JP2005325507A - 長繊維不織布およびタフテッドカーペット用基布およびタフテッドカーペット - Google Patents

長繊維不織布およびタフテッドカーペット用基布およびタフテッドカーペット Download PDF

Info

Publication number
JP2005325507A
JP2005325507A JP2005170668A JP2005170668A JP2005325507A JP 2005325507 A JP2005325507 A JP 2005325507A JP 2005170668 A JP2005170668 A JP 2005170668A JP 2005170668 A JP2005170668 A JP 2005170668A JP 2005325507 A JP2005325507 A JP 2005325507A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
melting point
fabric
tufted carpet
long
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005170668A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4114681B2 (ja
Inventor
Yoshikazu Yakake
善和 矢掛
Yasuyoshi Horiguchi
泰義 堀口
Ko Nakano
興 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2005170668A priority Critical patent/JP4114681B2/ja
Publication of JP2005325507A publication Critical patent/JP2005325507A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4114681B2 publication Critical patent/JP4114681B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Carpets (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

【課題】加熱時に熱収縮を発生しない長繊維不織布、特にバッキング加工時における寸法安定性、カーリングや反り抑制に優れたタフテッドカーペット用基布およびカーリングや反りが少なく、品質に優れたタフテッドカーペット、特にタイルカーペットを提供する。
【解決手段】本発明の長繊維不織布は、熱可塑性樹脂の連続フィラメントで構成された不織布であって、JIS L 1906に準じて測定される該不織布の幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率の範囲が−10〜0%であること特徴とするものである。 本発明のタフテッドカーペット用基布は、かかる長繊維不織布であって、JIS L 1906に準じて測定される該不織布の幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率が−5〜0%の範囲であることを特徴とするものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カーリングや反り抑制に非常に優れた長繊維不織布およびその製造方法およびタフテッドカーペット用基布およびそれを用いてなるタフテッドカーペットに関するものである。
熱可塑性樹脂よりなる連続フィラメントを溶融紡糸して、エアーサッカーなどにより高速牽引した後、フィラメント群を開繊して、移動するネット上に集積して、連続フィラメント相互間を任意の手段により固定して不織布とする、いわゆるスパンボンド不織布によって得られるタフテッドカーペット用基布は、ポリプロピレンフィルムスリットヤーンの織物、ジュート基布などと比較して、パイル糸の整然性が良く、繊維のほつれが生じないなどの利点から増加しつつある。
タフテッドカーペットとは、これら基布にバルクド・コンティニュアス・フィラメント(BCF)などのパイル糸をタフティングマシンを使用してタフトし、いわゆるパイル地を作成し、ループスチーマータイプの連続染色機等によりパイル糸の染色を行った後、パイル地の裏側に塩化ビニル樹脂ペースト、スチレン−ブタジエンラバー(SBR)樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂等の各種樹脂によりバッキングされて製造されてなるものである。タフテッドカーペットの中でも、タイルカーペットは、樹脂バッキング等の後、例えば、50cm角の正方形などのタイル状に裁断されて製造されるものである。
