JP2005332929A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光電変換素子を用いた半導体露光装置の倍率補正の構成と手段を実現する。
【解決手段】光電変換素子7を光軸方向に移動させるZ駆動手段11を有し、投影光学系6による倍率補正時に、移動した焦点位置へZ駆動手段11で光電変換素子7を移動させる。さらに、レチクル5を保持するレチクルステージのスキャン速度に対して、基板ステージ2のスキャン速度を制御することによって、偏倍の倍率補正も可能にし、それらを細かい領域で補正することによって、ディストーションの補正も可能にする。
【選択図】 図1
【解決手段】光電変換素子7を光軸方向に移動させるZ駆動手段11を有し、投影光学系6による倍率補正時に、移動した焦点位置へZ駆動手段11で光電変換素子7を移動させる。さらに、レチクル5を保持するレチクルステージのスキャン速度に対して、基板ステージ2のスキャン速度を制御することによって、偏倍の倍率補正も可能にし、それらを細かい領域で補正することによって、ディストーションの補正も可能にする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体やMEMS(Micro Electro−Mechanical Systems)などを製造する露光装置において、光マスク・レチクルでパターン生成を行い、そのパターンを光電変換素子で電子線に変換し、基板上にパターニングする露光装置に関するものである。
半導体デバイス製造において、そのパターニングを行うリソグラフィの解像度への要求は高まっており、露光装置はg線やi線からエキシマレーザや極端紫外線(EUV)と、露光光を短波長化することによって対応してきた。一方で光ではなく、荷電粒子(電子線やイオンビーム)による高解像度化も多くの研究機関で研究開発されている。その中の一つに光電変換素子を用いた露光装置がある。例えば、特開平10−172879号公報(特許文献1)は、光源からの光を、原版となるレチクルを介しパターン生成し、光電変換面にて電子線に変換して基板上をパターニングする従来の構成について開示している。
図5に特許文献1で開示されている光電変換露光装置を示す。図5において、101はウエハなど被転写基板であり、基板101の表面にはレジストが塗布されている。102は基板101をステップアンドリピートまたはステップアンドスキャン駆動させるための基板ステージであり、X,Y,Z軸、ならびに各軸周りの合計6軸制御が可能である。103は光源であり、エキシマレーザや水銀ランプなどを用いる。104は照明光学系であり、105は回路パターンが描かれたレチクル(マスク)である。なお、その間にはアパーチャがある。照明光学系104は光源103から照射された光をレチクル105のパターニング面に照明させるものである。112はレチクルステージでレチクル105をスキャン駆動させる。106は投影光学系であり、107は光電変換面である。投影光学系106はレチクル105でパターン形成された光を光電変換面107に結像させるものである。そして、108は電子光学系である。電子光学系108は縮小電子光学系や加速電極、収差補正光学系、回転レンズ、角度規定アパーチャ、位置補正偏向器、および焦点補正レンズから構成される。また、109は真空チャンバであり、電子線の部分を真空雰囲気にするために、光電変換面107から基板ステージ102までは真空チャンバ109の中に入れている。さらに、110は光透明部材であり、真空チャンバ109の真空隔壁をなすものである。
特許文献1では、図5に示した構成において、重ね合わせ精度向上のために、倍率補正の実施について述べている。その方法は、制御系が露光される基板101の伸縮率をあらかじめ収得し、その収縮率に基づいて、倍率制御回路を介して縮小電子光学系108の倍率を調整する。同時に、制御系は設定された倍率に対応した基板ステージ102の走査速度になるように基板ステージ制御回路の設定を変更するとともに、基板ステージ102のステップ移動する距離を設定された倍率に基づいて変更すると言うものである。
特開平10−172879号公報
しかしながら、上記従来例では以下のような課題があった。
実際に、電子光学系で縮小倍率を変更すると、電子の性質上、収差補正が困難なため、露光転写精度が低下する。もしくは露光転写精度を低下させないように露光画角を小さくしなければならず、半導体などデバイスの生産性が低下する。
実際に、電子光学系で縮小倍率を変更すると、電子の性質上、収差補正が困難なため、露光転写精度が低下する。もしくは露光転写精度を低下させないように露光画角を小さくしなければならず、半導体などデバイスの生産性が低下する。
本発明はこのような背景技術の問題点に鑑み完成したものである。
本発明の第1の目的は、光電変換素子を用いた半導体露光装置の倍率補正の構成と手段を実現することにある。
本発明の第1の目的は、光電変換素子を用いた半導体露光装置の倍率補正の構成と手段を実現することにある。
