JP2005333716A - 静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法 - Google Patents

静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微細なパターニング帯電が施されたエレクトレットフィルムを作成することにおいて、高電荷密度で、短時間に帯電を効率良く行なうこと。
【解決手段】放電電極1と、上記放電電極1に対向して配置された平板電極2と、上記放電電極1と上記平板電極2との間に電圧を印加し放電を生じさせる電圧源4と、で構成されたコロナ放電処理装置100における上記放電電極1と上記平板電極2との間に、被エレクトレット部材3を上記放電電極1と間隙をおいて配置し、上記被エレクトレット部材3を所定の領域で局所的に放電から保護する帯電防止部材5が上記被エレクトレット部材3に密着している状態で、上記コロナ放電処理装置100によって放電を行なう。
【選択図】 図1

Description

本発明は、静電気力を用いた駆動源として利用できる静電アクチュエータに用いるエレクトレットフィルムの製造方法に関する。
大きな変位が可能で位置決め精度も良いマイクロアクチュエータとして、走査型の静電アクチュエータが有望視されている。
一例として、特許文献1に記載の静電アクチュエータは、一般に絶縁体内に帯状の電極が複数形成された固定子と、該固定子に対向して配置された絶縁体と高抵抗体とからなる移動子と、固定子の各電極に多層電圧を供給する電圧供給回路とから構成されている。このような静電アクチュエータは、固定子の電極に電荷を供給することによって、移動子の高抵抗体に電荷を誘導し、移動子の高抵抗体に誘導された電荷と固定子の電極に供給された電荷との間に働く反発力、吸引力を利用して移動子を駆動させるものである。
しかしながら、そのような静電アクチュエータは、移動子内で電荷を誘導しなければならないため、駆動には高電圧が必要となる。また、移動子にも電極を付けて電荷を供給することによって低電圧の駆動が実現できるが、その際には移動子に配線が必要となるため、小型化や駆動の信頼性において不利になる。
従って、移動子の配線が不要で、駆動の際、電荷の誘導が不要な比較的低電圧で駆動できるという点で、永久分極されたエレクトレットを移動子に用いた静電アクチュエータが優れているといえる。
このように静電アクチュエータの移動子としてエレクトレットを用いる場合、固定子の帯状の電極に伴った、帯状の永久分極された静電パターンが必要となる。帯状の静電パターンを持つエレクトレットフィルムの製造方法の一例が、特許文献2に開示されている。これは、エレクトレット形成予定位置に放電電極を接触させて電圧を放電電極に印加することにより、局所的にエレクトレット化するという方法である。放電電極を走査することにより、微細な帯状の静電パターンを持ったエレクトレットフィルムが作成できる。
特開平6−22562号公報 特開平4−112683号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示の製造方法では、放電電極をエレクトレット化する領域に接触させて帯電させる方法をとっているため、被エレクトレットフィルムにおける帯電部位をパターン化する場合、放電電極をパターンに合わせて走査しなくてはならないため、帯電を行なう時間が長くかかってしまう。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、微細なパターニング帯電が施されたフィルムを作成することにおいて、高電荷密度で、短時間に帯電を効率良く行なうことが可能な静電アクチュエータ用のエレクトレットフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の一態様は、
放電電極と、上記放電電極に対向して配置された平板電極と、上記放電電極と上記平板電極との間に電圧を印加し放電を生じさせる電圧源と、で構成された放電装置における上記放電電極と上記平板電極との間に、被エレクトレット部材を上記放電電極と間隙をおいて配置し、
上記被エレクトレット部材を所定の領域で局所的に放電から保護する帯電防止部材が上記被エレクトレット部材に密着している状態で、上記放電装置によって放電を行なう、
ことを特徴とする。
また、本発明の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の別の態様は、
放電電極と、上記放電電極に対向して配置された平板電極と、上記放電電極と上記平板電極との間に電圧を印加し放電を生じさせる電圧源と、で構成された上記放電装置における上記放電電極と上記平板電極との間に、被エレクトレット部材を上記放電電極と間隙をおいて配置し、
所定の領域で局所的に電気を通す局所導通部材を、上記平板電極に密着もしくは電気的に繋げて上記放電電極に対向して配置し、
上記局所導通部材の上記放電電極に対向した面に上記被エレクトレット部材を密着し、
上記放電装置によって放電を行なう、
ことを特徴とする。