スパンボンド法による長繊維不織布を用いた従来のタフテッドカーペット用基布として、特許文献1(特開平3−104973号公報)において提案されているポリエチレンテレフタレートを芯成分として低融点成分が繊維の表面を全面的に覆っている芯鞘複合繊維を用い、エンボスロールで熱圧着させて得られるタフテッドカーペット用不織布やポリエステル系長繊維ウエブを樹脂接着剤により固定して得られたタフテッドカーペット用基布、また特許文献2(特開平5−93356号公報)で提案されている高融点成分繊維と低融点成分繊維の連続フィラメントで構成された不織布が、エンボスロールにより部分的に熱圧着され、バインダー(樹脂接着剤)で接着固定されてなるタフテッドカーペット用基布などがある。
しかしながら、従来技術によって得られるタフテッドカーペット用基布は、タフト、染色されたパイル地(生機)に加工された後、樹脂バッキングする際の熱の影響により、幅収縮が大きく、必要とされる幅寸法を確保できず製品歩留まりの悪化を招いたり、得られたタフテッドカーペットにおいても基布の収縮力により歪みが残留し、カーリングが発生したり、特にタイルカーペットでは四隅の反りが発生する品質上の問題があった。
この問題は、パイル糸に先染糸や原着糸を用いてタフトされた後、反染を行わずに、樹脂バッキングされる場合において顕著に認められ、生産性の悪化の大きな問題となっていた。
特開平3−104973号公報 特開平5−93356号公報
本発明では、かかる課題に鑑み、加熱時に熱収縮を発生しない長繊維不織布、特にバッキング加工時における寸法安定性、カーリングや反り抑制に優れたタフテッドカーペット用基布およびカーリングや反りが少なく、品質に優れたタフテッドカーペット、特にタイルカーペットを提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の長繊維不織布は、エアーサッカーにより延伸して得られる熱可塑性樹脂の連続フィラメントで構成された不織布であって、JIS L 1906に準じて測定される該不織布の幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率の範囲が−10〜0%であること特徴とするものである。
本発明のタフテッドカーペット用基布は、かかる長繊維不織布であって、JIS L 1906に準じて測定される該不織布の幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率が−5〜0%の範囲であることを特徴とするものである。
さらに、本発明のタフテッドカーペットは、かかるタフテッドカーペット用基布に、パイル糸をタフトし、そのパイル面の裏面にバッキング樹脂層を設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、加熱時に熱収縮を発生しない長繊維不織布、特に幅方向の熱収縮の小さいバッキング加工などにおける寸法安定性や、カーリングや反り抑制に優れたタフテッドカーペット用基布を提供することができ、かかるタフテッドカーペット用基布を用いて得られるタフテッドカーペット、特にタイルカーペットはカーリングや反りが少なく、品質に優れるものである。
本発明は、特にタフテッドカーペットの一次基布に使用する長繊維不織布、特にタフトされた後のタフテッドカーペット用基布(パイル地)の熱収縮を抑制できないものか、鋭意検討した結果、長繊維不織布、さらにかかる不織布を用いたタフテッドカーペット基布のJIS L 1906に準じて測定される幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率が特定の範囲であることによって、上述の要求を見事に満足することを究明したものであり、かかる長繊維不織布を製造する際に、エアーサッカーにより延伸して得られる熱可塑性樹脂の連続フィラメントが集積されてなるウエブシートを加熱融着処理しながら、または加熱融着処理直後に特定の条件で長手方向にシートの延伸処理することによって、上述の要求を好都合に満足する長繊維不織布、特にタフテッドカーペット用基布を得ることができることを究明したものである。
すなわち、本発明の長繊維不織布は、JIS L 1906に準じて測定される該不織布の幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率の範囲が−10〜0%であることが重要である。乾熱収縮率の測定の際の処理温度は、繊維の種類により異なり、たとえばポリエステルの場合は180℃±2℃,ナイロンの場合は160℃±2℃,ポリプロピレンの場合は100℃±2℃の条件が採用される。
この様な特性を持つ長繊維不織布は、熱可塑性樹脂を溶融紡糸し、エアーサッカーにより延伸して得られる連続フィラメントをエアーサッカーより噴射、集積してウエブシート得た後、加熱融着処理を行い、加熱融着処理中もしくは直後にドラフト比率0.5〜10%で長手方向にシートを延伸処理することによって製造することができる。