本発明の第2の目的は、光電変換素子を用いた半導体露光装置の倍率補正とディストーション補正のうちの少なくともいずれかの補正の手段を実現することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る手段は、次のとおりである。
(1)光源からの光を原版に照射する照明光学系と、原版ステージ上の前記原版でパターン生成された光を光電変換素子に結像させる投影光学系と、前記光電変換素子で電子線に変換されたパターンを基板ステージ上の基板に結像させる電子光学系を備えてなり、前記原版ステージと前記基板ステージを同期させてスキャン駆動させながら露光を行う露光装置において、前記光電変換素子を光軸方向に移動させる移動手段を有することを特徴とする。
(1)光源からの光を原版に照射する照明光学系と、原版ステージ上の前記原版でパターン生成された光を光電変換素子に結像させる投影光学系と、前記光電変換素子で電子線に変換されたパターンを基板ステージ上の基板に結像させる電子光学系を備えてなり、前記原版ステージと前記基板ステージを同期させてスキャン駆動させながら露光を行う露光装置において、前記光電変換素子を光軸方向に移動させる移動手段を有することを特徴とする。
(2)上記(1)に記載の発明において、前記投影光学系内部の光学素子を駆動させる手段と、前記移動手段を用いて前記光電変換素子を焦点位置に移動させる手段と、前記光電変換素子で変換した電子線を前記電子光学系で所望の基板高さ位置に焦点を合わせる手段と、前記基板ステージを移動させて所望の基板高さ位置に焦点を合わせる手段のうちの少なくともいずれか1つの手段を有し、前記少なくともいずれか1つの手段によって倍率補正を行うことを特徴とする。
(3)上記(1)に記載の発明において、電子光学系の電磁または静電を制御して倍率補正を行うことを特徴とする。
(4)上記(1)に記載の発明において、前記原版ステージのスキャン速度に対して前記基板ステージのスキャン速度を制御するスキャン速度制御手段と、前記基板ステージのスキャン速度に応じて露光量を制御する露光量制御手段とを有し、前記スキャン速度制御手段および露光量制御手段によって倍率補正を行うことを特徴とする。
(5)上記(2)〜(4)のいずれか1つに記載の発明において、倍率補正を行うとともに、ディストーション補正をも行うことを特徴とする。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の発明において、前記原版ステージと前記基板ステージを光軸方向および垂直方向の二次元で同期させてスキャン駆動させながら露光を行うことを特徴とする。
(7)光源からの光を原版上に照射する照明系と、前記原版で生成された光パターンを光電変換素子上に投影する投影光学系と、前記光電変換素子で変換された電子線パターンを基板上に投影する電子光学系とを備えた露光装置において、前記光電変換素子を光軸方向に移動させる移動手段を有することを特徴とする。
(8)光源からの光を原版に照射する照明光学系と、原版ステージ上の前記原版でパターン生成された光を光電変換素子に結像させる投影光学系と、前記光電変換素子で電子線に変換されたパターンを前記基板ステージ上の基板に結像させる電子光学系を備えてなり、前記原版ステージと前記基板ステージを同期させてスキャン駆動させながら露光を行う露光装置を用い、前記投影光学系内部の光学素子を駆動させる工程と、移動手段を用いて前記光電変換素子を焦点位置に移動させる工程と、前記光電変換素子で変換した電子線を前記電子光学系で所望の基板高さ位置に焦点を合わせる工程と、前記基板ステージを移動
させて所望の基板高さ位置に焦点を合わせる工程のうちの少なくともいずれか1つの工程を含み、前記少なくともいずれか1つの工程によって倍率補正を行う工程を含むことを特徴とする露光方法。
させて所望の基板高さ位置に焦点を合わせる工程のうちの少なくともいずれか1つの工程を含み、前記少なくともいずれか1つの工程によって倍率補正を行う工程を含むことを特徴とする露光方法。
(9)上記(1)から(6)のいずれかに記載の露光装置を用いて基板に露光を行う工程と、露光された前記基板を現像する工程と、を具備することを特徴とするデバイス製造方法。
投影光学系による倍率補正や、原版ステージに対する基板ステージのスキャン速度を制御することによる倍率補正が可能になるため、重ね合わせ精度が向上し、半導体などデバイスの生産性を向上させることができる。また、細かい領域に分けてディストーション補正が可能なので、重ね合わせ精度が向上し、半導体などデバイスの生産性を向上させることができる。
さらに、光電変換素子を移動手段で光軸方向に移動させることができ、焦点位置がずれてもその補正が容易に行うことができるため、露光転写精度が向上し、半導体などデバイスの生産性を向上させることができる。
