JPH04340372A - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

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JPH04340372A
JPH04340372A JP15965291A JP15965291A JPH04340372A JP H04340372 A JPH04340372 A JP H04340372A JP 15965291 A JP15965291 A JP 15965291A JP 15965291 A JP15965291 A JP 15965291A JP H04340372 A JPH04340372 A JP H04340372A
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electrode
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Shinji Konno
今野 信次
Kunihiro Nakano
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電アクチュエータに
関するものであり、詳しくは、その駆動過程において透
明状態を呈し、従って、例えば、各種の広告などの用途
に応用し得る静電アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電アクチュエータは、絶縁性支持体に
帯状電極を所定間隔で並べた固定子と絶縁性フィルムの
ような絶縁性薄葉体に抵抗体層を設けた移動子とから成
り、当該固定子と当該移動子とが接するように配置され
て構成される。そして、静電気の作用により、移動子を
瞬間的に浮上させて摩擦を防止しながら移動させるもの
である(平成元年度電気学会全国大会講演予稿集6−1
91,日経メカニカル1989.5.29,112〜1
13ページ等)。そして、上記の静電アクチュエータは
、電極やギャップの寸法を小さくすることにより、力密
度を大きくでき、また、小型化し易いという特徴を有す
る。
【0003】図5(a)〜(d)は、移動子を絶縁性フ
ィルムにて構成した静電アクチュエータ(静電フィルム
アクチュエータ)の駆動原理の説明図であり、図中、(
1)は絶縁性支持体、(2)は帯状電極、(3)は固定
子、(4)は絶縁性フィルム、(5)は抵抗体層、(6
)は移動子、(7)〜(9)は電線を示す。
【0004】先ず、図5(a)に示すように、電線(7
)に正、電線(8)に負の電圧を印加する。これにより
、電線(7)に接続した電極に存する電荷■と電線(8
)に接続した電極に存する電荷■の電位差により、抵抗
体層(5)に電流が流れ、移動子(6)の絶縁性フィル
ム(4)と抵抗体層(5)の境界に電荷が誘導されて平
衡状態となる。この電荷は、説明の便宜上、図5(b)
の点線で示した鏡像電荷で置き換えることができる。そ
して、この電荷■、■の極性は、それぞれ電荷■、■の
極性と異なるので、図5(b)の状態では移動子(6)
は固定子(3)に吸引されている。
【0005】次に、図5(c)に示すように、電線(7
)に負、電線(8)に正、電線(9)に負の電圧を印加
する。これにより、電極内の電荷は、瞬時に移動できる
が、移動子(6)の誘導電荷は、抵抗体層(5)の抵抗
値が高いために直ぐには移動できない。その結果、移動
子(6)と固定子(3)の間には反発力が発生する。反
発力が発生することにより、固定子(3)と移動子(6
)の間の摩擦が減少し、電線(9)に電圧を印加した結
果生じる負の電荷■と正の誘導電荷(鏡像電荷で言えば
■)によって、右方向の駆動力が発生する。
【0006】図5(d)は、上記の駆動力により、移動
子(6)が電極1ピッチ分右方向に移動した結果を示し
ている。移動子(6)を左方向に移動させる場合には、
電線(9)に正の電圧を印加すればよい。そして、上記
の電極1ピッチ毎の移動操作における印加電圧パターン
(図5(c)に示すパターン)は、図5(a)に示す状
態とは逆符号の電圧を電線(7)、(8)に印加するも
のであるから、図5(c)における誘導電荷(鏡像電荷
で言えば、■及び■)は減衰することになる。
【0007】従って、移動子(6)を右方向に電極1ピ
ッチ毎に連続移動させるには、電荷充電操作と移動操作
とを繰り返す次のようなパターンの電圧を繰り返し印加
することが必要である。なお、以下の〔表1〕に例示し
た電圧パターンは、1サイクルの電圧パターンであり、
(G)は電圧を印加してない状態を示し、(C)及び(
