JP4272581B2 - ワイヤハーネスの防水構造及びワイヤハーネスの防水構造の製造方法 - Google Patents

ワイヤハーネスの防水構造及びワイヤハーネスの防水構造の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車のドアなどに取り付けられるワイヤハーネスの防水構造及びワイヤハーネスの防水構造の製造方法に関する。
移動体としての自動車は、搭載される種々のランプや種々のモータなどの電子機器にバッテリなどの電源から電力を供給するためにワイヤハーネスを配索している。このため、自動車は、前述したワイヤハーネスを例えば車体を構成するパネルを貫通した状態で配索することがある。このとき、前述したワイヤハーネスを伝って、自動車の外部の水などの液体が自動車の乗員室などの内側に浸入することを、各種の防水構造(例えば、特許文献1参照)を用いて防止している。
前述した特許文献1に記載の防水構造は、例えば、ドア内に配索されるワイヤハーネスを伝って、乗員室内に水などの液体が侵入することを防止する。特許文献1に記載の防水構造は、ドアパネルとドアトリムとの間に設けられた防水シートと、ドアパネルとドアトリムとの間に設けられかつ防水シートより乗員室内に設けられたワイヤハーネスと、防水シートに設けられたパッキンとを備えている。
ドアパネルには、電子機器としてパワーウィンドモータなどが取り付けられる。このパワーウィンドモータには、前述したワイヤハーネスのコネクタが結合する。防水シートは、自動車の外部から水などの液体が乗員室側に侵入することを防止する。防水シートには、前述したワイヤハーネスのコネクタを通す孔が設けられている。パッキンは、孔の周りに設けられワイヤハーネスのコネクタと防水シートとの間を水密に保つ。
前述した防水構造は、パッキンがパワーウィンドモータと結合するコネクタと防水シートとの間を水密に保つことで、前述したワイヤハーネスを伝って、自動車の外部の水などの液体が自動車の乗員室などの内側に浸入することを防止する。
特開平5−270264号公報
前述した防水構造は、パッキンがコネクタを位置決めすることで、ワイヤハーネスを固定している。このため、前述したパネルが変形すると、パワーウィンドモータなどの電子機器の位置がずれて、ワイヤハーネスが位置ずれしてしまう虞があった。
また、前述した防水構造は、水などの液体の浸入を防止するとワイヤハーネスを固定するために、パッキンなどの専用の部材を用いる。このため、防水にかかる部品点数が増加して、コストが高騰する虞があった。
したがって、本発明の目的は、取り付けられるパネルなどが弾性変形してもワイヤハーネスを確実に固定できるワイヤハーネスの防水構造及びワイヤハーネスの防水構造の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、パネルとこのパネルより自動車の乗員室側に設けられたトリムとの間に設けられたワイヤハーネスの防水構造において、前記パネルと前記トリムとの間に設けられか
つ前記自動車外の液体が前記乗員室内に浸入することを防止する防水シートと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記防水シートより前記乗員室側に設けられているとともに前記自動車外の騒音が前記乗員室内に侵入することを防止する防音シートと、前記防水シートと前記防音シートとの間に配索されるワイヤハーネスとを備え、前記防水シートに、前記ワイヤハーネスの一部を前記防水シートと前記防音シートとの間から外部に逃がす貫通孔を設け、前記防音シートに、前記貫通孔の近傍に配されかつ前記ワイヤハーネスを挟持する挟持部を設け、前記防水シートと前記防音シートとの間のワイヤハーネスを前記挟持部で挟持して前記貫通孔を通して前記一部を外部に逃がしているとともに、前記挟持部の下縁部と前記貫通孔とを重ねたことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、請求項1に記載のワイヤハーネスの防水構造において、前記挟持部は、前記防音シートに切り込みが形成されて、該防音シートの一部分が他の部分より離されて、前記一部分と他の部分との間に前記ワイヤハーネスを挟持することを特徴としている。
請求項3に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスの防水構造において、前記ワイヤハーネスの挟持部に挟持される部分に、接着剤を塗布したことを特徴としている。
