JP2005335591A - 電動式パワーステアリング装置及びブラシレスモータの異常検出装置 - Google Patents

電動式パワーステアリング装置及びブラシレスモータの異常検出装置 Download PDF

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貴之 尾藤
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Abstract

【課題】ホールセンサの異常を早期に検出することができる。
【解決手段】電動式パワーステアリング装置は、モータ11のロータの回転位置に応じて位置検出信号を出力するホールセンサ12〜12と、モータ11の逆起電圧に基づいて当該モータ11の推定モータ角度θaを算出する積分部27と、ホールセンサ12〜12から出力される位置検出信号の組み合わせに基づいてモータ11の回転角度を検出するとともに、その検出した回転角度と推定モータ角度θaとを比較する比較演算部28と、比較演算部28の比較結果に基づいてホールセンサ12〜12の異常を検出するフェールセーフ演算部29とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の操舵系に電動モータにより操舵補助力を付与する電動式パワーステアリング装置に関する。
特許文献1に開示されている電動式パワーステアリング装置は、予め形成したゲート設定テーブルから該当するセンサ信号の検出状態の組み合わせを検索し、該当するセンサ信号の検出状態の組み合わせがないときセンサに異常が発生したものとして、制御回路に異常通知を行うとともに、フェールリレーを開状態とし、FETゲート駆動回路がモータ駆動回路の各トランジスタをオフ状態としてコイル回路への電流供給を停止する構成になっている。
特開平8−251975号公報
前記特許文献1のような原理では、次のような問題が発生する。なお、ここでは、特許文献1の原理の下、3相ブラシレスモータに使用する3個のホールセンサの異常検出を行う場合を説明する。
図19は、3個のホールセンサA,B,Cのホールセンサ出力信号(“0”(Low)又は“1”(High))を示し、同図(A)は、正常動作時のものであり、同図(B)は、ホールセンサAが異常動作した時のものである。ここで、ホールセンサAの異常動作はL固定故障(センサ出力値がLow(“0”)に固定される故障)となっている。
図19(A)に示すように、3個のホールセンサA,B,Cは、正常動作時には、それぞれが所定のタイミングでホールセンサ出力信号が“0”と“1”とで切り替わる。そして、いずれか1つのホールセンサの出力値が切り替わったときに、3個のホールセンサの出力値の組み合わせであるホールセンサ出力パターンが変化する。例えば、本例では、ホールセンサ出力値が切り替わる毎に、ホールセンサ出力パターンが、(1,0,1)=“5”,(0,0,1)=“1”,(0,1,1)=“3”,(0,1,0)=“2”,(1,1,0)=“6”,(1,0,0)=“4”,(1,0,1)=“5”といった順序で変化する。
前記特許文献1では、このようなホールセンサ出力パターンで、その組み合わせがあり得ないパターンがテーブルから得られたとき、ホールセンサの異常を検出している。
一方、図19(B)に示すように、ホールセンサAが、あるタイミングAで故障すれば、それ以降、ホールセンサAのホールセンサ出力値は変化しなくなる。しかし、本例のように、故障以降でも、正常動作する他のホールセンサB,Cのホールセンサ出力信号との組み合わせパターン(本例では(1,0,0)=“4”)が、正常動作時のパターンとしてあり得る限り、ホールセンサの異常を検出できなく、その組み合わせが、正常動作時のものとしてあり得ないホールセンサ出力パターン(本例では(0,0,0)=“0”)となったタイミングBで、ようやくホールセンサの異常を検出できるようになる。
しかし、本来であれば、それ以前のタイミングC等でホールセンサの異常を検出できるのが望ましい。ホールセンサの故障の検出が遅れるほど、その間、適切な操舵力へのアシストができなくなり、その結果、操舵フィーリングに悪影響を及ぼしてしまうからである。例えば、本例のように、タイミングCからタイミングBの間、ホールセンサの異常を検出できないとすれば、60°の間、適切なアシスト(操舵補助力)がなくなり、その結果、操舵フィーリングに悪影響を及ぼしてしまうからである。
また、図20(B)は、ホールセンサAの異常動作がH固定故障(センサ出力値がHigh(“1”)に固定される故障)となった場合の、ホールセンサA,B,Cのホールセンサ出力信号(“0”(Low)又は“1”(High))を示す。
この図20(B)に示すように、ホールセンサAが、あるタイミングAでH固定故障すれば、それ以降、ホールセンサAのホールセンサ出力値は変化しなくなる。しかし、本例のように、故障以降でも、正常動作する他のホールセンサB,Cのホールセンサ出力信号との組み合わせパターン(本例では(0,1,1)=“3”)が正常動作時のパターンとしてあり得る限り、ホールセンサの異常を検出できなく、その組み合わせが、正常動作時のものとしてあり得ないホールセンサ出力パターン(本例では(1,1,1)=“1”)となったタイミングBで、ようやくホールセンサの異常を検出できるようになる。しかし、本来であれば、前記図19の場合と同様に、それ以前のタイミングC等でホールセンサの異常を検出できることが望ましい。
さらに、前記特許文献1で開示されている技術では、ホールセンサの異常を検出している間、アシストを停止させている。この技術について、図21を用いて説明する。
図21(A)は、前記図19(B)と同じホールセンサ出力パターンを示し、図21(B)は、ホールセンサの異常を検出した際の故障確定フラグの状態を示し、図21(C)は、アシスト率を示す。ここで、故障確定フラグは、例えば制御回路がホールセンサの異常判断の指標に用いる情報であり、アシスト率は、100%である場合、アシストしている状態(操舵補助力を付与している状態)を示し、0%の場合、非アシスト状態(操舵補助力の付与を解除した状態)を示す。
前記特許文献1の技術では、図21(A)に示すように、あるタイミングBでホールセンサの異常を検出した場合、図21(C)に示すように、ホールセンサ出力信号が信用できないことで、通常制御を続けることができないことから、アシスト率を0%にしている、すなわち非アシスト状態にしている。このとき、故障確定フラグは、“0”から“1”に変化する。具体的な処理は、フェールリレーを開状態とし、FETゲート駆動回路がモータ駆動回路の各トランジスタをオフ状態としてコイル回路への電流供給を停止することで、非アシスト状態にしている。
しかし、ホールセンサの異常を検出したからといってアシスト状態から非アシスト状態にしてしまうと、急激なアシストトルク変動を発生させてしまい、それが操舵フィーリングに悪影響を及ぼしてしまう。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、ホールセンサの異常を早期に検出することができる電動式パワーステアリング装置及びブラシレスモータの異常検出装置の提供を目的とする。
本発明に係る電動式パワーステアリング装置は、ブラシレスモータの回転角度を検出しながら、当該ブラシレスモータにより車両の操舵系に操舵補助力を付与する電動式パワーステアリング装置において、前記ブラシレスモータのロータの回転位置に応じて位置検出信号を出力する複数の位相検出素子を備えており、複数の位相検出素子から出力される位置検出信号の組み合わせに基づいて前記ブラシレスモータの第1の回転角度を第1モータ回転角度検出手段により検出し、前記ブラシレスモータへの駆動用通電値に基づいて当該ブラシレスモータの第2の回転角度を第2モータ回転角度検出手段により検出し、前記第1の回転角度と前記第2の回転角度とを比較して、その比較結果に基づいて前記位相検出素子の異常を異常検出手段により検出する。
前記位相検出素子が故障等により位置検出信号が切り替わらなくなった場合に、その直後の位相検出素子からの位置検出信号の出力タイミングでは、その位置検出信号による組み合わせに基づいて得られる第1のモータ回転角度と、前記駆動用通電値に基づいて得られる第2のモータ回転角度とは、全く異なる値になる。本発明では、このような場合を位相検出素子の異常として検出する。
本発明によれば、位相検出素子が故障等により位置検出信号が切り替わらなくなった場合に、その直後の位相検出素子からの位置検出信号の出力タイミングで当該位相検出素子の異常を検出でき、早期に位相検出素子の異常を検出することができる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
第1の実施形態は、本発明を適用した電動式パワーステアリング装置である。図1は、その電動式パワーステアリング装置を示す概略構成図である。
図中、1はステアリングホイールであり、このステアリングホイール1に作用された操舵力は、ステアリングシャフト2に伝達される。
ステアリングシャフト2は、入力軸2aと出力軸2bとから構成されており、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端がトルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。ステアリングシャフト2にて出力軸2bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント4を介してピニオンシャフト5に伝達される。そして、操舵力は、ステアリングギヤ6を介してタイロッド7,7に伝達されて転舵輪8,8を転舵させる。ステアリングギヤ6は、ピニオン6aとラック6bとを有するラックアンドピニオン形に構成されており、ピニオン6aに伝達された回転運動をラック6bで直進運動に変換している。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、補助操舵力(アシスト力)を当該出力軸2bに伝達する減速ギヤ10が連結されており、減速ギヤ10には、補助操舵力を発生する、3相ブラシレスモータであるモータ11の出力軸が連結されている。
モータ11は、位相検出部12によりその回転角度が検出される。位相検出部12は、位相検出素子である3個のホールセンサ12,12,12によりモータ11のロータの位置を検出している。そして、位相検出部12は、ホールセンサ12,12,12の出力値Sa,Sb,Scをコントローラ20に出力している。
トルクセンサ3は、ステアリングホイール1から入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するものである。トルクセンサ3は、例えば、操舵トルクを入力軸2aと出力軸2bとの間に介挿したトーションバーの捩じれ角変位に変換し、この捩じれ角変位をポテンショメータで検出するように構成されており、ステアリングホイール1が操舵操作されると、それに応じて、ステアリングシャフト2に生じる捩じれの大きさと方向とに応じたアナログ電圧からなるトルク検出値を出力する。このトルクセンサ3は、例えば、ステアリングホイール1が中立状態にある場合には、所定の中立電圧Vをトルク検出信号Tvとして出力し、これよりステアリングホイール1を右切りするとそのときの操舵トルクに応じて中立電圧Vより増加する電圧を、左切りするとそのときの操舵トルクに応じて中立電圧Vより減少する電圧を出力するようになされている。トルクセンサ3は、このトルク検出信号Tvをコントローラ20に出力する。
コントローラ20は、モータ11を駆動制御し、操舵系への操舵補助力の制御を行うように構成されている。すなわち、コントローラ20は、図2に示すように、トルクセンサ3からのトルク検出値Tvと、例えば変速機の出力軸に配設された車速センサ13からの車速検出値Vpとに基づきモータ11を駆動制御する。
図3は、コントローラ20の構成例を示す。
図3に示すように、コントローラ20は、モータアシスト指令値演算部21、3相電流指令演算部22、3相ブリッジ回路23、相電流検出部24、相電圧検出部25、モータ角速度演算部26、積分部27、比較演算部28及びフェールセーフ演算部(異常検出部)29を備えている。