本発明によれば、微細なパターニング帯電が施されたフィルムを作成することにおいて、高電荷密度で、短時間に帯電を効率良く行なうことが可能な静電アクチュエータ用のエレクトレットフィルムの製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
なお、本発明の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法は放電処理を伴うものであり、この放電処理として例えばコロナ放電を行なうものとして、以下の実施形態では説明を行う。
ここで、コロナ放電を行うためのコロナ放電処理装置100は、図1(a)に示すような構成となっている。即ち、放電電極1と、平板電極2と、被エレクトレット部材3が放電電極1と間隙をおいて平板電極2に設置され、放電電極1と平板電極2の間に高電圧が印加できる電圧源4を備え、平板電極2は接地されている。放電電極1と平板電極2の間で電圧源4によって放電を行なうことにより、被エレクトレット部材3は永久帯電されてエレクトレットとなる。コロナ放電はエレクトレット化技術として一般的に知られている技術であり、放電電圧値が高いほど高密度の帯電ができることが知られている。
[第1実施形態]
図1(b)は、本発明の第1実施形態に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法における放電の工程を示した概略図の一例である。
コロナ放電処理装置100の平板電極2に被エレクトレット部材3が設置され、複数の短冊状の領域を持つ帯電防止部材5が上記被エレクトレット部材3に密着した状態で放電を行なう工程を示している。
本実施形態によれば、帯電防止部材5によって、所定の領域で被エレクトレット部材3への帯電を防止することにより、高電荷密度で微細なパターンのエレクトレットフィルムを効率的に作成することができる。
以下、この第1実施形態の実施例を説明する。
[第1実施例]
図2(a)乃至(d)は、本発明の第1実施形態の第1実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図の一例である。
ここで、図2(a)は、被エレクトレット部材3に上記帯電防止部材5の役割をする導電性部材51を積層した工程を示している。この導電性部材51は、Alを用い、スパッタリングによって積層したものである。
図2(b)は、上記のような導電性部材51をリソグラフィによってパターニングした後の状態を示す斜視図である。
図2(c)は、このようにパターニングされた導電性部材51が積層された被エレクトレット部材3を平板電極2に設置し、導電体で構成された電気導通部材21によって導電性部材51と平板電極2とを電気的に繋がった状態にし、コロナ放電処理装置100によって放電を行なう工程を示している図である。放電電極1より放電された電子は、上記導電性部材51が存在する領域においては被エレクトレット部材3に入射する前に上記導電性部材51に当たる。この導電性部材51が平板電極2に電気的に繋がっていることから、上記導電性部材51に入射した電子は、平板電極2を介してアースに流れ、該導電性部材51が存在しない領域のみ被エレクトレット部材3は帯電されることになる。コロナ放電を高電圧で行なうことによって高電荷密度の帯電が可能となり、リソグラフィ技術により導電性部材51をパターニングするので、微細なパターンで帯電が可能となる。また、帯電領域を一括で帯電できることから、帯電時間が短縮される。
図2(d)は、上記導電性部材51を除去する工程により得られた被エレクトレット部材3を示した概略図である。上記導電性部材51を除去することによって、アクチュエータの移動子となる被エレクトレット部材3の平面性が向上する。
[第2実施例]
図3(a)乃至(d)は、本発明の第1実施形態の第2実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図の一例である。
ここで、図3(a)は、被エレクトレット部材3に上記帯電防止部材5の役割をする絶縁性部材52を積層した工程を示している。この絶縁性部材52はレジストを用い、コーティングにより積層したものである。
図3(b)は、上記絶縁性部材52を、リソグラフィによってパターニングした後の状態を示す斜視図である。
図3(c)は、このようにパターニングされた絶縁性部材52を積層した被エレクトレット部材3を平板電極2に設置し、コロナ放電処理装置100によって放電を行なう工程を示している図である。放電電極1より放電された電子は、上記絶縁性部材52が存在する領域においては被エレクトレット部材3に入射せずに該絶縁性部材52に入射し、被エレクトレット部材3に影響を与えない。従って、上記絶縁性部材52が存在しない領域のみ被エレクトレット部材3は帯電されることになる。なお、上記絶縁性部材52は接地されている必要はない。
図3(d)は、上記絶縁性部材52の薄膜を除去する工程により得られた被エレクトレット部材3を示した概略図である。上記絶縁性部材52を除去することによって、アクチュエータの移動子となる被エレクトレット部材3の平面性が向上する。
[第3実施例]
図4(a)乃至(d)は、本発明の第1実施形態の第3実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図の一例である。
