JP2005320584A - 機能性表面形成方法及び機能性表面形成装置 - Google Patents

機能性表面形成方法及び機能性表面形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】広い面積の基板上に一様に、且つ密着性の優れた機能性表面を安価に形成する方法及び量産性に優れた機能性表面形成装置を提供する。
【解決手段】真空容器内に複数枚の被加工基材を一定間隔で設置し、該真空容器内に所定の元素を含むガスを導入し、該真空容器と被加工基材間に所定周波数の高周波電力を印加して放電プラズマを発生させ、被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材をそれぞれ電気的に接続し、奇数番目の基材群及び偶数番目の基材群に所定の時間間隔で交互に高周波電力と負のパルス電圧を繰り返し印加して、所定元素を含む機能性表面及び/又は所定元素を含む化合物薄膜を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基材表面に機能性表面を形成する方法に関し、負の短時間パルス電圧を印加して、基材表面に密着性よく均一に所定機能性表面を形成する方法及び機能性表面形成装置に関する。
凹凸形状を含む立体形状基材表面へのイオン注入や薄膜形成技術としてプラズマイオン注入(PBII)法が開発されている。プラズマイオン注入法は放電プラズマ中に被加工基材を設置し、該被加工基材にプラズマ電位に対して負のパルス電圧を印加して所定元素のイオンを注入する、或いは所定元素を含む化合物薄膜を形成する方法である。
プラズマイオン注入法は、立体形状の基材表面近傍に高周波放電、直流放電、或いはECR放電等によって予め一様なプラズマを発生し、基材に数kVから数10kVの負のパルス電圧を印加することにより、基材表面とプラズマ間にイオンシースを形成する。該イオンシースの両端に加わる電位差でプラズマ表面からイオンを引き出し、加速して、基材に一様にイオンを注入、或いは薄膜を形成する技術である。イオンシース幅は印加パルス電圧、プラズマ密度等によって決まるが、通常数ミリメートルから数十センチメートルであって、平面や曲率がセンチメートルオーダー以上の比較的滑らかな凹凸面へのイオン注入や薄膜形成に適する。
従来、複数枚の被加工基材に一様にイオンを注入、或いは薄膜を形成する場合、複数枚の被加工基材に同時に、接地電位にあるプラズマ電位に対して負のパルス電圧を印加して所定元素イオンを注入する、或いは所定元素を含む化合物を形成する方法が採用されてきた。例えば、特許文献1では「真空容器内に被加工基材を導体に接続した状態で配置し、真空容器内を真空引きすると共に真空容器内にガスを導入した上で、導体に高周波電力を印加して被加工基材の周囲にプラズマを発生させ、導体を通じて被加工基材に高電圧パルスを印加することで、プラズマ中のイオンを被加工基材に誘引させ、イオンの注入・堆積・衝突を行う」技術が開示されている。
特許文献1に開示する技術において、複数枚の被加工基材にイオン注入或いは機能性薄膜を形成する場合、図6に示すように複数枚の被加工基材62は電気的に接続され、重畳手段65を介して高周波電源63及び負のパルス電源64に接続され、接地された真空容器61との間で放電プラズマが励起される。本技術においては、被加工基材に一様にイオンを注入する、或いは薄膜を形成するためには、図7に示すように複数枚の被加工基材71の表面に一様なプラズマ72が存在する必要があり、負のパルス電圧を印加したとき定常イオンシース73の厚さは基材間隔の2分の1以下であることが要求される。
定常イオンシースの厚さは放電プラズマの密度、パルス電圧、パルス幅等に依存する。基材表面のプラズマ密度には限界があり、例えば、1立方センチメートル当たり10の10乗個程度のプラズマ密度の場合、基材に10kVの負のパルス電圧を印加すると、定常イオンシース幅は図8(非特許文献1、6ページ、図12参照)に示すように約7cmとなり、ほぼ平行に設置された2枚の板状基材表面に一様にイオン注入、或いは薄膜形成しようとする場合、少なくとも14cm以上の間隔を保つ必要があり、被加工基材の数量が限られ、量産性が低い課題があった。