コントローラ20には、モータアシスト指令値演算部21にトルクセンサ3からのトルク検出値Tvと、車速センサ13からの車速検出値Vpとが入力されており、モータアシスト指令値演算部21は、これらトルク検出値Tv及び車速検出値Vpに基づいてモータ電流指令値Imを算出し、この算出したモータ電流指令値Imを3相電流指令演算部22に出力する。
3相電流指令演算部22は、このモータ電流指令値Imに基づいて各相のDuty比Ia,Ib,Icのパルス幅変調信号を3相ブリッジ回路23に出力する。
3相ブリッジ回路23は、例えばFETゲート駆動回路やトランジスタにより構成されており、入力されたパルス幅変調信号に基づいてモータ11を駆動するために、当該モータ11の各励磁コイルにモータ電流(励磁電流)を供給する。これにより、モータ11が駆動され、3個のホールセンサ12,12,12によりモータ11のロータの位置が検出される。このホールセンサ12,12,12の出力値(以下、ホールセンサ出力値という。)Sa,Sb,Sc(“0”(Low)又は“1”(High))は、比較演算部28に入力されている。
このようにモータ11を駆動する一方で、相電流検出部24により、3相ブリッジ回路23からの出力値としてモータ電流値を検出し、また、相電圧検出部25により、3相ブリッジ回路23からの出力値としてモータ電圧値を検出する。相電流検出部24及び相電圧検出部25は、モータ電流値及びモータ電圧値をモータ角速度演算部26に出力する。
モータ角速度演算部26は、モータ電流値及びモータ電圧値に基づいて逆起電圧を算出し、その逆起電圧からモータ角速度の推定値ωを算出する。そして、モータ角速度演算部26は、その推定したモータ角速度の推定値ωを積分部27に出力する。
積分部27は、モータ角速度演算部26からの推定モータ角速度を積分して、モータ角度の推定値(以下、推定モータ角度という。)θaを算出する。そして、積分部27は、算出した推定モータ角度θaを比較演算部28に出力する。
比較演算部28には、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Sc(“0”(Low)又は“1”(High))及び積分部27から推定モータ角度θaが入力されており、比較演算部28は、対応テーブルを用いて、推定モータ角度θaに対応するものとして得たホールセンサ出力パターンと前記ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。
例えば、表1に示すように、対応テーブルは、推定モータ角度θaとホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)との対応を示すテーブルである。この対応テーブルでは、各ホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)に一定範囲の推定モータ角度θaを対応させており、例えば、その一定範囲については、推定モータ角度θaの演算誤差を考慮した範囲として決定している。例えば、演算誤差が大きいほど、この範囲を狭く設定する。
Figure 2005335591
図4は、比較演算部28による処理手順の具体例を示す。
比較演算部28は、先ずステップS1及びステップS2において、積分部27から推定モータ角度θaを取得し、さらにホールセンサ出力値Sa,Sb,Scを取得する。
そして、比較演算部28は、ステップS3〜ステップS8において、推定モータ角度θaが含まれる角度範囲を確認して、対応テーブルからその角度範囲に対応するホールセンサ出力パターンを取得して、ホールセンサ12,12,12の実測値であるホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。
すなわち、比較演算部28は、ステップS3の判定処理で推定モータ角度θaが10°以上、かつ50°以下の場合(10°≦θa≦50°)、ステップS9に進み、そうでない場合、ステップS4に進む。ステップS9では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(1,0,1)を取得して、このホールセンサ出力パターン(1,0,1)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、ステップS17に進み、その比較結果が一致しない場合、ステップS16に進む。
ステップS17では、比較演算部28は、正常と判定して、検出フラグJを“0”にして、その検出フラグJをフェールセーフ演算部29に送る。そして、比較演算部28は、再び前記ステップS1からの処理を行う。
また、ステップS16では、比較演算部28は、ホールセンサが異常であると判定して、検出フラグJを“1”にして、その検出フラグJをフェールセーフ演算部29に送る。そして、比較演算部28は、再び前記ステップS1からの処理を行う。
また、比較演算部28は、ステップS4の判定処理で推定モータ角度θaが70°以上、かつ110°以下の場合(70°≦θa≦110°)、ステップS10に進み、そうでない場合、ステップS5に進む。ステップS10では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(0,0,1)を取得して、このホールセンサ出力パターン(0,0,1)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS17に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS16に進む。
また、比較演算部28は、ステップS5の判定処理で推定モータ角度θaが130°以上、かつ170°以下の場合(130°≦θa≦170°)、ステップS11に進み、そうでない場合、ステップS6に進む。ステップS11では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(0,1,1)を取得して、このホールセンサ出力パターン(0,1,1)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS17に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS16に進む。
また、比較演算部28は、ステップS6の判定処理で推定モータ角度θaが190°以上、かつ230°以下の場合(190°≦θa≦230°)、ステップS12に進み、そうでない場合、ステップS7に進む。ステップS12では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(0,1,0)を取得して、このホールセンサ出力パターン(0,1,0)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS17に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS16に進む。
また、比較演算部28は、ステップS7の判定処理で推定モータ角度θaが250°以上、かつ290°以下の場合(250°≦θa≦290°)、ステップS13に進み、そうでない場合、ステップS8に進む。ステップS13では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(1,1,0)を取得して、このホールセンサ出力パターン(1,1,0)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS17に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS16に進む。
また、比較演算部28は、ステップS8の判定処理で推定モータ角度θaが310°以上、かつ350°以下の場合(310°≦θa≦350°)、ステップS14に進み、そうでない場合、ステップS15に進む。ステップS14では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(1,0,0)を取得して、このホールセンサ出力パターン(1,0,0)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS17に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS16に進む。
ステップS15では、比較演算部28は、正常と判定して、検出フラグJを“0”にして、その検出フラグJをフェールセーフ演算部29に送る。そして、比較演算部28は、再び前記ステップS1からの処理を行う。
以上の図4に示した処理手順により、比較演算部28は、推定モータ角度θaに対応するホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)とホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較して、その比較結果で、それらが一致している場合にはホールセンサが正常であると判定するとともに、検出フラグJ=0をフェールセーフ演算部29に送り、また、それらが一致していない場合にはホールセンサが異常であると判定するとともに、検出フラグJ=1をフェールセーフ演算部29に送る。
なお、処理上は、対応テーブルにより推定モータ角度θaに対応するホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較しているが、実質的には、この処理は、推定モータ角度θaと実測のホールセンサ出力値Sa,Sb,Scに対応するモータ角度とを比較しているといえる。
フェールセーフ演算部29は、比較演算部28から送られてきた検出フラグJに基づいてホールセンサ異常か否かを確定する処理を行う。図5は、その処理手順の具体例を示す。
先ず、ステップS21において、フェールセーフ演算部29は、カウント値iを0にする(カウント値iを初期化する)。
そして、フェールセーフ演算部29は、続くステップS22において比較演算部28から検出フラグJを取得して、さらに続くステップS23において、その検出フラグJが“1”か否かを判定する。ここで、フェールセーフ演算部29は、検出フラグJが“1”の場合(J=1)、ステップS24に進み、検出フラグJが“1”でない場合(J=0)、ステップS28に進む。
フェールセーフ演算部29は、ステップS24でカウント値iをインクリメントし(i=i+1)、ステップS25に進む。
ステップS25では、フェールセーフ演算部29は、カウント値iが閾値Zi以上か否かを判定する。ここで、閾値Ziは、演算周期と検知時間から任意に決めた、異常判定用の閾値である。フェールセーフ演算部29は、カウント値iが閾値Zi以上の場合(i≧Zi)、ステップS26に進み、そうでない場合(i<Zi)、再び前記ステップS22からの処理を行う。
ステップS26では、フェールセーフ演算部29は、ホールセンサ異常判定を確定し、“1”の確定フラグDを出力する。そして、フェールセーフ演算部29は、続くステップS27において、フェール確定後処理を行う。
一方、前記ステップS23で検出フラグJが“1”でない場合(J=0)に進むステップS28では、フェールセーフ演算部29は、カウント値iを0にして(カウント値iをリセットして)、“0”にした確定フラグDを出力する。そして、フェールセーフ演算部29は、再び前記ステップS22からの処理を行う。
以上の図5に示した処理により、フェールセーフ演算部29は、検出フラグJ=1を所定時間(閾値Zi)以上連続して検出した場合、確定フラグD=1を出力する、すなわちホールセンサが異常であることを確定する。これにより、例えば、コントローラ20が、確定フラグDが“0”から“1”に変化したタイミングでホールセンサの異常通知をする。
なお、検出フラグJ=1を所定時間(閾値Zi)以上連続して検出した場合を示したが、検出フラグJ=1を所定時間中に所定回数以上検出した場合としてもよい。
図6は、以上の処理により実現されるタイムチャートを示す。
ここで、図6(A)は、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scの変化を示す。また、図6(B)は、前記図4に示す処理による結果であり、図中の網掛け領域がホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと推定モータ角度θaとの比較範囲を示す。すなわち、同図中に示す推定モータ角度θaを示す実線がかかる網掛け領域で、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと当該推定モータ角度θaとを比較する。なお、ここで、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとの比較対象となる推定モータ角度θaは、具体的には、対比テーブルにより推定モータ角度θaに対応して得られるホールセンサ出力パターンである。
また、図6(C)は、そのホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと推定モータ角度θaとの実際の比較タイミングを示し、図6(D)は、その比較結果としての検出フラグJの値を示し、図6(E)は、前記図5に示す処理による結果であり、確定フラグDの値を示す。
この図6に示すように、例えば、あるタイミングA(図6(A)に示すタイミング)でホールセンサ12がL固定故障(Low(“0”)に固定される故障)した場合、ホールセンサ12の出力値が変化しなくなることから、その後のタイミングB(図6(A)に示すタイミング)でホールセンサ出力値Sa,Sb,Scは変化しなくなる。これにより、その直後の比較タイミング(ホールセンサ切り替え判定フラグC=1のタイミング)で、推定モータ角度θa(具体的には対比テーブルにより得られるホールセンサ出力パターン)とホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較して、その比較結果が一致しないので、検出フラグJ=1となり、さらにその検出フラグJ=1が所定時間継続することで、確定フラグD=1となり、ホールセンサが異常であることが確定する。
なお、この例では、タイミングAの直後の新たな比較タイミングにおいてホールセンサ出力パターン(1,0,0)が正常動作時のパターンと一致することから、当該比較タイミングにおいてホールセンサの異常が検出されずに、次の比較タイミングで前述したようにホールセンサの異常が検出されている。しかし、タイミングC(図6(A)に示すタイミング)でホールセンサ12がL固定故障(Low(“0”)に固定される故障)した場合には、その直後の新たな比較タイミングでホールセンサの異常を検出することができるのである。
次に第1の実施形態における効果を説明する。
前述したように、積分部27がモータ11の逆起電圧から推定モータ角度θaを算出し、比較演算部28が、対比テーブルによりその推定モータ角度θaに対応するセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)を得て、そのセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)とホールセンサ12,12,12の実測値であるホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較している。そして、比較演算部28が、それら値が一致しない場合にホールセンサが異常(一時的に異常)であると判定するとともに、フェールセーフ演算部29がその判定を確定する処理を行っている。
すなわち、ホールセンサ12,12,12が故障等によりホールセンサ出力値Sa,Sb,Scが切り替わらなくなった場合に、その直後のホールセンサ12,12,12からのホールセンサ出力値Sa,Sb,Scの出力タイミングでは、そのホールセンサ12,12,12の組み合わせと、推定モータ角度θaに対応するセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)とが異なる値になる。そして、このとき、ホールセンサの異常が検出されるのである。
よって、ホールセンサ12,12,12が故障等によりホールセンサ出力値Sa,Sb,Scが切り替わらなくなった場合に、その直後のホールセンサ12,12,12からのホールセンサ出力値Sa,Sb,Scの出力タイミングで当該ホールセンサ12,12,12の異常を検出できるので、早期に異常を検出できるようになる。
次に第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態は、前記第1の実施形態と同様に図1及び図2に示す電動式パワーステアリング装置である。
この第2の実施形態では、正常動作時のホールセンサのホールセンサ出力値Sa,Sb,Scに基づいて得たモータ角度で、前記積分部27で算出する推定モータ角度θaを補正している。
例えばモータの抵抗値が温度により変化した場合、その変化の影響がモータの逆起電圧から求められる推定モータ角度θaに及んでしまう。第2の実施形態では、このような温度変化の影響を受けないように、推定モータ角度θaを補正する構成になっている。
図7は、第2の実施形態におけるコントローラ20の構成を示す。
この第2の実施形態にけるコントローラ20は、前記第1の実施形態におけるコントローラ20と共通した構成部分を有しており、その構成部分には、前記第1の実施形態と同じ番号を付しており、当該構成部分は、特に言及しない限り、前記第1の実施形態における処理又は動作と同様であり、その説明を省略する。
図7に示すように、第2の実施形態におけるコントローラ20は、モータアシスト指令値演算部21、3相電流指令演算部22、3相ブリッジ回路23、相電流検出部24、相電圧検出部25、モータ角速度演算部26、積分部27、比較演算部28及びフェールセーフ演算部29の他に、新たな構成部分として、モータ角度演算部31、ホールセンサ切り替え判定部32、誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34を備えている。
モータ角度演算部31には、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scが入力されており、モータ角度演算部31は、このホールセンサ出力値Sa,Sb,Scに基づいてモータ角度(以下、センサ算出モータ角度という。)θbを算出する。具体的には、モータ角度演算部31は、表2に示す対応テーブルを用いてセンサ算出モータ角度θbを算出する。
Figure 2005335591
表2に示す対応テーブルは、ホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)とセンサ算出モータ角度θbとを対応させており、具体的には、ホールセンサ出力パターン(1,0,1)にセンサ算出モータ角度θb=0°が対応し、ホールセンサ出力パターン(0,0,1)にセンサ算出モータ角度θb=60°が対応し、ホールセンサ出力パターン(0,1,1)にセンサ算出モータ角度θb=120°が対応し、ホールセンサ出力パターン(0,1,0)にセンサ算出モータ角度θb=180°が対応し、ホールセンサ出力パターン(1,1,0)にセンサ算出モータ角度θb=240°が対応し、ホールセンサ出力パターン(1,0,0)にセンサ算出モータ角度θb=300°が対応している。このように、対応テーブルでは、各ホールセンサ出力パターンにセンサ算出モータ角度θb(一定値)を対応させている。
ここで、この対応テーブルにおけるホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)とセンサ算出モータ角度θbとの関係は、ホールセンサ12,12,12が正常動作しているとすれば、新たなホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)に切り替わった時点で得られるモータ角度θbと、当該ホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)とを対応させた関係になっている。
モータ角度演算部31は、このような対応テーブルを用いて、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scに対応するセンサ算出モータ角度θbを取得する。そして、モータ角度演算部31は、その取得したセンサ算出モータ角度θbを誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34に出力する。
ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scの切り替え点を判定する。すなわち例えば、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scのうちのいずれか1つの値が“0”(Low)から“1”(High)、又は“1”(High)から“0”(Low)に変化した時点を切り替え点と判定する。
図8は、その判定処理手順の具体例を示す。
先ず、ステップS31において、ホールセンサ切り替え判定部32は、第1乃至第3カウント値a,b,cを0にする(第1乃至第3カウント値a,b,cを初期化する)。
続いてステップS32において、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scを取得する。
続いてステップS33において、ホールセンサ切り替え判定部32は、第1カウント値aが0か否かを判定する。ここで、ホールセンサ切り替え判定部32は、第1カウント値aが0の場合(a=0)、ステップS34に進み、そうでない場合(a≧1)、ステップS43に進む。
ステップS34では、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Saに変化があるか否かを判定する。すなわち、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Saが“0”から“1”、又は“1”から“0”に変化したか否かを判定する。なお、後述するステップS47及びステップS51でも、ホールセンサ出力値Sb,Scの変化の判定をこれと同様に行う。
ここで、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Saに変化がある場合、ステップS44に進み、ホールセンサ出力値Saに変化がない場合、ステップS35に進む。ホールセンサ切り替え判定部32は、ステップS35で第1カウント値aを0にして(第1カウント値aを0に維持して)、ステップS36に進む。
一方、前記ステップS33で第1カウント値aが0でない場合に進むステップS43では、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Saに変化がないか否かを判定する。ここで、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Saに変化がない場合、ステップS44に進み、ホールセンサ出力値Saに変化がある場合、ステップS46に進む。
ステップS44は、前記ステップS34でホールセンサ出力値Saに変化がある場合に進むステップでもあり、ホールセンサ切り替え判定部32は、このステップS44で第1カウント値aをインクリメントし(a=a+1)、ステップS45に進む。
ステップS45では、ホールセンサ切り替え判定部32は、第1カウント値aが閾値Za以上か否かを判定する。ここで、閾値Zaは、制御周期とホールセンサ切り替え時間のばらつきを考慮して決めた値である。ホールセンサ切り替え判定部32は、第1カウント値aが閾値Za以上の場合(a≧Za)、ステップS55に進み、そうでない場合(a<Za)、ステップS56に進む。
ステップS55では、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力信号が切り替わったと判定し、ホールセンサ切り替え判定フラグCを“1”にして、このホールセンサ切り替え判定フラグCを誤差演算部33に出力する。そして、ホールセンサ切り替え判定部32は、再び前記ステップS32からの処理を行う。
一方、前記ステップS43でホールセンサ出力値Saに変化がある場合に進むステップS46では、ホールセンサ切り替え判定部32は、第1カウント値aを0にする(第1カウント値aをリセットする)。そして、ホールセンサ切り替え判定部32はステップS56に進む。