ここで、図4(a)は、上記第1実施例で説明した導電性部材51と、上記2実施例で説明した絶縁性部材52とを、被エレクトレット部材3に積層した工程を示している。この実施例では、上記導電性部材51としてAl薄膜、上記絶縁性部材52としてレジスト薄膜を用い、Al薄膜はスパッタリング、レジスト薄膜はコーティングによってそれぞれ積層したものである。
図4(b)は、被エレクトレット部材3に積層されている上記導電性部材51及び絶縁性部材52を、リソグラフィ技術によってパターニングを行なった後の状態を示す斜視図である。なお、上記導電性部材51と上記絶縁性部材52とは共に同じパターンで処理した。
図4(c)は、このようにしてパターニングされた導電性部材51と絶縁性部材52とが積層された被エレクトレット部材3を平板電極2に設置し、コロナ放電処理装置100によって放電を行なう工程を示している図である。放電電極1より放電された電子は、上記導電性部材51及び絶縁性部材52が存在する領域では、上記導電性部材51に当たってアースへと逃がされ、たとえ該導電性部材51を通り抜けたとしても上記絶縁性部材52に吸収されることにより、被エレクトレット部材3には到達しない。従って、被エレクトレット部材3は導電性部材51と絶縁性部材52が存在しない領域のみにおいて帯電されることになる。絶縁性部材52が存在することによって、導電性部材51は非常に薄く積層したとしても被エレクトレット部材3はパターン化された帯電領域を持つことになる。なお、リソグラフィ技術を用いているので、微細な帯電パターンを形成させることが可能となる。また、上記導電性部材51と上記絶縁性部材52との積層の順序が入れ替わっても、同様の効果が得られる。
図4(d)は、上記導電性部材51と上記絶縁性部材52とを除去する工程により得られた被エレクトレット部材3を示した概略図である。上記導電性部材51及び絶縁性部材52を除去することにより、移動子となる被エレクトレット部材3の平面性が向上する。
[第4実施例]
図5(a)及び(b)は本発明の第1実施形態の第4実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図の一例である。
ここで、図5(a)は、被エレクトレット部材3に上記帯電防止部材5の役割をする導電性薄板部材53を密着させた工程を示している。本実施例は、上記第1実施例のように導電性部材51を積層するのとは違い、導電性薄板部材53を密着させただけなので、被エレクトレット部材3と上記導電性薄板部材53とは容易に取り外しが可能である。また、上記導電性薄板部材53は、短冊状に隙間が存在するパターンを持つ。
図5(b)は、密着した被エレクトレット部材3と上記導電性薄板部材53とを平板電極2に設置し、電気導通部材21により上記導電性薄板部材53と平板電極2とを電気的に繋がった状態にしてコロナ放電処理装置100によって放電を行なう工程を示している図である。放電電極1より放電された電子は、上記導電性薄板部材53が存在する領域ではアースに流れ、上記導電性薄板部材53が存在しない領域のみ被エレクトレット部材3に入射する。従って、被エレクトレット部材3は、局所的にパターン化された帯電領域を持つことになる。
また、上記導電性薄板部材53は、上記第1実施例のような導電性部材51を積層した場合と比較して、スパッタリング等で積層する工程を必要とせず、被エレクトレット部材3から容易に取り外すことができるために、被エレクトレット部材3を帯電させる全工程相時間が短縮される。また、同じ導電性薄板部材53を何度も使用することが可能なため、生産経費も削減される。
[第5実施例]
図6(a)及び(b)は、本発明の第1実施形態の第5実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図の一例である。
ここで、図6(a)は、被エレクトレット部材3に上記帯電防止部材5の役割をする絶縁性薄板部材54を密着させた工程を示している。本実施例は、上記第2実施例のように絶縁性部材52を積層するのとは違い、絶縁性薄板部材54を密着させただけなので、被エレクトレット部材3と上記絶縁性薄板部材54とは容易に取り外しが可能である。また、上記絶縁性薄板部材54は、短冊状に隙間が存在するパターンを持つ。
図6(b)は、密着した被エレクトレット部材3と上記絶縁性薄板部材54とを平板電極2に設置し、コロナ放電処理装置100によって放電を行なう工程を示している図である。放電電極1より放電された電子は、上記絶縁性薄板部材54が存在する領域ではその絶縁性薄板部材54に吸収され、上記導電性薄板部材53が存在しない領域のみ被エレクトレット部材3に入射する。従って、被エレクトレット部材3は、局所的にパターン化された帯電領域を持つことになる。
また、上記絶縁性薄板部材54は、上記第2実施例のような絶縁性部材52を積層した場合と比較して、コーティング等で積層する工程を必要とせず、被エレクトレット部材3から容易に取り外すことができるために、被エレクトレット部材3を帯電させる全工程総時間が短縮される。また、同じ絶縁性薄板部材54を何度も使用することが可能なため、生産経費も削減される。
