JP2005335155A - タイヤシーリング装置 - Google Patents

タイヤシーリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005335155A
JP2005335155A JP2004155752A JP2004155752A JP2005335155A JP 2005335155 A JP2005335155 A JP 2005335155A JP 2004155752 A JP2004155752 A JP 2004155752A JP 2004155752 A JP2004155752 A JP 2004155752A JP 2005335155 A JP2005335155 A JP 2005335155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing agent
tire
sealing
container
pneumatic tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004155752A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaharu Izumimoto
隆治 泉本
Shinichi Iwasaki
眞一 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2004155752A priority Critical patent/JP2005335155A/ja
Publication of JP2005335155A publication Critical patent/JP2005335155A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 シーリング剤容器内に収容されたシーリング剤の劣化を長期に亘って確実に防止すると共に、パンク修理時にシーリング剤容器の吐出口を完全に開口した状態で、シーリング剤容器から空気入りタイヤ内へのシーリング剤の供給動作を確実に開始する。
【解決手段】 タイヤシーリング装置では、空気入りタイヤ内へのシーリング剤36の注入開始時に、解除レバー88を掛止部86内から離脱させると、ニードル部材76が待機位置から解放される。これにより、コイルスプリング82の付勢力によりニードル部材76が待機位置から注入位置へ移動し、その先端部により封止材68を突き破ってシーリング剤容器34内へ挿入されるので、ニードル部材76内の注入路78及び配管43を通してシーリング剤容器34が空気入りタイヤ内へ連通し、シーリング剤容器34から空気入りタイヤ内へシーリング剤36が注入可能になる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、パンクした空気入りタイヤをシールするためのシーリング剤を空気入りタイヤ内へ注入するタイヤシーリング装置に関する。
近年、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という。)がパンクした際に、タイヤ及びホイールを交換することなく、タイヤ内にシーリング剤を注入することで、このシーリング剤によりタイヤを補修して所定の基準圧まで内圧をポンプアップするタイヤシーリング装置が普及している。この種のタイヤシーリング装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものが知られている。特許文献1に示されたタイヤシーリング装置20は、図7に示されるように、シーリング剤6を収容した耐圧容器4と、圧縮空気の供給源であるエアコンプレッサ1とを備えている。エアコンプレッサ1は、ホース2を介して耐圧容器4のガス導入部3に接続されている。またガス導入部3は、栓バルブ5で閉止できかつ耐圧容器4に収納されたシーリング剤6の液面上までのびるライザーチューブとされている。耐圧容器4は、パンクシーリング剤6を吐出するための出口バルブ7を有し、この出口バルブ7にホース8の一端部が接続されるとともに、このホース8の他端部には、タイヤバルブ10にねじ止めされるねじアダプタ9が取付けられている。
上記のようなタイヤシーリング装置20では、タイヤにパンクが発生すると、アダプタ9がタイヤバルブ10にねじ止めされた後、耐圧容器4のガス導入部3が栓バルブ5により開放される。この状態で、エアコンプレッサ1を作動し、ガス導入部3を通してエアコンプレッサ1から耐圧容器4内に圧縮空気を導入する。これにより、耐圧容器4内におけるシーリング剤6上の空間部分の内圧が上昇し、この空間部分の静圧により出口バルブ7からシーリング剤6が押し出され、シーリング剤6がタイヤバルブ10を通してタイヤ内に注入される。この後、耐圧容器4内のシーリング剤6の液面レベルが出口バルブ7の開口まで下降すると、耐圧容器4内の圧縮空気が出口バルブ7を通してタイヤの内部に供給され、タイヤを所定の内圧で膨張させる。
