JP2005324092A - フィルタ、内燃機関の排気ガス浄化装置および排気ガス浄化方法 - Google Patents

フィルタ、内燃機関の排気ガス浄化装置および排気ガス浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 再生時に生成されるアッシュを効果的に蓄積して、フィルタの濾過面積や圧力損失を犠牲にすることなく、長寿命化を図ること。
【解決手段】 内燃機関から排出される排気ガスを浄化するためのフィルタであって、このフィルタの排気ガス流入側セル内に、アッシュトラップ層を設けてなるフィルタ。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排気ガス中の粒子状物質等を除去するフィルタと、そのフィルタを用いた排気ガス浄化装置およびこの装置を用いて行う排気ガス浄化方法に関し、とくに前記粒子状物質中に含まれるアッシュを該フィルタ内の特定場所に閉じ込めることによって圧力損失を招くことなく効果的に除去することができるフィルタに特徴を有する技術について提案する。
近年、自動車、建設機械等に搭載される内燃機関では、排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)や炭化水素(HC)等の有害ガス成分を浄化して排気ガスの浄化を図ることが普通である。特に、ディーゼルエンジンの場合は、窒素酸化物(NOx)や炭化水素(HC)に加えて、煤やSOF(Soluble Organic Fraction)等の所謂、粒子状物質(PM:Particulate Matter)を低減することも必要である。
このような技術的背景にあって、従来、種々の内燃機関用排気ガス浄化装置が提案されている。例えば、こうした排気ガス浄化装置の一例として、排気通路に排気ガス中に含まれる粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタを設けたものがある。このフィルタは、所定量の粒子状物質を捕集したとき、エンジンの排気温度を高くするか、ヒータを用いて加熱することにより、該フィルタを昇温させ、捕集された前記粒子状物質を燃焼、除去しようとするものである。
しかしながら、このようなフィルタでは、粒子状物質を燃焼、除去した後に、未燃焼物として生成されるアッシュと呼ばれる無機化合物の凝集により、フィルタ内の排気流路や細孔径が閉塞され、排気の圧力損失が大きくなるという問題があった。
なお、ここでいうアッシュとは、内燃機関の燃料や潤滑油に含まれる種々の添加剤や不純物の成分が内燃機関の燃焼室あるいは前記フィルタ上で結合し、種々の化合物を形成して、これらの化合物が該フィルタに凝集することによって生成したものを言う。例えば、内燃機関の燃料や潤滑油には、硫黄、リン、カルシウム、マグネシウム等の成分が含有されており、燃焼室内において潤滑油中に含まれる成分と混合気中に含まれる成分とが結合し、硫酸カルシウム(CaSO)、燐酸カルシウム(Ca(PO))、あるいは硫酸マグネシウム(MgSO)等の化合物が生成し、これらの化合物が煤(C)と共に凝集し、粒子状物質を形造ることになる。即ち、硫黄は煤に吸収され易いという特性を有することから、フィルタ上に、煤とともに吸収された硫黄が排気ガス中のカルシウムやマグネシウムと結合して、硫酸カルシウム(CaSO)や硫酸マグネシウム(MgSO)等の化合物を生成し、これらの化合物がアッシュとして凝集するのである。
こうしたアッシュ成分としては、その他、化石燃料中にセリウム、鉄等が含まれた添加剤を混入させ、その添加剤(無機化合物)によって酸化反応を促進させることで、再生温度を下げる技術(例えば、特許文献1〜3参照)に用いられている前記添加剤に起因する化合物もまたアッシュとなる。
一般に、これらのアッシュは、再生時に前記粒子状物質から分離すると反応性が低下し、排気ガス流路(有底孔)内で堆積するとき、アッシュ上に他のアッシュが次々と積み重なる特性がある。その結果、フィルタの隔壁内細孔が詰まって、フィルター特性を阻害して圧力損失が大きくなるという問題があった。
このような問題を解決するために、従来、フィルタを振動させることによってアッシュをふるい落とす技術(例えば、特許文献4、5参照)や、フィルタの表面に有機バインダまたは金属バインダによってセラミック粒子を付着させることによって、アッシュをセラミック粒子ごとふるい落とす技術(例えば、特許文献6参照)などが提案されている。
しかしながら、これらの従来技術においては、ふるい落とされたアッシュが、ハニカム構造体の封止部付近から、貫通孔の長手方向に蓄積されることになるので、使用するにつれ、濾過面積が減少して、フィルタの寿命が短くなるという問題があった。
また、ハニカム構造体内にアッシュが蓄積するのを防ぐために、逆方向から洗浄用のガスを流入させ、その洗浄後のアッシュをハニカム構造体の外部に回収する技術も提案されているが、このようなシステムを形成しようとすると極めて煩雑になるという問題があった。
さらに他の従来技術としては、捕集材に、内燃機関の燃料およびまたは潤滑油に含有される所定成分と同等以下の電気陰性度を有する金属を担持したものを利用する技術も提案されている(例えば、特許文献7参照)。
この従来技術は、捕集材には潤滑油に含有される所定成分と同等以下の電気陰性度を有する金属、好ましくは前記所定成分より電気陰性度が低く、かつイオン化傾向が大きい金属を担持させているので、被結合成分が前記所定成分ではなくて、前記電気陰性度の低い金属と結合することを利用するものである。
次に、上流域に塩基性金属を担持させ、燐酸塩、硫酸塩にすることで、下流域のフィルタでアッシュの形成を阻止しようという技術も提案されている(例えば、特許文献8参照)。
この技術では、例えば、硫酸カリウムの方が、硫酸カルシウムよりも凝集度合いが低いために、高温処理あるいは還元雰囲気にすることによって、分解除去しやすくなるのである。
さらに他の従来技術としては、セラミック粒子(炭化珪素等)をガラス質で接合する技術が、知られている(例えば、特許文献9〜11参照)。しかし、これら技術は、フィルタを作製する目的で、セラミック粒子をガラスで接合するものであって、アッシュを取り込むための技術ではないし、またそのようなものでは、結合部のガラス溶融によって、フィルタそのものが却って破壊されるという問題がある。
特開平8−218849号公報 特開2000―167329号公報 特開2001―98925号公報 実開平4−129824号公報 特開平8−28247号公報 特開平10−33923号公報 特開2001−12229号公報 特開2002−371824号公報 特開昭61−26550号公報 特開平8―165171号公報 特開2001−199777号公報
特許文献1〜11に示す従来技術については、上述したとおり、なお解決を必要とする各種の問題点を抱えているのが実情である。
そこで、本発明の目的は、排気ガス中の粒子状物質の燃焼により生成するアッシュが、そのフィルタ内に堆積することに起因する該フィルタ容積の減少または排気ガス流路(セル)の閉塞を招くことなく、かつそれに伴う圧力損失の増大を招くことのないフィルタを提案することにある。
本発明の他の目的は、一定の使用期間後に新品と交換したり、アッシュ除去のために取り外したりというメンテナンスが不要になるだけでなく、簡単な構成によって長寿命化を図ることができるフィルタを提案することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記フィルタを用いた排気ガス浄化装置および排気ガス浄化方法を提案することにある。
発明者らは、上記の目的の実現に向けた研究の中で、アッシュはフィルタのセル内後方(排出側)から順次堆積していくという知見を得て、このような堆積現象を伴うアッシュの除去は、従来技術のように物理的に剥離、除去する方法ではない方法で、フィルタ容積の減少や排気流路の閉塞を抑制しながらフィルタ内の特定の場所にアッシュをコンパクトと集積させるという方法によって除去することが有効であるとの知見を得て本発明を開発した。
すなわち、本発明は、
(1)内燃機関から排出される排気ガスを浄化するためのフィルタであって、このフィルタの排気ガス流入側セル内に、アッシュトラップ層を設けてなることを特徴とするフィルタであり、
(2)内燃機関の排気ガス流路内に、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタを装着してなる内燃機関の排気ガス浄化装置において、このフィルタの排気ガス流入側セル内に、アッシュトラップ層を設けてなることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置である。
(3)内燃機関から排出される排気ガス中の粒子状物質を排気ガス浄化装置の排気ガス通路内に装着したフィルタによって捕集して浄化する方法において、前記フィルタの排気ガス流入側セル内にアッシュトラップ層を設け、このアッシュトラップ層に前記粒子状物質中に含まれるアッシュを捕捉集積させて、フィルタ内の特定位置に閉じ込めて除去することを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法である。
前記アッシュトラップ層は、ガラス質材料にて構成されることが好ましく、低融点ガラスにて構成されること、上記アッシュトラップ層は、低融点無機化合物系フラックス材料にて構成することができる。
前記アッシュトラップ層は、一体型または集合体型ハニカム構造体もしくは積層型ハニカム構造体のセル内封止部近傍に設けられていることが好ましい。
また、前記フィルタは、アッシュトラップ層は前記ハニカム構造体の隔壁表面に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、フィルタ内の特定の場所、即ち、排気ガス流入側の各セル、とくにセルエンド(下流側端部)の封止部近傍にアッシュトラップ層を設け、このアッシュトラップ層にて、排気ガス中の粒子状物質を燃焼、除去する再生時(例えば、550℃程度)に軟化しまたはさらに溶融して生成するアッシュ、即ち粒子状物質の燃焼により未燃焼物として生成したアッシュを、このアッシュトラップ層に順次に吸着させて、そこに閉じ込めように集積させて高密度に堆積固化させることにより、フィルタ容積(濾過面積)の減少または排気流路の閉塞を招くことなく、かつ排気系の圧力損失を抑えた状態で長く使えるため、フィルタの長寿命化が実現できる。
また、本発明の排気ガス浄化装置によると、ある一定の使用期間後に新品と交換したり、アッシュ除去のために取り外したりというメンテナンスが不要となり、しかも構成が簡単であるため、低コスト化を実現することができる。
さらに、本発明方法によれば、アッシュの完全な除去を通じて、排気ガスのより高い浄化が可能である。
本発明は、内燃機関から排出される排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタおよびそれを備えた内燃機関の排気ガス浄化装置において、フィルタ再生温度において軟化し、再生時に未燃焼物として生成するアッシュを取り込んで、そのアッシュをフィルタ内の特定位置、即ち、排気ガス流入側の各セル内のセルエンド部に設けた封止部近傍で捕捉(取り込める)ような構成を有するアッシュトラップ層を設けたことを特徴とする。
上記アッシュトラップ層とは、上述したアッシュを、パティキュレートを燃焼させて除去(再生)するフィルタ再生温度(250℃〜800℃)において、少なくとも一部で液相を生成するか、あるいは軟化するような材料にて構成されたものであることが好ましい。
このようなトラップ層構成材料は、具体的には、フィルタの再生温度で固相から液相に変化するか、少なくとも軟化するガラス質材料、好ましくは、リン酸系ガラスや硫酸カルシウム系ガラス等の低融点ガラス、あるいは低融点無機化合物系フラックス材料を用いることが好ましい。
上記リン酸系ガラスとしては、P2O3−BaO(ガラス転移温度:377℃)、P2O3−ZnO(ガラス転移温度:366℃)、P2O3−BaO−BaF2(ガラス転移温度:366℃)等を用いることができる。
また、硫酸カルシウム系ガラスとしては、CaSO4-NaCl(最低液相温度:726℃)、CaSO4-KCl(最低液相温度:687℃)、CaSO4-NaCl-KCl(最低液相温度:605℃)等を用いることができる。
上記低融点無機化合物系フラックス材料としては、硫酸塩系フラックスやアルカリ塩化物含有硫酸塩系フラックス(以下、「塩化物含有系フラックス」という)を用いることが好ましい。
硫酸塩系フラックスとしては、Li2SO4-0.5Na2SO4+0.5K2SO4(最低融解温度:521℃)、Na2SO4-ZnSO4(最低融解温度:456℃)等を用いることができる。
さらに、塩化物含有系フラックスとしては、Li2SO4-K2SO4-NaCl(最低融解温度:432℃)、Li2SO4-NaCl(最低融解温度:499℃)、Li2SO4-NaCl-KCl(最低融解温度:426℃)等を用いることができる。
以下、本発明にかかるフィルタおよびそのフィルタを用いた内燃機関の排気ガス浄化装置について図面に基づいて具体的に説明する。
なお、ここでは、本発明にかかるフィルタをハニカム構造体とし、本発明にかかる排気ガス浄化装置を、車両用ディーゼルエンジンに適用した態様について説明する。
本発明にかかるフィルタは、多数のセル(通孔)が隔壁(濾過壁)を隔てて長手方向に並列させてハニカム構造としたものを用いる。このような構造だと、フィルタの体積あたりの濾過面積を大きくすることができ、パティキュレートを薄く捕集することができる。
このようなハニカム構造体としては、多数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並列した柱状の多孔質セラミック部材を、シール材層を介して複数個結束させた集合体としたもの(以下、これを「集合体型ハニカム構造体」という)、また全体が単一の部材として形成された多孔質セラミック部材から構成されたもの(以下、これを「一体型ハニカム構造体」という)、多数の板状(シート状物)の多孔質セラミック部材を重ね合わせて積層し、セル孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム構造体としたもの(以下、これを「積層型ハニカム構造体」という)であってもよい。
図1は、ハニカム構造体の一例である集合体型ハニカム構造体の具体例を模式的に示した斜視図であり、図2(a)は、図1に示した集合体型ハニカム構造体の多孔質セラミック部材(ユニット)の斜視図であり、同図(b)は、(a)に示した多孔質セラミック部材のA−A線矢視断面図である。
図1に示すハニカム構造体10は、図2に示す角柱状の多孔質セラミック部材(ユニット)20が、シール材層14を介して複数個結束されて円柱状のセラミックブロック15を構成し、このセラミックブロック15の外周部には、シール材層13が設けられている。
この例において、角柱状の上記多孔質セラミック部材20は、その長手方向に沿って多数のセル(通孔)21が設けられている。上記ハニカム構造体10を排気ガス中のパティキュレートを捕集するためのハニカムフィルタとして使用する場合、多孔質セラミック部材20は、図2(b)に示したように、これらのセル21の両端部開口部のいずれか一方が封止材(プラグ)22により封止されている。
すなわち、このハニカム構造体10は、セラミックブロック15の一方の(排気ガス流入側)セル21はその下流側端部(セルエンド)が封止材22により封止され、他方の(排気ガス流出側)セル21では、上流側端部が封止材22により封止されている。
この場合、排気ガス流入側セル21aに流入した排気ガスは、これらの各セル21aを隔てている隔壁23を通過して、排気ガス流出側のセル21bに移ってから流出するようになっており(いわゆるウォールフロー型)、これらのセル21a、21bどうしを隔てる隔壁23を、粒子捕集用フィルタとして機能させるようになっている。
なお、セラミックブロック15の周囲に形成されたシール材層13は、ハニカム構造体10をハニカムフィルタとして使用したときに、セラミックブロック15の外周から排気ガスの漏れを防止するため、あるいは形状を整えるために形成されている。
図3(a)は、ハニカム構造体の他の形態、即ち、一体型ハニカム構造体の具体例を模式的に示した斜視図であり、同図(b)は、そのB−B線矢視断面図である。
図3(a)に示したように、一体型ハニカム構造体30は、長手方向に沿って多数のセル31a、31bが隔壁33を隔てて併設された柱状の単一の多孔質セラミック焼結体からなる円柱状のセラミックブロック35により構成されている。
このハニカム構造体30を排気ガス中のパティキュレートを捕集するためのフィルタとして使用する場合、セラミックブロック35は、図3(b)に示したように、セル31a、31bの端部のいずれかが一方が封止材32にて封止したものを用いる。
すなわち、ハニカム構造体30のセラミックブロック35では、排気ガス流入側セル31aの端部では下流側端部が封止材32により封止され、排気ガス流出側セル31bの端部では、上流側端部が封止材32により封止されていることが好ましい。
この場合、一方のセル31aに流入した排気ガスは、これらのセル31aを隔てる隔壁33を通過した後、他方のセル31bから流出されるようになっており(いわゆるウォールフロー型)、これらのセル31a、31bどうしを隔てる隔壁33を粒子捕集用フィルタとして機能させることができる。
また、図3には示していないが、セラミックブロック35の周囲には、図1に示したハニカム構造体10と同様に、セラミックブロック15の外周から排気ガスの漏れを防止するため、あるいは形状を整えるためにシール材層を形成してもよい。
上述した本発明にかかるフィルタを構成するハニカム構造体は、セラミック部材の材料として、例えば、コージェライト、アルミナ、シリカ、ムライト、ジルコニア、イットリア等の酸化物セラミック、炭化珪素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック等、チタン酸アルミニウム、上記セラミックとシリコンの複合物等を使用することができる。
本発明にかかるフィルタを形成するハニカム構造体が、図1に示したような集合体型ハニカム構造体である場合、上記セラミック粒子の中では、耐熱性が大きく、機械的特性および化学的安定性に優れるとともに、熱伝導率も大きい炭化珪素が望ましい。
また、本発明にかかるフィルタを形成するハニカム構造体が、図3に示したような一体型ハニカム構造体である場合、コージェライト等の酸化物セラミックが使用される。安価に製造することができるとともに、比較的熱膨張係数が小さく、例えば、ハニカムフィルタとして使用している途中に破壊されることがなく、また、酸化されることもないからである。
本発明にかかるフィルタを形成するハニカム構造体の基材の熱伝導率は、使用するセラミック粒子の種類等により決定されるが、セラミック粒子として炭化物セラミックまたは窒化物セラミックを使用した場合には、3W/m・K〜60W/m・Kであることが望ましく、8W/m・K〜40W/m・Kであることがより望ましい。
その理由は、熱伝導率が3W/m・K未満だと、フィルタの温度が高くなりすぎてフィルタが破損したり、フィルタに担持させた触媒の性能が低下するためであり、60W/m・Kを超えると、フィルタの温度が上がりにくくなるので、パティキュレートの燃焼が起こりにくくなり、排気ガスの浄化が困難になるからである。
また、セラミック粒子として酸化物セラミック(例えば、コーディエライト)を使用した場合の熱伝導率は、0.1W/m・K〜10W/m・Kであることが望ましく、0.3W/m・K〜3W/m・Kであることがより望ましい。
その理由は、熱伝導率が0.1W/m・K未満だと、フィルタの温度が高くなりすぎてフィルタが破損したり、フィルタに担持させた触媒の性能が低下するためでありであり、10W/m・Kを超えると、フィルタの温度が上がりにくくなるので、パティキュレートの燃焼が起こりにくくなり、排気ガスの浄化が困難になるからである。
図1および図3に示したハニカム構造体では、セラミックブロックの形状は円柱状であるが、本発明において、セラミックブロックは柱状であれば円柱状に限定されることはなく、例えば、楕円柱状や角柱状等の形状のものであってもよい。
上記セラミックブロックの気孔率は、20〜80%程度であることが好ましい。その理由は、気孔率が20%未満だと、上記ハニカム構造体をハニカムフィルタとして使用する場合、すぐに目詰まりを起し、一方、気孔率が80%を超えると、セラミックブロックの強度が低下して容易に破壊されるためである。
なお、上記気孔率は、例えば、水銀圧入法、アルキメデス法及び走査型電子顕微鏡(SEM)による測定等、従来公知の方法により測定することができる。
また、上記セラミックブロックの平均気孔径は、5〜100μm程度であることが好ましい。その理由は、平均気孔径が5μm未満だと、上記ハニカム構造体をフィルタとして使用する場合、パティキュレートが容易に目詰まりを起し、一方、平均気孔径が100μmを超えると、パティキュレートが気孔を通り抜けてしまい、該パティキュレートを捕集することができず、フィルタとして機能できないためである。
本発明にかかるフィルタを形成するハニカム構造体において、セラミックブロックのセルのいずれか一方の端部が封止されている場合、この封止材は、多孔質セラミックからなるものであることが望ましい。
その理由は、封止されたセラミックブロックは、多孔質セラミックからなるものであるため、上記封止材を上記セラミックブロックと同じ多孔質セラミックとすることで、両者の接着強度を高くすることができるとともに、封止材の気孔率を上述したセラミックブロックと同様に調整することで、上記セラミックブロックの熱膨張率と封止材の熱膨張率との整合を図ることができ、製造時や使用時の熱応力によって封止材と壁部との間に隙間が生じたり、封止材や封止材に接触する部分の壁部にクラックが発生したりすることを防止することができるからである。
上記封止材が多孔質セラミックからなる場合、その材料としては、例えば、上述したセラミックブロックを構成するセラミック粒子と同様の材料が使用されることが望ましい。
本発明にかかるフィルタを形成するハニカム構造体が、図1に示した集合体型ハニカム構造体である場合、シール材層13、14は、多孔質セラミック部材20の相互間、またはセラミックブロック15の外周部にこれらを囲繞するように配設される。そして、多孔質セラミック部材20間に介在させるシール材層14は、複数の多孔質セラミック部材20どうしを結束する接着剤として機能し、一方、セラミックブロック15の外周部に形成されたシール材層13は、ハニカム構造体をフィルタとして使用する場合、ハニカム構造体10を内燃機関の排気通路に設置した際、セラミックブロック15の外周から排気ガスが漏れ出すことを防止するために機能する。
上述したように、本発明にかかるフィルタを形成するハニカム構造体において、シール材層は、多孔質セラミック部材間、およびセラミックブロックの外周に形成されているが、これらのシール材層は、同じ材料からなるものであって、異なる材料からなるものであってもよい。例えば、無機バインダと、有機バインダと、無機繊維および/または無機粒子とからなるもの等が使用される。さらに、上記シール材層が同じ材料からなるものである場合、その材料の配合比は同じものであって、異なるものであってもよい。
上記シール材層を構成する無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル等が使用される。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機バインダのなかでは、シリカゾルが望ましい。
上記シール材層を構成する有機バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が使用される。これらは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記有機バインダのなかでは、カルボキシメチルセルロースが望ましい。
上記シール材層を構成する無機繊維としては、例えば、シリカ−アルミナ、ムライト、アルミナ、シリカ等のセラミックファイバー等が使用される。これらは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記無機繊維のなかでは、シリカ−アルミナファイバーが望ましい。
上記シール材層を構成する無機粒子としては、例えば、炭化物、窒化物等を挙げることができ、具体的には、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素等からなる無機粉末またはウィスカー等が使用される。これらは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記無機粒子のなかでは、熱伝導性に優れる炭化珪素が望ましい。
上記の部材間に介在させるシール材層14は、緻密質材料からなるものであってもよいが、上記ハニカムフィルタとして使用する場合、その内部への排気ガスの流入が可能になるように、多孔質体を用いる。一方、フィルタ外周に配設するシール材層13は、緻密体からなるものであることが望ましい。それは、このシール材層13は、ハニカム構造体10を内燃機関の排気通路に設置した際、セラミックブロック15の外周から排気ガスが漏れ出すことを防止する目的で使用されるものだからである。
以上説明したように本発明にかかるハニカム構造体は、図1〜3に示すように、セラミックブロックの各セルのいずれか一方の端部に封止材が充填され目封じされた構成であり、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排気ガス中のパティキュレートを捕集するのに好適である。
なお、上記ハニカム構造体のセラミックブロックの隔壁には、ハニカムフィルタに再生処理を施す際、パティキュレートの燃焼を促進するためのPt等の触媒を担持させてもよい。例えば、ハニカム構造体のセラミックブロックにPt、Rh、Pd等の貴金属またはこれらの合金等の触媒を担持させることで、内燃機関等の熱機関やボイラー等の燃焼装置等から排出される排気ガス中のHC、CO及びNOx等の浄化に使用することができる。
次に、本発明にかかるフィルタを形成するハニカム構造体の他の形態である積層型ハニカム構造体について説明する。図4は、積層型ハニカム構造体の具体例を模式的に示した斜視図であり、図4(a)は、図4に示した多孔質セラミック焼結体の斜視図であり、同図(b)は、(a)に示した多孔質セラミック部材のC−C線矢視断面図である。
このフィルタは、板状のシート状物(厚さが0.1〜20mm程度)を厚み方向、即ちフィルタの長手方向に積層した積層体であり、長手方向にセル用の通孔が重なり合ってセル41を形造ってハニカム構造体となるようになっている。
ここで、セル用通孔が重なり合うように積層されているとは、隣り合うシート状物に形成された通孔同士が連通してセル41を形造っていることをいう。
上記シート状物は、セラミックや金属等からなるものを用いることが好ましいが、本発明では、主に無機繊維からなるものが好ましい。
上記シート状物が無機繊維からなる場合は、抄造法等により容易に作製することができ、これを積層することにより積層体からなるハニカム構造体を製造することができるからである。積層体は、無機の接着材等により接着形成されていてもよく、単に物理的に積層されているのみであってもよい。
また、積層体を作製する際には、排気管に装着するためのケーシング(金属製の筒状体)に、直接、嵌挿し、圧力を加えることにより積層させてハニカム構造体とすることができる。
そして、上記ハニカム構造体40は、セルのいずれか一方の端部、即ち排気ガス流入側の下流端が目封じされた多数のセル41aが隔壁43を隔てて長手方向に並設され、フィルタとして機能する円柱形状のものである。
すなわち、図4(b)に示したように、セルは、排気ガス入口側または出口側に相当する端部のいずれかが目封じされ、一方のセル41aに流入した排気ガスは、これらのセルを隔てる隔壁43を通過した後、他方のセル41bから流出し、フィルタとして機能するようになっている。
上記壁部の厚さは、0.2〜10.0mmの範囲が望ましく、0.3〜6.0mmの範囲がより望ましい。
その理由は、0.2mm未満では、強度が弱く、使用中に破損する惧れがあるからであり、10.0mmを超えると、排気ガスが透過しにくくなり圧力損失が大きくなるからである。
また、上記ハニカム構造体の長手方向に垂直な断面におけるセルの密度は、0.16個/cm(1.0個/in)〜62個/cm(400個/in)が望ましく、0.62個/cm(4.0個/in)〜31個/cm(200個/in)がより望ましい範囲である。
その理由は、0.16個/cm未満では、ろ過面積が小さく圧力損失が大きくなりやすいからであり、62個/cmを超えると、貫通孔1個あたりの断面積が小さすぎて、パティキュレートやアッシュが目詰まりしやすくなるからである。また、貫通孔の大きさは、1.4mm×1.4mm〜16mm×16mmが望ましい。
上記無機繊維の材質としては、例えば、シリカ−アルミナ、ムライト、アルミナ、シリカ等の酸化物セラミック、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化珪素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック等を使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記無機繊維の繊維長は、0.1mm〜100mmが望ましく、0.5mm〜50mmがより望ましい。
その理由は、0.1mm未満では、繊維を使用することによる弾性が低下し、形状保持が難しくなるためであり、100mmを超えると、加工性が低下するからである。
また、上記無機繊維の繊維径は、1μm〜30μmであることが望ましく、2μm〜10μmの範囲であることがより望ましい。
その理由は、1μm未満では、強度が不十分であり、30μmを超えると、加工性が低下するからである。
上記ハニカム構造体は、上記無機繊維のほかに、一定の形状を維持するためにこれらの無機繊維同士を結合するバインダを含んでもよい。
上記バインダとしては、例えば、珪酸ガラス、珪酸アルカリガラス、ホウ珪酸ガラス等の無機ガラス、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル等を使用することができる。
上記バインダを含む場合、その含有量は、5wt%〜50wt%であることが望ましく、10wt%〜40wt%であることがより望ましい。
その理由は、5wt%未満では、結合力が不十分であり、50wt%を超えると、逆に、バインダが多すぎて繊維同士の結合が不十分となるからである。
上記ハニカム構造体は、無機粒子及び金属粒子を少量含んでいてもよい。上記無機粒子としては、例えば、炭化物、窒化物、酸化物等を使用することができ、具体的には、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア等からなる無機粉末等を使用することができる。
上記金属粒子としては、例えば、金属シリコン、アルミニウム、鉄、チタン等が使用される。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ハニカム構造体の見かけの密度は、0.05g/cm〜1.00g/cmであることが望ましく、0.10g/cm〜0.50g/cmであることがより望ましい。
その理由は、0.05g/cm未満では、ハニカム構造体の熱容量が小さすぎてパティキュレートの燃焼時に温度が高くなりすぎ、亀裂が生じるからであり、1.00g/cmを超えると、ハニカム構造体の熱容量が大きすぎてパティキュレートの燃焼時に温度が上昇しにくいため、再生が不十分となるからである。
また、上記ハニカム構造体の気孔率は、60容量%〜98容量%であることが望ましく、80容量%〜95容量%であることがより望ましい。
その理由は、60容量%未満では、排気ガスの通過性が低下するからであり、一方、98容量%を超えると、強度が不十分となるからである。
なお、みかけの密度や気孔率は、例えば、重量法、アルキメデス法、走査型電子顕微鏡(SEM)による測定等、従来公知の方法により測定することができる。
本発明のフィルタを形成するハニカム構造体において、それを構成する無機繊維には、白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属からなる触媒が担持されていてもよい。また、貴金属に加えて、アルカリ金属(元素周期表1族)、アルカリ土類金属(元素周期表2族)、希土類元素(元素周期表3族)、遷移金属元素が加わることもある。
このような触媒が担持されていることで、ハニカム構造体を用いたフィルタは、排気ガス中のパティキュレートを捕集し、触媒により再生処理を行うことができるフィルタとして機能するとともに、排気ガスに含有されるCO、HC及びNOx等を浄化するための触媒コンバータとして機能することができる。
図4に示したハニカム構造体10の形状は円柱状であるが、その円柱状に限定されることはなく、例えば、楕円柱状や角柱状等任意の柱形状、大きさのものであってもよい。
本発明にかかるフィルタにおいて重要な構成は、上述したような集合体型ハニカム構造体10、一体型ハニカム構造体30、積層型ハニカム構造体40のいずれかのハニカム構造体を用いることが好ましく、この構造体に形成されている排気ガス流入側セル21a、31a、41aのセルエンドにある封止部近傍あるいは隔壁の表面、さらに隔壁表面の一部とくに下流側の部分に、低融点ガラス等のガラス質材料または低融点無機化合物系フラックス材料からなるアッシュトラップ層100を設けた点にある。
上記低融点ガラスとしては、再生時に捕集したパティキュレートを燃焼、除去させることができる温度、すなわち、フィルタ再生温度(250〜800℃)において軟化もしくは溶融し、ガラス化するような無機化合物、即ちリン酸系ガラスや、硫酸カルシウム系ガラス等が好ましく、そして、その低融点無機化合物系フラックス材料としては、上記温度範囲内で軟化し、もしくは溶融する硫酸塩系フラックスや、塩化物含有系フラックスが好ましい。また、これらの材料のうち、2以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、セル内に、上述したアッシュトラップ層を設ける理由は、下記のとおりである。一般に、フィルタの再生時には、粒子状物質(パティキュレート)が燃焼するが、このとき未燃焼物として残されたアッシュ成分が排気ガスによって吹き飛ばされることになる。そして、その飛ばされたアッシュは、軟化し溶融した状態でガラス化し流動状態になる。こうした流動状態にあるアッシュは、前記アッシュトラップするために互いに引き合い、結合するために、離脱(パティキュレートから)した全ての軟化アッシュがこの部分(アッシュトラップ等に集積していくことになる。即ち、こうして生成した軟化ガラスまたはフラックスがその部分に高密度に集積され、そこで固定化させることになり、それによって、フィルタを長期間使用しても濾過面積が小さくなったり、圧力損失を招くことはなくなるのである。
本発明において、フィルタを形成するハニカム構造体は、セル端部のいずれかが封止材により封止されてなる、所謂ウォールフロー型の場合においては、アッシュトラップ層は、セラミックブロックの隔壁に形成するよりも、排気ガス流出側のセルエンド部の封止部に隣接した位置に形成した方が好ましい。
なぜならば、隔壁にアッシュトラップ層を形成した場合には、トラップ上にアッシュが蓄積され、細孔を埋めてしまうので、排気ガスの流入時の抵抗を大きくさせ、圧力損失を大きくすることになるからである。
一方、排気ガス流入側セルの流出側端部の封止部に隣接してアッシュトラップ層を形成した場合には、アッシュは、その封止部付近に集積することになるので、濾過面積の減少を最小限に押さえることができるからである。しかしながら、フィルタの気孔率や、アッシュトラップ層の厚みを調整すれば、隔壁上に形成させることもできる。
次に、本発明にかかるフィルタを形成する集合体型ハニカム構造体10および一体型ハニカム構造体30の製造方法の一例として、セラミックブロックの所定のセルの一端が封止され、目封じされた形態のハニカム構造体を製造する場合について説明する。
上記ハニカム構造体は、その構造が図3に示したように、全体が一つのセラミックブロックとして形成された一体型ハニカム構造体30である場合には、まず、上述したようなセラミック粒子を主成分とする原料ペーストを用いて押出成形を行い、図3に示したハニカム構造体30と略同形状のセラミック成形体を作製する。
上記原料ペーストは、製造後のセラミックブロックの気孔率が、20〜80%となるものであることが望ましく、例えば、平均粒子径が大きいセラミック粒子粉末と平均粒子径が小さいセラミック粒子とからなる混合粉末にバインダおよび分散媒液を加えたものが使用される。
上記バインダとしては、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が使用される。
上記バインダの配合量は、通常、セラミック粒子粉末100重量部に対して、1〜10重量部程度が望ましい。
上記分散媒液としては、例えば、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール、水等が使用され、この分散媒液は、原料ペーストの粘度が一定範囲内となるように配合される。
上記セラミック粉末とシリコン粉末とからなる混合粉末、バインダおよび分散媒液は、アトライター等で混合し、ニーダー等で充分に混練して原料ペーストとした後、該原料ペーストを押出成形して上記セラミック成形体を作製する。
また、上記原料ペーストには、必要に応じて成形助剤を添加してもよく、その成形助剤としては、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリビニルアルコール等が用いられる。
さらに、上記原料ペーストには、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等の造孔剤を添加してもよい。
上記バルーンとしては、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)及びムライトバルーン等が用いられる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
そして、上記セラミック成形体を、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機及び凍結乾燥機等を用いて乾燥させてセラミック乾燥体とした後、所定のセルの一端に封止材となるペーストを充填し、セルに目封じする封口処理を施す。
次に、上記封止材ペーストが充填されたセラミック乾燥体を、150〜700℃程度に加熱して、上記セラミック乾燥体に含まれるバインダを除去し、セラミック脱脂体とする脱脂処理を施す。
さらに、上記セラミック脱脂体を1400〜2100℃程度に加熱し、セラミック多孔体を製造する。
このように製造されたハニカム構造体は、セラミックブロックの排気ガス流入側セルの流出側端部に封止材が充填されて目封じされた構造であり、上述した排気ガス浄化用ハニカムフィルタとして好適に用いることができる。
また、この場合、上記セラミックブロックのセル壁、即ち各隔壁表面には、ハニカムフィルタに再生処理を施す際、パティキュレートの燃焼を促進するためのPt等の触媒を担持させてもよい。
上記ハニカム構造体は、その構造が図1に示したように、多孔質セラミック部材が、シール材層を介して複数個結束されて構成された集合体型ハニカム構造体10とした場合、まず、上述したセラミック粒子とシリコンとを主成分とする原料ペーストを用いて押出成形を行い、図2に示した多孔質セラミック部材20のような形状の生成形体を作製する。
なお、上記原料ペーストとしては、上述した一体型ハニカム構造体30において説明した原料ペーストと同様のものを使用することができる。
次に、上記生成形体を、マイクロ波乾燥機等を用いて乾燥させて乾燥体とした後、該乾燥体のセルとなるガス流入側の通孔の流出側の端部に封止材となる封止材ペーストを充填し、上記セルを目封じする封口処理を施す。また、前記排気ガス流入側と隣り合う排気ガス流出側セルの上流端を同様にして封止材にて封止する。
次いで、各セルを上述したようにして互い違いに封口処理を施した乾燥体に、上述した一体型ハニカム構造体30と同様の条件で脱脂処理を施した後に、焼成を行うことにより、複数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並設された多孔質セラミック部材を製造することができる。
そして、多孔質セラミック部材20の側面に、シール材層となるシール材ペーストを均一な厚さで塗布し積層する工程を繰り返し、所定の大きさの角柱状の多孔質セラミック部材20の積層体を作製する。
なお、上記シール材ペーストを構成する材料としては、上記ハニカム構造体を説明する際に述べたので、ここではその説明を省略する。
次に、この多孔質セラミック部材20の積層体を加熱してシール材ペースト層51を乾燥、固化させてシール材層14とし、その後、例えば、ダイヤモンドカッター等を用いて、その外周部を図1に示したような形状に切削することで、セラミックブロック15を作製する。
さらに、セラミックブロック15の外周に上記シール材ペーストを用いてシール材層13を形成することで、多孔質セラミック部材がシール材層を介して複数個結束されて構成されたハニカム構造体を製造することができる。
このように製造された集合型ハニカム構造体10は、セラミックブロック(多孔質セラミック部材)の所定のセルの端部に封止材が充填され、目封じされたものであり、上述した排気ガス浄化用ハニカムフィルタとして好適に用いることができる。また、この場合、上記セラミックブロックの壁部(多孔質セラミック部材の隔壁)には、ハニカムフィルタに再生処理を施す際、パティキュレートの燃焼を促進するためのPt等の触媒を担持させてもよい。
本発明においては、上記セラミックブロックのセルのうち、排気ガス流入側セル21a、31aの下流側端部が封止材により目封じされた部分(封止部)に隣接して、アッシュトラップ層100が形成されることが望ましいが、場合によって隔壁表面(セル壁)にこのアッシュトラップ層を形成したものであってもよい。このアッシュトラップ層100は、溶融したガラス質材料を排気ガス流入側セル21a、31a内に流し込んだり、塗布、充填したり、あるいは吹き付けたりした後、冷却することによって形成することができる。
なお、トラップ層を形成するガラス質材料を予め封止材のセル側の表層に均一に被覆、または分散させた状態で埋設させ、その後、この封止材をセル21a、31aの端部に装着してもよい。
また、排気ガス流入側セル21a、31a内にトラップ層を形成した後に、封止材を押し込んで目封じしてもよい。
次に、本発明のフィルタを形成する積層型ハニカム構造体の製造方法について、図5に基づいて説明する。
(1)無機繊維へのアッシュトラップの付与工程
アルミナファイバ等の無機繊維を、例えば、リン酸系ガラスを溶かして作製したスラリーに含浸した後、引き上げ、冷却することにより、ガラス質のアッシュトラップ層が付着担持された無機繊維を調製する。アッシュトラップの担持量は、無機繊維10gに対して、0.01〜90gが好ましい。
このように、本発明によるハニカム構造体では、成形前に構成材料である無機繊維に直接、アッシュトラップ層100を付与することができるため、アッシュトラップ層100をより均一に分散させた状態で担持付着させることができる。
通常、アッシュトラップ層100は、溶融してフィルタから流れ出ないように制御され、再生時には軟化、溶融する性質を利用するものである。従って、アッシュトラップ層の表面が軟化し、溶融している場合(即ち、再生時)において、パティキュレートの反応がおこると、アッシュはすぐにアッシュトラップ層に取り込まれるようにすることが望ましい。すなわち、アッシュトラップを、フィルタ内に均一に設けることによって、アッシュを確実にトラップ層に取り込むことができるのである。
そのため、得られるハニカム構造体では、パティキュレートの燃焼機能及び有害ガスの浄化機能を増大させることができる。なお、アッシュトラップ層の付与は、抄造シートを作製した後に行ってもよい。
(2)抄造用スラリーの調製工程
次に、水1リットルに対し(1)の工程で得られた触媒を担持した無機繊維を5〜100gの割合で分散させ、そのほかにシリカゾル等の無機バインダを無機繊維100重量部に対して10〜40重量部、アクリルラテックス等の有機バインダを1〜10重量部の割合で添加し、さらに、必要により、硫酸アルミニウム等の凝結剤、ポリアクリルアミド等の凝集剤を少量添加し、充分撹拌することにより抄造用スラリーを調製する。
上記有機バインダとしては、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、スチレンブタジエンゴム等が使用される。
(3)抄造工程
上記(2)で得られたスラリーを、所定形状の穴が互いに所定の間隔で形成された穴開きメッシュにより抄造し、得られたものを100〜200℃程度の温度で乾燥することにより、図5(a)に示すような、所定厚さの抄造シート40aを得る。抄造シート40aの厚さは、0.1〜20mmが望ましい。
本発明では、例えば、所定形状の穴が市松模様に形成されているメッシュを用いることにより、両端部用の抄造シート40bを得ることができる。
すなわち、この抄造シートを数枚両端部に用いれば、セルを形成した後、両端部の所定のセルを塞ぐという工程を行うことなく、フィルタとして機能するハニカム構造体を得ることができる。
(4)積層工程
図5(b)に示すように、片側に抑え用の金具を有する円筒状のケーシング42を用いて、まず、ケーシング43内に、両端部用の抄造シート40bを数枚積層した後、内部用の抄造シート40aを所定枚数積層する。そして、最後に、両端部用の抄造シート40bを数枚積層し、さらにプレスを行い、その後、もう片方にも、抑え用の金具を設置、固定することにより、キャニングまで完了したハニカム構造体を作製することができる。もちろん、この工程では、セルが重なり合うように、抄造シート40a、40bを積層する。
本発明のフィルタを形成するハニカム構造体が、このように単に、抄造シートを物理的に積層しているのみであると、このハニカム構造体を上記排気通路に配設した際、このハニカム構造体にある程度の温度分布が発生しても、一枚の抄造シートの温度分布は小さく、クラック等が発生しにくい。
また、上記抄造により、上記無機繊維は、抄造シートの主面にほぼ平行に配向し、積層体を作製した際には、上記無機繊維は、セルの形成方向に対して平行な面に比べてセルの形成方向に対して垂直な面に沿ってより多く配向している。
従って、排気ガスがハニカム構造体の壁部を透過しやすくなる結果、初期の圧力損失を低減することができるとともに、パティキュレートを隔壁内部により深層ろ過しやすくなり、隔壁表面でケーク層が形成されることを抑制して、パティキュレート捕集時の圧力損失の上昇を抑制することができる。
また、排気ガスが無機繊維の配向方向に平行に流れる割合が多くなるために、パティキュレートが無機繊維に付着した触媒と接触する機会が増加し、パティキュレートが燃焼しやすくなる。
さらに、穴の寸法が異なる抄造シートを作製し、これらを積層すれば、セルが凹凸を形成し、その表面積が大きなセルを形成することができる。従って、濾過面積が大きくなり、パティキュレートを捕集した際の圧力損失を低下させることが可能となる。穴の形状については特に四角形に限定されず、三角形、六角形、八角形、十二角形、円形、楕円形等の任意の形状であってよい。
図6は、本発明のフィルタが設置された車両の排気ガス浄化装置の一例を模式的に示した断面図である。
図6において、排気ガス浄化装置600は、主として、本発明にかかるハニカムフィルタ60と、そのハニカムフィルタ60の外方を覆うケーシング630と、ハニカムフィルタ60とケーシング630との間に配置された保持シール材620と、ハニカムフィルタ60の排気ガス流入側に設けられた加熱手段610とから構成されている。
前記ケーシング630の排気ガスが導入される側の端部には、エンジン等の内燃機関に連結された排気導入管640が接続されており、ケーシング630の他端部には、外部に連結された排出管650が接続されている。なお、図6中、矢印は排気ガスの流れを示している。
なお、図示しないが、ハニカムフィルタの前の排気管や、ケーシング内に白金を担持した触媒担体を設置するほうが望ましい。排気ガスの中でも、HC等の低温で反応するガスの発熱を、ハニカムフィルタに伝えることで、フィルタを高温にしやすくなるからである。
上述したパティキュレートフィルタは、粒状物を捕集可能な構造であれば特に形状、構造は限定されないが、なるべく表面積が広いものが好ましい。
例えば、ハニカム構造をなし、多孔質の物質を基材とし、上流側の端部が開放し、かつ下流側の端部が閉塞された第1流路と、上流側の端部が閉塞されかつ下流側の端部が開放された第2流路とを交互にハニカム状に配置して構成された、いわゆるウォールフロー型とすることができる。これら第1流路は下流端が封止材により閉塞された排気ガス流入側セルとなり、第2流路は上流端が封止材により閉塞された排気ガス流出側セルとなって、これらは薄肉の隔壁を介して交互に配置される。
また、図6において、ハニカムフィルタ60の構造は、図1に示した集合体型ハニカム構造体10や、図3に示した一体型ハニカム構造体30と同様であってもよい。
このような構成からなる排気ガス浄化装置600では、エンジン等の内燃機関から排出された排気ガスは、導入管640を通ってケーシング630内に導入され、ハニカムフィルタ60のセルから壁部(隔壁)を通過してこの隔壁でパティキュレートが捕集されて浄化された後、排出管650を通って外部へ排出されることとなる。
そして、ハニカムフィルタ60の隔壁に大量のパティキュレートが堆積し、圧損が高くなると、ハニカムフィルタ60の再生処理が行われる。その再生処理では、加熱手段610を用いて加熱されたガスをハニカムフィルタ60のセルの内部へ流入させて、ハニカムフィルタ60を加熱し、その加熱によって隔壁に堆積したパティキュレートが燃焼除去される。
また、ハニカムフィルタ60の隔壁に、パティキュレートの燃焼を促進するためのPt等の触媒を担持させた場合、パティキュレートの燃焼温度が低下するため、加熱手段610によるハニカムフィルタ60の加熱温度を低くすることができ、場合によっては、加熱手段610による加熱を不要とすることができる。
フィルタの再生とは、捕集したパティキュレートを燃焼させることを意味するが、その再生方法としては、排気ガス流入側に設けた加熱手段によりハニカム構造体を加熱するような方式であってもよく、ハニカム構造体に酸化触媒を担持させ、この酸化触媒により排気ガス中の炭化水素等が酸化することによって発生する熱を利用することで、排気ガスの浄化と並行して再生を行う方式であってもよい。
さらに、固体のパティキュレートを直接酸化する触媒をフィルタに設ける方式やフィルタの上流側に設けた酸化触媒によりNOxを酸化してNOを生成し、そのNOを用いてパティキュレートを酸化する方式であってもよい。
なお、本発明にかかる排気ガス浄化装置600においては、アッシュトラップ層100の溶融温度である250℃〜800℃の温度範囲でパティキュレートが燃焼除去される(再生処理)ように構成されることが好ましく、より好ましくは、500℃〜700℃の温度範囲で再生処理されるように構成される。
一般にディーゼルエンジンでは、その排気ガスは酸素濃度が比較的に高いので、そのディーゼルエンジン用の排気ガス浄化装置の再生処理は、酸素濃度が比較的に高いかあるいは、希土類元素等の酸素吸蔵作用を有する触媒の作用による過剰酸素雰囲気下で行われるのが通常である。
従って、再生温度が800℃を超えると、アッシュトラップ層100を構成するガラス質材料またはフラックス材料が溶融して、多孔体であるフィルタから流れやすくなってしまう。250℃未満では、ガラスまたはフラックスが溶融しないのでアッシュを取り込んで固定化するように機能しない。
本発明にかかるフィルタを作製するにあたり、ガラス質材料または無機化合物系フラックス材料が、250℃〜800℃の温度範囲において溶融、低粘度化し、アッシュトラップを形成する材料としての適用可能性を調べるための試験を予め行って、適用可能なガラス質材料として11種類(試験例1〜11)、無機化合物系フラックス材料として5種類(試験例12〜16)選定した。その結果を表1に示す。
Figure 2005324092
なお、上記試験は、熱重量/示差熱分析装置(TG/DTA)(セイコー電子(株)社製、製品名:TG/DTA220U)を用いて行い、その温度−重量曲線の変化によって、各種材料の最低液相温度、最低融解温度、ガラス転移温度を求め、適用可能性を判断したものである。
このような試験結果に基づいて選択した16種類のアッシュトラップ材料を、一体型/集合体型/積層型のハニカム構造体にそれぞれ適用した例について、以下に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、以下の実施例1〜16は、一体型ハニカム構造体の例であり、実施例17〜32は、集合体型ハニカム構造体の例であり、実施例33〜48は、積層型ハニカム構造体の例である。
(1)市販のコージェライトを用いて、気孔率が45%、平均気孔径が20μm、その大きさが、直径144mm、長さ254mmの円柱形状の多孔質セラミック部材を製造し、これを排気ガス浄化用ハニカムフィルタとして機能するハニカム構造体とした。
(2)このハニカム構造体に、試験例1に示すようなPO系ガラスを400℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーをハニカム構造体の排気ガス流入側セルのセルエンドの封止部に隣接させて厚さ5mmとなるように吹き付けて、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例2に示すようなPO系ガラスを500℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端に設けた封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例3に示すようなPO系ガラスを300℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気ガス流入側セル内の下流端に設けたハニカム構造体の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例4に示すようなCaSO系ガラスで750℃に溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例5に示すようなCaSO系ガラスを700℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーをハニカム構造体の封止部に隣接させて厚さ5mmで塗布充填して、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例6に示すようなCaSO系ガラスを580℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例7に示すようなCaSO系ガラスを770℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例8に示すようなCaSO系ガラスを730℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例9に示すようなCaSO系ガラスを650℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例10に示したCaSO系ガラスを700℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例11に示したCaSO系ガラスを500℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーをハニカム構造体の封止部に隣接させて厚さ5mmで塗布充填して、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例12に示した硫化物系フラックスを570℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例13に示した硫化物系フラックスを530℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーをハニカム構造体の封止部に隣接させて厚さ5mmで塗布充填して、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例14に示した塩化物含有系フラックスを550℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例15に示した塩化物含有系フラックスを480℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例1の(1)と同様のハニカム構造体を用いた。
(2)上記(1)のハニカム構造体に、試験例16に示した塩化物含有系フラックスを480℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
比較例1
(1)実施例1の(1)と同様にしてハニカム構造体を製造したのみで、アッシュトラップ層を形成しなかった。
(1)平均粒径30μmの炭化珪素粉末80重量%と、平均粒径0.5μmの炭化珪素粉末20重量%とを湿式混合し、得られた混合粉末100重量部に対して、有機バインダ(メチルセルロース)を6重量部、界面活性剤(オレイン酸)を2.5重量部、水を24重量部加えて混練して原料ペーストを調製した。
次いで、上記原料ペーストを押出成形機に充填し、押出速度10cm/分にて図23に示した多孔質セラミック部材30と略同形状の生成形体を作製した。
上記生成形体をマイクロ波乾燥機を用いて乾燥させ、セラミック乾燥体とした後、上記生成形体と同様の組成の封止材ペーストを所定の貫通孔の一端に充填し、その後、再び乾燥機を用いて乾燥させ、さらに酸化雰囲気下550℃で3時間脱脂してセラミック脱脂体を得た。
上記セラミック脱脂体を常圧のアルゴン雰囲気下2150℃、2時間で焼成することによって、気孔率が45%、平均気孔径が10μm、その大きさが34.3mm×34.3mm×254mmの多孔質セラミック部材を製造した。
(2)繊維長0.2mmのアルミナファイバ30重量%、平均粒径0.6μmの炭化珪素粒子21重量%、シリカゾル15重量%、カルボキシメチルセルロース5.6重量%、及び、水28.4重量%を含む耐熱性のシール材ペーストを用いて上記多孔質セラミック部材を、図5を用いて説明した方法により多数結束させ、続いて、ダイヤモンドカッターを用いて切断することにより、直径が144mmで円柱形状のセラミックブロックを作製した。
このとき、上記多孔質セラミック部材を結束するシール材層の厚さが1.0mmとなるように調整した。
次いで、無機繊維としてアルミナシリケートからなるセラミックファイバー(ショット含有率:3%、繊維長:0.1〜100mm)23.3重量%、無機粒子として平均粒径0.3μmの炭化珪素粉末30.2重量%、無機バインダとしてシリカゾル(ゾル中のSiO2の含有率:30重量%)7重量%、有機バインダとしてカルボキシメチルセルロース0.5重量%及び水39重量%を混合、混練してシール材ペーストを調製した。
上記シール材ペーストを用いて、上記セラミックブロックの外周部に厚さ1.0mmのシール材ペースト層を形成した。そして、このシール材ペースト層を120℃で乾燥して、円柱形状で排気ガス浄化用ハニカムフィルタとして機能するハニカム構造体を製造した。
(3)このフィルタに、試験例1に示したようなPO系ガラスを400℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmとなるように吹き付けて、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(3)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例2に示したようなPO系ガラスを500℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmとなるように吹き付けて、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例3に示したようなPO系ガラスを300℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmとなるように吹き付けて、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例4に示したCaSO系ガラスを750℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例5に示したCaSO系ガラスを700℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで塗布充填して、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例6に示したCaSO系ガラスを580℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例7に示したCaSO系ガラスを770℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例8に示したCaSO系ガラスを730℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例9に示したCaSO系ガラスを650℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例10に示したCaSO系ガラスを700℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例11に示したCaSO系ガラスを500℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで塗布充填して、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例12に示したような硫酸塩系フラックスを570℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例13に示したような硫酸塩系フラックスを530℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで塗布充填して、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例14に示したような塩化物含有系フラックスを550℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例15に示したような塩化物含有系フラックスを480℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造した。
(2)上記(1)で製造したハニカム構造体に、試験例16塩化物含有系フラックスを480℃で溶かしてスラリーにして、そのスラリーを排気流入側セル内の下流端の封止部に隣接させて厚さ5mmで流し込んで、アッシュトラップ層を形成し、フィルタとした。
比較例2
(1)実施例17の(1)〜(2)と同様にしてハニカム構造体を製造したのみで、アッシュトラップ層を形成しなかった。
(1)無機繊維へのアッシュトラップ、触媒付与工程
アルミナファイバ(平均繊維径:5μm、平均繊維長:0.3mm)を、試験例1に示すようなPO系ガラスを400℃に溶融させたスラリーに2分間含浸した後、Ptを担持したアルミナスラリー(Pt濃度:5wt%)に2分間含浸した後、各アッシュトラップのスラリー調製温度まで加熱することにより、触媒が付着したアルミナファイバを調製した。その結果として、Ptの担持量は、アルミナ10gに対して0.24gであった。
(2)抄造用スラリーの調製工程
次に、(1)の工程で得られたアルミナファイバを水1リットルに対して10gの割合で分散させ、そのほかに無機バインダとして、シリカゾルをファイバに対して5wt%、有機バインダとしてアクリルラテックスを3wt%の割合で添加した。さらに、凝結剤として硫酸アルミニウム、凝集剤としてポリアクリルアミドを、ともに少量添加し、充分撹拌することにより抄造用スラリーを調製した。
(3)抄造工程
上記(2)で得られたスラリーを、4.5mm×4.5mmの穴が互いに2mmの間隔でほぼ全面に形成された直径143.8mmの穴開きメッシュにより抄き、得られたものを150℃で乾燥することにより、4.5mm×4.5mmの穴が互いに2mmの間隔で全面に形成された1mmの厚さの抄造シートA1を得た。
また、両端部用のシートを得るため、4.5mm×4.5mmの穴が市松模様に形成されているメッシュを用い、同様に抄造、乾燥を行うことにより、4.5mm×4.5mmの穴が市松模様で形成された抄造シートBを得た。
(4)積層工程
片側に抑え用の金具が取り付けられたケーシング(円筒状の金属容器)を、金具が取り付けられた側が下になるように立てた。そして、抄造シートBを3枚積層した後、抄造シートA1を150枚積層し、最後に抄造シート3枚を積層し、さらにプレスを行い、その後、もう片方にも、抑え用の金具を設置、固定することにより、その長さが150mmの積層体からなるハニカム構造体を製造し、これをフィルタとした。このハニカム構造体のPtの担持量は、5g/lであった。
なお、この工程では、貫通孔が重なり合うように、各シートを積層した。
試験例2に示すようなPO系ガラスを500℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例3に示すようなPO系ガラスを300℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例4に示したようなCaSO系ガラスを750℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例5に示したようなCaSO系ガラスを700℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例6に示したようなCaSO系ガラスを580℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例7に示したようなCaSO系ガラスを770℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例8に示したようなCaSO系ガラスを730℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例9に示したようなCaSO系ガラスを650℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例10に示したようなCaSO系ガラスを700℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例11に示したようなCaSO系ガラスを500℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例12に示したような硫化物系フラックスを570℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例13に示したような硫化物系フラックスを530℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例14に示したような塩化物含有系フラックスを550℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例15に示したような塩化物含有系フラックスを480℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
試験例16に示したような塩化物含有系フラックスを480℃で溶かしてスラリーにした以外は、実施例33と同様にして積層型ハニカム構造体を製造し、フィルタとした。
比較例3
実施例33の(1)において、アッシュトラップを形成しなかったこと以外は、実施例33と同様にしてハニカム構造体を製造した。
上述した各実施例1〜48および比較例1〜3によって製造したハニカム構造体を、パティキュレートフィルタとしてエンジンの排気通路に配設して排気ガス浄化装置とした。そして、上記エンジンを回転数3000min−1、トルク50Nmでフィルタに8g/lのパティキュレートが捕集されるまで運転し、その後、パティキュレートを燃焼させる再生処理を150回施した。
その後、フィルタを切断してアッシュの有無を目視でアッシュの有無を確認した。
各実施例について、製造条件およびアッシュトラップ層によるアッシュ吸収の有無を表2〜4に示す。
Figure 2005324092
Figure 2005324092
Figure 2005324092
表2〜4に示したように、実施例のハニカム構造体は、アッシュの吸収がおこっていることが確認できた。
以上説明したように、本発明にかかるフィルタは、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排気ガス中のパティキュレートを除去するだけでなく、そのパティキュレートを除去する再生時の燃焼によって生成されるアッシュを、ガラス質材料または無機化合物系フラックス材料からなるアッシュトラップ層によって取り込んで、固定化するのに有用である。
本発明にかかるハニカムフィルタの一例を模式的に示した斜視図である。 (a)は、図1に示したハニカムフィルタを構成する多孔質セラミック部材の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)に示した多孔質セラミック部材のA−A線矢視断面図である。 (a)は、本発明にかかるハニカムフィルタの他の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)に示したハニカムフィルタのB−B線矢視断面図である。 (a)は、本発明にかかるハニカムフィルタのさらに他の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)に示したハニカムフィルタのC−C線矢視断面図である。 図4に示すハニカムフィルタの製造工程の一部を説明する図であり、(a)は、積層される抄造シートを示す概略図、(b)は抄造シートを積層して形成したハニカムフィルタの概略的な斜視図である。 本発明にかかるハニカムフィルタを用いた排気ガス浄化装置の一例を模式的に示した断面図である。
符号の説明
10 ハニカム構造体
13、14 シール材層
15 セラミックブロック
20 多孔質セラミック部材
21 セル
21a 排気ガス流入側セル
21b 排気ガス流出側セル
22 封止材
23 隔壁
30 ハニカム構造体
31 セル
31a 排気ガス流入側セル
31b 排気ガス流出側セル
32 封止材
33 隔壁
35 セラミックブロック
40 ハニカム構造体
41 セル
41a 排気ガス流入側セル
41b 排気ガス流出側セル
43 隔壁
60 ハニカムフィルタ
600 排気ガス浄化装置
610 加熱手段
620 保持シール材
630 ケーシング
640 導入管
650 排出管

Claims (14)

  1. 内燃機関から排出される排気ガスを浄化するためのフィルタであって、このフィルタの排気ガス流入側セル内に、アッシュトラップ層を設けてなることを特徴とするフィルタ。
  2. 前記アッシュトラップ層が、ガラス質材料にて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
  3. 前記アッシュトラップ層が、低融点ガラスにて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ。
  4. 前記アッシュトラップ層が、低融点無機化合物系フラックス材料にて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
  5. 前記アッシュトラップ層が、一体型または集合体型ハニカム構造体もしくは積層型ハニカム構造体のセル内封止部近傍に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルタ。
  6. 前記アッシュトラップ層が、前記ハニカム構造体の隔壁表面に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルタ。
  7. 内燃機関の排気ガス通路内に、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタを装着してなる内燃機関の排気ガス浄化装置において、このフィルタの排気ガス流入側セル内に、アッシュトラップ層を設けてなることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
  8. 前記フィルタは、一体型または集合型ハニカム構造体もしくは積層型ハニカム構造体からなることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  9. 前記アッシュトラップ層が、ガラス質材料にて構成されていることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  10. 前記アッシュトラップ層が、低融点ガラスにて構成されていることを特徴とする請求項7または9に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  11. 前記アッシュトラップ層が、低融点無機化合物系フラックスにて構成されていることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  12. 前記アッシュトラップ層が、一体型または集合体型ハニカム構造体もしくは積層型ハニカム構造体のセル内封止部近傍に設けられていることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  13. 前記アッシュトラップ層が、前記ハニカム構造体の隔壁表面に設けられていることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
  14. 内燃機関から排出される排気ガス中の粒子状物質を排気ガス浄化装置の排気ガス通路内に装着したフィルタによって捕集して浄化する方法において、前記フィルタの排気ガス流入側セル内にアッシュトラップ層を設け、このアッシュトラップ層に前記粒子状物質中に含まれるアッシュを捕捉集積させて、フィルタ内の特定位置に閉じ込めて除去することを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
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