JP2005334949A - 鋼板の蛇行防止方法およびルーパ設備 - Google Patents

鋼板の蛇行防止方法およびルーパ設備 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成により、ルーパ部においても鋼板の蛇行を確実に防止して、冷延鋼板の連続製造ラインにおける生産性の低下を防止することが可能な鋼板の蛇行防止方法およびルーパ設備を提供する。
【解決手段】
鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロール1のスキュー角を前記支持する鋼板2の張力に応じて設定し、前記支持する鋼板2の張力が小さくなるに従って、前記スキュー角を小さくしていく。
また、鋼板の連続製造ラインのルーパ部内においては、鋼板2の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロール1のスキュー角を、ルーパ部内で、上流側から下流側にかけて、連続的に、或いは、段階的に小さくしていく。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼板製造ラインにおける鋼板の蛇行防止方法およびルーパ設備に関する。
鋼板の連続製造ラインにおける鋼板の蛇行防止方法として、通過する鋼板下面をセンターラインを挟んで両側から支持する一対のロール(以下、「支持ロール」という。)に所定のスキュー角を設ける方法が知られている。
本発明の実施形態の説明で使用する図3を用いて、従来技術にかかる鋼板の蛇行防止方法の一例を説明する。前記支持ロール1に設けるスキュー角とは、鋼板2の進行方向(図3中の太矢印の向き)に直交する方向に対する、鋼板2の進行方向の逆方向への支持ロール1長手方向の傾き角をいい、図3に示すθをいう。ここで、一対の支持ロール1a,1bは、図3に示すように、鋼板2の進行方向に対し左右から、鋼板2の進行方向に直交する方向に対して鋼板2の進行方向と逆方向に所定の角度を持たせて鋼板2を支持している。このように、一対の支持ロール1長手方向の向きを、鋼板2の進行方向と逆方向に向けて設置することにより、鋼板2には常に中心方向に向けられる力(図3中の細矢印の向きの力)が加わり蛇行を抑制する効果を有する。また、蛇行により鋼板2の中心位置がずれた場合には、前記左右に設けられた一対の支持ロール1の、それぞれの鋼板2との摩擦力に差が生じ、鋼板に対しずれを修正する方向により大きな力が加わり、蛇行修正効果を備える。
前記スキュー角を大きくすることで、支持ロール1と鋼板2との摩擦力が大きくなり、鋼板2に対して中心方向に向けられる力は強くなる。通常、前記スキュー角の大きさとしては、通過する鋼板に対し中心方向へ向かう力の大きさをある程度確保し、鋼板の蛇行防止を効果的に行うために、3〜5°程度の大きさとするのが一般的である。なお、前記スキュー角は、鋼板の製造ラインの全体を通して一定に保持されている。
一方、実開昭62−123309号公報には、接触ローラー(支持ロール)と、鋼帯(鋼板)の蛇行位置を検出する蛇行位置検出器と、この位置信号をもとに接触ローラーのスキュー角を演算し、接触ローラーのスキュー角を制御するスキュー角制御器と、接触ローラーのスキュー角を調整する油圧シリンダとから構成される鋼板の蛇行修正装置に関して記載されている。この鋼板の蛇行修正装置は、鋼板の蛇行量が大きくなると、接触ローラーのスキュー角を大きくして蛇行を修正しようとするものである。
実開昭62−123309号公報
しかし、上記従来技術にかかる蛇行防止方法を適用した鋼板の連続製造ラインにおいて、特に、冷延鋼板の連続製造ラインにおける横型のルーパ部において、ルーパ部入口側よりも出口側で、鋼板の蛇行がより頻発するという事実、さらに、このような傾向が、鋼板の板厚が厚くなるに従ってより顕著になるという事実が明らかとなってきた。
ルーパ部には、数10〜数100mの鋼板が数層のループ状にストックされており、例えば、鋼板の酸洗浄を行う酸洗槽の入側に設けられる。ルーパ部を酸洗槽の入側に設けることで、例えば、ルーパ部の上流に設けられているウェルダー部で鋼板どうしを溶接等するために、通板を一時停止した場合にも、ルーパ部の下流に設けられている酸洗槽において所定の酸洗速度を確保し、品質の安定化、及び、生産性の低下を防止できるようにしている。
そのため、前記ルーパ部において、鋼板の蛇行が頻発すると、ルーパ部の通板速度を落とさざるを得ず、酸洗速度の低下による生産性の低下が問題となる。
また、前記特許文献1に記載の蛇行修正装置は、鋼板の蛇行量を検出し、その蛇行量に応じて、油圧シリンダを制御して接触ローラー(支持ロール)のスキュー角を調整し、蛇行を修正するようにしているため、装置が複雑となる。さらに、前記特許文献1においては、鋼板の張力に関しては全く考慮がされておらず、鋼板の蛇行量が大きい場合には、ただ単に接触ローラーのスキュー角を大きくするように制御する方法を用いている。しかし、この場合、例えばルーパ部の下流側において鋼板の張力が小さくなると、鋼板を戻そうとする力が強くかかり過ぎ、蛇行修正の際のオーバーシュートにより蛇行を修正できないばかりか、かえって蛇行が大きくなる場合もある。
このような状況において、本発明は、簡単な構成により、ルーパ部においても鋼板の蛇行を確実に防止して、冷延鋼板の連続製造ラインにおける生産性の低下を防止することが可能な鋼板の蛇行防止方法およびルーパ設備を提供することを目的とする。
本発明者らは、冷延鋼板の連続処理ラインにおいて、特に、前記ルーパ部において、ルーパ部入口側よりも出口側で、鋼板の蛇行がより頻発するという事実、及び、このような傾向が、鋼板の板厚が厚くなるに従ってより頻発するという事実に関し、その原因について鋭意検討を行った。
図1に、冷延鋼板の連続製造ラインの、酸洗槽入側におけるルーパ部の構成の一例を示す。図1において、連続する鋼板2は、ブライドルロール3を通過してルーパ部内に送り込まれる。ルーパ部内には、数10〜数100mの鋼板が数層のループ状にストックされ、例えば、ルーパ部上流側のウエルダー部(図示せず)で先行の鋼板と、後行の鋼板とを溶接するために通板を停止した場合でも、ルーパ部下流側の酸洗槽での最低速度が保てるように、台車4を移動しながらルーパ部にストックした鋼板を払い出すことによって通板速度を制御している。これにより、ライン停止による鋼板の品質異常、変色、過酸洗等の発生を防止している。
図1に示す例では、鋼板2は、ルーパ部内で、鉛直方向に下から第1ストランド、第2ストランド、第3ストランド、及び、第4ストランドの4層にストックされている。各ストランドには、鋼板2の下面をセンターラインを挟んで両側から支持する一対の支持ロール1が複数設けられており、これらの支持ロール1には前述したような所定のスキュー角が設けられている。
また、図2は、図1に示すルーパ部内において、3種類の板厚の鋼板(板幅は同一)に対して、前記各ストランド毎に鋼板のユニット張力を計測した結果を示した図である。ルーパ部内においては、鋼板の張力は、ベンドロスの影響により、第1ストランドから第4ストランドに行くに従って低下する。さらに、この傾向は、鋼板の板厚が厚くなるに従って顕著になることがわかった。
ここで、前記ベンドロスとは、鋼板が巻き付きながら通過していく無駆動ロールによるエネルギー損失をいい、通過する鋼板の板厚の二乗、及び、板幅に比例して大きくなる。したがって、図2に示すように、第1ストランドにおけるユニット張力が同じであっても、板厚が厚い方が台車4のNo.1ロール通過に伴うベンドロスによる鋼板の張力低下の影響は大きく、第2ストランドにおけるユニット張力は板厚が厚い方が小さくなる。そして、第3ストランド、第4ストランドとルーパ部内の下流側になるに従い、板厚が厚い場合の鋼板のユニット張力は極めて小さくなることがわかった。
図2に示すルーパ部内での各ストランド毎の鋼板の張力変化と、ルーパ部内において、ルーパ部入口側よりもルーパ部出口側で鋼板の蛇行がより頻発するという事実から、本発明者らは、鋼板の張力が低下すると、鋼板2と支持ロール1との摩擦力が増加して支持ロール1からの鋼板2への鋼板中心方向に働く力が大きくかかりすぎ、また、鋼板が幅方向に動こうとすることを拘束する力が減少するため、蛇行修正時にオーバーシュートを起こし、かえって蛇行を大きくしているとの結論に至った。
これは、鋼板の板厚が厚くなるほど、蛇行が頻発する事実とも一致する。
つまり、支持ロール1のスキュー角を一定にしていても、鋼板の張力の大きさにより支持ロール1からの鋼板2への鋼板中心方向に働く力が変化するため、前記スキュー角は、鋼板の張力に応じて変化させる必要がある。特に、前記ルーパ部では、その構造から、ルーパ部入口側とルーパ部出口側では、鋼板の張力が大きく変化するため、蛇行防止のためには、支持ロール1のスキュー角の調整が必要となる。
