JP2005335512A - 高速走行用の編成列車 - Google Patents

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貴士 三木
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Abstract

【課題】通常のトンネルだけの場合(緩衝工がない場合)であっても緩衝工を備えるトンネルの場合であっても、微気圧波の低減効果を確保する。
【解決手段】先頭車両1の車体1Aは、運転室が形成される先頭部分Z11の後側に、客室空間Sが形成され車体断面積がほぼ一様である一般部分Z12が連続する。先頭部分Z11は、車体高さ及び車体幅が変化する。先頭車両に続く第2番目の車両2の車体2Aは、車体断面積がほぼ一様で車体1の一般部分Z12の後端に連続する前側部分Z21と、この前側部分Z21に続く移行部分Z22とを備える。移行部分Z22の後端の車体断面積は、前側部分Z21の車体断面積から第3番目の車両3の車体3Aの車体断面積に、車体幅が変化することで直線的に変化する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、新幹線等の高速走行用の編成列車に関するものである。
一般に、新幹線などの高速走行用の編成列車がトンネルに突入する場合には、その先頭車両によって、トンネル内の限られた空間に存在する空気を押し込むように前記空気が圧縮される。この圧縮された空気が圧縮波となってトンネル内をほぼ音速に等しい速度で前方へ伝播される。そして、この圧縮波はトンネルの出口に到達したときには出口で反射されるが、それの一部はパルス状の圧力波となってトンネル出口から外部へ放射される。このパルス状の圧力波を、微気圧波(トンネル微気圧波)という。この微気圧波(パルス状の圧力波)が外部へ放射されることにより、トンネルの出口付近では爆発音とともに微振動等が生じ、周辺の環境に影響を及ぼす場合がある。そのため、高速性能が要求される鉄道車両では、先頭車両の車体先頭部の形状に、高速走行時の走行抵抗を減少させるだけでなく、前述したところのトンネルに突入した際に生じる微気圧波を低減させることができる形状とすることが必要とされる。
ところで、高速走行する鉄道車両の先頭部分において、車体断面積が小さい前側部分と車体断面積が大きい後側部分との間に、車体断面積が一定あるいは非常に緩やかな変化となる中間部分のある形状、すなわち車体断面積分布が2段になるような車体形状は、微気圧波の圧力勾配最大値の低減に大きな効果があることが知られている。
そのような効果を得ることを目的として鉄道先頭車両の車体形状として、車体の先端部分をやや後方に傾斜させて上方に立ち上げることにより第1段目の車体断面積増加部分を形成した後、車体断面積をほぼ一定に保ってほぼ水平に後方に延設した後、再びやや後方に傾斜させて上方に立ち上げることにより第2段目の車体断面積増加部分を形成し、前記第1段目の車体断面積/前記第2段目の車体断面積の面積比が0.6以上で、前記第1段目と第2段目の車体断面積増加部分の間隔を15m以上にし、鉄道車両がトンネル内に突入する場合に、トンネルと車両によって発生する微気圧波を分散させて低減するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような鉄道車両側の微気圧波対策に対し、従来よりトンネル側の微気圧波対策として、トンネル入口に、断面がトンネル断面より大きく、長さがトンネル直径の1〜3倍程度の覆体(いわゆる緩衝工)の車体断面積と覆体の長さとから決められた最適面積を有する開口部を1個ないし複数個設けることによって、列車がトンネルに突入するときに生じる微気圧波の圧力勾配最大値の低減に大きな効果があることも知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、緩衝工(フード)の長さの延長による対策だけでは十分な対策が困難であることから、編成車両における両端の先頭車両の車体断面積を中間車の車体断面積より小断面化することにより、高速車両のトンネル突入により発生する圧縮波がトンネル出口から放射されて生ずる空気圧音(微気圧波)の低減を図ることも提案されている(例えば特許文献3参照)。
