JP2005319361A - 吹き付け塗装用ブース装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上端部に吸排気機構1を備え下部に水槽2を有し、この水槽2内の水と外気とを外気吸入口3から同時に吸引して外気中の噴霧塗料mを水滴に付着させ、この水滴と共に噴霧塗料mを塗料ミストとして回収する構造のブース本体10を有する。このブース本体10は噴霧塗料を水滴に付着させる渦巻室7を有する。この渦巻室7は外気吸入口3を形成する水滴形成板4,外気を上方へ案内する凹状ガイド板5,水塊を下方へ案内する仕切り板6により構成される。この水滴形成板4の下端部端縁に一方の端から他方の端にわたって凹凸部4T……を設ける。この凹凸部4Tの内の凸部4tを、少なくとも一つ置きに吸入外気流の下流側に向けて曲折し、これによって吸入した水の水滴化を活発化させて吸入した噴霧塗料mの水滴による付着回収を強化したもの。
【選択図】 図1
Description
この図19に示す従来例は渦流式の塗装用ブースであって、符号500は箱型状のブース本体を示す。このブース本体500は、吹き付け塗装時に被塗装物の周囲を通過して空中に放出される噴霧塗料(霧状の塗料ミスト)を回収する手段を、内部に装備している。又、この箱型状のブース本体500は、上端部に当該ブース本体500内の気体を下方から吸入し外部へ排出する吸排気機構501を装備し、下端部に水槽502を備えている。 ここで、吸排気機構501は、工業用の換気扇501Aと、この換気扇501Aを駆動する駆動モータ501Bとを備えている。
そして、この外気吸入口503には、この外気吸入口503を塞ぐようにして外気および水の流動が容易な金網等の積層構造からなる水滴形成部材504が前述した水槽502内の底面との間に配設されている。
更に、この外気吸入口503で強制的に吸入されその一部が水滴化した水および噴霧塗料は、凹状ガイド板505によって上方に向けて案内される。
即ち、渦巻室507は、ブース本体500の両側壁板500B,500Cと、水滴形成部材504と、凹状ガイド板505と、仕切り板506とによって構成されている。
この内、第1の横仕切り板511は、ブース本体500内でその前面板500A側から前述した渦巻室507の上方開口部507Aに向けて突設され、その先端部が上方開口部507Aに対向した状態に配設されている。
更に、この第2の横仕切り板512の上方には、当該第2の横仕切り板512に対して所定の間隔を隔てて第3の横仕切り板513が装備されている。この第3の横仕切り板513は、ブース本体500の前面板500A側から前述した第2の横仕切り板512の先端部を覆うようにして前述した後面板500Bに向けて斜め上方に突設されている。
噴霧塗料が水滴によって有効に除去された後、これを搬送してきた空気は吸排気機構501に吸引されて外部へ排出される。又、この間に空気と共に水滴の一部も外部へ排出され、これがため水槽内の水が徐々に減少するが、かかる場合は図示しない水補給手段によって外部から補給されるようになっている。
又、噴霧塗料が付着するための水滴が少ないと、ブース本体に吸引された噴霧塗料はそのままダクト内を通過し吸排気機構501を通過して外部へ放出され、公害問題を引き起こすばかりでなく、噴霧塗料の一部が吸排気機構501の工業用換気扇501Aに付着して当該工業用換気扇501Aの羽根の重量が増加し、これがため換気扇駆動用のモータ501Bに負荷が増して当該モータ501Bの耐久性に難点が生じるという不都合があった。又、上記従来例では、噴霧塗料の一部が換気扇501Aに付着した噴霧塗料の一部がはげ落ちると、換気扇501Aの振動が激しくなって騒音公害を発生させるばかりでなく、当該換気扇501Aの耐久性が著しく損なわれるという不都合があった。
更に、前述した水滴形成板の下端部端縁部分には、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を連続的に設けると共に、この凹凸部の各凸部を少なくとも一つ置きに、吸入外気流の下流側に向けて曲折した(請求項1)。
このようにすると、この水滴形成板の外気吸入口部分の各凹凸部において乱流が更に増して水滴の水滴化がより一層促進されることから、噴霧塗料が水滴に付着して回収される量が更に多くなるという利点がある。