ドラフト比率とは、少なくとも2本のロールやドラムなど延伸ロールや延伸ドラムの回転速度の比率を示したものであり、ロールやドラムの速度比により延伸する比率を示すものである。また、2ロール(ドラム)以上の場合は、最初と最後のロールの回転速度比率を示すものである。また、特別に延伸ロールなどを用いる必要はなく、加熱融着処理が熱エンボスロールなどによる圧着の場合には、エンボスロールと次の搬送ロールの速度比率、2つサクションドラムなどによる熱風をウエブにエアースルー処理場合には、2つのドラムの速度比率など加熱融着処理中に用いられるロールやドラムの速度比率などによっても示すことができる。
長繊維不織布の幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率が−10%未満の場合は、上記の製造方法で、長手方向の延伸処理をドラフト比率10%以上で行わなければならず、延伸処理の過程でシートが破れるなどのトラブルを誘発しやすく、生産性の観点から好ましくない。 逆に、乾熱収縮率が0%を越える場合、タフテッドカーペット用基布に用いた場合にパイル糸をタフトした後の基布を樹脂バッキングする際に、予熱工程での80〜130℃、バッキング樹脂の乾燥や硬化、キュアリング時での120〜180℃の温度下において、パイル糸の熱収縮に連動する幅方向の構造的な収縮の他に、基布自体が大きく幅方向に熱収縮してしまい、必要となる幅方向の寸法が確保できずに、製品歩留まりが悪化するといったカーペット生産性を著しく悪化させる問題を誘発するため好ましくない。また、例えば、幅方向にタフトするパイル糸の本数を増やして、幅方向の寸法を確保することによって、製品歩留まりを確保することは可能であるが、増加パイル糸分のコストアップにつながる不都合が発生し、また、予熱工程およびバッキング樹脂の乾燥や硬化、キュアリングの温度を低下させて、基布の幅収縮を抑制することによっても必要となる幅方向の寸法を確保することは可能ではあるが、この場合に得られたタフテッドカーペットは、基布に収縮力が残留しているために、カーリング現象やタイルカーペットのような正方形に裁断されたカーペットでは、四隅に反りが発生するといった品質に関与する問題までも解決することは困難である。
かかる長繊維不織布をタフテッドカーペット基布に適用する際には、JIS L 1906に準じて測定される該不織布の幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率の範囲が−5〜0%であることが重要である。幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率の範囲が−5%未満となると、不織布の製造工程での長手方向の延伸処理においてドラフト比率を比較的高く設定する必要があるために、得られた長繊維不織布(タフテッドカーペット基布)の長手方向の乾熱収縮率が大きくなり、タフテッドカーペット製造工程、特にバッキング工程での長手方向の収縮率が大きくなる傾向があり、幅方向の寸法が確保できない問題と比較すると軽度ではあるが製品歩留まりの悪化を招く結果となってしまうため好ましくない。
また発明の長繊維不織布の製造方法において、シートの長手方向の該延伸処理が、加熱条件下で行うことが好ましい。シートが冷却された後に延伸した場合には、フィラメント相互間の熱接着が破壊されやすいばかりか、場合によってはフィラメントの切断が生じやすくなり、不織布の強度が得られにくくなる傾向となる。また、延伸処理時の加熱条件は、接着成分としての低融点成分や接着剤が不織布内に存在している場合には、その融点や軟化点以下の温度、より好ましくは融点より30〜100℃低い温度条件であることが好ましい。また、加熱融着処理時の温度がシートに余熱として残存している場合には、必ずしも延伸処理時に加熱する必要はない。
また、長手方向の該延伸処理の後、シートを急冷することが好ましい。シートを急冷する方法とは、いくつかの冷却ロールを通過させる方法、冷風をシートに吹き付ける方法などを上げることができる。シートを延伸処理したのち、急冷することによりシートの形態が延伸状態で保持されるために好ましいのである。
本発明の長繊維不織布、さらにかかる長繊維不織布を用いてなるタフテッドカーペット用基布は、強度など物理的特性の観点、さらには不織布の生産性の観点から高融点成分と低融点成分からなる熱可塑性合成樹脂の連続フィラメントで構成されていることが好ましく、さらに該低融点成分の熱溶融固化によって連続フィラメント相互間が接着されたものであることが特に好ましい。
低融点成分の熱溶融固化によって連続フィラメント相互間を接着させる処理(加熱融着処理)には、一対の加熱エンボスロールもしくは、加熱エンボスロールと加熱フラットロールによってウエブシートを圧着させる処理、さらには熱風をウエブシートに透過させる処理(熱風エアースルー処理)などを好ましく用いることができる。
この加熱融着処理の際、製造時のエネルギー消費によるコスト的観点から、低融点成分の融点は、高融点成分の融点よりも少なくとも20℃以上低いことが好ましく、特に好ましくは40℃以上低いことが好ましく、また加熱熱融着処理が、低融点成分の融点以上の温度で処理することが好ましい。
