JP2005331202A - 誘導加熱調理器の換気システム - Google Patents

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Abstract

【要 約】
【課 題】 誘導加熱調理器の近傍に吸気口を設けた換気装置では、トッププレートの近傍の空気を排気すれば良いので、レンジフードタイプよりも熱効率は良い。しかし、トッププレートの下方に排気用のファンが存在するので騒音が気になる上に、上記ファンが邪魔をして、調理道具を置いたりすることが出来ない。また、床下の排気ダクトの継ぎ目をカバーしているシールが排気ダクト内の空気圧で押し上げられ、長期の使用で隙間ができて、油や臭いなどが漏れ出すことがある。
【解決手段】 本発明の誘導加熱調理器の換気システムは、誘導加熱調理器と、この誘導加熱調理器のトッププレート近傍に吸気口を持つ吸気装置と、この吸気装置から取り入れられた空気を導く排気ダクトと、この排気ダクトの終端に設けられた排気用ファンとを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特にマンションの調理部屋に用いる誘導加熱調理器の換気システムに関するものである。
近年、ガスコンロに替えて火の出ないことが特徴である誘導加熱調理器が特にマンションの調理部屋で使用されている。この誘導加熱調理器の換気装置としては下記特許文献特開2003−114028号公報に示されるように、誘導加熱調理装置の上方にレンジフードを設け、ここにファンを内臓し、天井近傍に設けたダクトを介して空気を屋外に排気するものが知られている。
また、誘導加熱調理器のトッププレートの側部に吸気口を持つ吸気装置が設けられ、トッププレートの下方にファンを設置し、上記吸気口から入った油、水分などを含む空気をこのファンで押し出して、床下の排気ダクトを介して外部に排気するものも知られている。
特開2003−114028号公報
しかしながら、上記従来のレンジフードタイプの換気装置では、誘導加熱調理器のトッププレートとレンジフードとの間の空間全体の空気を排気することになるので、多量の空気を外部に排気してしまうことになる。このことは、エアコンで部屋を冷房をしている場合などに冷気を無駄に棄ててしまうことを意味する。従って、レンジフードタイプは熱効率が極めて悪いことになる。また、天井近傍に排気ダクトを設けるので、部屋のスペースを有効に活用できず、視界をさえぎることになる。さらに、ファンの騒音も気になる。
そこで、誘導加熱調理器のトッププレートの近傍に吸気口を設けたタイプの換気装置では、トッププレートの50センチ程度までの空気を排気すれば良いので、レンジフードタイプよりも熱効率は良い。しかし、トッププレートの下方に排気用のファンが存在するので騒音が気になる上に、トッププレートの下方の空間をファンが占領しているので、この空間を調理道具を置いたり、食器洗い機を設置することに使用することが出来ないという欠点がある。また、床下の排気ダクトには継ぎ目が存在するが、この継ぎ目をカバーしているシールが排気ダクト内の空気圧で押し上げられ、長期の使用で隙間ができて、油や臭いなどが漏れ出すと言う欠点がある。
本発明は、上記欠点を除去し、熱効率を良い状態に保ったまま、騒音の無い、しかもトッププレートの下方空間を調理道具の置き場などに利用でき、さらに全体として空間利用効率の高い誘導加熱調理器の換気システムを提供することを目的とする。
本発明の誘導加熱調理器の換気システムは、 誘導加熱調理器と、この誘導加熱調理器のトッププレート近傍に吸気口を持つ吸気装置と、この吸気装置から取り入れられた空気を導く排気ダクトと、この排気ダクトの終端に設けられた排気用ファンとを備えたことを特徴とする。
また、前記排気ダクトは前記吸気装置から取り入れられた空気を下方に導く第1ダクトと、この第1ダクトを出た空気を水平方向に導く第2ダクトと、この第2ダクトを出た空気を上方に導いて排気用ファンに至らしめる第3ファンとよりなることを特徴とする。
また、第1ダクトの途中に油受けを設けたことを特徴とする。
また、第1ダクトの途中にU字状の屈曲部を設け、この屈曲部の下端に前記油受けを設けたことを特徴とする。
また、前記油受けを第1ダクトより出し入れ自在とする引き出し手段を設けたことを特徴とする。
また、前記吸気装置の吸気口に空気を導くためのガイド板を、角度調整自在に前記吸気装置に取り付けたことを特徴とする。
また、前記排気用ファンを排気ユニットボックスに収納したことを特徴とする。
また、前記排気用ファンを前記排気ユニットボックス内で90度程度回転可能としたことを特徴とする。
また、前記排気ユニットボックスは独立した3つのボックスからなり、第1ボックスは前記第3ダクトを通し、第2ボックスには前記排気用ファンを収納し、第3ボックスには排気窓を設けたことを特徴とする。
また、第2の排気ダクトを床下に配置したことを特徴とする。