このようにすると、凹状ガイド板および仕切り板の突出側から上方に向かって吸い上げられる水滴又は水塊についても、その微細化が更に促進され、渦巻室を出た後も、水滴に対する噴霧塗料の付着が促進され、かかる点において、噴霧塗料に対する水による付着回収の領域を多くすることが出来て都合がよい。
このようにすると、この凹状ガイド板又は仕切り板の各凹凸部における乱流が更に増して水滴の水滴化がより一層促進されることから、前述した渦巻室を出た後における領域で噴霧塗料が水滴に付着して回収される量がより一層多くなるという利点がある。
このようにすると、外気吸入口領域における水滴形成板の凹凸部の数が約二倍に増加するので(しかも二列となって)、この部分での乱流の発生を大幅に増加させることができ、かかる点において水滴の発生も増加し、これにより噴霧塗料が水滴に付着して回収される量が多くなるという利点がある。
このようにすると、スライドプレートを移動させることにより外気吸入口の大きさを調整することができ、これによって吸入外気の量と水槽内から吸い上げる水の量とを適度に調整することができ、これによって塗料の質に応じて噴霧塗料の合わせた水滴の量の調整を行い得るという利点がある。
このようにすると、上方へ吸い上げられる吸入外気の量と水滴の量とを同時に適宜調整し設定することができ、かかる点において使用する塗料に応じた大きさの通気路を設定し得るという利点があり、多目的用のブースを得ることができる。
このようにしても、前述した各請求項1〜9記載のものとほぼ同等に機能する吹き付け塗装用ブース装置を得ることができる。
更に、各凸部が少なくとも一つ置きに吸入外気の下流側に向けて曲折されていることにより、この領域を外気が高速で通過すると当該外気は攪拌され負圧のムラおよび変動が生じ、これがため水塊が微細化(水滴化)するには都合のよい環境が局部的に形成され、同時にこの領域内に外気と共に噴霧塗料が巻き込まれることから、当該噴霧塗料は水滴により一層付着し易くなり、当該噴霧塗料の回収能率の向上(環境汚染の有効な抑制)を期待することができる。
〔全体的な内容〕
図1乃至図4において、符号10はブース本体を示す。このブース本体10は、吹き付け塗装時に被塗装物Wの周囲を通過して空中に放出される噴霧塗料(霧状の塗料ミスト)mを吸引してその多くを回収する手段(塗料ミスト回収機構8:図1参照)を内部に装備している。このブース本体10は、その両側面の図1に示す二点鎖線の位置(後述する回動駆動機構30の図1における上方部分)に側面開閉扉10Kが設けられている。
又、図3において、記号Tは被塗装物Wを回転可能に保持する塗装治具を示す。この塗装治具Tは、中央部の連結部To から上方部分が回転可能な構造となっており、この連結部To に被塗装物Wを回転させるための手動アームAm が設けられている。
ここで、符号1Aは吸気用動力ファンを示し、符号1Bはブース本体10内の下方から吸い上げた吸入外気を外部へ排気するための断面四角形状の排気用ダクトを示す。吸気用動力ファン1A部分は、図1に示すように必要な応じて矢印Aの方向にその全体が開閉可能な構造となっている。
上述した水滴形成板4に対応し且つ所定間隔を隔てて、凹状ガイド板5が設けられている。この凹状ガイド板5は、外気吸入口3で強制的に吸入された水および外気と共に吸入した噴霧塗料を上方に向けて効率良く案内するようになっている。
又、前述した水滴形成板4の上方の前面板10A部分には、前述した凹状ガイド板5の上方を覆う方向に向けて、仕切り板6がほぼ水平に突設されている。そして、この仕切り板6と前述した水滴形成板4及び凹状ガイド板5とブース本体10の両側面板10B,10Cとにより、前述した渦巻室7が形成されている(図1参照)。
図1における仕切り板6の右端縁と凹状ガイド板5の図1における上端縁との間に、上方に向けて水滴を送出するための上方開口部7Aが設けられている。このため、上方に装備された吸排気機構1に吸引されて、前述した渦巻室7内の水滴及び水塊の一部が上方開口部7Aから連続的に送出される。
又、上側の斜面状仕切り板12は、ブース本体10内でその前面板10A側から前述した下側の斜面状仕切り板11の空気送出口11Aに対向した状態で前述した後面板10Bに向けて斜め上方に突設され、その先端部と後面板10Bとの間に空気送出用の空間(空気送出口12A)が設けられている。
そして、噴霧塗料が水滴によって有効に除去された後、これを搬送してきた空気は吸排気機構1に吸引されて外部へ排出される。又、この間に空気と共に水滴の一部も外部へ排出され、これがため水槽2内の水が徐々に減少するが、かかる場合は後述するように水補給システム70によって外部から水が補給されるようになっている。
このため、本実施形態では、後述するように、装置の稼働停止時の時間帯に、前述した水滴形成板4又は水滴形成板4及び凹状ガイド板5を前方に向けて回転動作させる(必要に応じて保持することもできる)構造の回動駆動機構30を装備し、これにより、作業員がブース本体10内に入ることなく、外部から渦巻室7内および水槽2内底面に堆積し又は付着した塗料ミストを水等を噴射して容易に除去することができるようにした。
これにより、装置全体のの稼働休止時には水槽2内の水を必ず全部排出するようにし、水槽2内に塗料ミストが堆積する量を極力少なくなるようにした。更に、本実施形態では、噴霧塗料を回収するに際して使用する水については水槽2内の水を繰り返し使用し得るように自然循環式の水循環システムを備えたものとした。
次に、上述した水滴形成板4について更に詳述する。
この水滴形成板4は、前述したように渦巻室7の一部を成し、その水没して配置される図1の下端部分(水滴形成板4の先端部分)に、下方に向かって連続した山形状の凹凸部4Tが(のこぎり歯状に)設けられている(図1〜図2,図5〜図7参照)。この水滴形成板4は、本実施形態では加工の都合上全体的には三枚に分割して形成され、後に一枚の水滴形成板4として一体化されたものとなっている。
この水滴形成板4には、図1〜図2に示すように上端部の内側に回動支点が設けられ、この部分に当該水滴形成板4を固着し且つ支持する支持軸15が固着装備されている。この支持軸15は、前述したブース本体10に回転自在に保持されている。
この場合、加工に際しては、図7に示すようにまず各頂角α1 (図7(C)参照)部分を約90°に加工し(谷部分の角度α2 も約90°に加工されている)、その後に、各凹凸部4Tを互い違いに反対方向に所定角度β1 (図7(A)参照)をもって曲折した状態に加工設定したものとなっている。ここで、図7(C)は図7(A)の矢印C1に沿って見た凹凸部4T部分を示す。
ここで、上述した図7(A)における曲折角度β1 は、0°〜90°の範囲であれば、必ずしも30°でなくてもよい。この場合、隣接する凸部4tの相互間での曲折した角度β2 も、全体的には0°〜90°の範囲であれば、必ずしも60°でなくてもよい。
前述した渦巻室7は、前述したように、ブース本体10の両側面板10B,10Cと水滴形成板4とこれに対向してブース本体10の内側に装備された凹状ガイド板5と前述した水滴形成板4の上方に装備された仕切り板6とによって囲まれた空間をもって、構成されている。
凹状ガイド板5は、図8に示すように、本実施形態においてはそのガイド板本体5A部分の全体的な凹状角度Qが例えば65°〜90°に設定され、その下端部先端5B(図8(A)参照)が、開き角度E1 だけ前述した凹状角度Qを更に開く方向に曲折されている。ここで、下端部先端5Bの開き角度E1 は本実施形態では約5°に設定されている。これによって水槽4内の水が渦巻室7内に吸入されやすいようになっている。尚、前述した凹状角度Qについては65°〜120°程度であってもよい。
更に、前述したガイド板本体5Aについては、加工の都合上全体的には三枚に分割して形成され、後に一枚のガイド板本体5Aに一体化されたものとなっている(最初から一枚で加工してもよい)。又、このガイド板本体5Aを保持する支持軸17は、前述した水滴形成板4の支持軸15の場合と同様にその両端部が前述したブース本体10に回転自在に保持されている。
このため、実際の稼働時には、この凹凸部5Tが前述した水滴形成板4の凹凸部4Tと同様に機能し、当該水滴形成板4で形成された水滴が上方に急速に吸引移動する力を利用して当該水滴を更に微細に打ち砕くようになっている。
この場合、加工に際しては、まず各凸部分5tの頂角α1 (図8(B)参照)を前述した従来例の場合と同様に約90°に加工設定し(谷部分の角度α2 も約90°に加工されている)、その後に、当該各凸部分5tを互い違いに反対方向に所定角度β1 (図8(A)参照)をもって曲折した状態に加工設定したものとなっている。
これにより、水滴と吸入外気とがこの凹凸部5T部分を通過した場合には、吸入された外気がこの凹凸部5T部分を通過すると外気が攪拌された状態となって当該外気の乱流が激しくなり、負圧の局部的変動が活発化し、これにより、水滴の微細化がより一層促進され、同時に一緒に流動する噴霧塗料(塗料ミスト)mが当該水滴に対して更に付着し易い状態となる。
このストッパー19については、断面L型のL字状部材であっても、又は管などの棒状部材であってもよい。又、図8(A)において、符号41Fは後述する水槽2の内底面である傾斜床面を示し、記号Fは装置全体を設置する箇所の作業場内の床面を示す(以下、同じ)。
この仕切り板6は、図2,図9(A)に示すように、前面板10Aの下端部にその一端部が固着され他端部側がブース本体10の内側に向けてほぼ水平に配設されている。このため、この仕切り板6は下方から上昇してくる水滴および吸入外気等の一部を下方に押しやる機能を備えることとなる。この結果、渦巻室7内では、仕切り板6によって前面板10Aに沿って生じる下方への気流と前述した凹状ガイド板5によって生じる上方への気流とによって渦巻きが生じる。
このため、実際の稼働時には、この仕切り板6の凹凸部6Tが、前述した水滴形成板4の凹凸部4Tと同様に機能する。即ち、渦巻室7内の水滴は、その一部が渦巻室7内から上方に向けて急速に移動する(吸い出される)際に当該凹凸部6Tにぶち当たることからこの部分の負圧の変動が局部的に激しくなり、当該水滴は(凹凸部6Tによって)更に微細に打ち砕かれ若しくは攪乱されて噴霧塗料が有効に付着される。
ここで、各凸部分6tの加工に際しては、まず各凸部分6tの頂角α1 (図9(C)参照)を前述した従来例の場合と同様に約90°に加工設定し(谷部分の角度α2 も約90°に加工されている)、その後に、当該各凸部分6tを互い違いに反対方向に所定角度β1 (図9(A)参照)をもって曲折した状態に加工設定したものとなっている。図9(C)は、前述した図9(A)に開示した凹凸部6Tを矢印C3の方向から見た場合の凹凸部6Tを示す。
これにより、吸入された外気がこの凹凸部6T部分を通過すると外気が攪拌された状態となって当該外気の乱流が激しくなり、負圧の局部的変動が活発化し、これにより、水滴の水滴化がより一層促進され、同時に一緒に流動する噴霧塗料(塗料ミスト)mが当該水滴に対して更に付着し易い状態となる。
装置全体が稼働状態に設定され前述した吸排気機構1が作動すると、ブース本体10内の空気が連続的に上方へ吸い上げられ、ブース本体10内に負圧が生じる。この負圧により、下方に位置する水槽2内の水が外気と共に外気吸入口3から渦巻室7内へ吸い込まれ、同時に塗装領域Sに噴射された不要の噴霧塗料mも外気と一緒に渦巻室7内へ吸い込まれる(図6参照)。
この斜め上方へ送り出された水と外気とは凹状ガイド板5の上方でその一部(特に水滴部分)が噴霧塗料と共にブース本体10内へ吸い上げられる(図6内、矢印e,f参照)。同時に重い水滴部分(水滴に成りきれない水塊状態のもの)は、(大量の外気と一緒に)その移動の直進性より上方の仕切り板6に向かう。この間、外気および微細化された水滴の一部は上方開口部7Aより上方へ吸い上げられる。一方、仕切り板6に向かった外気および重い水滴部分は外気と共に仕切り板6に衝突して下方へ向けられる。
上述した渦巻室7では、当該渦巻室7を構成する水滴形成板4,凹状ガイド板5及び仕切り板6の各凹凸部4T,5T,6Tの設定位置を固定式とした場合を例示したが、ここでは、各凹凸部4T,5T,6Tの設定位置をスライドさせて調整し得るスライド式ついて説明する。
このネジ部94Eは、座金付きの雄ねじ94Eaと雌ねじ94Ebとで構成され、この内、雌ねじ94Eb部分が固定プレート94Aに固着されている。このため、雄ねじ94Eaを緩めると、ネジ部94Eの位置は不変でスライドプレート94Bを長穴94Baに沿って往復移動可能な状態に設定され、任意の位置に配置することが出来る。このため、これを装備すると、前述した外気吸入口3の大きさを自由に調整することができ、吹き付け塗装で使用する塗料に応じて適度の大きさの外気吸入口3を設定し得るという利点があり、多目的用として好適な塗装ブースを得ることができる。
前述した渦巻室7には、当該渦巻室7を構成する水滴形成板4と凹状ガイド板5とに対して、垂下状態からその下端部側を水平方向に向けて起伏回動なさしめる回動駆動機構30が併設されている(図1〜図6,図10参照)。
又、本実施形態における連動機構31は、水滴形成板4の回転角度を前述した凹状ガイド板5の回転角度よりも大きく設定した。具体的には、前述した水滴形成板4の最大回転角度を約90°に設定した場合、凹状ガイド板の回転角度は最大約50°程度とした。
この内、連動機構31としては、本実施形態ではチェーン車機構が採用され、これによって、水滴形成板4の回転角度と凹状ガイド板5の回転角度は、繰り返し使用にあっても常に水滴形成板4の方が大きく回動するようになっている。
このため、ブース本体10内の洗浄作業に際しては、レバー保持機構35で凹状ガイド板5の最大回転動作範囲に固定して停止させることができ、これにより作業員一人でも円滑に洗浄作業を行うことができる。
ここで、本実施形態では連動機構31としてチェーン車機構を装備した場合を例示したが、例えばVベルト機構,穴付きベルト機構等の他の連動機構であってもよい。又、チェーン車機構31の各チェーン車31A,31Bの大きさ及びその比(回転角度の違い)については、使用状況に応じて適宜変えてもよい。
更に、本実施形態では、連動機構としてチェーン車機構31を装備して水滴形成板4と凹状ガイド板5とを同時に回動させる場合について例示したが、この連動機構としてのレバー機構33を装備せずに水滴形成板4を支持する支持軸15に、駆動手段としてのレバー機構33を直接装備して水滴形成板4のみを起伏回動するように構成してもよい。
このようにしても、水滴形成板を回動させてその裏面を外部に露出させることができるので、外気吸入口3部分が開放されることとなり、渦巻室内の塗料ミストの付着状況を外部から観察しながらシャワーを噴射するという作業がいつでも可能となり、凹状ガイド板5の背面側に付着した塗装ミストについては従来の手法(ブース本体10の左右側面の開閉機構の操作)によって有効に除去される点で、全体的には作業能率の向上を図ることができ、これにより装置全体を常に能率良く円滑に作動させることができ、ブース本体の稼働効率の上昇を期待することができる。
ブース本体10の下方領域に施設された水槽2は、塗料ミスト回収用の水槽本体部41と、この水槽本体部41に併設された塗装作業用水槽部42とを備えている。この水槽本体部41と塗装作業用水槽部42とは、金網等の通水性部材41Aによって仕切られている。
水槽本体部41は、ブース本体10の背面板10Dおよび両側面板10B,10Cによって囲まれた領域に設定されている。又、塗装作業用水槽部42は、図3の正面の右側部分2/3程度の領域で水槽本体部41の右側部分が手前に突出した箇所に配置されている(図4参照)。この塗装作業用水槽部42の内側底面は水平に設定されている。この塗装作業用水槽部42の内部には、図3に示すように被塗装物Wを内面側から保持すると共に回転可能に構成された塗装用治具Tが装脱自在に配設されている。図4において矢印Wd
はブース本体10に向かって設定される室内空気の同一方向への流れを示す。
このため、本実施形態にあっての塗装作業は、ブース本体10に向かって流入する室内空気流Wd に直交する方向からの吹き付け塗装作業となり、これがため従来のように流入する空気流に背に受けて行う塗装作業と異なり、被塗装物に対する室内空気の乱れが少なくなり、その分、乱流に伴う塵埃の混入を有効に回避することができて都合がよいようになっている。
この負圧式の排水扉50は、排水口2Kの上方部分に回動支点50aを備えた回動式の扉本体51と、この扉本体51の前述した排水口2Kに対向した位置に装備された排水口遮蔽部材52と、排水口2Kの上部分に配設され前述した扉本体51を開放方向に常時押圧する圧縮ばね53とを備えている。そして、装置全体が作動停止中は前述した圧縮ばね53が機能して扉本体51を図1の二点鎖線の位置に向けて常時押圧し、これによって排水口2Kは回動支点50aを支点として回動し開放された状態に設定される。符号51bは扉本体51用のストッパーを示す。
ここで、前述した排水扉50については、扉本体51に開閉自在の常閉キーを装備し、必要に応じてブース本体10内の負圧如何にかかわらず常時閉じた状態に設定して使用してもよい。
前述した水槽2には、図11に示すように水循環システム60および水補給システム70が併設されている。
この内、水循環システム60は、図11にも示すように、水槽2内の前述した排水扉50側に留まっている水を水槽2内の前述した外気吸入口3の外側領域に戻すように構成したもので、水槽2内の排水扉50側に装備された取水部61と、この取水部61で取水した水を外気吸入口3の外側領域に戻すための循環用配管部62と、循環用配管部62で送り込まれる水を一時的に停留させておく貯水部63とを備えている。