この様に、融点差があることは、得られたタフテッドカーペット用基布の特性上においても非常に好ましいものとなる。この融点差によって、連続フィラメント相互間が接着が、低融点成分の熱溶融固化のみにより行われるため、フィラメント相互間の接着点が適度に散在し、不織布が適度にルーズ構造となるため、特にタフト時に、タフトニードルによるフィラメントの切断を生じにくく、タフト後の基布の強力低下のない優れたものとなるのである。このため、長繊維不織布は、高融点成分からなるフィラメントと、低融点成分からなるフィラメントとの混繊ウエブであることが好ましい。
また、長繊維不織布の強度、耐熱性、耐候性などの観点から、高融点成分にはポリエステル、とりわけポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
また、低融点成分には、高融点成分の融点よりも、低い融点を有するものであればいかなる熱可塑性樹脂でもよいが、高融点成分との接着性やリサイクル時に類似の樹脂で構成されていることが好ましい点などから、イソフタル酸共重合やアジピン酸共重合などの共重合ポリエステルであることが好ましい。
また、フィラメントの横断面形状は、円形、楕円形、三角形、四角形、中空構造などいかなる形状のものも使用できるが、タフトカーペット用基布に用いる場合には、タフトニードルによる切断や摩擦を軽減するため円形であるものが好ましく用いられる。また、フィラメントには、カーボンブラック、酸化チタンなどの無機物粒子、紫外線吸収剤、抗菌剤、防カビ剤、難燃剤、導電剤、制電剤、消臭剤などの添加剤を含有してもよいことは言うまでもない。
また、本発明の長繊維不織布は、ニードルパンチやウォータージェトパンチなどによりフィラメントを3次元的に絡合した不織布の形態でもよく、さらにこのような不織布を加熱融着処理して得られる不織布でもよい。
また、本発明の不織布において、フィラメントを構成する熱可塑性樹脂に低融点成分がない場合や低融点成分を含んでいてもさらにフィラメント相互間の接着点数や接着強度を向上させるためには、樹脂接着剤が付着してなることが好ましい。
樹脂接着剤としては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどを用いることができ、エマルジョンやラテックス系の樹脂接着剤を含浸法、スプレー法、コーティング法、ロールコーター法、グラビアコーター法、発泡含浸法など公知の手段を用いて付着させることができる。この際、特に好ましくは連続フィラメント相互間の間隙はある程度維持されていることが、タフト性の観点から好ましい。
さらに、タフテッドカーペット用基布として用いる場合には、タフトニードルとフィラメント間の摩擦を軽減するために、シリコーンオイル、ポリエチレンワックス、高級脂肪酸エステルなどの平滑剤が不織布に付着していることが好ましい。
本発明のかかる長繊維不織布を、タフテッドカーペット用基布として用いることにより、特にタフテッドカーペット製造時のバッキング工程での熱による幅方向の収縮を抑制することができ、また染色工程における長手方向における張力に対しても不織布製造段階で延伸処理されているために、幅収縮の小さい寸法安定性に非常に優れたものとなる。また、かかるタフテッドカーペット用基布が、タフトされたパイル糸とバッキング樹脂層を有するタフテッドカーペット、特にタイル状に裁断されてなるタイルカーペットは、カーリングの発生がなく、四隅の反り発生の小さいといった品質に非常に優れるものである。
また、本発明の長繊維不織布は、タフテッドカーペット用基布に限定されるものではなく、フィルター基材、ルーフィング補強用基材、電線押さえ巻きテープなどの産業用資材、土木用資材、建築用資材、包装や装飾品、台所回りの生活関連資材として用いることができる。
特にフィルター基材に用いる場合には、本発明の長繊維不織布を長手方向にプリーツ加工した後、例えば円形星型上の筒状にして不織布(幅方向)上部および下部の端を樹脂などにより形状固定(ポッティング)する際の樹脂を硬化する加熱時に、不織布が収縮することがなく、不織布の収縮力により樹脂が破壊されてしまうなどの問題を解決することができるものである。
以下実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明が以下の実施態様のみに限定されるものではないことは言うまでもない。なお、実施例ににおける各特性の評価方法は、次の通りである。
(1)長繊維不織布(タフテッドカーペット用基布;以下基布と略す)およびタフト後基布(パイル地)の引張強力
長繊維不織布(基布)およびタフト後基布(パイル地)の引張強力は、JIS L 1906に準じて測定した。
(2)長繊維不織布(基布)のヨコ方向乾熱収縮率
長繊維不織布(基布)のヨコ方向の乾熱収縮率は、JIS L 1906に準じて測定した。