本発明を実施するための最良の形態について、原版がレチクルである場合の実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1に係る露光装置の要部を示す図である。図1において、1はウエハなど被転写基板であって、この基板1の表面にはレジストが塗布されている。2は基板1をステップアンドリピートまたはステップアンドスキャン駆動させるための基板ステージであり、X,Y,Z軸、ならびに各軸周りの合計6軸制御が可能である。なお、基板ステージ2は基板1を保持するための基板保持部を搭載している。次に、3は光源であって、エキシマレーザや水銀ランプなどを用いる。4は照明光学系であり、5は回路パターンが描かれた原版としてのレチクル(マスク)である。照明光学系4は光源3から照射された光をレチクル5のパターニング面に照射させるものである。なお、照明光学系4には画角を制御するためのアパーチャがあるが、図1では不図示とした。さらにレチクル5は不図示のレチクルステージでスキャン駆動される。6は投影光学系であり、7はCsIなどからなる光電変換素子であって、光を照射すると電子を放出するものである。投影光学系6はレチクル5でパターン形成された光を光電変換素子7に結像させるものである。そして、8は電子光学系である。レチクル5でパターン生成した光は、光電変換素子7で、光から電子線に変換され、電子光学系8を介して基板1上で結像し、レチクル5の回路パターンを基板1へ転写する。電子光学系8は、縮小電子光学系や加速電極、収差補正光学系、回転レンズ、角度規定アパーチャ、位置補正偏向器、および焦点補正レンズなどから構成される。なお、投影光学系6の縮小倍率と電子光学系8の縮小倍率は任意である。さらに、少なくとも光電変換素子7から基板1までは電子線なので、真空雰囲気にする必要がある。そこで、9は真空チャンバであり、10は透過窓である。
そして光電変換素子7から基板ステージ2、および基板ステージ2を支える架台までが真空チャンバ9内に入れられている。透過窓10は石英ガラスまたは蛍石などからなる。図1に示す装置では光源3から投影光学系6までは真空チャンバ9の外に配置したが、装置全体を真空チャンバ9の中に入れても良い。さらに、11は光電変換素子7のZ方向の位置決めを行うZ駆動手段である。
図1に示す装置は、不図示のアライメントスコープで基板1をグローバルアライメント計測する。そうすると、基板1内の倍率補正量を求めることができる。投影光学系6で倍率補正を行うと、光電変換素子7上の結像位置がZ方向に移動する。したがって、その移動した結像位置の量だけZ駆動手段11で光電変換素子7を移動させれば、レチクル5からの光を光電変換素子7に結像させることができる。さらに、光電変換素子7から放出される電子線の結像位置も移動するので、電子光学系8で磁界または静電を制御して結像位置を補正させる。もしくは電子線の結像位置が移動した分だけ基板ステージ2で基板1をZ方向に移動させても良い。
ステップアンドスキャンによる露光では、レチクルステージのスキャン速度に対して、基板ステージ2のスキャン速度を変化させて倍率補正を行うことができる。例えば図2(a)において、矢印で示した方向(X方向)に基板1をスキャンさせながら露光すると仮定する。さらに、実線部は倍率補正を行わなかった場合つまり倍率補正前の転写領域21とし、破線部は倍率補正したいまたは倍率補正後転写領域22とする。また、ハッチングで示した領域は、光電変換素子7で変換された電子線が基板1に照射する電子線照射領域23、すなわち結像領域である。このように転写領域を広げたい場合、レチクルステージのスキャン速度に対して、その倍率分だけ基板ステージ2のスキャン速度を上げるようにスキャン速度制御手段によって制御すれば良い。さらに基板ステージ2のスキャン速度を上げると、電子線の照射量が減るため、電子線の照射量を上げる必要がある。電子線の照射量は光電変換素子7への光照射量に依存するため、光電変換素子7の変換効率に従って、光の照射量を制御する。光の照射量は照明光学系4や投影光学系6にシャッタなどを設け、そのシャッタ駆動によって制御する方法が有効である。また、倍率を縮小して補正したい場合には、その反対にレチクルステージのスキャン速度に対して、基板ステージ2のスキャン速度をスキャン速度制御手段によって低速になるように制御し、光電変換素子7への光の照射量を下げるように露光量制御手段によって制御すれば良い。このように光照射量は基板ステージ2のスキャン速度の増減の比率に合わせて露光量制御手段によって制御し、さらに基板1への電子線照射量が所定内に収まるように制御する。以上の方法によれば、スキャン方向の倍率補正(偏倍の補正)が可能となる。
さらに、スキャン方向とは直角方向(Y方向)の倍率補正(偏倍)を行う場合は、先述で説明した投影光学系6や電子光学系8で倍率補正(等倍の補正)を行い、基板ステージ2のスキャン速度をスキャン速度制御手段によって制御する。例えば、図2(b)のように、実線部は倍率補正を行わなかった場合つまり倍率補正前の転写領域21とし、破線部は倍率補正したいまたは倍率補正後転写領域27とする。また、ハッチングで示した領域は、光電変換素子7で変換された電子線が基板1に照射する電子線照射領域28、すなわち結像領域である。投影光学系6や電子光学系8でY方向の補正量に合わせて、等倍の倍率補正を行う。そして、スキャン方向(X方向)の倍率補正で説明した通り、基板ステージ2のスキャン速度を低速にし、光電変換素子7への光の照射量を下げるように露光量制御手段によって制御する。これとは反対に、Y方向の補正量を小さくする場合には、投影光学系6や電子光学系8でY方向の補正量に合わせて、等倍の倍率補正を行い、レチクルステージのスキャン速度に対して、基板ステージ2のスキャン速度を高速にし、光電変換素子7への光の照射量を上げるように露光量制御手段によって制御すれば良い。
