠修複用レジン(特開平1−2
90612号)は、歯肉縁付近のレジン歯冠表面に付着
した細菌の繁殖を抑制して歯周疾患を予防することを目
的とし、またゼオライトを配合したレジン製義歯用床材
(特開平1−254608号)は、義歯粘膜面に付着し
た菌類やカビ類の増殖を抑制しようとするものである。
さらに、陶材にゼオライトを配合して一体焼成する抗菌
性陶材も提案されている(特開平1−275507
号)。
【0007】義歯の調整においては、患者の歯顎部か
ら、印象材により印象を採取して、固化印象材の陰型を
得て、次いでこの陰型に焼成石膏を流し込み、石膏模型
を作製し、石膏模型を基礎に、義歯床やプリッジと歯冠
を調整する。患者からの印象採取と石膏模型の作成の際
に、印象材、石膏模型は、患者の唾液や血液を介して患
者の細菌等が付着し、これらを取扱う歯科術者や義歯作
成者は細菌により感染する危険が常にある。
【0008】従来技術には、あらかじめ、消毒剤を含有
させたアルギン酸印象材が提案されており(特開平1−
100110号)、配合されたグルコン酸ヘキシジンな
どの消毒剤の殺菌作用により印象材を介しての感染を遮
断しようとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】歯牙の修複材料など歯
科用硬化材料は、歯牙に長期間固着されて、その硬化を
発揮するものであるから、当該硬化材料に配合された殺
菌剤や抗菌性ゼオライトは、長期間安定であって、かつ
一定の薬効が維持される必要があるが、長年使用中に殺
菌成分の溶出や分解によって殺菌効果の低減消失する可
能性が高く、またゼオライトは、細菌を吸着してその活
性を低下させて繁殖を抑制するだけであって、細菌を死
滅させるものではなく、従って、自己の歯牙部の疾患の
発生や他人への感染を完全に防止できるものではない。
【0010】また、印象材への消毒剤の配合は、歯顎部
へ押圧により印象材に付着した細菌を確実に殺菌できる
点で有効であるが、上記と同様に消毒剤成分によっては
かえって人体への為害性に問題があるものがある。
【0011】一方、近年に至り、金属とチタニアとを接
触させて光を照射すると、チタニアは光半導体として挙
動し、水中では顕著な殺菌性を示すことが見出されてい
る。
【0012】本発明は、チタニアの有する光電気化学的
殺菌作用を利用して、殺菌剤を使用することなく持続性
と安全性の高い歯科用殺菌性の硬化性組成物を提供し
て、上記諸問題に対処しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の歯科用硬化性組
成物には、金属微粉を担持したチタニア微粉が混合され
ていることを特徴とするものである。
【0014】ここにチタニア微粉はルチル型であって
も、アナターゼ型であってもよいが、粒子径100μm
以下、好ましくは5μm以下の微粉であって、かつ金属
を担持している形態が要求される。担持される金属とし
ては、歯牙に長期に固定される場合の硬化性組成物に
は、人体に対する為害性の観点から、白金、パラジウム
もしくはチタニウムが最適であり、次いで、銀、金、ニ
ッケル等の卑金属なども使用可能である。また、印象材
や石膏模型に対しては、ニッケルが使用される。
【0015】金属微粉をチタニアに担持させる形態は、
金属とチタニア粒子とが固着して、電気的に接触してい
る状態であればよく、チタニア微粒子の表面に白金等の
金属が固着したものを使用するかまたは、金属粉末とチ
タニア粒子とを単に混練し互いの表面に担持したもので
も良い。例えば、四塩化白金酸塩水溶液中にチタニア微
粉を添加して光照射を行い白金皮膜を被着させる方法
や、真空中で白金をチタニア微粉に蒸着する方法、ニッ
ケル塩を含有する電解液中にチタニア微粉を分散させ
て、粒子表面にニッケルを無電解メッキする方法などの
従来法が採用できる。また、機械的方法として、金属チ
タニウムとチタニアの混合微粉を圧縮成型して得たブリ
ケットを真空中で高温加熱し、冷却後再度、粉砕して、
焼結微粉とする方法や金属チタニウムとチタニアの混合
微粉を圧縮と粉砕とを繰り返して固結させる方法も採用
することができる。
【0016】歯科用硬化性組成物は後述のように、通
常、使用前は粉剤と液剤又は液剤と液剤との組合わせか
ら成り、使用に際して両者を混合してペースト状もしく
は液状として、所定歯牙部位に使用されて硬化するが、
本発明においては、あらかじめ、液剤もしくは粉剤に金
属を担持した当該チタニア微粉を配合する。金属を担持
したチタニア微粉は、歯根管充填剤、シーリング材、サ
ージカルパック、歯科用セメント、プライマー、コンポ
ジットレジン、硬質レジンもしくは光重合レジン、レジ
ン義歯、又は義歯調整用の印象材もしくは石膏に混合さ
れて、本発明の歯科用殺菌性硬化性組成物が構成され
る。以下に実施の態様として本発明を説明する。
【0017】歯根管充填材は、治療後の歯髄腔の空隙を
補充して完全に封鎖して、根管底部の根尖孔と歯周組織
との間及び根管と口腔との間の細菌感染経路を遮断する
ものであるが、本発明においては、酸化亜鉛、ロジン及
び硫酸バリウム等のX線造影材を主成分とする粉材中
に、上記白金もしくはチタニウムを担持したチタニア微
粉を配合し、使用に際しては、ユジノールを含む液剤と
上記粉剤とを混和して、ペースト状として、歯根管に充
填し、硬化させる。また水酸化カルシウム系の充填剤に
対しては、当該水酸化カルシウム粉末に当該チタニア微
粉が添加される。
【0018】歯科用セメントは、補綴物の合着、う触窩
洞の充填、覆髄材、裏装材、支台の築造に供される硬化
剤であり、その種類は多様であるが、例示すれば、酸化
亜鉛とリン酸との反応を利用するリン酸亜鉛セメント、
酸化亜鉛とポリカルボン酸の反応を利用したポリカルボ
キシレートセメント、アルミノシリケートとポリカルボ
ン酸の反応を利用したグラスアイオノマーセメント等、
酸−アルカリ反応によって硬化させるものが使用され、
本発明においては、アルカリ成分を含む粉剤中に、上記
金属を担持したチタニア微粉を混合しておく。他種類の
セメントに対しても、同様に粉剤もしくは液剤に当該チ
タニア微粉が混合され、殺菌性の歯科セメントが形成さ
れる。
【0019】歯牙への接着のための上記セメントの塗布
に先立って、歯牙表面に塗布されるプライマーに対して
も、上記根管充填剤に先立って、歯質細管充填用のシー
リング材に対しても、無機フィラーに加えて又はその代
わりに、上記金属を担持したチタニア微粉を添加配合し
て、本発明の殺菌性プライマー又はシーリング材が構成
できる。
【0020】コンポジットレジン、硬質レジンは、う触
窩洞の充填、欠損歯牙部の充填、歯冠の盛整に供される
硬化体で、また広く接着剤として利用可能であるが、従
来から多官能性(メタ)アクリル酸エステル誘導体の液
状ポリマーと、重合開始剤とシリカ微粉のようなフィラ
ーとを主要成分とする二液型の硬化性組成物が従来から
広く使用されており、光重合レジンは、同様の液状ポリ
マーと光重合開始剤、還元剤及びフィラーから成る一液
型で、可視光照射で重合硬化する組成物である。本発明
には、当該フィラーに加えて、上記金属担持のチタニア
微粉を混合した殺菌性のコンポジットレジン等歯科用レ
ジンを構成することができる。
【0021】フィラーに加えて、当該チタニア微粉を混
合して、殺菌性義歯用組成物が構成される。レジン製義
歯床材や裏装材にも同様に適用される。
【0022】これら修複用レジンやレジン義歯は、硬化
後に外観と咬合の調整のため、その表面が切削され、平
滑面にされる。フィラーは、本来、歯質の光沢・色調を
付与し、硬化物の強度を高めるために配合されるが、本
発明においては、歯牙の目視可能な部位に使用される修
復用もしくは義歯用のレジンには、チタニア微粉がフィ
ラーに混合されて好適に使用される。
【0023】本発明の殺菌性硬化性組成物には、酸化亜
鉛を主成分とする粉剤と、ユジノールを主成分とする液
剤から成るサージカルパックと称される繃帯材が含ま
れ、この場合は、当該粉剤中に金属担持のチタニア微粉
を配合される。歯科用として歯肉炎による歯肉縁部を削
除した跡に本発明の繃帯材をペースト状にして添着し
て、固化せしめ、当該患部の殺菌と治癒促進を図り、感
染を防止するものである。
【0024】義歯調整用の印象材においては、通常、ア
ルギン酸印象材が広く使用されているが、この場合、本
発明は、アルギン酸塩、硫酸カルシウムと硅藻土などの
フィラーからなる粉剤中に、上記金属担持のチタニア微
粉を配合して構成され、水と混和して使用する。本発明
は、その他、寒天印象材にも適用される。また、石膏模
型用焼石膏に対しては、焼石膏微粉中に上記金属担持の
チタニア微粉を混和して、本発明の殺菌性石膏が形成さ
れる。
【0025】上記殺菌性硬化性組成物への、チタニア微
粉の配合量は、その硬化物の種類、用途や硬化物が歯質
に包蔵されるか露出されるかの相違、殺菌の必要性等に
よって異なるが歯根管充填材に対しては、粉剤中1〜5
0重量%、歯科用セメントに対しては、粉剤中1〜35
重量%、歯科用レジンに対しては、レジン100部に対
して1〜20部、印象材に対しては粉剤中1〜75重量
%、石膏に対しては粉剤中1〜50重量%とする。尚、
この配合量はそれぞれ精度、硬度、耐久性に応じて上記
範囲内で適当に変えることが出来る。
【0026】
【作用】金属を担持したチタニア微粒子は、湿潤状態で
光を照射すると、チタニアは光半導体として作用し、チ
タニアの価電子帯の電子が励起されて伝導帯に移行する
とともに、価電子帯に正孔を残し、チタニア界面で水と
反応してOHラジカル又は酸素O2 を発生させ、他方、
チタニアの伝導帯中の電子は、チタニア表面に固結した
金属に伝導して金属表面で放電して、水素H2 を発生す
る。このチタニアの光照射による光電気化学的反応が殺
菌に密接に関与して、大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球
菌、枯草菌、黒カビ、口腔内に存在するう触菌その他の
細菌や真菌を有効に死滅させることができる。照射光に
ついては、紫外線を必要とせず、太陽光、特に蛍光灯の
可視光で十分な殺菌効果を生ずる。
【0027】上記金属担持チタニア微粉は、硬化性組成
物の粉剤に、又はフィラー中に混合されているから、混
練して、塗着充填して成る硬化物中に均一に分散してい
る。
【0028】コンポジットレジン、硬質レジン、光重合
レジン、又はレジン義歯は、歯質外に露出して形成され
る硬質体の部分は、研磨により表面が平滑にされるが、
当該硬化体表面に露出した当該チタニア粒子が光照射に
より、その硬化物表面及び接合した歯牙表面を殺菌す
る。特に歯肉縁下部に埋設される歯牙位置に補修用の当
該チタニア配合のレジンを使用すれば、歯周部の殺菌に
有効で、治療後の当該歯周部の歯周疾患の予防が可能で
ある。
【0029】義歯やレジン義歯床をチタニア微粉配合の
レジンで成型し、その硬化体表面に露出したチタニアが
殺菌効果を付与するから、口腔内殺菌と悪臭防止に有効
となる。
【0030】接着剤、歯科用セメントにつき、硬化の際
に空洞や接着不良による狭隙が生じても、チタニアの殺
菌効果によって、当該空洞等で繁殖しがちな菌類を死滅
させることができ、接着部に発生しがちな新たなう触を
防止することができる。
【0031】充填材やシーリング材においては、分散し
ている当該チタニア微粉の殺菌効果により、口腔から歯
根管下部の根尖底への細菌感染と細菌の繁殖を防止する
ことができる。
【0032】口腔内の歯牙部に固定される上記硬化体に
殺菌性を付与するには、光を照射する必要があるが、歯
科治療中であれば、可視光線照射器で当該硬化体に照明
する。歯質は半透明であるから、歯質に内装された歯根
管充填材に対しても、歯質に接する境界部は照明するこ
とができる。また、一般家庭にあっても、口を開けて蛍
光灯の照明光を採り入れるようにすれば、レジン硬化体
を照明することは可能である。
【0033】金属担持のチタニア微粉を配合した印象材
又は石膏は、印象採取後又は石膏賦型後、速やかに湿潤
状態で蛍光灯照明下に保持すれば、その硬化体の表面を
容易に殺菌できる。
【0034】
【実施例】まず、金属を担持したチタニア微粉の製作を
以下に示す。チタニア微粉は、チタン白(平均粒度1〜
100μm)を原料とし、金属に白金箔(厚み10〜5
0μm)を用いた。まず基材上に白金箔を保持し、これ
にチタニア微粉を溶射トーチにより溶融して溶射しチタ