[第2実施形態]
図7(a)は、本発明の第2実施形態に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法における放電の工程を示した概略図の一例である。即ち、短冊状に隙間がある導電性の局所導通部材22が、被エレクトレット部材3と平板電極2とそれぞれに密着して配置され、コロナ放電処理装置100によって放電する工程を表している。
この場合、放電電極1より放電された電子は、図7(b)に示すように、上記局所導通部材22が存在する領域に導かれて被エレクトレット部材3を通過し、上記局所導通部材22、平板電極2へと流れて、アースへと逃げる。よって、上記局所導通部材22のパターンと同等のパターンで、被エレクトレット部材3が帯電される。
上記局所導通部材22が平板電極2を密着した状態で保持し、被エレクトレット部材3を密着させて放電を行ない、被エレクトレット部材3を帯電させた後、被エレクトレット部材3を取り外す構成にした場合、放電以外は被エレクトレット部材3を密着させるだけの工程となるため、被エレクトレット部材3を帯電させる工程が簡便化され、全工程総時間も短縮される。また、局所導通部材2は何度も使用可能なので、コストも削減される。
[変形例]
図8は、本発明の第2実施形態に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の変形例における放電の工程を示した概略図の一例である。即ち、本変形例は、上記第2実施形態におけるコロナ放電処理装置100の平板電極2に代わり、その平板電極2と上記局所導通部材22との役割をする導電性で短冊状の隙間を有する局所導通平板電極23を備えるコロナ放電処理装置110を使用するものである。
本変形例では、上記局所導通平板電極23に被エレクトレット部材3を密着させた状態でコロナ放電処理装置110により放電を行なうこととなる。この場合、放電電極1より放電された電子は、上記局所導通平板電極23が存在する領域に導かれるため、被エレクトレット部材3は、上記局所導通平板電極23のパターンと同じパターンの帯電領域を持つことになる。
このように、コロナ放電処理装置110の放電電極1に対向した電極である局所導通平板電極23自体がパターンを有することにより、帯電を行なうコロナ放電処理装置の構成が簡略化され、被エレクトレット部材3を帯電する全工程の短縮化、コストの削減が可能となる。
[第3実施形態]
図9(a)乃至(c)は、本発明の第3実施形態に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図の一例である。
ここで、図9(a)は、被エレクトレット部材3のA面とB面の面方向を示した図である。
図9(b)は、コロナ放電処理装置100によって、平板電極2に被エレクトレット部材3を密着させて、放電電圧値−5kVで被エレクトレット部材3のA面に放電を行なった工程を示している。
図9(c)は、図9(b)で示した工程での被エレクトレット部材3を裏返して平板電極2に密着させ、被エレクトレット部材3のB面に導電性で短冊状の隙間を有する帯電防止部材5を密着させ、図示しない電気導通部材により帯電防止部材5を平板電極2に電気的に繋げた状態にし、コロナ放電処理装置100により、被エレクトレット部材3のB面に放電電圧値−10kVで放電を行なった工程を示している。
本実施形態では、帯電防止部材5にはSUS、電気導通部材21にはAlを用いた。被エレクトレット部材3のA面に−5kVで一様に放電し帯電させた工程の後、もう一方のB面にA面に放電させたときの電圧値よりも絶対値の高い電圧値−10kVで放電することにより、−5kVでの放電による帯電は−10kVによる放電による帯電で相殺されて−10kVでの放電による帯電値となる。また、−10kVの放電は帯電防止部材5により、パターン化されて被エレクトレット部材3に帯電される。−10kVでのパターン化されて帯電された部分以外の領域は−5kVでの放電による帯電が残留しているが、放電面が−10kVと逆であるため、−10kVでのパターン化されて帯電した領域に対して逆極性の帯電が残留することとなる。
よって、上記の放電工程を経てエレクトレット化した被エレクトレット部材3を静電アクチュエータの移動子として用いる場合、移動子の駆動を行なう電極と移動子との間に働く引斥の静電気力を利用して移動子の駆動を行なうのが主流であるので、静電アクチュエータの移動子としての所望の帯電パターン以外が逆極性に帯電していると、駆動を行なう電極との間に働く静電気力を効率良く利用することができる。
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
(付記)
前記の具体的実施形態から、以下のような構成の発明を抽出することができる。
(1) 放電電極と、上記放電電極に対向して配置された平板電極と、上記放電電極と上記平板電極との間に電圧を印加し放電を生じさせる電圧源と、で構成された放電装置における上記放電電極と上記平板電極との間に、被エレクトレット部材を上記放電電極と間隙をおいて配置し、