ステップS56では、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力信号が切り替わっていないと判定し、ホールセンサ切り替え判定フラグCを“0”にして、このホールセンサ切り替え判定フラグCを誤差演算部33に出力する。そして、ホールセンサ切り替え判定部32は、再び前記ステップS32からの処理を行う。
一方、ステップS36では、ホールセンサ切り替え判定部32は、第2カウント値bが0か否かを判定する。ここで、ホールセンサ切り替え判定部32は、第2カウント値bが0の場合(b=0)、ステップS37に進み、そうでない場合(b≧1)、ステップS47に進む。
ステップS37では、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Sbに変化があるか否かを判定する。ここで、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Sbに変化がある場合、ステップS48に進み、ホールセンサ出力値Sbに変化がない場合、ステップS38に進む。ホールセンサ切り替え判定部32は、ステップS38で第2カウント値bを0にして(第2カウント値bを0に維持して)、ステップS39に進む。
一方、前記ステップS36で第2カウント値bが0でない場合に進むステップS47では、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Sbに変化がないか否かを判定する。ここで、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Sbに変化がない場合、ステップS48に進み、ホールセンサ出力値Sbに変化がある場合、ステップS50に進む。
ステップS48は、前記ステップS37でホールセンサ出力値Sbに変化がある場合に進むステップでもあり、ホールセンサ切り替え判定部32は、このステップS48で第2カウント値bをインクリメントし(b=b+1)、ステップS49に進む。
ステップS49では、ホールセンサ切り替え判定部32は、第2カウント値bが閾値Zb以上か否かを判定する。ここで、閾値Zbは、制御周期とホールセンサ切り替え時間のばらつきを考慮して決めた値である。ホールセンサ切り替え判定部32は、第2カウント値bが閾値Zb以上の場合(b≧Zb)、前記ステップS55に進み、そうでない場合(b<Zb)、前記ステップS56に進む。
一方、前記ステップS47でホールセンサ出力値Sbに変化がある場合に進むステップS50では、ホールセンサ切り替え判定部32は、第2カウント値bを0にする(第2カウント値bをリセットする)。そして、ホールセンサ切り替え判定部32は前記ステップS56に進む。
一方、ステップS39では、ホールセンサ切り替え判定部32は、第3カウント値cが0か否かを判定する。ここで、ホールセンサ切り替え判定部32は、第3カウント値cが0の場合(c=0)、ステップS40に進み、そうでない場合(c≧1)、ステップS51に進む。
ステップS40では、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Scに変化があるか否かを判定する。ここで、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Scに変化がある場合、ステップS52に進み、ホールセンサ出力値Sbに変化がない場合、ステップS41に進む。ホールセンサ切り替え判定部32は、ステップS41で第3カウント値cを0にして(第3カウント値cを0に維持して)、ステップS42に進む。
ステップS42では、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力信号が切り替わっていないと判定し、ホールセンサ切り替え判定フラグCを“0”にして、このホールセンサ切り替え判定フラグCを誤差演算部33に出力する。そして、ホールセンサ切り替え判定部32は、再び前記ステップS32からの処理を行う。
一方、前記ステップS39で第3カウント値cが0でない場合に進むステップS51では、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Scに変化がないか否かを判定する。ここで、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Scに変化がない場合、ステップS52に進み、ホールセンサ出力値Scに変化がある場合、ステップS54に進む。
ステップS52は、前記ステップS40でホールセンサ出力値Scに変化がある場合に進むステップでもあり、ホールセンサ切り替え判定部32は、このステップS52で第3カウント値cをインクリメントし(c=c+1)、ステップS53に進む。
ステップS53では、ホールセンサ切り替え判定部32は、第3カウント値cが閾値Zc以上か否かを判定する。ここで、閾値Zcは、制御周期とホールセンサ切り替え時間のばらつきを考慮して決めた値である。ホールセンサ切り替え判定部32は、第3カウント値cが閾値Zc以上の場合(c≧Zc)、前記ステップS55に進み、そうでない場合(c<Zc)、前記ステップS56に進む。
一方、前記ステップS51でホールセンサ出力値Scに変化がある場合に進むステップS54では、ホールセンサ切り替え判定部32は、第3カウント値cを0にする(第3カウント値cをリセットする)。そして、ホールセンサ切り替え判定部32は前記ステップS56に進む。
以上の図8に示した処理手順により、ホールセンサ切り替え判定部32は、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scのうちのいずれか1つの値が“0”から“1”、又は“1”から“0”に変化し、かつその変化後の値が所定時間(閾値Za,Zb,Zc)だけ維持された時点をホールセンサ切り替え点として判定する。そして、ホールセンサ切り替え判定部32は、そのホールセンサ切り替え点の情報をホールセンサ切り替え判定フラグCとして誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34に出力する。
また、第2の実施形態では、誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34に、積分部27が得た推定モータ角度θaも入力されている。
誤差演算部33は、ホールセンサ切り替え判定フラグCに基づいて推定モータ角度θaとセンサ算出モータ角度θbとを比較する。誤差演算部33は、この比較により、推定モータ角度θaとセンサ算出モータ角度θbとの誤差αを算出する。そして、誤差演算部33は、この誤差αをモータ角度誤差補正演算部34に出力する。
図9は、その処理手順の具体例を示す。
先ず、ステップS71において、誤差演算部33は、誤差αを0にする(誤差αを初期化する)。
そして、誤差演算部33は、続くステップS72においてホールセンサ切り替え判定部32からホールセンサ切り替え判定フラグCを取得して、さらに続くステップS73においてそのホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”か否かを判定する。ここで、誤差演算部33は、ホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”の場合(C=1)、すなわちホールセンサ出力値(ホールセンサ出力パターン)が切り替わった場合、ステップS74に進み、ホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”でない場合(C=0)、すなわちホールセンサ出力値(ホールセンサ出力パターン)が切り替わっていない場合、ステップS78に進む。
ステップS74では、誤差演算部33は、積分部27が逆起電圧に基づいて算出したモータ角度(推定モータ角度)θa及びモータ角度演算部31がホールセンサ出力値Sa,Sb,Scに基づいて算出したモータ角度(センサ算出モータ角度)θbを取得する。
そして、誤差演算部33は、続くステップS75において、比較演算部28から検出フラグJを取得して、続くステップS76においてその検出フラグJが“0”か否かを判定する。なお、比較演算部28の処理内容については後で詳述する。
ここで、誤差演算部33は、検出フラグJが“0”の場合(J=0)、ステップS77に進み、検出フラグJが“0”でない場合(J=1)、ステップS78に進む。
ステップS77では、誤差演算部33は、推定モータ角度θaからセンサ算出モータ角度θbを減算した値として誤差α(=θa−θb)を得て、誤差αを更新する。そして、誤差演算部33はステップS78に進む。
ステップS78では、誤差演算部33は、前記ステップS77で更新した誤差α、又はステップS73若しくはステップS76の判定結果、値が維持された誤差αをモータ角度誤差補正演算部34に出力する。そして、誤差演算部33は、再び前記ステップS72からの処理を行う。
以上の図9に示した処理手順により、誤差演算部33は、ホールセンサ切り替え判定フラグCを参照することで、ホールセンサ出力値(ホールセンサ出力パターン)が切り替わったときに、推定モータ角度θaとセンサ算出モータ角度θbとの差分値として誤差αを算出し、ホールセンサ出力値(ホールセンサ出力パターン)が切り替わっていない場合には、そのように算出される誤差α(初期値ではα=0)を維持する。そして、誤差演算部33は、そのように種々の条件で算出した誤差αをモータ角度誤差補正演算部34に出力する。
モータ角度誤差補正演算部34は、推定モータ角度θaを誤差αで補正して推定モータ角度(以下、誤差補正モータ角度という。)θcを算出する。
図10は、その処理手順の具体例を示す。
先ずステップS91、ステップS92及びステップS93において、モータ角度誤差補正演算部34は、積分部27が逆起電圧に基づいて算出したモータ角度(推定モータ角度)θaを取得し、誤差演算部33から誤差αを取得し、かつホールセンサ切り替え判定部32からホールセンサ切り替え判定フラグCを取得する。
続いてステップS94において、モータ角度誤差補正演算部34は、ホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”か否かを判定する。ここで、モータ角度誤差補正演算部34は、ホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”の場合(C=1)、ステップS95に進み、ホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”でない場合(C=0)、ステップS99に進む。
ステップS95では、モータ角度誤差補正演算部34は、比較演算部28から検出フラグJを取得する。なお、比較演算部28の処理内容については後で詳述する。
そして、続くステップS96において、モータ角度誤差補正演算部34はその検出フラグJが“0”か否かを判定する。ここで、モータ角度誤差補正演算部34は、検出フラグJが“0”の場合(J=0)、ステップS97に進み、検出フラグJが“0”でない場合(J=1)、ステップS99に進む。
ステップS97では、モータ角度誤差補正演算部34は、モータ角度演算部31がホールセンサ出力値Sa,Sb,Scに基づいて算出したモータ角度(センサ算出モータ角度)θbを取得する。
そして、モータ角度誤差補正演算部34は、続くステップS98で誤差補正モータ角度θcをセンサ算出モータ角度θbに設定し(θc=θb)、ステップS100に進む。
一方、前記ステップS94でホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”でない場合(C=0)又は前記ステップS96で検出フラグJが“0”でない場合(J=1)に進むステップS99では、モータ角度誤差補正演算部34は、推定モータ角度θaから誤差αを減算した値を誤差補正モータ角度θcに設定する(θc=θa−α)。そして、モータ角度誤差補正演算部34は、ステップS100に進む。
モータ角度誤差補正演算部34は、ステップS100において、前記ステップS98又はステップS99で設定した誤差補正モータ角度θcを比較演算部28に出力する。
