JP2005324754A - 歩行者保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 走行中の車両と衝突した際に、ボンネットフード後部を持ち上げることにより歩行者を保護する歩行者保護装置において、ボンネットフード後端とフロントウィンドウとの間に生じる隙間部への歩行者の落ち込みを防止する構造を提供する。
【解決手段】 ボンネットフード後端部1bの下側に、車両後方側へ回動可能な複数の遮蔽部材20,20,…を設ける。具体的には、前記各遮蔽部材20,20,…の一端側を、それぞれ、ボンネットフード後端部1bに設けられた回動機構21のフランジ部21bに連結する。そして、歩行者と衝突し、ボンネットフード後部が持ち上げられた状態で、駆動装置22によって前記回動機構21の回動部21aを回動させて、各遮蔽部材20,20,…を車両後方側へ回動させる。遮蔽部材を回動可能に設けるのではなく、車両前後方向にスライド可能に設けて、駆動装置22によって移動させるように構成してもよい。
【選択図】図4

Description

本発明は、歩行者と車両とが衝突した際に、該歩行者を保護するための歩行者保護装置に関し、特に、衝突の際の衝撃を緩衝するための緩衝構造の技術分野に属する。
従来より、走行中の車両が歩行者と衝突して、該歩行者が車両のボンネットフード部分に衝突した場合には、該ボンネットフードが下方へ変形することでそのときの衝撃を十分に吸収して、歩行者への衝撃を軽減するようにしている。
ところが、車両のスタイル等を重視して、ボンネットフード部分を例えば流線形のデザインにすると、該ボンネットフードとその下方に配設されるエンジン等の比較的、剛性の高い構成部品との間隔が狭くなる。その状態で歩行者との衝突によりボンネットフードが下方に変形すると、該ボンネットフードは前記構成部品と干渉するため、衝突時の衝撃を十分に吸収できなくなる可能性がある。
そのため、例えば、特許文献1及び2に示すように、車両が歩行者と衝突した場合には、該車両のボンネットフードの後部を持ち上げるようにして、該ボンネットフードの下方に配設される構成部品との間隔を拡げることで、衝撃によるボンネットフードの下方への変形が阻害されないようにしたものが知られている。これにより、衝突時の衝撃がボンネットフードの変形で十分に吸収されて、歩行者への衝撃を効果的に軽減することができる。
実開昭49−110432号 実開昭59−69075号
しかしながら、上述のように、ボンネットフード後部を持ち上げる構造では、ボンネットフード後端とフロントウィンドウとの間に隙間が生じるため、その隙間内に車両と衝突した歩行者が落ち込んで嵌り込んだり、比較的、硬いフロントウィンドウの下部等に衝突したりして、歩行者が衝撃を受ける可能性があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両と衝突した際に、ボンネットフード後部を持ち上げることにより歩行者を保護する歩行者保護装置において、ボンネットフード後端とフロントウィンドウとの間の隙間部に歩行者が落ち込んだ場合に受ける衝撃に着目して、歩行者の隙間部への落ち込みを防止する構造を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る歩行者保護装置では、歩行者との衝突時に持ち上げられたボンネットフードとフロントウィンドウとの間の隙間部を、遮蔽部材によって覆うようにした。
すなわち、請求項1の発明では、少なくとも車両の衝突時に、歩行者への衝撃を軽減するために、該車両のボンネットフードの前部よりも後部を大きく持ち上げるフード持ち上げ手段を備えた歩行者保護装置を前提とする。そして、前前記ボンネットフードの後部に配設された遮蔽部材と、前記フード持ち上げ手段によって持ち上げられたときに前記ボンネットフード後端部とフロントウィンドウとの間に生じる隙間部を覆うように、前記遮蔽部材を車両後方側へ移動させる移動手段と、を備えているものとする。
この構成により、車両が歩行者と衝突して、該歩行者がボンネットフード上に載せ上げられた場合でも、該ボンネットフードの前部よりも後部を大きく持ち上げることで、ボンネットフード下方に配置された構成部品と該ボンネットフードとの間隔を拡げることができるため、衝撃による該ボンネットフードの下方への変形が阻害されることなく、歩行者への衝撃を十分に軽減することが可能となる。