なお、支持ロール1からの鋼板2への鋼板中心方向に働く力は、支持ロール1のスキュー角を変えることで調整でき、前記スキュー角を小さくすることで、支持ロール1からの鋼板2への鋼板中心方向に働く力を小さくすることができる。
本発明は、上記の知見に基づきなされたもので、以下のような構成を有する。
[1]鋼板の連続製造ラインにおける鋼板の蛇行防止方法であって、
鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を前記支持する鋼板の張力に応じて設定し、前記支持する鋼板の張力が小さくなるに従って、前記スキュー角を小さくしていくことを特徴とする鋼板の蛇行防止方法。
[2]鋼板の連続製造ラインにおける鋼板の蛇行防止方法であって、
鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を前記支持する鋼板の板厚に応じて設定し、前記支持する鋼板の板厚が厚くなるに従って、前記スキュー角を小さくしていくことを特徴とする鋼板の蛇行防止方法。
[3]鋼板の連続製造ラインにおける鋼板の蛇行防止方法であって、
鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を前記支持する鋼板のユニット張力に応じて設定し、前記支持する鋼板のユニット張力が小さくなるに従って、前記スキュー角を小さくしていくことを特徴とする鋼板の蛇行防止方法。
[4]鋼板の連続製造ラインのルーパ部内における鋼板の蛇行防止方法であって、
鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を、ルーパ部内で、上流側から下流側にかけて、連続的に、或いは、段階的に小さくしていくことを特徴とするルーパ部内における鋼板の蛇行防止方法。
[5]鋼板の連続製造ラインにおけるルーパ設備であって、
鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を、ルーパ部内で、上流側から下流側にかけて、連続的に、或いは、段階的に、小さくしていることを特徴とするルーパ設備。
本発明によれば、簡単な構成により、ルーパ部においても鋼板の蛇行を確実に防止して、冷延鋼板の連続製造ラインにおける生産性の低下を防止することが可能な鋼板の蛇行防止方法およびルーパ設備が提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例を説明する。
図1は、本発明に係る鋼板の蛇行防止方法が適用される、冷延鋼板の連続製造ラインの、酸洗槽入側におけるルーパ部の構成の一例を示す図である。図1に示す例では、鋼板2は、ルーパ部内で、鉛直方向に下から第1ストランド、第2ストランド、第3ストランド、及び、第4ストランドの4層にストックされている。
このような構成において、本発明に係る鋼板の蛇行防止方法は、鋼板2の両側から鋼板2下面を支持する一対の支持ロール1のスキュー角を、前記支持する鋼板2の張力に応じて設定するものである。
なお、本発明が適用されるのは、鋼板2の両側から鋼板2下面を支持する構成の一対の支持ロールに関してであり、鋼板の幅方向全体を1本のロールで支持する構成の支持ロールは本発明の適用範囲外である。例えば、前記のルーパ部においては、第2ストランドや第4ストランドの支持ロール1は、台車4が移動する際に台車との干渉を避けなければならないため、鋼板2の両側から鋼板2下面を支持するとともにそれぞれ幅方向に退避可能な一対の支持ロールとする必要がある。しかし、第1ストランドや第3ストランドでは、装置構成によっては台車等と干渉しないため、鋼板2の幅方向全体を1本のロールで支持する構成の支持ロールが設置される場合があり、この場合は、第1ストランド或いは第3ストランドの支持ロールには、本発明は適用されない。
前記スキュー角とは、図3に示すように、鋼板2の進行方向(図3中の太矢印の向き)に直交する方向に対する、鋼板2の進行方向の逆方向への支持ロール1長手方向の傾き角をいい、図3に示すθをいう。ここで、一対の支持ロール1a,1bは、図3に示すように、鋼板2の進行方向に対し左右から、鋼板2の進行方向に直交する方向に対して鋼板2の進行方向と逆方向に角度を持たせて鋼板2を支持している。
このように、一対の支持ロール長手方向の向きを、鋼板2の進行方向と逆方向に向けて設置することにより、鋼板2には常に、鋼板2の中心方向に向けられる力(図3中の細矢印の向きの力)が加わり蛇行を抑制する効果を有する。また、蛇行により鋼板2の中心位置がずれた場合には、前記左右に設けられた一対の支持ロール1の、それぞれの鋼板2との摩擦力に差が生じ、鋼板に対しずれを修正する方向により大きな力が加わり、蛇行修正効果を備える。なお、前記スキュー角を大きくすることで、支持ロール1と鋼板2との摩擦力が大きくなり、鋼板2に対して中心方向に向けられる力は強くなる。