請求項4に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスの防水構造において、前記ワイヤハーネスの挟持部に挟持される部分に、止水剤を塗布したことを特徴としている。
請求項5に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造は、請求項1ないし請求項4のうちいずれか一項に記載のワイヤハーネスの防水構造において、前記ワイヤハーネスは、フラット回路体を備えていることを特徴としている。
請求項6に記載の本発明のワイヤハーネスの防水構造の製造方法は、パネルとこのパネルより自動車の乗員室側に設けられたトリムとの間に配索されるワイヤハーネスと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記自動車外の液体が前記乗員室内に浸入することを防止する防水シートと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記防水シートより前記乗員室側に設けられているとともに前記自動車外の騒音が前記乗員室内に侵入することを防止する防音シートと、を備えたワイヤハーネスの防水構造の製造方法において、前記防水シートに、前記ワイヤハーネスの一部を前記防水シートと前記防音シートとの間から外部に逃がす貫通孔を設け、前記防音シートに、前記貫通孔の近傍に配されかつ前記ワイヤハーネスを挟持する挟持部を設け、前記ワイヤハーネスを前記防水シートと前記防音シートとの間に位置付けて、このワイヤハーネスを前記挟持部で挟持して前記貫通孔を通して前記一部を外部に逃がしているとともに、前記挟持部の下縁部と前記貫通孔とを重ねた後、前記防水シートと前記防音シートとを互いに積層して固定することを特徴としている。
請求項1に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、防音シートの挟持部にワイヤハーネスを挟持し、該ワイヤハーネスの一部を貫通孔に通している。このように、ワイヤハーネスを防音シートの挟持部で挟んでいるので、パネルとトリムなどが弾性変形しても、ワイヤハーネスが位置ずれすることを防止できる。
挟持部でワイヤハーネスを挟持するので、ワイヤハーネスと防音シートとを確実に固定できる。
さらに、パネルとトリムとの間に元々設けていた防水シートと防音シートとを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。
防音シートの挟持部の下縁部と防水シートの貫通孔とを重ねている。このため、貫通孔と防音シートの挟持部とを通して、外部の水などの液体が防音シートより内側に浸入することを防止できる。
請求項2に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、挟持部が防音シートに切り込みが形成されて、防音シートの一部分が他の部分より離されて形成されている。このため、挟持部を設けるために、防音シートに他の部材を取り付ける必要などが生じない。
請求項3に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、ワイヤハーネスの挟持部に挟持される部分に接着剤を塗布したので、ワイヤハーネスと挟持部とが確実に密着して、挟持部を通して、水などの液体が防音シートより内側に浸入することをより確実に防止できる。
請求項4に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、ワイヤハーネスの挟持部に挟持される部分に止水剤を塗布したので、挟持部を通して、水などの液体が防音シートより内側に浸入することをより確実に防止できる。
請求項5に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造によれば、ワイヤハーネスがフラット回路体を備えている。このため、ワイヤハーネスと薄型化できるとともに、フラット回路体が扁平なので、防水シートと防音シートとフラット回路体とを確実に密着できる。
なお、フラット回路体とは、例えば、フレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable:FFC)や、フレキシブルプリントサーキット(Flexible Printed Circuit:FPC)などの互いに平行な複数の線状の導体とこれらの線状の導体を被覆する一対の絶縁シートなどを備えて、扁平でかつ帯状に形成された電線(ケーブル、ハーネスともいう)を示している。
