JP2005330220A - グリセリン変性シリコーンを含む農薬展着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の展着剤よりも高い界面活性を有する農薬展着剤を提供する。
【解決手段】
下記式(1)〜(3)のいずれかで表されるグリセリン変性シリコーンの少なくとも1種を含む農薬展着剤
Figure 2005330220

Figure 2005330220

Figure 2005330220

上式において、R1は互いに独立に、炭素数1〜30の、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はフッ素置換アルキル基であり、pは1〜3、qは1〜2、及び、rは0〜6の整数である。
【選択図】なし

Description

本発明は特定の構造のグリセリン変性シリコーンを含む農薬展着剤に関するものである。該グリセリン変性シリコーンは、炭化水素油や植物抽出液の界面張力を著しく低下させ、それらを葉面全体に均等に付着させて、それらの殺虫効果等を向上する。
除草、害虫駆除、病害予防の目的で農作物へ農薬を散布するとき、農作物への農薬の付着状態が不均一であると薬効が低下する。散布してからできるだけ短時間に、均一に農薬を農作物に付着させ、雨が降る前に薬効成分を葉内部へ浸透させる目的で界面活性剤を添加し、農薬水溶液の表面張力を低下させる方法が取られている。界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル等の他、低毒性であり界面活性が高いという特性からシリコーン界面活性剤が使用されている。シリコーン界面活性剤の中でも、主鎖がトリシロキサン骨格を有するポリエーテル変性シリコーンは界面活性力が高く、農薬用展着剤として実用化されている(特許文献1)。また、上記シリコーンはpHが酸性あるいは塩基性では界面活性が低下するという欠点があったがシロキサン鎖の構造を変更することで改良されている(特許文献2)。
一方、炭化水素油や植物抽出液をベースとしたスプレー剤は害虫の気孔を塞ぐことによって駆除する効果と、農薬の葉内部への浸透性を向上させる効果があることが知られている(非特許文献1)。しかしながら、炭化水素油、特に植物抽出液は表面張力が高く、また疎水性の葉表面への濡れ性が劣るためアルキル変性シリコーンを添加して表面張力を低下させることが提案されている(特許文献3)。R. E. Gaskinらは“SPRAY OILS−BEYOND 2000(Published by University of Western Sydney)媒の中でアルキルシリコーンを使用した場合に植物抽出液の拡展性が著しく向上し、害虫駆除に効果があることを報告している。
さらに、最近の報告では3個以上の水酸基を有するシリコーン類および2個の水酸基を有しポリオキシエチレン基を有するシリコーン類が表面張力低下能を有するとしており、水酸基を有する官能基として糖類を例示している(特許文献4)。
特公平6−55642 号公報 特開平2000-327787号公報 欧州特許公開0648413A1号公報 特表2003-533558号公報 J. Agric. Food Chem., 34(2), 235 "SPRAY OILS−BEYOND 2000"、ウェスタンシドニー大学、2002年
しかし、上記従来のシリコーン系展着剤は、界面活性能の点でさらなる改良が必要である。そこで、本発明は従来の展着剤よりも高い界面活性を有する農薬展着剤を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、下記式(1)〜(3)のいずれかで表されるグリセリン変性シリコーンの少なくとも1種を含む農薬展着剤である。
Figure 2005330220
Figure 2005330220
Figure 2005330220
上式において、R1は互いに独立に、炭素数1〜30の、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基であり、pは1〜3、qは1〜2、rは0〜6の整数である。
また、本発明は、該グリセリン変性シリコーン100質量部に対して、0.1〜100,000質量部の油剤をさらに含む請求項1記載の農薬展着剤である。
好ましくは、前記油剤が、パラフィン油、菜種油、及び大豆油からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、該グリセリン変性シリコーンの全R1の80%以上がメチル基である。
上記本発明の展着剤は、油分あるいは薬効成分の界面張力を低下して、これらを作物に広く、且つ、均等に付着させることができる。
本発明の展着剤は、下記式(1)〜(3)のいずれかで表されるグリセリン変性シリコーンの少なくとも1種を含む。
Figure 2005330220
Figure 2005330220
Figure 2005330220
上式において、R1は互いに独立に、炭素数1〜30、好ましくは1〜6、のアルキル基、アリール基、アラルキル基、又はフッ素置換アルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、トリフロロプロピル基、ヘプタデカフロロデシル基等のフッ素置換アルキル基などを挙げることができる。好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、又はフェニル基であり、より好ましくは、全R1のうちの80%以上がメチル基である。
該グリセリン変性シリコーンは、オルガノハイドロジェントリシロキサンとグリセリンモノアリルエーテル(即ち、1−アリロキシ−2,3−プロパンジオール)とを付加反応させることによって作ることができる。式(1)で表されるシリコーンの好ましい例として、下記の1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサンと、1−アリロキシ−2,3−プロパンジオールとの付加反応物の化合物(4)である。
Figure 2005330220
式(2)で表されるシリコーンの原料となるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの例としては、M2DDH、M2D2DH、M2D3DH、M2DDH 2、M2D2DH 2、M2D3DH 2及びこれらの混合物があげられ、平衡化反応により得られる各種環状及び直鎖シリコーンの混合物(以下、「平衡化混合物」といういう)であってもよい。但し、本明細書において、(H3C)3SiO1/2基をMと表記し、(H3C)2SiO基をDと表記し、MおよびD中のメチル基の1つが水素である単位をMHおよびDHと表記する。またメチル基の1つを置換基Rで置換した単位をそれぞれMRおよびDRと表記する。好ましくは水素原子が1つ含まれるM2DDH、M2D2DH、及びM2D3DH、より好ましくはM2DDH、M2D2DHが使用される。これらオルガノハイドロジェンポリシロキサンとグリセリンモノアリルエーテル、例えば、1−アリロキシ−2,3−プロパンジオール、との付加反応により式(2)のグリセリン変性シリコーンが得られる。
式(3)において、rは0〜6、好ましくは0〜3の整数である。原料として使用されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、MMH、MDMH、MD3MH、及びMn-BuD4.5MHなどが例示され、MDMHは、例えばM2を1モルとM2 Hを1モル及びD4を1/4モルとを酸触媒で平衡化して得られるM2 H、MMH、MDMH、M2 HD、MD3MH、M2 H2などの平衡化混合物であっても良く、又、Mn-BuD4.5MHのようなMn-BuD3MH とMn-BuD6MHの混合物であっても良い。好ましくはMMHあるいはMD3MH、より好ましくはMD3MHが使用される。例えば、下式(5)で表される、MD3MHと1−アリロキシ−2,3−プロパンジオールの付加反応物が好ましい。
Figure 2005330220
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとグリセリンモノアリルエーテルとの反応比率は、アリル基等の不飽和基のSiH基に対するモル比で、0.8〜1.5、好ましくは0.9〜1.2である。
上記付加反応は、白金触媒又はロジウム触媒の存在下で行うことが望ましく、例えば、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体等の触媒が好適に使用される。また、助触媒として酢酸ナトリウムやクエン酸ナトリウムを添加しても良い。
なお、触媒の使用量は触媒として有効な量であればよいが、白金又はロジウム量で50ppm以下であることが好ましく、特に20ppm以下であることが好ましい。また、上記付加反応は、必要に応じて有機溶剤中で行ってもよい。有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等の脂肪族アルコール、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。付加反応条件は特に限定されるものではないが、有機溶剤の還流下で1〜10時間反応させることが好ましい。
上記グリセリン変性シリコーンを、市販の農薬用油剤もしくは農薬製剤に所望の濃度で添加して使用する。又は、予め散布すべき油剤と混合しておいてもよい。油剤の量は、グリセリン変性シリコーン100質量部に対して、0.1〜100,000質量部で適宜調整される。該量が、前記下限値未満では、グリセリン変性シリコーンを十分に溶解できない場合がある。一方、前記上限値を超えると、グリセリン変性シリコーンの界面張力効果が不充分となる場合がある。
油剤としては害虫を駆除する効果と、葉内部への農薬の浸透性を向上させる効果があるものであれば、任意のものを使用することができる。例えば、植物の種子から抽出される植物油、牛脂などに代表される動物油があげられ、これらの水素化物あるいはエステル化物が用いられる。また、炭化水素油として総称されるマシン油、スピンドル油などの鉱物系も用いられる。
例えば、天然動植物油脂類及び半合成油脂としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。
好ましくは融点が低く、室温で液状のアボガド油、アーモンド油、オリーブ油、ゴマ油、コメヌカ油、サフラワー油、大豆油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、ヒマワリ油、グレープシード油、綿実油であり、さらに好ましくはサフラワー油、大豆油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマシ油、ヒマワリ油、綿実油などの価格の低いものがあげられる。
炭化水素油としては、当業者において一般にマシン油あるいはスピンドル油と呼ばれている石油系の油剤があげられ、各種粘度の製品から適宜選択され好適に使用される。さらにオゾケライト、α―オレフィンオリゴマー、スクワラン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン(ミネラルオイル)、ポリブテン、流動イソパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等があるが、この中から天然動植物油と同様に室温で液状であるα―オレフィンオリゴマー、スクワラン、セレシン、流動パラフィン、流動イソパラフィンが好ましく、さらに好ましくは流動パラフィンである。
同様に植物油の構成成分である脂肪酸や高級アルコールおよびエステル油も油剤として使用可能であるが、使用上の観点から室温で液状であるものから選択されることが好ましい。なお、本発明において油剤は、2種以上のものの混合物であってよい。
油剤に加えて、農薬あるいは各種添加剤をさらに含んでもよい。使用可能な農薬としては除草剤、殺菌剤、殺虫剤などがあげられるが特に限定されるものではない。該農薬を混合する際の泡立ちを抑えるための消泡剤、例えばシリコーンオイルとシリカ等からなるシリコーン系消泡剤、を配合してもよい。
さらに、溶媒、例えばヘキサン等、を配合して溶液の形態にしてもよく、また、LPG等を加えて缶に封入し、小規模に葉面に撒布するためのスプレーの形態で提供してもよい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。実施例中の界面張力は25℃における値であり、協和界面化学株式会社製 全自動界面張力系PD−W型を用いて、液滴法により空気との界面張力を測定した。なお、表中の括弧内におけるDあるいはIの記号は溶解性を示すものであり、Dは微分散状態、Iは不溶を示し、特に記載のないものについては溶解して透明液となることを表す。この方法にて測定したジメチルポリシロキサン(25℃での粘度が30mm2/sのもの)の界面張力は18.2mN/mであった。
本実施例中の各種官能基変性シリコーンは、撹拌機、温度計および還流管を備えた反応器に、SiH基に対する不飽和基のモル比が1.05となる量の不飽和基含有化合物と溶媒と、有効量の触媒を入れ、オルガノハイドロジェンシロキサンを滴下しながら反応させた後、反応液を減圧下100℃にて蒸留して、溶剤を留去して得た。
例えば表1、実施例1のグリセリン変性シリコーンは、撹拌機、温度計および還流管を備えた反応器に、グリセリンモノアリルエーテル100g、とイソプロピルアルコール100gおよび塩化白金酸0.5質量%のIPA溶液0.05gを仕込み、撹拌しながら60℃にてペンタメチルジシロキサン107gを滴下して反応を行った後、反応液を減圧下100℃にて蒸留し、溶剤を留去して得た。
実施例1〜5
調製した5種類のグリセリン変性シリコーンの特性と、各種油剤と混合した場合のシリコーンの溶解性、及び、該混合物の界面張力を測定した。
Figure 2005330220
表中、変性基量%は、グリセリンモノアリルエーテル質量/(グリセリンモノアリルエーテル質量+オルガノハイドロジェンシロキサン質量)(%)である。
