JP2005319861A - ワイヤハーネスの防水構造及びワイヤハーネスの防水構造の製造方法 - Google Patents

ワイヤハーネスの防水構造及びワイヤハーネスの防水構造の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】確実に水などの液体の浸入を防止できるとともに、部品点数の増加を防止してコストの高騰を防止できるワイヤハーネスの防水構造を提供する。
【解決手段】ワイヤハーネスの防水構造1はドアパネルとドアトリムとの間に設けられワイヤハーネス4と防水シート10と防音シート11を備えている。防水シート10はドアパネルとドアトリムとの間に設けられている。防音シート11はドアパネルとドアトリムとの間でかつ防水シート10より乗員室側に配されている。防水シート10と防音シート11にはワイヤハーネス4を通す通し孔15,16が設けられている。通し孔16は通し孔15より上方に配されている。通し孔15,16間ではワイヤハーネス4のFFC12が防水シート10と防音シート11とに挟持され接着剤17により防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4とが密着して互いに固定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車のドアなどに取り付けられるワイヤハーネスの防水構造及びワイヤハーネスの防水構造の製造方法に関する。
移動体としての自動車は、搭載される種々のランプや種々のモータなどの電子機器にバッテリなどの電源から電力を供給するためにワイヤハーネスを配索している。このため、自動車は、前述したワイヤハーネスを例えば車体を構成するパネルを貫通した状態で配索することがある。このとき、前述したワイヤハーネスを伝って、自動車の外部の水などの液体が自動車の乗員室などの内側に浸入することを、各種の防水構造(例えば、特許文献1参照)を用いて防止している。
前述した特許文献1に記載の防水構造は、例えば、ドア内に配索されるワイヤハーネスを伝って、乗員室内に水などの液体が侵入することを防止する。特許文献1に記載の防水構造は、ドアパネルとドアトリムとの間に設けられた防水シートと、ドアパネルとドアトリムとの間に設けられかつ防水シートより乗員室内に設けられたワイヤハーネスと、防水シートに設けられたパッキンとを備えている。
ドアパネルには、電子機器としてパワーウィンドモータなどが取り付けられる。このパワーウィンドモータには、前述したワイヤハーネスのコネクタが結合する。防水シートは、自動車の外部から水などの液体が乗員室側に侵入することを防止する。防水シートには、前述したワイヤハーネスのコネクタを通す孔が設けられている。パッキンは、孔の周りに設けられワイヤハーネスのコネクタと防水シートとの間を水密に保つ。
前述した防水構造は、パッキンがパワーウィンドモータと結合するコネクタと防水シートとの間を水密に保つことで、前述したワイヤハーネスを伝って、自動車の外部の水などの液体が自動車の乗員室などの内側に浸入することを防止する。
特開平5−270264号公報
前述した防水構造は、防水シートが合成樹脂などからなりシート状に形成されているので、前述したパネルが変形すると、パワーウィンドモータなどの電子機器の位置がずれて、パッキンと防水シートとの間に隙間が生じてしまう虞があった。このため、前述した防水構造は、取り付けられるパネルが弾性変形すると、前述した水などの液体が浸入することを確実に防止できない。
また、前述した防水構造は、水などの液体の浸入を防止するために、パッキンなどの専用の部材を用いる。このため、防水にかかる部品点数が増加して、コストが高騰する虞があった。
したがって、本発明の目的は、取り付けられるパネルなどが弾性変形しても確実に水などの液体の浸入を防止できるとともに、部品点数の増加を防止してコストの高騰を防止できるワイヤハーネスの防水構造及びワイヤハーネスの防水構造の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、パネルとこのパネルより自動車の乗員室側に設けられたトリムとの間に配索されるワイヤハーネスを備えたワイヤハーネスの防水構造において、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記自動車外の液体が前記乗員室内に浸入することを防止する防水シートと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記防水シートより前記乗員室側に設けられているとともに前記自動車外の騒音が前記乗員室内に侵入することを防止する防音シートと、を備え、前記防水シートと前記防音シートの双方に前記ワイヤハーネスを通す通し孔を設け、これらの通し孔の位置を互いにずらしておき、前記ワイヤハーネスを前記通し孔それぞれに通しかつこれらの通し孔間で前記防水シートと前記防音シートとの間に前記ワイヤハーネスを挟持したことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、請求項1に記載のワイヤハーネスの防水構造において、前記防音シートの通し孔を前記防水シートの通し孔より上方に配置したことを特徴としている。