請求項6に記載された本発明のワイヤハーネスの防水構造の製造方法によれば、防音シートの挟持部にワイヤハーネスを挟持し、該ワイヤハーネスの一部を貫通孔に通している。このように、ワイヤハーネスを防音シートの挟持部で挟んでいるので、パネルとトリムなどが弾性変形しても、ワイヤハーネスが位置ずれすることを防止できる。
挟持部でワイヤハーネスを挟持するので、ワイヤハーネスと防音シートとを確実に固定できる。
さらに、パネルとトリムとの間に元々設けていた防水シートと防音シートとを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、パネルとトリムなどが弾性変形しても、ワイヤハーネスが位置ずれすることを防止できる。したがって、取り付けられるパネルとトリムなどが弾性変形してもワイヤハーネスを確実に固定できる。
また、挟持部でワイヤハーネスを挟持する。したがって、防水シートと防音シートとの間のワイヤハーネスを貫通孔を通して直接外部に逃がす場合と比較して、防水シートなどが破損することなく、ワイヤハーネスと防音シートとを確実に固定できる。
さらに、防水シートと防音シートとを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。このため、部品点数の増加を防止できるとともに、コストの高騰を防止できる。
防音シートの挟持部の下縁部と防水シートの貫通孔とを重ねているので、貫通孔と防音シートの挟持部とを通して、外部の水などの液体が防音シートより内側に浸入することを確実に防止できる。
請求項2に記載の本発明は、防音シートに切り込みが形成されて、挟持部が形成されている。このため、挟持部を設けるために、防音シートに他の部材を取り付ける必要などが生じない。このため、部品点数の増加を防止できるとともに、コストの高騰を確実に防止できる。
請求項3に記載の本発明は、ワイヤハーネスの挟持部に挟持される部分に接着剤を塗布したので、ワイヤハーネスと挟持部とが確実に密着して、挟持部を通して、水などの液体が防音シートより内側に浸入することをより確実に防止できる。
請求項4に記載の本発明は、ワイヤハーネスの挟持部に挟持される部分に止水剤を塗布したので、挟持部を通して、水などの液体が防音シートより内側に浸入することをより確実に防止できる。
請求項5に記載の本発明は、ワイヤハーネスがフラット回路体を備えている。このため、ワイヤハーネスと薄型化できるとともに、フラット回路体が扁平なので、防水シートと防音シートとフラット回路体とを確実に密着できる。したがって、小型化を図ることができるとともに、水などの液体が乗員室内に浸入することをより一層確実に防止できる。
請求項6に記載の本発明は、パネルとトリムなどが弾性変形しても、ワイヤハーネスが位置ずれすることを防止できる。
したがって、取り付けられるパネルとトリムなどが弾性変形してもワイヤハーネスを確実に固定できる。
また、挟持部でワイヤハーネスを挟持する。したがって、防水シートと防音シートとの間のワイヤハーネスを貫通孔を通して直接外部に逃がす場合と比較して、防水シートなどが破損することなく、ワイヤハーネスと防音シートとを確実に固定できる。
さらに、防水シートと防音シートとを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。このため、部品点数の増加を防止できるとともに、コストの高騰を防止できる。
本発明の一実施形態にかかるワイヤハーネスの防水構造1を、図1ないし図7に基づいて説明する。ワイヤハーネスの防水構造1(以下、単に防水構造と記す)は、図1に示すように、自動車の車体を構成するパネルとしてのドアパネル2と、パネルに取り付けられて該パネルより乗員室側に設けられたトリムとしてのドアトリム3との間に設けられる。
ドアパネル2は、図1に示すように、アウタパネル5と、このアウタパネル5に取り付けられるインナパネル6などを備えている。パネル5,6は、鋼板をロール成形することにより得られる。パネル5,6間に図示しないドアガラスなどが格納される。ドアパネル2は、ヒンジを介して自動車のボディに取り付けられて、前述したヒンジにより回動自在に支持される。ドアパネル2は、ヒンジにより回動されることで、乗員室を開閉する。
また、インナパネル6には、電子機器としてのパワーウィンドモータ(以下、単にモータと記す)7と、ドアロックアクチュエータ(以下、単にアクチュエータと記す)8とが取り付けられる。モータ7は、前述したドアガラスを昇降させて、前記自動車の窓を開閉する。アクチュエータ8は、ドアパネル2が回動することを規制するロック状態と、ドアパネル2が回動することを許容するアンロック状態とを切り換える。