ここで、前記鋼板2の中心方向に向けられる力(図3中の細矢印の向きの力)は、上述したように、鋼板2の張力が低下すると、鋼板2と支持ロール1との摩擦力が増加することで、大きくなると考えられる。また、鋼板2の張力が低下することで、鋼板2の進行方向に対し左右方向への移動可能量も大きくなるとも考えられる。
そこで、本発明においては、鋼板の張力に応じて、支持ロール1のスキュー角の設定を変えることで、蛇行修正時のオーバーシュートを防止して、蛇行の防止を確実に行うものである。
ここで、前記スキュー角の設定方法としては、支持する鋼板の張力が小さくなるに従って、支持ロール1のスキュー角を小さくしていく方法を用いることができる。
例えば、前記ルーパ内において、上流側から下流側にかけて、すなわち第1ストランドから第4ストランドにかけて各ストランド毎に、支持ロール1のスキュー角を小さくしていくことで、下流側に行くに従って鋼板の張力が低下しても、鋼板2の中心方向に向けられる力を略一定にすることができ、蛇行修正時のオーバーシュートによる蛇行の発生を防止することが可能となる。
前記第1ストランドから第4ストランドにかけて各ストランド毎に、連続的に、スキュー角を小さくしていく方法の具体例としては、例えば、前記ルーパ内において、第1ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を4°、第2ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を3°、第3ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を2°、第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を1°とするようにしてもよい。
また、前記第1ストランドから第4ストランドにかけて各ストランド毎に、段階的に、スキュー角を小さくしていく方法の具体例としては、例えば、前記ルーパ内において、第1ストランドと第2ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を4°、第3ストランドと第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を2°とするようにしてもよい。なお、前記段階的にスキュー角を小さくしていく場合の、各ストランドの組み合わせに関しては特に制限が無いことはいうまでもない。
また、前述のように第1ストランドと第3ストランドが幅方向1本のロールで支持する構成である場合には、例えば、第2ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を4°、第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を2°とするようにしてもよい。
このように、ルーパ内において上流側から下流側にかけて各ストランド毎に支持ロール1のスキュー角を小さくしていくことによって、ルーパ内で下流側に行くに従って鋼板の張力が低下しても、同時に支持ロール1のスキュー角も小さくなることになり、鋼板の蛇行修正時のオーバーシュートによるさらなる蛇行の発生を防止することができる。
また、本発明においては、鋼板2の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロール1のスキュー角を通板する鋼板に応じて任意に設定変更可能に設けるとともに、そのスキュー角を前記支持する鋼板2の板厚に応じて設定するようにしてもよい。
上述の図2に示すように、ルーパ部内においては、鋼板の板厚が厚くなるに従い、張力低下の割合が大きくなる。すなわち、鋼板の張力がルーパ部上流側で同じユニット張力であったとしても、ルーパ部下流側では板厚が厚いほどユニット張力は小さくなる。そのため、本実施形態においては、板厚の違いによる張力変化を考慮して、鋼板の板厚に応じて、支持ロール1のスキュー角の設定を変えるものである。これにより、板厚が厚い場合に特に発生するルーパ部下流側における蛇行修正時の鋼板のオーバーシュートを防止して、蛇行の防止を確実に行うことが可能となる。