以上では投影光学系6のみでの倍率補正、スキャンのみの倍率補正、そして投影光学系6とスキャンの組み合わせによる倍率補正、電子光学系8とスキャンの組み合わせによる倍率補正についてそれぞれ説明した。倍率補正はそれだけに限定されない。
例えば、等倍の倍率補正は投影光学系6で行い、偏倍の倍率補正は電子光学系8で行うと言ったように、投影光学系6と電子光学系8の組み合わせによる倍率補正でも有効である。
または、10ppmまでの等倍の倍率補正は電子光学系8、10ppm以上の等倍の倍率補正は投影光学系6という具合に、等倍の倍率補正は投影光学系6と電子光学系8でそれぞれのレンジ内で補正し、偏倍の倍率補正はスキャンで行うと言ったように、投影光学系6と電子光学系8、およびスキャンの組み合わせによる倍率補正でも有効である。
このように、倍率補正の手段は投影光学系6と電子光学系8、レチクルステージのスキャン速度に対する基板ステージ2のスキャン速度の三種類あり、その組み合わせによる等倍と、偏倍の倍率補正を行うことが有効である。
図3は本発明の実施例2に係る露光装置を説明するための斜視図である。実施例1では倍率補正について説明したが、実施例2ではディストーションの補正について説明する。図3において、12はレチクルステージであって、XY方向に二次元スキャンする。一般的に大画角での電子線の収差補正は困難であるため、例えば1mm×1mm程度と、その画角を小さくせざるを得ない。しかしながらそうすると、スキャン露光を行っても1mm×数十mmと細長いパターンしかパターニングできないという課題は先述した。その課題解決のための露光は、基板ステージ2とレチクルステージ12をそれぞれXY方向に二次元同期スキャンしてパターニングし、数十mm×数十mmの画角を確保することが好ましい。二次元スキャンの構成を図3で説明すると、レチクル5と光電変換素子7、および基板1上のハッチングで示した領域は、それぞれ、光または電子線の結像を表している。そして、基板1上の点で表した領域を露光ショットとした場合、レチクルステージ12と基板ステージ2はXY方向に同期して駆動しながら、基板1上を露光する。こうすることによって、ディストーションの補正は容易に行うことができるので、その方法を以下説明する。なお図3において、図1と符号が同じなものの説明は省略する。また、光源3と照明光学系4は不図示とし、点線で光と電子線の軌跡を模式的に示した。
ディストーションは、露光画角周囲のスクライブライン上にあらかじめ(以前のレイヤで)パターニングしたアライメントマークをアライメントスコープで測定することによって求めることができる。まず、以前のレイヤで生じたディストーションに合わせてパターニングする方法について説明する。
ディストーションには図4(a)の破線で示したような糸巻型ディストーション41aと、図4(b)の破線で示したような樽型ディストーション41bがある。図4において、点で表した領域を露光ショット42とし、ハッチングで表した領域を結像部43とする。
以前のレイヤで図4(c)の破線にて示す領域46が露光され、このパターンに合わせて露光するとき、点で表したパターニング領域47を分割する。そして、Cc面、Cd面、Dc面、およびDd面は補正量が小さいため、補正することなく露光しても良い。補正量が所定以上の場合には、例えば等倍の倍率補正を行う。なお、等倍の倍率補正の方法は実施例1と同様で良く、投影光学系6または/および電子光学系8で補正する。さらにその場合、結像位置が移動するのに合わせてZ駆動手段11で光電変換素子7を移動させ、基板ステージ2で基板1を移動させる必要がある。つぎに、Bb面はAa面とAb面とBa面まで広げて露光する必要がある。この領域では等倍の倍率補正を行う。等倍の倍率補正は先述と同じ方法で補正する。そして、Be面とEb面、およびEe面も同様に等倍の倍率補正を行う。次に、Bc面はAc面まで広げて露光する必要がある。このような領域はBd面、Ec面、Ed面、Cb面、Db面、Ce面、およびDe面も同様である。広げる向きがスキャン方向と同じの領域、あるいはその直角方向の領域に分け、実施例1と同様に、レチクルステージ12のスキャン速度に対する基板ステージ2のスキャン速度と、
投影光学系6または/および電子光学系8を制御して偏倍の倍率補正を行えば良い。特に、実施例2ではレチクルステージ12と基板ステージ2を二次元スキャンさせるので、広げる向きがスキャンと同じ方向になるように露光することも可能であり、そうすると、基板ステージ2のスキャン速度を制御するだけで補正ができる。
投影光学系6または/および電子光学系8を制御して偏倍の倍率補正を行えば良い。特に、実施例2ではレチクルステージ12と基板ステージ2を二次元スキャンさせるので、広げる向きがスキャンと同じ方向になるように露光することも可能であり、そうすると、基板ステージ2のスキャン速度を制御するだけで補正ができる。
以上のディストーション補正によって、図4(d)の点で表した領域48のようにパターニングすることができる。なお、図4(c)では6×6に分割しているが分割数はこれに限定されない。また分割の位置は図4(c)のように等分布に限らず、補正の向きに揃えて分割しても良い。例えば、図4(c)では補正する必要のないCc面、Cd面、Dc面、およびDd面で一分割にし、Bc面とBd面、Ec面とEd面、Db面とDb面、およびCe面とDe面はそれぞれ一分割にする方法がある。
なお、本実施例では、補正領域を6×6のマトリックス状に分割して説明したが、実際はその分割の境界部をスキャンさせながら露光し、さらにスキャン中でも連続的な補正が可能であるため、より滑らかなディストーションの補正ができる。特にBb面やBe面、Eb面、およびEe面の領域では等倍の倍率補正を行うように説明したが、連続的に偏倍の倍率補正を行えば、より滑らかな補正ができる。また、糸巻型に限らず、図4(b)のような樽型のディストーションでも同様の方法で補正ができる。
次に本装置自身が持つディストーションを補正してパターニングする方法について説明する。本装置自身が持つディストーションは、あらかじめ正方格子にマーキングした基板1上に位置合わせして露光し、あらかじめマーキングした正方格子と露光結果からディストーションを測定することによって求めることができる。
ディストーションの原因は、照明光学系4や投影光学系6、あるいは電子光学系8に起因する。このように装置固有のディストーションがある場合には以上で説明した、以前のレイヤで生じたディストーションに合わせてパターニングする方法の反対を行う。すなわち、装置固有のディストーションが樽型の場合には糸巻型になるような補正を行う。装置固有のディストーションは大きく変化することがないため、このようなディストーション補正は装置本体を初めて立ち上げるときに、そのディストーションを測定しておき、その補正を行う。
以上ではスキャンによる倍率補正を応用したディストーションの補正について説明した。ディストーションの補正に限らず、投影光学系による補正と、電子光学系と、スキャンによる補正の三種類をそれぞれ組み合わせて、ディストーションの補正を行っても有効である。さらにそれに限らず、上記三種類をそれぞれ組み合わせて、倍率補正とディストーションの補正の両者を行っても有効である。例えば、ディストーション補正は投影光学系とスキャンで補正し、倍率補正は電子光学系で行う方法などがある。
次に、上述の露光装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図6は半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク作製)では設計した回路パターンに基づいてマスクを作製する。
一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記のマスクとウエハを用いて、上記の露光装置によりリソグラフィ技術を利用してウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケ
ージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、ステップ7でこれを出荷する。
ージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、ステップ7でこれを出荷する。
上記ステップ4のウエハプロセスは以下のステップを有する。ウエハの表面を酸化させる酸化ステップ、ウエハ表面に絶縁膜を成膜するCVDステップ、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する電極形成ステップ、ウエハにイオンを打ち込むイオン打ち込みステップ、ウエハに感光剤を塗布するレジスト処理ステップ、上記の露光装置によって回路パターンをレジスト処理ステップ後のウエハに転写する露光ステップ、露光ステップで露光したウエハを現像する現像ステップ、現像ステップで現像したレジスト像以外の部分を削り取るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト剥離ステップ。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
本発明に係る露光装置は、半導体集積回路等の半導体デバイスや、マイクロマシン、薄膜磁気ヘッド等の微細なパターンが形成されたデバイスの製造に利用される。
1:基板、2:基板ステージ、3:光源、4:照明光学系、5:レチクル、6:投影光学系、7:光電変換素子、8:電子光学系、9:真空チャンバ、10:透過窓、11:Z駆動手段、12:レチクルステージ。
Claims (9)