また、前述したモータ7とアクチュエータ8とには、それぞれ、コネクタ9が設けられている。コネクタ9は、前述したモータ7とアクチュエータ8とからインナパネル6より乗員室側(自動車の内側)に突出している。
ドアトリム3は、合成樹脂からなり、板状に形成されている。ドアトリム3は、ドアパネル2の乗員室側に取り付けられている(則ち、ドアパネル2より自動車の乗員室側に設けられている)。ドアトリム3は、自動車の乗員室の内張り用の装飾品である。
防水構造1は、図1に示すように、ワイヤハーネス4と、防水シート10と、防音シート11とを備えている。ワイヤハーネス4は、図1及び図2に示すように、フラット回路体としてのフレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable、以下、FFCと記す)12と、メインコネクタ13と、複数の機器用コネクタ14と、を備えている。FFC12は、扁平な帯状に形成されているとともに、互いに平行な複数の導体と、これらの導体を被覆する一対の絶縁シートとを備えている。一対の絶縁シートは、互いの間に前述した導体を挟み込んで、これらの導体同士を電気的に絶縁して、これらの導体を被覆している。
メインコネクタ13は、前述したFFC12の一端部12aに取り付けられている。メインコネクタ13は、前述したヒンジの近傍に配されて、自動車のボディ側のコネクタとコネクタ結合する。機器用コネクタ14は、FFC12の中央部12bと、FFC12の他端部12cとに取り付けられている。機器用コネクタ14は、前述したモータ7及びアクチュエータ8のコネクタ9とコネクタ結合する。
前述した構成のワイヤハーネス4は、FFC12の一端部12a則ちメインコネクタ13がヒンジ寄りに位置した状態で、ドアパネル2とドアトリム3との間に配索される。そして、ワイヤハーネス4は、コネクタ13,14が、それぞれ相手側のコネクタ9と結合することで、前述したモータ7とアクチュエータ8に必要な電力などを伝送する。また、中央部12bと他端部12cとは、ワイヤハーネス4の防水シート10と防音シート11との間から外部に逃がされる一部をなしている。
防水シート10は、合成樹脂からなり防水性を有するものである。防水シート10は、シート(フィルム)状に形成されている。防水シート10の平面形状は、ドアトリム3との平面形状と略等しい。防水シート10は、ドアパネル2とドアトリム3と平行な状態でこれらの間に配されている。防水シート10は、ドアパネル2とドアトリム3との間に配されて、自動車の外部から水などの液体が乗員室内に浸入することを防止する。また、防水シート10には、ワイヤハーネス4のFFC12を通して、このワイヤハーネス4のFFC12の一部としての中央部12bと他端部12cを防水シート10と防音シート11との間から外部に逃がす貫通孔としてのスリット15が設けられている。スリット15は、勿論、防水シート10を貫通している。
防音シート11は、例えば、不織布、各種の合成樹脂や各種の繊維などからなり、吸音性及び遮音性を有するものである。防音シート11は、防水シート10より厚手のシート(板)状に形成されている。防音シート11の平面形状は、ドアトリム3との平面形状と略等しい。
防音シート11は、ドアパネル2とドアトリム3と平行な状態でこれらの間でかつ防水シート10より乗員室側(則ち自動車の内側)に配されている。防音シート11は、ドアパネル2とドアトリム3との間に配されて、自動車の外部の騒音が乗員室内に侵入することを防止する。また、防音シート11には、該防音シート11に重ねられる防水シート10に設けられたスリット15の近傍にワイヤハーネス4のFFC12を挟持する挟持部16が設けられている。
挟持部16は、図3に示すように、防音シート11に形成された切り込み19により、防音シート11の一部分21と、他の部分22とが離されて形成されている。また、一部分21は、その縁部で前記他の部分22と連なっている。
切り込み19は、図1に示すように、側方からみてコ字状のコ字部23と、コ字部23に連なりかつ前記防音シート11の表面と並行な段差面20(図3に示す)とを備えている。コ字部23は、防音シート11の防水シート10側の表面から段差面20及び防音シート11のドアトリム3側の表面に向かって延びている。
前述した一部分21は、コ字部23の内側でかつ段差面20より防水シート10側に位置している。他の部分22は、段差面20の防水シート10より離れた側に位置している。図示例では、前記切り込み19のコ字部23の上半分は、防音シート11を貫通しており、段差面20は、切り込み19の下半分に設けられている。前述した挟持部16は、前述した一部分21と、段差面20則ち他の部分22との間にワイヤハーネス4のFFC12を挟持する。
防水シート10のスリット15と、防音シート11の挟持部16の下縁部16aは、図3に示すように、互いに重なっている。前述した防水シート10と防音シート11とは、互いに重ねられて、互いに密着するように固定されている。則ち、防水シート10と防音シート11とは、互いに積層されて固定されている。
前述した構成の防水構造1は、ワイヤハーネス4のFFC12の一端部12a則ちメインコネクタ13が防水シート10と防音シート11との間に位置し、FFC12の中央部12bが挟持部16の一部分21と段差面20との間に挟持されている。そして、FFC12の一部としての中央部12b及び他端部12cがスリット15内を通されて、防水シート10と防音シート11との間から防水シート10より自動車の外側(ドアパネル2側)に逃がされた状態に、ワイヤハーネス4が配索されている。
そして、挟持部16の一部分21と段差面20との間に接着剤17が塗布されて、これらが前述した接着剤17により互いに固定(接着)されている。このように、ワイヤハーネス4のFFC12の挟持部16に挟持される部分12d(図3に示す)に接着剤17が塗布されている。さらに、防水シート10と、防音シート11は、加熱されて互いに近づく方向に加圧されて、互いに固定されている。
前述した構成の防水構造1は、以下のように製造される。まず、図7のステップS1で、図4に示す板状の防音シート11に、図5に示すように、切り込み19則ちコ字部23及び段差面20を形成して、前述した挟持部16を形成する。さらに、防水シート10にスリット15を形成して、ステップS2に進む。
ステップS2では、図6に示すように、防水シート10と防音シート11とを重ね、ワイヤハーネス4のFFC12の前述した挟持部16に挟持される部分12dに接着剤17を塗布しておく。そして、挟持部16の段差面20より防水シート10側に位置する一部分21を防水シート10側に引き出して(他の部分22より離して)、図2に示すように、前述した一部分21と段差面20との間にワイヤハーネス4のFFC12を挟持する。さらに、ワイヤハーネス4のFFC12をスリット15内に通して、前述した中央部12b及び他端部12c則ち機器用コネクタ14を防水シート10と防音シート11との間から外に逃がす。そして、ステップS3に進む。
ステップS3では、防音シート11と防水シート10を加熱し互いに近づける方向に加圧して、防音シート11と防水シート10とを互いに積層して固定する。このように、ワイヤハーネス4のFFC12は、防水シート10と防音シート11とに挟まれて、これらと密着する。また、前述した一部分21と段差面20との間では、接着剤17により、防水シート10と防音シート11とワイヤハーネス4のFFC12とが互いに固定される。こうして、前述した構成の防水構造1が組み立てられる。防水構造1は、ドアパネル2とドアトリム3との間に設けられて、前述したコネクタ13,14が相手側のコネクタ9に結合するなどして、自動車に取り付けられる。
本実施形態によれば、防音シート11の挟持部16にワイヤハーネス4のFFC12を挟持し、該ワイヤハーネス4のFFC12をスリット15に通している。このように、ワイヤハーネス4のFFC12を防音シート11の挟持部16で挟んでいるので、ドアパネル2とドアトリム3などが弾性変形しても、ワイヤハーネス4が位置ずれすることを防止できる。したがって、取り付けられるドアパネル2とドアトリム3などが弾性変形してもワイヤハーネス4を確実に固定できる。また、ワイヤハーネス4のFFC12を防音シート11の挟持部16で挟んでいるので、ドアパネル2とドアトリム3などが弾性変形しても、ワイヤハーネス4のFFC12と挟持部16と防水シート10とが密着する。このため、挟持部16などを通して、水などの液体が防音シート11より内側則ち乗員室内などに浸入することを防止できる。
挟持部16でワイヤハーネス4のFFC12を挟持する。このため、防水シート10と防音シート11との間のワイヤハーネス4のFFC12をスリット15を通して直接外部に逃がす場合と比較して、防水シート10などが破損することなく、ワイヤハーネス4と防音シート11とを確実に固定できる。
さらに、ドアパネル2とドアトリム3との間に元々設けていた防水シート10と防音シート11とを用いるので、自動車の外部から乗員室内に水などの液体が浸入することを防止するために専用の部材を設ける必要が生じない。このため、防水構造1の部品点数の増加を防止できるとともに、コストの高騰を防止できる。