また、表面積の大きい複数枚の被加工基材に高電圧パルス電圧を印加する場合、被加工基材の電気容量及びインダクタンスが大きくなり、立ち上がり時間が1μs以下のパルス電圧を印加することが困難で、被加工基材の枚数を減らすか超低インダクタンスのパルス電源を採用する等の対策が必要となり、高価なものになる課題があった。
更に、真空容器と被加工基材の間隔も被加工基材の間隔と同程度以上の空間を必要とし、大がかりなプラズマ発生装置を必要とし、無駄な電力損失、不必要な原料ガスの消耗等の課題があった。
特開2001−26887号公報 「放電研究 第45巻 第2号(平成14年)pp1〜6」
本発明は、被加工基材表面に密着性に優れた機能性薄膜を効率よく安価に製造することを課題としている。特に、複数枚の被加工基材表面に機能性表面を同時に形成することによって量産性を高めることを課題としている。更に、本発明は、広い面積の被加工基材表面に機能性薄膜を安定に被着形成する方法及び安価な機能性表面形成装置を提供することを課題としている。
真空容器内に複数枚の被加工基材を一定間隔で設置し、該真空容器内に所定の元素を含むガスを導入し、該真空容器と被加工基材間に高周波電力を印加して放電プラズマを発生させ、前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材をそれぞれ電気的に接続し、奇数番目の基材群と偶数番目の基材群に交互に高周波電力と負のパルス電圧を繰り返し印加して、所定元素を含む機能性表面及び/又は所定元素を含む化合物薄膜を形成する。
本発明では、前記複数枚の被加工基材にスイッチング手段を介して高周波電力を供給して、接地された真空容器との間に放電プラズマを形成し、前記複数枚の被加工基材表面に高濃度のプラズマを形成する。高周波電源としては出力0.3〜2kW、周波数13.56MHzの高周波を使用することができる。但し、この周波数及び出力に限定されるものではない。
前記高周波電力の印加方法として、所定時間間隔で所定時間持続するバースト状の高周波電力を間歇的に印加することができる。該バースト状高周波電力の持続時間は所定濃度のプラズマ密度を維持するために必要な時間100〜500μsが好ましく、高周波電力の休止時間は必要なプラズマ密度、或いは活性原子や活性分子の濃度が保持される時間50〜300μsであることが望ましい。
前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材をそれぞれ別々に電気的に接続する。これら二つの基材群はスイッチング手段を介して高周波電源及びパルス電源に接続される。何れか一方の基材群が高周波電源に接続されている期間、他方の基材群はパルス電源に接続されるように構成する。奇数番目及び偶数番目の基材群は所定の時間間隔で高周波電力とパルス電圧が交互に印加される。
本発明によれば、負のパルス電圧を印加する周期と同期して奇数番目の基材と偶数番目の基材に交互に高周波電力を印加する。また、所定時間毎、即ち、一方の被加工基材群に複数回高周波電力を印加し、他方の被加工基材群にパルス電圧を印加する操作を両基材群に交互に行うことも可能である。所定時間毎に交互に前記両基材群にパルス電圧を印加しても均一なイオン注入、或いは均一な薄膜を形成する上で問題はなく、パルス電圧電源装置を安価に提供できる。
本駆動方法によれば、奇数番目の基板に負のパルス電圧を印加するとき、偶数番目の基板はプラズマ電位(実質的に接地電位)に保持されるため、イオンシースの厚さを電極間隔と同程度まで拡張することが可能になる。同様に、偶数番目の基板に負のパルス電圧を印加するとき、奇数番目の基板はプラズマ電位に保持されるため、何れの場合もイオンシースの厚さを電極間隔と同程度まで拡張とすることが可能になる。即ち、奇数番目の基材群と偶数番目の基材群に交互に負のパルス電圧を繰り返し印加することによって、負のパルス電圧の印加時、イオンシースの厚さをほぼ電極間隔まで拡張することが可能になる。