表1から分かるように、本発明におけるグリセリン変性シリコーンは、油剤の界面張力を著しく低下する。特に、実施例2および4は溶解性にも優れ、界面張力も大幅に低下していることがわかる。なお、実施例3及び5に見られるように、ポリシロキサン分子量の増加、即ち、変性基含有量の低下により溶解性が低下してくるが、油剤の界面張力低下の効果に問題はなかった。
さらに、上記実施例2と4のシリコーンの添加量による界面張力の変化を調べた。下表から分かるように、流動パラフィンにおいては1質量%の添加で著しい効果が見られ、菜種油や大豆油などの植物油では5質量%の添加で著しい効果が見られた。
Figure 2005330220
比較例1〜3
本発明に規定する範囲を超える量でグリセリン変性された各種シリコーンを調製した。
Figure 2005330220
これらのシリコーンはいずれも高粘度であった。また、各種油剤に対する溶解性が低く、混合した後に泡が消えるまで放置している間に、沈降してしまい、界面張力を測定することができなかった。
比較例4〜15
グリセリン以外の化合物により変性されたシリコーンを調製し、実施例と同様に混合物として、その界面張力を測定した。
Figure 2005330220
表1と表4を比較すると分かるように、比較例のシリコーンは、本発明のグリセリンモノ変性シリコーンよりも界面活性が低かった。イソプレノール、エチレングリコールモノアリルエーテルおよびトリメチロールプロパンモノアリルエーテルで変性されたものは、流動パラフィンでの界面張力低下能は認められたものの、植物油における界面張力低下能が低かった。また、トリメチロールプロパンモノアリルエーテルは、グリセリンモノアリルエーテルと同様に2価アルコールであり、分子量も近い置換基ではあるが、これにより変性された比較例14および15のシリコーンは、植物油の界面張力低下能において本発明のグリセリン変性シリコーンに及ばなかった。
さらに、表5に示すように、実施例2のシリコーンは1質量%の添加で効果を示すのに対して(表2に示した値を参考のために転記した)、比較例6等のシリコーンでは15質量%以上の添加が必要であり、本発明のグリセリン変性シリコーンが優れた界面活性を有するものであることが分かる。
Figure 2005330220
図1及び図2は、夫々、10質量%の実施例2および比較例6を含有する流動パラフィンを夏みかんの葉に一滴(15μl)落とし、5分後に写真を撮ったものである。本発明のグリセリン変性シリコーンである実施例2のグリセリン変性シリコーンを含有する流動パラフィンはオクチル基変性された比較例6と比較して葉上での拡展性に優れることがわかる。
本発明のグリセリン変性シリコーンを含む展着剤は、農薬油剤の界面張力を低下して、葉面全体に付着させることができる。
展着剤を含む油剤の葉上での広がりを示す写真である(実施例2)。 展着剤を含む油剤の葉上での広がりを示す写真である(比較例6)。

Claims (7)

  1. 下記式(1)〜(3)のいずれかで表されるグリセリン変性シリコーンの少なくとも1種を含む農薬展着剤
    Figure 2005330220
    Figure 2005330220
    Figure 2005330220
    上式において、R1は互いに独立に、炭素数1〜30の、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又はフッ素置換アルキル基であり、pは1〜3、qは1〜2、及び、rは0〜6の整数である。
  2. グリセリン変性シリコーン100質量部に対して、0.1〜100,000質量部の油剤をさらに含む、請求項1記載の農薬展着剤。
  3. 前記油剤が、パラフィン油、菜種油、及び大豆油からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項2記載の農薬展着剤。
  4. グリセリン変性シリコーンの全R1の80%以上がメチル基である、請求項1〜3のいずれか1項記載の農薬展着剤。
  5. グリセリン変性シリコーンが下記式(4)で表されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の農薬展着剤。
    Figure 2005330220
  6. グリセリン変性シリコーンが、下記式(5)で表されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の農薬展着剤。
    Figure 2005330220
  7. さらに農薬を含有する、請求項1〜6のいずれか1項記載の農薬展着剤。
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