- 光源からの光を原版に照射する照明光学系と、原版ステージ上の前記原版でパターン生成された光を光電変換素子に結像させる投影光学系と、前記光電変換素子で電子線に変換されたパターンを基板ステージ上の基板に結像させる電子光学系を備えてなり、前記原版ステージと前記基板ステージを同期させてスキャン駆動させながら露光を行う露光装置において、
前記光電変換素子を光軸方向に移動させる移動手段を有することを特徴とする露光装置。 - 前記投影光学系内部の光学素子を駆動させる手段と、前記移動手段を用いて前記光電変換素子を焦点位置に移動させる手段と、前記光電変換素子で変換した電子線を前記電子光学系で所望の基板高さ位置に焦点を合わせる手段と、前記基板ステージを移動させて所望の基板高さ位置に焦点を合わせる手段のうちの少なくともいずれか1つの手段を有し、前記少なくともいずれか1つの手段によって倍率補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 前記電子光学系の電磁または静電を制御して倍率補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 前記原版ステージのスキャン速度に対して前記基板ステージのスキャン速度を制御するスキャン速度制御手段と、前記基板ステージのスキャン速度に応じて露光量を制御する露光量制御手段とを有し、前記スキャン速度制御手段および露光量制御手段によって倍率補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 倍率補正を行うとともに、ディストーション補正をも行うことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の露光装置。
- 前記原版ステージと前記基板ステージを光軸方向および垂直方向の二次元で同期させてスキャン駆動させながら露光を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の露光装置。
- 光源からの光を原版上に照射する照明系と、前記原版で生成された光パターンを光電変換素子上に投影する投影光学系と、前記光電変換素子で変換された電子線パターンを基板上に投影する電子光学系とを備えた露光装置において、
前記光電変換素子を光軸方向に移動させる移動手段を有することを特徴とする露光装置。 - 光源からの光を原版に照射する照明光学系と、原版ステージ上の前記原版でパターン生成された光を光電変換素子に結像させる投影光学系と、前記光電変換素子で電子線に変換されたパターンを前記基板ステージ上の基板に結像させる電子光学系を備えてなり、前記原版ステージと前記基板ステージを同期させてスキャン駆動させながら露光を行う露光装置を用い、前記投影光学系内部の光学素子を駆動させる工程と、移動手段を用いて前記光電変換素子を焦点位置に移動させる工程と、前記光電変換素子で変換した電子線を前記電子光学系で所望の基板高さ位置に焦点を合わせる工程と、前記基板ステージを移動させて所望の基板高さ位置に焦点を合わせる工程のうちの少なくともいずれか1つの工程を含み、前記少なくともいずれか1つの工程によって倍率補正を行う工程を含むことを特徴とする露光方法。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の露光装置を用いて基板に露光を行う工程と、露
光された前記基板を現像する工程と、を具備することを特徴とするデバイス製造方法。
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JP2004149131A JP2005332929A (ja) | 2004-05-19 | 2004-05-19 | 露光装置 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
WO2019064516A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-04 | 株式会社ニコン | 電子ビーム装置及びデバイス製造方法 |
WO2019064521A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-04 | 株式会社ニコン | 電子ビーム装置及びデバイス製造方法 |
-
2004
- 2004-05-19 JP JP2004149131A patent/JP2005332929A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019064516A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-04 | 株式会社ニコン | 電子ビーム装置及びデバイス製造方法 |
WO2019064521A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-04 | 株式会社ニコン | 電子ビーム装置及びデバイス製造方法 |
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