請求項3に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスの防水構造において、前記防水シートの通し孔と前記防音シートの通し孔との間で前記防水シートと前記ワイヤハーネスと前記防音シートとの間に接着剤を塗布したことを特徴としている。
請求項4に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスの防水構造において、前記防水シートの通し孔と前記防音シートの通し孔との間で前記防水シートと前記ワイヤハーネスと前記防音シートとの間に止水剤を塗布したことを特徴としている。
請求項5に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、請求項1ないし請求項4のうちいずれか一項に記載のワイヤハーネスの防水構造において、前記ワイヤハーネスは、フラット回路体を備えていることを特徴としている。
請求項6に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造の製造方法は、パネルとこのパネルより自動車の乗員室側に設けられたトリムとの間に配索されるワイヤハーネスと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記自動車外の液体が前記乗員室内に浸入することを防止する防水シートと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記防水シートより前記乗員室側に設けられているとともに前記自動車外の騒音が前記乗員室内に侵入することを防止する防音シートと、を備えたワイヤハーネスの防水構造の製造方法において、前記防水シートと前記防音シートとの双方に前記ワイヤハーネスを通すとともに互いに位置ずれした通し孔を設けておき、前記ワイヤハーネスを前記通し孔それぞれに通して、これらの通し孔間で前記防水シートと前記防音シートとの間に前記ワイヤハーネスを挟持し、前記防水シートと前記防音シートとを互いに積層して固定することを特徴としている。
請求項1に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、防音シートの通し孔と防水シートの通し孔内にワイヤハーネスを通し、ワイヤハーネスを通し孔間で防音シートと防水シートとで挟んでいる。このように、ワイヤハーネスを防音シートと防水シートとで挟んでいるので、防音シートと防水シートなどが弾性変形しても、通し孔間でワイヤハーネスと防音シートと防水シートとが密着する。これにより、通し孔などを通して水などの液体が乗員室内に浸入することを防止できる。
また、通し孔同士の位置をずらしたので、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することをより確実に防止できる。
さらに、パネルとトリムとの間に元々設けていた防水シートと防音シートとを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。
請求項2に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、防音シートの通し孔を防水シートの通し孔より上方に設けているので、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することを確実に防止できる。
請求項3に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、通し孔間で防水シートと防音シートとワイヤハーネスとの間に接着剤を塗布したので、通し孔間でこれらの防水シートと防音シートとワイヤハーネスとがより確実に密着する。これにより、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することをより確実に防止できる。
請求項4に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、通し孔間で防水シートと防音シートとワイヤハーネスとの間に止水剤を塗布したので、通し孔間でこれらの防水シートと防音シートとワイヤハーネスとがより確実に密着する。これにより、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することをより確実に防止できる。
請求項5に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、ワイヤハーネスがフラット回路体を備えている。このため、ワイヤハーネスを薄型化できるとともに、フラット回路体が扁平などで、通し孔間で防水シートと防音シートとフラット回路体とを確実に密着できる。
なお、フラット回路体とは、例えば、フレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable:FFC)や、フレキシブルプリントサーキット(Flexible Printed Circuit:FPC)などの互いに平行な複数の線状の導体とこれらの線状の導体を被覆する一対の絶縁シートなどを備えて、扁平でかつ帯状に形成された電線(ケーブル、ハーネスともいう)を示している。