また、挟持部16が防音シート11に切り込み19が形成されて、防音シート11の一部分21が他の部分22より離されて形成されている。このため、挟持部16を設けるために、防音シート11に他の部材を取り付ける必要などが生じない。このため、防水構造1の部品点数の増加を防止できるとともに、コストの高騰を確実に防止できる。
防音シート11の挟持部16の下縁部16aと防水シート10のスリット15とを重ねている。このため、スリット15より挟持部16が上方に位置することとなって、スリット15と挟持部16とを通して、外部の水などの液体が防音シート11より内側に浸入することを防止できる。
ワイヤハーネス4のFFC12の挟持部16に挟持される部分12dに接着剤17を塗布したので、ワイヤハーネス4のFFC12と挟持部16とが確実に密着して、挟持部16を通して、水などの液体が防音シート11より内側に浸入することをより確実に防止できる。
ワイヤハーネス4がフラット回路体としてのFFC12を備えている。このため、ワイヤハーネス4を薄型化できるとともに、フラット回路体としてのFFC12が扁平なので、防水シート10と防音シート11とFFC12とを確実に密着できる。したがって、防水構造1の小型化を図ることができるとともに、水などの液体が乗員室内に浸入することをより一層確実に防止できる。
前述した実施形態では、前述した一部分21と段差面20との間則ち挟持部16内において、ワイヤハーネス4のFFC12などに接着剤17を塗布している。しかしながら、本発明では、図8に示すように、前述した一部分21と段差面20との間則ち挟持部16内において、ワイヤハーネス4のFFC12の前述した部分12dなどに周知の止水剤18を塗布しても良い。なお、止水剤18として、耐熱性、絶縁性、撥水性に優れるけい素形合成樹脂(例えば、水分硬化型のシリコーン)などを用いる。
また、図8に示す場合において、前述した実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図8に示す場合には、ワイヤハーネス4のFFC12の挟持部16に挟持される部分12dに止水剤18を塗布したので、挟持部16を通して、水などの液体が防音シート11より内側に浸入することをより確実に防止できる。
さらに、前述した実施形態では、切り込み19の上半分を防音シート11に貫通させ、切り込み19の下半分に段差面20を形成している。しかしながら、本発明では、図9に示すように、切り込み19の全体に亘って、段差面20を形成しても良い。則ち、図9に示すように、切り込み19を防音シート11に貫通させなくても良い。なお、図9に示す場合において、前述した実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
図9に示す場合にも、前述した実施形態と同様に、取り付けられるドアパネル2とドアパネル3などが弾性変形してもワイヤハーネス4を確実に固定でき、挟持部16などを通して、水などの液体が防音シート11より内側則ち乗員室内などに浸入することを防止できる。また、防水シート10などが破損することなく、ワイヤハーネス4と防音シート11とを確実に固定できる。さらに、防水構造1の部品点数の増加を防止できるとともに、コストの高騰を防止できる。
また、前述した実施形態では、フラット回路体としてFFC12を用いている。しかしながら、本発明では、フラット回路体としてフレキシブルプリントサーキット(Flexible Printed Circuit:FPC)を用いても良い。要するに、本発明では、互いに平行な複数の線状の導体とこれらの線状の導体を被覆する一対の絶縁シートなどを備えて、扁平でかつ帯状に形成された電線(ケーブル、ハーネスともいう)としてのフラット回路体を用いるのが望ましい。
さらに、本発明では、フラット回路体に限定されることなく、芯線と該芯線を被覆する被覆部とを備えた断面丸形の所謂被覆電線を用いても良い。