ところで、特許文献1に示されているようなタイヤシーリング装置では、耐圧容器が十分な密閉性を有していないものである場合や、耐圧容器内にシーリング剤と共に空気が混在する場合に、長期間に亘って装置を使うことなく放置しておくと、耐圧容器内に収容されたシーリング剤が酸化反応や蒸発成分の蒸発により、容器内で凝固して固体成分が生成されたり、化学的に劣化してシーリング性能が低下するおそれがある。
そこで上記のような問題を解決するため、タイヤシーリング装置には、シーリング剤を収容した液剤ボトルに設けられた吐出口をアルミ箔等からなるフィルム状の封止材により密閉しておき、シーリング剤をタイヤへ注入する直前に、開封機構により封止材を開封した後、吐出口から液剤ボトル内へ圧縮空気を送り込みつつ、この圧縮空気の作用により液剤ボトルの吐出口から流出するシーリング剤をタイヤ内へ供給するものもある。
特許第3210863号公報
しかしながら、上記のような開封機構を備えたタイヤシーリング装置では、例えば、作業者がレバー等の操作部材を介して駆動力を伝達することで開封機構を作動させるが、一般の作業者は殆どの場合、タイヤシーリング装置を用いてタイヤのパンク修理を行った経験がなく、開封機構により液剤ボトルの封止部材を開封できなかったり、封止部材の開封が不完全になることが生じ得る。このように液剤ボトルの封止部材が開封できず、又は開封が不完全である状態で、タイヤシーリング装置の運転を開始して液剤ボトルからタイヤ内へシーリング剤を注入開始しても、タイヤ内へ必要な量のシーリング剤が注入できなくなるおそれがある。タイヤ内へ必要な量のシーリング剤が注入できないと、シーリング剤によるパンク穴の修理が行われず、又はシーリング剤によるパンク穴の閉塞が不完全になり、修理後にタイヤの内圧が徐々に低下したり、一定距離走行後にパンクが再発するなどの不具合が生じるおそれがある。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、シーリング剤容器内に収容されたシーリング剤の劣化を長期に亘って確実に防止できると共に、パンク修理時にシーリング剤容器の吐出口を完全に開口した状態で、シーリング剤容器から空気入りタイヤ内へのシーリング剤の供給動作を確実に開始できるタイヤシーリング装置を提供することある。
本発明の請求項1に係るタイヤシーリング装置は、パンクした空気入りタイヤ内に液状のシーリング剤を注入するタイヤシーリング装置であって、シーリング剤を収容すると共にシーリング剤の吐出口が設けられ、該吐出口が膜状の封止材により封止されたシーリング剤容器と、内部にシーリング剤の注入路が貫通すると共に、先端部を前記吐出口へ対向させる待機位置と先端部が前記封止材を突き破って前記シーリング剤容器内へ挿入される注入位置との間で移動可能に支持され、該注入位置へ付勢されたパイプ状のニードル部材と、空気入りタイヤに接離可能に接続され、前記ニードル部材の注入路を空気入りタイヤ内へ連通させる連通手段と、空気入りタイヤ内へのシーリング剤の非注入時に、前記ニードル部材を前記待機位置に拘束し、空気入りタイヤ内へのシーリング剤の注入開始時に、外部から所定方向の操作力を受けて前記ニードル部材を前記待機位置から解放する解除手段と、前記ニードル部材の前記待機位置から前記注入位置への移動に連動し、装置によるシーリング剤の注入動作を開始するための電気的な接点信号を出力する連動スイッチと、を有することを特徴とする。
本発明の請求項1に係るタイヤシーリング装置では、空気入りタイヤ内へのシーリング剤の非注入時に、解除手段がニードル部材を待機位置に拘束することにより、シーリング剤を収容したシーリング剤容器の吐出口が封止材により確実に密閉された状態に確実に維持されるので、シーリング剤容器の密閉性を高いものにすると共に、このシーリング剤容器の吐出口を封止材により確実に密閉しておけば、シーリング剤容器内に収容されたシーリング剤の酸化、蒸発成分の蒸発等の劣化を生じさせる現象を効果的に抑制でき、シーリング剤容器内に収容されたシーリング剤の劣化を長期に亘って確実に防止できる。
また請求項1に係るタイヤシーリング装置では、空気入りタイヤ内へのシーリング剤の注入開始時に、外部から所定方向の操作力を受けた解除手段がニードル部材を待機位置から解放することにより、注入位置へ付勢されたニードル部材が待機位置から注入位置へ移動し、その先端部により封止材を突き破ってシーリング剤容器内へ挿入されるので、ニードル部材の注入路及び連通手段を通してシーリング剤容器が空気入りタイヤ内へ連通し、シーリング剤容器から空気入りタイヤ内へシーリング剤が注入可能になる。
このとき、ニードル部材の待機位置から注入位置への移動に連動し、連動スイッチが装置(タイヤシーリング装置)による空気入りタイヤ内へシーリング剤の注入動作を開始するための電気的な接点信号を出力することから、例えば、この接点信号をシーリング剤容器内のシーリング剤を空気入りタイヤ内へ給送するための吸引ポンプ、エアコンプレッサ等のを作動開始させるための起動信号として用いれば、ニードル部材が確実に注入位置へ移動した状態で、吸引ポンプ、エアコンプレッサ等を作動開始できるので、パンク修理時にシーリング剤容器の吐出口を完全に開口した状態で、シーリング剤容器から空気入りタイヤ内へのシーリング剤の供給動作を確実に開始できる。