請求項6に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造の製造方法によれば、防音シートの通し孔と防水シートの通し孔とにワイヤハーネスを通し、ワイヤハーネスを通し孔間で防音シートと防水シートとで挟む。このように、ワイヤハーネスを防音シートと防水シートとで挟むので、防音シートと防水シートなどが弾性変形しても、ワイヤハーネスと防音シートと防水シートとが密着する。これにより、通し孔を通して水などの液体が乗員室内に浸入することを防止できる。
また、通し孔同士の位置をずらしたので、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することをより確実に防止できる。
さらに、防水シートと防音シートとを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、防音シートと防水シートなどが弾性変形しても、通し孔間でワイヤハーネスと防音シートと防水シートとが密着する。また、通し孔同士の位置をずらしたので、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することを防止できる。
このため、防音シートと防水シートなどが弾性変形しても則ちパネルやトリムなどが弾性変形しても、ワイヤハーネスと防音シートと防水シートとの間を通して水などの液体が自動車の外部から乗員室に浸入することを確実に防止できる。
さらに、防水シートと防音シートとを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。このため、部品点数の増加を防止できるとともに、コストの高騰を防止できる。
請求項2に記載の本発明は、防音シートの通し孔を防水シートの通し孔より上方に設けているので、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することを確実に防止できる。
請求項3に記載の本発明は、通し孔間で防水シートと防音シートとワイヤハーネスとの間に接着剤を塗布したので、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することをより確実に防止できる。
請求項4に記載の本発明は、通し孔間で防水シートと防音シートとワイヤハーネスとの間に止水剤を塗布したので、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することをより確実に防止できる。
請求項5に記載の本発明は、ワイヤハーネスがフラット回路体を備えている。このため、ワイヤハーネスを薄型化できるとともに、フラット回路体が扁平なので、通し孔間で防水シートと防音シートとフラット回路体とを確実に密着できる。したがって、小型化を図ることができるとともに、水などの液体が乗員室内に浸入することをより一層確実に防止できる。
請求項6に記載の本発明は、防音シートと防水シートなどが弾性変形しても、ワイヤハーネスと防音シートと防水シートとが密着する。また、通し孔同士の位置をずらしたので、通し孔内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することを防止できる。
このため、防音シートと防水シートなどが弾性変形しても則ちパネルやトリムなどが弾性変形しても、通し孔を通して水などの液体が自動車の外部から乗員室に浸入することを確実に防止できる。
さらに、防水シートと防音シートとを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。このため、部品点数の増加を防止できるとともに、コストの高騰を防止できる。
本発明の一実施形態にかかるワイヤハーネスの防水構造1を、図1ないし図4に基づいて説明する。ワイヤハーネスの防水構造1(以下、単に防水構造と記す)は、図1に示すように、自動車の車体を構成するパネルとしてのドアパネル2と、パネルに取り付けられて該パネルより乗員室側に設けられたトリムとしてのドアトリム3との間に配索されるワイヤハーネス4を備えている。
ドアパネル2は、図1に示すように、アウタパネル5と、このアウタパネル5に取り付けられるインナパネル6などを備えている。パネル5,6は、鋼板をロール成形することにより得られる。パネル5,6間に図示しないドアガラスなどが格納される。ドアパネル2は、ヒンジを介して自動車のボディに取り付けられて、前述したヒンジにより回動自在に支持される。ドアパネル2は、ヒンジにより回動されることで、乗員室を開閉する。
また、インナパネル6には、電子機器としてのパワーウィンドモータ(以下、単にモータと記す)7と、ドアロックアクチュエータ(以下、単にアクチュエータと記す)8とが取り付けられる。モータ7は、前述したドアガラスを昇降させて、前記自動車の窓を開閉する。アクチュエータ8は、ドアパネル2が回動することを規制するロック状態と、ドアパネル2が回動することを許容するアンロック状態とを切り換える。
また、前述したモータ7とアクチュエータ8とには、それぞれ、コネクタ9が設けられている。コネクタ9は、前述したモータ7とアクチュエータ8とからインナパネル6より乗員室側(自動車の内側)に突出している。
ドアトリム3は、合成樹脂からなり、板状に形成されている。ドアトリム3は、ドアパネル2の乗員室側に取り付けられている(則ち、ドアパネル2より自動車の乗員室側に設けられている)。ドアトリム3は、自動車の乗員室の内張り用の装飾品である。
防水構造1は、図1に示すように、前述したワイヤハーネス4と、防水シート10と、防音シート11とを備えている。ワイヤハーネス4は、図1に示すように、フラット回路体としてのフレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable、以下、FFCと記す)12と、メインコネクタ13と、複数の機器用コネクタ14と、を備えている。FFC12は、扁平な帯状に形成されているとともに、互いに平行な複数の導体と、これらの導体を被覆する一対の絶縁シートとを備えている。一対の絶縁シートは、互いの間に前述した導体を挟み込んで、これらの導体同士を電気的に絶縁して、これらの導体を被覆している。
メインコネクタ13は、前述したFFC12の一端部12aに取り付けられている。メインコネクタ13は、前述したヒンジの近傍に配されて、自動車のボディ側のコネクタとコネクタ結合する。機器用コネクタ14は、FFC12の中央部12bと、FFC12の他端部12cとに取り付けられている。機器用コネクタ14は、前述したモータ7及びアクチュエータ8のコネクタ9とコネクタ結合する。
前述した構成のワイヤハーネス4は、FFC12の一端部12a則ちメインコネクタ13がヒンジ寄りに位置した状態で、ドアパネル2とドアトリム3との間に配索される。そして、ワイヤハーネス4は、コネクタ13,14が、それぞれ相手側のコネクタ9と結合することで、前述したモータ7とアクチュエータ8に必要な電力などを伝送する。
防水シート10は、合成樹脂からなり防水性を有するものである。防水シート10は、シート(フィルム)状に形成されている。防水シート10の平面形状は、ドアトリム3との平面形状と略等しい。防水シート10は、ドアパネル2とドアトリム3と平行な状態でこれらの間に配されている。防水シート10は、ドアパネル2とドアトリム3との間に配されて、自動車の外部から水などの液体が乗員室内に浸入することを防止する。また、防水シート10には、ワイヤハーネス4のFFC12を通す通し孔15が設けられている。通し孔15は、勿論、防水シート10を貫通している。
防音シート11は、例えば、不織布、各種の合成樹脂や各種の繊維などからなり、吸音性及び遮音性を有するものである。防音シート11は、防水シート10より厚手のシート(板)状に形成されている。防音シート11の平面形状は、ドアトリム3との平面形状と略等しい。
防音シート11は、ドアパネル2とドアトリム3と平行な状態でこれらの間でかつ防水シート10より乗員室側(則ち自動車の内側)に配されている。防音シート11は、ドアパネル2とドアトリム3との間に配されて、自動車の外部の騒音が乗員室内に侵入することを防止する。また、防音シート11には、ワイヤハーネス4のFFC12を通す通し孔16が設けられている。通し孔16は、勿論、防音シート11を貫通している。
防水シート10の通し孔15と、防音シート11の通し孔16は、図2に示すように、互いに重ならないように、互いの位置がずれている。防音シート11の通し孔16は、防水シート10の通し孔15より上方に設けられている。前述した防水シート10と防音シート11とは、互いに重ねられて、互いに密着するように固定されている。則ち、防水シート10と防音シート11とは、互いに積層されて固定されている。
前述した構成の防水構造1は、ワイヤハーネス4のFFC12の一端部12a則ちメインコネクタ13がドアトリム3と防音シート11との間(則ち防音シート11より乗員室側)に位置し、FFC12が通し孔15,16内に通されて、ワイヤハーネス4のFFC12の中央部12b及び他端部12c則ち機器用コネクタ14がドアパネル2と防水シート10との間(則ち防水シート10より自動車の外側)に位置した状態に、ワイヤハーネス4が配索されている。
このため、通し孔15,16間でワイヤハーネス4のFFC12は、防水シート10と防音シート11とに挟持される。そして、前述した通し孔15,16間において、防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4のFFC12との間に接着剤17が塗布されて、これらが前述した接着剤17により互いに固定(接着)されている。このため、前述した通し孔15,16間において、防音シート11と防水シート10とワイヤハーネス4のFFC12とが密着している。さらに、防水シート10と、防音シート11は、加熱されて互いに近づく方向に加圧されて、互いに固定されている。
前述した構成の防水構造1は、以下のように製造される。まず、図4中のステップS1で、図3に示すように、通し孔15,16内にワイヤハーネス4のFFC12などを通して、防水シート10と、防音シート11とを互いに重ねる。このとき、FFC12の一端部12aを防音シート11より乗員室側に位置させ、FFC12の中央部12b及び他端部12cを防水シート10より自動車の外側に位置づけておくとともに、通し孔15,16間において防水シート10と防音シート11などに接着剤17を塗布しておく。そして、ステップS2に進む。
ステップS2では、防音シート11と防水シート10を加熱し互いに近づける方向に加圧して、防音シート11と防水シート10とを互いに積層して固定する。また、通し孔15,16間では、接着剤17により、防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4のFFC12とが互いに固定される。すると、通し孔15,16間では、ワイヤハーネス4のFFC12は、防水シート10と防音シート11とに挟まれて、これらと密着する。
こうして、ワイヤハーネス4を通し孔15,16それぞれに通して、これらの通し孔15,16間で防水シート10と防音シート11との間にワイヤハーネス4のFFC12を挟持し、防水シート10と防音シート11とを互いに積層して固定する。このように、前述した構成の防水構造1が組み立てられる。防水構造1は、ドアパネル2とドアトリム3との間に設けられて、前述したコネクタ13,14が相手側のコネクタ9に結合するなどして、自動車に取り付けられる。
本実施形態によれば、防音シート11の通し孔16と防水シート10の通し孔15内にワイヤハーネス4のFFC12を通し、ワイヤハーネス4のFFC12を通し孔15,16間で防音シート10と防水シート11とで挟んでいる。このように、ワイヤハーネス4のFFC12を防音シート10と防水シート11とで挟んでいるので、防音シート10と防水シート11などが弾性変形しても、ワイヤハーネス4のFFC12と防音シート10と防水シート11とが密着する。
このため、防音シート10と防水シート11などが弾性変形しても則ちドアパネル2やドアトリム3などが弾性変形しても、通し孔15,16内を通して水などの液体が自動車の外部から乗員室に浸入することを確実に防止できる。また、通し孔15,16同士の位置をずらしたので、通し孔15,16内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することをより確実に防止できる。
さらに、ドアパネル2とドアトリム3との間に元々設けていた防水シート10と防音シート11とを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。このため、防水構造1の部品点数の増加を防止できるとともに、コストの高騰を防止できる。
また、防音シート11の通し孔16を防水シート10の通し孔15より上方に設けているので、通し孔15,16内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することを確実に防止できる。
さらに、通し孔15,16間で防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4のFFC12との間に接着剤17を塗布したので、通し孔15,16間で防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4のFFC12とが確実に密着する。このため、通し孔15,16内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することをより確実に防止できる。
また、ワイヤハーネス4がフラット回路体としてのFFC12を備えている。このため、ワイヤハーネス4を薄型化できるとともに、FFC12が扁平なので、通し孔15,16間で防水シート10と防音シート11とFFC12とを確実に密着できる。したがって、防水構造1の小型化を図ることができるとともに、水などの液体が乗員室内に浸入することをより一層確実に防止できる。
前述した実施形態では、通し孔15,16間において、防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4のFFC12とに接着剤17を塗布している。しかしながら、本発明では、図5に示すように、通し孔15,16間において、防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4のFFC12とに周知の止水剤18を塗布しても良い。なお、止水剤18として、耐熱性、絶縁性、撥水性に優れるけい素形合成樹脂(例えば、水分硬化型のシリコーン)などを用いる。
また、図5に示す場合において、前述した実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図5に示す場合には、通し孔15,16間で防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4のFFC12との間に止水剤18を塗布したので、通し孔15,16間で防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4のFFC12とが確実に密着する。このため、通し孔15,16内を通して、水などの液体が乗員室内に浸入することをより確実に防止できる。