又、この水循環システム60については、図11に示すように循環用配管部62を装備した場合を例示したが、貯水部63を図1の右方向へ(循環用配管部62の領域まで)拡張して循環用配管部62を削除し、取水部61の取水口を前述した水槽2の幅一杯に拡張し、これによって水槽2内の図11における右側領域と前述した通水用開口63Aとを貯水部63を介して連通するように構成してもよい(図示せず)。
このようにすると、外気吸入口3から外気と共に吸入する水の不足に際しても水槽2内の反対側にある水をもって相応的に対応することができ、動作の安定を確保し得るという利点がある。
ここで、前述した補給用配管72の水補給口72aは、本実施形態では前述した貯水部63内に配設されている。又、符号76は補給用配管72用の主バルブを示す。この主バルブ76は、装置全体の始動時に開口され、装置の稼働中は常時開口された状態となっている。
そして、次に、塗装作業の再開に際して装置全体の電源をオンとすると、吸排気機構1が作動してブース本体10内を負圧状態に設定すると、直ちに負圧式の排水扉50が作動し、扉本体51が圧縮ばね53に抗して吸引され、排水口2Kが閉じられる。同時に、水補給システムの水位センサ73が作動し、同時に開閉コントローラ74が作動し、続いて、制御バルブ75が作動して補給用配管72を開通させ、貯水タンク71から水槽2内へ水が補給され、これによって、装置全体は塗装作業が可能な状態に設定される。
ここで、上述した貯水タンク71による水の補給に代えて水道水を使用するようにし、これによって貯水タンク71を省略してもよい。
図12にこれを示す。この図12に示す水循環システムでは、水槽2内の水位の変化に伴う自然対流を利用したものであって、装置全体が作動し外気吸入口3から外気と共に水槽2内の水が前述した渦巻室側に吸引されると、外気吸入口3の外側の水位が極端に低くなり、この結果、水槽2内の排水扉50側の水が凹状ガイド板5の下側の隙間から外気吸入口3側へ押し出され(図12中、符号f参照)、その後はブース本体10内で回収された水が水槽2内へ順次戻されることから、以後はこの水循環サイクルが繰り返される。
これにより、凹状ガイド板5の下端部先端5Bと水槽2の内部底面との間の通水可能な隙間が常時維持されている。このため、外気吸入口3から吸引される水は、凹状ガイド板5の背面側(排水扉側)から外気吸入口3側に押し出されて有効に補給されるようになっている。この図12において、記号a,bは外気吸入口3から吸入される外気および水槽2内の水の吸入方向を示し、記号eは水槽2内にて側壁を伝わって回収される水を示し、記号fは上述したように凹状ガイド板5の背面側から下側の隙間を通って外気吸入口3側へ押し出される水の方向を示す。
この図12に示す手法では、前述した図1に開示した水循環システムとほぼ同等の機能を有するばかりでなく、循環用配管部62や貯水タンク71等が不要となり、構成が単純化され、大幅な設備投資を抑制することができるという利点がある。
装置全体が稼働状態に設定され前述した吸排気機構1が作動すると、ブース本体10内の空気が連続的に上方へ吸い上げられ、ブース本体10内に負圧が生じる。この負圧により、下方に位置する水槽内の水が外気と共に外気吸入口3から渦巻室7内へ吸い込まれ、同時に塗装領域Sに噴射された不要の噴霧塗料も外気と一緒に渦巻室7内へ吸い込まれる(図6参照)。
ここで、前述した渦巻室7の各構成部材が備えている凹凸部に関して、その他の例(1)を、図15乃至図16に基づいて説明する。
図15において、渦巻室107の構成部材である水滴形成板104,凹状ガイド板105および仕切り板106には、前述した図1〜図2の場合と同じ箇所に凹凸部104T,105T,106Tがそれぞれ設けられている。そして、この各凹凸部104T,105T,106Tを構成する各凸部104t,105t,106tは、それぞれ一つ置きに、吸入外気の流れの下流側に向けて曲折されている。
この図16において、水滴形成板104には、その下端部の端縁に、一方の端から他方の端に向けて山形状の凹凸部104Tが設けられている。そして、この山形状の各凸部104tは、一つ置きに吸入外気の流れの下流側に向けて曲折角度r=約60°で曲折されている。尚、この曲折角度rについては、0°を越えて90°以内であれば特に60°でなくてもよい。その他の構成は前述した図1〜図2の場合と同一となっている。