以上の図10に示した処理手順により、モータ角度誤差補正演算部34は、検出フラグJを考慮しないとすれば、ホールセンサ切り替え判定フラグC=1の場合、すなわちホールセンサ出力値(ホールセンサ出力パターン)が切り替わった時点で、誤差補正モータ角度θc=θbとし、ホールセンサ切り替え判定フラグC=0の場合、すなわちホールセンサ出力値(ホールセンサ出力パターン)が切り替わらない場合(ホールセンサ出力値(ホールセンサ出力パターン)が維持されている場合)、誤差補正モータ角度θc=(θa−α)としている。そして、モータ角度誤差補正演算部34は、そのように種々の条件で算出した誤差補正モータ角度θcを比較演算部28に出力する。
前述したように、前記第1の実施形態では、比較演算部28は、積分部27からの推定モータ角度θaに基づいて検出フラグJを得ている。これに対して、第2の実施形態における比較演算部28は、前記モータ角度誤差補正演算部34からの誤差補正モータ角度θcに基づいて検出フラグJを得ている。
図11は、第2の実施形態における比較演算部28の処理手順の具体例を示す。
この図11に示すように、比較演算部28は、前記第1の実施形態において比較演算部28が行ったステップS1の処理に換えて、ステップS101として、モータ角度誤差補正演算部34から誤差補正モータ角度θcを取得する。そして、比較演算部28は、続くステップS2以降でその誤差補正モータ角度θcに基づいて処理を行っている。すなわち、比較演算部28は、ステップS3〜ステップS8において、誤差補正モータ角度θcが含まれる角度範囲を確認して、対応テーブルからその範囲に対応するホールセンサ出力パターンを取得する。そして、比較演算部28は、前記第1の実施形態と同様に(図4参照)、ステップS9〜ステップS14において、そのホールセンサ出力パターンとステップS2で取得したホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較し、その比較結果として“0”又は“1”の検出フラグJをフェールセーフ演算部29に送る。
そして、比較演算部28は、誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34に対しても検出フラグJを送っており、これにより、前述したように、誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34は、検出フラグJに基づいて所定の処理を行っている。
フェールセーフ演算部29は、前記第1の実施形態と同様に、比較演算部28から送られてきた検出フラグJに基づいてホールセンサ異常か否かを確定する処理を行う(図5参照)。
図12は、以上の処理により実現されるタイムチャートを示す。
図12(A)は、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scの変化を示し、図12(B)は、前記図8に示す処理による結果であり、ホールセンサ切り替え判定フラグCの値を示し、図12(C)は、積分部27が算出した推定モータ角度θaの変化、及びモータ角度演算部31が算出したセンサ算出モータ角度θbの変化を示し、図12(D)は、前記図10に示した処理による結果であり、モータ角度誤差補正演算部34が算出した誤差補正モータ角度θcの変化を示す。
ここで、図12(C)及び(D)に示すように、ホールセンサ切り替え判定フラグC=1のタイミング(図12(B))、すなわちホールセンサ出力パターンが変化したタイミングで、推定モータ角度θaとセンサ算出モータ角度θbとの誤差αが算出されるとともに、センサ算出モータ角度θbに設定した誤差補正モータ角度θc(=θb)が出力される。そして、その後ホールセンサ出力パターンが変化するタイミングまで、 すなわちホールセンサ出力パターンが切り替わらない区間では、推定モータ角度θaを誤差αで補正(減算)した誤差補正モータ角度θc(=θa−α)が出力されるようになる。
また、図12(E)は、前記図11に示す処理による結果であり、図中の網掛け領域がホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと誤差補正モータ角度θcとの比較範囲を示す。すなわち、同図中に示す誤差補正モータ角度θcを示す実線がかかる網掛け領域で、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと当該誤差補正モータ角度θcとを比較している。
また、図12(F)は、そのホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと誤差補正モータ角度θcとの実際の比較タイミングを示し、図12(G)は、その比較結果としての検出フラグJの値を示し、図12(H)は、前記図5に示す処理手順に対応しており、確定フラグDの値を示す。
第2の実施形態では、前述したように正常動作時のホールセンサの出力値Sa,Sb,Scに基づいて得たセンサ算出モータ角度θbで誤差補正モータ角度θcを補正し、その補正した誤差補正モータ角度θc(具体的には対比テーブルにより得られるホールセンサ出力パターン)とホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと比較している。
これにより、前記第1の実施形態と同様に、図12に示すように、例えばあるタイミングA(図12(A)に示すタイミング)でホールセンサ12がL固定故障(Low(“0”)に固定される故障)した場合、ホールセンサ12の出力値が変化しなくなることから、その後のタイミングB(図12(A)に示すタイミング)でホールセンサ出力値Sa,Sb,Scは変化しなくなる。これにより、その直後の比較タイミング(ホールセンサ切り替え判定フラグC=1のタイミング)で、推定モータ角度θa(具体的には対比テーブルにより得られるホールセンサ出力パターン)とホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較して、その比較結果が一致しないので、検出フラグJ=1となり、さらにその検出フラグJ=1が所定時間継続することで、確定フラグD=1となり、ホールセンサが異常であることが確定する。
次に第2の実施形態における効果を説明する。
前述したように、ホールセンサ切り替え判定部32が出力したホールセンサ切り替え判定フラグC=1のタイミングで、すなわちホールセンサ出力パターンが変化したタイミングで、モータ角度演算部31がホールセンサ出力値Sa,Sb,Scに基づいて算出したセンサ算出モータ角度θbと推定モータ角度θaとの誤差αを算出するとともに、センサ算出モータ角度θbに設定した誤差補正モータ角度θc(=θb)を得る。そして、その後はホールセンサ出力パターンが変化するタイミングまで、推定モータ角度θaを誤差αで補正(減算)した誤差補正モータ角度θc(=θa−α)を得ている。このような処理により、正常動作時のホールセンサの出力値Sa,Sb,Scに基づいて得られるセンサ算出モータ角度θbにより推定モータ角度θaを補正して、新たなモータ角度として誤差補正モータ角度θcを得ている。
そして、この誤差補正モータ角度θcに基づいて、前記第1の実施形態と同様な手順により、ホールセンサの異常を検出している。すなわち、対比テーブルによりその推定モータ角度θcに対応するセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)を得て、そのセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)とホールセンサ12,12,12の実測値であるホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較している。そして、比較演算部28が、それら値が一致しない場合にホールセンサが異常(一時的に異常)である判定するとともに、フェールセーフ演算部29がその判定を確定する処理を行っている。
モータの抵抗値が温度により変化したときには、推定モータ角度θaが本来の値よりも大きい値になってしまうが、推定モータ角度θaに換えて誤差補正モータ角度θcを用いることで、そのモータの抵抗値が変化した影響を受けることなく、正確にホールセンサの異常を検出できるようになる。すなわち、モータの抵抗値が温度により変化している場合に、推定モータ角度θaに基づいてホールセンサの異常を検出を行うと(すなわち前記第1の実施形態における処理そのものを行うと)、実際にホールセンサが異常でないのに、異常であるとする結果を得てしまうことになるが、第2の実施形態のような構成にすることで、このような事態を回避できる。
次に第3の実施形態を説明する。
例えば前記特許文献1で開示されているような構成とした場合には、前述したように、ホールセンサの異常を検出したときに、アシスト率が0%になる、すなわち非アシスト状態になる。しかし、ホールセンサの異常を検出したからといって、アシスト状態から非アシスト状態にしてしまうと、急激なアシストトルク変動を発生させてしまい、それが操舵フィーリングに悪影響を及ぼしてしまう。
第3の実施形態では、ホールセンサの異常を検出した場合でも、適切なモータ角度を推定して、その推定したモータ角度に基づいて補助操舵力を付与するようにしている。
図13は、そのような処理を実現する第3の実施形態におけるコントローラ20の構成を示す。
この第3の実施形態にけるコントローラ20は、前記第1や第2の実施形態におけるコントローラ20と共通した構成部分を有しており、その構成部分には前記第1や第2の実施形態と同じ番号を付しており、当該構成部分は、特に言及しない限り、前記第1や第2の実施形態における処理又は動作と同様であり、その説明を省略する。
図13に示すように、第3の実施形態におけるコントローラ20は、モータアシスト指令値演算部21、3相電流指令演算部22、3相ブリッジ回路23、相電流検出部24、相電圧検出部25、モータ角速度演算部26、積分部27、比較演算部28、フェールセーフ演算部29、モータ角度演算部(以下、第1モータ角度演算部という。)31、ホールセンサ切り替え判定部32、誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34の他に、新たな構成部分として、誤差演算部33が算出した誤差α、フェールセーフ演算部29からの出力(確定フラグ)及びモータ角度誤差補正演算部34が算出した誤差補正モータ角度θcに基づいてモータ角度を演算するモータ角度演算部(以下、第2モータ角度演算部という。)41を備えている。
図14は、この第3の実施形態における比較演算部28の処理手順を示す。
先ずステップS111において、比較演算部28は、カウント値tを0にして、さらに第1及び第2検出フラグJ,K及び比較タイミング判定フラグLを“0”にする(カウント値t及びフラグJ,K,Lを初期化する)。
続くステップS112、ステップS113及びステップS114において、比較演算部28は、モータ角度誤差補正演算部34から誤差補正モータ角度θcを取得し、ホールセンサ切り替え判定部32からホールセンサ切り替え判定フラグCを取得し、かつホールセンサ出力値Sa,Sb,Scを取得する。
そして、続くステップS115〜ステップS120において、比較演算部28は、誤差補正モータ角度θcが含まれている角度範囲を確認する。すなわち、比較演算部28は、ステップS115で誤差補正モータ角度θcが10°以上、かつ50°以下か否かを判定し、ステップS116で誤差補正モータ角度θcが70°以上、かつ110°以下か否かを判定し、ステップS117で誤差補正モータ角度θcが130°以上、かつ170°以下か否かを判定し、ステップS118で誤差補正モータ角度θcが190°以上、かつ230°以下か否かを判定し、ステップS119で誤差補正モータ角度θcが250°以上、かつ290°以下か否かを判定し、ステップS120で誤差補正モータ角度θcが310°以上、かつ350°以下か否かを判定する。
そして、比較演算部28は、誤差補正モータ角度θcがこれらのどの角度範囲内にも入らない場合、ステップS121に進む。