上記被エレクトレット部材を所定の領域で局所的に放電から保護する帯電防止部材が上記被エレクトレット部材に密着している状態で、上記放電装置によって放電を行なう、
ことを特徴とする静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
(対応する実施形態)
この(1)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法に関する実施形態は、第1実施形態が対応する。
(作用効果)
この(1)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法によれば、帯電防止部材によって所定の領域で被エレクトレット部材の帯電を防止することによって、一回の放電でパターン化された静電パターンを持ったエレクトレットフィルムが作成できる。強い放電によって帯電を行なえば、高電荷密度で微細パターンのエレクトレットフィルムを効率的に作成可能である。
(2) 上記帯電防止部材が導電性部材で構成されていて、
上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材に積層する工程と、
上記帯電防止部材をリソグラフィ技術によって所定のパターンにパターニングする工程と、
上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置し、上記帯電防止部材を接地して、放電を行なう工程と、
上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材より除去する工程と、
を有することを特徴とする(1)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
(対応する実施形態)
この(2)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法に関する実施形態は、第1実施形態が、特には第1実施例が対応する。
(作用効果)
この(2)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法によれば、パターニングされた金属領域においては放電電極から放電される電子がアースに流れるため、パターニングされた金属部位以外の領域のみが帯電され、局所的なエレクトレット化が可能となる。放電電極と被エレクトレット化フィルムとの距離を大きくとれ、放電電極の形状を針状等、効率的に放電が行なえる形状にできるので、高電圧での放電が可能となり、被エレクトレット化フィルムに高電荷密度で帯電させることが可能となる。また、被エレクトレットフィルム一面を一括で帯電できるので、帯電時間が短縮された効率の良い帯電が可能となる。さらに、リソグラフィ技術を用いるので、非常に微細なパターンが可能である。
(3) 上記帯電防止部材が絶縁性の部材で構成され、
上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材に積層する工程と、
上記帯電防止部材をリソグラフィ技術によって所定のパターンにパターニングする工程と、
上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置して放電を行なう工程と、
上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材より除去する工程と、
を有することを特徴とする(1)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
(対応する実施形態)
この(3)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法に関する実施形態は、第1実施形態が、特には第2実施例が対応する。
(作用効果)
この(3)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法によれば、帯電防止部材のパターニングされた絶縁性領域が、帯電において犠牲層となり、絶縁性領域以外の領域の被エレクトレット部材が放電を受けてパターニングされて帯電される。つまり、帯電防止部材のパターンが逆転写された状態のパターンで被エレクトレット部材は帯電されることになる。放電電極と被エレクトレット化フィルムとの距離を大きくとれ、放電電極の形状を針状等、効率的に放電が行なえる形状にできるので、高電圧での放電が可能となり、被エレクトレット化フィルムに高電荷密度で帯電させることが可能となる。また、大きな固定電荷を帯電させることが可能となる。さらに、被エレクトレットフィルム一面を一括で帯電できるので、帯電時間が短縮された効率の良い帯電が可能となる。
(4) 上記帯電防止部材が導電性部材と絶縁性の部材とで構成され、
上記被エレクトレット部材に上記導電性の部材と上記絶縁性の部材とを積層させて、上記被エレクトレット部材に上記帯電防止部材が積層している状態にする工程と、
上記帯電防止部材をリソグラフィ技術によって所定のパターンにパターニングする工程と、
上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置し、上記帯電防止部材の上記導電性部材の層を接地して、放電を行なう工程と、
上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材より除去する工程と、
を有することを特徴とする(1)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
(対応する実施形態)
この(4)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法に関する実施形態は、第1実施形態が、特には第3実施例対応する。
(作用効果)
この(4)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法によれば、帯電防止部材が絶縁性層と導電性層の2層構造で、絶縁層が帯電において犠牲層となり放電電子を遮蔽する役割を持ち、導電性層が放電電子をアースに逃がす役割を持つため、被エレクトレット部材は、帯電防止部材の所定のパターンにおいて放電の影響を逃れるため、放電処理によりパターン化された静電パターンを持つことができる。なお、放電の影響をパターンによって防止する効果が高いため、より高電圧での放電が可能となるので、高電荷密度の帯電が可能となる。さらに、リソグラフィ技術を用いるので、非常に微細なパターンが可能である。
(5) 上記帯電防止部材が所定のパターンを持つ導電性の薄板状部材で構成され、
上記被エレクトレット部材に上記帯電防止部材を密着させる工程と、
上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置し、上記帯電防止部材を接地して放電を行なう工程と、
を有することを特徴とする(1)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
(対応する実施形態)
この(5)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法に関する実施形態は、第1実施形態が、特に第4実施例が対応する。
(作用効果)
この(5)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法によれば、放電処理を行なった後、被エレクトレット部材は金属が積層されていない状態となるため、金属を積層するのと比べてフィルム表面の均一性が向上する。また、毎回金属をスパッタリング等で積層させる必要がないため、全工程総時間が短縮とコストが減少する。
(6) 上記帯電防止部材が所定のパターンを持つ絶縁性の薄板状部材で構成され、
上記被エレクトレット部材に上記帯電防止部材を密着させる工程と、
上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置し、放電を行なう工程と、
を有することを特徴とする(1)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
(対応する実施形態)
この(6)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法に関する実施形態は、第1実施形態が、特に第5実施例が対応する。
(作用効果)
この(6)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法によれば、放電処理を行なった後、被エレクトレットフィルムは絶縁性部材が除去工程をせずに積層されていない状態となるため、積層するのと比べてフィルム表面の均一性が向上する。また、毎回絶縁性部材を積層させる必要がないため、時間とコストが減る。なお、絶縁性部材の場合、導電性部材と比べてマスクを接地する必要がないため、工程が簡便化される。
(7) 放電電極と、上記放電電極に対向して配置された平板電極と、上記放電電極と上記平板電極との間に電圧を印加し放電を生じさせる電圧源と、で構成された上記放電装置における上記放電電極と上記平板電極との間に、被エレクトレット部材を上記放電電極と間隙をおいて配置し、
所定の領域で局所的に電気を通す局所導通部材を、上記平板電極に密着もしくは電気的に繋げて上記放電電極に対向して配置し、
上記局所導通部材の上記放電電極に対向した面に上記被エレクトレット部材を密着し、
上記放電装置によって放電を行なう、
ことを特徴とする静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
(対応する実施形態)
この(7)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法に関する実施形態は、第2実施形態が対応する。
(作用効果)
この(7)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法によれば、局所導通部材のパターニングされた部位のみ帯電され、パターン化された固定電荷部位を持つエレクトレットフィルムができる。被エレクトレット部材は局所導通部材に密着させて帯電を行なうことになるので、総工程時間を考えた場合、時間が短縮される。また、違うパターンを帯電させる場合、違うパターンの局所導通部材を取り替えるだけなので容易である。