A)は、それぞれ、電荷充電操作、移動操作を示し、最
初の(C)は図5(a)に示す状態、最初の(A)は図
5(c)に示す状態である。
【0008】
【表1】
【0009】そして、静電アクチュエータを電極1ピッ
チ毎に安定に連続移動させるには、移動子(6)(抵抗
体層(5))の表面固有抵抗率は、1012〜1015
Ω/□の範囲でなければならないとされている。その理
由は、次の通りである。すなわち、移動子(6)の表面
固有抵抗が大きい場合には電荷充電に比較的長い時間を
要し、小さい場合には誘導された電荷が瞬時に減衰する
。 ところが、図5に示した静電アクチュエータの場合には
、移動子を構成する絶縁性フィルムの抵抗値が大き過ぎ
るために、上記のような抵抗体層を当該絶縁性フィルム
に設けて僅かな導電性を付与する必要がある。なお、当
然ではあるが、図5に示した公知の静電アクチュエータ
において、絶縁性フィルム(4)の代わりに、これと同
程度の抵抗値を有する他の絶縁性薄葉体を使用してもよ
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、静電ア
クチュエータは、前記の公知文献においても概念的な記
載しか成されておらず、未だ研究段階にあってその応用
例は見ない。本発明の目的は、その駆動過程において透
明状態を呈し、従って、例えば、各種の広告などの用途
に応用し得る静電アクチュエータの提供を目的としたも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
絶縁性支持体に帯状電極を所定間隔で並べた固定子と絶
縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移動子とが接するよ
うに配置して成る静電アクチュエータにおいて、前記固
定子として、透明な絶縁性支持体に透明な帯状電極を所
定間隔で並べて構成された透明な固定子を用いたことを
特徴とする静電アクチュエータにより容易に達成される
【0012】以下、本発明を添付図面に従って詳細に説
明する。図1〜図3は、本発明の静電アクチュエータに
用いられる透明な固定子の一例を示す説明図であり、図
1は部分平面図(移動子の載置される側)、図2は帯状
電極などの細部を省略して示した全体平面図、図3は全
体底面図である。図4(a)〜(e)は、帯状電極の形
成過程の一例を示す説明図である。なお、本発明の静電
アクチュエータの基本的構成は、図5において、移動子
(6)の構成材料が絶縁性フィルムに限定されず、また
、移動子の構成がこれに抵抗体層を設けたものに限定さ
れない点を除き、同図に示した公知の静電アクチュエー
タと同じである。従って、以下の説明においては、便宜
上、図5中の(4)を絶縁性薄葉体として図5を参照す
る。
【0013】本発明の静電アクチュエータは、絶縁性支
持体(1)に帯状電極(2)を所定間隔で並べた固定子
(3)と絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を付与した移
動子(6)とから成る。そして、本発明の静電アクチュ
エータの特徴は、固定子として、透明な固定子を用いた
点にある。
【0014】先ず、透明な固定子(3)について説明す
る。上記の透明な固定子(3)は、透明な絶縁性支持体
(1)に透明な帯状電極(2)を所定間隔で並べて構成
される。透明な絶縁性支持体(1)は、具体的には、透
明ガラス板やポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリカーボネート等の公知の透明プラスチックのフ
ィルムやシートにより構成することができるが、特に、
ポリエチレンテレフタレートが好ましい。そして、透明
な絶縁性支持体(1)の厚みは、通常、30〜200μ
mの範囲とされる。
【0015】透明な帯状電極(2)は、透明な導電性材
料で構成され、一般的には、透明な金属および/または
導電性を有する透明な金属酸化物で構成される。上記の
金属としては、金、銀、銅、パラジウム、インジウム−
錫、亜鉛、アルミニウム等が挙げられるが、特に、パラ
ジウム又はインジウム−錫が好ましい。また、上記の金
属酸化物としては、酸化インジウム、酸化インジウム−
酸化錫、酸化亜鉛、酸化アルミニウム等が挙げられるが
、特に、酸化インジウム−酸化錫は、高い透明性を有し
ており好ましい。
【0016】本発明の透明な固定子(3)において、透
明な帯状電極(2)は、透明な絶縁性支持体(1)の表
面に並べても、絶縁性支持体(1)中に埋設してもよい
。そして、透明な帯状電極(2)の間隔は、特に限定さ