また、排気ユニットボックスを部屋の壁に埋め込んだことを特徴とする。
本発明の誘導加熱調理器の換気システムによると、誘導加熱調理器は、火のあるコンロに比較して排気する空気の量が少なくて済む、つまり誘導加熱調理器のトッププレート直上の空気を吸気して排気すれば良いので、熱効率は良い状態を保持できる。そして、トッププレートの下方には空間ができるので、ここに調理道具を置いたり、食器洗い機を設置することが出来る。
また、排気ダクトの大半は床下に収納されるので部屋の空間利用効率を損なうことは無い。また、排気用ファンは部屋の壁に埋め込んだり、部屋の壁の外に設置することが出来るので、ファンの騒音が気にならないものである。
また、排気用ファンを部屋の外壁に埋め込めば空間利用効率はより高まる。
また、排気用ファンは排気ダクトの終端近傍に設けられるので、誘導加熱調理器の排気を吸引することになる。従って排気ダクトの途中の継ぎ目を覆っているシールを内側に引くことになるので、継ぎ目部分に隙間が出来て油が漏れるという心配が無い。
さらに油受けを排気ダクトの途中に設け、これを誘導加熱調理器側で取り出し処分できるので、排気用ファンには油などが少ない空気が排出されることになる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1、図2に示すように、誘導加熱調理器1の側部にトッププレート2より上方に吸気口を持つ吸気装置4が設けられている。この吸気装置4はトッププレート2の上方50センチ程度までの空間に存在する空気を吸気する。吸気装置4の上方にガイド板4aをトッププレート2側に少し倒して設ければ、吸気の効率は良くなる。ガイド板4aは角度を調節自在にしておく。その手段は、スライド板のような構成で、その支持部を調整して、どのような角度にでも留められるようにすれば良い。上記スライド板は二枚の板が重なっており、その内一枚を上方にスライドさせるようにしたものである。これによって、排気を十分に取り込むことができる。その他、ガイド板4aは種々の構成をとることができる。吸気のためには、後述する排気用ファン22で空気を吸引するよう構成する。
吸気装置4の下方には第1ダクト5の一端開口部が結合されている。この第1ダクト5は吸気装置4から来た空気を床14の下方に導くと同時に途中にU字状の屈曲部分を設け、この屈曲部分の下端に油受け6を設けている。この油受け6は連結杆7を介して前面板8に結合されている。この前面板8には把手9が設けられている。連結杆7の部分は第1ダクトの続くカバー10で覆われている。把手9を持って前方に引くと油受け6を引き出すことができる。このカバー10は誘導加熱調理器1のトッププレート2の下方に存在し、このカバー10の上に調理道具を置いたり、食器洗い機等を設置することができる。カバー10、連結杆7、前面板8、把手9で引き出し手段が構成されている。
第1ダクト5の下端は床14の下に導かれ、空気整流器11を介して第2ダクト12に接続される。空気整流器11は図4に示すように、ダクト5の中に三本の整流板13a,13b,13cを設けたもので、ダクト5の屈曲部を通ってきた空気は乱流状態にあるので、これを整流して左方へスムースに導くためのものである。なお、整流板は三本でなくてもよく、必要に応じて複数本設定すればよい。
14はマンションの部屋の床であり、この床14の下を水平方向に第2ダクト12が通る。この第2ダクト12は断面角型で鉄などの金属を加工して作られる。金属でなくても樹脂製でもよい。他のダクトも同じもので作られる。ダクトは一体物として構成されるのが理想的であるが、長いものであったり、曲がったものである場合には分離して作られ、組み立て時に接合される。
例えば、図3に示すように、ダクト12と15は相互にはめ込み型となっており、この継ぎ目をシール16で覆って密封する。
第3のダクト15は湾曲して床14の上方に導かれる。そして、ダクト15は排気用ファンユニット23の第1ボックス17を通って、第2ボックス18の下端後方に第3ダクト15の終端が開口するように接続される。
第2ボックス18には排気用ファン22が収納されている。排気用ファン22はどのようなタイプのものでもよいが、この実施例では薄型シロッコファンを用いている。ファン22の後方が空間となっており、この空間に第3ダクトの終端開口部が臨んでいる。空気はこの空間からファン22に入る。ファン22の排気口は第3ボックス19に臨んでおり、ボックス19には排気口20が開けられている。21はファン22の部屋側に設けられた断熱遮音板である。
排気ファンユニット23は部屋の壁に内臓するようにすれば、部屋の空間を有効に活用することが出来る。もちろん、排気ファンユニット23は壁の外に設けても良い。
ボックス17,18,19は一体物として作っても良いが、別々に作って組み立て時に結合してもよい。ファン22を左右90度程度回転できるようにボックス18に取り付け、ボックス17、18,19の側壁を異なる場所に穴を有するものに取り替えられるように構成して、ボックス17,18,19を組み立て、ファン22からの排気を横方向にすることも出来る。
排気用ファン22の電源スイッチは誘導加熱調理器1の上面に設けられ、そのリード線はダクト5、12、15側面を通りファン22と接続される。
誘導加熱調理器1で生じた油粒子などを含む空気は吸気口から吸気装置4に取りこまれ、吸気装置4に設けられている油・水取り用フィルターで油、水分等が除去される。吸気装置4を出た空気は第1ダクト5に入る。この空気に含まれる油等は第1ダクトの5の壁面に付着するものと、直接油受け6に当たるものがある。ダクト5の壁面に付着した油等は垂れて行き油受けに集積される。直接油受け6に当たった油等は油受け6に溜まる。
その後空気は空気整流装置11で整流され、第2ダクト12に導かれる。油受け6は時々取り出されて油が処理される。油受け6があるので第2ダクト12、第3ダクト15、ファン22にあまり油が行かないので良い。その後空気は第2ダクト12、第3ダクト15を通り、ファン22を通り、排気窓20から排気される。
ファン22は排気の最終段階にあるので吸気口3から入った空気は吸引されることになり、ダクト12と15の継ぎ目ではシール16も内側に引かれるので、継ぎ目に隙間が出来て油が漏れ出ることはない。
このように、本発明の誘導加熱調理器の換気システムは調理をする側に排気用ファンが無いのでファンによる騒音が無く、排気ダクトは床下にあるので、部屋の空間利用効率は高く、ファンを壁に埋め込めば一層高くなる。
本発明は、特にマンションなどの部屋に設置する誘導加熱調理器の換気システムとして有用である。
本発明の一実施例における誘導加熱調理器の換気システム断側面図である。 同システムの斜視図である。 同システムの一部分の断上面図である。 同システムの他の一部分の断側面図である。
符号の説明
1:誘導加熱調理器
2:トッププレート
3:吸気口
4:吸気装置
5:第1ダクト
6:油受け
7:連結杆
8:前面板
9:把手
10:カバー
11:空気整流器
12:第2ダクト
14:床
15:第2ダクト
16:シール
17,18,19:ボックス
20:排気口
22:排気用ファン
23:排気ユニットボックス

Claims (11)

  1. 誘導加熱調理器と、この誘導加熱調理器のトッププレート近傍に吸気口を持つ吸気装置と、この吸気装置から取り入れられた空気を導く排気ダクトと、この排気ダクトの終端に設けられた排気用ファンとを備えたことを特徴とする誘導加熱調理器の換気システム。
  2. 前記排気ダクトは前記吸気装置から取り入れられた空気を下方に導く第1ダクトと、この第1ダクトを出た空気を水平方向に導く第2ダクトと、この第2ダクトを出た空気を上方に導いて排気用ファンに至らしめる第3ファンとよりなることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器の換気システム。
  3. 第1ダクトの途中に油受けを設けたことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器の換気システム。
  4. 第1ダクトの途中にU字状の屈曲部を設け、この屈曲部の下端に前記油受けを設けたことを特徴とする請求項3記載の誘導加熱調理器の換気システム。
  5. 前記油受けを第1ダクトより出し入れ自在とする引き出し手段を設けたことを特徴とする請求項3記載の誘導加熱調理器の換気システム。
  6. 前記吸気装置の吸気口に空気を導くためのガイド板を、角度調整自在に前記吸気装置に取り付けたことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器の換気システム。
  7. 前記排気用ファンを排気ユニットボックスに収納したことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器の換気システム。
  8. 前記排気用ファンを前記排気ユニットボックス内で90度程度回転可能としたことを特徴とする請求項7記載の誘導加熱調理器の換気システム。
  9. 前記排気ユニットボックスは独立した3つのボックスからなり、第1ボックスは前記第3ダクトを通し、第2ボックスには前記排気用ファンを収納し、第3ボックスには排気窓を設けたことを特徴とする請求項7記載の誘導加熱調理器の換気システム。
  10. 第2の排気ダクトを床下に配置したことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器の換気システム。
  11. 排気ユニットボックスを部屋の壁に埋め込んだことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器の換気システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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