ニア被膜(膜厚50μm前後)を形成し、これを粉砕し
平均粒度10〜150μmの白金担チタニア微粉を得
た。
【0034】この白金担持チタニア微粉を使用した、根
管充填材、光重合レジン、印象材及び石膏に適用する配
合例を以下に示す。 (1)根管充填材では、 (イ)組成主剤(粉剤) 酸化亜鉛 39%(重量・・・以下同じ) ロジン 29% 次炭酸ビスマス 14% 硫酸バリウム 14% チタニア微粉 4%液剤 チュージ油 80% オリーブ油 20% (ロ)調製 主剤と液とを適量ずつ混ぜ合わせペースト状とし根管内
に充填する。 (ハ)その他 配合量としては、この例の外、1〜50重量%が適当で
ある。チタニア微粉がこれ以下であれば殺菌性が十分で
なく、これ以上であれば充填効果が落ちる。
【0035】(2)光重合レジンでは、 (イ)組成 ポリシアヌレート ビニル化合物 重合開始剤 以上合計100部 チタニア微粉 5部 (ロ)調製 上記を混合して光重合レジンとした。 (ハ)その他 配合例としては、この例の外、レジン100部に対し、
チタニア微粉1〜20部が適当である。チタニア微粉が
これ以下であれば殺菌性が十分でなく、これ以上であれ
ばレジンの強度、耐久性が劣化する。
【0036】(3)印象材では、 (イ)組成 アルギン酸ナトリウム 15重量% 硫酸カルシウム2水塩 15重量% 第3リン酸ナトリウム 2重量% タルク 10重量% ケイソウ土 48重量% チタニア微粉 10重量% (ロ)調製 上記を混練し印象材を作った。 (ハ)その他 配合例としては、この例の外、粉剤中チタニア微粉を1
〜75重量%配合することができる。チタニア微粉がこ
れ以上であると、精度の良い印象材とはならず、また強
度が不足し、これ以下であると、殺菌性が十分でない。
【0037】(4)石膏では、 (イ)組成 焼石膏100部、白金担持チタニア20部。 上記を混合して粉剤とした。 (ロ)調製 この粉剤に水を配合して石膏泥を調整し、上記印象材の
陰型に流し込んで石膏模型とした。 (ハ)その他 配合例としては、この例の外、粉剤中1〜50重量%配
合することが出来る。チタニア微粉がこれ以上である
と、強度が不足し、かつ硬化時間が長くなる。これ以下
であると、殺菌性が不足する。尚、特にこれらの殺菌性
は、緑膿菌を用いてシャーレ中の細菌培養液に蛍光灯を
照射して検査した結果、30分以上保持すれば殺菌でき
た。チタニアは生体に対して為害性を示さないため、本
発明を重合レジンや根管充填材として使用しても人体に
全く害を及ぼすことなく使用出来る。
【0038】
【発明の効果】本発明の歯科用殺菌性硬化性組成物を実
施すれば、次のような効果を奏することができる。即
ち、歯牙表面に露出している当該金属担持チタニア微粉
を含有する組成物の硬化体に、適宜可視光を照射すれ
ば、当該硬化体とその周辺歯牙部は殺菌され、う触や歯
周疾患の予防や悪臭防止に有効である。
【0039】また、歯質内部に内蔵された当該硬化体に
対して、歯質を透過する可視光を照射することにより、
当該硬化体が歯質内面に接する境界部で殺菌効果を現わ
し、歯質内部や歯肉深部の疾患予防に有効である。
【0040】さらに印象材や石膏模型に光照射するだけ
で、殺菌性が付与されるから、患者口腔内の細菌性病原
体の伝染経路を遮断することができ、義歯調製過程の従
事者から感染症の発生を防護することができる。
【0041】金属を担持したチタニアは、金属に白金、
チタニウムを使用する限り、人体に為害性を全く生せ
ず、また殺菌剤のように消耗することなく、従って本発
明の硬化体は、長年の口腔内使用に対しても極めて安全
で、かつ殺菌効果の持続性を保証することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 金属を担持したチタニア微粉を混合して
    成る歯科用殺菌性硬化性組成物。
JP3214357A 1991-07-30 1991-07-30 歯科用殺菌性硬化組成物 Pending JPH0532516A (ja)

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