れるものではないが、通常、0.02〜2mmであり、
静電アクチュエータの発生力、駆動電圧等の駆動性能を
向上させるためには電極間隔の微細化が望ましい。
【0017】上記の透明な帯状電極(2)は、次のよう
な過程を経て形成される。先ず、図4(a)に示すよう
に、透明な絶縁性支持体(1)の表面に上記の透明な導
電性材料の薄膜(10)を積層する。薄膜(10)の積
層は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法により行
うことができる。
【0018】スパッタリング法は、カソード電極側に導
電性材料より成るターゲット材を設置し、10−3〜1
0−2Torr程度に減圧したアルゴンなどの不活性ガ
ス雰囲気中において、アノード側に100〜500Vの
電圧を印加することにより、ターゲット材からの表面か
ら飛び出した電子によりイオン化したアルゴンをターゲ
ット材に衝突させ、ターゲット材の構成原子や分子を叩
き出して透明な絶縁性支持体(1)の表面に薄膜(10
)を積層する方法である。本発明においては、上記のタ
ーゲット材として、特に、酸化インジウムと酸化錫の比
率が90:10〜95:5(重量比)のものが好適に使
用される。なお、上記のスパッタリング法においては、
必要に応じて、不活性ガス雰囲気中に微量の酸素を存在
させることもできる。
【0019】真空蒸着法は、高真空中において、導電性
材料を加熱蒸発させ、この蒸発粒子を透明な絶縁性支持
体(1)の表面に沈着させて薄膜(10)を積層する方
法である。そして、加熱方式によって、抵抗加熱法、ア
ーク蒸着法、レーザー加熱法、高周波加熱法、電子ビー
ム加熱法などがあるが、本発明においては、いずれの方
式をも採用し得る。
【0020】上記の各方法により、透明な絶縁性支持体
(1)の表面に形成される透明な導電性材料の薄膜(1
0)の厚さは、これをパターン化することにて形成され
る透明な帯状電極(2)の抵抗値と相関があり、従って
、当該抵抗値との関係にて適宜選択されるが、通常は、
50〜2000Åの範囲から選択するのが好ましい。
【0021】次いで、図4(b)〜(d)に示す工程に
従い、薄膜(10)の表面にレジストを塗布し、露光お
よび現像を行い、パターンを形成する。
【0022】図4(b)に示すフォトレジスト層(30
)の形成は、バーコーター法、スピンコーター法、ロー
ルコーター法などによって行われる。中でも、ロールコ
ーター法は、連続的塗布が可能であるので長尺ものの場
合には好適な方法である。レジストとしては、フォトレ
ジストの他、スクリーン印刷用レジストを使用すること
もできるが、パターン精度の観点から、フォトレジスト
が好ましい。更に、フォトレジストとしては、露光部分
が除去されるポジ型と非露光部分が除去されるネガ型の
いずれであってもよいが、現像工程において膨潤の少な
いポジ型が好ましい。そして、ポジ型レジストとしては
、一般的には、フェノール−ノボラック樹脂や、その他
の、ポリビニルアルコール、セルロースなどのヒドロキ
シル基を有する各種の樹脂に感光剤としてキノンジアジ
ド系の化合物を配合したレジスト組成物が使用される。
【0023】図4(c)は、露光および現像を行った状
態を示したものであるが、各処理は、次のように行われ
る。露光は、フォトレジスト層(20)の上にフォトマ
スク(30)を配置して紫外線(40)をその上から照
射して行う。また、上記の他、フォトマスクの図形を投
影することにより行うこともできる。現像は、適宜の現
像液で処理することにより行われ、これにより、フォト
レジスト層(20)の可溶部が除去され不溶部はパター
ンとして残される。
【0024】次いで、図4(d)に示すように、上記の
レジストパターンを利用して、適宜のエッチング溶液で
処理して薄膜(10)のエッチングを行う。図4(e)
は、その後、レジストパターンを適宜の剥離溶液で処理
して除去し、薄膜(10)より、透明な帯状電極(2)
を形成した状態を示したものである。
【0025】図4(f)は、透明な帯状電極(2)の表
面に、透明絶縁ペーストの塗布膜より成る保護層(50
)を設けたものである。保護層(50)の形成は、市販
の透明絶縁ペーストを用い、前記のレジスト層の形成と
同様の各種塗布方法を採用して行われ、その厚さは、通
常、5〜100μmの範囲とされるが、最適厚さは、帯
状電極(2)の間隔、絶縁性支持体(1)の厚さ等を考
慮して決定される。
【0026】なお、上記の現像液、エッチング溶液およ
び剥離溶液としては、透明な絶縁性支持体(1)を構成
するプラスチックや透明な帯状電極(2)を構成する導
電性材料に変形や腐食の影響を与えることのないものが
適宜選択して使用される。本発明においては、以上の電
極形成過程を経て図1に示すような透明な帯状電極(2
)のパターンを透明な絶縁支持体(1)の表面に形成す
る。
【0027】次に、上記の透明な帯状電極(2)の結線
方法について説明する。先ず、図1および図2に示すよ
うに、透明な絶縁支持体(1)の表面に、上下に突出し
た各透明な帯状電極(2)と接して電線(7)及び(8
)をそれぞれ形成する。これらの電線は、帯状の集合電
線として形成する。なお、図1において、透明な帯状電
極(2)の先端部に設けた円形のランドは、当該帯状電
極を後述する電線(9)とスルーホールにより連結する
ためのものである。
【0028】次に、図3に示すように、透明な絶縁支持
体(1)の底面に、上記ランドと対応させて電線(9)
を帯状の集合電線として形成し、該当する透明な帯状電
極(2)と接続させる。
【0029】図1ないし図3からも、明らかなように、
電線(7)〜(9)及びランドの形成位置は、透明な絶
縁支持体(1)の両端部であり、従って、これらは、敢
えて、透明状態に形成する必要はなく、例えば、銀ペー
ストによる印刷法で形成すれば足りるが、透明な帯状電
極(2)と合わせて前記の方法によって透明状態に形成
することもできる。
【0030】次に、移動子(6)について説明する。移
動子(6)を構成する絶縁性薄葉体(4)は、好適には
、固定子(3)を構成する前記の絶縁性樹脂と同様の合
成樹脂より構成されるが、斯かる合成樹脂と同程度の抵
抗値を有するガラス又はセラミックスにて構成すること
もできる。本発明において、移動子(6)は、必ずしも
透明である必要はないが、勿論、透明にしてもよい。 そして、絶縁性薄葉体(4)を絶縁性フィルムで構成す
る場合、特に好ましいフィルムは、密度、曲げ弾性率、
耐皺性等の点からポリエチレンテレフタレートフィルム
である。
【0031】絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を付与す
る方法は、図5に示した公知の静電フィルムアクチュエ
ータと同様に、絶縁性薄葉体(4)に抵抗体層(5)を
設ける方法が挙げられる。具体的には、例えば、絶縁性
薄葉体(4)の表面に帯電防止効果の弱い帯電防止剤を
塗布する方法等を使用し得る。この場合、抵抗体層(5
)の表面固有抵抗率は1012〜1015Ω/□の範囲
、好ましくは1014Ω/□前後にすることが必要であ
る。そして、抵抗体層(5)設ける方向は、移動子(6
)の固定子(3)と接する面または他方の面の何れであ
ってもよいが、後者の面上が好ましい。
【0032】また、絶縁性薄葉体(4)に正負の電荷を
付与する方法は、上記の方法に限られず、当業者にとっ
て自明の各種の他の方法を採用し得る。例えば、絶縁性
薄葉体(4)を絶縁性フィルムで構成する場合には、ア
ンチモン含有酸化スズ等の透明導電性粒子等を練り込ん
で絶縁性薄葉体(4)自体を上記と同様の抵抗率を有す
る抵抗体とする方法、絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を
設ける方法、イオン発生装置を利用する方法、絶縁性薄
葉体(4)にエレクトレット材料を利用する方法等が挙
げられる。
【0033】絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設ける方
法は、特に図示しないが、図5において、電線(7)及
び(8)に対応する2相構造の帯状電極を固定子の帯状
電極(2)と対応させて設け、これらの電線に常時正負
の電圧を印加する方法であって、各帯状電極に存する正
負の電荷を鏡像電荷■及び■の代わりに利用する方法で
ある。また、イオン発生装置を利用する方法は、固定子
(3)に接して絶縁性薄葉体(4)を配置し、電線(7
)、電線(8)に正負の電圧を印加して電荷を誘導した
後、除電器として知られているイオン発生装置(針電極
に交流電圧を印加してコロナ放電を起こさせ生じた正負
のイオン風を送風機にて帯電物体に当てるようになされ
た装置)からのイオン風を絶縁性薄葉体(4)の表面に
当てる方法であって、絶縁性薄葉体(4)の表面に形成
されたイオン化空気層を鏡像電荷■及び■の代わりに利
用する方法である。そして、イオン発生装置としては、
「静電気ハンドブック」(静電気学会偏、オーム社出版
、第1版819頁以降)に記載の各種の除電器を使用す
ることができる。
【0034】絶縁性薄葉体(4)の厚さは、当該絶縁性
薄葉体に電荷を付与する方法によって静電アクチュエー
タの発生力が異なるために一概には決定できないが、通
常は10μm以上とされる。そして、電荷を付与する方
法として絶縁性薄葉体(4)に抵抗体層(5)を設ける
方法を採用した場合には、10〜200μmの範囲とす
るのが好ましい。また、電荷の付与が何れの方法で行わ
れる場合においても、絶縁性薄葉体(4)の厚さは、絶
縁性支持体(1)に並べた帯状電極(2)の間隔をPと
し、帯状電極(2)の表面と絶縁性薄葉体(4)と抵抗
体層(5)(絶縁性薄葉体(4)に帯状電極を設けた場
合は当該帯状電極、イオン化空気層を形成した場合はそ
れ自体)との境界面との距離をGとした場合、0.15
<G/P<0.4の関係を満足する範囲とするのが好ま
しい。
【0035】本発明の静電アクチュエータは、以上のよ
うに構成され、固定子(3)として、透明な固定子(3
)を用いた点に特徴を有する。従って、本発明の静電ア
クチュエータは、移動子(6)の駆動により、透明状態
を呈することができる。このような本発明の静電アクチ
ュエータは、薄型かつ相方向から見ることができる特徴
を有しており、例えば、移動子(6)に各種の表示を施
して電車の窓に貼合して用いるならば、常時は、移動子
(6)の表示が観察されるが、移動子(6)の駆動によ
り随時に透明状態となし得るので、機能的な広告装置と
して応用することができる。また、本発明の静電アクチ
ュエータは、移動子(6)自体も透明に構成することが
できるために、上記の応用例以外に、玩具を初めとする
各種の応用が期待される。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例に更に詳しく説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものでない。
【0037】実施例1 (a)透明な固定子の作成 先ず、125μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムの表面に、スパッリング法により、厚さ250Åの酸
化インジウム一酸化錫(ITO)の透明導電層(表面固
有抵抗300Ω/□)形成した。
【0038】次いで、上記の透明導電層の表面にポジ型
フォトレジスト(三菱化成(株)製、商品名、MCPR
−2000)をスピンコーターで塗布した後、90℃で
30分間プリベークを行い、厚さ1.2μmのレジスト
膜を形成した。
【0039】次いで、帯状電極の幅が0.2mm、電極
ピッチが0.4mmに設計されたパターンマスクを用い
て上記のレジスト膜を露光した。次いで、25℃の2.
38重量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド水溶液で1分間現像を行い、露光部分を除去した後、
水洗処理し、120℃で30分間ポストベークを行った
。次いで、上記のフィルムを40℃の10重量%の塩酸
に60秒浸漬し、エッチングを行った後、水洗処理した
。その後、2重量%水酸化カリウム水溶液に60℃30
秒間浸漬することにより、残存レジストを完全に剥離し
た。
【0040】得られた酸化インジウム一酸化錫のパター
ンは、図1に示すようなパターンであり、当初の設計通
り、帯状電極の幅が0.2mm、電極ピッチが0.4m
mであった。なお、帯状電極の移動子と対向する電極部
分は、140mm×100mmである。
【0041】次いで、上記の電極パターン側に、図2お
よび図3に示すような帯状の電線(7)及び(8)とラ
ンドとを設け、各電線と電極との結線を行った。一方、
上記の電極パターンの裏面側には、図3に示すような帯
状の電線(9)を設け、残りの電極との結線を行った。 なお、上記の集合給電線(7)〜(9)及びランドは、
銀ペーストにて形成した。
【0042】(b)移動子の作製 75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに帯電
防止効果の弱い帯電防止剤をフィルム片面にスプレー塗
布して抵抗体層を形成し、これを移動子とした。なお、
抵抗体層の表面固有抵抗は、2×1014Ω/□であっ
た。
【0043】(c)静電アクチュエータの作製上記の(
a)にて作製した透明な固定子の表面(電極パターン形
成側)に上記(b)にて作製した移動子を重ね合わせて
本発明の静電アクチュエータを作製した。得られた静電
アクチュエータの光線透過率は75%以上であった。
【0044】上記の静電アクチュエータの固定子側を透
明接着剤により透明窓ガラスの表面に貼合し、図5(a
)〜(d)に示す要領に従って、以下の[表2]に示す
駆動条件で駆動させたところ、移動子が上から下に移動
することが確認された。また、1KHzまで駆動し得る
ことを確認した。
【0045】
【表2】<駆動条件> 初期充電時間:10s 充電時間    :450ms 移動時間    :50ms 駆動周波数  :2Hz 駆動電圧    :±500v
【0046】実施例2 実施例1の移動子に使用したと同一のポリエチレンテレ
フタレートフィルムの表面に電極幅が0.2mm、電極
ピッチが0.4mmの2相構造の帯状電極を形成して移
動子を作製した。帯状電極の形成は、実施例1に記載の
固定子の場合と同様にして透明電極とした。実施例1の
透明な固定子の表面(電極パターン形成側)に上記の移
動子を重ね合わせて本発明の静電アクチュエータを作製
した。次いで、2相構造の帯状電極に±600vの電圧
を印加した状態で以下の[表3]に示す駆動条件で駆動
させたところ、移動子が上から下に移動することが確認
された。
【0047】
【表3】<駆動条件> 充電時間    :450ms 移動時間    :50ms 駆動周波数  :2Hz 駆動電圧    :±600v
【0048】実施例3 実施例1の透明な固定子の帯状電極(図5中の(7)と
(8))に正負の電圧を印加し、その電極パターン形成
側に、実施例1の移動子に使用したと同一のポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを帯電防止剤のスプレー塗布
を省略して重ね合わせて本発明の静電アクチュエータを
作製した。そして、固定子の帯状電極(7)と(8)に
正負の電圧を印加した状態でポリエチレンテレフタレー
トフィルムの表面にイオン風を当てた。イオン化装置と
しては、日本スタテック社製の除電装置SH−2型を使
用した。次いで、実施例1と同一条件で駆動させたとこ
ろ、移動子が上から下に移動することが確認された。な
お、連続移動試験においては、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの表面にイオン風を連続的に当てた方が円
滑に移動することが確認された。
【0049】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、その駆動
過程において透明状態を呈し、従って、例えば、各種の
用途に応用し得る静電アクチュエータが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電アクチュエータに用いられる透明
な固定子の一例を示す説明図であり、図1は部分平面図
である。
【図2】本発明の静電アクチュエータに用いられる透明
な固定子の一例を示す説明図であり、図2は細部を省略
して示した全体平面図である。
【図3】本発明の静電アクチュエータに用いられる透明
な固定子の一例を示す説明図であり、図3は全体底面図
である。
【図4】帯状電極の形成過程の一例を示す説明図である
【図5】静電アクチュエータの駆動原理を示す側面説明
図である。
【符号の説明】 (1):絶縁性支持体 (2):帯状電極 (3):固定子 (4):絶縁性フィルム又は絶縁性薄葉体(5):抵抗
層 (6):移動子 (7)〜(9):電線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  絶縁性支持体に帯状電極を所定間隔で
    並べた固定子と絶縁性薄葉体に正負の電荷を付与した移
    動子とが接するように配置して成る静電アクチュエータ
    において、前記固定子として、透明な絶縁性支持体に透
    明な帯状電極を所定間隔で並べて構成された透明な固定
    子を用いたことを特徴とする静電アクチュエータ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07194147A (ja) * 1993-12-28 1995-07-28 Kanagawa Kagaku Gijutsu Akad 静電モータ
JP2005333716A (ja) * 2004-05-19 2005-12-02 Olympus Corp 静電アクチュエータ用エレクトレットフィルムの製造方法
JP2010104068A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Dainippon Printing Co Ltd 静電アクチュエータ
JP2013247753A (ja) * 2012-05-25 2013-12-09 Dainippon Printing Co Ltd 静電アクチュエータ

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