また、前述した実施形態では、ドアパネル2とドアトリム3との間に設けられる防水構造1を示している。しかしながら、本発明では、ドアに限定されることなく、防水構造1を各種のパネルと該パネルに取り付けられるトリムとの間に設けても良い。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態にかかるワイヤハーネスの防水構造を分解して示す斜視図である。 図1に示されたワイヤハーネスの防水構造の挟持部にワイヤハーネスのFFCを挟持した状態を示す斜視図である。 図1に示されたワイヤハーネスの防水構造の要部を模式的に示す縦断面図である。 図3に示されたワイヤハーネスの防水構造の切り込みが形成される前の防音シートの縦断面図である。 図4に示された防音シートに切り込みを形成して挟持部を形成した状態を示す縦断面図である。 図5に示された挟持部にワイヤハーネスのFFCを挟持し、防水シートと防音シートとを重ねた状態を模式的に示す縦断面図である。 図3に示されたワイヤハーネスの防水構造を製造する工程を説明するフローチャートである。 図3に示されたワイヤハーネスの防水構造の変形例の要部を模式的に示す縦断面図である。 図3に示されたワイヤハーネスの防水構造の他の変形例の要部を模式的に示す縦断面図である。
符号の説明
1 ワイヤハーネスの防水構造
2 ドアパネル(パネル)
3 ドアトリム(トリム)
4 ワイヤハーネス
10 防水シート
11 防音シート
12 FFC(フラット回路体)
12b 中央部(一部)
12c 他端部(一部)
12d 部分
15 スリット(貫通孔)
16 挟持部
16a 下縁部
17 接着剤
18 止水剤
19 切り込み
21 一部分
22 他の部分

Claims (6)

  1. パネルとこのパネルより自動車の乗員室側に設けられたトリムとの間に設けられたワイヤハーネスの防水構造において、
    前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記自動車外の液体が前記乗員室内に浸入することを防止する防水シートと、
    前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記防水シートより前記乗員室側に設けられているとともに前記自動車外の騒音が前記乗員室内に侵入することを防止する防音シートと、
    前記防水シートと前記防音シートとの間に配索されるワイヤハーネスとを備え、
    前記防水シートに、前記ワイヤハーネスの一部を前記防水シートと前記防音シートとの間から外部に逃がす貫通孔を設け、
    前記防音シートに、前記貫通孔の近傍に配されかつ前記ワイヤハーネスを挟持する挟持部を設け、
    前記防水シートと前記防音シートとの間のワイヤハーネスを前記挟持部で挟持して前記貫通孔を通して前記一部を外部に逃がしているとともに、前記挟持部の下縁部と前記貫通孔とを重ねたことを特徴とするワイヤハーネスの防水構造。
  2. 前記挟持部は、前記防音シートに切り込みが形成されて、該防音シートの一部分が他の部分より離されて、前記一部分と他の部分との間に前記ワイヤハーネスを挟持することを特徴とする請求項1記載のワイヤハーネスの防水構造。
  3. 前記ワイヤハーネスの挟持部に挟持される部分に、接着剤を塗布したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスの防水構造。
  4. 前記ワイヤハーネスの挟持部に挟持される部分に、止水剤を塗布したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスの防水構造。
  5. 前記ワイヤハーネスは、フラット回路体を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれか一項に記載のワイヤハーネスの防水構造。
  6. パネルとこのパネルより自動車の乗員室側に設けられたトリムとの間に配索されるワイヤハーネスと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記自動車外の液体が前記乗員室内に浸入することを防止する防水シートと、前記パネルと前記トリムとの間に設けられかつ前記防水シートより前記乗員室側に設けられているとともに前記自動車外の騒音が前記乗員室内に侵入することを防止する防音シートと、を備えたワイヤハーネスの防水構造の製造方法において、
    前記防水シートに、前記ワイヤハーネスの一部を前記防水シートと前記防音シートとの間から外部に逃がす貫通孔を設け、
    前記防音シートに、前記貫通孔の近傍に配されかつ前記ワイヤハーネスを挟持する挟持部を設け、
    前記ワイヤハーネスを前記防水シートと前記防音シートとの間に位置付けて、このワイヤハーネスを前記挟持部で挟持して前記貫通孔を通して前記一部を外部に逃がしているとともに、前記挟持部の下縁部と前記貫通孔とを重ねた後、前記防水シートと前記防音シートとを互いに積層して固定することを特徴とするワイヤハーネスの防水構造の製造方法。
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