JP2005199641A - 型内被覆成形方法及び型内被覆成形用金型 - Google Patents

型内被覆成形方法及び型内被覆成形用金型 Download PDF

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Abstract

【課題】 形状が複雑な成形品を型内被覆成形する際において発生しやすい硬化中の塗料が金型キャビティに十分密着保持せず外観不良となるという問題を防止する。
【解決手段】 塗料注入機50を配した側の金型キャビティ面と対向する側の金型キャビティ面にガス注入機70を配した型内被覆成形用金型100を用いて、金型キャビティ15に樹脂Jを射出充填した後、該塗料注入機70により樹脂成形品と金型キャビティ面との間に塗料Tを注入するとともに、塗料Tの注入完了後にガス注入機70によって樹脂成形品と金型キャビティの間にガスを注入する。この方法であれば、金型キャビティ15に注入した塗料Tを注入したガスの圧力により金型キャビティに押しつけた状態にでき、硬化中の塗料が金型キャビティに十分密着保持するので、外観不良を防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金型内で樹脂成形品を成形した後、金型から樹脂成形品を取り出すことなく、樹脂成形品の表面の一部を塗料によって被覆(塗装と称することもある)する型内被覆成形方法とその成形方法に用いるに好適な金型に関する。
従来から、樹脂成形品の装飾性を高める方法として、塗装法による加飾が多く用いられている。従来から行われている塗装法は、金型内で射出成形した樹脂成形品を金型から取り出した後、該樹脂成形品の表面にスプレー法や浸漬法等によって塗料の塗布を行う方法が一般的である。塗布された塗料は、硬化することによって、強固な被覆となり樹脂成形品の表面を加飾するとともに保護する。
しかし、近年では前記塗装法の工程省略化を目的とし、熱可塑製樹脂の成形と塗膜による被覆を同一の金型内で行う型内被覆成形方法(インモールドコーティング方法と称されることもある)が提案されている。
前記型内被覆成形方法の1例を図6のフローチャートを用いて以下簡略に説明する。
図6に示した従来の型内被覆成形方法は、熱可塑性樹脂を基材として金型内で射出成形した後、金型をわずかに開いた状態とする。そして、金型をわずかに開くことにより型内で成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に隙間(空隙と称することもある)が生じるので、該隙間に塗料注入機を使用して塗料を注入する。
塗料注入後は、金型を再度型締することにより樹脂成形品の表面に塗料を均一に拡張させた後、塗料を硬化させて、塗料が硬化した後に、金型を開いて塗料で被覆した樹脂成形品を金型より取り出す。
前記型内被覆成形方法は、熱可塑性樹脂の成形と塗料による被覆を同一の金型内で行うため、工程の省略化によるコストダウンが可能であると同時に、浮遊している塵が硬化する以前の塗膜に付着して不良となる等といったことがほとんどなく、高い品質の製品を得ることができる。
そのため、外観に対して高い品質が要求される自動車用の部品、例えば、バンパー、ドア、ドアミラーカバー、フェンダー等多くの部品には、前述の型内被覆成形方法の利用が検討されている。
特に、塗料注入後に金型を再度型締めする前述の従来の型内被覆成形方法は、金型の型締動作によって樹脂成形品の被覆面を金型キャビティ面に押しつけた状態として塗料が硬化するまで金型キャビティに密着させることにより、塗膜によく磨いた金型の表面を転写して、Aクラスの表面を達成することも可能である。
そのような理由から、前述の型内被覆成形方法、及び型内被覆成形方法に用いるに好適な金型について、既に数多くの提案がなされており、例えば特許文献1に開示されるようなものが公知である。
特開2002−172657公報
しかしながら、前述した従来の型内被覆成形方法を実施する際において、硬化中の塗料に圧力を与え続けることができない場合に、被覆部の末端にあたる金型のパーティング面から金型キャビティ内の被覆面に空気が逆流して塗料中に入り込んだまま硬化することがあり、成形品の外観不良を引き起こすという問題を生じる可能性がある。
ここで、型内被覆成形方法に用いる塗料は、一般的に塗料の硬化時において若干の体積収縮をして、また金型内で成形した樹脂成形品も塗料注入後における温度低下によって若干の体積収縮をする。
前述した従来の型内被覆成形方法は、金型の再型締動作、あるいは塗料注入後に型締力を増加させることによって、金型の型閉方向における金型キャビティの寸法を減少させて、金型キャビティの体積を全体として縮小させることによって、前述した塗料と樹脂成形品の体積収縮を補って、硬化中の塗料に圧力を与え続ける。
しかし、樹脂成形品の形状によって、立ち面を有している場合、屈曲している場合、あるいは大きな肉厚差がある場合等において、前述の型内被覆成形方法は、硬化中の塗料に均一な圧力をかけることができないという現象が生じる可能性があった。
例えば、金型の型閉方向に対して交差する方向に延びる平板状の樹脂成形品は、金型の型締動作によって、被覆面を金型キャビティ面に押しつけ状態とし易く、塗料が硬化するまで被覆面を金型キャビティ面に密着保持させやすい。
それに比較して、金型の型閉方向に対して平行な方向に延びる所謂立ち面部を有した形状の樹脂成形品において、立ち面部に充填された樹脂は金型の型閉方向と交差する方向に収縮する。そのため、金型の型締動作だけでは立ち面部にある被覆面を金型キャビティに密着保持させにくく、前述した空気の逆流等といった問題が特に生じやすい。
また、成形品に厚みの差がある場合において、厚肉部は薄肉部に比較して樹脂の収縮量が大きく、薄肉部で必要な厚みを確保すると、結果的に厚肉部において必要以上の塗膜厚みとなることが避けられなかった。更に、樹脂成形時に金型の平行度が崩れて成形した場合においては、塗膜成形時に金型の平行度が回復して、塗膜厚みに傾斜が出来てしまう等の問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、硬化中の塗料を金型キャビティに十分密着保持させることによって、塗料に対して空気が入り込むといった問題を防止して、優れた外観の製品を得ることができると共に、塗膜厚みの均一な型内被覆成形品を得ることができる型内被覆成形方法とそれに用いるに好適な金型を提供するものである。
上記の課題を解決するため、本発明による型内被覆成形方法は
(1) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えるとともに、該塗料注入機を配した側の金型キャビティ面と対向する側の金型キャビティ面にガス注入機を配した型内被覆成形用金型を用いて、該金型キャビティに樹脂を射出充填した後、該塗料注入機により樹脂成形品と金型キャビティ面との間に塗料を注入するとともに、該塗料の注入完了後にガス注入機によって樹脂成形品と金型キャビティの間にガスを注入することにより、該注入したガスの圧力によって該樹脂成形品と金型キャビティ面との間に注入した塗料を金型キャビティに押しつけた状態で硬化させた。
また、本発明による型内被覆成形金型は、
(2) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティで成形された樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えるとともに、該塗料注入機を配した側の金型キャビティ面と対向する側の金型キャビティ面にガス注入機を配して、該注入したガスの圧力によって樹脂成形品と金型キャビティ面との間に注入した塗料を金型キャビティに押しつけた状態で硬化させる構成とした。
(3)(2)に記載の型内被覆成形金型において、前記金型キャビティの形状の少なくとも一部に金型の型開閉方向に延びる立ち面を有する構成とした。
本発明によれば、塗料注入機により樹脂成形品表面と金型キャビティ面との間に塗料を注入するとともに、ガス注入機により反被覆面の樹脂成形品表面と金型キャビティ面の間にガスを注入する。そして、該注入したガスの圧力により樹脂成形品の表面を被覆した塗料を金型キャビティに押しつけた状態で硬化させることができる。
従って、硬化中の塗料を金型キャビティに十分密着保持させることができ、塗料に対して空気が入り込むといった前述の従来技術の問題を防止するという優れた効果を得ることが可能である。