このようにしても、前述した図1〜図2における水滴形成板4の場合とほぼ同等に機能する水滴形成板を得ることができる。
このようにしても、前述した図1〜図2における凹凸部105T及び仕切り板106の場合とほぼ同等に機能する凹凸部105T及び仕切り板106を得ることができる。
ここで、各凸部104t,105t,106tについては、一つ置きに曲折した場合を例示したが、二つ置きでも、或いは不規則に選択して曲折したものであってもよい。
次に、前述した渦巻室7の各構成部材が備えている凹凸部に関して、その他の例(2)を、図17乃至図18に基づいて説明する。
そして、この各凹凸部114T,124Tの内、吸入外気の流れの下流側に位置する凹凸部(図17では凹凸部付プレート124の凹凸部124T)が、当該吸入外気の流れの下流側に向けて一様に曲折されている。そして、この場合の曲折角度rは本実施形態では60°に設定されているが、60°以外の他の角度であってもよい。
その他の構成は前述した図1〜図2の場合と同一となっている。
ここで、前述した各凹凸部114T,124Tの内、吸入外気の流れの上流側に位置する凹凸部(図17では水滴形成板114の凹凸部114T)を、当該吸入外気の流れの上流側に向けて一様に曲折してもよい(図示せず)。
このようにすると、水滴形成板114部分では、上述した図17の場合と同等若しくはそれ以上に水の水滴化を高めることが可能となり、噴霧塗料の捕捉にはより有効な環境状態を設定することができる。
ここで、前述した各凹凸部115T,125Tの内、吸入外気の流れの上流側に位置する凹凸部(図17では凹凸部付プレート125の凹凸部125T)を、当該吸入外気の流れの上流側に向けて一様に曲折してもよい(図示せず)。
その他の構成は前述した図1〜図2の場合と同一となっている。
そして、この各凹凸部116T,126Tの内、吸入外気の流れの下流側に位置する凹凸部(図17では凹凸部付プレート126の凹凸部116T)が、当該吸入外気の流れの下流側に向けて一様に曲折されている。そして、この場合の曲折角度rは本実施形態では60°に設定されているが、60°以外の他の角度であってもよい。
ここで、前述した各凹凸部116T,126Tの内、吸入外気の流れの上流側に位置する凹凸部(図17では仕切り板116の凹凸部126T)を、当該吸入外気の流れの上流側に向けて一様に曲折してもよい(図示せず)。
その他の構成は前述した図1〜図2の場合と同一となっている。
2 水槽
2K 排水口
3 外気吸入口
4,94,104,114 水滴形成板
4T,94T,104T,114T,124T 凹凸部
5,95,105,115 凹状ガイド板
5T,95T,105T,115T,125T 凹凸部
6,96,106,116 仕切り板
6T,96T,106T,116T,126T 凹凸部
7,97,107,117 渦巻室
8 塗料ミスト回収機構
10 ブース本体
10A 前面板
10B,10C 側面板
15,17 支持軸
30 回動駆動機構
31 連動機構
33 駆動手段としてのレバー機構
35 レバー保持機構
41 水槽本体部
41F 水槽本体部の内側底面
42 塗装作業用水槽部
50 排水扉
94A,95A,96A 固定プレート
94B,95B,96B スライドプレート
94C,95C,96C スライド機構
F 作業場内の床面
S 塗装領域
Claims (11)
- 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
前記水滴形成板の下端部端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この凹凸部の各凸部を少なくとも一つ置きに、吸入外気流の下流側に向けて曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。 - 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
前記水滴形成板の下端部の端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この凹凸部の各凸部を交互に逆方向に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。 - 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