特開平11−321640号公報(第2頁〜第4頁、図1〜図4) 特公昭55−31274号公報(第1頁〜第2頁、及び第1図) 特開平6−64535号公報(第2頁及び図1,図2)
特許文献1に記載の技術のように、先頭車両の車体形状を、微気圧波の低減に効果があるように車体断面積分布が2段階になるようにすると、そのために前記第1段目と第2段目の車体断面積増加部分の間隔を15m以上にする必要があり、先頭車両の先頭部分の長さが長くなりすぎる。
特許文献2に記載の技術のように、緩衝工を設けると、微気圧波低減効果はあるが、さらに微気圧波を低減したいという要求がある。
また、特許文献3に記載の技術のように、先頭車両の車体断面積を中間車の車体断面積より小断面化することにより車体の断面積分布が2段になるようにすれば、先頭車両の長さと緩衝工の長さとの組み合わせによっては、微気圧波低減効果が著しく低下する場合がある。これは、車体断面積が変化する段部を設ける位置によっては、図8に示すように車両の2段目が緩衝工に突入したときに生ずる圧縮波W1と、車両の先端部がトンネル本坑に突入したときに生ずる圧縮波W2が重なり、その圧縮波W1,W2が干渉して、微気圧波低減効果が阻害される場合があるからである。
この点についてさらに詳述する。図9に緩衝工付きトンネルに車両先頭部が突入したときの、車両と圧縮波の位置と時刻の関係を模式的に表す。横軸はトンネル本坑の入口をx=0とする位置、縦軸は車両先端部がトンネル本坑の入口に達した瞬間をt=0とする時刻を示す。車両の走行速度Vが一定であると仮定して、車両の先端部の位置(先頭位置)と2段目の位置(2段位置)を実線で表している。また、圧縮波の伝播速度が音速cに等しく一定であると仮定して、圧縮波の軌跡を破線で表している。
図9から明らかなように、実線と破線の傾きが一定であれば、圧縮波W1とW2が重なるかどうかは2段目(前側部分より車体断面積の大きくなる後側部分)の開始位置が車両のどの位置にあるか、だけによって決まることがわかる。
次に圧縮波W1とW2が重なるときの2段目位置を求める。いま、
a:車両先頭から2段目までの距離(m)
L:トンネル入口から観測点までの距離(m)
b:緩衝工長さ(m)
V:トンネル突入速度(m/s)
c:音速(m/s)
とすると、圧縮波W1と圧縮波W2が重なるときの条件は次の式で表される。
Figure 2005335512
左辺は圧縮波W1が緩衝工入口から観測点に伝達されるのに要する時間、右辺は2段目が緩衝工入口からトンネル入口に到達するまでに要する時間(第1項)と、圧縮波W2が観測点に伝達されるのに要する時間(第2項)の和となっている。ここで、圧縮波の圧力勾配の極大値が生ずる時刻Tは先頭形状や緩衝工の種類によって多少前後するが、その差は、公知の数値流体解析(CFD解析)の結果から、せいぜい0.01秒程度であることがわかっている。この値は上記の距離aに換算した場合には1m程度である。ここでは、議論を単純化するために、車両の先端部あるいは2段目の開始位置がトンネル本坑や緩衝工の入口に達した時点に圧力勾配が極大となると仮定する。
緩衝工が長いほど2段目の開始位置を後ろに下げる(距離aを大きくする)必要があるので、もっとも長い30m緩衝工における距離aを求めればよい。しかし、緩衝工を延長する場合も考えられるので、緩衝工長さb、トンネル突入速度Vをパラメータとしてそれぞれ対応する距離aを求めた。その結果を表1に示し、それをグラフ化したものを図10に示す。ただし、L=61(m)、c=340(m/s)とした。
Figure 2005335512