ここで、前記スキュー角の設定方法としては、支持する鋼板の板厚が厚くなるに従って、支持ロール1のスキュー角を小さくしていく方法を用いることができる。
なお、前記支持する鋼板の板厚が厚くなるに従って、支持ロール1のスキュー角を小さくしていく方法においては、例えば、前記ルーパ内で、第1ストランドから第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を、鋼板の板厚に応じて一律に変えることでも、本発明の目的を達成することはできる。具体的には、例えば、ルーパ内を通過する鋼板の板厚tが、t<2.5mmの場合は、第1ストランドから第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を4°、ルーパ内を通過する鋼板の板厚tが、2.5mm≦t<5mmの場合は、第1ストランドから第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を3°、ルーパ内を通過する鋼板の板厚tが、5mm≦tの場合は、第1ストランドから第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を2°とするようにしてもよい。
また、上述の実施形態の支持する鋼板の張力が小さくなるに従って、支持ロール1のスキュー角を小さくしていく方法と共に、本実施形態にかかる支持する鋼板の板厚が厚くなるに従って、支持ロール1のスキュー角を小さくしていく方法を用いることもできる。この場合は、前記ルーパ内において、例えば、第1ストランドから第4ストランドにかけて各ストランド毎にスキュー角を小さくしていくと共に、さらに各ストランド内で、通過する鋼板の板厚が厚くなるに従って、支持ロール1のスキュー角をさらに小さくしていくこととなる。これは、すなわち、鋼板のユニット張力に応じてスキュー角を設定することにほかならない。すなわち、鋼板のユニット張力に応じて、支持ロール1のスキュー角を設定するようにしてもよい。これにより、蛇行修正時のオーバーシュートによる蛇行の発生を、より効果的に防止することが可能となる。なお、前記鋼板のユニット張力に応じて支持ロール1のスキュー角を設定する方法としては、支持する鋼板のユニット張力が小さくなるに従って、支持ロール1のスキュー角を小さくしていく方法を用いることができる。
前記鋼板のユニット張力に応じて支持ロール1のスキュー角を設定する方法の具体例としては、例えば、図2において、ユニット張力Tが、0.5kg/mm<T≦0.6kg/mmの場合支持ロール1のスキュー角を5°、0.4kg/mm<T≦0.5kg/mmの場合支持ロール1のスキュー角を4°、0.3kg/mm<T≦0.4kg/mmの場合支持ロール1のスキュー角を3°、0.2kg/mm<T≦0.3kg/mmの場合支持ロール1のスキュー角を2°、0.1kg/mm<T≦0.2kg/mmの場合支持ロール1のスキュー角を1°とすることができる。この場合、前記ルーパ内において、鋼板の板厚が3mmの場合、第1ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は5°、第2ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は4°、第3ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は4°、第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は3°となり、鋼板の板厚が5mmの場合、第1ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は5°、第2ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は4°、第3ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は3°、第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は2°となり、鋼板の板厚が7mmの場合、第1ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は5°、第2ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は3°、第3ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は2°、第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角は1°となる。