また、前述した実施形態では、フラット回路体としてFFC12を用いている。しかしながら、本発明では、フラット回路体としてフレキシブルプリントサーキット(Flexible Printed Circuit:FPC)を用いても良い。要するに、本発明では、互いに平行な複数の線状の導体とこれらの線状の導体を被覆する一対の絶縁シートなどを備えて、扁平でかつ帯状に形成された電線(ケーブル、ハーネスともいう)としてのフラット回路体を用いるのが望ましい。
さらに、本発明では、フラット回路体に限定されることなく、芯線と該芯線を被覆する被覆部とを備えた断面丸形の所謂被覆電線を用いても良い。
また、前述した実施形態では、ドアパネル2とドアトリム3との間に設けられる防水構造1を示している。しかしながら、本発明では、ドアに限定されることなく、防水構造1を各種のパネルと該パネルに取り付けられるトリムとの間に設けても良い。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態にかかるワイヤハーネスの防水構造を分解して示す斜視図である。 図1に示されたワイヤハーネスの防水構造の要部を模式的に示す縦断面図である。 図2に示されたワイヤハーネスの防水構造を製造する際に、防水シートと防音シートとを重ねた状態を模式的に示す縦断面図である。 図2に示されたワイヤハーネスの防水構造を製造する工程を説明するフローチャートである。 図2に示されたワイヤハーネスの防水構造の変形例の要部を模式的に示す縦断面図である。
符号の説明
1 ワイヤハーネスの防水構造
2 ドアパネル(パネル)
3 ドアトリム(トリム)
4 ワイヤハーネス
10 防水シート
11 防音シート
12 FFC(フラット回路体)
15 通し孔
16 通し孔
17 接着剤
18 止水剤

Claims (6)

  1. パネルとこのパネルより自動車の乗員室側に設けられたトリムとの間に配索されるワイヤハーネスを備えたワイヤハーネスの防水構造において、
    前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記自動車外の液体が前記乗員室内に浸入することを防止する防水シートと、
    前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記防水シートより前記乗員室側に設けられているとともに前記自動車外の騒音が前記乗員室内に侵入することを防止する防音シートと、を備え、
    前記防水シートと前記防音シートの双方に前記ワイヤハーネスを通す通し孔を設け、これらの通し孔の位置を互いにずらしておき、前記ワイヤハーネスを前記通し孔それぞれに通しかつこれらの通し孔間で前記防水シートと前記防音シートとの間に前記ワイヤハーネスを挟持したことを特徴とするワイヤハーネスの防水構造。
  2. 前記防音シートの通し孔を前記防水シートの通し孔より上方に配置したことを特徴とする請求項1記載のワイヤハーネスの防水構造。
  3. 前記防水シートの通し孔と前記防音シートの通し孔との間で前記防水シートと前記ワイヤハーネスと前記防音シートとの間に接着剤を塗布したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワイヤハーネスの防水構造。
  4. 前記防水シートの通し孔と前記防音シートの通し孔との間で前記防水シートと前記ワイヤハーネスと前記防音シートとの間に止水剤を塗布したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワイヤハーネスの防水構造。
  5. 前記ワイヤハーネスは、フラット回路体を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれか一項に記載のワイヤハーネスの防水構造。
  6. パネルとこのパネルより自動車の乗員室側に設けられたトリムとの間に配索されるワイヤハーネスと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記自動車外の液体が前記乗員室内に浸入することを防止する防水シートと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記防水シートより前記乗員室側に設けられているとともに前記自動車外の騒音が前記乗員室内に侵入することを防止する防音シートと、を備えたワイヤハーネスの防水構造の製造方法において、
    前記防水シートと前記防音シートとの双方に前記ワイヤハーネスを通すとともに互いに位置ずれした通し孔を設けておき、
    前記ワイヤハーネスを前記通し孔それぞれに通して、これらの通し孔間で前記防水シートと前記防音シートとの間に前記ワイヤハーネスを挟持し、前記防水シートと前記防音シートとを互いに積層して固定することを特徴とするワイヤハーネスの防水構造の製造方法。
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