そして、前記ボンネットフード後部が持ち上げられた場合、ボンネットフード後端部に設けられた遮蔽部材が車両後方側へ移動して、該ボンネットフード後端部とフロントウィンドウとの間に生じる隙間部を覆うため、該隙間部に歩行者が落ち込んで嵌り込んだり、比較的、剛性の高いフロントウィンドウの下部等に衝突したりするのを防止することができる。
上述の構成において、遮蔽部材は、ボンネットフード後端部の下側で後端側を支点として車両後方側に回動可能に設けられていて、移動手段は、フード持ち上げ手段によってボンネットフードが持ち上げられたときに、前記遮蔽部材を車両後方側に回動させる回動手段であるのが好ましい(請求項2の発明)。
こうすれば、ボンネットフード後端部の下側に設けられた遮蔽部材が回動手段によって車両後方側に回動して、ボンネットフード後端部とフロントウィンドウとの間の隙間部が前記遮蔽部材によって覆われるため、その隙間部内への歩行者の落ち込みを確実に防止することができる。しかも、前記遮蔽部材をボンネットフード後端部の下側に設けて、車両後方側に回動させることで、隙間部に落ち込みかけている歩行者を下から支えることができ、歩行者の落ち込みをより効果的に防止することができる。
ところで、一般的に、ボンネットフード後端のエッジ部は上面視で略円弧状に形成されており、該ボンネットフード後端部とフロントウィンドウとの間の隙間部も上面視で略円弧状になるため、遮蔽部材は、車両幅方向に並ぶ少なくとも2枚の板部材によって構成されるのが好ましい(請求項3の発明)。このように、遮蔽部材を複数の部材によって構成すれば、該遮蔽部材を容易に回動させることができるとともに、円弧状の隙間部のほぼ全体を効率良く覆うことができ、該隙間部への歩行者の落ち込みを効果的に防止することができる。
一方、遮蔽部材を上述のように車両後方側に回動可能に設けるのではなく、車両前後方向にスライド可能に設け、移動手段を、フード持ち上げ手段によってボンネットフードが持ち上げられるときに、前記遮蔽部材を車両後方側へスライド移動させるスライド移動手段としてもよい(請求項4の発明)。
このように遮蔽部材がスライド可能な構成であれば、上述のように遮蔽部材を回動させる場合に必要となるボンネットフード下方のスペースが不要になるため、万一、ボンネットフードの持ち上げが遅れて、該ボンネットフードの下側に遮蔽部材を回動させるだけの十分なスペースがない場合でも、遮蔽部材を確実に車両後方側へ移動させることができ、歩行者の隙間部への落ち込みをより確実に防止することができる。
また、上述の構成において、移動手段における遮蔽部材の駆動源は、車両本体側に設けるのが好ましい(請求項5の発明)。こうすれば、モータ等の駆動源をボンネットフードに設ける必要がなくなるので、該ボンネットフードの軽量化を図ることができる。
請求項1の発明に係る歩行者保護装置によれば、車両が歩行者に衝突してボンネットフード後部が持ち上げられる場合、ボンネットフード後端部とフロントウィンドウとの間に生じる隙間部は遮蔽部材によって覆われるため、該隙間部内への歩行者の落ち込みを防止することができ、歩行者の受ける衝撃を軽減することができる。
請求項2の発明によれば、ボンネットフード後端部の下側に設けた遮蔽部材を車両後方側へ回動させて、隙間部を覆うようにしたため、該隙間部へ落ち込みそうな歩行者を下側から支えて、隙間部への落ち込みを確実に防止することができる。特に、請求項3のように前記遮蔽部材を車両幅方向に並ぶ複数の板部材によって構成すれば、隙間部全体を効率良く覆うことができる。
請求項4の発明によれば、ボンネットフード後端部に車両前後方向にスライド可能に遮蔽部材を設けて、ボンネットフードが持ち上げられたときに該遮蔽部材を車両後方側へスライドさせるようにしたため、仮にボンネットフードの持ち上げが遅れたとしても隙間部を覆うことができ、該隙間部内への歩行者の落ち込みをより確実に防止することができる。
請求項5の発明によれば、遮蔽部材の駆動源を車両本体側に設けたため、ボンネットフードを軽量化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る歩行者保護装置を備えた車両Vの前部の概略構造を示す。この車両前部の構造では、フロントガラスG(フロントウィンドウ)の前方に延びてエンジンルームを覆うボンネットフード1(以下、フードと呼ぶ)が設けられている。このフード1の前端直下の車幅方向両側にはヘッドランプ2,2が、また、フード1前端直下で両ヘッドランプ2,2に挟まれた位置にはグリル3が、さらに、両ヘッドランプ2,2及びグリル3の直下には車幅方向に延びるフロントバンパ4が、そして、フード1の車幅方向両側にはフェンダ5,5がそれぞれ設けられている。該フェンダ5で覆われたタイヤハウス内には、それぞれ、フロントタイヤT,Tが装着されており、また、フェンダ5の後方には、それぞれ、フロントドアD,Dが配設されている。さらに、前記フード1の後端とフロントガラスGとの間には、比較的、剛性の高いカウル部6が形成されている。
前記フロントバンパ4には、歩行者と衝突した際にその衝突を検知するための衝突検知センサ11と、歩行者との衝突を予知するための衝突予知用センサ12とが設けられていて、前記フード1には、車両Vと衝突した歩行者が該フード1上に載せ上げられた場合に、そのときの衝撃を検知するためのフード衝撃センサ13が設けられている。そして、図3に示すように、前記各センサ11,12,13及びこれらの各センサ11,12,13からの検出信号に基づいて後述するような制御を行う制御装置30等によって制御部Sが構成されている。
前記衝突検知センサ11は、例えば、接触したかどうかを検出するコンタクトセンサや、衝突時に加わる圧力を検出する圧力センサ等によって構成されており、図3に示すように、該衝突検知センサ11の出力信号は制御装置30へ入力されて、その信号に基づいて該制御装置30で歩行者と衝突したかどうかを判定するようになっている。なお、この衝突検知センサ11及び前記制御装置30により衝突検出手段が構成されている。
前記衝突予知用センサ12は、例えば、歩行者との距離を検出する赤外線センサ等によって構成されていて、この衝突予知用センサ12の出力信号も、前記制御装置30へ入力されて、該制御装置30で車両Vの速度等を考慮して歩行者に衝突するかどうかの予知を行うようになっている。なお、この衝突予知用センサ12及び制御装置30によって衝突予知手段が構成されている。
前記フード衝撃センサ13は、前記衝突検知センサ11と同様に、例えば、コンタクトセンサや圧力センサ等によって構成されており、このフード衝撃センサ13からの出力信号も前記制御装置30に入力されて、その信号に基づいて歩行者がフード1上に乗り上げたかどうかが判定されるようになっている。
また、前記フード1の下側には、図1及び図2に示すように、該フード1の車両幅方向の両側に歩行者と衝突した際または衝突が予知された際に該フード1を持ち上げるためのアクチュエータ14,14が設けられていて、前記衝突検知センサ11及び衝突予知用センサ12によってそれぞれ検出された結果に基づいて前記制御装置30で歩行者と衝突したと判定された場合若しくは衝突すると予知された場合には、前記アクチュエータ14,14が作動するようになっている。なお、このアクチュエータ14,14及び制御装置30によってフード持ち上げ手段が構成されている。
ここで、前記アクチュエータ14は、例えば、モータ等によって上下動するものやソレノイド等を用いた電磁式のものが好ましいが、この限りではなく、ガス圧によって上下動するガス圧式、火薬の爆発によって上下動する火薬式、スプリングの復元力等によってフード1を上方へ持ち上げる機械式のようなものであってもよい。
上述のように歩行者と衝突した場合若しくは衝突すると予知された場合に、前記アクチュエータ14,14が作動すると、図2に示すように、前記フード1の後部は上方へ持ち上げられて、エンジンルーム内に配設されたエンジン等の構成部品(図示省略)との上下方向の間隔が拡げられる。これにより、フード1と構成部品との間の間隔は、該フード1の下方への変形を阻害しないような間隔になり、歩行者がフード1上に載せ上げられた場合には、その衝撃を該フード1の下方への変形によって十分に吸収することができるようになる。このとき、フード前部1aは車両V側にロック等によって係止されているため、前記アクチュエータ14,14によりフード後部が持ち上げられて、フード後端とフロントガラスGとの間には上面視で略円弧状の隙間部7が生じる。なお、前記フード前部1aがロック等によって係止される構造に限らず、フード後部が前部1aよりも大きく持ち上げられる構造であればどのような構造であってもよい。
そして、本願発明の特徴部分であるが、前記フード1の後端部1bの下側には、図1、図2及び図4に示すように、例えば樹脂材料や金属材料等からなる略矩形板状の複数の遮蔽部材20,20,…が車両幅方向に並んで配設されており、これらの遮蔽部材20,20,…は、それぞれ、その一端側(後端側)がフード後端に固定された回動機構21に連結されていて、回動機構21の回転軸を中心として回動可能になっている。すなわち、前記遮蔽部材20は、通常時には図4に示すようにフード後端部1bの下側に位置しているが、フード後部が持ち上げられた場合には、図中に二点鎖線で示すとおり、後端側を支点として車両後方側へ回動し、前記隙間部7を覆うようになっている。
このように、上面視で略円弧状の隙間部7を覆う遮蔽部材20を複数の略矩形状の板部材によって構成することで、該遮蔽部材20の回動が容易になるとともに、大きな隙間を空けることなく略円弧状の隙間部7のほぼ全体を覆うことができるため、歩行者の前記隙間部7への落ち込みをより効果的に防止することができる。
なお、前記遮蔽部材20は、上述のような略矩形状の板部材に限らず、例えば略円弧状など、どのような形状であってもよいし、一体で形成されたものであってもよい。
前記回動機構21は、車両幅方向に延びるヒンジ状の部材からなり、前記遮蔽部材20が車両後方側に回動した状態で、前記回動機構21の回動部21aからそれぞれ車両前後方向に延びるようにフランジ部21b,21bが設けられていて、該フランジ部21b,21bは、それぞれ、前記フード1の後端側及び遮蔽部材20の一端側に連結されている。
前記回動部21aは、詳細は図示しないが、フード1に配設されたモータ等の駆動装置22(駆動源)に連結されていて、前記制御装置30が駆動装置22を作動させることで、該回動部21aが回動して、前記遮蔽部材20を車両後方側若しくは車両前方側へ回動させるようになっている。すなわち、前記制御装置30及び駆動装置22によって回動手段が構成されている。
なお、図1、図2及び図4に示すように、本実施形態では、前記回動機構21をフード後端に設けて、該フード後端を中心として前記遮蔽部材20を回動させるようにしているが、これに限らず、図5に示すように、前記回動機構21をフード後端よりも前方側に配置、すなわち、前記遮蔽部材20の回転中心をフード後端よりも前方側にしてもよい。
また、本実施形態では、前記駆動装置22をフード1に設けるようにしているが、この限りではなく、車両本体側に設けるようにしてもよい。こうすれば、該フード1の軽量化を図ることができる。
次に、上述のような歩行者保護装置の構成において、歩行者が衝突した場合若しくは衝突が予知された場合の動作について、図6に示すフローに基づいて説明する。この図6のフローがスタートすると(スタート)、まず、ステップSA1で前記衝突予知用センサ12によって歩行者との距離を検出して、その検出信号に基づいて前記制御装置30で歩行者と衝突するかどうかを判定(予知)する。このステップSA1で歩行者に衝突すると判定された場合(YESの場合)には、続くステップSA2に進んで、前記制御装置30がアクチュエータ14,14を作動させて、フード後部を上方へ持ち上げる。一方、前記ステップSA1で歩行者には衝突しないと判定された場合(NOの場合)には、スタートへ戻り(リターン)、再びフローがスタートする。
前記ステップSA2でフード後部が持ち上げられると、続くステップSA3において、前記衝突検知センサ11からの検出信号に基づいて前記制御装置30で歩行者と衝突したかどうかを判定し、歩行者と衝突したと判定された場合(YESの場合)には、ステップSA4で前記制御装置30が駆動装置22を作動させ、これにより、回動機構21が回動して、隙間部7を覆うように遮蔽部材20を車両後方側へ移動させる。
このように、車両Vのフロントバンパ4に設けられた前記衝突検知センサ11によって歩行者との衝突を検出した後、歩行者がフード1上に衝突する前に、前記回動機構21を回動させて、隙間部7を覆うように遮蔽部材20を移動させることで、歩行者が前記隙間部7に落ち込むのを確実に防止することができ、比較的、剛性の高いフロントガラスGの下部やカウル部6等から歩行者が強い衝撃を受けないようにすることができる。
一方、前記ステップSA3で歩行者と衝突していないと判定された場合(NOの場合)には、ステップSA6に進んで前記制御装置30で所定時間が経過したかどうかを判定し、所定時間が経過していなければ(NOの場合)、歩行者がまだ車両Vと衝突していないものとして、歩行者との衝突が判定されるまで若しくは所定時間が経過するまでステップSA3の判定を繰り返す。
前記ステップSA4で遮蔽部材20を隙間部7上まで移動させた後、続くステップSA5へ進み、前記フード衝撃センサ13の検出信号に基づいて前記制御装置30で歩行者がフード1上に衝突したかどうかを判定し、衝突したと判定された場合(YESの場合)には、このフローを終了する(エンド)。
一方、前記ステップSA5において、歩行者がフード1上に衝突していないと判定された場合(NOの場合)には、上述のステップSA3におけるNOの場合と同様に、ステップSA6に進んで、所定時間が経過したかどうかの判定を行う。所定時間が経過していなければ(NOの場合)、上述のとおり、ステップSA3へ戻る一方、所定時間が経過したと判定された場合(YESの場合)には、歩行者は車両と衝突しなかった若しくは衝突してもフード1上には衝突していないものとして、続くステップSA7でフード後部を下降させるとともに、前記ステップSA4で移動させた遮蔽部材20を元の位置に戻す。その後、スタートへ戻って(リターン)、再度、このフローがスタートする。
なお、前記図6のフローでは、前記ステップSA1で衝突を予知した後、フード後部を持ち上げるようにしているが、これに限らず、歩行者と衝突したことを検出(ステップSA3)した後、フード後部を持ち上げるようにしてもよい。また、歩行者との衝突が判定された(ステップSA3)後に、遮蔽部材20を移動させるようにしているが、この限りではなく、フード後部の持ち上げ動作と連動させて、遮蔽部材20を移動させるようにしてもよい。
ここで、上述のフローにおいて、フード後部を持ち上げる前記ステップSA2がフード持ち上げ手段に、隙間部7を覆うように遮蔽部材20を車両後方側へ回動させる前記ステップSA4が回動手段に、それぞれ、対応している。
以上より、この実施形態では、歩行者と衝突した場合または衝突が予知された場合に、フード後部を上方に持ち上げることによって、フード1の下方への変形が阻害されないようにして、歩行者への衝撃を軽減するものにおいて、該フード後部を持ち上げることによってフード後端とフロントガラスGとの間に生じる隙間部7を、歩行者がフード1上に衝突する前に遮蔽部材20を車両後方側へ回動させて覆うようにしたため、前記隙間部7に歩行者が落ち込むのを防止することができ、該歩行者がフロントガラスGの下部等によって強い衝撃を受けないようにすることができる。
また、前記遮蔽部材20を下側から車両後方側へ回動させることで、万一、該遮蔽部材20の回動のタイミングが遅れて、歩行者が隙間部7へ落ち込みそうになった場合でも、該歩行者を下から支えることができ、より確実に歩行者の前記隙間部7への落ち込みを防止することができる。
(実施形態2)
図8及び図9は、本発明の実施形態2に係るフード1の後端部1bの概略構成を示していて、前記実施形態1とは、この後端部1bに配設される遮蔽部材の構成のみが異なるだけなので、以下、同一の部分には同一の符号を付し、異なる部分だけを説明する。すなわち、この実施形態2では、遮蔽部材を車両前後方向にスライド可能に配設し、フード後端とフロントガラスGとの間に生じる隙間部7を前記遮蔽部材によって覆うようにしている。
具体的には、図8に示すように、フード後端部1bの上側には、車両前後方向に摺動可能な遮蔽部材25が設けられていて、該遮蔽部材25はフード後部が持ち上げられた場合に、図7に示すように、フード後端とフロントガラスGとの間に生じる隙間部7を覆うように車両後方側へ移動するようになっている。なお、この遮蔽部材25も、前述の実施形態1と同様、例えば樹脂材料や金属材料等からなるものとする。
より詳しくは、前記遮蔽部材25は、上面視で略円弧状の隙間部7を覆うことができるように略円弧状に形成されていて、その後端側には、下方に向かって屈曲した横断面視で略コの字状のストッパ部25aが設けられている。このストッパ部25aは、遮蔽部材25の通常時の位置を決めるためのものであり、該遮蔽部材25が駆動機構(図示省略)によって車両後方側へ移動した後、歩行者が車両に衝突しなかった場合若しくはフード1上に衝突しなかった場合等に、前記遮蔽部材25が車両前方側へ戻るときに、このストッパ部25aがフード1の後端に当接するようになっている。
なお、本実施形態では、前記遮蔽部材25を略円弧状に形成しているが、この限りではなく、例えば略矩形状など、どのような形状にしてもよい。また、前記遮蔽部材25は、複数の部材に分割されていてもよい。
そして、前記遮蔽部材25を車両前後方向にスライド移動させる駆動機構としては、特に図示しないが、例えば、モータ等の回転を利用したものや、ブロワ等で発生する空気圧を利用したものなどが好ましいが、これに限らず、前記遮蔽部材25を車両前後方向に移動させることのできる機構であればどのようなものでもよい。なお、モータやブロワ等の駆動装置は、フード1の軽量化の観点から車両本体側に設けるのが好ましいが、この限りではなく、フード1側に設けてもよい。
本実施形態では、前記遮蔽部材25をフード後端部1bの上側に配設しているが、この限りではなく、フード後端部1bの下側や、図9に示すように、フード1の内部に設けるようにしてもよい。特に、このように前記遮蔽部材25をフード1の内部に配設する場合には、該フード1の内部に閉空間を形成しやすいので、駆動機構としては、ブロワを駆動装置として用いるのが好ましい。
具体的には、図9に示すように、車両本体側に設けられたブロワ22にホース23の一端側を連結し、他端側の開口をフード1の内部に形成される空間部1f内と連通させる。そして、遮蔽部材25を車両後方側へ移動させる際には、前記ブロワ22に正圧を生じさせる一方、該遮蔽部材25を車両前方側へ移動させる際には、前記ブロワ22に負圧を生じさせるようにする。これにより、前記遮蔽部材25を車両前後方向に移動させることが可能になる。
ここで、前記遮蔽部材25を車両前後方向へスライドさせるためのモータやブロワ等の駆動装置20と該駆動装置20を制御する制御装置30とによってスライド移動手段が構成されている。
上述のように、前記遮蔽部材25を車両前後方向にスライド移動させるような構造にすれば、該遮蔽部材25の下側に移動スペースを確保する必要がなくなるため、フード後部が十分に持ち上げられていない状態でも、確実に遮蔽部材25を車両後方側へ移動させて、フード後端とフロントガラスGとの間に生じる隙間部7を覆うことができ、該隙間部7への歩行者の落ち込みを確実に防止することができる。
なお、上述のような構成を有する歩行者保護装置の動作については、前述の実施形態1で説明した図6に示すフローと同じ制御が行われ、実施形態1とは遮蔽部材の移動方法(本実施形態では車両前後方向にスライド)のみが異なるだけなので、詳しい説明は省略する。
以上より、本実施形態では、歩行者との衝突時または衝突が予知された際に、フード後部を持ち上げる構成において、該フード後端部1bに車両前後方向に摺動可能な遮蔽部材25を設けて、フード後部を持ち上げた場合に、該遮蔽部材25をフード後端とフロントガラスGとの間に生じる隙間部7を覆うようにスライド移動させるようにしたため、歩行者が該隙間部7内に落ち込むのを確実に防止することができる。これにより、歩行者のフロントガラスGの下部やカウル部等への衝突を防止することができ、歩行者への衝撃を軽減することができる。
(その他の実施形態)
本発明の構成は、前記各実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記各実施形態では、歩行者がフード1上に衝突したかどうかを検出するフード衝撃センサ13を設けているが、これに限らず、このフード衝撃センサ13は設けなくてもよい。この場合には、一旦、フード1が持ち上げられると、該フード1はそのままの状態で保持されることになる。