ステップS121では、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLを“1”にする。続いてステップS122において、比較演算部28は、ホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”か否かを判定する。ここで、比較演算部28は、ホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”の場合(C=1)、ステップS125に進み、ホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”でない場合(C=0)、ステップS123に進む。
比較演算部28は、ステップS123でカウント値tを0にして(カウント値tをリセットして)、ステップS124に進む。
ステップS124では、比較演算部28は、ホールセンサが正常であると判定して、第1及び第2検出フラグJ,Kをともに“0”にして、それら第1及び第2検出フラグJ,Kをフェールセーフ演算部29に送る。そして、比較演算部28は、再び前記ステップS112からの処理を行う。
また、ステップS125では、比較演算部28は、カウント値tをインクリメントする(t=t+1)。そして、続くステップS126において、比較演算部28は、カウント値tが閾値Ztよりも大きいか否かを判定する。ここで、比較演算部28は、カウント値tが閾値Ztよりも大きい場合(t>Zt)、前記ステップS124に進み、カウント値tが閾値Zt以下の場合(t≦Zt)、ステップS127に進む。
比較演算部28は、ステップS127で比較タイミング判定フラグLを“0”にして、前記ステップS124に進む。
一方、比較演算部28は、前記ステップS115〜ステップS120で誤差補正モータ角度θcが所定の角度範囲内にある場合、次のような処理になる。
すなわち、比較演算部28は、ステップS115の判定処理で誤差補正モータ角度θcが10°以上、かつ50°以下の場合(10°≦θc≦50°)、ステップS128に進み、そうでない場合、ステップS116に進む。
ステップS128では、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”か否かを判定する。ここで、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”の場合(L=0)、ステップS129に進み、比較タイミング判定フラグLが“0”でない場合(L=1)、ステップS141に進む。
ステップS141では、比較演算部28は、ホールセンサが異常であると判定して、第1検出フラグJを“0”にし、かつ第2検出フラグKを“1”にして、それら第1及び第2検出フラグJ,Kをフェールセーフ演算部29に送る。そして、比較演算部28は、再び前記ステップS112からの処理を行う。
一方、ステップS129では、比較演算部28は、前記表1に示す対応テーブル(以下、当該図14の処理では同様に表1の対応テーブルを意味する。)からホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(1,0,1)を取得して、このホールセンサ出力パターン(1,0,1)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS124に進み、その比較結果が一致しない場合、ステップS140に進む。
ステップS140では、比較演算部28は、ホールセンサが異常であると判定して、第1検出フラグJを“1”にし、かつ第2検出フラグKを“0”にして、それら第1及び第2検出フラグJ,Kをフェールセーフ演算部29に送る。そして、比較演算部28は、再び前記ステップS112からの処理を行う。
また、比較演算部28は、ステップS116の判定処理で誤差補正モータ角度θcが70°以上、かつ110°以下の場合(70°≦θc≦110°)、ステップS130に進み、そうでない場合、ステップS117に進む。ステップS130では、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”か否かを判定する。ここで、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”の場合(L=0)、ステップS131に進み、比較タイミング判定フラグLが“0”でない場合(L=1)、前記ステップS141に進む。ステップS131では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(0,0,1)を取得して、このホールセンサ出力パターン(0,0,1)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS124に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS140に進む。
また、比較演算部28は、ステップS117の判定処理で誤差補正モータ角度θcが130°以上、かつ170°以下の場合(130°≦θc≦170°)、ステップS132に進み、そうでない場合、ステップS118に進む。ステップS132では、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”か否かを判定する。ここで、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”の場合(L=0)、ステップS133に進み、比較タイミング判定フラグLが“0”でない場合(L=1)、前記ステップS141に進む。ステップS133では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(0,1,1)を取得して、このホールセンサ出力パターン(0,1,1)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS124に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS140に進む。
また、比較演算部28は、ステップS118の判定処理で誤差補正モータ角度θcが190°以上、かつ230°以下の場合(190°≦θc≦230°)、ステップS134に進み、そうでない場合、ステップS119に進む。ステップS134では、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”か否かを判定する。ここで、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”の場合(L=0)、ステップS135に進み、比較タイミング判定フラグLが“0”でない場合(L=1)、前記ステップS141に進む。ステップS135では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(0,1,0)を取得して、このホールセンサ出力パターン(0,1,0)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS124に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS140に進む。
また、比較演算部28は、ステップS119の判定処理で誤差補正モータ角度θcが250°以上、かつ290°以下の場合(250°≦θc≦290°)、ステップS136に進み、そうでない場合、ステップS120に進む。ステップS136では、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”か否かを判定する。ここで、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”の場合(L=0)、ステップS137に進み、比較タイミング判定フラグLが“0”でない場合(L=1)、前記ステップS141に進む。ステップS137では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(1,1,0)を取得して、このホールセンサ出力パターン(1,1,0)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS124に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS140に進む。
また、比較演算部28は、ステップS120の判定処理で誤差補正モータ角度θcが310°以上、かつ350°以下の場合(310°≦θc≦350°)、ステップS138に進み、そうでない場合、前記ステップS121以降の処理を行う。ステップS138では、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”か否かを判定する。ここで、比較演算部28は、比較タイミング判定フラグLが“0”の場合(L=0)、ステップS139に進み、比較タイミング判定フラグLが“0”でない場合(L=1)、前記ステップS141に進む。ステップS139では、比較演算部28は、対応テーブルからホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)として(1,0,0)を取得して、このホールセンサ出力パターン(1,0,0)と、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較する。ここで、比較演算部28は、その比較結果が一致した場合、前記ステップS124に進み、その比較結果が一致しない場合、前記ステップS140に進む。
以上の図14に示した処理手順により、前記第2の実施形態と同様に、比較演算部28は、誤差補正モータ角度θcに対応するホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)とホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較して、その比較結果で、それらが一致している場合にはホールセンサが正常であると判定するとともに、第1検出フラグJ=0をフェールセーフ演算部29に送り、また、それ以外の場合にはホールセンサが異常であると判定するとともに、第1検出フラグJ=1をフェールセーフ演算部29に送っている。
なお、ホールセンサ出力パターン(Sa,Sb,Sc)とホールセンサ出力値Sa,Sb,Scとを比較するタイミングについては、ホールセンサ切り替え判定フラグC=1、かつ比較タイミング判定フラグL=0となったタイミングである。すなわち、ホールセンサ出力パターンが切り替わったと判定された後(ホールセンサ切り替え判定フラグCが.“1”になった後)、所定時間(閾値Zt)経過することを条件に、前記比較がなされる。
また、比較演算部28は、誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34にも第1検出フラグJを送っており、これにより、前述したように、誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34は、第1検出フラグJに基づいて所定の処理を行っている。
また、第2検出フラグKに着目すると、比較演算部28は、ホールセンサ切り替え判定フラグCが“1”でない、すなわちホールセンサ出力値(ホールセンサ出力パターン)が変化していないのにもかかわらず(この場合、比較タイミング判定フラグL=1)、誤差補正モータ角度θcが所定の角度範囲(10°〜50°、70°〜110°、130°〜170°、190°〜230°、250°〜290°又は310°〜350°)内になってしまった場合、第2検出フラグK=1をフェールセーフ演算部29に送っている。
フェールセーフ演算部29は、比較演算部28から送られてきた第1及び第2検出フラグJ,Kに基づいてホールセンサが異常か否かを確定する処理を行う。図15は、その処理手順の具体例を示す。
先ず、ステップS161において、フェールセーフ演算部29は、カウント値r,sを0にする(カウント値r,sを初期化する)。
続いて、フェールセーフ演算部29は、ステップS162において比較演算部28から第1及び第2検出フラグJ,Kを取得して、続くステップS163において、その第1検出フラグJが“1”か否かを判定する。ここで、フェールセーフ演算部29は、第1検出フラグJが“1”の場合(J=1)、ステップS164に進み、第1検出フラグJが“1”でない場合(J=0)、ステップS167に進む。