更に、他の実施方法として、前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材をそれぞれ電気的に接続し、二つの基材群の何れか一方の基材群にスイッチング手段及び重畳手段を介して高周波電力とパルス電圧を印加し、他方の基材群を接地して実施することができる。この実施方法においても、所定の時間間隔で高周波電力とパルス電圧を奇数番目の基材群と偶数番目の基材群に交互に印加する。本実施方法では、パルス電圧を印加する基材群には高周波電力も印加され、対向する電極群が接地されているため、両電極群間で放電が維持され、基材表面に高濃度のプラズマを励起することが可能になり、機能性表面形成速度の向上を図ることができる。また、両基材群に所定の時間間隔で高周波電力とパルス電圧を交互に印加することによって、両基材群とも基材表面に一様な機能性表面を形成することが可能になる。
本発明の他の効果的な実施方法として、前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材のほぼ同一箇所からパルス電圧及び高周波電力を印加するように構成する。このような構成にすると、奇数番目の基材に流れる電流と偶数番目の基材に流れる電流は、流れる方向がお互いに逆向きとなり、発生する磁界が相殺されるため、インダクタンスを低減することができる。立ち上がり時間1μs以下の高電圧パルスを印加する場合、極めて有効な方法であって、安価な機能性表面形成装置を提供することができる。
前記負のパルス電圧を基材に印加すると、電子プラズマ振動周期程度の時間でマトリックスシースが形成される。電子プラズマ振動周期はプラズマ密度によって異なるが、通常ナノ秒のオーダーである。従って、前記負のパルス電圧の立ち上がり時間は通常ナノ秒のオーダーであることが望ましい。しかし、実際には基材の電気容量、給電配線のインダクタンス等が存在し、立ち上がり時間がナノ秒のオーダーのパルス電源を用いることは実用的ではない。マトリックスシース中のイオンが注入され始めるイオンプラズマ振動周期程度の立ち上がり時間を有するパルス電源を用いることができる。イオンプラズマ振動周期はプラズマ密度の平方根に反比例して変化するが、実用的には1μs以下、好ましくは0.05μs乃至0.5μsであることが望ましい。
本発明では、前記負のパルス電圧のパルス幅はイオンシースの厚さが基材間隔まで拡張する時間以下であることが望ましい。イオンシース厚はプラズマ密度及び印加パルス電圧に依存する。イオンシース厚が定常状態に達するまでの時間、通常のプラズマ密度の場合、10μs以下、好ましくは1μs乃至5μsであることが望ましい。
本発明によれば、プラズマ密度が単位体積当たり10の10乗個程度の場合、印加パルス電圧の立ち上がり時間及びパルス幅を前記時間領域に選べば、基材表面近傍に常に一様なプラズマが存在する状態が維持でき、基材表面に均一なイオン注入、或いは均一な薄膜の形成が可能になる。しかし、イオンシースの厚さはプラズマ密度及びパルス電圧のパルス波高等に依存するため、前記印加パルス電圧の立ち上がり時間及びパルス幅に限定しなくてもよい。
本発明によると、前記パルス電圧のパルス波高は0.5kV以上、好ましくは1kV乃至20kVである。被加工基材表面にイオン注入する場合、或いは被加工基材表面層にミキシング層を形成する場合、パルス電圧のパルス波高は5〜20kVであることが望ましいが、被加工基材表面に機能性薄膜を形成する場合は、パルス電圧のパルス波高は0.5〜5kVであることが望ましい。
被加工基材表面にイオン注入する場合、或いは密着性に優れた機能性薄膜を形成する場合は、パルス波高が5〜20kVの負のパルス電圧を被加工基材に印加することによって、被加工基材表面にプラズマ中の所定イオンを注入することができ、機能性表面を形成することができる。また、被加工基材表面層にミキシング層を形成することができる。注入深さはイオン種、基材及び印加パルス波高等に依存し、任意に制御することができる。また、注入量を制御することによって、所定の機能性を有する密着性に優れた機能性表面、或いは密着性に優れた機能性薄膜を形成することができる。
被加工基材表面に機能性薄膜を形成する場合は、パルス波高0.5〜5kVの負のパルス電圧を印加することによって、いわゆるプラズマCVDを行うことが可能で、機能性薄膜の成長速度を向上することが可能である。また、機能性薄膜形成初期において、パルス波高を5kV以上の負のパルス電圧を印加して基材表面にミキシング層を形成した後、パルス波高0.5〜5kVの負のパルス電圧を印加して薄膜形成を行えば、基材との密着性に優れた機能性薄膜を形成することができる。
更に、本発明によれば、前記高周波電力の印加方法として、所定時間間隔で所定時間持続するバースト状の高周波電力を間歇的に印加することによって、材料物性の優れた薄膜を形成することができる。所定持続時間のバースト状高周波電力を被加工基材に印加すると、高周波電力遮断後も一定時間プラズマ状態は維持され、イオン種及び励起状態にある活性種によって該休止時間中にも機能性薄膜の形成が持続される。この休止時間中はプラズマ中の高エネルギーイオン照射による照射損傷が低減されるため結晶性等材料物性の優れた機能性薄膜の形成が可能である。
本発明による機能性表面形成方法においては、放電ガスに所定の元素を含むガスを導入することによって、所定の元素を含む表面の形成、或いは薄膜を形成することができる。放電ガスに炭化水素や有機金属ガスを導入すれば、DLCや金属薄膜が形成でき、酸素や窒素、アンモニアガスを導入すれば金属や半導体表面に酸化膜や窒化膜を形成できる。
更に、炭化フッ素等フッ素化合物ガスを混入することによってF−DLC(フッ素を含むDLC)やフッ化物薄膜が形成でき、ジボラン、フォスフィン等を混入すれば、半導体基板表面にドーパントとしてボロンやリンをドーピングできる。また、本発明による薄膜形成方法では前記所定の元素を含むガスに限られるものではなく、必要に応じて前記以外のガスを導入して薄膜形成することができる。
1)真空容器内に複数枚の被加工基材を一定間隔で設置し、該真空容器と被加工基材間に高周波電力を印加して放電プラズマを発生させ、奇数番目の基材群と偶数番目の基材群に交互に高周波電力と負のパルス電圧を繰り返し印加ことによって、被加工基材の間隔を従来技術の少なくとも2分の1以下に低減することが可能になり、生産性を2倍以上に高める効果を奏する。また、基材全面にわたって均一なイオン注入、或いは均一な薄膜形成が可能になる効果がある。
2)前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材のほぼ同一箇所からパルス電圧及び/又は高周波電力を印加する構成とすることによって、被加工基材のインダクタンスを実質的に低減することができる。その結果、立ち上がり時間1μs以下の高電圧パルスを印加することが可能になり、基材間距離を従来よりも著しく低減でき、従来のパルス電源を用いて生産性を向上できる効果を奏する。また、広い面積の被加工基材表面に密着性に優れた機能性薄膜を安定に被着形成できる効果を奏する。
3)一方の電極群に高周波電力とパルス電圧を重畳して印加し、対向する電極群を接地することによって、両電極群間の放電を容易にし、被加工基材表面に高濃度のプラズマを発生することが可能になり、機能性表面形成速度の向上を図ることができる。
本発明は複数枚の被加工基材全面に均一なイオン注入、或いは均一な機能性薄膜を安価に形成することを目的とし、真空容器内に複数枚の被加工基材を一定間隔で設置し、該真空容器と被加工基材間に高周波電力を印加して放電プラズマを発生させ、奇数番目の基材群と偶数番目の基材群に交互に高周波電力と負のパルス電圧を繰り返し印加ことによって、被加工基材の間隔を従来技術の少なくとも2分の1以下に低減することを可能にし、生産性を2倍以上に向上する。
以下、本発明の実施の形態に係る機能性表面形成方法について図を参照しながら説明する。図1に本発明による高周波放電プラズマを用いた機能性表面形成装置の一実施例の断面斜視図を示す。なお、図1には便宜上、本発明の一実施例として機能性表面形成装置の要部構成を示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1において、11は内径80cm、高さ120cmの真空容器である。真空容器11は電気的に接地されている。真空容器11内には、4枚のドーナツ形状の被加工基材12−A1、12−A2、12−B1及び12−B2がほぼ等間隔で、ほぼ平行に係止されている。本実施例では、被加工基材として外径60cm、内径20cm、厚さ1mmのドーナツ形状ステンレス基材4枚を用い、基材間隔7cmを保持してほぼ平行に係止した。これら基材12−A1、12−A2、12−B1、12−B2は奇数番目及び偶数番目毎に電気的に接続され、二つの基材群A及びBに分けられる。この二つの基材群はスイッチング手段15及びマッチングボックス(図示せず)を介して高周波電源13に、またスイッチング手段15を介してパルス電源14に接続されている。
高周波電源13は周波数13.56MHz、0.3kW〜2kWの出力を有する。高周波出力は被加工基材の数量、面積、放電条件等によって所定の出力に調整される。本実施例では、0.4〜0.5kWに調整した。ドーナツ形状基材12の内側端部から高周波電力及びパルス電圧を印加した。
パルス電源14は波高0.5〜20kV、パルス幅1〜10μs、立ち上がり時間0.2〜1μsの出力を有する。本実施例では、波高10kV、パルス幅1μs、立ち上がり時間0.5μs、周波数2kHzの負のパルス電圧を印加した。また、二つの電極群にはスイッチング手段15を介して、高周波電力及びパルス電圧をそれぞれ基材群A及び基材群Bに周期0.1秒で交互に印加した。
本実施例では、真空容器内を予め高真空に排気して十分ガス出しした後、水素ガス20%とアルゴンガス80%の混合ガスを導入して圧力2.6パスカルに調整し、0.5kWの高周波電力を被加工基材12と真空容器11間に印加して放電プラズマを発生させ、基材表面のクリーニングを行った。次に、水素ガスとアルゴンガスの混合ガスの導入を停止し、メタンガスを導入して圧力5.2パスカルに保持した。一方の基板群に周波数13.56MHz、出力0.5kW、持続時間250μs、休止時間250μsの間歇的な高周波電力を印加し、他方の電極群に波高10kV、パルス幅1μs、立ち上がり時間0.5μs、周波数2kHzの負のパルス電圧を印加した。スイッチング手段15によって高周波電力とパルス電圧を0.1秒周期で交互に切り替え、両電極群に60分間印加した。
本実施例では、一方の基材群Aに周期500μsの間歇的な高周波電力を印加し、この間は他方の基材群Bには周期500μsのパルス電圧を印加した。このような運転条件において、電極群Bはプラズマ電位、即ち実質的に接地電位に保持され、電極群Bの表面にも電極群Aの表面と同程度のプラズマ密度が維持されるため、DLC膜が成長する。また、高周波電力遮断後も一定時間プラズマ状態は維持され、イオン化された原子及び分子、励起状態にある活性原子及び分子によって該休止時間中にも機能性薄膜形成は持続される。この休止時間中はプラズマ中の高エネルギーイオンの照射による照射損傷が低減されるため、間歇的な高周波電力の印加方法は結晶性等材料物性の優れた機能性薄膜を形成するのに有効な手段である。
前記の条件で機能性膜形成を行った結果、基板の両面に厚さ1μmのDLC膜が形成され、同一基材内での膜厚及び基材間の膜厚のばらつきはそれぞれ3%及び5%以内であることが確認された。また、密着強度が約10N/cm2、硬度が1500kgf/cm2のDLC膜が得られた。以上の結果は、従来基材間隔を15〜20cmに保持してDLC膜を形成したものとほぼ同等な結果である。本実施例は基材間隔を従来例の2分の1以下に低減できることを示すものである。
本実施例では、原料ガスとしてメタンガスを用いたが、本原料ガスに限られるものではなく、アセチレン、トルエン等の炭化水素ガスも使用できることは云うまでもない。また、印加する高周波電力バーストの幅、繰り返し周期及びパルス電圧のパルス波高、パルス幅、繰り返し周期等は機能性表面形成の目的に応じて任意に選択でき、本実施例に限定されるもではない。