以下、図面に基づいて本発明の型内被覆成形方法による実施形態の好ましい例について説明する。図1〜図3は本発明の実施形態に係わり、図1は型内被覆成形用金型の構成を説明するため概略の構造を示した断面図であり、図2は型内被覆成形方法の工程を説明するため樹脂と金型の挙動を示した概念図である。図3は金型キャビティ内の立ち面部における樹脂と塗料の挙動を説明する概念図である。
また、図4は本発明による第2の実施形態に使用した型内被覆成形用金型の構成を説明するため概略の構造を示した断面図であり、図5は第2実施形態による型内被覆成形方法の工程を説明するため樹脂と金型の挙動を示した概念図である。
本実施形態による型内被覆成形用金型100(金型100と称することもある)の好ましい1例について、以下、その構造を図1を用いて詳細に説明する。
図1に示した金型100は、可動型10、固定型20、塗料注入機50、及びガス注入機70等を備えており、可動型10を雌型とし、固定型20を雄型として、雄型である固定型20と雌型である可動型10とがくいきり構造の嵌合部で嵌め合わされ、該嵌め合わされた状態でその内部に金型キャビティ15を形成する構造となっている。
ここで、該くいきり構造の嵌合部(くいきり部と称することもある)は金型キャビティ15の全周にわたって形成されており、金型100はくいきり部にて金型キャビティ15に充填した樹脂が、金型100から漏れ出すことを防止することができる。
なお、本発明で述べるくいきり構造の金型とは、その構成の説明から明らかなように、一般的にシェアエッジ構造と称されている金型構造を含むものであることは勿論である。
図1に示した金型100で成形される樹脂成形品は、正方形の平板部17にその端部を全周囲む立ち面部19を形成した形状の樹脂成形品であって、一面を開口した箱型の樹脂成形品である。そして、平板部17の中心付近にゲート部8を配したセンターゲートの金型100である。
ここで、可動型10の金型キャビティ面は樹脂成形品の被覆する側の面を形成する部分となり、固定型20の金型キャビティ面は樹脂成形品の被覆しない側の面を形成する部分となる。
そして、可動型10には樹脂成形品の被覆部分に合わせて塗料注入機50が配されるとともに、固定型20にはガス注入機70が配設される。
次に、塗料注入機50の構成について簡単に説明する。
本実施の形態における塗料注入機50は、可動型10に取り付けられて、可動型10の金型キャビティ面に配設された塗料注入口51より金型キャビティ15内に塗料を注入することができるよう構成されている。
また、塗料注入機50の塗料注入口51には図示しないバルブが取りつけられており、基材である樹脂の射出成形時においては、該バルブが閉じられていることによって、金型100の金型キャビティ15内に射出された樹脂が塗料注入口51より塗料注入機50内に進入することを防止している。
そして、本実施の形態における塗料注入機50は、図示しない駆動装置によって駆動されて、樹脂成形品を被覆するための塗料を所望する量だけ正確に金型キャビティ15内に注入することができるよう構成されている。
なお、本実施の形態における塗料注入機50は、可動型10側の金型キャビティ面より塗料を注入するよう構成したが、これに限るものではなく、金型キャビティ15内で成形した樹脂成形品の被覆したい部分と、金型キャビティ面との間に生じた空隙部分等に塗料を注入できるよう構成すれば良く、その条件を満たせば塗料注入機50は固定型20に取りつけられる等しても良い。
次に、ガス注入機70について簡単に説明する。
本実施の形態におけるガス注入機70は、固定型20に取り付けられて、固定型20の金型キャビティ面に配設されたガス注入口71より金型キャビティ15内にガス(本実施形態においては空気)を注入することができるよう構成されている。
また、ガス注入機70には図示しないバルブが取りつけられており、基材である樹脂の射出成形時においては、該バルブが閉じられていることによって、金型キャビティ15内に射出された樹脂がガス注入機70内に侵入することを防止している。
なお、ガス注入機70は、塗料注入機50を配した被覆側と対向する側の金型キャビティ面に取り付ける必要がある。従って、固定型20に塗料注入機50を配した場合においては、可動型10側にガス注入機70を配する。
以下、本発明による型内被覆成形方法の好ましい1例を図2及び図3を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は樹脂の射出充填時に金型を開かない所謂通常の射出成形方法を利用したものであるが、本発明に適応できる樹脂の射出充填時における成形方法はこれに限らず、射出プレス成形方法、又射出圧縮成形方法であっても良く、特に限定されることはない。
図2に挙動を示した型内被覆成形方法は、その第1の工程として、図示しない型締装置により金型100を型閉し、図2(2)に示すように、固定型20と可動型10くいきり部で嵌合させて型締する。
第1の工程で金型100を型締めした後、第2の工程で図2(3)に示したように基材である熱可塑性樹脂Jを金型内に射出(本実施の形態においては、基材としてABS樹脂:UMGABS社製 UT20B)する。
樹脂Jを射出充填完了後、金型100をわずかに開いても樹脂成形品の形状が壊れない程度まで冷却して、第3の工程に移り、可動型10を反固定型20側の方向に移動させて、金型100をわずかに型開する。
第3の工程で金型100を型開きすると、図2(4)に示したように金型キャビティ面と樹脂成形品との間にわずかな空隙が生じる。
該空隙が生じた後、第4の工程に移り、塗料注入機50によって該空隙に塗料Tを注入する。本実施形態においては、前記空隙を生じさせた後、塗料注入機50によって塗料注入口51から前記空隙に対して塗料Tを5ml(ミリリットル)注入した。なお、第1の実施形態で用いた金型100で成形する成形品の被覆表面積は500cmであり、塗料Tによる塗膜の厚みは0.1mm程度となる。また、塗料Tは、プラグラス#8000:赤(大日本塗料株式会社製)を使用した。
塗料注入後は、第5の工程に移り、金型100を再度型締することにより樹脂成形品の可動型10側の表面に塗料Tを均一に拡張させるとともに、ガス注入機70によって被覆しない固定型20側の金型キャビティ面と樹脂成形品との間にガス(本実施形態においては空気)を注入する。
前記部分にガスを注入すると、金型100からガスが漏れ出すことができず、ガス圧が高まることによって、樹脂成形品が可動型10方向に均一な圧力で強く押されることになる。
そのため、樹脂成形品の被覆する側の表面は可動型10に強く押されて、樹脂成形品の表面上に被覆された塗料Tが金型キャビティ面に密着保持される。図2(6)にその様子を概念的に図示する。
なお、本実施形態における再型締力は、250KN(樹脂成形品の投影面積で割った単位面積あたりの圧力にすると5MPa)であり、ガス注入圧力は、2MPaである。そして、塗料が硬化したの後、金型100を開いて被覆した樹脂成形品を金型100から取り出す。
ここで、図3を用いて金型100の立ち面部19におけるガスの挙動を概念的に説明する。
なお、図3において、立ち面部19の末端に形成している樹脂成形品の肉厚が極端に薄い金型キャビティ部分(補助キャビティSと称することもある)は、樹脂の収縮量の差を利用して塗料の漏れ止めを行なう部分であり、塗料による被覆の必要がない部分である。
前記第5の工程で注入したガスは、図3(2)で示すように、被覆しない固定型20側の金型キャビティ面と樹脂成形品との間を平板部17から立ち面部19まで流れて、樹脂成形品を可動型10側に強く押しつけることによって、被覆面を金型キャビティに密着保持させることができる。
本来、金型の型閉方向に対して平行方向側に延びる所謂立ち面部19においては、例え、金型100を型締動作したとしても、その被覆面を金型キャビティに密着保持させにくい。それに比較して本実施形態による型内被覆成形方法であれば、ガス注入機70により金型キャビティ15内に注入したガスが、固定型20側の金型キャビティ面と樹脂成形品との間を平板部17から立ち面部19まで流れ、該ガスの圧力によって樹脂成形品の被覆面を可動型10に強く押しつけ金型キャビティに密着保持させることができるので、硬化中の塗料が金型キャビティに十分密着保持される。
従って、硬化中の塗料に対して空気が入り込むといった従来技術の問題を防止して、優れた外観の製品を得ることができる。
次に、本実施形態による他の好ましい1例である第2の実施形態ついて、図4及び図5を用いて以下簡略に説明する。