圧縮波の圧力勾配の極大値が生ずる時刻Tは、同じ先頭形状でも緩衝工によって(緩衝工がない場合は除く)0.01秒程度の幅を持つことが解析データからわかったが、距離aに換算するとその差は1mであるので、距離aを表1の値より余裕を持って大きく設定するならば問題にならない差である、といえる。また、先頭形状が異なっていても、鼻先部分の拡大の程度が似た形状同士であれば前記時刻Tは近い値になる。
表1から2段目の開始位置は緩衝工長さbが長いほど、トンネル突入速度Vが遅いほど後方に設定しなければならないことがわかる。このうちトンネル突入速度Vに関しては、例えば30m緩衝工で300km/hと360km/hとの場合での距離aの差は1.6m(
=22.4m−20.8m)にすぎないので、距離aを表1の値より余裕をもって大きく設定することは十分可能である。
そこで、目標速度に対して十分大きな距離aを設定すれば、圧縮波W1,W2が重なるときの突入速度は目標速度に対しては十分小さな速度となるので、そのときの圧力勾配最大値は目標速度の圧力勾配最大値よりも小さくなる。
ところで、高速鉄道車両において、新幹線区間と在来線区間とのいずれも走行可能とするために、いずれの区間も走行できる新在直通車両が知られている。そのような新在直通車両は、通常の新幹線専用車よりも車体断面積が小さいことから、微気圧波低減性能に優れるが、客室空間が狭くなる。
そこで、発明者らは、前述した「車体断面積分布が2段になるような先頭車体形状は、微気圧波の圧力勾配最大値の低減に大きな効果がある」という知見に基づき、先頭車両としての新在直通車両の後側に新幹線専用車を併結(連結)することで、広い客室空間を確保して、従来同等の微気圧波低減効果が得られる高速鉄道車両を安価に得られることに着想した。発明者らは、さらに、単に併結(連結)するだけでは、急激な断面積変化を生ずる段部が形成されるので、空力抵抗が高くなる点、2段形状の高速鉄道車両が、緩衝工を有するトンネルに突入する際には、先頭部がトンネル本坑に突入する時期に微気圧波が発生する一方、前記段部が緩衝工に突入する際に微気圧波が発生し、それらが重なり合うと微気圧波低減効果が損なわれるという点を考慮して、広い客室空間を確保して、従来同等の微気圧波低減効果が得られる本発明を開発するに至ったものである。
また、先頭車両において車体形状の断面積分布が2段になるように考えるのではなく、複数の車両を連結した編成の進行方向前側全体において、車体形状の断面積分布が2段になるようにすれば、緩衝工長さに大きな影響を受けることなく、微気圧波低減効果が得られる高速鉄道車両を実現できることを見い出したことに基づくものでもある。
本発明は、緩衝工を有するトンネルに突入する際に、微気圧波低減効果と空力抵抗低減効果の両立が図れる高速走行用の編成列車を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、複数の車両を連結して編成され、この編成の先頭車両の車体が、車体断面積が後方に向かって徐々に大きくなる先頭部分と、この先頭部分の後端部に接続され車体断面積が一定である一般部分とを有する高速走行用の編成列車において、前記先頭車両に続く第2番目以降の特定の車両の車体まで前記先頭車両の一般部分と同じ車体断面積とされ、前記特定の車両に続く次の車両の車体が、前記先頭車両の車体の一般部分と同じ車体断面積を有する前側部分と、この前側部分より車体断面積が大きい後側部分とを有する構成とされ、緩衝工を有するトンネルに突入する際に、前記後側部分の前端部が緩衝工に突入する時期と、前記先頭車両の先端部がトンネル本坑に突入する時期とがずれるように前記後側部分の前端位置を設定していることを特徴とする。ここで、「ずれる」とは、前後いずれの方向にずれる場合でもよい。
このようにすれば、編成列車が、緩衝工を有するトンネルに突入する際に、特定の車両に続く次の車両の車体の後側部分の前端部が緩衝工に突入する時期と、前記先頭車両の先端部がトンネル本坑に突入する時期とがずれるので、微気圧波が重なり合うことがなくなる。よって、微気圧波が重なり合って微気圧波低減効果が損なわれるおそれがなくなる。
請求項2の発明は、前記前側部分の後端部が、車体断面積が徐々に大きくなる移行部分を介して前記一般部分の前端部に接続されることが望ましい。このような移行部分を設けるのは、特許文献3に記載の技術のように、車体断面積の異なる車両を単に連結するだけでは、その部分に車体断面積が急激に変化して空力抵抗低減の点で不利になるので、車体断面積が変化する部分を、車体断面積が徐々に大きくなる移行部分とすることにより、微気圧波低減効果と空力抵抗低減効果の両立が図れることを考慮したためである。
このようにすれば、車体断面積が急激に変化する場合に比べて、空力抵抗を高めることなく、微気圧波低減効果が得られる。
この場合、請求項3に記載のように、前記移行部分は、前記第2番目の車両の車体の後端部に形成されていることが望ましい。
このようにすれば、車両(車体)長さを調整することで、通常、先頭車両の先頭から特定の車両に続く次の車両の車体の後側部分の前端部までの距離が、編成列車が走行する路線に設けられるいずれの緩衝工の長さよりも長くなるので、緩衝工を有するトンネルに突入する際に、前記後側部分の前端部が緩衝工に突入するのとほぼ同時に、先頭車両の先端部がトンネル本坑に突入するのが回避される。
請求項4に記載のように、前記移行部分は、車体断面積の変化率が、0.27m2/m〜0.82m2/mの範囲であることが望ましい。
このようにすれば、車体断面積を後側に向かって徐々に増加させることで、空力抵抗をそれほど高めることなく、微気圧波低減効果が得られる。
また、請求項5に記載のように、前記移行部分は、前記第2番目の車両の車体の前端部に形成され、車体断面積の変化率が、0.41m2/m〜0.82m2/mの範囲とすることもできる。
このようにすれば、車体断面積の変化率が0.41m2/m〜0.87m2/mの範囲で、車体断面積が徐々に大きくなる移行部分とすることで、空力抵抗を高めることなく、微気圧波低減効果が得られる。特に、移行部分が第2番目の車両の車体の前端部に設けられているので、第2番目の車両について広い客室空間が確保される。
以上に説明したように、本発明は、編成列車が、緩衝工を有するトンネルに突入する際に、特定の車両に続く次の車両の車体の後側部分の前端部が緩衝工に突入する時期と、前記先頭車両の先端部がトンネル本坑に突入する時期とがずれて、重なり合うことがなくなるので、微気圧波の低減効果を確保することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
図1は本発明に係る実施の形態の一例である高速走行用の編成列車を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
図1(a)(b)に示すように、先頭車両1の車体1Aは、運転室が形成される先頭部分Z11の後側に、客室空間が形成され車体断面積がほぼ一様である一般部分Z12が連続する構成とされている。先頭部分Z11には、車体高さ及び車体幅が変化することで、車体1の車体断面積が先頭側から後尾側に向かって大きくなる方向に変化している。先頭車両1に続く第2番目の車両2の車体2Aは、車体断面積がほぼ一様で車体1の一般部分Z12の後端に前端が連結される前側部分Z21と、この前側部分Z21に後端に連結され後端部を構成する一定長さの移行部分Z22とを備える。移行部分Z22の後端は、後続する第3番目の車両3の車体3Aとほぼ同じ車体幅で、ほぼ同じ車体断面積となって、広い客室空間が確保されている。移行部分Z22の断面積は、車体幅が変化することで、前側部分Z21の車体断面積から、第3番目の車両3の車体3Aの車体断面積に等しい断面積まで直線的に変化している。
先頭部分Z11の後側部分には運転室風防11が配設される。この運転室風防11が、運転室の上側に位置し、運転席(図示せず)の上側を覆うようになっている。
先頭部分Z11の後部から一般部分Z12の前部にわたって、運転室に通じる車両前後方向の縦通路12が形成され、その後端が車両左右方向に延びる横通路13が形成されている。この横通路13の左右両側に乗降用扉14が開閉可能に配設されている。
また、先頭車両1の後側部分(一般部分Z12)には客室空間Sが確保され、この客室空間Sには、前側から連続して左右の座席21L,21Rが一定間隔で車体前後方向に配設されている。なお、移行部分Z22の空間は、具体的に図示していないが、個室、洗面所、便所等に用いることができる。
前述した車体1Aの先頭部分Z11の車体形状は、公知の数値流体解析(CFD解析)と最適化設計手法(遺伝的アルゴリズム)を組み合わせて、微気圧波が低減する最適先頭部分(最適断面積分布)を数値的に求める設計技術を適用して求め、それに修正を加えたものである(例えば、特開2004−66887号公報、特開2004−66888号公報参照)。
続いて、移行部分の長さについては、6.0m,4.0m,2.0mの3パターンとする一方、移行部分の設置位置は、図1に示すパターンのほか、図2、図3に示す2パターンを含めて3パターンとして、合計9パターンについて、30m緩衝工が設けられたトンネルに対して、速度360km/hで突入する場合について、2次元軸対称CFD解析を行
った。
図2に示すパターンは、移行部分Z22'を、先頭車両1’に続く車両2'の車体2A'の後端部に配置した場合であり、図3に示すパターンは、移行部分Z22''を、先頭車両1''の車体1A''の後端部に配置し、その後端部の車体断面積が第2番目の車両2''の車体断面積と同じ車体断面積となっている。各パターンにおいて、移行部分の開始・終了位置は、表2のように、それぞれの断面積分布は図4のようになる。図4において、従来例は新在直通車両(16m形状、一般部分の車体断面積9.2m2程度)に対応するもので、車体断面積が徐々に増加する移行部分を有さないものである。移行部分を経た後の車体形状は、新幹線専用車(一般部分の車体断面積10.8m2程度)に対応するものである。なお、表1によると、移行部分の位置は、前述した理由から、緩衝工長さに対応する先端部から20.8mの部位を避けなければならない。
Figure 2005335512
図1〜図3に示す形状についての解析結果である圧力時間勾配の時間履歴を、図5〜図7に示す。
つまり、第2番目の車両の後端部に設ける場合(実施例1〜3)に関しては、図5に示すように、ここの部分による圧力勾配値は非常に小さいため、いずれのパターンでもよいといえる。よって移行部分における車体断面積の変化率が、0.27m2/m〜0.82m2/mの範囲であればよい。また、表1から、実施例1〜3であれば、緩衝工長さが50mである場合にも対応可能ということがわかる。
第2番目の車両の先頭部に設ける場合(実施例4〜6)については、図6に示すように、圧力勾配最大値としては従来例より少し大きい程度であるが、実施例6(移行部分の長さ2m)は、実施例4,5に比べてかなり大きいので、あまり望ましくない。よって第2番目の車両の先頭部に設ける場合には、移行部分の車体断面積の変化率が、0.41m2/m〜0.82m2/mの範囲であることが望ましい。
一方、先頭車両の後端部に設ける場合(比較例1〜3)については、図7に示すとおり、微気圧波低減効果があまり得られないことが確認された。つまり、先頭車両の後端部に、移行部分を設けても、微気圧波低減効果は期待できない。
以上の結果より、車体断面積が変化する移行部分は第2番目以降の車両に設置することがよいことがわかった。ただし、移行部分の近傍にパンタグラフ(特に遮音板付きパンタグラフ)を設けると、その部分では断面積変化の増分が大きくなるので、移行部分の近傍にパンタグラフを設置することは避けることが必要である。
従って、先頭車両に、車体断面積の小さい新在直通車両(現行)を、第3両目以降の車両に(車体断面積の大きい)新幹線専用車(現行)をそれぞれ用い、第2番目の車両の車体を前述したような移行部分を有する構成とすることで、既存の新在直通車両及び新幹線専用車を有効に利用して、空力抵抗性能を損なうことなく、従来の新在直通車両と同等の微気圧波低減性能が得られる高速鉄道車両を安価に構成することが可能になる。この場合、移行部分における車体断面積の増加率は、図4より、117%(=10.8/9.2)程度であるから、115〜120%の範囲内であれば、同様な効果を奏すると考えられる。また、前後端に新在直通車両を配置し、中間に新幹線専用車を配置することで、進行方向がいずれであっても、同じ微気圧波低減性能を有する編成列車するとことできるのはもちろんである。
上述したほか、本発明に係る高速走行用の編成列車は、次のように構成することも可能である。
(i)前記実施の形態においては、車体高さを大きくして、車体断面積を変化させているが、車体幅を変化させてもよく、また、車体高さ及び車体幅を共に変化させるようにしてもよい。
(ii)前記移行部分は、第3番目以降の車両の車体に設けることもできる。また、移行部分は、いずれか1つの車両の車体に設ける場合だけでなく、連続する2つの車両の車体にまたがって設けることも可能である。
本発明に係る実施の形態の一例である高速走行用の編成列車を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明に係る他の実施の形態の一例である高速走行用の編成列車を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。 比較例である高速走行用の編成列車を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。 高速走行用の編成列車の断面積分布を示す図である。 図1に示す編成列車の圧力時間勾配の時間履歴を示す図である。 図2に示す編成列車の圧力時間勾配の時間履歴を示す図である。 図3に示す編成列車の圧力時間勾配の時間履歴を示す図である。 段部を有する高速走行用の編成列車が、緩衝工を有するトンネルに突入する状態の説明図である。 段部(移行部分)を有する高速走行用の編成列車が、緩衝工を有するトンネルに突入する場合の、レール方向位置と時刻との関係を示す図である。 トンネル突入速度をパラメータとして、緩衝工長さと2段目位置との関係を示す図である。
符号の説明
1 先頭車両
1A 車体
2 第2番目の車両
2A 車体
3 第3番目の車両
3A 車体
Z21 前側部分
Z22 移行部分

Claims (5)

  1. 複数の車両を連結して編成され、この編成の先頭車両の車体が、車体断面積が後方に向かって徐々に大きくなる先頭部分と、この先頭部分の後端部に接続され車体断面積が一定である一般部分とを有する高速走行用の編成列車において、
    前記先頭車両に続く第2番目以降の特定の車両の車体まで前記先頭車両の一般部分と同じ車体断面積とされ、
    前記特定の車両に続く次の車両の車体が、前記先頭車両の車体の一般部分と同じ車体断面積を有する前側部分と、この前側部分より車体断面積が大きい後側部分とを有する構成とされ、緩衝工を有するトンネルに突入する際に、前記後側部分の前端部が緩衝工に突入する時期と、前記先頭車両の先端部がトンネル本坑に突入する時期とがずれるように前記後側部分の前端位置を設定していることを特徴とする高速走行用の編成列車。
  2. 前記前側部分の後端部は、車体断面積が徐々に大きくなる移行部分を介して前記後側部分の前端部に接続される請求項1記載の高速走行用の編成列車。
  3. 前記移行部分は、前記第2番目の車両の車体の後端部に形成されている請求項2記載の高速走行用の編成列車。
  4. 前記移行部分は、車体断面積の変化率が、0.27m2/m〜0.82m2/mの範囲である請求項2又は3記載の高速走行用の編成列車。
  5. 前記移行部分は、前記第2番目の車両の車体の前端部に形成され、車体断面積の変化率が、0.41m2/m〜0.82m2/mの範囲である請求項2記載の高速走行用の編成列車。
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