フェールセーフ演算部29は、ステップS164でカウント値rをインクリメントし(r=r+1)、ステップS165に進む。
ステップS165では、フェールセーフ演算部29は、カウント値rが閾値Zr以上か否かを判定する。ここで、閾値Zrは、演算周期と検知時間から任意に決めた、異常判定用の閾値である。フェールセーフ演算部29は、カウント値rが閾値Zr以上の場合(r≧Zr)、ステップS166に進み、そうでない場合(r<Zr)、再び前記ステップS162からの処理を行う。
ステップS166では、フェールセーフ演算部29は、ホールセンサ異常判定を確定し、第1確定フラグD1を“1”にし、かつ第2確定フラグD2を“0”にして、それら第1確定フラグD1を第2モータ角度演算部41に出力する。
一方、前記ステップS167では、フェールセーフ演算部29は、カウント値rを0にして(カウント値rをリセットして)、第1確定フラグD1を“0”にして、その第1確定フラグD1を第2モータ角度演算部41に出力する。
続いてステップS169において、フェールセーフ演算部29は、第2検出フラグKが“1”か否かを判定する。ここで、フェールセーフ演算部29は、第2検出フラグKが“1”の場合(K=1)、ステップS170に進み、第2検出フラグKが“1”でない場合(K=0)、ステップS173に進む。
フェールセーフ演算部29は、ステップS170でカウント値sをインクリメントし(s=s+1)、ステップS171に進む。
ステップS171では、フェールセーフ演算部29は、カウント値sが閾値Zs以上か否かを判定する。ここで、閾値Zsは、演算周期と検知時間から任意に決めた、異常判定用の閾値である。フェールセーフ演算部29は、カウント値sが閾値Zs以上の場合(s≧Zs)、ステップS172に進み、そうでない場合(s<Zs)、再び前記ステップS162からの処理を行う。
ステップS172では、フェールセーフ演算部29は、ホールセンサ異常判定と確定し、第1確定フラグD1を“1”にし、かつ第2確定フラグD2を“1”にして、それら第1及び第2確定フラグD1,D2を第2モータ角度演算部41に出力する。
一方、フェールセーフ演算部29は、ステップS173でカウント値sを0にして(カウント値sをリセットして)、第2確定フラグD2を“0”にして、続くステップS174でその第2確定フラグD2を第2モータ角度演算部41に出力する。そして、フェールセーフ演算部29は、再び前記ステップS162からの処理を行う。
以上の図15に示した処理により、フェールセーフ演算部29は、第1検出フラグJ=1を所定時間(閾値Zr)以上検出した場合、第1確定フラグD1=1を出力して、ホールセンサが異常であることを確定(ホールセンサ異常判定を確定)し、又は第2検出フラグK=1を所定時間(閾値Zs)以上検出した場合、第2確定フラグD2=1を出力して、ホールセンサが異常であることを確定(ホールセンサ異常判定を確定)する。そして、フェールセーフ演算部29は、第1及び第2確定フラグD1,D2を第2モータ角度演算部41に出力している。
第2モータ角度演算部41には、フェールセーフ演算部29からの第1及び第2確定フラグD1,D2が入力される他に、誤差演算部33が算出した誤差α及びモータ角度誤差補正演算部34が算出した誤差補正モータ角度θcが入力されている。この第2モータ角度演算部41は、これら第1及び第2確定フラグD1,D2、誤差α及び誤差補正モータ角度θcに基づいて、モータ制御に用いるモータ角度(以下、制御用モータ角度という。)θdを算出する。図16は、その処理手順の具体例を示す。
先ずステップS191において、第2モータ角度演算部41は、カウント値xを0にする(カウント値xを初期化する)。
続いてステップS192及びステップS193において、第2モータ角度演算部41は、モータ角度誤差補正演算部34から誤差補正モータ角度θcを取得し、かつフェールセーフ演算部29から第1及び第2確定フラグD1,D2を取得する。
続いてステップS194において、第2モータ角度演算部41は、第1確定フラグD1が“1”又は第2確定フラグD2が“1”か否かを判定する。ここで、第2モータ角度演算部41は、第1確定フラグD1が“1”又は第2確定フラグD2が“1”の場合(D1=1又はD2=1)、ステップS195に進み、第1確定フラグD1及び第2確定フラグD2がいずれも“1”でない場合(D1=0及びD2=0)、ステップS201に進む。
ステップS195では、第2モータ角度演算部41は、カウント値xが0か否かを判定する。ここで、第2モータ角度演算部41は、カウント値xが0の場合(x=0)、ステップS197に進み、カウント値xが0でない場合(x≧1)、ステップS196に進む。
ステップS197では、第2モータ角度演算部41は、異常確定時、すなわち第1確定フラグD1=1又は第2確定フラグD2=1が入力されたタイミングの推定モータ角度θeを誤差補正モータ角度θcに設定する(θe=θc)。そして、第2モータ角度演算部41は、続くステップS198でカウント値xをインクリメントし(x=x+1)、ステップS196に進む。
ステップS196では、第2モータ角度演算部41は、誤差演算部33から誤差αを取得する。ここで、誤差αは、前記第2の実施形態で説明したように、推定モータ角度θaからセンサ算出モータ角度θbを減算した値(=θa−θb)である。
そして、第2モータ角度演算部41は、続くステップS199においてその誤差α及び参照テーブルを用いて制御用モータ角度θdを更新して、ステップS200に進む。
ここで、ステップS199に至る処理は、前記ステップS197にて第1確定フラグD1又は第2確定フラグD2のいずれか一方が“1”の場合、すなわちホールセンサの異常が確定した場合の処理であり、このようなことから、このステップS199で得る制御用モータ角度θdは、ホールセンサが異常とされている間にモータ制御に用いる値になる。このようなことから、制御用モータ角度θdは、ホールセンサが異常とされる前のモータ角度(具体的にはモータ角度変化傾向)と同等な値であることが望ましく、参照テーブルは、それを実現する内容になっている。
具体的には、この参照テーブルは、表3及び表4に示すように、誤差補正モータ角度θc、異常判定確定時の推定モータ角度θe及び誤差αから、制御用モータ角度θdを得ることができるようになっている。
Figure 2005335591
Figure 2005335591
ここで、第1検出フラグJ=1であるか、又は第2検出フラグK=1であるかに応じて、すなわちホールセンサの異常検出態様に応じて制御用モータ角度θdを得るようにしており、すなわち第1確定フラグD1=1の場合(表3)と、第2確定フラグD2=1の場合(表4)とで、誤差補正モータ角度θc、異常判定確定時の推定モータ角度θe及び誤差αに基づいて得る制御用モータ角度θdを異ならせている。
第2モータ角度演算部41は、このように第1及び第2の検出フラグD1,D2の値に応じて表3又は表4に示す参照テーブルを選択して、その選択した参照テーブルを用いて制御用モータ角度θdを更新し、ステップS200に進む。
一方、前記ステップS194において第1確定フラグD1及び第2確定フラグD2がいずれも“1”でない場合(D1=0及びD2=0)に進むステップS201では、第2モータ角度演算部41は、制御用モータ角度θdを誤差補正モータ角度θcに設定する。そして、第2モータ角度演算部41は、ステップS200に進む。
ステップS200では、第2モータ角度演算部41は、ステップS199で設定された制御用モータ角度θd又はステップS201で設定された制御用モータ角度θdを3相電流指令演算部22に出力する。
3相電流指令演算部22は、制御用モータ角度θdに基づいてモータ11を駆動するための前記パルス幅変調信号を得て、そのパルス幅変調信号を3相ブリッジ回路23に出力する。例えば、3相電流指令演算部22は、制御用モータ角度θdとパルス幅変調信号との対応テーブルを持っており、その対応テーブルを参照して、3相電流指令演算部22からの制御用モータ角度θdに対応するパルス幅変調信号を3相ブリッジ回路23に出力する。
図17は、以上の処理により実現されるタイムチャートを示す。
図17(A)は、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scの変化を示し、図17(B)は、前記図8に示す処理による結果であり、ホールセンサ切り替え判定フラグCの値を示し、図17(C)は、前記図10に示した処理による結果であり、モータ角度誤差補正演算部34が算出した誤差補正モータ角度θcの変化を示す。
また、図17(D)は、前記図14に示す処理による結果であり、図中の網掛け領域がホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと誤差補正モータ角度θcとの比較範囲を示す。すなわち、同図中に示す誤差補正モータ角度θcを示す実線がかかる網掛け領域で、ホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと当該誤差補正モータ角度θcとを比較している。
また、図17(E)は、そのホールセンサ出力値Sa,Sb,Scと誤差補正モータ角度θcとの実際の比較タイミングを示し、図17(F)は、その比較結果としての第2検出フラグKの値を示し、図17(G)は、前記図15に示す処理手順に対応しており、第2確定フラグD2の値を示す。
この図17に示すように、ホールセンサ出力値が変化していない(ホールセンサ切り替え判定フラグCが1でない)のにもかかわらず(同図(B))、誤差補正モータ角度θcが所定の範囲内、本例では0°(360°)〜50°内になることで(同図(D))、第2検出フラグK=1となり(同図(F))、さらにその後、第2確定フラグD2=1となっている(同図(G))。すなわち、ホールセンサ異常判定が確定される。そして、それ以後、表3又は表4の参照テーブルを用いて得た制御用モータ角度θdが3相電流指令演算部22に出力されるようになる。具体的には、第2確定フラグD2=1でホールセンサ異常判定を確定することで、表4の参照テーブルを用い、0°≦θe<60°の欄において、先ず0°≦θc<60°内の値として、制御用モータ角度θd=θc−α(同図(H)のD1)とし、続く60°≦θc<120°内の値として、制御用モータ角度θd=θc−2α(同図(H)のD2)としている。そして、このような制御用モータ角度θdが3相電流指令演算部22に出力され、これにより、モータ11は、制御用モータ角度θdに基づいて駆動されるようになる。
次に第3の実施形態における効果を説明する。
前述したように、ホールセンサ異常判定確定後では、第1及び第2確定フラグの値に応じて、すなわちホールセンサの異常態様に応じて表3又は表4の参照テーブルを選択して、その選択した参照テーブルから誤差補正モータ角度θc、異常判定確定時の推定モータ角度θe及び誤差αに基づいてモータ11の制御に使用する制御用モータ角度θdを得ている。
これにより、ホールセンサ異常確定後では、操舵補助力の付与の算出に用いる制御用モータ角度θdを、当該異常確定前の誤差補正モータ角度θcの変化傾向を参照して操舵補助力の算出用の回転角度である制御用モータ角度θdを算出することを実現している。これにより、ホールセンサ異常判定確定後でも、アシスト状態を維持され、それも最適な操舵補助力によりアシスト状態が維持されるので、急激なアシストトルク変動を発生させてしまうようなことを防止できる。
以上、第1乃至第3の実施形態を説明したが、ここで、第1乃至第3の実施形態におけるコントローラ20のモータ駆動系の具体的構成を図18に示す。基本的には、コントローラ20のモータ駆動系の構成は、特許文献1に開示されているコントローラのモータ駆動系の構成と同様な構成をなしている。
すなわち、図18に示すように、コントローラ20は、例えば制御回路51、FETゲート駆動回路52、モータ駆動回路53、電流検出回路54、ロータ位置検出回路55及びリレー駆動回路56とから構成されている。
制御回路51は、例えば、マイクロコンピュータ等で構成され、少なくとも外部接続機器との入出力処理を行うインタフェース部と、ROMやRAM等の記憶部とを備えている。この制御回路51は、トルクセンサ3からのアナログ電圧からなるトルク検出値Tvに対して所定の中立電圧Vよりも高いか否かによってトルクの発生方向を検出し、所定の処理を行ってトルク検出値Tを求める。また、制御回路51は、車速センサ15からの出力軸の回転に応じたパルス信号からなる車速検出値Vpをもとに単位時間辺りのパルス数を積算して車速検出値Vを算出する。
そして、制御回路51は、これら値に基づいて、例えば、PID制御(比例・積分・微分)によりモータ11に供給するモータ駆動信号Sを算出し、このモータ駆動信号Sに基づいてPWM(Pulse Width Modulation) 信号を形成し、このPWM信号に基づいてパルス幅変調信号PWMを形成してFETゲート駆動回路52に出力する。
また、制御回路51は、起動時には、所定の故障検出処理を実行し、正常であるときにはリレー駆動回路56に対するリレー制御信号Sを“High”として出力し、ロータ位置検出回路55から“1”の異常信号を入力したとき異常が発生したものとして、フェールリレー56aを開状態とするリレー制御信号Sを形成してリレー駆動回路56に出力し、例えば、異常ランプを点灯させる等の異常発生時の所定の処理を行う。
リレー駆動回路56は、制御回路51からのリレー制御信号Sに基づいて作動し、リレー制御信号Sが“High”であるときコイル56Lに通電してフェールリレー56aを閉状態とし、リレー制御信号Sが“Low”であるときコイル56Lへの通電を停止してフェールリレー56aを開状態とする。これによって、モータ駆動回路64への電源供給をオン及びオフするようになされている。
FETゲート駆動回路52は、例えばマルチプレクサ等で構成され、制御回路51からのパルス幅変調信号PWM及び方向信号と、ロータ位置検出回路55からの上段側ゲート信号Ga1〜Gc1及び下段側ゲート信号Ga2〜Gc2を入力し、方向信号が正回転の場合にはゲート信号Ga1〜Gc2で指定されたモータ駆動回路64の対応するトランジスタのゲート端子に、パルス幅変調信号PWMが“High”である間所定の電圧供給を行い、方向信号が逆回転の場合には、上段側ゲート信号Ga1〜Gc1を下段側ゲート信号、下段側ゲート信号Ga2〜Gc2を上段側ゲート信号として処理し、それぞれ対応するトランジスタのゲート端子に、パルス幅変調信号PWMが“High”である間、所定の電圧供給を行う。
電流検出回路54は、例えば電流検出抵抗を有し、この両端に発生した電圧を増幅及びノイズ除去し、モータ電流検出信号Iとして制御回路51に出力する。この電流検出回路54では、モータ電流検出信号Iの実効値が得られるよう、それぞれの信号に対し充分なフィルタ処理を行っているものとする。モータ駆動回路53は、6個の電界効果トランジスタからなるトランジスタTa1,Tb1,Tc1,Ta2,Tb2,Tc2から構成されている。これらトランジスタTa1〜Tc2は、Ta1とTa2,Tb1とTb2というように対応するトランジスタが直列に接続され、これら直列に接続された直列回路のそれぞれが、電源の両端子間に並列に配設されると共に、直列関係にあるトランジスタの接続部分が、各励磁コイル26a〜26cの外端(スター結線の中心側とは逆側)に導通されている。
そして、各トランジスタTa1〜Tc2のゲート電圧が、前記位相検出素子12の出力に基づいてFETゲート駆動回路52によって制御されるようになされている。これにより、各トランジスタTa1〜Tc2がオン及びオフ制御されて、モータ11のロータが回転するようになる。
なお、前記図3、図7及び図13のコントローラ20と前記図18のコントローラ20との構成との対応関係は、モータアシスト指令値演算部21と3相電流指令演算部22とで制御回路51の機能を有し、3相ブリッジ回路23がFETゲート駆動回路52及びトランジスタTa1〜Tc2とった構成部分を有している。
以上、本発明の実施形態を説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施形態では、モータ11が3相ブラシレスモータであり、これに対応して位相検出部12を3個のホールセンサ12,12,12で構成した場合を説明した。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、モータ11が5相ブラシレスモータであり、これに対応して位相検出部12を5個のホールセンサで構成した電動式パワーステアリング装置に本発明を適用してもよい。
また、電動式パワーステアリング装置に限らず、ブラシレスモータを用いる装置に適用することができる。
また、前述の第3の実施形態では、いわば、異常検出前の誤差補正モータ角度θc(補正された第2の回転角度)の変化傾向を参照して、制御用モータ角度θd(操舵補助力の付与の算出に用いる回転角度)を算出している。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、異常検出前のセンサ算出モータ角度θb(第1の回転角度)の変化傾向を参照して、制御用モータ角度θd(操舵補助力の付与の算出に用いる回転角度)を算出してもよく、或いは異常検出前の推定モータ角度θa(補正前の第2の回転角度)の変化傾向を参照して、制御用モータ角度θd(操舵補助力の付与の算出に用いる回転角度)を算出してもよい。
なお、前述の実施形態の説明において、ホールセンサ12,12,12は、ブラシレスモータのロータの回転位置に応じて位置検出信号を出力する複数の位相検出素子を実現しており、相電流検出部24、相電圧検出部25、モータ角速度演算部26及び積分部27は、ブラシレスモータへの駆動用通電値に基づいてブラシレスモータの第2の回転角度を検出する第2モータ回転角度検出手段を実現しており、比較演算部28におけるホールセンサ出力値Sa,Sb,Scの取得は、複数の位相検出素子から出力される位置検出信号の組み合わせに基づいてブラシレスモータの第1の回転角度を検出する第1モータ回転角度検出手段としての機能を実質的に実現しており、さらに比較演算部28及びフェールセーフ演算部29は、第1の回転角度と第2の回転角度とを比較して、その比較結果に基づいて位相検出素子の異常を検出する異常検出手段を実現している。
また、誤差演算部33及びモータ角度誤差補正演算部34は、位相検出素子からの出力される位相検出信号の組み合わせが切り替わるタイミングで、第1の回転角度と第2の回転角度との誤差を算出する一方で、第2の回転角度を第1の回転角度に設定する補正をし、組み合わせが切り替わるタイミング以外では、誤差により第2の回転角度を補正する補正手段を実現している。
本発明の第1の実施形態の電動式パワーステアリング装置の構成を示す図である。 前記電動式パワーステアリング装置のコントローラ及びその周辺の構成を示すブロック図である。 前記コントローラの構成を示すブロック図である。 前記コントローラの比較演算部の処理手順を示すフローチャートである。 前記コントローラのフェールセーフ演算部の処理手順を示すフローチャートである。 前記コントローラの処理内容を示すタイムチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるコントローラの構成を示すブロック図である。 前記第2の実施形態におけるコントローラのホールセンサ切り替え判定部の処理手順を示すフローチャートである。 前記第2の実施形態におけるコントローラの誤差演算部の処理手順を示すフローチャートである。 前記第2の実施形態におけるコントローラのモータ角度誤差補正演算部の処理手順を示すフローチャートである。 前記第2の実施形態におけるコントローラの比較演算部の処理手順を示すフローチャートである。 前記第2の実施形態におけるコントローラの処理内容を示すタイムチャートである。 本発明の第3の実施形態におけるコントローラの構成を示すブロック図である。 前記第3の実施形態におけるコントローラの比較演算部の処理手順を示すフローチャートである。 前記第3の実施形態におけるコントローラのフェールセーフ演算部の処理手順を示すフローチャートである。 前記第3の実施形態におけるコントローラの第2モータ角度演算部の処理手順を示すフローチャートである。 前記第3の実施形態におけるコントローラの処理内容を示すタイムチャートである。 前記コントローラのモータ駆動系の具体的な構成を示す図である。 従来技術の説明のために用いた、ホールセンサA,B,Cのホールセンサ出力信号の変化を示す図であり、(A)は、正常動作時のものを示し、(B)は、ホールセンサAがL固定故障した時のものを示す。 従来技術の説明のために用いた、ホールセンサA,B,Cのホールセンサ出力信号の変化を示す図であり、(A)は、正常動作時のものを示し、(B)は、ホールセンサAがH固定故障した時のものを示す。 従来技術の説明のために用いた、ホールセンサの故障検出とアシスト率との関係の示す図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 トルクセンサ
11 モータ
12 位相検出部
12,12,12 ホールセンサ
20 コントローラ
21 モータアシスト指令値演算部
22 3相電流指令演算部
23 3相ブリッジ回路
24 相電流検出部
25 相電圧検出部
26 モータ角速度演算部
27 積分部
28 比較演算部
29 フェールセーフ演算部
31 モータ角度演算部(第1モータ角度演算部)
32 ホールセンサ切り替え判定部
33 誤差演算部
34 モータ角度誤差補正演算部
41 第2モータ角度演算部

Claims (5)

  1. ブラシレスモータの回転角度を検出しながら、当該ブラシレスモータにより車両の操舵系に操舵補助力を付与する電動式パワーステアリング装置において、
    前記ブラシレスモータのロータの回転位置に応じて位置検出信号を出力する複数の位相検出素子と、
    前記複数の位相検出素子から出力される位置検出信号の組み合わせに基づいて前記ブラシレスモータの第1の回転角度を検出する第1モータ回転角度検出手段と、
    前記ブラシレスモータへの駆動用通電値に基づいて当該ブラシレスモータの第2の回転角度を検出する第2モータ回転角度検出手段と、
    前記第1の回転角度と前記第2の回転角度とを比較して、その比較結果に基づいて前記位相検出素子の異常を検出する異常検出手段と、
    を備えることを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  2. 前記第2モータ回転角度検出手段は、前記駆動用通電値として前記ブラシレスモータに通電する際の逆起電圧を検出し、その逆起電圧に基づいて前記第2の回転角度を検出することを特徴とする請求項1記載の電動式パワーステアリング装置。
  3. 前記位相検出信号の組み合わせが切り替わるタイミングで、前記第1の回転角度と前記第2の回転角度との誤差を算出する一方で、前記第2の回転角度を前記第1の回転角度に設定する補正をし、前記組み合わせが切り替わるタイミング以外では、前記誤差により前記第2の回転角度を補正する補正手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の電動式パワーステアリング装置。
  4. 前記異常検出手段が前記位相検出素子の異常を検出した場合には、当該異常検出前の前記第1の回転角度と第2の回転角度と、当該異常検出後の第2の回転角度の変化傾向を参照して前記操舵補助力の付与の算出に用いる回転角度を算出し、この算出した回転角度に基づいて前記操舵補助力を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  5. ブラシレスモータの異常を検出する異常検出装置において、
    前記ブラシレスモータのロータの回転位置に応じて位置検出信号を出力する複数の位相検出素子と、
    前記複数の位相検出素子から出力される位置検出信号の組み合わせに基づいて前記ブラシレスモータの第1の回転角度を検出する第1モータ回転角度検出手段と、
    前記ブラシレスモータへの駆動用通電値に基づいて当該ブラシレスモータの第2の回転角度を検出する第2モータ回転角度検出手段と、を備え、
    前記第1の回転角度と前記第2の回転角度とを比較して、その比較結果に基づいて前記位相検出素子の異常を検出することを特徴とするブラシレスモータの異常検出装置。
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