また本発明の請求項2に係るタイヤシーリング装置は、請求項1記載のタイヤシーリング装置において、前記ニードル部材を前記待機位置と前記注入位置との間で移動可能に支持すると共に、前記シーリング剤容器が着脱可能に装填されるホルダ部材を有することを特徴とする。
また本発明の請求項3に係るタイヤシーリング装置は、請求項1又は2記載のタイヤシーリング装置において、前記連動スイッチから出力された前記接点信号を受けると、前記ニードル部材及び連通手段を通して前記シーリング剤容器内からシーリング剤を吸引して空気入りタイヤ内へ給送する吸引ポンプを有することを特徴とする。
また本発明の請求項4に係るタイヤシーリング装置は、請求項3記載のタイヤシーリング装置において、前記シーリング剤容器を圧縮変形可能とし、空気入りタイヤ内へのシーリング剤の注入時には、前記吸引ポンプからの負圧により前記シーリング剤容器を圧縮変形させつつ、該シーリング剤容器内からのシーリング剤を搾り出すことを特徴とする。
また本発明の請求項5に係るタイヤシーリング装置は、請求項1乃至4の何れか1項記載のタイヤシーリング装置において、前記シーリング剤容器から空気入りタイヤ内へのシーリング剤の注入後、該空気入りタイヤ内に圧縮空気を供給するエアコンプレッサを有することを特徴とする。
以上説明したように、本発明のタイヤシーリング装置によれば、シーリング剤容器内に収容されたシーリング剤の劣化を長期に亘って確実に防止できると共に、パンク修理時にシーリング剤容器の吐出口を完全に開口した状態で、シーリング剤容器から空気入りタイヤ内へのシーリング剤の供給動作を確実に開始できる。
以下、本発明の実施の形態に係るタイヤシーリング装置について説明する。
(タイヤシーリング装置の構成)
図1及び図2には、第1実施形態に係るタイヤシーリング装置が示されている。このタイヤシーリング装置30は、自動車等の車両に装着された空気入りタイヤがパンクした際、そのタイヤ及びホイールを交換することなく、タイヤをシーリング剤により補修して所定の基準圧まで内圧を再加圧(ポンプアップ)するものである。
タイヤシーリング装置30は、シーリング剤36を収容したシーリング剤容器34と、シーリング剤容器34からシーリング剤36を吸引して空気入りタイヤ38へ給送するシーリング剤注入用の吸引ポンプ42と、空気入りタイヤ38に空気を圧送するエアコンプレッサ44とを有する。
図2に示されるように、吸引ポンプ42及びエアコンプレッサ44には、各々に適合したモータ(動力源)41、45が個別に設けられている。
吸引ポンプ42の吸引口にはシーリング剤吸引配管43の下流端が接続され、シーリング剤吸引配管43の上流端は容器ホルダ60に接続されている。容器ホルダ60にはシーリング剤容器34が着脱可能に装填されている。容器ホルダ60及びシーリング剤容器34の詳細な構造については後述する。また吸引ポンプ42の吐出口にはシーリング剤供給配管46が接続され、シーリング剤供給配管46の下流端は三方バルブ48(図2参照)に接続されている。
また、エアコンプレッサ44の吐出口には圧縮空気供給配管50が接続され、圧縮空気供給配管50の下流端は三方バルブ48に接続されている。三方バルブ48の吐出口には供給配管52が接続されている。供給配管52の下流端には、空気入りタイヤ38のタイヤバルブ(図示せず)に接続可能なアダプタ(図示せず)が設けられている。ここで、シーリング剤供給配管46、圧縮空気供給配管50、供給配管52は、何れも柔軟性のホース状の配管である。
三方バルブ48の流路方向は、吸引ポンプ42から空気入りタイヤ38に流れるシーリング剤流路方向L、及び、エアコンプレッサ44から空気入りタイヤ38に流れる圧縮空気流路方向G、の何れにも切り換え可能となっている。三方バルブ48には逆流防止弁が設けられていてもよい。吸引ポンプ42としては、例えば、公知のベーン式ポンプ、スクリュー式ポンプ、レシプロ式ポンプ等を使用可能である。
タイヤシーリング装置30には、図2に示されるように電源ユニット62が設けられている。電源ユニット62は電源ケーブル(図示省略)を備えており、この電源ケーブルの先端部に設けられたプラグを車両に設置されたシガーソケット(図示省略)に挿入することにより、車両に搭載されたバッテリーから電源ユニット62に電源が供給可能となる。電源ユニット62は、シーリング剤容器34からタイヤ38内へのシーリング剤36を注入する際に、吸引ポンプ42のモータ41、エアコンプレッサ44のモータ45及び三方バルブ48の動作をそれぞれ制御する。
図3に示されるように、シーリング剤容器34の内部は液状のシーリング剤36の収容室とされており、この収容室にはシーリング・ポンプアップ装置により修理すべきタイヤ38の種類毎に規定された量のシーリング剤36が収容されている。シーリング剤容器34の頂部にはパイプ状の閉栓部64が一体的に形成されており、この閉栓部64の先端にはシーリング剤容器34内へ連通した円形の吐出口66が開口している。閉栓部64の先端部には、気体及び液体に対する密閉性及び化学的安定性が高い材料、例えば、アルミ箔、アルミ箔及び樹脂膜の積層材等からなるフィルム状の封止材68が固着されており、この封止材68により吐出口66が密閉されている。また閉栓部64の外周面にはねじ山70が形成されており、シーリング剤容器34を容器ホルダ60に装填することなく、長期保管する場合には、封止材68の損傷を防止するために、閉栓部64にはカップ状に形成されたキャップ72がねじ止めされる。
またシーリング剤容器34の内面には、アルミニウム又はアルミナからなる蒸着膜74が形成されている。このような蒸着膜74は、酸素及び水蒸気に対する遮断性に優れているので、シーリング剤容器34が酸素及び水蒸気の透過性を有する材料(例えば、PE)を素材として成形されていても、酸素及び水蒸気がシーリング剤容器34を透過することを防止できる。従って、シーリング剤36をシーリング剤容器34内に保管している間に、シーリング剤容器34内に収容されたシーリング剤36が酸化により劣化したり、シーリング剤36中の水等の蒸発成分が蒸発して固形成分が生成されることを長期間に亘って防止できる。
容器ホルダ60は、図4(A)に示されるように略有底円筒状に形成されており、その内周面の先端側には閉栓部64のねじ山70に対応するねじ溝(図示省略)が形成されている。容器ホルダ60は、その閉栓部64が容器ホルダ60の先端側から内周側へねじ込まれることにより、容器ホルダ60に装填されて閉栓部64が下方を向くような状態(倒立状態)で支持される。容器ホルダ60内には、パイプ状のニードル部材76が軸方向(図4では上下方向)に沿って移動可能に収納されている。
ニードル部材76内には、その先端面と後端面との間を貫通する注入路78が形成されており、ニードル部材76の先端面はスロープ状に傾斜しており、ニードル部材76における先端面の上端と外周面とは鋭角で交わって鋭利な刃先を形成している。またニードル部材76の基端部にはシーリング剤吸引配管43の上流端が接続されており、注入路78は吸引配管43を通して吸引ポンプ42の吸引口に連通している。ここで、ニードル部材76の外径は、シーリング剤容器34の吐出口66の内径よりも小径とされている。またニードル部材76は、容器ホルダ60により閉栓部64と略同軸的なると共に、その先端部が吐出口66を封止した封止材68に対向するように支持されている。
図4(A)に示されるように、ニードル部材76には、その外周面における軸方向中間部にリング状の鍔部80が外周側へ延出するように設けられており、この鍔部80は導電性材料により形成されている。容器ホルダ60内には、その底面部とニードル部材76の鍔部80と間にコイルスプリング82が圧縮状態で介装されており、このコイルスプリング82は、ニードル部材76を常にシーリング剤容器34側へ付勢している。
図4(B)に示されるように、容器ホルダ60には、その周壁部を貫通すると共に軸方向へ略直線的に延在したガイドスロット84が形成されており、このガイドスロット84の下端部にはL状に屈曲した掛止部86が形成されている。一対、ニードル部材76の外周面には、鍔部80の上方に外周側へ延出する棒状の解除レバー88が設けられており、この解除レバー88の先端側は、ガイドスロット84を通して容器ホルダ60の外周側へ突出している。
シーリング剤容器34からタイヤ38内へシーリング剤36を注入しない時には、解除レバー88は、ガイドスロット84の掛止部86内へ保持されている。これにより、ニードル部材76は、コイルスプリング82の付勢力に抗して図4(A)に示される待機位置に保持されている。この待機位置に保持されたニードル部材76は、その先端をシーリング剤容器34の封止材68の下方に離間した状態となっている。
またシーリング剤容器34からタイヤ38内へシーリング剤36を注入開始する際には、作業者は、解除レバー88を掛止部86内から離脱するようにニードル部材76を中心として揺動させる。解除レバー88が掛止部86内から離脱することにより、ニードル部材76はコイルスプリング82の付勢力によりシーリング剤容器34の封止材68側へ上昇して注入位置(図5参照)に達する。この注入位置に達したニードル部材76は、封止材68を突き破っって先端部を吐出口66を通してシーリング剤容器34内へ挿入する。
図4に示されるように、容器ホルダ60内には、ニードル部材76の注入位置に対応する部位に一対の電気接点90,92が配置されており、一対の電気接点90,92は、信号線94,96を介して電源ユニット62(図2参照)における一対の信号入力端子(図示省略)にそれぞれ電気的に接続されている。電気接点90,92は、ニードル部材76の待機位置から注入位置への移動を検知するための連動スイッチとして構成されており、ニードル部材76が待機位置から注入位置へ移動すると、それぞれ導電性材料からなる鍔部80に圧接し、この鍔部80を介して互いに導通する。これにより、電源ユニット62では、一対の信号入力端子が互いに導通すると、これらの端子間に電流が流れるようになっている。この端子間を流れる電流はシーリング剤の注入開始命令に対応する起動信号Sとされており、この起動信号を受けた電源ユニット62は、シーリング剤容器34からタイヤ38内へシーリング剤36の注入動作を開始する。
(タイヤシーリング装置の作用)
以下、本実施形態に係るタイヤシーリング装置30を用い、パンクした空気入りタイヤ38を修理する作業手順を説明する。
空気入りタイヤ38にパンクが発生した際、まず、作業者は、空気入りタイヤ38のタイヤバルブ(図示せず)にアダプタをねじ止めし、供給配管52を空気入りタイヤへ接続する。次に、電源ユニット62から延出する電源ケーブルのプラグを車両におけるシガーソケット内へ挿入する。これにより、電源ユニット62へ車両バッテリーから電源を供給することが可能になる。
作業者は、容器ホルダ60におけるガイドスロット84の掛止部86内に保持された解除レバー88を揺動させて掛止部86内から離脱させる。これにより、ニードル部材76がコイルスプリング82の付勢力により待機位置から注入位置へ移動し、ニードル部材76の先端部が封止材68を突き破って容器ホルダ60内へ挿入される。これに連動し、電気接点90,92が互いに連通することにより、電源ユニット62には起動信号Sが入力する。この起動信号Sを受けた電源ユニット62は、先ず、吸引ポンプ42を駆動させることにより、シーリング剤容器34から液状のシーリング剤36を吸引して空気入りタイヤ38内へ注入する。
電源ユニット62は、所定量のシーリング剤が空気入りタイヤ38に注入されると、吸引ポンプ42を停止させると共にエアコンプレッサ44を駆動させ、これに同期して三方バルブ48を経路Lから経路Gへ切り換える。これにより、エアコンプレッサ44から圧縮空気を空気入りタイヤ38に給送し、空気入りタイヤ38の内圧を所定圧にまで昇圧させる。このとき、シーリング剤36の注入完了後に行われる電源ユニット62による三方バルブ48の切換動作は、タイマーに予め設定された時間の経過後に自動的に切り換わるようなタイマー式の制御で行っても良く、また吸引ポンプ42の内部に設けられたデジタル式の流量計によりシーリング剤36の流通量を測定し、この流通量の測定値がシーリング剤の適正注入量に達した時点で、シーケンス制御により行うようにして良い。
そして、昇圧完了後、作業者は、空気入りタイヤ38のタイヤバルブからアダプタを取外し、空気入りタイヤ38に注入したシーリング剤が未硬化状態である一定の時間内に、空気入りタイヤ38を用いて一定距離も亘って予備走行を行う。この結果、空気入りタイヤ38の内部にシーリング剤が均一に拡散し、シーリング剤がパンク孔に充填されてパンク孔を閉塞する。
予備走行が完了後、作業者は再びアダプタを空気入りタイヤ38のタイヤバルブに接続し、エアコンプレッサ44を作動させて空気入りタイヤ38の内圧を規定内圧にまで昇圧させる。
この結果、空気入りタイヤ38のパンク修理が完了する。アダプタを空気入りタイヤ38のタイヤバルブから取外すことにより、空気入りタイヤ38を用いた通常走行が可能になる。従って、パンクした空気入りタイヤ38に対する修理作業を簡単に行える。またシーリング剤36が排出されて空になったシーリング剤容器34はタイヤシーリング装置30の容器ホルダ60から簡単に取り外すことが可能であり、配管43、46、吸引ポンプ42等から残留シーリング剤の清掃作業を行った後、シーリング剤36を収容したシーリング剤容器34を容器ホルダ60に装填作業も、シーリング剤容器34の閉栓部64を容器ホルダ60内へねじ込むだけなので簡単に行える。
以上説明したように、本実施形態に係るタイヤシーリング装置30では、空気入りタイヤ38内へのシーリング剤36の非注入時に、ガイドスロット84の掛止部86内へ挿入された解除レバー88によりニードル部材76を待機位置に拘束しておくことにより、シーリング剤36を収容したシーリング剤容器34の吐出口66が封止材68により確実に密閉された状態に維持されので、シーリング剤容器34内に収容されたシーリング剤36の酸化、蒸発成分の蒸発等の劣化を生じさせる現象を効果的に抑制でき、シーリング剤容器34内に収容されたシーリング剤の劣化を長期に亘って確実に防止できる。
またタイヤシーリング装置30では、空気入りタイヤ38内へのシーリング剤36の注入開始時に、掛止部86内から離脱した解除レバー88がニードル部材76を待機位置から解放することにより、コイルスプリング82の付勢力によりニードル部材76が待機位置から注入位置へ移動し、その先端部により封止材68を突き破ってシーリング剤容器34内へ挿入されるので、ニードル部材76の注入路78及び配管43、46、52を通してシーリング剤容器34が空気入りタイヤ38内へ連通し、シーリング剤容器34から空気入りタイヤ38内へシーリング剤36が注入可能になる。
このとき、ニードル部材76の待機位置から注入位置への移動に連動し、連動スイッチとして構成された電気接点90が空気入りタイヤ38内へシーリング剤36の注入動作を開始するための電気的な起動信号Sを電源ユニット62へ出力することから、ニードル部材76が確実に注入位置へ移動した状態で、電源ユニット62により吸引ポンプ42を自動的に駆動開始できるので、シーリング剤容器34から空気入りタイヤ38内へのシーリング剤36の供給動作を適正なタイミングで確実に開始できる。
またタイヤシーリング装置30では、吸引ポンプ42が負圧によりシーリング剤容器34を圧縮変形させつつ、シーリング剤容器34内からシーリング剤36を搾り出すことから、シーリング剤容器34が正圧により加圧されることがないので、シーリング剤容器34に破損による液漏れ等の不具合が発生することがなく、またシーリング剤容器34を耐圧容器にする必要もなく、シーリング剤容器34をアルミパックや、ポリプロピレン、ナイロン、塩化ビニル等の樹脂製の樹脂パックとすることができる。これにより、シーリング剤容器34を、液状のシーリング剤の保存性に優れた柔軟性の簡易な袋状の容器とすることができる。その上、タイヤシーリング装置30を傾けた状態で使用しても、必要な量のシーリング剤36を確実に吸引して空気入りタイヤ38に供給することができるので、シーリング剤36の供給不足によってパンク孔のシールが不完全になることを防止できる。
(容器ホルダの変形例)
図6には、本発明の実施形態に係るタイヤシーリング装置に適用可能な容器ホルダの変形例が示されている。この容器ホルダ100では、実線で示される待機位置と想像線(2点差線)で示される注入位置との間で移動可能に支持されたニードル部材76に操作レバー101の一端部が連結されている。この操作レバー101は細長いプレート状に形成されており、その長手方向に沿った中間部に回動軸102を備えている。操作レバー101は、回動軸102を中心として容器ホルダ100により回動可能に支持されており、ニードル部材76を待機位置に保持する第1ラッチ位置とニードル部材76を注入位置に保持する第2ラッチ位置との間で回動可能とされている。
ここで、容器ホルダ100には、第1ラッチ位置又は第2ラッチ位置の何れかに回動した操作レバー101が自重、振動等により動かないように、操作レバー101を所定の掛止力を作用させるラッチ機構(図示省略)が設けられている。また操作レバー101の一端部には、レバー長手方向に沿って細長い連結穴104が形成されており、この連結穴104にはニードル部材76に設けられた連結突起106が相対的に回動及びスライド可能になるように挿入されている。
操作レバー101は、その他端側が容器ホルダ100内から外周側へ突出しており、操作者は、操作レバー101の他端部を把持して操作レバー101を第1ラッチ位置から第2ラッチ位置へ回動させることが可能になっている。また操作レバー101は導電性材料により形成されており、操作レバー101は信号線94を介して電源ユニット62(図2参照)における一対の信号入力端子(図示省略)の一方に電気的に接続されている。一方、容器ホルダ100内には、操作レバー101の第2ラッチ位置に対応する部位に電気接点108が配置されており、この電気接点108は信号線96を介して電源ユニット62(図2参照)における一対の信号入力端子の他方に電気的に接続されている。
ここで、操作レバー101及び電気接点108は、ニードル部材76の待機位置から注入位置への移動を検知するための連動スイッチとして構成されており、操作レバー101が第1ラッチ位置から第2ラッチ位置へ回動すると、操作レバー101が電気接点108に圧接し、操作レバー101と電気接点108が互いに導通する。これにより、、容器ホルダ60の場合と同様に、電源ユニット62には起動信号Sが出力され、この起動信号を受けた電源ユニット62は、シーリング剤容器34からタイヤ38内へシーリング剤36の注入動作を開始する。
以上説明した変形例に係る容器ホルダ100をタイヤシーリング装置30へ用いた場合にも、シーリング剤容器34内に収容されたシーリング剤36の酸化、蒸発成分の蒸発等の劣化を生じさせる現象を効果的に抑制でき、シーリング剤容器34内に収容されたシーリング剤の劣化を長期に亘って確実に防止でき、
かつシーリング剤容器34から空気入りタイヤ38内へのシーリング剤36の供給動作を適正なタイミングで確実に開始できる、という効果を得られる。
本発明の実施形態に係るタイヤシーリング装置の構成を示す概念図である。 本発明の実施形態に係るタイヤシーリング装置の構成を示す模式図である。 図1に示されるシーリング剤容器の構成を示す正面断面図である。 図1に示されるシーリング剤容器及び容器ホルダの構成を示す正面断面図及び側面図であり、ニードル部材が待機位置にある状態を示している。 図1に示されるシーリング剤容器及び容器ホルダの構成を示す正面断面図及び側面図であり、ニードル部材が注入位置にある状態を示している。 図1に示されるタイヤシーリング装置に適用可能な容器ホルダの変形例を示す正面断面図である。 従来のシーリング・ポンプアップ装置の一例を示す構成図である。
符号の説明
30 タイヤシーリング装置
34 シーリング剤容器
36 シーリング剤
38 タイヤ(空気入りタイヤ)
42 吸引ポンプ
44 エアコンプレッサ
60 容器ホルダ(ホルダ部)
62 電源ユニット
66 吐出口
68 封止材
76 ニードル部材
78 注入路
80 鍔部
82 コイルスプリング
84 ガイドスロット
86 掛止部
88 解除レバー
90、92 電気接点
94、96 信号線
100 容器ホルダ
101 操作レバー
108 電気接点

Claims (5)

  1. パンクした空気入りタイヤ内に液状のシーリング剤を注入するタイヤシーリング装置であって、
    シーリング剤を収容すると共にシーリング剤の吐出口が設けられ、該吐出口が膜状の封止材により封止されたシーリング剤容器と、
    内部にシーリング剤の注入路が貫通すると共に、先端部を前記吐出口へ対向させる待機位置と先端部が前記封止材を突き破って前記シーリング剤容器内へ挿入される注入位置との間で移動可能に支持され、該注入位置へ付勢されたパイプ状のニードル部材と、
    空気入りタイヤに接離可能に接続され、前記ニードル部材の注入路を空気入りタイヤ内へ連通させる連通手段と、
    空気入りタイヤ内へのシーリング剤の非注入時に、前記ニードル部材を前記待機位置に拘束し、空気入りタイヤ内へのシーリング剤の注入開始時に、外部から所定方向の操作力を受けて前記ニードル部材を前記待機位置から解放する解除手段と、
    前記ニードル部材の前記待機位置から前記注入位置への移動に連動し、装置によるシーリング剤の注入動作を開始するための電気的な接点信号を出力する連動スイッチと、
    を有することを特徴とするタイヤシーリング装置。
  2. 前記ニードル部材を前記待機位置と前記注入位置との間で移動可能に支持すると共に、前記シーリング剤容器が着脱可能に装填されるホルダ部材を有することを特徴とする請求項1記載のタイヤシーリング装置。
  3. 前記連動スイッチから出力された前記接点信号を受けると、前記ニードル部材及び連通手段を通して前記シーリング剤容器内からシーリング剤を吸引して空気入りタイヤ内へ給送する吸引ポンプを有することを特徴とする請求項1又は2記載のタイヤシーリング装置。
  4. 前記シーリング剤容器を圧縮変形可能とし、空気入りタイヤ内へのシーリング剤の注入時には、前記吸引ポンプからの負圧により前記シーリング剤容器を圧縮変形させつつ、該シーリング剤容器内からのシーリング剤を搾り出すことを特徴とする請求項3記載のタイヤシーリング装置。
  5. 前記シーリング剤容器から空気入りタイヤ内へのシーリング剤の注入後、該空気入りタイヤ内に圧縮空気を供給するエアコンプレッサを有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のタイヤシーリング装置。
JP2004155752A 2004-05-26 2004-05-26 タイヤシーリング装置 Pending JP2005335155A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004155752A JP2005335155A (ja) 2004-05-26 2004-05-26 タイヤシーリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004155752A JP2005335155A (ja) 2004-05-26 2004-05-26 タイヤシーリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005335155A true JP2005335155A (ja) 2005-12-08

Family

ID=35489238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004155752A Pending JP2005335155A (ja) 2004-05-26 2004-05-26 タイヤシーリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005335155A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008075719A1 (ja) * 2006-12-21 2008-06-26 Bridgestone Corporation シーリング装置
WO2008156007A1 (ja) * 2007-06-18 2008-12-24 Bridgestone Corporation シーリング・ポンプアップ装置
JP2010253764A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Bridgestone Corp シーリング・ポンプアップ装置
TWI596278B (zh) * 2016-02-04 2017-08-21 Air nozzle connector
CN109940909A (zh) * 2019-04-10 2019-06-28 杭州绿丞科技有限公司 便于翻新的废轮胎回收检测修补装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008075719A1 (ja) * 2006-12-21 2008-06-26 Bridgestone Corporation シーリング装置
JP2008155400A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Bridgestone Corp シーリング装置
US8459150B2 (en) 2006-12-21 2013-06-11 Bridgestone Corporation Sealing device
CN102555244B (zh) * 2006-12-21 2015-02-18 株式会社普利司通 密封装置
WO2008156007A1 (ja) * 2007-06-18 2008-12-24 Bridgestone Corporation シーリング・ポンプアップ装置
JP2008307860A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Bridgestone Corp シーリング・ポンプアップ装置
US8453683B2 (en) 2007-06-18 2013-06-04 Bridgestone Corporation Sealing and pump-up device
JP2010253764A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Bridgestone Corp シーリング・ポンプアップ装置
TWI596278B (zh) * 2016-02-04 2017-08-21 Air nozzle connector
CN109940909A (zh) * 2019-04-10 2019-06-28 杭州绿丞科技有限公司 便于翻新的废轮胎回收检测修补装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5376754B2 (ja) シーリング装置
WO2005113220A1 (ja) シーリング剤注入装置、シーリング剤注入方法及びシーリング・ポンプアップ装置
JP2007210678A (ja) 容器からタイヤシーリング材を送出する装置
TW201249386A (en) Foam dispenser having selectively pressurized container
JP2007168418A (ja) タイヤのシーリング・ポンプアップ装置
JP2007014771A (ja) 粉末成分及び液体成分、好適にはポリマー及びモノマーを互いに接触させ混合し、好適には骨セメントを形成する方法及び装置
US11813813B2 (en) Apparatus for transporting compressed air and/or sealant in a vehicle tire and portable/transportable system for sealing and inflating vehicle tires
JP2005335155A (ja) タイヤシーリング装置
JP2007112113A (ja) 空気入りタイヤのシーリング・ポンプアップ装置の製造方法、及びシーリング・ポンプアップ装置
JP2011185434A (ja) バルブ接続金具、及びそれを用いたパンク修理キット
CN209862200U (zh) 汽水机
JP2000238144A (ja) タイヤのシール・ポンプアップ装置
JP2010173118A (ja) パンク修理装置
JP2010167742A (ja) シーリング・ポンプアップ装置
CN215664071U (zh) 密封塞加塞系统
JP5384257B2 (ja) シーリング・ポンプアップ装置
JP2009269322A (ja) シーリング・ポンプアップ装置、及び、シーリング・ポンプアップ方法。
JP2007062094A (ja) タイヤのシーリング・ポンプアップ装置
JP2010184354A (ja) シーリングポンプアップ装置
JP2010173119A (ja) パンク修理装置
JP2011131547A (ja) シーリング・ポンプアップ装置
JP2006117193A (ja) シーリング・ポンプアップ装置
US5652937A (en) Apparatus and method for supplying processing chemicals
CN210047766U (zh) 乳胶装储装置
JP2007106071A (ja) シーリング・ポンプアップ装置