以上説明したように、本発明における歩行者保護装置は、ボンネットフード後部が持ち上げられた際にボンネットフード後端とフロントガラスとの間に生じる隙間部への歩行者の落ち込みを防止することができるから、例えば、歩行者と衝突した際にボンネットフード後部が持ち上げられるディプロイアブルフードに特に有用である。
本発明の実施形態1に係る車両前部の概略構造を示す斜視図である。 フード後部が持ち上げられて、隙間部が遮蔽部材により覆われた状態を示す車両前部の斜視図である。 制御部の概略構成を示すブロック図である。 遮蔽部材が車両後方側へ回動する様子を示す図である。 遮蔽部材の回動中心がボンネットフード後端よりも車両前方側に位置しているものにおいて、隙間部が遮蔽部材により覆われた状態を示す斜視図である。 歩行者保護装置の制御フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る遮蔽部材が車両後方側へスライドして、隙間部を覆った状態を示す車両前部の斜視図である。 遮蔽部材が車両後方側へスライドする様子を示す図4相当図である。 ボンネットフードの内部に配設された遮蔽部材が車両後方側へスライドする様子を示す図4相当図である。
符号の説明
V 車両
G フロントガラス(フロントウィンドウ)
1 フード(ボンネットフード)
1a 前部
1b 後端部
1f 空間部
6 カウル部
7 隙間部
11 衝突検知センサ
12 衝突予知用センサ
13 フード衝撃センサ
14 アクチュエータ(フード持ち上げ手段)
20、25 遮蔽部材
21 回動機構
22 駆動装置(回動手段、スライド移動手段)
30 制御装置(フード持ち上げ手段、回動手段、スライド移動手段)

Claims (5)

  1. 少なくとも車両の衝突時に、歩行者への衝撃を軽減するために、該車両のボンネットフードの前部よりも後部を大きく持ち上げるフード持ち上げ手段を備えた歩行者保護装置であって、
    前記ボンネットフードの後部に配設された遮蔽部材と、
    前記フード持ち上げ手段によって持ち上げられたときに前記ボンネットフード後端部とフロントウィンドウとの間に生じる隙間部を覆うように、前記遮蔽部材を車両後方側へ移動させる移動手段と、を備えていることを特徴とする歩行者保護装置。
  2. 請求項1において、
    遮蔽部材は、ボンネットフード後端部の下側で後端側を支点として車両後方側に回動可能に設けられていて、
    移動手段は、フード持ち上げ手段によってボンネットフードが持ち上げられたときに、前記遮蔽部材を車両後方側に回動させる回動手段であることを特徴とする歩行者保護装置。
  3. 請求項2において、
    遮蔽部材は、車両幅方向に並ぶ少なくとも2枚の板部材からなることを特徴とする歩行者保護装置。
  4. 請求項1において、
    遮蔽部材は、ボンネットフードの後部に車両前後方向にスライド可能に設けられていて、
    移動手段は、フード持ち上げ手段によって前記ボンネットフードが持ち上げられるときに、前記遮蔽部材を車両後方側へスライド移動させるスライド移動手段であることを特徴とする歩行者保護装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つにおいて、
    移動手段における遮蔽部材の駆動源は、車両本体側に配設されていることを特徴とする歩行者保護装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016008564A3 (de) * 2014-07-17 2016-03-17 Daimler Ag Fahrzeug
KR101755452B1 (ko) 2011-11-10 2017-07-07 현대자동차 주식회사 차량용 후드 익스텐션 장치
CN111267772A (zh) * 2020-03-23 2020-06-12 吉林大学 一种行人被动保护装置

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