JP2005321578A - 電子写真感光体、塗料、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、塗料、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 黒ポチやかぶり等の画像欠陥の少ない、良好な画像を得ることができる電子写真感光体及び電子写真装置を提供する。
【解決手段】 支持体上に感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が、疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを有し、且つ主鎖がアルケニルエーテル構造のブロックポリマーを含有する電子写真感光体。電子写真感光体1と、前記電子写真感光体を帯電させるための帯電手段3と、帯電手段により帯電された電子写真感光体に対し露光を行い、静電潜像を形成するための露光手段4と、静電潜像の形成された電子写真感光体にトナーを現像するための現像手段5と、現像手段により現像されたトナー像を転写部材上に転写するための転写手段6とを有する電子写真装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真感光体、感光層塗工用塗料、プロセスカートリッジおよび前記電子写真感光体を用いた電子写真装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置において使用される電子写真感光体としては、導電性支持体上にセレンもしくはセレン合金を主体とする光導電層を設けたもの、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機系光導電材料をバインダー中に分散させたもの、および非晶質シリコン系材料を用いたものが知られているが、近年ではコストの低さ、感光体設計の自由度の高さ、無公害性等から有機系感光体が広く利用されるようになってきている。
特に近年では、電荷発生層と電荷輸送層を積層した積層型の電子写真感光体の開発により、従来の有機電子写真感光体の欠点とされていた感度や耐久性において著しい改善がなされ、市場に供されるようになってきた。積層型の電子写真感光体における電荷発生層は、電荷発生物質を真空蒸着や結着樹脂に分散して成膜されるが、製造コストや製造スピード等の問題により一般的には後者が用いられている場合が多い。この電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、各種の樹脂が用いられている。ポリビニルブチラール(特許文献1)、ポリビニルピロリドン(特許文献2)およびアクリル系樹脂(特許文献3)である。
従来、このような樹脂を用いて電荷発生物質を含有した電荷発生層用塗料を製造する場合、電荷発生材料の種類によっては必ずしも満足な分散が行われていない。具体的には、分散液中の顔料の粒径が十分に小さくならず、このため分散後の液安定性も必ずしも満足のいくものとはいえない場合もあった。
特開昭58−105154号公報 特開昭56−113140号公報 特開昭63−311255号公報
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、感光層に、疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを有し、主鎖がアルケニルエーテル構造のブロックポリマーを含有することで、白地部(未露光部)の微小画像欠陥(以後、単に、黒ポチ或いは黒ポチ状画像欠陥ともいう)や、転写時の正帯電によって誘起された感光体内の負電荷が引き起こす画像かぶり等の少ない、良好な画像を得ることができる電子写真感光体を提供するものである。
また、本発明は、上記の電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供するものである。
前記従来技術および課題について鋭意検討した結果、本発明者らは下記に示す本発明を完成するに至った。
本発明は、支持体上に感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを有し、且つ主鎖がアルケニルエーテル構造のブロックポリマーを含有することを特徴とする電子写真感光体に関する。
また、本発明は、前記感光層が、少なくとも電荷を発生するための層と、電荷を輸送するための層とを有し、前記層の少なくとも一方に前記ブロックポリマーを含有する積層型の感光層であることを特徴とする。
また、本発明は、感光層を形成するために用いられる塗料であって、前記塗料中に少なくとも電荷を発生するための材料とブロックポリマーを含有し、前記ブロックポリマーは疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを有し、且つ主鎖がアルケニルエーテル構造のブロックポリマーであることを特徴とする塗料に関する。
また、本発明は、上記の電子写真感光体を帯電させるための手段と、静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像するための手段と、転写後の電子写真感光体上に残余するトナーを回収するための手段とからなる群より選ばれた少なくとも1つの手段と、前記電子写真感光体を一体に支持してなり、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジに関する。
また、本発明は、上記の電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させるための帯電手段と、帯電手段により帯電された電子写真感光体に対し露光を行い、静電潜像を形成するための露光手段と、静電潜像の形成された電子写真感光体にトナーを現像するための現像手段と、現像手段により現像されたトナー像を転写部材上に転写するための転写手段とを有することを特徴とする電子写真装置に関する。
本発明の電子写真感光体は、感光層に、疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを有し、主鎖がアルケニルエーテル構造のブロックポリマーを含有することで、黒ポチやかぶり等の画像欠陥の少ない、良好な画像を得ることができる。
また、本発明は、上記の電子写真感光体を用いて、黒ポチやかぶり等の画像欠陥の少ない、良好な画像を得ることができる、プロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第一は、支持体上に感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が、疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを有し、且つ主鎖がアルケニルエーテル構造のブロックポリマーを含有することを特徴とする電子写真感光体である。
また、本発明におけるブロックポリマーとは、2つ以上の異なるブロックセグメントによって構成される、主鎖がアルケニルエーテル構造のポリマー化合物を意味し、画像欠陥の少ない電子写真感光体を収率よく得るには、ブロックセグメント数が3以上であることが好ましい。
本発明におけるブロックポリマーは疎水性ブロックセグメントを有し、疎水性ブロックセグメントとは水分子との間に結合を作り難いブロックセグメントを意味する。疎水性セグメントは、芳香族炭化水素を側鎖に有する構造であることが好ましい。
また、以下に本発明における疎水性セグメントの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005321578
(Rは水素原子またはアルキル基を示す。)
また、本発明におけるブロックポリマーは親水性ブロックセグメントを有し、親水性ブロックセグメントとは、水分子との間に結合を作り易いブロックセグメントを意味する。親水性セグメントは側鎖にオリゴアルキレンオキシドエーテル鎖またはカルボン酸またはカルボン酸アニオンを有する構造が好ましい。
また、以下に本発明における親水性セグメントの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005321578
(Rは水素原子またはアルキル基を示す。)
なお、親水性セグメントがアニオン性セグメントである場合、カウンターカチオンは原子や化合物であればよく、具体的にはリチウムカチオン、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、カルシウムカチオン等が挙げられるが、本発明においては、カウンターカチオンは特定のものに限定されるものではない。
本発明におけるブロックポリマーに含有される疎水性ブロックセグメントの繰り返し単位数と親水性ブロックセグメントの繰り返し単位数の割合は、1:99〜99:1が好ましく、20:80〜80:20の範囲であることがより好ましい。
次に、本発明に用いられるポリアルケニルエーテル構造を含むブロックポリマーのリビング重合方法について説明する。ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法が報告されているが、青島らによる方法(Polymer Bulletin、15、417〜423(1986)、特開平11−322942号公報)が代表的である。青島らの方法により高分子化合物の合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、さらにはブロックポリマー、グラフトポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。
本発明の第二は電子写真感光体の感光層の構成に関し、前記感光層が少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を有する積層型感光体である。一般的に製造される、電子写真感光体の具体的な構成例としては、電荷発生材料を含有する電荷発生層と、電荷輸送材料を含有する電荷輸送層を有する積層型、あるいは電荷発生材料と電荷輸送材料の両方を同一の層に含有する単層型が挙げられる。更に積層の順序は、支持体側、電荷発生層、電荷輸送層の順で積層する構成が電子写真特性の点で好ましい。
本発明における電荷発生材料の種類として、具体的にはジヒドロキシシリコンフタロシアニン、ジアルコキシシリコンフタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ガリウムフタロシアニン、インジウムフタロシアニン、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等が挙げられる。また、上記以外のフタロシアニン系化合物、アゾ化合物、アントラキノン系化合物、ペリレン系化合物、多環キノン系化合物、スクアリック酸メチン系化合物等、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミダゾール系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド系化合物、ペリレン系化合物が挙げられる。しかしながら、本発明で使用される電荷発生材料は電荷発生能を有する材料であればよく、これらの材料に限定されるものではない。
電荷発生材料の平均粒径は、10〜1000nm、好ましくは10〜500nmが電子写真特性上望ましい。