第2実施形態に用いる型内被覆成型用金型200(金型200と称することもある)は、図4にその断面形状を概念的に示すように、金型キャビティ15のセンター付近のゲート部近傍に肉厚の大きな部分である厚肉部Aを形成するとともに、その周りに薄肉部Bを形成しており、金型キャビティ15で成形する樹脂成形品の形状に大きな肉厚差を有しているという点で、図1に示した金型100と構造が相違する金型である。
なお、第2実施形態に使用した金型200について、図1と同様な構造の部分には図1と同符号を使用して説明する。
第2実施形態による型内被覆成形方法は、まず、第1の工程として、図示しない型締装置により金型200を型閉し、図5(2)に示すように、固定型20と可動型10くいきり部で嵌合させて型締する。
第1の工程で金型200を型締めした後は、第2の工程に移り、基材である熱可塑性樹脂Jを金型内に射出(本実施の形態においては、基材としてABS樹脂:UMGABS社製 UT20B)する。
なお、この際の樹脂充填方法は、前述した先の実施形態と同様に金型100を開かない所謂一般的な射出成形方法である。
樹脂Jを射出充填完了後、金型200をわずかに開いても樹脂成形品の形状が壊れない程度まで冷却して、第3の工程に移り、可動型10を反固定型20側の方向に移動させて、金型200をわずかに型開する。
第3の工程で金型200を型開きすると、図5(3)に示したように金型キャビティ面と樹脂成形品との間にわずかな空隙が生じる。
該空隙が生じた後、第4の工程に移り、塗料注入機50によって該空隙に塗料Tを注入する。第2の実施形態においては、前記空隙を生じさせた後、先の実施形態と同様に塗料注入機50によって塗料注入口51から前記空隙に対して塗料Tを5ml(ミリリットル)注入した。なお、第2の実施形態で用いた金型200で成形する成形品の被覆表面積は500cmであり、塗料Tによる塗膜の厚みは0.1mm程度となる。また、塗料Tは、プラグラス#8000の赤(大日本塗料株式会社製)を使用した。
塗料注入後は、第5の工程に移行し、金型200を再度型締することにより樹脂成形品の可動型10側の表面に塗料Tを均一に拡張させるとともに、ガス注入機70によって被覆しない固定型20側の金型キャビティ面と樹脂成形品との間にガスを注入する。
前記部分にガスを注入すると、金型200からガスが漏れ出すことができず、ガス圧が高まることによって、樹脂成形品が可動型10方向に強く押されることになる。
そのため、樹脂成形品被覆側の表面は可動型10に均一な圧力で強く押されて金型キャビティに密着保持される。図5(5)にその様子を概念的に図示する。
なお、本実施形態における再型締力は、先の実施形態と同様に250KN(樹脂成形品の投影面積で割った単位面積あたりの圧力にすると5MPa)であり、ガス注入圧力は、2MPaである。そして、塗料が硬化したの後、金型200を開いて被覆した樹脂成形品を金型200から取り出す。
ここで、第2の実施形態による特徴的な作用と効果について、先の実施形態で説明しなかった部分についてのみ説明する。
前述したように第2の工程で金型キャビティ15に樹脂を充填した後、金型キャビティ15内に充填された樹脂は徐々に冷却されて、その体積が収縮する。
前記樹脂の収縮量が大きい場合には、塗料注入前の空隙寸法が大きくなりすぎることによって、後の工程で型内に注入する塗料の量が多く必要となり、必然的に厚い被覆の型内被覆成形品しかできなくなるという問題を生じる可能性がある。
このような際に厚みの小さな被覆を施す場合において、従来の型内被覆成形方法は、射出圧縮又は射出プレスのような動作を使用して、樹脂の収縮量に合わせて金型キャビティの肉厚寸法を徐々に小さくすることによって、金型キャビティ面と樹脂成形品の表面との間にできるだけ隙間が生じないようにする必要がある。
しかし、図4に示したような厚肉部分Aを有する樹脂成形品は、その厚肉部分Aが、薄肉部分Bに比較して大きく収縮する。
そのため、従来の型内被覆成形方法のように、樹脂の収縮量に合わせて金型キャビティの肉厚方向の寸法を徐々に小さくしようとして可動型10を固定型20方向に移動させたとしても、その移動量は薄肉部分Bの収縮量の影響を受けて、厚肉部分Aに隙間が残ってしまい厚みの小さな被覆を施すことが実質的に困難である。
特に、図5(5)に図示したように、塗料注入後においても厚肉部Aと金型キャビティ15面との間に大きな隙間が残るような隙間が生じた場合に、その後の再型締め動作では、厚肉部分Aに圧力をかけることができないという深刻な問題が発生する。
しかし、ガス注入圧力を利用して樹脂成形品被覆側の表面を可動型10に強く押さえることができる本発明においては、例え、第2の実施形態のような厚肉部分Aのある金型キャビティ形状であったとしても、ガスの注入圧力を利用して、樹脂成形品の被覆面を可動型10に強く押しつけ金型キャビティに密着保持させることができるので、硬化中の塗料を金型キャビティに十分密着保持できるという優れた作用効果を有する。
以上説明したような理由から、ガスによる圧力を利用した本発明による型内被覆成形方法は、例えば樹脂成形品の形状が屈曲している場合、あるいは肉厚差がある場合等においても、前述の作用効果によって、被覆面に均一な圧力をかけることができる。
なお、本実施形態において樹脂の射出充填時に金型を開かない所謂通常の射出成形方法を利用したが、これに限定されるものではなく、樹脂の収縮量に合わせて金型キャビティの肉厚方向の寸法を徐々に小さくする射出圧縮、又は射出プレスのような動作を使用しても特に問題はない。
また、前述した本発明の実施形態は、塗料注入時に金型をわずかに開いて空隙を形成し、該空隙に塗料を注入した後、再度型締めする方法を使用したが、塗料注入時の金型の動作はこれに限るものではなく、他の方法であっても良く、例えば、金型を型締めする型締力より塗料注入圧力を高めることにより樹脂成形品と金型キャビティ面との間に塗料を注入する方法といった他の方法等を利用しても良い。
本発明の実施形態に係わる型内被覆成形用金型の構成を説明するため概略の構造を示した断面図である。 本発明の実施形態に係わる型内被覆成形方法の工程を説明するため金型、樹脂、及び塗料の挙動を概念的に示した図である。 本発明の実施形態に係わり金型キャビティ内の立ち面部おける樹脂と塗料の挙動を説明するための概念図である。 本発明の第2実施形態に係わる型内被覆成形用金型の構成を説明するため概略の構造を示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係わる型内被覆成形方法の工程を説明するため金型、樹脂、及び塗料の挙動を概念的に示した図である。 従来法による型内被覆成形方法の工程を説明するフローチャートである。
符号の説明
8 ゲート
15 金型キャビティ
17 平板部
19 立ち面部
10 可動型
20 固定型
50 塗料注入機
51 塗料注入口
70 ガス注入機
71 ガス注入孔
100 型内被覆成形用金型
200 型内被覆成形用金型
A 厚肉部分
B 薄肉部分
J 樹脂
S 補助キャビティ
T 塗料

Claims (3)

  1. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えるとともに、該塗料注入機を配した側の金型キャビティ面と対向する側の金型キャビティ面にガス注入機を配した型内被覆成形用金型を用いて、
    該金型キャビティに樹脂を射出充填した後、該塗料注入機により樹脂成形品と金型キャビティ面との間に塗料を注入するとともに、該塗料の注入完了後にガス注入機によって樹脂成形品と金型キャビティの間にガスを注入することにより、該注入したガスの圧力によって該樹脂成形品と金型キャビティ面との間に注入した塗料を金型キャビティに押しつけた状態で硬化させる型内被覆成形方法。
  2. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティで成形された樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えるとともに、該塗料注入機を配した側の金型キャビティ面と対向する側の金型キャビティ面にガス注入機を配して、
    該注入したガスの圧力によって樹脂成形品と金型キャビティ面との間に注入した塗料を金型キャビティに押しつけた状態で硬化させる型内被覆成形用金型。
  3. 前記金型キャビティの形状の少なくとも一部に金型の型開閉方向に延びる立ち面を有する請求項2記載の型内被覆成形用金型。
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