JP2005327153A - 故障診断装置、故障診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 現金取扱装置の障害の検出精度を向上する。
【解決手段】 故障診断システム1000は、ATM100、300と、故障診断装置10とから構成されている。ATM100は、搬送路上に、現金の通過を検出する複数のセンサを備えている。制御ユニット200は、かかるセンサが現金の通過を検出した際の時刻歴データを管理し、故障診断装置10からの要求に基づき、時刻歴データを故障診断装置10へ受け渡す機能を備える。ATM300も同様の構成である。故障診断装置10は、ATM100、300から各装置の時刻歴データを取得し、時刻歴データに基づいて、各装置のマハラノビス距離を算出する。ATM100のマハラノビス距離を基準として、ATM300のマハラノビス距離の分布状態を判断し、300の故障診断を行う機能を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、現金を搬送する現金自動取扱装置の故障診断に関するものである。
金融機関等で利用者に対する入出金に現金自動取引装置(以降、ATMと呼ぶこととする)が使用されている。ATMは、紙幣や硬貨をガイドするガイド部材で規定された搬送路上を、ゴムローラ、ゴムベルト等の搬送手段によって、紙幣や硬貨を搬送する。かかる搬送手段は、ゴム部材の摩擦係数の劣化、ガイド部材の規定位置への取り付け不良、モータの劣化、駆動ベルトの伸び等の部品の製造不良、劣化等の原因により、紙詰まりなどの故障が発生する。このような故障を診断する技術として、例えば、特許文献1〜特許文献4記載の技術が挙げられる。
特開平11―157706号公報 特開平7−181115号公報 特開2002―133490号公報 特開平11−139623号公報
しかしながら、従来の技術では、紙幣の重送やアクチュエータの故障の検出など特定の故障モードの検出に限定されており、他の故障の検出は困難であるという問題があった。また、故障発生後の効率的な障害復旧など、故障後の処理に関するものであり、故障が発生する前に故障を予測して回避することは困難であるという問題もあった。
これらの問題点は、ATMに限らず、例えば、プリンタ等の紙葉類を搬送する搬送手段を備えた装置に共通する課題であった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、不具合の検出精度を向上することにより、現金取扱装置に故障が発生する前に故障を予測し、故障箇所、程度を推定する技術を提供することを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は第1の構成として以下のような構成をとることとした。すなわち、現金を搬送する現金取扱装置の故障を診断する故障診断装置において、正常な現金取扱装置での現金搬送に際し特定される搬送情報から算出されたマハラノビス距離を基準情報として格納する基準情報格納部と、診断の対象となる診断対象装置での現金搬送に際し特定される搬送情報を取得する診断搬送情報取得部と、診断情報として、取得した搬送情報に基づき、マハラノビス距離を算出する診断情報算出部と、基準情報を基準とした診断情報の分布状態に基づき、診断対象装置の故障診断を行う診断部とを備えることを要旨とする。
このような構成をとることとすれば、マハラノビス距離の分布状態によって、診断対象装置の搬送時の特性の正常・異常の検出精度を向上することができる。従って、故障が発生する前に、異常な状態であることを予測することができ、効率的に保守を行うことができる。
本発明の故障診断装置において、診断部は、基準情報と、診断情報との距離に基づき、診断を行うこととしてもよい。こうすれば、簡易な構成で診断を行うことができる。
本発明の故障診断装置において、診断搬送情報取得部および診断情報算出部に代えて、診断情報を格納する診断情報格納部を備えることとしてもよい。こうすれば、予め算出された診断情報を使用して故障診断を行うことができるため、処理時間を短縮することができ、また、故障診断装置の負荷を軽減することができる。
本発明の故障診断装置において、基準情報、および、診断情報は、各現金取扱装置における搬送路の複数の部位ごとに対応して複数構成され、診断部はかかる部位ごとに診断を行うこととしてもよい。こうすれば、部位ごとに故障を診断することができ、故障の検出制度を向上するとともに、運用効率を向上することができる。
本発明の故障診断装置において、更に、複数の基準情報および複数の診断情報に基づき、上位の基準情報および上位の診断情報を作成する上位情報作成部を備え、診断部は、上位の基準情報、および、上位の診断情報に基づき診断を行うこととしてもよい。上位の基準情報、診断情報には、各部位において取得された複数の基準情報、診断情報が反映されているため、このような構成をとることにより故障の検出精度を向上することができる。
本発明の故障診断装置において、更に、第1の搬送情報を取得する基準搬送情報取得部と、第1の搬送情報に基づき、基準情報としてマハラノビス距離を算出する基準情報算出部とを備えることとしてもよい。こうすれば、故障診断装置が、診断に必要な基準情報を格納していない場合にも、搬送情報に基づき基準情報を作成することができ汎用性が向上する。かかる構成は、例えば、基準情報を更新する場合や、種類の異なる現金取扱装置の故障診断を行う際に、基準情報を改めて作成することができ、有用である。
本発明の故障診断装置において、マハラノビス距離を算出すべき現金取扱装置から、かかる現金取扱装置に設置された複数のセンサによって現金搬送時に取得される時刻歴情報を取得する時刻歴情報取得部と、取得した時刻歴情情報が、正常な現金取扱装置から取得した情報である場合には、第1の搬送情報を生成し、取得した時刻歴情報が、診断対象装置から取得した情報である場合には、第2の搬送情報を生成する情報生成部とを備えることとしてもよい。こうすれば、簡易な構成で搬送情報を取得することができ、利便性が向上する。また、時刻歴情報から、種々の搬送情報を作成することができるため、診断精度の向上を図ることができる。例えば、本発明の故障診断装置において、情報生成部は、少なくとも、現金の傾き、および、現金の搬送時間を含む搬送情報を生成することとしてもよい。
本発明の故障診断装置において、情報生成部は、搬送される所定の現金と、該所定の現金の前もしくは後に搬送される現金との関係を、時刻歴情報に基づき生成した情報を含み、前記搬送情報を生成することとしてもよい。こうすれば、前後に搬送される複数の紙幣の特性を反映した搬送情報に基づき診断を行うことができるため、障害の検出精度を向上することができる。
本発明の故障診断装置において、更に、診断対象装置のマハラノビス距離と各搬送情報との相関関係に基づき、診断対象装置の故障内容を推定する推定部とを備えることとしてもよい。こうすれば、相関の大小によって故障箇所、程度を定量的に把握することができる。
本発明の第2の構成として、現金取扱装置において、正常な現金取扱装置の搬送情報から算出されるマハラノビス距離を基準情報として、予め、格納する基準情報格納部と、現金の搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される搬送情報を格納する搬送情報格納部と、診断情報として、搬送情報からマハラノビス距離を算出する算出部と、基準情報により規定される領域を基準とした診断情報の分布状態に基づき故障診断を行う診断部とを備えることを要旨とする。
このような構成をとることとすれば、現金取扱装置は、基準情報を予め備えているため、現金取扱装置単体で故障を自己診断することができ、効率的に、保守・運用を行うことができる。
本発明の現金取扱装置において、複数のセンサを備え、かかるセンサによって、現金の搬送時に取得される時刻歴情報を取得し管理する時刻歴情報管理部と、かかる時刻歴情報に基づき、搬送情報を生成する情報生成部とを備えることとしてもよい。こうすれば、簡易な構成で、搬送情報を作成することができ、利便性の向上を図ることができる。
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。また、本発明は、上述した故障診断装置、現金取扱装置としての構成の他に、故障診断装置、現金取扱装置による故障診断方法、コンピュータに現金取扱装置の故障診断を実行させるためのコンピュータプログラム、かかるコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体等としても構成できる。いずれの構成においても、上述した各態様を適宜適用可能である。コンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクや、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ハードディスク等種々の媒体を利用することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき、次の順序で説明する。
A.第1実施例:
A1.システム構成:
A2.ATM概略構成:
A3.ATM機能ブロック:
A4.時刻歴データ取得処理:
A5.故障診断装置機能ブロック:
A6.故障診断処理:
A6−1.情報作成処理:
A6−2.故障判定処理:
A6−1.故障内容推測処理:
B.第2実施例:
B1.機能ブロック:
C.変形例:
A.第1実施例:
A1.システム構成:
図1は、本発明の第1実施例の故障診断システム1000のシステム構成を例示する説明図である。故障診断システム1000は、ATM100、300と、故障診断装置10とから構成されている。ATM100、300は、現金自動取扱装置である。現金自動取扱装置は、銀行などの金融機関に設置され、利用者の操作に応じて入出金処理を無人で行うための装置である。
ATM100は、紙幣取扱機構120と、制御ユニット200とを備えている。紙幣取扱機構120は、現金を種類別に収納している。制御ユニット200は、内部にCPU、メモリを備えたマイクロコンピュータとして構成されており、紙幣取扱機構120や、現金の搬送を行う搬送路や、利用者との取引を行うユニット等との情報の授受を行い、ATM100の全体の動作を制御する。また、ATM100は、搬送路上に、現金の通過を検出する複数のセンサを備えている。制御ユニット200は、かかるセンサが現金の通過を検出した際の時刻歴データを管理する機能を奏する。また、制御ユニット200は、故障診断装置10からの要求に基づき、時刻歴データを故障診断装置10へ受け渡す機能も備える。ATM300も同様の構成であり、紙幣収納部320と、制御ユニット400とを備えている。
故障診断装置10は、CPU,ROM,RAM,ハードディスク、USBなどの通信手段等を備える一般的なパーソナルコンピュータによって構成されている。故障診断装置10は、ATM100、300から各装置の時刻歴データを取得し、時刻歴データに基づいて、各装置のマハラノビス距離を算出する。ATM100のマハラノビス距離を基準として、ATM300のマハラノビス距離の分布状態を判断し、300の故障診断を行う機能を備える。すなわち、本実施例において、ATM100は、ATM300の故障診断を行う基準となるデータを有する装置であるため、以降、ATM100を基準ATM100と、ATM300を診断ATM300と呼ぶこととする。
A2.ATM概略構成:
図2は、本実施例における基準ATM100の紙幣取扱機構120の構成を例示する説明図である。診断ATM300も同様の構成である。紙幣取扱機構120は、入出金部130と、紙幣収納部140とから構成されている。入出金部130は、入出金口131と、紙幣鑑別部132と、一時保管庫133とから構成される。また、紙幣収納部140は、3つの紙幣収納庫141、142、143から構成されており、紙幣が金種毎に分類され収納される。紙幣鑑別部132には、紙幣の搬送速度に同期した信号を発生するエンコーダ134が設置されている。かかるエンコーダ134は、紙幣が0.5mm進むと、1つのパルスを出力する。
図中の各機構間を接続する細実線は、現金を搬送する搬送路121を示している。図中の搬送路121に重ねて示した太線矢印は、入金計数処理における現金の流れを表しており、破線矢印は、入金収納処理における現金の流れを表しており、一点鎖線矢印は、出金処理における現金の流れを表している。入金計数とは、入金取引において、顧客により投入された紙幣を、金種毎に計数する処理であり、入金収納とは、計数後の紙幣を、紙幣収納部140へ収納する処理である。出金処理とは、顧客の要求に応じた金額を、紙幣収納庫141〜143から繰り出し、一点鎖線矢印に沿って搬送する処理である。紙幣は、紙幣鑑別部132で鑑別され、一時保管庫に出金すべき全ての紙幣が保管されると、入出金口へ搬送される。本実施例では、故障診断に使用するため、100枚の紙幣を出金処理により搬送し、時刻歴データを取得して故障診断装置10へ受け渡すこととする。入金係数、入金収納処理における時刻歴データを使用することとしてもよい。
紙幣取扱機構120は、搬送路121に、現金の通過を検出するセンサ150、151、152、153、154、155、156、157、158、159を備えている。センサ150、152、154、156、158は投光センサであり、センサ151、153、155、157、159は受光センサである。また、各センサは、搬送方向に対し、搬送路上に左右対称に2つ設置されており、それぞれ対応する投光センサ、受光センサとによって一組の検知センサとして機能し、紙幣の通過を検出する。かかる構成については後述する。センサ152、153、154、155、156、157、158、159も同様に設置されている。搬送路において、センサ150、151からセンサ152,153までの間を領域A、センサ152,153からセンサ154,155までの間を領域B,センサ154,155からセンサ156,157までの間を領域C、センサ156,157からセンサ158,159までの間を領域Dとし、故障診断装置10は、かかる領域A〜Dごとに時刻歴データを取得する。
A3.ATM機能ブロック:
図3は、本実施例における、基準ATM100の制御ユニット200の機能ブロックを例示する説明図である。制御ユニット200は、主制御部201と、通信部202と、入出金処理部203と、搬送制御部204と、時刻歴データ取得部205と、紙幣鑑別部206と、時刻歴データ記憶部207とから構成される。時刻歴データ記憶部207以外の各機能ブロックは、制御ユニット200内にソフトウェア的に構成され、主制御部201によって制御されている。各機能ブロックは、ハードウェア的に構成してもよい。時刻歴データ記憶部207は、制御ユニット200内に備えられているICメモリの一部に構成されている。
主制御部201は、制御ユニット200内の他の各機能ブロックを制御すると共に、紙幣収納庫141〜143、一時保管庫133などの各保管庫の動作制御を行う。搬送制御部204は、搬送路の動作を制御する機能を備える。
通信部202は、他の機器と通信を行う機能を備えており、故障診断装置10に、時刻歴データを受け渡す機能を備える。本実施例では、基準ATM100と、故障診断装置10とは、USBを介して接続される。他の通信手段、例えば、RS−232Cやネットワークを介して接続することとしてもよい。
入出金処理部203は、入出金口131に紙幣が投入されたことを検出する。主制御部201は、入出金処理部203による紙幣の検出を受けて、紙幣を紙幣鑑別部206へ搬送したり、顧客からの出金指示を受けて、紙幣収納庫141〜143から紙幣を繰り出して搬送する。紙幣鑑別部206は、紙幣の真偽、種類、破損状態などを鑑別する。
時刻歴データ取得部205は、搬送路上に設置されている各検知センサにおいて、紙幣の通過開始と通過終了を検出し、紙幣の搬送が開始されてから、各紙幣が各検知センサを通過するまでの経過時間を距離に置き換えて、かかる距離を時刻歴データとして取得する。具体的には、搬送制御部204により紙幣の搬送が開始されると、時刻歴データ取得部205は、エンコーダ134のパルスのカウントおよび各検知センサの監視を開始する。時刻歴データ取得部205は、紙幣が各検知センサ上を通過し始めたことを検出した時点の積算パルスカウントに、1パルスの搬送距離0.5mmを乗じて得られるエンコーダ距離と、紙幣が各検知センサ上を通過し終えたことを検出した時点の積算パルスカウントに、1パルスの搬送距離0.5mmを乗じて得られるエンコーダ距離を、時刻歴データとして、領域A〜D別に管理して時刻歴データ記憶部207に記憶する。このように、時刻歴データを取得することとすれば、紙幣が搬送される時間を、搬送速度の変化の影響を受けずに距離に置き換えることができ、好適である。
A4.時刻歴データ取得処理:
図4は、本実施例における時刻歴データ取得処理を説明するフローチャートである。この処理は時刻歴データ取得部205が実行する処理であり、紙幣が搬送され始めることにより開始される。本実施例では、領域Aにおける上流側の検知センサ151上を紙幣が通過する際の処理を例示することとした。他の検知センサにおいても同様である。
基準ATM100は、紙幣の搬送を開始すると、エンコーダ134のパルスのカウントを開始する(ステップS10)とともに、搬送路121に設置された検知センサ150〜158を監視する(ステップS11)。
次に、基準ATM100は、検知センサ150を紙幣が通過し始めたことを検出し(ステップS12)、その時点の積算パルスカウントに、1パルスあたりの搬送距離「0.5mm」を乗じたエンコーダ距離を、上流側前端の時刻歴データとして取得し(ステップS13)、時刻歴データ記憶部207に記憶する(ステップS14)。図5(a)に、ステップS12〜S14までの処理に相当する処理を模式的に示した。
図5は、本実施例における時刻歴データ記憶部207を説明する説明図である。図5(a)は、本実施例における時刻歴データの取得タイミングを説明する説明図である。紙幣50(i)は、i番目に搬送される紙幣を表しており、例えば、4番目に搬送される紙幣は50(4)と表される。紙幣50(i)は、図中の矢印で示すように、上流から下流向きに搬送される。センサ151a、151bは、受光側のセンサ151が、搬送方向に左右対称に2つ設置されている状態を表している。本実施例では、搬送方向に対して、左側を「a」、右側を「b」と示すものとする。
破線で示した紙幣50(i)は、センサ151bに、紙幣の前端が通過し始めた状態を示している。時刻歴データ取得部205は、このタイミングでエンコーダ距離を取得し、「領域Aにおける、紙幣50(i)の上流右側前端の時刻歴データ」として時刻歴データ記憶部207に記憶する。
図4に戻り、説明を続ける。基準ATM100は、紙幣が、検知センサ上を通過し終えたことを検出し(ステップS15)、その時点の積算パルスカウントに、1パルスあたりの搬送距離「0.5mm」を乗じた値を、上流後端の時刻歴データとして取得し(ステップS16)、記時刻歴データ記憶部207に記憶する(ステップS17)。図5(a)に、ステップS15〜S17までの処理に相当する処理を模式的に示した。
図5(a)において、実線で示した紙幣50(i)は、センサ151bを、紙幣の後端が通過し終えた状態を示している。時刻歴データ取得部205は、このタイミングでエンコーダ距離を取得し、「領域Aにおける、紙幣50(i)の上流右側後端の時刻歴データ」として時刻歴データ記憶部207に記憶する。
図4に戻り、説明を続ける。次に、基準ATM100は、100枚分の紙幣の時刻歴データの取得を終了したか否かを判断する(ステップS18)。終了した場合には(ステップS18:YES)、処理を終える。終了していない場合には(ステップS18:NO)、ステップS11へ戻り処理を続行する。このようにして取得した時刻歴データを図5(b)に例示した。
図5(b)は、本実施例における時刻歴データ記憶部207の内容を例示する説明図である。時刻歴データ記憶部207には、領域A〜D別に、時刻歴データ207a〜207dが記憶されている。時刻歴データ207aを例として説明する。時刻歴データ207b〜207dも同様の構成である。
時刻歴データ207aは、本実施例における領域Aの時刻歴データを表している。図中「i」は、搬送される紙幣の順番を示している。本実施例では、以降、「i」は紙幣の搬送順番を示すものとする。時刻歴データ207aには、紙幣1枚ごとに、「上流右側前端」、「上流右側後端」、「上流左側前端」、「上流左側後端」、「下流右側前端」、「下流右側後端」、「下流左側前端」、「下流左側後端」という8箇所で取得された「エンコーダ距離(単位:mm)」が記憶されている。例えば、i=4である場合、すなわち、4番目に搬送される紙幣の上流右側前端の時刻歴データは、図に示すように、「790.0(mm)」となる。また、i=4である場合、すなわち、4番目に搬送される紙幣の上流右側後端の時刻歴データは、図に示すように、「871.0(mm)」となる。
A5.故障診断装置機能ブロック:
図6は、本実施例における故障診断装置10の機能ブロックを例示する説明図である。故障診断装置10は、主制御部11と、通信部12と、搬送情報作成部13と、診断部14と、故障内容推測部15と、情報作成部16とから構成されている。情報作成部16は、基準化処理部17と、相関係数行列作成部18と、マハラノビス距離算出部19とから構成されている。各機能ブロックは、ソフトウェア的に構成され、主制御部11によって制御されている。各機能ブロックはハードウェア的に構成してもよい。
通信部12は、他の装置と通信を行い、情報の授受を行う機能を備える。本実施例では、USBを介して、基準ATM100および診断ATM300と通信を行い、時刻歴データを取得する機能を備える。
搬送情報作成部13は、通信部12を介して時刻歴データを受け取ると、かかる時刻歴データから、搬送情報として、「上流短手寸法」、「下流短手寸法」、「区間距離」、「上流ピッチ」、「下流ピッチ」、「ピッチ変動」、「上流スキュー」、「下流スキュー」、「スキュー変動」という9つの変数を作成する。各変数が表す値を説明する説明図を図7に示し、併せて、各変数を算出する式を示した。
本実施例では、上流右側前端のエンコーダ距離をP1、上流右側後端のエンコーダ距離をP2、上流左側前端のエンコーダ距離をP3、上流左側後端のエンコーダ距離をP4、下流右側前端のエンコーダ距離をP5、下流右側後端のエンコーダ距離をP6、下流左側前端のエンコーダ距離をP7、下流左側後端のエンコーダ距離をP8とする。以下で説明する式において、MAX(A,B)は、AとBのうちいずれか大きな値のものを選択する関数であり、MIN(A,B)は、AとBのうちいずれか小さい値のものを選択する関数である。また、ATAN(A)は、三角関数を示すものとし、Lsは、検知センサを構成する左右のセンサ間の距離を示すものとし、添え字(i)はi番目の紙幣についての値であることを示すものとする。また、[]内の文字は、その変数の単位を示している。
図7は、本実施例における搬送情報を構成する変数を説明する説明図である。図7(a)は、短手寸法を説明する説明図である。短手寸法とは、紙幣搬送方向の紙幣の長さを表す。図示するように、短手寸法dは、センサ151a、151bのいずれかにおいて、紙幣50(i)の前端部で先に検出された部位S1と、紙幣50(i)の後端部で後に検出された部位S2との搬送方向の距離であり、紙幣の本来の短手寸法に紙幣の傾きによる寸法が加算された値となる。上流短手寸法とは、上流側の検知センサによって特定される短手寸法を示しており、下流短手寸法とは、下流側の検知センサによって特定される短手寸法を示している。短手寸法は、以下の式により算出される。
式(1)
上流短手寸法(i)[mm]=MAX(P2(i),P4(i))−MIN(P1(i),P3(i))
式(2)
下流短手寸法(i)[mm]=MAX(P6(i),P8(i))−MIN(P5(i),P7(i))
図7(b)は、区間距離を説明する説明図である。矢印Bは、搬送方向を表している。区間距離は、i番目に搬送された紙幣50(i)が、上流側のセンサ151a、151bのいずれか一方を早く通過した時点から、下流検知センサ153a、153bのいずれか一方を早く通過した時点までのエンコーダ距離の増分である。区間距離は、以下の式により算出される。
式(3)
区間距離(i)[mm]=MIN(P5(i),P7(i))−MIN(P1(i),P3(i))
図7(c)は、上流ピッチ、下流ピッチ、および、ピッチ変動を説明する説明図である。矢印Cは、搬送方向を表している。上流ピッチは、上流側に設置された検知センサ151a、151bを通過した紙幣50(i−1)の前端の先行している部位S3と、検知センサ151a、151bを通過する紙幣(i)の前端の先行している部位S4との間隔を示しており、連続して搬送される2枚の紙幣間隔を表している。
下流ピッチも同様に、下流側に設置された検知センサ153a、153bを通過した紙幣50(i−1)の前端の先行している部位S5と、検知センサ153a、153bを通過する紙幣(i)の前端の先行している部位S6との間隔を示している。
ピッチ変動は、上流ピッチと下流ピッチとの差を表しており、上流側と下流側とで紙幣の間隔の状態変化を表している。上流ピッチ、下流ピッチ、ピッチ変動は、以下の式により算出される。
式(4)
上流ピッチ(i)[mm]=MIN(P1(i),P3(i))−MIN(P1(i−1),P3(i−1))
式(5)
下流ピッチ(i)[mm]=MIN(P5(i),P7(i))−MIN(P5(i−1),P7(i−1))
式(6)
ピッチ変動[mm]=下流ピッチ(i)−上流ピッチ(i)
図7(d)は、上流スキュー、下流スキュー、および、スキュー変動を説明する説明図である。上流スキューQ1は、上流側の紙幣の傾きを示しており、下流スキューQ2は、下流側の紙幣の傾きを示している。スキュー変動Q3は、上流スキューと下流スキューの変化を示している。上流スキュー、下流スキュー、スキュー変動は、以下の式により算出される。
式(7)
上流スキュー(i)[deg.]=ATAN((P3(i)−P1(i))/Ls)
式(8)
下流スキュー(i)[deg.]=ATAN((P7(i)−P5(i))/Ls)
式(9)
スキュー変動(i)[deg.]=下流スキュー(i)−上流スキュー(i)
図8は、本実施例における基準ATM100における搬送情報20を例示する説明図である。搬送情報20は、搬送情報作成部13によって、基準ATM100から取得した時刻歴データに、式(1)〜(9)を適用して作成された情報であり、紙幣1枚について複数の変数が作成されている。1番目の紙幣の上流ピッチ、下流ピッチ、ピッチ変動は、搬送路を先行する紙幣が存在しないため値は存在せず空欄となる。搬送情報20は、時刻歴データ207a〜時刻歴データ207dに基づき、領域A〜D別に作成される。
説明を簡単にするために、図示するように、各変数を、左からx1,x2...,x7と示すこととする。搬送情報20において、下流ピッチ、下流スキューは、ともに、上流ピッチ、上流スキューとほぼ同一の値を示しており重複した情報であること、また、下流ピッチ、下流スキューは、上流の検知センサと下流の検知センサの変化量として、ピッチ変動、スキュー変動の値に反映されていることから、以降の処理では、計算負荷の軽減のため各変数を省略することとした。また、搬送情報20において、上流ピッチなど値が存在しない変数を持つ紙幣の搬送情報も以降の処理では省略することとした。搬送情報20の各データを表す場合には、x(k,i)と表すこととする。kは各変数を表す数字部分と対応しており、例えば、x(2,3)は、3番目の紙幣の下流短手寸法(x2)の値「84.0」を表している。
図6に戻り、説明を続ける。基準化処理部17は、情報作成部16の一部として構成されており、搬送情報作成部13によって作成された搬送情報を基準化する機能を奏する。具体的には、まず、搬送情報から、各変数の平均値xm(k)、標準偏差σ(k)を算出する。図8に、搬送情報20と併せて、搬送情報の平均値と標準偏差を示した。例えば、区間距離の平均値、標準偏差は、それぞれ、xm(3)=499.5であり、σ(3)=0.84である。
基準化処理部17は、以下の式を適用することにより、搬送情報を基準化する。基準化後の搬送情報の各データをX(k,i)と表すものとする。
式(10)
X(k,i)=(x(k,i)−xm(k))/σ(k)
図9は、本実施例における基準化後の搬送情報21を例示する説明図である。図示するように、例えば、43番目に搬送される紙幣の基準化後のピッチ変動は、X(5,43)=1.27である。かかる基準化後の搬送情報21は、後述するマハラノビス距離の算出に使用される。
図6に戻り説明を続ける。相関係数行列作成部18は、情報作成部16の一部として構成されており、搬送情報20の相関係数行列、および、相関係数行列の逆行列を作成する。相関係数行列、相関係数行列の逆行列は、既知の方法により作成する。図10に、相関係数行列、および、相関係数行列の逆行列を示した。
図10は、本実施例における相関係数行列22、および、相関係数行列22の逆行列23を例示する説明図である。相関係数行列22は、図示するように、自分自身との相関係数が1となっていることを除き、各変数間の相関係数は低くなっている。例えば、区間距離と、ピッチ変動との相関係数は、0.48である。すなわち、各変数は、独立した紙幣の搬送状態の特性を表している。
図6に戻り説明を続ける。マハラノビス距離算出部19は、情報作成部16の一部として構成されており、基準化された搬送情報21および相関係数行列の逆行列23を使用して、搬送情報20のマハラノビス距離Dx(i)を算出する機能を備える。マハラノビス距離算出部19は、以下の式を適用することにより、マハラノビス距離を算出する。
式(11)
Dx(i)=
は、相関係数行列22の逆行列23を表している。は、基準ATM100の特性を示す列ベクトルであり、搬送情報21のそれぞれの行が対応する。は、の転置ベクトルである。kは搬送情報の変数を表す整数であり、本実施例では、k=7である。このようにして算出された基準ATM100のマハラノビス距離を図11に示した。
図11は、本実施例における基準ATM100のマハラノビス距離24を説明する説明図である。マハラノビス距離24は、搬送された紙幣1枚ごとに算出される。例えば、搬送順番が3番目の紙幣のマハラノビス距離Dx(3)は「1.2」である。搬送順番が1番目の紙幣のマハラノビス距離Dx(1)は、上述したように、先行する紙幣が存在せず、搬送情報21に含めなかったため算出されていない。先行する紙幣との関係を表す変数を使用せずにマハラノビス距離を算出することとすれば、搬送順番が1番目の紙幣のマハラノビス距離Dx(1)を算出することもできる。
図示するように、本実施例の基準ATM100におけるマハラノビス距離Dxの平均値は「1.0」であり、標準偏差は「0.53」である。マハラノビス距離24は、本発明における「基準情報」に相当するものであり、故障診断の基準となる情報である。以下、マハラノビス距離24を、基準情報24と呼ぶこととする。
情報作成部16は、基準情報24の作成と同様に、診断ATM300から取得した搬送情報を使用して診断ATM300のマハラノビス距離Dy(i)を算出する。すなわち、情報作成部16は、以下の式を適用してマハラノビス距離を算出する。
式(12)
Dy(i)=
は、基準ATM100における相関係数行列22の逆行列23である。は、式(10)と同様に、xm(k)とσ(k)とを用いて算出された診断ATM300の特性を示す列ベクトルであり、診断ATM300から取得した搬送情報の基準化後の情報である。は、の転置ベクトルである。このようにして算出された診断ATM300のマハラノビス距離を図12に示した。
図12は、本実施例における診断ATM300のマハラノビス距離25を説明する説明図である。診断ATM300の基準化後の搬送情報26と対応させて、搬送された紙幣1枚ごとのマハラノビス距離25を示した。例えば、搬送順番が3番目の紙幣のマハラノビス距離Dy(3)は「2.81」である。
図示するように、本実施例の診断ATM300におけるマハラノビス距離Dy(i)の平均値は「2.18」であり、標準偏差は「1.82」である。マハラノビス距離25は、本発明における「診断情報」に相当するものであり、故障診断の判断対象となる情報である。以下、マハラノビス距離25を、診断情報25と呼ぶこととする。基準情報24と、診断情報25の関係を図13に示した。
図13は、本実施例における基準情報24および診断情報25の分布状況を模式的に示した分布図500である。分布図500には、基準情報24から規定される基準領域510と、診断情報25から規定される診断領域520が存在する。
矢印511は、基準領域510内の任意の基準情報データ510aのマハラノビス距離を表している。同様に、矢印521は、診断領域520内の任意の診断情報データ520aのマハラノビス距離を表している。図示するように、診断情報データ520aは、基準情報データ510aよりも大きなマハラノビス距離を有しており、また、診断ATM300の診断領域520は、正常な製品である基準ATM100の基準領域510と、異なる分布特性を有している。
図6に戻り説明を続ける。診断部14は、基準情報24と診断情報25の大小関係に基づき、診断ATM300に故障が発生しているか、故障を誘発する異常が発生しているかを判断する機能を備える。
故障内容推測部15は、診断ATM300の故障の領域、故障内容を推測する機能を備える。具体的には、診断ATM300の搬送情報と、マハラノビス距離との相関値を算出し、かかる相関値の大小に基づき、故障の領域、故障内容を推測する。
A6.故障診断処理:
図14は、本実施例における故障診断処理を説明するフローチャートである。故障診断装置10の主制御部11が各機能ブロックを制御して行う処理である。
故障診断装置10は、基準ATM100の時刻歴データを取得し(ステップS20)、かかる時刻歴データを使用して、基準情報を作成する(ステップS21)。基準情報作成処理の詳細は、後述する。
次に、故障診断装置10は、診断ATM300の時刻歴データを取得し(ステップS22)、かかる時刻歴データを使用して、診断情報を作成する(ステップS23)。
故障診断装置10は、基準情報、および、診断情報を使用して、故障判定処理を行う(ステップS24)。かかる処理の詳細に関しては後述する。次に、故障診断装置10は、診断ATM300に故障が検出されたか否かを判定し(ステップS25)、故障が検出された場合(ステップS25:YES)には、故障内容推測処理を行い(ステップS26)、処理を終了する。故障内容推測処理の詳細は後述する。故障が検出されなかった場合(ステップS25:NO)には、処理を終了する。
A4−1.情報作成処理:
図15は、本実施例における情報作成処理を説明するフローチャートである。故障診断装置10の情報作成部16が実行する処理である。図14のステップS21、S23に相当する処理であり、かかる処理は基準ATM100、診断ATM300から時刻歴データを取得することにより開始される
故障診断装置10は、取得した時刻歴データから搬送情報を作成し(ステップS30)かかる搬送情報を基準化する(ステップS31)。次に、故障診断装置10は、基準情報の作成であるか否かを判断する(ステップS32)。基準情報の作成である場合(ステップS32:YES)には、故障診断装置10は、基準ATM100の搬送情報の相関係数行列およびかかる相関係数行列の逆行列を作成し(ステップS33〜S34)、領域A〜D別にマハラノビス距離を算出し(ステップS35)、かかるマハラノビス距離を統合して基準情報を作成する(ステップS36)。
基準情報の作成でない場合(ステップS32:NO)、すなわち、診断情報を作成する場合には、既に算出されている基準ATM100の相関係数行列の逆行列23および診断ATM300の基準化された搬送情報を使用して、領域別にマハラノビス距離を算出し(ステップS35)、かかるマハラノビス距離を統合して診断情報を作成する(ステップS36)。
A4−2.故障判定処理:
図16は、本実施例における故障判定処理を説明するフローチャートである。故障診断装置10の診断部14が行う処理であり、図14のステップS24に相当する処理である。
故障診断装置10は、基準情報24を基準として、基準情報24と診断情報25との大小関係を算出する(ステップS40)。具体的には、以下に示す式を適用する。
式(13)
Sn=Dxm+σdx
St=Dym+σdy
T=St−α・Sn
Dxmは領域A〜Dの基準情報24の平均値を表しており、σdxは基準情報24の標準偏差を表している。また、Dymは、診断情報25の平均値を表しており、σdyは、診断情報25の標準偏差を表している。
故障診断装置10は、T>0であるか否かを判断する(ステップS41)。T>0である場合(ステップS41:YES)には、故障箇所なしと判断する(ステップS42)。T>0でない場合(ステップS41:NO)には、故障箇所ありと判断する(ステップS43)。
A4−3.故障内容推測処理:
図17は、本実施例における故障内容推測処理を説明するフローチャートである。故障診断装置10の故障内容推測部15が実行する処理であり、図14のステップS26に相当する処理である。
故障診断装置10は、診断ATM300の領域A〜D別に、マハラノビス距離Dy(i)を基準化する(ステップS50)。具体的には、以下の式を適用することにより、基準化後のマハラノビス距離DY(i)を算出する。
式(14)
DY(i)=(Dy(i)−Dxm)/σdx
次に、故障診断装置10は、領域別に、マハラノビス距離Dy(i)と診断ATM300の搬送情報Y(k,i)との相関値R(k,i)を算出する(ステップS51)。具体的には、以下の式を適用する。
式(15)
R(k,i)=Y(k,i)・DY(i)/Dym
次に、故障診断装置10は、相関値R(k,i)の変数ごとの平均値を、影響係数として算出する(ステップS52)。この影響係数の最大のものが、マハラノビス距離と同程度の値として算出され、マハラノビス距離への影響度が簡易に把握できる特徴がある。
故障診断装置10は、領域A〜Dに対応して算出された影響係数のうち、影響係数が所定値以上の値を有する領域に異常が発生していると推定し(ステップS53)、更に、影響係数の値の大小に基づき、異常を示す変数や異常の程度などの異常内容を推定する(ステップS54)。本実施例では、影響係数が1.0以上の値を有する領域に異常が発生していると推定することとした。
故障診断装置10は、推測処理の結果を表示する(ステップS55)。図示するように、故障診断装置10のディスプレイに表示ウィンドウWDを表示する。かかる表示ウィンドウWDには、ステップS54によって推定された故障領域と、異常内容から構成される。推測処理の結果を表示せず、印刷などにより出力することとしてもよい。
図18は、本実施例における診断ATM300の領域Bの相関値30を例示する説明図である。相関値30は、図17のステップS51に示す処理により作成される。例えば、R(3,4)は4番目に搬送される紙幣の区間距離と、マハラノビス距離DY(i)との相関値であり、「―1.2」である。相関値30の変数ごとの相関値の平均を影響係数31として併せて示した。例えば、上流スキューの影響係数は、「―2.5」である。
図示するように、上流短手寸法と上流スキューの影響係数の値がそれぞれ「−1.3」、「−2.5」であり、1.0以上の値を示している。よって、故障診断装置10は、「領域B」には、故障が発生していると推測し、かかる異常内容は「上流短手寸法」、「上流スキュー」であると推測し、影響係数と併せてユーザに通知する。
ATMについて固有の知識を有するユーザであれば、異常な影響係数を有する変数とそれぞれの値に基づき、異常の原因や程度を推定することができる。例えば、本実施例では、「上流短手寸法」、「上流スキュー」が異常な影響係数を有していると通知されるため、検知センサの上流部の紙幣繰り出しに異常があり、紙幣間隔に異常を起こしている。」と容易に推測することができる。
以上説明した第1実施例の故障診断装置10によれば、現金取扱装置の異常検出の精度を向上するとともに、異常の発生している部位や、その内容、原因、程度まで詳細に推測することができる。従って、故障発生前に、故障を推測することができるため、適正な保守を行うことができ、運用効率の向上を図る事が可能となる。
B.第2実施例:
上述した第1実施例では、故障診断装置10が、診断対象の診断ATM300と別に準備されていることとした。第2実施例では、診断対象であるATM600に、故障を診断する手段が組み込まれており、ATM600は故障、障害を自己診断するものとする。
B1.機能ブロック:
図19は、第2実施例におけるATM600の機能ブロックを例示する説明図である。ATM600は、現金取扱機構610と、制御ユニット700とを備えている。制御ユニット700は、主制御部701と、通信部702と、入出金処理部703と、搬送制御部704と、紙幣鑑別部705と、時刻歴データ取得部706と、搬送情報作成部707と、情報作成部708と、基準化処理部709と、マハラノビス距離算出部710と、診断部711と、故障内容推測部712と、時刻歴データ記憶部713と、基準情報格納部714とから構成される。時刻歴データ記憶部713と、基準情報格納部714以外の各機能ブロックは、ソフトウェア的に構成され、主制御部701により制御される。時刻歴データ記憶部713と、基準情報格納部714は、制御ユニット700内に設置された記憶領域の一部に構成されている。
入出金処理部703と、搬送制御部704と、紙幣鑑別部705と、時刻歴データ取得部706と、搬送情報作成部707と、情報作成部708と、基準化処理部709と、診断部711と、故障内容推測部712と、時刻歴データ記憶部713は、それぞれ、第1実施例で説明した同一名称の機能ブロックと同様の機能を備えるため、説明を省略する。
通信部702は、ホストコンピュータと通信回線を介して接続されており、適宜、情報の授受を行う機能を奏する。
基準情報格納部714は、第1実施例における基準情報24に相当する情報、すなわち、故障診断の基準となる正常な動作を行う基準ATMのマハラノビス距離を予め格納する。
マハラノビス距離算出部710は、第1実施例に説明した方法と同様の方法により、ATM600のマハラノビス距離を算出する。かかる算出の際に、基準ATMの相関係数行列の逆行列および各変数の平均値と標準偏差が必要であるため、マハラノビス距離算出部710は、予め、基準ATMの相関係数行列の逆行列および各変数の平均値と標準偏差を保持するものとする。
本実施例において、時刻歴データ取得処理は第1実施例と同様である。故障診断処理は、ステップS20〜S21の処理を省略して行うこととすればよい。
以上説明した第2実施例のATM600によれば、ATM単体で自装置の故障診断を行うことができる。従って、ATMを出荷した後など、現実に稼動している場所において診断を行うことができ利便性が向上する。診断を行うタイミングとしては、例えば、取引を行わない深夜等定期的に行う、ユーザの指示により行うなど種々のタイミングで適用可能である。また、異常が推測された場合など、通信部702を介して、ホストコンピュータや管理者に通知することとすれば、迅速に対応することができ好適である。
C.変形例:
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明は、これらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができるのは言うまでもない。
C1.変形例1:
例えば、硬貨や磁気カード、電子カード、通帳などの搬送についても本発明を適用することにより、搬送ユニットの異常を検出し、故障を予測することができる。磁気カードでは、記録されている磁気データの周期を時刻歴データとして使用し、搬送のジッタ特性を検定することとしてもよい。また、磁気レベルの絶対値を取得し、時刻歴データとして使用してヘッドの摩耗状態を監視することとしても良い。用紙の搬送、媒体の搬送状態を検出するデータとして、発生する振動や騒音、モータの駆動電流等を用いることとしてもよい。情報は多いほど、高精度に異常を検出することが可能となる。
C2.変形例2:
上述した実施例では、搬送路の上流・下流のそれぞれに、搬送方向に対して左右に1つずつ設置し、合計4つのセンサによって紙幣の通過を検出することとしたが、搬送路の上流・下流にそれぞれ1つずつ、合計2つのセンサによって紙幣の通過を検出することとしてもよい。かかる場合には、スキュー以外の情報を取得することができる。
C3.変形例3:
上述した第1実施例では、故障診断装置10は、マハラノビス距離を、相関係数行列の逆行列を使用して算出することとしたが、これに限られない。例えば、分散・共分散を用いる方法、余因子行列を用いる方法等も、本発明に適用可能である。
C4.変形例4:
上述した第1実施例では、故障診断装置10は、故障診断を行う際に、基準ATM100から時刻歴データを取得し、基準情報24を作成することとしたが、故障診断装置10は、予め、基準情報を持つこととしても良い。かかる場合には、診断ATM300から時刻歴データを取得することにより、処理を開始することができ、処理時間を短縮することが可能となる。
C5.変形例5:
上述した第1実施例では、故障内容推測部15は、推測した故障内容を故障診断装置10のディスプレイに表示することとしたが、例えば、推測した故障内容に基づき、故障原因、程度等まで予測し、通知することとしてもよい。例えば、故障診断装置10に、異常な影響係数を有する変数、またはかかる変数の組合せと、これらに対応する異常原因とを、予め、保持することとすれば、簡易な構成で実現可能である。
第1実施例における故障診断システムのシステム構成を例示する説明図である。 第1実施例における基準ATMの紙幣取扱機構120の構成を例示する説明図である。 第1実施例における基準ATMの制御ユニット200の機能ブロックを例示する説明図である。 第1実施例における時刻歴データ取得処理を説明するフローチャートである。 第1実施例における時刻歴データ記憶部の内容を例示する説明図である。 第1実施例における故障診断装置の機能ブロックを例示する説明図である。 第1実施例における搬送情報を構成する変数を説明する説明図である。 第1実施例における基準ATMにおける搬送情報を例示する説明図である。 第1実施例における基準化後の搬送情報を例示する説明図である。 第1実施例における相関係数行列および相関係数行列の逆行列を例示する説明図である。 第1実施例における基準ATMのマハラノビス距離を説明する説明図である。 第1実施例における診断ATMのマハラノビス距離を説明する説明図である。 第1実施例における基準情報および診断情報の分布状況を示した模式図である。 第1実施例における故障診断処理を説明するフローチャートである。 第1実施例における情報作成処理を説明するフローチャートである。 第1実施例における故障判定処理を説明するフローチャートである。 第1実施例における故障内容推測処理を説明するフローチャートである。 第1実施例における相関値および影響係数を説明する説明図である。 第2実施例におけるATMの機能ブロックを例示する説明図である。
符号の説明
1000...故障診断システム
10...故障診断装置
11...主制御部
12...通信部
13...搬送情報作成部
14...診断部
15...故障内容推測部
16...情報作成部
17...基準化処理部
18...相関係数行列作成部
19...マハラノビス距離算出部
20...搬送情報
21...搬送情報
22...相関係数行列
23...逆行列
24...マハラノビス距離
24...基準情報
25...マハラノビス距離
25...診断情報
26...搬送情報
30...相関値
31...影響係数
50...紙幣
120...紙幣取扱機構
130...入出金部
131...入出金口
132...紙幣鑑別部
133...一時保管庫
134...エンコーダ
140...紙幣収納部
141,142,143...紙幣収納庫
150,151,152,153,154、155、156、157、158、159...検知センサ
200...制御ユニット
201...主制御部
202...通信部
203...入出金処理部
204...搬送制御部
205...時刻歴データ取得部
320...紙幣収納部
400...制御ユニット
500...分布図
510...基準領域
520...診断領域
510a...基準情報データ
520a...診断情報データ
206...紙幣鑑別部
207...時刻歴データ記憶部
207...記時刻歴データ記憶部
610...現金取扱機構
700...制御ユニット
701...主制御部
702...通信部
703...入出金処理部
704...搬送制御部
705...紙幣鑑別部
706...時刻歴データ取得部
707...搬送情報作成部
708...情報作成部
709...基準化処理部
710...マハラノビス距離算出部
711...診断部
712...故障内容推測部
713...時刻歴データ記憶部
714...基準情報格納部

Claims (17)

  1. 現金を搬送する現金取扱装置の故障を診断する故障診断装置であって、
    正常な現金取扱装置において、前記搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される第1の搬送情報から算出されたマハラノビス距離を基準情報として格納する基準情報格納部と、
    前記診断の対象となる診断対象装置において、前記搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される第2の搬送情報を取得する診断搬送情報取得部と、
    診断情報として、前記第2の搬送情報に基づき、マハラノビス距離を算出する診断情報算出部と、
    前記基準情報により規定される領域を基準とした前記診断情報の分布状態に基づき、前記診断対象装置の故障診断を行う診断部とを備える故障診断装置。
  2. 請求項1記載の故障診断装置であって、
    前記診断部は、前記基準情報と、前記診断情報との距離に基づき、前記診断を行う故障診断装置。
  3. 請求項1記載の故障診断装置であって、
    前記診断搬送情報取得部および前記診断情報算出部に代えて、前記診断情報を格納する診断情報格納部とを備える故障診断装置。
  4. 請求項1記載の故障診断装置であって、
    前記基準情報、および、前記診断情報は、前記各現金取扱装置における搬送路の複数の部位ごとに対応して複数構成され、
    前記診断部は、前記部位ごとに、前記診断を行う故障診断装置。
  5. 請求項4記載の故障診断装置であって、
    更に、前記複数の基準情報および前記複数の診断情報に基づき、上位の基準情報および上位の診断情報を作成する上位情報作成部とを備え、
    前記診断部は、前記上位の基準情報、および、前記上位の診断情報に基づき前記診断を行う故障診断装置。
  6. 請求項1記載の故障診断装置であって、
    更に、
    前記第1の搬送情報を取得する基準搬送情報取得部と、
    該第1の搬送情報に基づき、前記基準情報として、前記マハラノビス距離を算出する基準情報算出部とを備える故障診断装置。
  7. 請求項1または請求項6記載の故障診断装置であって、
    前記マハラノビス距離を算出すべき前記現金取扱装置から、該現金取扱装置に設置された複数のセンサによって前記現金の搬送時に取得される時刻歴情報を取得する時刻歴情報取得部と、
    前記取得した時刻歴情情報が、前記正常な現金取扱装置から取得した情報である場合には、前記第1の搬送情報を生成し、前記取得した時刻歴情報が、前記診断対象装置から取得した情報である場合には、前記第2の搬送情報を生成する情報生成部とを備える故障診断装置。
  8. 請求項7記載の故障診断装置であって、
    前記情報生成部は、少なくとも、前記現金の傾き、および、前記現金の搬送時間を含む前記搬送情報を生成する故障診断装置。
  9. 請求項7または請求項8記載の故障診断装置であって、
    前記情報生成部は、前記搬送される所定の現金と、該所定の現金の前もしくは後に搬送される現金との関係を、前記時刻歴情報に基づき生成した情報を含み、前記搬送情報を生成する故障診断装置。
  10. 請求項1記載の故障診断装置であって、
    更に、前記診断対象装置の前記マハラノビス距離と前記搬送情報との相関関係に基づき、該診断対象装置の故障内容を推定する推定部とを備える故障診断装置。
  11. 現金取扱装置であって、
    正常な現金取扱装置の前記搬送情報から算出されるマハラノビス距離を基準情報として、予め、格納する基準情報格納部と、
    現金の搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される搬送情報を格納する搬送情報格納部と、
    診断情報として、前記搬送情報からマハラノビス距離を算出する算出部と、
    前記基準情報により規定される領域を基準とした前記診断情報の分布状態に基づき故障診断を行う診断部とを備える現金取扱装置。
  12. 請求項11記載の現金取扱装置であって、
    複数のセンサを備え、
    該センサによって、前記現金の搬送時に取得される時刻歴情報を取得し管理する時刻歴情報管理部と、
    前記時刻歴情報に基づき、前記搬送情報を生成する情報生成部とを備える現金取扱装置。
  13. 現金を搬送する現金取扱装置の故障を診断する故障診断方法であって、
    (a)正常な現金取扱装置において、前記搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される第1の搬送情報から算出されたマハラノビス距離を基準情報として格納する工程と、
    (b)前記診断の対象となる診断対象装置において、前記搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される第2の搬送情報を取得する工程と、
    (c)診断情報として、前記第2の搬送情報に基づき、マハラノビス距離を算出する工程と、
    (d)前記基準情報により規定される領域を基準とした前記診断情報の分布状態に基づき、前記診断対象装置の故障診断を行う工程とを備える故障診断方法。
  14. 現金取扱装置が故障を診断する故障診断方法であって、
    (a)正常な現金取扱装置の前記搬送情報から算出されるマハラノビス距離を基準情報として、予め、格納する工程と、
    (b)現金の搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される搬送情報を格納する工程と、
    (c)診断情報として、前記搬送情報からマハラノビス距離を算出する工程と、
    (d)前記基準情報により規定される領域を基準とした前記診断情報の分布状態に基づき故障診断を行う工程とを備える故障診断方法。
  15. コンピュータに現金取扱装置の故障診断を実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    正常な現金取扱装置において、前記搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される第1の搬送情報から算出されたマハラノビス距離を基準情報として格納する機能と、
    前記診断の対象となる診断対象装置において、前記搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される第2の搬送情報を取得する機能と、
    診断情報として、前記第2の搬送情報に基づき、マハラノビス距離を算出する機能と、
    前記基準情報により規定される領域を基準とした前記診断情報の分布状態に基づき、前記診断対象装置の故障診断を行う機能とをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  16. コンピュータに現金取扱装置の故障診断を実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    正常な現金取扱装置の前記搬送情報から算出されるマハラノビス距離を基準情報として、予め、格納する機能と、
    現金の搬送に際し、1現金ごとに特定される複数の変数から構成される搬送情報を格納する機能と、
    診断情報として、前記搬送情報からマハラノビス距離を算出する機能と、
    前記基準情報により規定される領域を基準とした前記診断情報の分布状態に基づき故障診断を行う機能とをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  17. 請求項15または請求項16記載のコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
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