前記凹状ガイド板の上端部の端縁部分および前記仕切り板の前記突出側の端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この凹凸部の各凸部を少なくとも一つ置きに、吸入外気流の下流側に向けて曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。 - 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
前記凹状ガイド板の上端部の端縁部分および前記仕切り板の前記突出側の端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この各凹凸部の各凸部を交互に逆方向に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。 - 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
前記水滴形成板の下端部端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この凹凸部と同等に形成された第2の凹凸部を備えた凹凸部付プレートを前記水滴形成板の下端部に併設し、この各凹凸部の内の吸入外気流の下流側に位置する凹凸部を当該吸入外気流の下流側に向けて一様に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。 - 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
前記凹状ガイド板の上端部の端縁部分および前記仕切り板の前記突出側の端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、前記各凹凸部と同等に形成された第2の凹凸部を備えた凹凸部付プレートを、前記凹状ガイド板の上端部の端部および前記仕切り板の前記突出側の端部にそれぞれ併設し、
前記各凹凸部の内の吸入外気流の下流側に位置する凹凸部を当該吸入外気流の下流側に向けて一様に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。 - 前記請求項5又は6記載の吹き付け塗装用ブース装置において、
前記各凹凸部の内の吸入外気流の上流側に位置する凹凸部を、当該吸入外気流の上流側に向けて一様に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。 - 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸引移動される水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
前記水滴形成板を、前記支持軸に固定された固定プレートと、この固定プレートに沿って前記支持軸から離れる方向に往復移動可能に固定装備されたスライドプレートとで構成すると共に、このスライドプレートの先端部に凹凸部を設けたことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。 - 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸引移動される水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
前記凹状ガイド板および前記仕切り板の各々を、前記支持軸又は前面板に固定された固定プレートと、この各固定プレートに沿って前記支持軸又は前面板から離れる方向に往復移動可能に固定装備されたスライドプレートとで構成すると共に、この各スライドプレートの先端部に凹凸部を設けたことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。 - 前記各凹凸部の各凸部を山形状の凸部としたことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一つに記載の吹き付け塗装用ブース装置。
- 前記凹凸部の各凸部の曲折角を0°〜90°の範囲に設定したことを特徴とする請求項11記載の吹き付け塗装用ブース装置。
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