本発明による他の実施例として用いた機能性表面形成装置の断面斜視図を図2に示す。本実施例では、複数枚の被加工基材の奇数番目22−A1、22−A2及び偶数番目22−B1、22−B2の基材をそれぞれ電気的に接続し、二つの基材群の何れか一方の基材群にスイッチング手段25及び重畳手段26を介して高周波電力とパルス電圧を印加し、他方の基材群はスイッチング手段25によって接地するように構成されている。この実施例においても、所定の時間間隔で奇数番目の基材群Aと偶数番目の基材群Bに交互に印加する。
本実施例では、被加工基材の係止方法及び運転条件等は実施例1と同じ条件でDLC膜の形成を行った。本実施例では、高周波電力を印加する基材群にはパルス電圧も印加され、対向する電極群が接地されているため、両電極群間の放電が強化され、基材表面に高濃度のプラズマを励起することが可能になり、機能性表面形成速度の向上が図られた。また、両基材群に所定の時間間隔で高周波電力とパルス電圧を交互に印加することによって、両基材群とも基材表面に一様な機能性表面を形成することができた。
本実施例では基材の両面に厚さ1.3μmのDLC膜が形成され、同一基材内での膜厚及び基材間の膜厚のばらつきはそれぞれ3%及び5%以内であった。DLC膜の成長速度は約3割増加した。また、密着強度及び硬度等は実施例1の結果とほぼ同等のDLC膜が得られた。
本発明によれば、高周波電力は基材群Aと基材群Bとの間に印加され、実質的に両基材間で放電プラズマが形成される。従って、基材群Bの表面にも基材群Aの表面と同程度のプラズマ密度が維持されるため、基板群Bの表面にも基材群Aの表面と同程度のDLC膜が成長する。また、実施例1と同様に、高周波電力遮断後も一定時間プラズマ状態は維持され、イオン種及び励起状態にある活性種によって該休止時間中にも機能性薄膜の形成は持続される。この休止時間中はプラズマ中の高エネルギーイオンの照射による照射損傷が低減されるため結晶性等材料物性の優れた機能性薄膜の形成が可能である。
本実施例では、一方の基材群Aに周期500μsの間歇的な高周波電力と周期500μsの負のパルス電圧を印加し、この間は他方の基材群Bは接地した。即ち、パルス電圧をトリガーとして持続時間250μsのバースト状の高周波電力を印加したが、高周波電力の間歇的印加とパルス電圧の印加とは必ずしも同期して印加する必要はない。また、本発明による機能性表面形成方法では、DLC膜は主として高周波放電による化学反応によって形成され、負のパルス電圧印加はイオン照射による基材との密着性の向上に寄与するものである。従って、パルス電圧の周期と間歇的に印加する高周波電力の周期は必ずしも同一である必要はなく、所望の機能性薄膜表面形成に応じて決められる設計要因である。また、被加工基材の数量及びサイズも本実施例に限定されるものではなく、必要に応じて決められる設計要因である。
更に、本実施例では、被加工基材としてドーナツ状円板を用いたが、図3に示すようにドーナツ状の円板を被加工基材の支持基板とし、該支持基板31の片面又は両面に複数の被加工基材32を係止して運転すれば、任意のサイズと任意の形状の被加工基材表面に機能性薄膜を形成することができる。
本発明による他の実施例を図4に示す。図4は本実施例で用いた機能性表面形成装置の断面斜視図である。真空容器41内に8枚の長方形状の被加工基材42−A1乃至42−A4及び42−B1乃至42−B4をほぼ等間隔で、真空容器41の中心軸から放射状に係止して実施した実施例について説明する。本実施例では、被加工基材として幅20cm、高さ80cm、厚さ1mmの長方形状ステンレス基材を用い、最短基材間隔7cmを保持してほぼ垂直に係止した。これらの基材は奇数番目(42−A1乃至42−A4、基材群A)及び偶数番目(42−B1乃至42−B4、基材群B)毎に電気的に接続され、二つの基材群に分けられる。二つの基材群の何れか一方の基材群にスイッチング手段45と重畳手段46及びマッチングボックス(図示せず)を介して高周波電力とパルス電圧を印加し、他方の基材群を接地するように構成されている。本実施例においても、所定の時間間隔で高周波電力とパルス電圧が奇数番目の基材群Aと偶数番目の基材群Bに交互に印加される。
本実施例では、実施例1と同様に真空容器内を予め高真空に排気して十分ガス出しした後、圧力2.6パスカルの水素ガス20%とアルゴンガス80%の混合ガスを導入し、周波数13.56MHz、出力0.5kWの高周波電力を被加工基材群AとBの間に印加して放電プラズマを発生させ、基板表面のクリーニングを行った。次に、メタンガスを導入し、圧力5.6パスカルに保持して一方の基板群に周波数13.56MHz、出力0.8kW、印加時間250μs、休止時間250μsの間歇高周波電力と波高5kV、パルス幅1μs、立ち上がり時間0.5μs、周波数2kHzの負のパルス電圧をスイッチング手段45及び重畳手段46を介して印加した。他方の電極群はスイッチング手段45を介して接地した。両電極群はスイッチング手段45によって0.1秒周期で切り替え、高周波電力及びパルス電圧と接地を繰り返し60分間運転した。
また、パルス電圧と高周波電力は被加工基材の上端部から印加した。奇数番目の基材(42−A1乃至42−A4)及び偶数番目の基材(42−B1乃至42−B4)はそれぞれ上端部で電気的に接続されている。このような構成にすると、奇数番目の基材に流れる電流と偶数番目の基材に流れる電流は、流れる方向がお互いに逆向きとなり、発生する磁界が相殺されるため、インダクタンスを低減することができる。立ち上がり時間1μs以下の高電圧パルスを印加する場合、極めて有効な方法であって、安価な機能性表面形成装置を提供することができる。
前記の条件でDLC膜形成実験を行った結果、基材の両面に厚さ1.5μmのDLC膜が形成され、同一基材内での膜厚及び基材間の膜厚のばらつきはそれぞれ5%及び10%以内であることが確認された。また、密着強度が約10N/cm2、硬度が1500kgf/cm2のDLC膜が得られた。以上の結果は、従来基材間隔を15〜20cmに保持してDLC膜を形成したものとほぼ同等な結果である。本実施例は基材間隔を従来例の2分の1以下に低減できることを示すものである。
本実施例では、被加工基材として長方形基材を用いたが、図5に示すように長方形基板を被加工基材の支持基板とし、該支持基板51の片面又は両面に複数の被加工基材52を係止して運転することができる。この場合、任意の形状及び任意のサイズの被加工基材表面に機能性薄膜を形成することができる。
機能性表面形成方法の一実施形態を示す要部断面斜視図である。 機能性表面形成方法の他の一実施形態を示す要部断面斜視図である。 ドーナツ状支持板に被加工基材を係止した実施形態の斜視図である。 機能性表面形成方法の他の一実施形態を示す要部断面斜視図である。 長方形状支持板に被加工基材を係止した実施形態の斜視図である。 従来技術の一実施例を示す要部断面斜視図である。 被加工基材に負のパルス電圧を印加したときのイオンシース形状を示す図である。 プラズマ密度とマトリックスシース幅及び定常シース幅の関係を示す図である。
符号の説明
11・・・真空容器、12−A1・・・被加工基材、12−A2・・・被加工基材、12−B1・・・被加工基材、12−B2・・・被加工基材、13・・・高周波電源、14・・・パルス電源、15・・・スイッチング手段、21・・・真空容器、22−A1・・・被加工基材、22−A2・・・被加工基材、22−B1・・・被加工基材、22−B2・・・被加工基材、23・・・高周波電源、24・・・パルス電源、25・・・スイッチング手段、26・・・重畳手段、31・・・支持基板、32・・・被加工基材、41・・・真空容器、42−A1〜42−A4・・・被加工基材、42−B1〜42−B4・・・被加工基材、43・・・高周波電源、44・・・パルス電源、45・・・スイッチング手段、46・・・重畳手段、51・・・支持基板、52・・・被加工基材、61・・・真空容器、62・・・被加工基材、63・・・高周波電源、64・・・パルス電源、65・・・重畳手段、71・・・被加工基材、72・・・プラズマ、73・・・イオンシース

Claims (12)

  1. 真空容器内に複数枚の被加工基材を一定間隔で設置し、該真空容器内に所定の元素を含むガスを導入し、該真空容器と被加工基材間に高周波電力を印加して放電プラズマを発生させ、前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材をそれぞれ電気的に接続し、奇数番目の基材群及び偶数番目の基材群に所定の時間間隔で交互に高周波電力と負のパルス電圧を繰り返し印加して、所定元素を含む機能性表面及び/又は所定元素を含む化合物薄膜を形成することを特徴とする機能性表面形成方法。
  2. 前記高周波電力を所定時間間隔で間歇的に印加することを特長とする請求項1に記載の機能性表面形成方法。
  3. 前記高周波電力の印加時間が100〜500μsであり、高周波電力の休止時間が50〜300μsであることを特長とする請求項1乃至2に記載の機能性表面形成方法。
  4. 前記負のパルス電圧の立ち上がり時間が1μs以下、好ましくは0.05μs乃至0.5μsであることを特長とする請求項1乃至3に記載の機能性表面形成方法。
  5. 前記負のパルス電圧のパルス幅が10μs以下、好ましくは1μs乃至5μsであることを特長とする請求項1乃至4に記載の機能性表面形成方法。
  6. 前記パルス電圧のパルス波高が0.5kV以上、好ましくは1kV乃至20kVであることを特長とする請求項1乃至5に記載の機能性表面形成方法。
  7. 前記所定の元素を含むガスが炭化水素、酸素、窒素、アンモニア、フッ化炭素、ジボラン、フォスフィン及び有機金属ガスの少なくとも一つを含むことを特長とする請求項1乃至6に記載の機能性表面形成方法。
  8. 真空容器内に複数枚の被加工基材を一定間隔で設置し、該真空容器内に所定の元素を含むガスを導入し、該真空容器と被加工基材間に高周波電力を印加して放電プラズマを発生させ、前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材がそれぞれ電気的に接続され、該奇数番目の基材群及び偶数番目の基材群に所定の時間間隔で交互に高周波電力と負のパルス電圧が繰り返し印加されるように構成されていることを特長とする機能性表面形成装置。
  9. 前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材がそれぞれ電気的に接続され、該二つの基材群の何れか一方の基材群がスイッチング手段を介して高周波電源に接続されている期間、他方の基材群がスイッチング手段を介してパルス電源に接続されるように構成されていることを特長とする請求項8に記載の機能性表面形成装置。
  10. 前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材がそれぞれ電気的に接続され、何れか一方の基材群がスイッチング手段及び重畳手段を介して高周波電源及びパルス電源に接続されている期間、他方の基材群がスイッチング手段を介して接地されるように構成されていることを特長とする請求項8に記載の機能性表面形成装置。
  11. 前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材がそれぞれ電気的に接続され、該二つの基材群へのパルス電圧及び高周波電力が両基材群のほぼ同一箇所から給電されるように構成されていることを特長とする請求項8乃至10に記載の機能性表面形成装置。
  12. 前記複数枚の被加工基材の奇数番目及び偶数番目の基材がそれぞれ電気的に接続され、該二つの基材群へのパルス電圧及び/又は高周波電力が両基材群の内側端部から給電されるように構成されていることを特長とする請求項8乃至11に記載の機能性表面形成装置。

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