このように、支持ロール1のスキュー角を設定することにより、図1に示すような酸洗浄を行うラインにおいては、ルーパ内での鋼板の蛇行の発生を防止することができるので、酸洗ライン速度を一定値以上に維持することが可能となり、生産性の低下防止、及び、品質異常の発生防止を図ることが可能となる。
なお、本実施形態では、酸洗槽入側におけるルーパ部に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、酸洗槽出側や冷間圧延機入側のルーパ部に適用してもよい。また、ルーパ部だけでなく、鋼板下面をセンターラインを挟んで両側から支持する一対の支持ロールを備えた鋼板の連続製造ラインの水平パス部分に広く適用することができる。
図1に示すような酸洗槽入側にルーパ部を備えた冷延鋼板の連続製造ラインにおいて、冷延鋼板の製造を行った。酸洗槽入側におけるルーパ部において、第1ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を4°、第2ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を3°、第3ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を2°、第4ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を1°とした場合(本発明例)と、各ストランドにおける支持ロール1のスキュー角を5°で固定した場合(比較例)とで、冷延鋼板の製造ラインにおける1時間当りの処理能力の変化について評価を行った。
その結果、本発明例においては蛇行の発生が減少したため、ルーパ部の通板速度を増加することができ、比較例に比べ、処理能力が5%ほどアップし、本発明の効果が確認できた。
本発明に係る冷延鋼板の連続製造ラインの、酸洗槽入側におけるルーパ部の構成の一例を示す図である。 図1に示すルーパ部内において、各ストランド毎に、鋼板のユニット張力を、3種類の板厚に関し計測した結果を示した図である。 鋼板の蛇行防止方法の一例を説明するための説明図である。
符号の説明
1 支持ロール
2 鋼板
3 ブライドルロール
4 台車

Claims (5)

  1. 鋼板の連続製造ラインにおける鋼板の蛇行防止方法であって、
    鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を前記支持する鋼板の張力に応じて設定し、前記支持する鋼板の張力が小さくなるに従って、前記スキュー角を小さくしていくことを特徴とする鋼板の蛇行防止方法。
  2. 鋼板の連続製造ラインにおける鋼板の蛇行防止方法であって、
    鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を前記支持する鋼板の板厚に応じて設定し、前記支持する鋼板の板厚が厚くなるに従って、前記スキュー角を小さくしていくことを特徴とする鋼板の蛇行防止方法。
  3. 鋼板の連続製造ラインにおける鋼板の蛇行防止方法であって、
    鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を前記支持する鋼板のユニット張力に応じて設定し、前記支持する鋼板のユニット張力が小さくなるに従って、前記スキュー角を小さくしていくことを特徴とする鋼板の蛇行防止方法。
  4. 鋼板の連続製造ラインのルーパ部内における鋼板の蛇行防止方法であって、
    鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を、ルーパ部内で、上流側から下流側にかけて、連続的に、或いは、段階的に小さくしていくことを特徴とするルーパ部内における鋼板の蛇行防止方法。
  5. 鋼板の連続製造ラインにおけるルーパ設備であって、
    鋼板の両側から鋼板下面を支持する一対の支持ロールのスキュー角を、ルーパ部内で、上流側から下流側にかけて、連続的に、或いは、段階的に、小さくしていることを特徴とするルーパ設備。
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