また、電荷発生材料は前記ブロックポリマーと混合して塗料として用いるのが好ましく、電荷発生材料を混合する場合、各材料を特定の範囲の比率で前記ブロックポリマーと溶剤に分散するか、あるいは個々に分散した液を所定の比率になるように混合しても良いが、塗工液の安定性を考えるとブロックポリマー、電荷発生材料、溶剤を同時分散するほうが好ましい。個々に分散する場合、電荷発生材料や溶剤はそれぞれ別のものでも差し支えない。なお、積層する場合は個々に分散した液を、含まれる材料の量が所定の比率になるようにそれぞれ塗布する。
塗料に含有されるブロックポリマーの含有量は、0.1〜50質量%、好ましくは1〜20質量%の範囲では電荷発生材料を良く分散することができるためより好ましい。
また、電荷発生材料の含有量は、0.1〜50質量%、良好な分散体を得ることが出来、高感度の電子写真感光体を得るためには、1〜20質量%が望ましい。
また、粘度調整や濡れ性を調整する等の目的で分散後の塗工液、あるいは分散時に他の樹脂と混合しても良く、具体的な樹脂の例としては、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリビニルカルバゾール、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリビニルベンザール、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリスルホン、ポリアリレート及び塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等が挙げられるが、本発明で使用される樹脂はこれらに限定されるものではない。
また、本発明における支持体とは導電性を有するものであればよく、アルミニウム及びステンレス等の金属、あるいは導電層を設けた金属、プラスチック及び紙等が挙げられ、形状としては円筒状及びフィルム状等が挙げられる。
また、支持体と感光層の間には、バリヤー機能と接着機能を持つ下引き層を設けることもできる。下引き層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、カゼイン、ポリアミド、ニカワ及びゼラチン等が挙げられる。これらは、適当な溶剤に溶解して支持体上に塗布される。下引層の膜厚は5μm以下、更には0.5〜3μmが好ましい。
更に、支持体と下引き層との間に、基体のムラや欠陥の被覆、及び画像入力がレーザー光の場合には散乱による干渉縞防止を目的とした導電層を設けることが好適である。これはカーボンブラック、金属粒子及び金属酸化物等の導電性粉体を結着樹脂中に分散して形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特に10〜30μmであることが好ましい。
感光層上には、必要に応じて保護層を設けてもよい。保護層はポリビニルブチラール,ポリエステル,ポリカーボネート(ポリカーボネートZ,変性ポリカーボネートなど),ナイロン,ポリイミド,ポリアリレート,ポリウレタン,スチレン−ブタジエンコポリマー,スチレン−アクリル酸コポリマー,スチレン−アクリロニトリルコポリマーなどの樹脂を適当な有機溶剤によって溶解し、感光層の上に塗布、乾燥して形成できる。保護層の膜厚は、0.05〜20μmが好ましい。
また、保護層中に導電性粒子や紫外線吸収剤などを含ませてもよい。導電性粒子としては、例えば酸化錫粒子などの金属酸化物が好ましい。
上記のすべての層の塗布方法としては、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法及びビームコーティング法等を用いることができる。
本発明の第三は、前記感光体の製造方法に関し、前記電子写真感光体が感光層塗工用塗料の塗布により製造されることが好ましく、更に好ましくは、前記感光層塗工用塗料中に少なくとも電荷発生材料を内包した前記ブロックポリマー分散体を含有することである。本発明で行われる塗料の塗布方法としては目的とする膜厚を均一に得られる方法ならば良く、具体的には、浸漬塗布、バーコーダー塗工、スピンコーティング、スプレーコーティング等が挙げられるが、一般的に電子写真感光体の作成には浸漬塗布法が多く用いられる。また、本発明中における内包の定義は、電荷発生材料を取り囲うようにブロックポリマーがミセルまたは逆ミセル構造を形成することを意味し、この現象は電子顕微鏡等によって確認することができる。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザー製版及びファクシミリ等の電子写真応用分野も広く利用することができる。
次に、本発明のプロセスカートリッジ並びに電子写真装置について説明する。図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。図においては、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)からの露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期取りされて給送された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写材7は感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理がされた後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図のように一次帯電手段3が帯電ローラーを用いた接触帯電手段であるので、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に支持して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。たとえば一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化し、装置本体のレール等の案内手段12を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光を用いる、あるいはセンサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。まず、ブロックポリマーの一例として、合成例を示す。なお、以下に示す「%」および「部」は、それぞれ「質量%」および「質量部」を意味する。
合成例1
<イソブチルビニルエーテルとCH2 =CHOCH2 CH2 OPhPh:(IBVE−r−BPhOVE:Aブロック)と、2−メトキシエチルビニルエーテル(MOVE:Bブロック)と、4−(2−ビニルオキシ)安息香酸(BBVE:Cブロック)からなるトリブロック高分子化合物・ポリ[(IBVE−r−BPhOVE)−b−(MOVE)−b―(EBVE)]の合成>(ここで、rはランダムポリマー、bはブロック高分子化合物であることをそれぞれ示す記号である)
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス気流下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、IBVE6mmol(ミリモル)、BPhOVEを6mmol、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.1mmol、及びトルエン11mlを加え、攪拌しながら反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、Aブロックの重合の完了を確認した。
次いで、Bブロック成分としてMOVE12mmolを添加、GPCを用いてモニタリングし、Bブロックの重合の完了を確認した。
Bブロックの重合終了後、EBVE3.6mmolのトルエン溶液を添加、24時間後、0.3質量%のアンモニア/メタノール水溶液を加えることで重合反応の停止を行い、ブロックポリマー前駆体のトルエン溶液を得た。トルエン溶液を0.6mol/lの希塩酸と純水で洗浄を行った後、エバポレーターでトルエンを除去、メタノールを用いて再沈殿を行うことで精製を行い、ブロックポリマー前駆体を得た。次いで、ブロックポリマー前駆体をジメチルホルムアミドに溶解させた後、18.0mmolの水酸化ナトリウムを加え、室温で72時間の攪拌を行い、Cブロックのエチル安息香酸の脱保護を行った。反応終了後、エバポレーターでジメチルホルムアミドを除去し得られた固形物をクロロホルムに溶解した後、クロロホルム溶液を0.6mol/lの希塩酸と水により洗浄を行った。洗浄後、クロロホルムをエバポレーターで除去することで、目的とするトリブロック高分子化合物を得た。化合物の同定は、 1H―NMRおよびGPCを用いて行った。Mn=23000、Mw/Mn=1.44であった。重合比はA:B:C=100:100:30であり、Aブロック内の2種のモノマーの重合比は1:1であった。
実施例1
合成例1で得たトリブロック高分子化合物6質量部を、テトラヒドロフラン100質量部に溶解した後、CuKαのX線回折における回折角2θ±0.2゜の9.0゜、14.2゜、23.9゜、27.1゜に強いピークを有するチタニルフタロシアニン6質量部を加え、超音波ホモジナイザーで10分間分散を行った後、100質量部を用いて水相へ変換、これに0.1N水酸化ナトリウム水溶液を0.1ml加えさらに超音波ホモジナイザーに10分間かけることで電荷発生層塗工用分散液を得た。このようにして得られた分散液を、30日間、30℃で保存を行った際の沈降具合を評価したところ、沈降は見られなかった。
実施例2
チタニルフタロシアニンに代え、CuKαのX線回折における回折角2θ±0.2°の7.5°、9.9°、16.3゜、18.6°、25.1°および28.3゜に強いピークを有する、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを使用した以外は、実施例1と同様な方法を用いて電荷発生層塗工用分散液を得た。実施例1と同様な方法で、前記電荷発生層塗工用分散液の評価を行ったところ、沈降は見られなかった。
実施例3
チタニルフタロシアニンに代え、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.3゜)の9.2゜、14.0°、15.3°、19.7°、23.4°、27.1゜にそれぞれ強いピークを有する、ジヒドロキシシリコンフタロシアニンを使用した以外は、実施例1と同様な方法を用いて電荷発生層塗工用分散液を得た。実施例1と同様な方法で、前記電荷発生層塗工用分散液の評価を行ったところ、沈降は見られなかった。
実施例4
チタニルフタロシアニンに代え、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.3゜)の8.1°、12.2°、13.0°、17.0°、18.7°、23.3°、26.0°、27.8°、30.4°にそれぞれ強いピークを有するジメトキシシリコンフタロシアニンを使用した以外は、実施例1と同様な方法を用いて電荷発生層塗工用分散液を得た。実施例1と同様な方法で、前記電荷発生層塗工用分散液の評価を行ったところ、沈降は見られなかった。
実施例5
チタニルフタロシアニンに代え、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.3゜)の8.4°、10.9°、11.7°、14.6°、16.7°、17.2°、24.6°、26.8°にそれぞれ強いピークを有するジエトキシシリコンフタロシアニンを使用した以外は、実施例1と同様な方法を用いて電荷発生層塗工用分散液を得た。実施例1と同様な方法で、前記電荷発生層塗工用分散液の評価を行ったところ、沈降は見られなかった。
実施例6
チタニルフタロシアニンに代え、2θ±0.2°にCuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.3゜)の8.3°、12.3°、14.9°、23.2°、25.0°及び27.5°に強いピークを有するジアセトキシシリコンを使用した以外は、実施例1と同様な方法を用いて電荷発生層塗工用分散液を得た。実施例1と同様な方法で、前記電荷発生層塗工用分散液の評価を行ったところ、沈降は見られなかった。
比較例1
CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.3゜)の9.2゜、14.0°、15.3°、19.7°、23.4°、27.1゜にそれぞれ強いピークを有する、ジヒドロキシシリコンフタロシアニン6質量部を4−メトキシ−4−メチルペンタノン36質量部とともに、超音波ホモジナイザーで10分間分散を行った。次に、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、デンカブチラール#6000C)3質量部とフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド(株)製、UCAR)3質量部の10%4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2溶液と混合して電荷発生層塗工用分散液を調整した。実施例1と同様な方法で、前記電荷発生層塗工用分散液の評価を行ったところ、分散液中で凝集と沈降が観測された。
比較例2
ジヒドロフタロシアニンに代え、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.3゜)の8.1°、12.2°、13.0°、17.0°、18.7°、23.3°、26.0°、27.8°、30.4°にそれぞれ強いピークを有するジメトキシシリコンフタロシアニンを用いた以外は比較例1と同様な方法で電荷発生層塗工用分散液を調整した。実施例1と同様な方法で、前記電荷発生層塗工用分散液の評価を行ったところ、分散液中で凝集と沈降が観測された。
比較例3
ジヒドロフタロシアニンに代え、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.3゜)の8.4°、10.9°、11.7°、14.6°、16.7°、17.2°、24.6°、26.8°にそれぞれ強いピークを有するジエトキシシリコンフタロシアニンを用いた以外は比較例1と同様な方法で電荷発生層塗工用分散液を調整した。実施例1と同様な方法で、前記電荷発生層塗工用分散液の評価を行ったところ、分散液中で凝集と沈降が観測された。
比較例4
ジヒドロフタロシアニンに代え、CuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.3゜)の8.3°、12.3°、14.9°、23.2°、25.0°及び27.5°に強いピークを有するジアセトキシシリコンを用いた以外は比較例1と同様な方法で電荷発生層塗工用分散液を調整した。実施例1と同様な方法で、前記電荷発生層塗工用分散液の評価を行ったところ、分散液中で凝集と沈降が観測された。
実施例7
10%酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉体50部、レゾール型フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部およびシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、数平均分子量3000)0.002部を1mmφガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料を調製した。
直径30mm、長さ260.5mmのアルミニウムシリンダー上に、上記導電層用塗料を浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥させ、膜厚が20μmの導電層を形成した。この導電層上にポリアミド(商品名M995、日本リルサン株式会社製)10.0部、ポリアミド(商品名CM−8000、帝国化学産業株式会社製)30.0部、メチルアルコール412部、n−ブチルアルコール206部からなる中間層用塗料を浸漬塗布、100°Cで10分間乾燥して、膜厚0.65μmの中間層を形成した。
次に、実施例1で得られた電荷発生層用塗料を下引き層上に塗布した後、100℃で10分間乾燥し、膜厚が0.22μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式(I)で示される電荷輸送物質10部と、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ−200、三菱ガス化学社製)10部をモノクロロベンゼン60部に溶解した溶液を調製し、電荷発生層上にディッピング法により塗布した。これを110℃の温度で1時間乾燥し、膜厚が22μmの電荷輸送層を形成して、電子写真感光体を作製した。
この電子写真感光体を搭載したレーザービームプリンター(商品名:LBP−4000、キヤノン(株)製)を用いて、ベタ白画像を温度30℃、湿度80%RHの高温高湿の環境下で打ち出し、初期画像評価を行ったところ、黒ポチ、かぶりのいずれも観測されなかった。
Figure 2005321578
実施例8
電荷発生層塗工用分散液を実施例2記載の分散液に代えた以外は、実施例7と同様な方法で電子写真感光体を作成した。このようにして得られた電子写真感光体を実施例7記載の方法で初期画像評価したところ、黒ポチ、かぶりのいずれも観測されなかった。
実施例9
電荷発生層塗工用分散液を実施例3記載の分散液に代えた以外は、実施例7と同様な方法で電子写真感光体を作成した。このようにして得られた電子写真感光体を実施例7記載の方法で初期画像評価したところ、黒ポチ、かぶりのいずれも観測されなかった。
実施例10
電荷発生層塗工用分散液を実施例4記載の分散液に代えた以外は、実施例7と同様な方法で電子写真感光体を作成した。このようにして得られた電子写真感光体を実施例7記載の方法で初期画像評価したところ、黒ポチ、かぶりのいずれも観測されなかった。
実施例11
電荷発生層塗工用分散液を実施例5記載の分散液に代えた以外は、実施例7と同様な方法で電子写真感光体を作成した。このようにして得られた電子写真感光体を実施例7記載の方法で初期画像評価したところ、黒ポチ、かぶりのいずれも観測されなかった。
実施例12
電荷発生層塗工用分散液を実施例6記載の分散液に代えた以外は、実施例7と同様な方法で電子写真感光体を作成した。このようにして得られた電子写真感光体を実施例7記載の方法で初期画像評価したところ、黒ポチ、かぶりのいずれも観測されなかった。
比較例5
電荷発生層塗工用分散液を比較例1記載の分散液に代えた以外は、実施例7と同様な方法で電子写真感光体を作成した。このようにして得られた電子写真感光体を実施例7記載の方法で初期画像評価したところ、黒ポチ、かぶりのいずれも観測されなかった。
比較例6
電荷発生層塗工用分散液を比較例2記載の分散液に代えた以外は、実施例7と同様な方法で電子写真感光体を作成した。このようにして得られた電子写真感光体を実施例7記載の方法で初期画像評価したところ、黒ポチ、かぶりが観測された。
比較例7
電荷発生層塗工用分散液を比較例3記載の分散液に代えた以外は、実施例7と同様な方法で電子写真感光体を作成した。このようにして得られた電子写真感光体を実施例7記載の方法で初期画像評価したところ、黒ポチ、かぶりが観測された。
比較例8
電荷発生層塗工用分散液を比較例4記載の分散液に代えた以外は、実施例7と同様な方法で電子写真感光体を作成した。このようにして得られた電子写真感光体を実施例7記載の方法で初期画像評価したところ、黒ポチ、かぶりが観測された。
本発明の電子写真感光体は、感光層に、疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを有し、主鎖がアルケニルエーテル構造のブロックポリマーを含有することで、黒ポチやかぶり等の画像欠陥の少ない、良好な画像を得ることができるので、電子写真装置に利用することができる。
本発明の電子写真装置の概略の機構を示す図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 一次帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 像定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段

Claims (5)

  1. 支持体上に感光層を有する電子写真感光体であって、前記感光層が疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを有し、且つ主鎖がアルケニルエーテル構造のブロックポリマーを含有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記感光層が、少なくとも電荷を発生するための層と、電荷を輸送するための層とを有し、前記層の少なくとも一方に前記ブロックポリマーを含有する積層型の感光層であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 感光層を形成するために用いられる塗料であって、前記塗料中に少なくとも電荷を発生するための材料とブロックポリマーを含有し、前記ブロックポリマーは疎水性ブロックセグメントと親水性ブロックセグメントを有し、且つ主鎖がアルケニルエーテル構造のブロックポリマーであることを特徴とする塗料。
  4. 請求項1または2記載の電子写真感光体を帯電させるための手段と、静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像するための手段と、転写後の電子写真感光体上に残余するトナーを回収するための手段とからなる群より選ばれた少なくとも1つの手段と、前記電子写真感光体を一体に支持してなり、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 請求項1または2記載の電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させるための帯電手段と、帯電手段により帯電された電子写真感光体に対し露光を行い、静電潜像を形成するための露光手段と、静電潜像の形成された電子写真感光体にトナーを現像するための現像手段と、現像手段により現像されたトナー像を転写部材上に転写するための転写手段とを有することを特徴とする電子写真装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017049425A (ja) * 2015-09-01 2017-03-09 富士ゼロックス株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

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