JP2005329712A - 転写型の製造方法、転写型製造装置及びプラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

転写型の製造方法、転写型製造装置及びプラズマディスプレイパネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 PDPパネル用背面板の隔壁のような大画面で高精細のものを品質的にも満足できるように元型を用いずに転写形成する。
【解決手段】転写型の少なくとも一面側に密着面7aを有したベースフィルム7上に接着性を有するパターン形成樹脂12を積層した後、所望のパターンに対応した光パターンを照射し、光パターンに対応した潜像34を形成した後、現像を行い、パターン形成樹脂12の不要部を取り除き、ベースフィルム7上に凹凸パターンを形成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、パターン形成用の転写型の製造方法、転写型製造装置及びプラズマディスプレイパネルの製造方法に係り、特に、プラズマディスプレイパネルを製造する際に用いるパターン形成用の転写型の製造方法、転写型製造装置及びプラズマディスプレイパネルの製造方法に関する。
一般に、ガス放電パネルであるプラズマディスプレイパネルは、2枚のガラス基板に挟まれた隙間に、微小なRGB(赤青緑)に対応した多数の放電空間より構成される。隣接する表示セル間の電荷の移動を制限し、誤灯を防止するため、隣接する表示セル間は高さ100μm〜150μm、幅30μm〜150μmの隔壁で仕切る必要がある。
このような立体構造を有する隔壁の作成方法として、種々な手法が現在提案されている。スクリーン印刷法、サンドブラスト法、リフトオフ法、感光性ペースト法などがその例である。
サンドブラスト法、リフトオフ法、感光性ペースト法などでは、位置精度やパターン形状には優れるが工程が長くなり、生産コストが高くなるという問題点を有している。一方、スクリーン印刷法においては、1回に印刷される隔壁形成用ペーストの厚さは10μm前後であることから、印刷・乾燥を十数回繰り返すことの生産性の低さと電極との位置精度の調整が困難であるという問題点を有している。
上記問題点を解決する方法として、隔壁の形成方法として凹版や転写シートを用いた転写法が提案されている。
可塑性の凹版や転写シートを用いて隔壁を転写する方法は、可塑性の凹版を用いた場合が特許文献1に、可塑性の転写シートを用いた場合が特許文献2に、それぞれ記載されている。
従来の凹版や転写シートの作成方法は、モデル型である元型を形成し、そこから転写により凹版や転写シートを作成する。元型に金属製のモデル型を用いる場合、その作製方法は金属板を切削工具にて切削する方法や凹版印刷に用いられているような金属板を腐食させる方法などがある。
これらの場合、その強度は十分保たれているが、数千本にもおよぶパターンを切削することは、時間が長くかかることや格子構造や規則的に蛇行した六角形のような形状を得ることが難しいという問題点を有している。一方、元型に樹脂製のドライフィルムレジストを使用した場合、高さの異なる立体構造を形成できないという問題点を有している。
従来の凹版や転写シートの作成方法は、元型を金属製のモデル型あるいは樹脂製のドライフィルムレジストで作製した後、シリコーンゴムや光硬化樹脂等の転写用樹脂を用いて、元型の凹凸パターンとは逆の凸凹パターンを有する転写型を写し取る転写工程を少なくとも1回以上経る必要がある。よって、元型に転写用樹脂を塗布する際に、気泡が含有されるため、真空脱泡により気泡を取り除く作業が必要となり、工数の増加と生産タクトが長くなるという問題点を有している。
また、転写型ではないが、感光性樹脂積層体としては、凸版印刷に用いられる感光性のフレキソ印材がある。感光性のフレキソ版の構成は少なくとも下層から順に弾性体層、接着材層及び感光性樹脂層を有している。感光性のフレキソ版を転写型として用いるには、以下に示す問題点がある。
フレキソ版は、パターンの凸部表面に液体状のインクを載せ、被写体に液体状のインクを転写することで、印刷を行う版である。感光性樹脂の裏面を露光・硬化しフロアーを形成した後、パターンを前面より露光・硬化してパターンを形成するため、フレキソ版の凹部内部の形状間に高さのバラつきが存在し、転写型として使用する場合は精度が出せないという問題点を有する。
さらに、感光性樹脂組成物が相分離構造もしくはそれに近い構造となっていることから接着性を得るための凝集力や粘着力が乏しく、ましてや、感光性樹脂の裏面を露光・硬化しフロアーを形成した場合には甚だ凝集力や粘着力が低下してしまう。このため、フレキソ版支持体を除去した後、感光性樹脂層を裏露光し良溶剤で接着させる方法(特許文献3参照)や接着すべき面を有機活性ハロゲン含有化合物で処理し接着させる方法(特許文献4参照)では接着性が得られないという問題がある。
従来のフレキソ版の問題点を解決する方法として、感光性樹脂層と接着剤層の間に下引き層の熱可塑性エラストマーからなる層を介在させることで、卓越した接着性と寸法安定性とを得る方法(特許文献5参照)がある。しかし、この方法では、下引き層を新たに形成するため、工数が増加するという問題点がある。
何れにしろ、従来のフレキソ版並びにフレキソ版の製造方法をプラズマディスプレイパネル用隔壁の転写型として適用した場合、隔壁転写時の隔壁の高さ精度約±1μmを満たすことは到底不可能であるという決定的な問題点を有する(特許文献6及び7参照)。
ここで、図12を参照して、従来の金型から転写により転写型を作成する製造工程について説明する。
従来の隔壁転写用の転写型は、金型原版を切削して金型400に隔壁パターンを形成後、紫外線硬化樹脂410を流し込み、裏打ちシート420をラミネートロール430により貼り付けた後(図12(a)参照)、紫外ランプ440により紫外線450を照射し引きは剥がして(図12(b)参照)、シート状の転写型460を作成していた(図12(c)参照)。このため、金型400の切削加工が不可避であった。
また、従来の金型を用いた転写型の製造方法では、1つの金型に対して、紫外線硬化樹脂の塗布工程、裏打ちシートのラミネート工程及び紫外線照射による硬化工程を、順番に行わなければならなかった。
特開平8−273537号公報 特開2001−191345号公報 特公平4−68620号公報 特公平5−56374号公報 特開平11−295900号公報 特開2001−250474公報 特開2002−216638公報([0006]参照)
上記凹版や転写シートを製造する従来方法では、元型を作製し、かつ元型から少なくとも1回以上の転写工程を経て、凹版や転写シートを作製するため、元型の作製と脱泡工程を伴う転写工程を少なくとも1回以上行う必要がある。このため、コストと時間がかかり、凹版や転写シートを安価に大量生産できないという問題点があった。
このような状況のもと、転写型を用いた方法において、PDP用背面基板の隔壁のような、大画面で高精細のものを品質等にも満足できるように形成する方法が求められていた。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、PDPパネル用背面板の隔壁のような大画面で高精細のものを品質的にも満足できるように元型を用いずに転写形成できる転写型の製造方法、転写型製造装置及びプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、凹凸パターンを有する転写型の製造方法に係り、少なくとも一面側に密着面が形成された板状又はフィルム状の基体を用意し、上記基体の上記密着面が形成された側に、接着性を有するパターン形成用感光体を塗布し、上記パターン形成用感光体を、上記凹凸パターンに対応した露光パターンで露光し、上記パターン形成用感光体に、上記露光パターンに対応した潜像を形成した後、現像を行い、上記基体上に上記凹凸パターンを形成することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、凹凸パターンを有する転写型の製造方法に係り、少なくとも一面側に密着面が形成された板状又はフィルム状の基体を用意し、上記基体の上記密着面が形成された側に、接着層を介して、パターン形成用感光体を塗布し、上記パターン形成用感光体を、上記凹凸パターンに対応した露光パターンで露光し、上記パターン形成用感光体に、上記露光パターンに対応した潜像を形成した後、現像を行い、上記基体上に上記凹凸パターンを形成することを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、凹凸パターンを有する転写型の製造方法に係り、少なくとも一面側に密着面が形成された板状又はフィルム状の基体を用意し、上記基体の上記密着面が形成された側に、接着性を有するパターン形成用感光体を塗布し、少なくとも一面側に非密着面が形成されたフィルム状の被覆体を、上記非密着面を上記基体側に向けて上記パターン形成用感光体に圧着し、上記パターン形成用感光体を、上記凹凸パターンに対応した露光パターンで露光し、上記パターン形成用感光体に、上記露光パターンに対応した潜像を形成し、上記被覆体を、上記パターン形成用感光体から引き離した後、現像を行い、上記基体上に上記凹凸パターンを形成することを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、多段凹凸パターンを有する転写型の製造方法に係り、少なくとも一面側に密着面が形成された板状又はフィルム状の基体を用意し、上記基体の上記密着面が形成された側に、接着性を有する第1のパターン形成用感光体を塗布し、少なくとも一面側に非密着面が形成されたフィルム状の第1の被覆体を、上記非密着面を上記基体側に向けて上記第1のパターン形成用感光体に圧着し、上記第1のパターン形成用感光体を、第1の凹凸パターンに対応した第1の露光パターンで露光し、上記第1のパターン形成用感光体に、上記第1の露光パターンに対応した潜像を形成し、上記第1の被覆体を、上記第1のパターン形成用感光体から引き離し、上記第1のパターン形成用感光体に対して密着性を有する第2のパターン形成用感光体を、上記第1のパターン形成用感光体上に塗布し、少なくとも一面側に非密着面が形成されたフィルム状の第2の被覆体を、上記非密着面を上記基体側に向けて上記第2のパターン形成用感光体に圧着し、上記第2のパターン形成用感光体を、第2の凹凸パターンに対応した第2の露光パターンで露光し、上記第2のパターン形成用感光体に、上記第2の露光パターンに対応した潜像を形成し、上記第2の被覆体を、上記第2のパターン形成用感光体から引き離し、上記パターン形成用感光体の塗布工程と、上記被覆体の圧着工程と、上記凹凸パターンの形成工程と、上記被覆体の剥離工程とを、所定の回数繰り返して実施した後、現像を行い、上記基体上に上記多段凹凸パターンを形成することを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、凹凸パターンを有する転写型の製造装置に係り、パターン形成用感光体を、板状又はフィルム状の基体に塗布する塗布手段と、上記パターン形成用感光体を挟んだ状態で、上記基体とフィルム状の被覆体とを圧着する圧着手段と、上記パターン形成用感光体を、上記凹凸パターンに対応した露光パターンで露光する露光手段と、上記被覆体を上記パターン形成用感光体から引き離す剥離手段と、上記露光パターンに対応した潜像が形成された上記パターン形成用感光体に、現像液を供給して現像を行い、上記基体上に上記凹凸パターンを形成する現像手段と、上記凹凸パターンから上記現像液を除去し、上記凹凸パターンを再硬化させるための光照射を行う乾燥手段とを備えたことを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、多段凹凸パターンを有する転写型の製造装置に係り、パターン形成用感光体を、板状又はフィルム状の基体に塗布する塗布手段と、上記パターン形成用感光体を挟んだ状態で、上記基体とフィルム状の被覆体とを圧着する圧着手段と、上記パターン形成用感光体を、所定の凹凸パターンに対応した露光パターンで露光する露光手段と、上記被覆体を上記パターン形成用感光体から引き離す剥離手段と、上記塗布手段、上記圧着手段、上記露光手段及び上記剥離手段が、所定の繰返回数作動した後、上記パターン形成用感光体に、現像液を供給して現像を行い、上記基体上に上記多段凹凸パターンを形成する現像手段と、上記多段凹凸パターンから上記現像液を除去し、上記多段凹凸パターンを再硬化させるための光照射を行う乾燥手段とを備えたことを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、所定の凹凸パターンを基板上に転写型を用いて形成するプラズマディスプレイパネルの製造方法に係り、上記凹凸パターンを、請求項1乃至4のいずれか1に記載の方法を用いて製造された転写型を用いて上記基板上に形成することを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項7記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法に係り、上記凹凸パターンを構成して、放電セルを画成する隔壁を、上記転写型を用いて上記基板上に形成することを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、請求項8記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法に係り、共に上記凹凸パターンを構成する誘電体層と上記隔壁とを、上記転写型を用いて上記基板上に同時に形成することを特徴としている。
この発明の転写型の製造方法の構成によれば、直接基体上に凹凸パターン(転写パターン)を形成することによって、加工の困難な金型作成が不要となり、コストを削減し、製造期間を短縮することができる。
また、転写型の基体の、パターン形成用感光体としての例えばパターン形成樹脂との界面に密着面を形成することで、現像後、所望の凹凸パターンが形成されたパターン形成樹脂は基体上に強固に固着されるため、従来の転写版や転写シートとして用いても、凹凸パターン(転写パターン)の剥がれ落ちが無くなり、パターン転写時の耐久性を向上させることができる。
また、基体上に、例えば表面処理により密着面を形成し、接着層として熱硬化接着剤層をコートすることによって、パターン形成用感光体としての例えばパターン形成樹脂との密着力がより強固なものとなり、パターン転写時の耐久性を向上させることができる。
また、被覆体を被せることによって、ゴミや傷からパターン形成用感光体としての例えばパターン形成樹脂(パターン形成層)を保護することができると共に、露光時にパターン形成樹脂が例えばマスクに付着することを防止することができる。
また、被覆体表面に、例えば、シリコーンやフッ素やテフロン(登録商標)樹脂などの極性がより小さくなるような樹脂を塗布して、非密着面を形成することによって、被覆体の剥離性を向上させることができると共に、剥離力の調整を行うことができる。また、潜像形成後、被覆体に潜像が形成されたパターン形成樹脂の密着を防止する機能を有するため、転写型製造時の歩留まりを向上させることができる。
また、基体上に複数の異なる潜像を有するパターン形成用感光体としての例えばパターン形成樹脂を現像し、多段の凹凸パターン(転写パターン)を得ることにより、複雑で立体的な凹凸パターン(転写パターン)を有する転写型を容易に作成することができる。
この発明の転写型製造装置の構成によれば、一連の転写型の製造工程において、基体上へのパターン形成用感光体としての例えばパターン形成樹脂の塗布工程、被覆体の圧着工程、露光工程、被覆体の剥離工程、現像工程及び乾燥工程の並列処理が可能となるため連続した転写型の製造が可能となる。
さらに、本発明の転写型の製造装置を用いれば、基体上に連続して、一段および多段の転写型を作成できるため、転写型の生産性が向上し、製造コストの削減と製造期間の短縮が可能となり、安価に大量に転写型を供給可能となる。
続して転写型を製造することができる。
この発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法の構成によれば、この発明の転写型の製造方法によって製造した安価な転写型を用いて、基板上に凹凸パターンを形成することによって、プラズマディスプレイパネルの製造コストを低減し生産性を向上させることができる。
まず、この発明の実施の形態について説明する。
予めスプレー法を用いて、例えばシリコーン膜を、カバーフィルム(被覆体)上に散布して非密着面を形成し、ダイコータにより液体状のパターン形成樹脂(パターン形成用感光体)をカバーフィルムの非密着上に塗工する。
その後、予めベースフィルム(基体)上にプラズマ処理を施して密着面を形成したベースフィルムをラミネータを用いてベースフィルムの密着面とカバーフィルムの非密着面との間にパターン形成層を挟んだ状態で、上下のラミネートローラーで加圧して、貼り合わせるラミネート工程を実行し、露光フィルムを作成する。
その後、ベースフィルム側からマスクを介して、光を照射し、パターン形成樹脂に所望
のパターンを硬化させ潜像を形成する露光工程を実行し、カバーフィルムを剥離ローラを介してパターン形成樹脂から引き離す剥離工程を実施し、ベースフィルム上のパターン形成樹脂の未硬化部分をスプレーノズルを介して現像液を吹き付けて洗い流す。
次に、ベースフィルム上に凹凸パターンを形成後、現像液を水及びドライエアーで除去する現像工程を実行し、再度、光を照射し、ベースフィルム上に形成した凹凸パターン樹脂の結合を促進し、凹凸パターンの強度とベースフィルムとの結合を確実とする乾燥工程を実施し、ベースフィルム上の凹凸パターン表面にシリコーンやフッ素やテフロン(登録商標)樹脂など剥離膜をスプレーにより塗布する剥離膜形成工程を実施する。このようにして、転写型の製造について、生産性を向上させ低コスト化を図ることができる。
ベースフィルムとパターン形成樹脂の間に接着剤を形成する方法としては、複数のダイコータを用いるか、或いは、多層コータを用いることでプラズマ処理を施したベースフィルム上に接着剤をコートし、連続してパターン形成樹脂をコートするウエット・オン・ウエット手法を実施することで、ベースフィルム上に凹凸パターン有するパターン形成層が強固に固定される。このため、転写型の寿命が向上することで、一段と生産性を向上させることができる。
ここで、この実施の形態の転写型に用いたベースフィルムの素材としては、可塑性を有する金属シートやプラスチックフィルムが望ましく、特に望ましくは光透過性を有するプラスチックフィルム素材であって、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリプロピレン、セルロースアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネイト、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ノルボネン系樹脂、メチルメタクリレート系樹脂、ガラス系樹脂、アクリル、ポリイミド、難溶性PVAが望ましい。
この実施の形態のベースフィルム上の密着面は、ベースフィルム表面を、(1)酸化する方法か、或いは(2)凹凸を施す方法により形成される。
(1)表面の酸化:プラスチック表面にカルボニル基やカルボキシル基が生じることにより、表面が酸化されて極性化して接着力を大きくするものである。この方法には(A)コロナ放電処理(電極と金属ロールの間に高圧コロナ発生させフィルムに放電処理を行う)、(B)プラズマ処理(低減ガス下のグロー放電プラズマにより表面の酸化と凹凸が起こり、コロナ処理よりも強い効果がある)、(C)電子線処理(電子線を透過させ、様々な反応を表面に引き起こさせる)、(D)エッチング(重クロム酸カリ、次亜塩素酸ソーダによる薬剤処理)、(E)火炎処理(印刷インキの付着性改良のための高温処理)、熱風処理(加熱空気による酸化処理)及び(F)オゾン・紫外線処理(オゾン・紫外線により親水性基を形成させる)がある。
特に、(B)のプラズマ処理は、ガスを選択することにより表面張力を制御できるので表面改質効果が大きく、また、装置の進歩も著しく、最近では作業効率の良い連続式で大気圧仕様のものが開発されている。
(2)表面の凹凸化:(A)サンドブラスト(サンドブラストにより接着表面積が増大)及び(B)溶剤処理(トルエン、パークロロエチレンなどを高温処理し、結晶性プラスチックの非結晶部分、低分子量部分が溶解し凹凸ができる)がある。
この実施の形態のベースフィルム上の密着面は、上記のベースフィルム表面を(1)酸化する方法か、或いは(2)凹凸を施す方法により表面処理を施したものである。
この実施の形態の接着剤層は硬化後、粘着性のない接着剤が良く、光硬化性接着剤、溶剤型接着剤或いは熱硬化接着剤が好ましく、特に好ましい接着剤層はホットメルト型接着剤である。
この実施の形態のパターン形成樹脂は、液体状化或いは固体状の感光性樹脂や感光性シリコーン樹脂であり、ネガ、ポジの何れも使用可能である。特に好ましい感光性樹脂は、感光性に加えて耐熱性や耐久性、機械的強度などの性能を有する感光性エンジニアリングプラスチック(以下、エンプラという。)である。感光性エンプラとして特に好ましいものは、感光性ポリイミドである。また、接着性を有する光硬化性のポリイミド樹脂や光硬化性接着剤は、ベースフィルムの密着面と接着性が良好であるため特に好ましい。
この実施の形態のベースフィルムの密着面上へのパターン形成樹脂の塗布方法は、ブレード塗装、流延塗装、ローラー塗装、転写塗装、刷毛塗りなどのいずれの塗装方式であっても良い。
この実施の形態のカバーフィルムは、基材にポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリプロピレン、セルロースアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネイト、シリコン樹脂、フッ素系樹脂、ノルボネン系樹脂、メチルメタクリレート系樹脂、ガラス系樹脂、アクリル、ポリイミド、難溶性PVAを用いても良いが、基材表面にシリコーンやフッ素やテフロン(登録商標)樹脂などの極性がより小さくなるような樹脂を塗布しても良い。
この実施の形態のカバーフィルムとベースフィルムには、両面活性剤金属塩やイミダリン型両性界面活性剤などの混合して帯電防止処理が施されている。
カバーフィルムとベースフィルムに帯電防止処理を施すことによって、ゴミの付着を防止でき、プラズマディスプレイパネル製造時の歩留まりを向上させることができる。
次に、この実施の形態のパターン形成層への潜像の形成方法としては、ベースフィルム、或いは、カバーフィルムのどちらか一方向より、所望パターンを描写された露光マスクを介して光を照射するか、予め、ベースフィルムかカバーフィルムのどちらかに、所望パターンをインクジエット法や熱転写法によってマスク像を形成しておき、光を照射するか、または、レーザ光により所望パターンを描写して所望パターンの潜像を形成しても良い。
例えば、露光マスクを用いることによって、転写型の位置精度を向上させることができると共に、マーカの位置も一度に形成することができる。
また、所望の凹凸パターンをベースフィルムかカバーフィルムのどちらか一方にインクジェット法や熱転写法によってマスク像を形成することで、高価なマスクを製作する必要が無くなると共に、パターン形状が容易となるため、多品種少量生産に適している。
次に、この実施の形態の転写型のパターン形成樹脂に形成された潜像の現像方法は、アルカリ系や炭化水素系の現像液を用いて、スプレー現像やディッピッング現像によりパターンが形成される。特に好ましい現像方法としては、現像時にアミンを含む反応性現像液を用いる反応現像画像形成(RDP)が高精細の現像パターンを形成できることから好ましい。
反応現像画像形成(RDP)法の大きな特徴は、現像時にアミンを含む反応性現像液で現像を行うことにより、アミンとポリイミド主鎖中のイミド基との反応によってポリマー主鎖を切断して可溶化する点である。これはポリイミドに感光性を付与するための側鎖官能基を導入する必要がないことを意味し、感光性ポリイミドの分子設計が容易になるのみでなく、側鎖導入によるポリイミドの諸特性の低下も避けられる利点がある。
RDP法はカルボン酸類塩基の一つであるイミド基とアミンとの反応を利用していることから、イミド基以外のカルボン酸類塩基であるエステル基やカーボネート結合などを主鎖中に有する他のエンプラにも原理上応用可能であり、特別な側鎖官能基を持たない種々の市販エンプラに容易に感光性を付与できる。このため、感光性に加え、耐熱性や耐久性、機械的強度などの性能を有する転写型を安価に大量に供給することが可能となる。
上記の手順で作成された転写型に、光を照射し、凹凸形状を有するパターン形成層の反応を促進させた後、スプレー法や蒸着法によりシリコーンやフッ素やテフロン(登録商標)樹脂などの極性がより小さくなるような剥離膜を形成する。
転写型の凹凸パターン表面にシリコーンやフッ素やテフロン(登録商標)樹脂などの極性がより小さくなるような剥離膜をスプレー法などにより形成することで、隔壁転写時の剥離性が向上する。このため、転写時の欠陥が防止できるとともに、転写型の寿命が延び、コスト低下につながる。
また、凹凸パターン形成後に、加熱圧縮を行うことによって、現像により取り除かれた部分に熱硬化性の接着剤が染み出すと共に、圧縮されたパターン形成樹脂が圧縮から開放されて元の高さに戻るとき、パターン側面に熱硬化性の接着剤が付着し、ベースフィルムとの接着強度が増すと共に、ベースフィルム側と接する凹凸パターンの角部がR化される。このため、転写型として用いた場合、離型性が向上することで、欠陥の防止と転写型の寿命が延びる。
また、ベースフィルム上に凹凸を有する転写型に、酸素プラズマアッシングや極低温ブラストにより、凹凸パターン表面の角部をR化することによって、隔壁転写時の剥離性が向上する。このため、転写時の欠陥の発生を防止するとともに、転写型の寿命が延びてコスト低下につながる。
以下に、図面を参照して、この発明の実施例について詳細に説明する。
(第1の実施例)
この発明の第1の実施例を図1及び図2に示す。
図1及び図2は、それぞれ、この発明に従って凹凸パターンを有する転写型の好適な一実施例を概略的に示した側面図であり、図1は、この発明の第1の実施例に係るプラズマディスプレイパネル(PDP)の隔壁の高さが一定な隔壁を転写して作成するための転写型の製造方法を説明するための工程図、また、図2は、同転写型を製造するための転写型製造装置の構成を示す図である。
この例の転写型製造装置1は、図2に示すように、ラミネート部2と、露光部3と、剥離部4と、洗浄部5と、乾燥部6とを備えてなっている。
ラミネート部2は、ベースフィルム7が巻き取られたベースフィルム供給用ローラ8と、剥離部4側から送られるカバーフィルム9を移送するカバーフィルム供給用ローラ11と、ベースフィルム7とカバーフィルム9とをパターン形成樹脂12を介して挟み込んで圧着し、露光フィルム13を形成する一対のラミネートロール14,14と、パターン形成樹脂12を供給するためのパターン形成樹脂供給部15と、ブレード16と有している。
露光部3は、紫外線18を照射する紫外線照射装置19と、マスク21とを有している。紫外線照射装置19としては、例えば、高圧水銀灯が用いられる。
剥離部4は、一対の剥離ロール23,23と、カバーフィルム供給ロール24を有している。
洗浄部5は、現像用の複数の洗浄用スプレー部26,26,…を有している。
乾燥部6は、転写型巻き取りローラ28と、紫外線29を照射する紫外線照射装置31と、ブロワー32とを有している。
この例では、無端状のカバーフィルム9が、ラミネート部2→露光部3→剥離部4→ラミネート部2を順方向とする移送経路に沿って循環的に移送されるように構成されている。
次に、図1及び図2を参照して、この例の転写型製造装置1を用いた転写型の製造方法について説明する。
ベースフィルム7として、厚さ500μmのPETフィルムをカバーフィルム9としては厚さ100μmのPETフィルムを用いた。
大気圧プラズマ発生装置を用い、Nガス中で発生させたグロー放電を、ベースフィルム7の表面に均一に照射することで、酸化と凹凸を発生させ表面処理を施し、PETフィルム上に密着面7aを形成した後、ベースフィルム用供給ロール8に巻き取った。
カバーフィルム9は、PETフィルムの表面にシリコーンをスプレーにより塗布し非密着面9aを形成した後、カバーフィルム供給ロール11より供給される。
次に、ベースフィルム7の密着面7a上にパターン形成樹脂(パターン形成層)12として、液体状の光硬化性ポリイミド樹脂をブレード16を用いて塗工し、ベースフィルム7とカバーフィルム9の間に光硬化性ポリミド樹脂を挟んだ状態で、上下のラミネートロール14,14の間に通して加圧することで、ラミネートを行い、厚さ100μmのPETフィルムをカバーフィルム9として張り合わせ、気泡の含有のない露光フィルム13(ベースフィルム7/パターン形成樹脂12/カバーフィルム9の3層構成)を得た(図1(a)及び図2(a)参照)。
次に、マスク21を介して、紫外線18を露光フィルム13のベースフィルム7側から照射してパターンの潜像34(硬化パターン)を形成した(図1(b)及び図2(b)参照)。
次に、剥離ローラ23,23によりカバーフィルム9を剥がした(図1(c)及び図2(c)参照)。
その後、未硬化の光硬化性ポリイミド樹脂をエタノールアミン/NMP(N−Methyl−2−pyrrolidone)/水= 1/1/1の現像液を用いた洗浄用スプレー部26,26,…により反応現像を行い、温風を吹きかけて、現像液を揮発除去した(図1(d)及び図2(d)参照)。
その後、紫外線29を照射し、再硬化させ、ベースフィルム7に凹凸パターンを形成した(図1(e)及び図2(e)参照)。
図中に示してはいないが、ベースフィルム7上の凹凸パターンの表面にシリコーンをスプレーで塗布し、シリコーン皮膜を形成して転写型35を作成した。
上記の手順で、例えば、ストライプ隔壁の逆凹凸を有するストライプ転写用の転写型を作成した。
このように、この例の構成によれば、直接ベースフィルム7上に凹凸パターン(転写パターン)を形成することによって、加工の困難な金型作成が不要となり、コストを削減し、製造期間を短縮することができる。
また、転写型のベースフィルム7と、パターン形成樹脂12との界面に密着面7aを形成することで、現像後、所望の凹凸パターンが形成されたパターン形成樹脂12はベースフィルム7上に強固に固着されるため、従来の転写版や転写シートとして用いても、凹凸パターン(転写パターン)の剥がれ落ちが無くなり、パターン転写時の耐久性を向上させることができる。
また、カバーフィルム9を被覆することによって、ゴミや傷からパターン形成樹脂12を保護することができると共に、露光時にパターン形成樹脂12が例えばマスク21に付着することを防止することができる。
また、カバーフィルム9表面に、例えば、シリコーンやフッ素やテフロン(登録商標)樹脂などの極性がより小さくなるような樹脂を塗布して、非密着面9aを形成することによって、カバーフィルム9の剥離性を向上させることができると共に、剥離力の調整を行うことができる。
また、潜像形成後、カバーフィルム9に潜像が形成されたパターン形成樹脂12の密着を防止する機能を有するため、転写型製造時の歩留まりを向上させることができる。
(第2の実施例)
この発明の第2の実施例を図3及び図4に示す。
図3及び図4は、それぞれ、この発明に従って高さが2段階に異なる凹凸パターンを有する転写型の好適な一実施例を概略的に示した側面図であり、図3は、この発明の第2の実施例に係るプラズマディスプレイパネル(PDP)の隔壁の高さが2段階に異なる隔壁を転写して作成するための転写型の製造方法を説明するための工程図、また、図4は、同転写型を製造するための転写型製造装置の構成を示す図である。
この例の転写型製造装置1Aは、図4に示すように、第1ラミネート部37と、第1露光部38と、第1剥離部39と、第2ラミネート部41と、第2露光部42と、第2剥離部43と、洗浄部44と、乾燥部45とを備えてなっている。
第1ラミネート部37は、ベースフィルム47が巻き取られたベースフィルム供給用ローラ48と、ベースフィルム47と、第1剥離部39側からカバーフィルム供給用ローラ49を介して送られてくるカバーフィルム51とをパターン形成樹脂52を介して挟み込んで露光フィルム53を形成する一対のラミネートローラ54,54と、パターン形成樹脂52を供給するためのパターン形成樹脂供給部55と、ブレード56と有している。
第1露光部38は、紫外線57を照射する紫外線照射装置58と、マスク59とを有している。紫外線照射装置58としては、例えば、高圧水銀灯が用いられる。
第1剥離部39は、一対の剥離ローラ61,61を有している。
第2ラミネート部41は、第1剥離部39から送られてきたベースフィルム47と、第2剥離部43側からカバーフィルム供給用ローラ62を介して送られてくるカバーフィルム63とをパターン形成樹脂64を介して挟み込んで露光フィルム65を形成する一対のラミネートローラ66,66と、パターン形成樹脂64を供給するためのパターン形成樹脂供給部67と、ブレード68と有している。
第2露光部42は、紫外線69を照射する紫外線照射装置71と、マスク72とを有している。紫外線照射装置71としては、例えば、高圧水銀灯が用いられる。
第2剥離部43は、一対の剥離ローラ73,73を有している。
洗浄部44は、現像用の複数の洗浄用スプレー部74,74,…を有している。
乾燥部45は、転写型巻き取りローラ75と、紫外線76を照射する紫外線照射装置77と、ブロワー78とを有している。
この例では、無端状のカバーフィルム51が、第1ラミネート部37→第1露光部38→第1剥離部41→第1ラミネート部37を順方向とする移送経路に沿って循環的に移送されると共に、無端状のカバーフィルム63が、第2ラミネート部41→第2露光部42→第2剥離部43→第2ラミネート部41を順方向とする移送経路に沿って循環的に移送されるように構成されている。
次に、図3及び図4を参照して、この例の転写型製造装置1Aを用いた転写型の製造方法について説明する。
第1の実施例の場合と同様に、ベースフィルム47とカバーフィルム51(63)を準備する。
次に、ベースフィルム47の密着面47a上に第一のパターン形成樹脂(パターン形成層)52として、第一の液体状の光硬化性ポリイミド樹脂をブレード56を用いて塗工し、ベースフィルム47と第一のカバーフィルム51の間に光硬化性ポリイミド樹脂を挟んだ状態で、上下の第一のラミネートロール54,54の間に通して加圧することで、ラミネートを行い、厚さ100μmのPETフィルムを第一のカバーフィルム51として張り合わせ、気泡の含有のない第一の露光フィルム53(ベースフィルム47/パターン形成樹脂52/カバーフィルム51の3層構成)を得た(図3(a−1)及び図4(a−1)参照)。)
次に、第一のストライプ状の露光パターンを有する第一のマスク59を介して、紫外線57を第一の露光フイルム53のベースフィルム47側から照射して第一のストライプパターンの潜像81(硬化パターン)を形成した(図3(b−1)及び図4(b−1)参照)。
次に、第一の剥離ローラ61により第一のカバーフィルム51を剥がした(図3(c−1)及び図4(c−1)参照)。
その後、再度、第二のパターン形成樹脂(パターン形成層)64として、第二の液体状の光硬化性ポリイミド樹脂をブレード68を用いて塗工し、ベースフィルム47と第2のカバーフィルム63の間に第二のパターン形成樹脂64としての光硬化性ポリイミド樹脂を挟んだ状態で、上下の第二のラミネートロール66,66の間に通して加圧することで、ラミネートを行い、厚さ500μmのPETフィルムを第二のカバーフィルム63として張り合わせ、気泡の含有のない第二の露光フィルム65(ベースフィルム47/第一のパターン形成樹脂52/第二のパターン形成樹脂64/第二のカバーフィルム63の4層構成)を得た(図3(a−2)及び図4(a−2)参照)。
次に、第二のストライプ状の露光パターンを有するマスク72を介して、紫外線69を第二の露光フィルム65のベースフィルム47側から照射して第二のパターンの潜像83(硬化パターン)を形成した(図3(b−2)及び図4(b−2)参照)。
次に、第二の剥離ローラ73,73により第二のカバーフィルム63を剥がした(図3(c−2)及び図4(c−2)参照)。
その後、未硬化の光硬化性ポリイミド樹脂をエタノールアミン/NMP(N−Methyl−2−pyrrolidone)/水= 1/1/1の現像液を用いた現像用の洗浄スプレー部74,74,…により反応現像を行った(図3(d)及び図4(d)参照)。
その後、ブロワー78で温風を吹きかけて、現像液を揮発除去した後、紫外線76を照射し、樹脂の硬化を促進させ、ベースフィルム47上に高さの異なる凹凸パターンを形成した(図3(e)及び図4(e)参照)。
図中に示してはいないが、ベースフィルム47上の凹凸パターンの表面にシリコーンをスプレーで塗布し、シリコーン皮膜を形成し、高さの異なる隔壁パターンを有する転写型を作成した。
上記の手順で、例えば、横隔壁の高さが縦隔壁の高さより20μm低い段差隔壁の逆凹凸を有する段差井桁の転写型を作成した。
このように、この例の構成によれば、ベースフィルム47上に複数の異なる潜像を有するパターン形成樹脂52、64を現像し、多段の凹凸パターン(転写パターン)を得ることにより、複雑で立体的な凹凸パターン(転写パターン)を有する転写型を容易に作成することができる。
(第3の実施例)
以下にこの発明の第3の実施例について説明する。この発明の第3の実施例を図5及び図6に示す。
図5及び図6は、それぞれ、この発明に従って凹凸パターンを有する転写型の好適な一実施例を概略的に示した側面図であり、図5は、この発明の第3の実施例に係るプラズマディスプレイパネル(PDP)の隔壁の角部にR形状を有する隔壁を転写して作成するための転写型の製造方法を説明するための工程図、また、図6は、同転写型を製造するための転写型製造装置の構成を示す図である。
この例の転写型製造装置1Bは、図6に示すように、塗工部86と、第1乾燥部87と、露光部88と、洗浄部89と、第2乾燥部91と、加熱圧縮部92と、冷却部93とを備えてなっている。
塗工部86は、ベースフィルム94が巻き取られたベースフィルム供給用ローラ95から供給されたベースフィルム94の密着面94a上に接着剤層96を形成するためのダイコータ97と、接着剤層96が形成されたベースフィルム94にパターン形成樹脂(パターン形成層)98を塗布するためのダイコータ99とを有している。
第1乾燥部87は、熱風を吹き当ててパターン形成樹脂97を乾燥させるための乾燥炉101を有している。
露光部88は、紫外線102を照射する紫外線照射装置103と、マスク104とを有している。紫外線照射装置103としては、例えば、高圧水銀灯が用いられる。
いる。
洗浄部89は、現像用の複数の洗浄用スプレー部105,105,…を有している。
第2乾燥部91は、ブロワー106と、紫外線107を照射する紫外線照射装置108とを有している。
加熱圧縮部92は、加熱炉109,109と、一対のラミネータローラ111,111からなる加圧ラミネータ112とを有している。
冷却部93は、ブロワー113,113と、転写型巻き取りローラ114とを有してい
次に、図5及び図6を参照して、この例の転写型製造装置1Bを用いた転写型の製造方法について説明する。
ベースフィルム94として、厚さ500μmのPETフィルムを用いた。
大気圧プラズマ発生装置を用い、Nガス中で発生させたグロー放電を、ベースフィルム94の表面に均一に照射することで、酸化と凹凸を発生させ 表面処理を施し、PETフィルム上に密着面94aを形成した後、ベースフィルム用供給ロール95に巻き取った。
次に、ベースフィルム94の密着面94a上に接着剤層96としてポリエステル系ホットメルト樹脂をダイコータ97により塗工後、パターン形成樹脂(パターン形成層)98として液体状の感光性ポリイミド樹脂をダイコータ99を用い連続塗工を行い、乾燥炉101により熱風乾燥を行うことで、露光フィルム(ベースフィルム94/接着剤層96/パターン形成樹脂98の3層構成)を得た(図5(a)及び図6(i)〜(j)参照)。
次に、マスク104を介して、紫外線102を露光フィルム100のベースフィルム94側から照射してパターンの潜像115(硬化パターン)を形成した(図5(b)及び図6(k)参照)。
次に、露光した感光性ポリイミド樹脂を現像液としてアルカリ水溶液を用いた現像用の洗浄スプレー部105により現像を行い、ブロワー106により温風を吹きかけて、水分を除去した後、紫外線107を照射し、再硬化させ、ベースフィルム94上に凹凸パターンを形成した後、加熱炉109で100℃に加熱し、接着剤層96を溶融させた状態で加圧ラミネータ112により加圧後冷却することで、転写型にR部116を形成する(図5(d)〜(g)及び図6(l)〜(o)参照)。
図中に示してはいないが、ベースフィルム94上の凹凸パターンの表面にシリコーンをスプレーで塗布し、シリコーン皮膜を形成し、転写型を作成した。
このように、この例の構成によれば、凹凸パターン形成後に、加熱圧縮を行うことによって、現像により取り除かれた部分に熱硬化性の接着剤が染み出すと共に、圧縮されたパターン形成樹脂98が圧縮から開放されて元の高さに戻るとき、パターン側面に熱硬化性の接着剤が付着し、ベースフィルム94との接着強度が増すと共に、ベースフィルム94側と接する凹凸パターンの角部が滑らかになるように変形してR部116が形成される。このため、転写型として用いた場合、離型性が向上することで、欠陥を防止することができると共に、転写型の長寿命化を図ることができる。
(第4の実施例)
この発明の第4の実施例を図7乃至図10に示す。
図7は、この発明の第4の実施例に係るプラズマディスプレイパネルの構成を説明するための説明図、図8は、同プラズマディスプレイパネルの製造方法を説明するための説明図、図9は、同プラズマディスプレイパネルの製造方法のうち、背面ガラス基板に白色誘電体層及び隔壁を形成する白色誘電体層・隔壁形成工程を説明するための説明図、また、図10は、同白色誘電体層・隔壁形成工程を説明するための工程図である。
この例では、プラズマディスプレイパネルの製造方法のうち、背面ガラス基板に白色誘電体層及び隔壁を形成する白色誘電体層・隔壁形成工程を実施する際に、上述した第1の実施例の製造方法で製造した転写型としての凹板を用いる。
この例に係るプラズマ表示装置は、3電極面放電方式AC型のプラズマ表示装置であり、背面基板のアドレス電極と前面基板の走査電極との間で表示(発光)すべき放電セルを選択する書込放電を行い、次に、前面基板の走査電極と維持電極との間で選択したセルの面放電による維持放電(表示放電)を行うように構成されている。走査電極と維持電極とは電極対を構成している。
このようなプラズマディスプレイパネルで、背面基板の内面に、赤色、緑色、及び青色の各蛍光体層を形成して多色発光を可能としたカラープラズマディスプレイ装置が提供されている。
上記プラズマ表示装置の主要部を構成するプラズマディスプレイパネル121は、図7に示すように、前面基板122と、背面基板123とが互いに対向するように配置され、前面基板122と背面基板123との間に放電ガス空間124が形成されて概略構成されている。
前面基板122は、ガラス等の透明材料からなる前面ガラス基板125と、前面ガラス基板125の内面に行方向に沿って互いに平行に形成された酸化錫やITO(Indium Tin Oxide)等からなる透明電極126a,127a及び透明電極126a,127aの一部にそれぞれ抵抗値を小さくするためのAl,Cu、Ag等からなるバス電極126b,127bからなる走査電極126及び維持電極127と、走査電極126及び維持電極127を被覆するPbO(酸化鉛)のような低融点ガラス等からなる透明誘電体層128と、動作中に発生する放電から透明誘電体層128を保護するために、二次電子放出係数が大きく、耐スパッタ性に優れたMgO(酸化マグネシウム)等からなる保護膜129とを備えてなっている。
また、背面基板123は、ガラス等の透明材料からなる背面ガラス基板130と、背面ガラス基板130の内面に列方向に沿って互いに平行に形成されたAl,Cu、Ag等からなるアドレス電極131と、アドレス電極111を被覆する白色誘電体層132と、He(ヘリウム)、Ne(ネオン)、Xe(キセノン)等の放電用ガスが単独で又は混合されて充填され上記放電ガス空間124を確保するとともに個々の放電セルを区切るために垂直方向に沿って形成された低融点ガラス等からなる隔壁133と、隔壁133によって画成される放電セルの底部や側部に配置され放電用ガスの放電により発生する紫外線を可視光に変換する赤色、緑色、及び青色の各蛍光体層に塗り分けられた蛍光体層134とを備えてなっている。
ここで、蛍光体材料のうち、赤色蛍光体としては、(Y,Gd)BO:Eu、(Y,Gd)BO:Eu、緑色蛍光体としては、ZnSiO:Mn、青色蛍光体としては、BaMgAl10O17:Euが用いられる。
この3電極面放電方式AC型のプラズマディスプレイパネル121の製造方法について説明する。
まず、図7に示すように、前面基板122を製造するために、前面ガラス基板125の内面に水平方向Hに沿って平行に透明電極126a,127aを形成する(ステップSA11(図8))。
次に、抵抗値を小さくするためのバス電極126b,127bを水平方向に沿って透明電極126a,127aの上に(図7においては下面側に)形成する(ステップSA12)。すなわち、電極材料として銀を選択する場合は、銀粉体とガラスフリットと有機バインダとからなる銀ペーストを、スクリーン印刷等によってパターニングし、この後、銀ペーストを焼成処理して、有機バインダの焼失とガラスフリットの軟化を行い、バス電極パターンを前面ガラス基板125に固着させてバス電極126b,127bを形成する。
こうして、透明電極126a,127a及びバス電極126b,127bとから走査電極126及び維持電極127が形成される。
次に、走査電極126及び維持電極127を被覆する透明誘電体層128を形成する(ステップSA13)。すなわち、ガラスフリットと有機バインダとからなるガラスペーストを、スクリーン印刷やテーブルコータ等によって形成し、この後、ガラスペーストを焼成処理して、有機バインダの焼失とガラスフリットの軟化を行い、透明誘電体層パターンを前面ガラス基板125に固着させて透明誘電体層128を形成する。
次に、透明誘電体層128を放電から保護するための保護膜129を形成する(ステップSA14)。こうして、前面基板122が完成する。
一方、図7に示すように、背面基板123を製造するために、背面ガラス基板130の上面に垂直方向に沿って平行にアドレス電極131を形成する(ステップSB11(図8))。すなわち、電極材料として銀を選択する場合は、銀粉体とガラスフリットと有機バインダとからなる銀ペーストを、スクリーン印刷等によってパターニングし、この後、銀ペーストを焼成処理して、有機バインダの焼失とガラスフリットの軟化を行い、アドレス電極パターンを背面ガラス基板130に固着させてアドレス電極131を形成する。
次に、アドレス電極131を被覆する白色誘電体層132と、放電セルを画成するためのストライプ状の隔壁133とを形成する(ステップSB12)。
この白色誘電体層・隔壁形成工程では、凹板を用いた転写法を採用する。
まず、図10(a)に示すように、形成すべき隔壁パターンの転写型としての凹部136aを有する凹板136を用意する。この凹板136は、例えば、第1の実施例の製造方法によって製造された転写型を用いる。
次に、同図(b)に示すように、感光性の絶縁ペースト137をスキージ138により凹部136aを含む凹板136の全面に塗布する(ステップSD11(図9))。
次に、同図(c)に示すように、予め、アドレス電極131を形成した透明な背面ガラス基板130をアドレス電極面を凹板136と対向させ(ステップSD12)、同図(d)に示すように、背面ガラス基板130を凹板136に重ねた状態で背面ガラス基板130の裏面から紫外線を照射して、感光性の絶縁ペースト137を固化する(ステップSD13)。
次に、同図(e)に示すように、凹板136を剥離して、凹部136aのパターンを転写することにより(ステップSD14)、アドレス電極131を被覆する白色誘電体層132の形成と、同時に隔壁133を形成する。
次に、隔壁133,133間に蛍光体層134を形成する(ステップSB13(図8))。
次に、背面ガラス基板130の外周部に、シールフリットを塗布し、これを焼成して、背面基板123を完成させる(ステップSB14)。
次に、前面基板122と背面基板123とを100μm程度のギャップを隔てて互いに対向した状態で、電極対の延長方向(行方向)とアドレス電極131の延長方向(列方向)とが互いに直交するように、かつ、両基板122,123間に放電ガス空間124が形成されるように、貼り合わせて配置し(ステップSC15(図8))、その周縁部を、例えば、フリットガラスからなる封止材によって気密封着する(ステップSC16)。
すなわち、背面基板123の周縁部にフリットガラスを塗布した後、前面基板122と背面基板123とを貼り合わせた状態で焼成処理を施し、フリットガラスを溶かして、前面基板122と背面基板123とを接合してパネル状とする。ここで、隔壁133によって放電セルが画成されている。
次に、パネル状の前面基板122及び背面基板123を加熱炉内に導入するとともに、通気管を介して、前面基板122と背面基板125との間に形成された放電空間と接続して、放電空間内の排気を行いながら、真空加熱を行い、放電ガス空間124に、例えばキセノンを含む混合希ガスからなる放電ガスを所定の圧力で導入して充填した後、通気管を過熱によってチップオンし、開口端部を閉塞する(ステップSC17)。このようにして、放電ガス空間124内に放電ガスが充填される。
次に、放電セル内で放電を発生させて、一定時間継続させることで、放電を安定化させる(ステップSC18)。
このようにして、放電ガス空間124内に放電ガスが充填されて、プラズマディスプレイパネル121が完成する。
なお、発明者が、転写型によりストライプ状の隔壁を作成したプラズマディスプレイパネルと、隔壁をサンドブラストで作成したプラズマディスプレイパネルの発光特性を比較したところ、同等の結果が得られた。
このように、この例の構成によれば、安価に製造された転写型としての凹板136を用いて、背面ガラス基板130上に隔壁パターン(凹凸パターン)を形成することによって、プラズマディスプレイパネル121の製造コストを低減し生産性を向上させることができる。
(第5の実施例)
この発明の第5の実施例を図11に示す。
図11は、この発明の第5の実施例に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法のうち、背面ガラス基板に白色誘電体層及び隔壁を形成する白色誘電体層・隔壁形成工程を説明するための工程図である。
この例の白色誘電体層・隔壁形成工程では、転写シートを用いた転写法を採用する。
まず、事前準備として、転写シートと基板支持固定台とのアライメント調整を行う。 まず、図11(a)に示すように、基板支持固定台141の上に、転写シート142を転写面が基板支持固定台141に向き合うように配置する。
次に、転写シート142のアライメントマーカと、基板支持固定台141のアライメントマーカとを、CCFカメラにより一致させ、転写シート142の一端をラミネートローラ143によって固定し、転写シート142をラミネートローラ143側に巻き上げる。
次に、ガラス基板144と基板支持固定台141とのアライメント調整を行う。
背面ガラス基板144の受入れ準備が完了した後、未硬化のペーストPが塗布された背面ガラス基板144を基板支持固定台141に導入し、背面ガラス基板144のアライメントマーカと基板支持固定台141のアライメントマーカとを一致させる。
次に、隔壁転写工程に移る。
同図(b)に示すように、ラミネートローラ143に転写シート142を巻き付けた状態で、ラミネートローラ142を、アドレス電極が形成された背面ガラス基板144上を転がし、未硬化のペーストPを転写シート142の凹部に充填しながら、転写シート142の端まで到達させ、転写シート102と背面ガラス基板144との間に未硬化のペーストPを挟んだ状態とし、転写を行う。
ここで、ペーストとしては、その組成が、例えば、フィラー(Al、SiO):14%、ガラス(PbO,B,SiO):72%、紫外線硬化樹脂:14%の重量比で混合して調製した光硬化ペーストを用いた。
また、背面ガラス基板144上への光硬化ペーストの塗布は、テーブルコータを用いて行い、膜厚を略120μmとした。
次に、隔壁硬化工程に移る。
同図(c)に示すように、光照射ランプ145を平坦な転写シート142上に配置した後、転写シート142を通して紫外線を背面ガラス基板144上の未硬化のペーストPに照射して、ペーストを硬化させ、背面ガラス基板144上に隔壁パターンを固定する。この後、光照射ランプ145を後退させる。
ここで、光照射ランプ145として、例えば、4kW高圧水銀灯を用い、ランプ高さ15cmに設置し、1枚の背面ガラス基板につき、30kJ/mの光量を照射した。
次に、剥離工程に移る。
同図(d)に示すように、ラミネートローラ143を転写開始位置まで移動させ、転写シート142の端を圧着し、転写シート142を固定する。自由になった転写シート142の端から、隔壁パターンが形成されたガラス基板144から転写シート142を引き離す。こうして、ガラス基板144上への隔壁パターン146の形成が完了する。
このように、この例の構成によれば、第4の実施例と略同一の効果を得ることができる。
(第6の実施例)
この例のプラズマディスプレイパネルの製造方法では、白色誘電体層・隔壁形成工程を実施する際に、第2の実施例の製造方法で製造した転写型を用いる。
発明者は、段差井桁の転写型を用いて、第4の実施例と同様の手順で、プラスマディスプレイパネルを作成し、発光特性を測定した。サンドブラストで作成した井桁隔壁を有するプラスマディスプレイパネルと比較したところ、横隔壁の高さが低いことで排気が容易となり、駆動電圧の低下が観測され、良好な光学特性が得られた。
このように、この例の構成によれば、第4の実施例と略同一の効果を得ることができる。
加えて、段差井桁の隔壁を容易に形成することができ、良好な光学特性を有するプラズマディスプレイパネルを製造することができる。
(第7の実施例)
この例のプラズマディスプレイパネルの製造方法では、白色誘電体層・隔壁形成工程を実施する際に、第3の実施例の製造方法で製造した転写型を用いる。
発明者は、R部を有する転写型を用いて、第4の実施例と同様の手順で、プラスマディスプレイパネルを作成し、発光特性を測定した。サンドブラストで作成した井桁隔壁を有するプラスマディスプレイパネルと比較したところ、横隔壁の高さが低いことで排気が容易となり、駆動電圧の低下が観測され、良好な光学特性が得られた。
また、R部を有する転写型を用いて転写耐久性を調査したところ、40回以上転写を行っても、剥離欠陥の発生が無いことを確認した。
このように、この例の構成によれば、第4の実施例と略同一の効果を得ることができる。
加えて、R部を有する転写型を用いることによって、プラズマディスプレイパネルの製造コストを一段と低減し生産性を向上させることができる。
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、転写型を用いて、隔壁を形成する場合について述べたが、隔壁以外の凹凸パターンを形成する場合にも適用することができる。
また、このパターン形成方法は、プラズマディスプレイパネルの製造方法以外にも適用することができる。
また、上述した実施例では、転写型を用いて、白色誘電体層と隔壁とを同時に形成する場合について述べたが、隔壁のみを転写型を用いて形成するようにしても良い。
また、ベースフィルム上に、例えば表面処理により密着面を形成し、接着層として熱硬化接着剤層を被覆するようにしても良い。これによって、パターン形成樹脂との密着力を一段と強固にし、パターン転写時の耐久性を向上させることができる。
また、第4の実施例で、例えば第1の実施例の方法で製造した転写型の裏面に、必要に応じて、強度補強のための裏打ち板を貼り付けて、凹板として用いるようにしても良い。
また、第5の実施例では、ペーストとして光硬化ペーストを用いる場合について述べたが、通常の加熱硬化ペースト、或いは冷却硬化ペーストを用いても良いし、ペーストの硬化条件に対応するように、硬化部の機能を光照射ではなく、加熱機構或いは冷却機構としても良い。
この発明の第1の実施例に係るプラズマディスプレイパネルの隔壁の高さが一定な隔壁を転写して作成するための転写型の製造方法を説明するための工程図である。 同転写型を製造するための転写型製造装置の構成を示す図である。 この発明の第2の実施例に係るプラズマディスプレイパネルの隔壁の高さが2段階に異なる隔壁を転写して作成するための転写型の製造方法を説明するための工程図である。 同転写型を製造するための製造装置の構成を示す図である。 この発明の第3の実施例に係るプラズマディスプレイパネルの隔壁の角部にR形状を有する壁を転写して作成するための転写型の製造方法を説明するための工程図である。 同転写型を製造するための転写型製造装置の構成を示す図である。 この発明の第4の実施例に係るプラズマディスプレイパネルの構成を説明するための説明図である。 同プラズマディスプレイパネルの製造方法を説明するための説明図である。 同プラズマディスプレイパネルの製造方法のうち、背面ガラス基板に白色誘電体層及び隔壁を形成する白色誘電体層・隔壁形成工程を説明するための説明図である。 同白色誘電体層・隔壁形成工程を説明するための工程図である。 この発明の第5の実施例に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法のうち、背面ガラス基板に白色誘電体層及び隔壁を形成する白色誘電体層・隔壁形成工程を説明するための工程図である。 従来の金型から転写により転写型を作成する工程を説明するための工程図である。
符号の説明
1,1A,1B 転写型製造装置
2 ラミネート部(圧着手段)
3 露光部(露光手段)
4 剥離部(剥離手段)
5 洗浄部(現像手段)
6 乾燥部(乾燥手段)
7 ベースフィルム(基体)
7a 密着面
9 カバーフィルム(被覆体)
9a 非密着面
12 パターン形成樹脂(パターン形成用感光体)
13 露光フィルム
19 紫外線照射装置
21 マスク
35 転写型
37 第1ラミネート部(圧着手段)
38 第1露光部(露光手段)
39 第1剥離部(剥離手段)
41 第2ラミネート部(圧着手段)
42 第2露光部(露光手段)
43 第2剥離部(剥離手段)
44 洗浄部(現像手段)
45 乾燥部(乾燥手段)
47 ベースフィルム(基体)
47a 密着面
51 カバーフィルム(第1の被覆体)
51a 非密着面
52 パターン形成樹脂(第1のパターン形成用感光体)
53 露光フィルム
59 マスク
63 カバーフィルム(第2の被覆体)
63a 非密着面
64 パターン形成樹脂(第2のパターン形成用感光体)
65 露光フィルム
86 塗工部(塗布手段)
87 第1乾燥部(乾燥手段)
88 露光部(露光手段)
89 洗浄部(現像手段)
91 第2乾燥部(乾燥手段)
92 加熱圧縮部
93 冷却部
94 ベースフィルム(基体)
98 パターン形成樹脂(パターン形成用感光体)
116 R部
121 プラズマディスプレイパネル
123 背面基板
130 背面ガラス基板(基板)
131 アドレス電極
132 白色誘電体層
133 隔壁
136 凹板(転写型)
142 転写シート(転写型)

Claims (9)

  1. 凹凸パターンを有する転写型の製造方法であって、
    少なくとも一面側に密着面が形成された板状又はフィルム状の基体を用意し、前記基体の前記密着面が形成された側に、接着性を有するパターン形成用感光体を塗布し、
    前記パターン形成用感光体を、前記凹凸パターンに対応した露光パターンで露光し、
    前記パターン形成用感光体に、前記露光パターンに対応した潜像を形成した後、現像を行い、前記基体上に前記凹凸パターンを形成する
    ことを特徴とする転写型の製造方法。
  2. 凹凸パターンを有する転写型の製造方法であって、
    少なくとも一面側に密着面が形成された板状又はフィルム状の基体を用意し、前記基体の前記密着面が形成された側に、接着層を介して、パターン形成用感光体を塗布し、
    前記パターン形成用感光体を、前記凹凸パターンに対応した露光パターンで露光し、
    前記パターン形成用感光体に、前記露光パターンに対応した潜像を形成した後、現像を行い、前記基体上に前記凹凸パターンを形成する
    ことを特徴とする転写型の製造方法。
  3. 凹凸パターンを有する転写型の製造方法であって、
    少なくとも一面側に密着面が形成された板状又はフィルム状の基体を用意し、前記基体の前記密着面が形成された側に、接着性を有するパターン形成用感光体を塗布し、
    少なくとも一面側に非密着面が形成されたフィルム状の被覆体を、前記非密着面を前記基体側に向けて前記パターン形成用感光体に圧着し、
    前記パターン形成用感光体を、前記凹凸パターンに対応した露光パターンで露光し、
    前記パターン形成用感光体に、前記露光パターンに対応した潜像を形成し、前記被覆体を、前記パターン形成用感光体から引き離した後、現像を行い、前記基体上に前記凹凸パターンを形成する
    ことを特徴とする転写型の製造方法。
  4. 多段凹凸パターンを有する転写型の製造方法であって、
    少なくとも一面側に密着面が形成された板状又はフィルム状の基体を用意し、前記基体の前記密着面が形成された側に、接着性を有する第1のパターン形成用感光体を塗布し、
    少なくとも一面側に非密着面が形成されたフィルム状の第1の被覆体を、前記非密着面を前記基体側に向けて前記第1のパターン形成用感光体に圧着し、
    前記第1のパターン形成用感光体を、第1の凹凸パターンに対応した第1の露光パターンで露光し、
    前記第1のパターン形成用感光体に、前記第1の露光パターンに対応した潜像を形成し、前記第1の被覆体を、前記第1のパターン形成用感光体から引き離し、
    前記第1のパターン形成用感光体に対して密着性を有する第2のパターン形成用感光体を、前記第1のパターン形成用感光体上に塗布し、
    少なくとも一面側に非密着面が形成されたフィルム状の第2の被覆体を、前記非密着面を前記基体側に向けて前記第2のパターン形成用感光体に圧着し、
    前記第2のパターン形成用感光体を、第2の凹凸パターンに対応した第2の露光パターンで露光し、
    前記第2のパターン形成用感光体に、前記第2の露光パターンに対応した潜像を形成し、前記第2の被覆体を、前記第2のパターン形成用感光体から引き離し、
    前記パターン形成用感光体の塗布工程と、前記被覆体の圧着工程と、前記凹凸パターンの形成工程と、前記被覆体の剥離工程とを、所定の回数繰り返して実施した後、現像を行い、前記基体上に前記多段凹凸パターンを形成する
    ことを特徴とする転写型の製造方法。
  5. 凹凸パターンを有する転写型の製造装置であって、
    パターン形成用感光体を、板状又はフィルム状の基体に塗布する塗布手段と、
    前記パターン形成用感光体を挟んだ状態で、前記基体とフィルム状の被覆体とを圧着する圧着手段と、
    前記パターン形成用感光体を、前記凹凸パターンに対応した露光パターンで露光する露光手段と、
    前記被覆体を前記パターン形成用感光体から引き離す剥離手段と、
    前記露光パターンに対応した潜像が形成された前記パターン形成用感光体に、現像液を供給して現像を行い、前記基体上に前記凹凸パターンを形成する現像手段と、
    前記凹凸パターンから前記現像液を除去し、前記凹凸パターンを再硬化させるための光照射を行う乾燥手段とを備えたことを特徴とする転写型製造装置。
  6. 多段凹凸パターンを有する転写型の製造装置であって、
    パターン形成用感光体を、板状又はフィルム状の基体に塗布する塗布手段と、
    前記パターン形成用感光体を挟んだ状態で、前記基体とフィルム状の被覆体とを圧着する圧着手段と、
    前記パターン形成用感光体を、所定の凹凸パターンに対応した露光パターンで露光する露光手段と、
    前記被覆体を前記パターン形成用感光体から引き離す剥離手段と、
    前記塗布手段、前記圧着手段、前記露光手段及び前記剥離手段が、所定の繰返回数作動した後、前記パターン形成用感光体に、現像液を供給して現像を行い、前記基体上に前記多段凹凸パターンを形成する現像手段と、
    前記多段凹凸パターンから前記現像液を除去し、前記多段凹凸パターンを再硬化させるための光照射を行う乾燥手段とを備えたことを特徴とする転写型製造装置。
  7. 所定の凹凸パターンを基板上に転写型を用いて形成するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
    前記凹凸パターンを、請求項1乃至4のいずれか1に記載の方法を用いて製造された転写型を用いて前記基板上に形成することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  8. 前記凹凸パターンを構成して、放電セルを画成する隔壁を、前記転写型を用いて前記基板上に形成することを特徴とする請求項7記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  9. 共に前記凹凸パターンを構成する誘電体層と前記隔壁とを、前記転写型を用いて前記基板上に同時に形成することを特徴とする請求項8記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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