(3)タフト後基布(パイル地)のヨコ(ゲージ)方向乾熱収縮率
基布にナイロンBCF(東レ株式会社製 品番;2600d-160f-M207 )を用いて、1/10ゲージ、ステッチ11コ/2.54cm、パイル高さ 3.5mmの条件でタフティングマシンを使用して得られたタフト後基布(パイル地)を、50cm角に裁断し、130℃の熱風乾燥機で15分間処理した後、幅寸法変化を求め乾熱収縮率とした。
(4)タイルカーペットの反り
タイルカーペットの反りは、JIS L1904に準じて測定した。
実施例1〜3
融点が262℃であるポリエチレンテレフタレートを高融点成分に、融点が230℃であるイソフタル酸共重合ポリエステルを低融点成分として溶融した後、高融点成分フィラメントと低融点成分フィラメントの混繊タイプの口金孔数30ホールの口金を多数配列し、高融点成分と低融点成分の重量比率が85:15となるように溶融ポリマーを押し出し冷却しながら、フィラメントの繊度が11.1デシテックスとなるようにエジェクター(エアーサッカー)にて高速牽引し、フィラメント群を開繊した後、移動するネットコンベア上に噴射、集積した。引き続き、表面温度が235℃であり、凸部圧着面積がロール表面面積の12%であるエンボスロール(凹凸ロール)とフラットロールを用いて線圧60Kg/cmの条件で圧着した後、150℃の雰囲気下でドラフト比率(タテ延伸ロールの回転比率)が(1) 1%、(2) 3%、(3) 5%として延伸処理をした後、15℃の冷風により冷却した。さらに、得られたシートにスプレーにてジメチルポリシロキサンのエマルジョン平滑剤を不織布に対し有効成分で1%付与して目付が約100g/m2の3種類のタフテッドカーペット用基布を作成した。得られた基布のヨコ方向の乾熱収縮率はそれぞれ、(1) −0.2%、(2) −0.8%、(3) −1.5%であった。
引き続き、タフティングマシンを用いて、基布の裏層側からパイル糸(ナイロンBCF、東レ株式会社製2600d-160f-M207 )を1/10ゲージ、ステッチ11コ/2.54cm、パイル高さ3.5mm、ループでタフトし、ループスチーマータイプの連続染色機により染色を行った後、ピンテンターで基布の端部を把持して130℃で拡布乾燥した。
さらに、エンドレスベルト上に下記塩化ビニルバッキング樹脂組成物(X)を厚さ1.3mmで塗工、その上に目付40g/m2のガラス繊維不織布を含浸し、さらに下記塩化ビニルバッキング樹脂組成物(Y)を厚さ1.3mmで塗工し、その上部に約100℃で予熱処理したパイル地を積層し、エンドレスベルト側から塩化ビニルバッキング樹脂組成物を175℃で加熱処理した後、冷却し、50cm角に裁断してタイルカーペットを作成した。
<塩化ビニルバッキング樹脂組成物(X)>
塩化ビニルペースト 100重量部
ジオクチルフタレート 90重量部
炭酸カルシュウム 350重量部
カーボントナー 2重量部
<塩化ビニルバッキング樹脂組成物(Y)>
塩化ビニルペースト 100重量部
ジオクチルフタレート 95重量部
炭酸カルシュウム 300重量部
カーボントナー 2重量部
実施例4
実施例2(ドラフト比率が3%)において、加熱融着処理をエンボスロール(凹凸ロール)とフラットロールではなく、サクションドラムロールを用いて240℃の熱風をエアースルーによって行うこと以外は、実施例2と同様にして、タフテッドカーペット用基布およびタイルカーペットを作成した。
得られた基布のヨコ方向の乾熱収縮率は−0.5%であった。
実施例5
実施例2(ドラフト比率が3%)に記載の平滑剤を付与する前のシートに、樹脂接着剤としてエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂のエマルジョンと平滑剤としてジメチルポリシロキサンのエマルジョン平滑剤を不織布に対し有効成分でそれぞれ6%、1%となるように含浸付与して、150℃の温度で乾燥した。尚、乾燥は、ネット乾燥機で予備乾燥した後、多数のサクションドラムを用いてドラフト比率1%で乾燥、キュアリングを実施して目付が約100g/m2のタフテッドカーペット用基布を作成した。得られた基布のヨコ方向の乾熱収縮率は−1.0%であった。実施例2と同様にしてタイルカーペットを作成した。比較例1
実施例1において、タテ方向延伸処理をしない(リラックス状態)こと以外は、実施例1と同様にして、タフテッドカーペット用基布およびタイルカーペットを作成した。
得られた基布のヨコ方向の乾熱収縮率は、2.2%であった。
実施例1〜5および比較例1の基布(長繊維不織布)の強度、乾熱収縮率、タフト後基布(パイル地)の強度、乾熱収縮率および得られたタイルカーペットの反り品質を表1に示す。
Figure 2005325507
本発明である実施例1〜5の長繊維不織布を用いたタフテッドカーペット用基布は、比較例1と比較して、タフト後基布(パイル地)の乾熱収縮率に優れ、幅方向の寸法安定性に優れたものであり、得られたタイルカーペットの反りについても小さく、反り品質に優れたものであった。