(8) 上記平板電極が所定の領域で局所的に電気を通す部材で構成され、
上記平板電極の上記放電電極に対向した面に上記被エレクトレット部材が密着して配置され、
上記放電装置によって放電を行なう工程を有する、
ことを特徴とする(7)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
(対応する実施形態)
この(8)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法に関する実施形態は、第2実施形態が、特に変形例が対応する。
(作用効果)
この(8)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法によれば、平板電極のパターニングされた部位のみ帯電されるので、総工程時間を考えた場合、時間が短縮される。また、簡単な構成でパターン化した帯電を行なうことができる。
(9) 上記放電装置により、上記被エレクトレット部材に第1の電圧値で第1の放電を行なう工程と、
上記被エレクトレット部材の上記第1の放電を行なったときに上記放電電極に対向した面を上記平板電極に密着させ、上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材の上記平板電極に密着させた面ではないもう一方の面に密着した状態で、上記放電装置により上記第1の電圧値よりも大きい第2の電圧値で放電を行なう工程と、
を有することを特徴とする(1)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
(対応する実施形態)
この(9)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法に関する実施形態は、第3実施形態が対応する。
(作用効果)
この(9)に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法によれば、第1の放電を行い被エレクトレット部材の一面に帯電させた後、他方の面にパターン化されたマスクをのせて第1の放電よりも大きい電圧値で第2の放電を行なうことによって、金属マスクのパターン化された部分とされていない部分をそれぞれ逆極性に帯電することができる。
(a)はコロナ放電を行うためのコロナ放電処理装置の構成を示した概略図であり、(b)は本発明の第1実施形態に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法における放電の工程を示した概略図である。 第1実施形態の第1実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図である。 第1実施形態の第2実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図である。 第1実施形態の第3実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図である。 第1実施形態の第4実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図である。 第1実施形態の第5実施例に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図である。 (a)は本発明の第2実施形態に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法における放電の工程を示した概略図であり、(b)は電子の流れを説明するための図である。 第2実施形態に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の変形例における放電の工程を示した概略図である。 本発明の第3実施形態に係る静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法の各工程を示した概略図である。
符号の説明
1…放電電極、 2…平板電極、 3…被エレクトレット部材、 4…電圧源、 5…帯電防止部材、 21…電気導通部材、 22…局所導通部材、 23…局所導通平板電極、 51…導電性部材、 52…絶縁性部材、 53…導電性薄板部材、 54…絶縁性薄板部材、100,110…コロナ放電処理装置。

Claims (9)

  1. 放電電極と、上記放電電極に対向して配置された平板電極と、上記放電電極と上記平板電極との間に電圧を印加し放電を生じさせる電圧源と、で構成された放電装置における上記放電電極と上記平板電極との間に、被エレクトレット部材を上記放電電極と間隙をおいて配置し、
    上記被エレクトレット部材を所定の領域で局所的に放電から保護する帯電防止部材が上記被エレクトレット部材に密着している状態で、上記放電装置によって放電を行なう、
    ことを特徴とする静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
  2. 上記帯電防止部材が導電性部材で構成されていて、
    上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材に積層する工程と、
    上記帯電防止部材をリソグラフィ技術によって所定のパターンにパターニングする工程と、
    上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置し、上記帯電防止部材を接地して、放電を行なう工程と、
    上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材より除去する工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
  3. 上記帯電防止部材が絶縁性の部材で構成され、
    上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材に積層する工程と、
    上記帯電防止部材をリソグラフィ技術によって所定のパターンにパターニングする工程と、
    上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置して放電を行なう工程と、
    上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材より除去する工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
  4. 上記帯電防止部材が導電性部材と絶縁性の部材とで構成され、
    上記被エレクトレット部材に上記導電性の部材と上記絶縁性の部材とを積層させて、上記被エレクトレット部材に上記帯電防止部材が積層している状態にする工程と、
    上記帯電防止部材をリソグラフィ技術によって所定のパターンにパターニングする工程と、
    上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置し、上記帯電防止部材の上記導電性部材の層を接地して、放電を行なう工程と、
    上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材より除去する工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
  5. 上記帯電防止部材が所定のパターンを持つ導電性の薄板状部材で構成され、
    上記被エレクトレット部材に上記帯電防止部材を密着させる工程と、
    上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置し、上記帯電防止部材を接地して放電を行なう工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
  6. 上記帯電防止部材が所定のパターンを持つ絶縁性の薄板状部材で構成され、
    上記被エレクトレット部材に上記帯電防止部材を密着させる工程と、
    上記放電装置において、積層された上記被エレクトレット部材と上記帯電防止部材の上記帯電防止部材側の面を上記放電電極に対向させて配置し、放電を行なう工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
  7. 放電電極と、上記放電電極に対向して配置された平板電極と、上記放電電極と上記平板電極との間に電圧を印加し放電を生じさせる電圧源と、で構成された上記放電装置における上記放電電極と上記平板電極との間に、被エレクトレット部材を上記放電電極と間隙をおいて配置し、
    所定の領域で局所的に電気を通す局所導通部材を、上記平板電極に密着もしくは電気的に繋げて上記放電電極に対向して配置し、
    上記局所導通部材の上記放電電極に対向した面に上記被エレクトレット部材を密着し、
    上記放電装置によって放電を行なう、
    ことを特徴とする静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
  8. 上記平板電極が所定の領域で局所的に電気を通す部材で構成され、
    上記平板電極の上記放電電極に対向した面に上記被エレクトレット部材が密着して配置され、
    上記放電装置によって放電を行なう工程を有する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
  9. 上記放電装置により、上記被エレクトレット部材に第1の電圧値で第1の放電を行なう工程と、
    上記被エレクトレット部材の上記第1の放電を行なったときに上記放電電極に対向した面を上記平板電極に密着させ、上記帯電防止部材を上記被エレクトレット部材の上記平板電極に密着させた面ではないもう一方の面に密着した状態で、上記放電装置により上記第1の電圧値よりも大きい第2の電圧値で放電を行なう工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法。
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