JP2005335124A - 型内被覆成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部分被覆を施す際に、被覆する部分と被覆しない部分の境界を明確にして型内被覆成形できる型内被覆成形用金型を提供する。
【解決手段】 本発明によれば、樹脂成形品と固着しないシートによって被覆しない部分をカバーして、型内被服成形を行うことにより被覆する部分と被覆しない部分の境界が明確な型内被覆成形品を成形する。
また、樹脂成形品に直接固着しない塗料を用いて部分被覆する場合に、樹脂成形品と塗料の両方に固着するシートを、被覆する部分に配して型内被服成形を行うことにより、被覆する部分と被覆しない部分の境界が明確な型内被覆成形品を成形する。
さらに、樹脂成形品と固着して塗料と固着しないシートを、被覆しない部分に配して、型内被服成形を行い、該金型より樹脂成形品を取り出した後、該シートに付着した被覆膜を剥離させることによって、被覆する部分と被覆しない部分の境界が明確な型内被覆成形品を成形する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金型内で樹脂成形品(基材と称することのある)を成形した後、金型から樹脂成形品を取り出すことなく、その表面の一部を塗料によって被覆(塗装と称することもある)する型内被覆成形方法に関する。
樹脂成形品の装飾性を高める方法として、従来から塗装による加飾が多く用いられている。従来から行われている塗装法は、金型内で射出成形した樹脂成形品を金型から取り出した後、その表面にスプレー法や浸漬法等によって塗料の塗布を行う方法が一般的である。塗布された塗料は、硬化することによって、強固な被覆膜(塗膜と称することもある)となり樹脂成形品の表面を加飾するとともに保護する。
しかし、近年、前記塗装法の工程省略化を目的とし、熱可塑製樹脂の成形と被覆を同一の金型内で行う型内被覆成形方法(インモールドコーティング方法と称されることもある)が提案されている。
前記型内被覆成形方法の1例を図5(2)のフローチャートを用いて以下簡略に説明する。図5(2)に示した従来の型内被覆成形方法は、熱可塑性樹脂を基材として金型内で射出成形した後、金型をわずかに開いた状態とする。金型をわずかに開くことにより型内で成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に隙間が生じるので、該隙間に塗料注入機を使用して塗料を注入する。
そして、塗料注入後に金型を再度型締することにより、樹脂成形品の表面に塗料を均一に拡張させた後、金型や樹脂の持つ熱を利用して塗料を硬化させ、塗料が硬化した後に、金型を開いて塗料で被覆した樹脂成形品を金型より取り出す。
また、他の型内被覆成形方法として、図5(1)に示すように塗料注入時に金型を開かない型内被覆成形方法が公知である。
前述した型内被覆成形方法によれば、熱可塑性樹脂の成形と被覆を同一の金型内で行うため、工程の省略化によるコストダウンが可能であると同時に、浮遊している塵が硬化する以前の被覆膜に付着して不良となる等といったことがほとんどなく、高い品質の製品を得ることができる。
そのため、特に、外観に対して高い品質が要求される自動車用の部品、例えば、バンパー、ドア、ドアミラーカバー、フェンダー等多くの部品には、前記型内被覆成形方法の利用が検討されている。
前記型内被覆成形方法について、近年数多くの提案がなされているが、その多くは、樹脂成形品の片側全面に被覆を施すことを前提として発案されたものである。
しかし、実際に型内被覆成形を行なう場合には、必要な部位にのみ部分的に被覆(部分被覆することもある)を施せば良い場合が多く、部分被覆を前提とした型内被覆成形方法と金型構造の開発も一部になされている。部分被覆ができる型内被覆成形方法としては、特許文献1に例を示めすような技術が公知である。
特開平6−328503公報
特許文献1に開示された型内被覆成形方法によれば、被覆面側に突起を設けて塗料の流動を遮断することによって、樹脂成形品の表面に部分塗装を再現性よく安定して実施することができる。
また、前記型内被覆塗装方法によって得られた部分被覆成形品は、被覆部分と被覆していない部分の境界が明確であって、優れた品質のものである。
しかし、前述した従来の型内被覆成形においては、樹脂の種類、製品の形状、あるいは成形条件等により、突起の収縮量が大きくなる場合もあって、そのような場合に、突起部分と金型キャビティ部分の間に隙間が生じて、該隙間から塗料が漏れ出してしまう場合がある。また、樹脂成形品の部分塗装のために設けた前述の突起は、成形後に余分なものとなるため、切削処理する必要があり、工業的に大量生産する場合には、専用の切削処理装置が必要となるという問題があった。
さらに、前述した型内被覆成形方法は、金型キャビティ内で成形する樹脂成形品の樹脂に被覆が良好に固着すると言うのが前提であって、樹脂成形品を成形する樹脂の種類によって、被覆できる塗料の種類が限定を受けるという大きな問題を有する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、樹脂の種類、製品の形状、あるいは成形条件等によって発生する前述した従来技術の問題を極力防止して、被覆する部分と被覆しない部分の境界が明確な型内被覆成形品を成形するに好適な型内被覆成形方法を提供するものである。
上記の課題を解決するため、本発明による型内被覆成形方法は
(1) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用の金型を用いて、該金型を型閉する前に、塗料注入機を配した金型キャビティ面側で、該樹脂成形品の被覆しない部分を成形する金型キャビティ部分に、樹脂成形品と固着しないシートを配する第1の工程、該シートを金型キャビティに配した状態で該金型を型閉する第2の工程、該金型キャビティに樹脂を射出充填する第3の工程、該射出充填した樹脂を冷却収縮させることにより該金型キャビティで成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第4の工程、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第5の工程、及び被覆後の樹脂成形品を金型から取り出す第6の工程を備えて、該第1の工程から第6の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、該金型より樹脂成形品を取り出した後、該樹脂成形品からシートを離間させた。
(2) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用の金型を用いて、該樹脂成形品に直接固着しない塗料によって型内被覆成形する際において、
該金型を型閉する前に、該該樹脂成形品の被覆する部分を成形する金型キャビティ部分に、樹脂成形品と固着して塗料と固着するシートを配する第1の工程、該シートを金型キャビティに配した状態で該金型を型閉する第2の工程、該金型キャビティに樹脂を射出充填する第3の工程、該射出充填した樹脂を冷却収縮させることにより該金型キャビティで成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第4の工程、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第5の工程、及び被覆後の樹脂成形品を金型から取り出す第6の工程を備えて、該第1の工程から第6の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、該金型より樹脂成形品を取り出した後、該樹脂成形品に付着した被覆膜を剥離させた。
(3)固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用の金型を用いて、該樹脂成形品に直接固着する塗料によって型内被覆成形する際において、
該金型を型閉する前に、塗料注入機を配した金型キャビティ面側で、該該樹脂成形品の被覆しない部分を成形する金型キャビティ部分に、樹脂成形品と固着して塗料と固着しないシートを配する第1の工程、該シートを金型キャビティに配した状態で該金型を型閉する第2の工程、該金型キャビティに樹脂を射出充填する第3の工程、該射出充填した樹脂を冷却収縮させることにより該金型キャビティで成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第4の工程、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第5の工程、及び被覆後の樹脂成形品を金型から取り出す第6の工程を備えて、該第1の工程から第6の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、該金型より樹脂成形品を取り出した後、該シートに付着した被覆膜を剥離した。
(4)(1)〜(3)までのいずれか1項に記載の型内被覆被覆成形方法において、前記第4の工程において、金型キャビティで成形した樹脂成形品が型開しても形状を保持できるまで冷却した後、金型をわずかに開いて樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を形成するとともに、前記第5の工程において、該空隙に塗料を注入した後、再度金型を型締めして樹脂成形品を被覆した。
本発明に係る第1の発明によれば、金型を型閉する前に、塗料注入機を配した金型キャビティ面側で、該樹脂成形品の被覆しない部分を成形する金型キャビティ部分に、樹脂成形品と固着しないシートを配した状態で型内被服成形を行うことにより、被覆しない部分をシートでカバーすることができるので、該金型より樹脂成形品を取り出した後、該樹脂成形品からシートを離間させることにより、被覆する部分と被覆しない部分の境界が明確な部分塗装を施された型内被覆成形品を効率的に成形することが可能である。
第2の発明によれば、樹脂成形品に直接固着しない塗料を用いて型内被覆成形する際において、金型を型閉する前に、該樹脂成形品の被覆する部分を成形する金型キャビティ部分に、樹脂成形品と固着して塗料と固着するシートを配することにより、該樹脂成形品に直接付着した被覆膜を剥離させれば、被覆する部分と被覆しない部分の境界が明確な部分塗装を施された型内被覆成形品を効率的に成形することが可能である。
第3の発明によれば、樹脂成形品に直接固着する塗料を用いて型内被覆成形する際において、金型を型閉する前に、塗料注入機を配した金型キャビティ面側で、該該樹脂成形品の被覆しない部分を成形する金型キャビティ部分に、樹脂成形品と固着して塗料と固着しないシートを配して、該金型より樹脂成形品を取り出した後、該シートに付着した被覆膜を剥離させることによって、被覆する部分と被覆しない部分の境界が明確な部分塗装を施された型内被覆成形品を効率的に成形することが可能である。
第4の発明によれば、塗料注入時に金型をわずかに開くことによって、樹脂の冷却収縮による空隙が生じるまで冷却を待つ必要がなくなるため、成形に要する時間を短縮できるという優れた作用効果を有する。
以下、図面に基づいて本発明による型内被覆成形方法の好ましい例について説明する。
図1〜図4は本発明の実施形態に係わり、図1は樹脂成形品とシートの関係による被覆状況の違いを説明する概念図である。
図2は本発明の実施形態に用いた金型の構造を説明する要部断面図である。
図3は本実施形態の方法によって部分被覆する際における樹脂、塗料、及びシートの挙動を説明するための概念図であり、図4は本実施形態による型内被覆成形方法の工程を説明するためのフローチャートである。
まず、最初に、本実施形態に用いた型内被覆成形用金型100(金型100と称することもある)の好ましい1例について、以下、その構造を図2を用いて簡略に説明する。
図2に示した金型100は、可動型10、固定型20、及び塗料注入機50等を備えており、可動型10と固定型20に形成したそれぞれの金型キャビティ面を対向するように組合わせて型締めすることによって、金型100内に所望する形状の金型キャビティ15を形成する構造となっている。
なお、図2に示した金型100は、可動型10を雌型とし、固定型20を雄型として、雄型である固定型20と雌型である可動型10とがくいきり構造の嵌合部で嵌め合わされ、該嵌め合わされた状態において、その内部に金型キャビティ15を形成する。
ここで、該くいきり構造の嵌合部(くいきり部と称することもある)は金型キャビティ15の全周にわたって形成されており、金型100はくいきり部にて金型キャビティ15に充填した樹脂Jや、塗料T(被覆膜Tと称することもある)が、金型100から漏れ出すことを防止することができる。
なお、図2に示す金型100おいては、可動型10の金型キャビティ面で樹脂成形品の被覆する側の面を形成するとともに、固定型20の金型キャビティ面で樹脂成形品の被覆しない側の面を形成するよう構成されている
また、本実施形態で用いた金型100が備えるくいきり構造とは、その構成の説明から明らかなように、一般的にシェアエッジ構造と称されている金型構造を含むものであることは説明するまでもない。
次に、塗料注入機50の構成について簡単に説明する。
本実施の形態における塗料注入機50は、可動型10に取り付けられて、可動型10の金型キャビティ面に配設された塗料注入口51より金型キャビティ15内に塗料Tを注入することができるよう構成されている。
また、塗料注入機50の塗料注入口51には図示しないバルブが取りつけられており、型内被覆成形品の基材となる樹脂成形品を形成する樹脂Jの射出成形時においては、該バルブが閉じられていることにより、金型100の金型キャビティ15内に射出された樹脂Jが、塗料注入口51より塗料注入機50内に進入することを防止している。
そして、本実施の形態における塗料注入機50は、図示しない駆動装置によって駆動されて、樹脂成形品を被覆するための塗料Tを所望する量だけ正確に金型キャビティ15内に注入することができるよう構成されている。
なお、本実施の形態における塗料注入機50は、可動型10側の金型キャビティ面より塗料Tを注入するよう構成したが、これに限るものではなく、金型キャビティ15内で成形した樹脂成形品の被覆したい側の表面と、金型キャビティ面との間に生じた空隙部分に塗料を注入できるよう構成すれば良く、その条件を満たせば塗料注入機50は固定型20に取りつけられる等しても良い。
次に、本実施の形態に用いるシートSの配置、材質及び構成について説明する。
詳細は後述するが、本発明の特徴的な点は、樹脂成形品の被覆面側を形成する金型キャビティ面において樹脂成形品を被覆する部分、あるいは被覆しない部分を形成する金型キャビティ面部分に予めシートSを配した状態で、樹脂成形品を成形することにある。
そして、前述した金型キャビティ面部分にシートSを配した状態で樹脂成形品を成形することによって、成形した樹脂成形品の表面を部分的にシートで覆った状態とし、その状態で、塗料Tを金型キャビティ15内に注入することによって、型内被覆成形品の被覆状態を制御する。
型内被覆成形品の被覆状態は、金型キャビティ15内に配するシートSの種類、型内被覆成形品の基材である樹脂成形品を成形する樹脂Jの種類、また、塗料として注入する塗料Tの種類を適宜選択することによって、(A)基材とシートSが固着せず、基材と塗料Tが固着する組み合わせ、(B)基材とシートSが固着し、シートSと塗料Tが固着し、基材と塗料Tが固着しない組み合わせ、(C)基材とシートSが固着し、シートSと塗料Tが固着せず、基材と塗料Tが固着する組み合わせ、のタイプを作り出すことによって、樹脂成形品の表面をそれぞれ異なった状態で部分被覆する。
なお、シートSの種類、樹脂成形品を成形する樹脂Jの種類、及び塗料Tの種類の組み合わせ例を表1に示すが、本発明に適用できるシートSの種類、樹脂Jの種類、及び塗料Tの種類は、これに限るものではなく、前述した(A)〜(C)タイプの条件を満足する材質及び組み合わせであって、成形時に損傷して使用できなくならないものであれば良い。
Figure 2005335124
なお、ABSはアクリルニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体樹脂の略称、PPはポリプロピレン樹脂の略称、PAはポリアミド樹脂の略称である。
また、ABS/PPは、ABSシートとPPシートが重ねられて2層になった多層シートであり、ABS/不織布は、ABSシートと不織布が重ねられて2層になった多層シートであり、PA/ABSは、PAシートとABSシートが重ねられて2層になった多層シートである。ABS用の塗料は、大日本塗料社製のプラグラス#8000である。
また、成形の際に溶融した樹脂JがシートSに接触する可能性があるため、樹脂Jの溶融温度で損傷しないシートSを選定することが好ましい。
以下、基材とシートが固着せず、基材と塗料Tが固着する組み合わせであるAタイプの実施形態の好ましい1例を、図3を参考にしながら第1実施形態として説明する。
なお、以下に説明する実施形態は樹脂Jの射出充填時に金型を開かない所謂通常の射出成形方法を利用したものであるが、本発明に適応できる樹脂の射出充填時における成形方法はこれに限らず、射出プレス成形方法、又射出圧縮成形方法であっても良く、特に限定されない。
まず、第1の工程として、金型100を型開いた状態とし、図3(2)に示したように、基材の被覆面側を形成する金型キャビティ面の被覆を施したくない部分にシートSを配設する。第1実施形態で基材を成形する樹脂Jは、ABS(UMGABS社製 UT20B)であり、シートSは単層で、厚みが約0.5mm程度のポリエステルフィルムであり、塗料Tはプラグラス#8000:赤(大日本塗料株式会社製)である。
また、第1実施形態においては、塗料注入機50を配した可動型10側の金型キャビティに薄膜のシートSを密着させることにより、金型キャビティ面に一時的に付着させて配している。
なお、シートSの配設方法は、前述の方法にかきらず、例えば、シートSの金型キャビティ面側に一時的に付着させるための接着剤を塗布して貼り付ける方法でも良く、また、真空吸引等といった公知の他の手法を採用しても良い。
ただし、本発明においては、後述する塗料注入のための隙間を形成する工程の際において、シートSが金型キャビティ面に付着せず、基材に付着する必要がある。
従って、シートSに接着剤を塗布する方法は、接着剤の種類と塗布する量によって、後の工程の妨げとなる可能性があるため、注意の必要がある。
また、真空吸引によるシートSの配設方法は、真空吸引用の穴から、塗料Tが漏れ出さないようバルブなどを配して注意する必要がある。
金型キャビティ内の所望する位置に、シートSを配した後、第2の工程に進み、図示しない型締装置により金型100を型閉し、図3(3)に示すように、固定型20と可動型10くいきり部で嵌合させて型締する。
そして、第2の工程で金型100を型締めした後、第3の工程に進み、図3(4)に示したように基材である樹脂Jを金型キャビティ内に射出する。
樹脂Jを射出充填完了後、第4の工程に移り、金型キャビティ15内に充填した樹脂Jを冷却収縮させることにより、基材と金型キャビティ面との間にわずかな隙間を生じさせる。
また、基材を金型キャビティ内で冷却した際に生じる熱収縮により金型キャビティ面と基材との間に塗料注入用の空隙を形成した場合において、基材を形成する樹脂Jの種類や形状(主に樹脂成形品の肉厚)により、塗料Tを注入するために必要な空隙の寸法が確保できない場合がある。
そのような場合においては、第4の工程で、金型100をわずかに開いても樹脂成形品の形状が壊れない程度まで冷却してから可動型10を反固定型20側の方向に移動させて、金型100をわずかに型開することによって、塗料を注入するための空隙を確保することが好ましい。
なお、金型100をわずかに型開した場合においては、後述する塗料Tの注入中、あるいは注入後に金型100を再度型締めして、塗料Tを被覆面全体に行きわたらせることが好ましい。
前述の工程によって、金型キャビティ面と樹脂成形品との間にわずかな空隙が生じた後、図3(5)に示すように塗料注入機50により、被覆したい部分に塗料を注入する。
本実施形態においては、前記隙間を生じさせた後、塗料注入機50によって塗料注入口51から前記隙間に対して塗料を5ml(ミリリットル)注入した。
また、第1の実施形態で用いた金型で成形する成形品の被覆表面積は500cmであり、被覆膜の厚みは0.1mm程度となる。
そして、塗料Tを注入した後、塗料Tを硬化させて基材を被覆した後、金型100を開いて部分被覆した樹脂成形品を金型100から取り出す。
この際に取り出された型内被覆成形品は、図1(A)にその要部断面図を示したように、基材、シートS、及び被覆T(塗料Tが硬化したもの)が組み合わされたものとなる。
そして、取り出した型内被覆成形品から、固着しないシートSを取り外すことによって、シートSで覆われた部分が被覆されていない型内被覆成形品が完成する。
なお、本発明に用いるシートSは、単層構造であっても多層構造であっても良く、多層構造の場合は、樹脂Jと塗料Tに接する側の表面を形成する層の材質が、前記シートSのAタイプの材質として、それぞれ必要な条件を満足すれば良い。
次に、基材とシートSが固着し、シートSと塗料Tが固着し、基材と塗料Tが固着しない組み合わせであるBタイプの実施形態の好ましい1例を、第2実施形態として以下説明する。
なお、以下に説明する第2実施形態は、基材の被覆したい面にシートSを配した状態で、金型キャビティ内に樹脂を充填する点において、第1の実施形態と構成が異なっている。
まず、第1の工程として、金型100を型開いた状態で、被覆面側の金型キャビティ面に対して、被覆を施したい部分にシートSを配設する。
第1実施形態で基材を成形する樹脂Jはポリプロピレン樹脂(三井化学社製)であり、シートSはABS/PPによる2層構造のシートSであり、塗料Tはプラグラス#8000:赤(大日本塗料株式会社製)である。
また、第2実施形態においては、先に述べた第1実施形態と同様に、塗料注入機50を配した可動型10側の金型キャビティにシートSのABS面側の表面を密着させることにより、金型キャビティ面に付着させて配設している。
金型キャビティ内の所望する位置に、シートSを配した後、図示しない型締装置により金型100を型閉し、前述の第1実施形態と同様の方法で、型内被覆成形品を成形する。この方法により成形された型内被覆成形品は、図1(B)にその要部断面図を示すように、基材、シートS、被覆Tが組み合わされたものとなる。
そして、取り出した型内被覆成形品から、固着していない被覆膜Tを除去することによって、シートSで覆われた部分が被覆されている型内被覆成形品が完成する。
なお、シートSは、基本的には単層構造であっても多層構造であっても、前記シートSの材質としての条件を満足すれば良い。
この方法は、シートSの材質を選択することによって、本来、塗料Tが固着せず、型内被覆成形に向かない樹脂Jを使用して、型内被覆成形が可能になるという優れた利点を有している。
次に、基材とシートSが固着し、シートSと塗料Tが固着せず、基材と塗料Tが固着する組み合わせであるCタイプの実施形態の好ましい1例を、第3実施形態として以下説明する。なお、以下に説明する第3実施形態は、基材の被覆しない部分にシートSを配した状態で、金型キャビティ内に樹脂を充填する点において、第1の実施形態と構成が同一である。
まず、第1の工程として、金型100を型開いた状態で、被覆面側の金型キャビティ面に対して、被覆を施したい部分にシートSを配設する。
第1実施形態で基材を成形する樹脂Jはポリアミド樹脂(宇部興産社製)であり、シートSはABS/不織布による2層構造のシートSであり、塗料Tはプラグラス#8000:赤(大日本塗料株式会社製)である。
また、第1実施形態においては、塗料注入機50を配した可動型10側の金型キャビティにシートSのABS面側の表面を密着させることにより、金型キャビティ面に付着させて配設している。
金型キャビティ内の所望する位置に、シートSを配した後、図示しない型締装置により金型100を型閉し、前述の第1実施形態と同様の方法で、型内被覆成形品を成形する。
この方法により成形された型内被覆成形品は、図1(C)にその要部断面図を示すように、基材、シートS、被覆Tが組み合わされたものとなる。
そして、取り出した型内被覆成形品において、シートSに固着していない被覆膜Tを除去することによって、シートSで覆われた部分が被覆されない型内被覆成形品が完成する。
なお、シートSは、基本的には単層構造であっても多層構造であっても、前記シートSの材質としての条件を満足すれば良い。
また、この方法は、シートSの材質を適切に選択することよって、型内被覆成形と同時に、シートSの貼り合わせ成形が同時にできるという点で優れている。
ここで、第3実施形態に用いた不織布は、その表面に微細な穴が開いており、溶融状態の樹脂に接触した場合に、この微細な穴に溶融した樹脂が差込んだまま固化すると、不織布と樹脂Jは機械的に結合して剥離しにくい。
そして、型内被覆成形方法に用いる射出成形用熱可塑性の樹脂Jは、通常その溶融温度が高いもので250℃前後であり、化学繊維以外で作られた不織布は、一般的に250℃程度の温度では損傷しないので、成形の際に損傷しにくいという点で優れている。
溶融した樹脂Jが布目に差込んで剥離しなくなるかどうかどうかは、布の厚み、布を形成する繊維の太さ等に影響されるとともに、樹脂成形品の形状、射出成形時の射出圧力、溶融した樹脂Jの温度等に影響される。
そのため、種類の違う不織布をトライアンドエラーでテストして見ることにより、成形に用いることが出来る不織布を選定することが実務上においては効率的である。
なお、前述した本発明の実施形態は、塗料注入前に樹脂を冷却収縮して空隙を形成し該空隙に塗料を注入する方法、又は、塗料注入時に金型をわずかに開いて空隙を形成し該空隙に塗料を注入した後再度型締めする方法を使用した。
しかし、本発明に適応できる塗料注入時の金型の動作はこれに限るものではなく、他の方法であっても良く、例えば、金型を型締めする型締力より塗料注入圧力を高めることにより樹脂成形品と金型キャビティ面との間に塗料を注入する方法といった他の方法等を利用しても良い。
樹脂成形品(基材)とシートの関係による被覆状況の違いを説明する概念図である。 本発明の実施形態に用いた型内被覆成形用金型の構成を説明する要部断面図である。 本発明の実施形態に係わる型内被覆成形方法の工程における樹脂、シート、及び塗料の挙動を示した概念図である。 本発明の実施形態に係わる型内被覆成形方法の工程を説明するためのフローチャートである。 従来技術に係る型内被覆成形方法の工程を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
8 ゲート
15 金型キャビティ
10 可動型
20 固定型
50 塗料注入機
100 型内被覆成形用金型
J 樹脂
S シート
T 塗料(乾燥硬化後は被覆膜)

Claims (4)

  1. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用の金型を用いて、該金型を型閉する前に、塗料注入機を配した金型キャビティ面側で、該樹脂成形品の被覆しない部分を成形する金型キャビティ部分に、樹脂成形品と固着しないシートを配する第1の工程、該シートを金型キャビティに配した状態で該金型を型閉する第2の工程、該金型キャビティに樹脂を射出充填する第3の工程、該射出充填した樹脂を冷却収縮させることにより該金型キャビティで成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第4の工程、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第5の工程、及び被覆後の樹脂成形品を金型から取り出す第6の工程を備えて、該第1の工程から第6の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、
    該金型より樹脂成形品を取り出した後、該樹脂成形品からシートを離間させることを特徴とする樹脂の型内被覆成形方法。
  2. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用の金型を用いて、該樹脂成形品に直接固着しない塗料によって型内被覆成形する際において、
    該金型を型閉する前に、該樹脂成形品の被覆する部分を成形する金型キャビティ部分に、樹脂成形品と固着して塗料と固着するシートを配する第1の工程、
    該シートを金型キャビティに配した状態で該金型を型閉する第2の工程、該金型キャビティに樹脂を射出充填する第3の工程、該射出充填した樹脂を冷却収縮させることにより該金型キャビティで成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第4の工程、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第5の工程、及び被覆後の樹脂成形品を金型から取り出す第6の工程を備えて、該第1の工程から第6の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、
    該金型より樹脂成形品を取り出した後、該樹脂成形品に付着した被覆膜を剥離させることを特徴とする樹脂の型内被覆成形方法。
  3. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有し、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用の金型を用いて、該樹脂成形品に直接固着する塗料によって型内被覆成形する際において、
    該金型を型閉する前に、塗料注入機を配した金型キャビティ面側で、該樹脂成形品の被覆しない部分を成形する金型キャビティ部分に、樹脂成形品と固着して塗料と固着しないシートを配する第1の工程、
    該シートを金型キャビティに配した状態で該金型を型閉する第2の工程、該金型キャビティに樹脂を射出充填する第3の工程、該射出充填した樹脂を冷却収縮させることにより該金型キャビティで成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第4の工程、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第5の工程、及び被覆後の樹脂成形品を金型から取り出す第6の工程を備えて、該第1の工程から第6の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、
    該金型より樹脂成形品を取り出した後、該シートに付着した被覆膜を剥離させることを特徴とする樹脂の型内被覆成形方法。
  4. 前記第4の工程において、金型キャビティで成形した樹脂成形品が型開しても形状を保持できるまで冷却した後、金型をわずかに開いて樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を形成するとともに、
    前記第5の工程において、該空隙に塗料を注入した後、再度金型を型締めして樹脂成形品を被覆する請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の型内被覆成形方法。
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