Claims (9)

  1. エアーサッカーにより延伸して得られる熱可塑性樹脂の熱可塑性樹脂の連続フィラメントで構成された不織布であって、JIS L 1906に準じて測定される該不織布の幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率の範囲が、−10〜0%であること特徴とする長繊維不織布。
  2. 該不織布が、高融点成分と低融点成分からなる熱可塑性樹脂の連続フィラメントで構成される請求項1に記載の長繊維不織布。
  3. 該不織布が、該低融点成分の熱溶融固化によって連続フィラメント相互間が接着されたものである請求項2に記載の長繊維不織布。
  4. 該低融点成分が、該高融点成分の融点より少なくとも20℃以上低いものである請求項2〜3のいずれかに記載の長繊維不織布。
  5. 該高融点成分が、ポリエチレンテレフタレートであり、該低融点成分が、共重合ポリエステルである請求項2〜4のいずれかに記載の長繊維不織布。
  6. 該不織布が、樹脂接着剤を含有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の長繊維不織布。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の長繊維不織布であって、JIS L 1906に準じて測定される該不織布の幅方向(ヨコ方向)の乾熱収縮率が−5〜0%の範囲であることを特徴とするタフテッドカーペット用基布。
  8. 請求項7記載のタフテッドカーペット用基布に、パイル糸をタフトし、そのパイル面の裏面にバッキング樹脂層を設けたことを特徴とするタフテッドカーペット。
  9. 該タフテッドカーペットが、タイル状に裁断されてなるタイルカーペットである請求項8に記載のタフテッドカーペット。
JP2005170668A 2005-06-10 2005-06-10 長繊維不織布およびタフテッドカーペット用基布およびタフテッドカーペット Expired - Fee Related JP4114681B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005170668A JP4114681B2 (ja) 2005-06-10 2005-06-10 長繊維不織布およびタフテッドカーペット用基布およびタフテッドカーペット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005170668A JP4114681B2 (ja) 2005-06-10 2005-06-10 長繊維不織布およびタフテッドカーペット用基布およびタフテッドカーペット

