JP2005335752A - 塗布容器 - Google Patents

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Kazuhisa Yoshimura
和寿 吉村
Takayuki Goto
孝之 後藤
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Abstract

【課題】容器の不用意なスクイズによって内容物が排出されることがないが、塗布栓の押し下げ動作のみで適量滴下、塗布できる、構造の簡素化された塗布容器を提案する。
【解決手段】内容物を収納する容器(1)と、この容器(1)の口部(1a)に保持され容器内につながる開口を有するベース(2)と、先端部に注出孔(3a)を有し該ベース(2)に弾性部材(S)を介して抜け止め保持される塗布栓(3)からなるものとして、前記塗布栓(3)の内側に、注出孔(3a)に面して配置される多孔質体(4)と、ベース(2)の開口を閉塞状態に維持するが弾性部材(S)の反発力に抗する塗布栓(3)の押圧にて該ベース(2)の開口を開放して容器(1)内の内容物を多孔質体(4)を経て注出孔(3a)より排出する弁体(5)とを配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、粘度の低い液体、とくに浸透性の高い液体を必要に応じて適量注出、塗布するのに好適な塗布容器に関するものである。
薬液や乳液等の化粧料を入れる容器は、容器の胴体部分をスクイズすることによって注出するものが普通であるが、粘度の低い液体、とくに浸透性の高い液体を内容物としてそれを少量塗布する用途に使用される、例えば、消毒液や治療薬を入れる容器では、その注出に際して内容物が必要以上に出てしまったり、あるいは胴体部分の不用意な加圧(スクイズ)によって内容物が漏れ出てしまう不利がある。
上記のような不具合を解消した容器としては、尾端の押釦を指先で押し込み、そのたびに少量ずつ先端の筆に液状物を供給する仕組みのものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実公平7−7857号公報
しかしながら、上記の従来型の容器は、眉墨や口紅等の化粧料の分野において適用されるものを前提としており、構成部材が多いうえ構造も複雑であり、比較的安価な構成が要求される薬液等を入れる容器には適さない。
本発明の課題は、内容物を使用する分だけ確実に注出して塗布することができる構造の簡素化された新規な塗布容器を提案するところにある。
本発明は、内容物を収納する容器と、この容器の口部に保持され容器内につながる開口を有するベースと、先端部に注出孔を有し該ベースに弾性部材を介して抜け止め保持される塗布栓からなり、
前記塗布栓の内側に、注出孔に面して配置される多孔質体と、ベースの開口を閉塞状態に維持するが弾性部材の反発力に抗する塗布栓の押圧にて該ベースの開口を開放して容器内の内容物を多孔質体を経て注出孔より排出する弁体とを配置したことを特徴とする塗布容器である。
上記の構成になる塗布容器において多孔質体は、内容物の滴下スピードあるいは流量の調整を可能とする焼結体、スポンジまたはフェルトからなるものを用いることができる。
また、前記塗布栓と容器との間には、該塗布栓の押圧を防止するストッパーを設けることができ、かかるストッパーとしては、C型断面になる弾性リング若しくは引きちぎりによって取り外しを可能とするバージンリングが有利に適合する。
ベースの開口は注出栓を弾性部材の反発力に抗して押圧した時にのみ開放され、この時、内容物は多孔質体を経て流れ出るため適量注出が可能になる一方、弁体が閉塞された状態にある時は容器が不用意にスクイズされても内容物が排出されることはない。
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明にしたがう塗布容器の実施の形態を示した図である。
図における1は内容物を収納する容器、2は容器1の口部に螺合又はアンダーカット嵌合により保持され容器内につながる開口2aを有するベース、3はベース2に弾性部材Sを介して上下に摺動可能でかつ、抜け止め保持される塗布栓であって、この塗布栓3はその先端部に注出孔3aを有する。
また、4は塗布栓3の内側で注出孔3aに面してそれを塞ぐように配置される多孔質体、5は多孔質体4の固定保持機能を兼ね備えた弁体である。この弁体5は多孔質体4につながる孔5aを有し、弁部5bにてベース2の開口2aを閉塞状態に維持するものであり、弾性部材Sの反発力に抗する塗布栓3の押圧にて該ベース2の開口2aを開放して容器内の内容物を孔5a、多孔質体4を経て注出孔3aより滴下、排出することができるようになっている。
6はキャップ、7は塗布栓3と容器1との間に配置され該塗布栓桟の押圧を防止するストッパーである。
図1に示した状態(流通時等)では、キャップ6、ストッパー7を取り外した状態においても弁体5の弁部5bがベース2の開口2aを塞いでおり、容器1を誤ってスクイズしても内容物が排出されることはない。
内容物を注出、塗布するには、ストッパー7を取り外した後、図2に示すように弾性部材Sの反発力に抗する向きに注出栓3を押圧しその状態を維持したままで容器1そのものを図3に示す如く傾ければよい。
図3の状態ではベース2の開口2a、弁体5の孔5aを経た内容物は多孔質体4を通過するため、該多孔質体4の存在が抵抗となり粘度の低い液体、とくに浸透性の高い液体の排出速度、流量の調整(例えば、1滴/秒)がなされて塗布栓3の注出孔3aから滴下される。
多孔質体4はセラミックス等の粉体を成形して焼結したものを用いることができるが、スポンジやフェルト等も適用することが可能であり、使用目的に応じて適宜変更される。
また、弁体5は塗布栓3とは別体としてその一端を塗布栓3の内側で係合保持する構造としたが、該弁体5は多孔質体4の配置に支障がなければ一体ものとして構成することもでき、この点については限定されない。
ストッパー7については、着脱が可能なC型断面を有する弾性リングを用いてもよいし、塗布栓3の下端若しくはベース2下端に連結片又は薄肉部を介して一体成形され引きちぎりによって取り外しを可能とするバージンリングを用いてもよい。
容器のスクイズによって内容物が排出されることがないが、塗布栓の押圧にて内容物を適量滴下させることが可能な、構造の簡素化された塗布容器を提供できる。
本発明にしたがう塗布容器の実施の形態を示した図である。 図1に示した容器の使用状態を示した図である。 図1に示した容器の使用状態を示した図である。
符号の説明
1 容器
2 ベース
3 塗布栓
3a 注出孔
4 多孔質体
5 弁体
5a 孔
5b 弁部
6 キャップ
7 ストッパー
S 弾性部材

Claims (4)

  1. 内容物を収納する容器と、この容器の口部に保持され容器内につながる開口を有するベースと、先端部に注出孔を有し該ベースに弾性部材を介して抜け止め保持される塗布栓からなり、
    前記塗布栓の内側に、注出孔に面して配置される多孔質体と、ベースの開口を閉塞状態に維持するが弾性部材の反発力に抗する塗布栓の押圧にて該ベースの開口を開放して容器内の内容物を多孔質体を経て注出孔より排出する弁体とを配置したことを特徴とする塗布容器。
  2. 前記多孔質体は、内容物の排出速度、流量の調整を可能とする焼結体、スポンジまたはフェルトからなる請求項1記載の塗布容器。
  3. 前記塗布栓と容器との間に、該塗布栓の押圧を防止するストッパーを有する請求項1記載の塗布容器。
  4. 前記ストッパーがC型断面になる弾性リング若しくは引きちぎりによって取り外しを可能とするバージンリングからなる請求項3記載の塗布容器。
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