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7819397A Division JP3702572B2 (ja) 1997-03-28 1997-03-28 長繊維不織布の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005325507A true JP2005325507A (ja) 2005-11-24
JP4114681B2 JP4114681B2 (ja) 2008-07-09

Family

ID=35472051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005170668A Expired - Fee Related JP4114681B2 (ja) 2005-06-10 2005-06-10 長繊維不織布およびタフテッドカーペット用基布およびタフテッドカーペット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4114681B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190242A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Suminoe Textile Co Ltd 防音カーペット。
JP2015146973A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 キヤノン株式会社 静電容量型トランスデューサおよびその製造方法
JP2019527098A (ja) * 2016-12-27 2019-09-26 コーロン インダストリーズ インク カーペット基布用不織布の製造方法
JP2021069811A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 トーア紡マテリアル株式会社 タフトカーペット及びその製造方法
JP2023501199A (ja) * 2019-11-08 2023-01-18 コーロン インダストリーズ インク スパンボンド不織布およびそれを用いたタイルカーペット

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0670076U (ja) * 1993-03-12 1994-09-30 サンデン株式会社 自動販売機

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190242A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Suminoe Textile Co Ltd 防音カーペット。
JP2015146973A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 キヤノン株式会社 静電容量型トランスデューサおよびその製造方法
JP2019527098A (ja) * 2016-12-27 2019-09-26 コーロン インダストリーズ インク カーペット基布用不織布の製造方法
JP2021069811A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 トーア紡マテリアル株式会社 タフトカーペット及びその製造方法
JP2023501199A (ja) * 2019-11-08 2023-01-18 コーロン インダストリーズ インク スパンボンド不織布およびそれを用いたタイルカーペット
JP7425866B2 (ja) 2019-11-08 2024-01-31 コーロン インダストリーズ インク スパンボンド不織布およびそれを用いたタイルカーペット

Also Published As

Publication number Publication date
JP4114681B2 (ja) 2008-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5716251B2 (ja) 熱接着性不織布芯地の製造方法および使用
KR100235419B1 (ko) 성형가능한 폴리올레핀 터프티드 카페트(turfted carpet)의 제조방법
US8443857B2 (en) Process of thermal transfer using hot melt adhesive lamination for forming a carpet backing and finished carpet or tile product
JP4114681B2 (ja) 長繊維不織布およびタフテッドカーペット用基布およびタフテッドカーペット
TWI633219B (zh) 用於製造結構化的微絲非織造物的方法
US5725705A (en) Dust-control mat having excellent dimensional stability and method of producing the same
JP5366132B2 (ja) タフテッドカーペットの裏加工方法及びその裏加工方法で製造されたタフテッドカーペット。
JP3702572B2 (ja) 長繊維不織布の製造方法
JPH09273063A (ja) 不織布およびタフテッドカーペット用一次基布およびタフテッドカーペットおよびフィルター基材およびフィルター
US3705063A (en) Method of producing high-loft,nonwoven paneling material and covering
JP4906237B2 (ja) タフテッドカーペット一次基布およびタフテッドカーペット
JPH10266057A (ja) 不織布およびタフテッドカーペット用基布およびタフテッドカーペット
JPH09256255A (ja) 不織布およびカーペット用一次基布およびカーペットおよび壁材
JP2007203686A (ja) 皮革様物およびその製造方法
JP5159139B2 (ja) 長繊維不織布の製造方法および人工皮革用基材の製造方法
JP4968840B2 (ja) カーペット用セカンド基布及びその製造方法
US3689353A (en) Nonwoven material and method of making the same
JPH11309063A (ja) タフテッドカーペット用一次基布
US20110263173A1 (en) Carpet tile primary backing systems and methods
JP3650078B2 (ja) カーペットの製法
JPH0931818A (ja) タフテッドカーペット用一次基布およびその製造方法とタフテッドカーペット
JPH10273863A (ja) タフテッドカーペット用基布およびタフテッドカーペット
JPH0593356A (ja) タフテツドカーペツト用基布
JP2008057098A (ja) 立毛調シートおよびその製造方法
US20210170439A1 (en) Absorbent material on a nonwoven fabric basis

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20080306

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20080325

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080407

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees