JP2005319361A - 吹き付け塗装用ブース装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブース本体の水槽内に堆積する塗装ミストを堆積する前に迅速に且つ容易に排除し得るようにした吹き付け塗装用ブース装置を提供すること。
【解決手段】上端部に吸排気機構1を備え下部に水槽2を有し、この水槽2内の水と外気とを外気吸入口3から同時に吸引して外気中の噴霧塗料mを水滴に付着させ、この水滴と共に噴霧塗料mを塗料ミストとして回収する構造のブース本体10を有する。このブース本体10は噴霧塗料を水滴に付着させる渦巻室7を有する。この渦巻室7は外気吸入口3を形成する水滴形成板4,外気を上方へ案内する凹状ガイド板5,水塊を下方へ案内する仕切り板6により構成される。この水滴形成板4の下端部端縁に一方の端から他方の端にわたって凹凸部4T……を設ける。この凹凸部4Tの内の凸部4tを、少なくとも一つ置きに吸入外気流の下流側に向けて曲折し、これによって吸入した水の水滴化を活発化させて吸入した噴霧塗料mの水滴による付着回収を強化したもの。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吹き付け塗装用ブース装置に係り、特に、吹き付け塗装時に空中に放散される不要の噴霧塗料を外気と共に吸入し水滴に付着させて回収するようにした渦流式の吹き付け塗装用ブース装置に関する。
従来例を図19に示す(非特許文献1)。
この図19に示す従来例は渦流式の塗装用ブースであって、符号500は箱型状のブース本体を示す。このブース本体500は、吹き付け塗装時に被塗装物の周囲を通過して空中に放出される噴霧塗料(霧状の塗料ミスト)を回収する手段を、内部に装備している。又、この箱型状のブース本体500は、上端部に当該ブース本体500内の気体を下方から吸入し外部へ排出する吸排気機構501を装備し、下端部に水槽502を備えている。 ここで、吸排気機構501は、工業用の換気扇501Aと、この換気扇501Aを駆動する駆動モータ501Bとを備えている。
ブース本体500は、その被塗装物に対向して位置する前面板500Aの下部に、前述した水槽502内の水と噴霧塗料とを同時に吸入する外気吸入口503を備えている。
そして、この外気吸入口503には、この外気吸入口503を塞ぐようにして外気および水の流動が容易な金網等の積層構造からなる水滴形成部材504が前述した水槽502内の底面との間に配設されている。
このため、ここを通過しつつブース本体500内に吸入される水は、その一部がこの水滴形成部材504によって粒子状に粉砕された状態となり、噴霧塗料を含む空気と水とが混在した形で吸入される。
更に、この外気吸入口503で強制的に吸入されその一部が水滴化した水および噴霧塗料は、凹状ガイド板505によって上方に向けて案内される。
外気吸入口503の上方に位置する前面板500A部分には、前述した凹状ガイド板505の上方を覆う方向に向けて、仕切り板506がほぼ水平に突設されている。これによって、凹状ガイド板505に案内された水滴及び噴霧塗料は、その一部がこの仕切り板506に遮られて下方に向けられ、これが連続して行われることから、この水滴形成部材504と凹状ガイド板505とで囲まれた空間(渦巻室507)内で空気の渦巻きが生じ、この中で、水滴への噴霧塗料の付着が促進される。
即ち、渦巻室507は、ブース本体500の両側壁板500B,500Cと、水滴形成部材504と、凹状ガイド板505と、仕切り板506とによって構成されている。
図19における仕切り板506の先端部と凹状ガイド板505の上端縁との間に、上方に向けて水滴を送出するための上方開口部507Aが設定されている。このため、上方に装備された吸排気機構501に吸引されて、前述した渦巻室507内で噴霧塗料が付着された水滴が上方開口部507Aから連続的に送出される。
更に、この仕切り板506の上方には、噴霧塗料を水滴と共に回収する手段としての塗料ミスト回収機構508が装備されている。この塗料ミスト回収機構508は、所定間隔を隔てて斜め横に仕切って配置された三枚の横仕切り板511,512,513によって構成されている。
この内、第1の横仕切り板511は、ブース本体500内でその前面板500A側から前述した渦巻室507の上方開口部507Aに向けて突設され、その先端部が上方開口部507Aに対向した状態に配設されている。
この第1の横仕切り板511の上方に、当該第1の横仕切り板511に対して所定距離を隔てて第2の横仕切り板512が装備されている。この第2の横仕切り板512は、ブース本体500の後面板500D側から前述した第1の横仕切り板511の先端部を覆うようにして前述した前面板500Aに向けて斜め上方に突設されている。
更に、この第2の横仕切り板512の上方には、当該第2の横仕切り板512に対して所定の間隔を隔てて第3の横仕切り板513が装備されている。この第3の横仕切り板513は、ブース本体500の前面板500A側から前述した第2の横仕切り板512の先端部を覆うようにして前述した後面板500Bに向けて斜め上方に突設されている。
これら第1乃至第3の各横仕切り板511〜513の相互間には上述したようにその先端部と後面板又は前面板との間にそれぞれ通気路が設けられており、これがため、前述した吸排気機構501は、渦巻室507内から水滴を、同時に吸入された他の空気と共に上方開口部507Aから連続して上方向に向けて吸引し易い構成となっている。
そして、渦巻室507内の上方開口部507Aから送り出される噴霧塗料(塗装ミスト)が付された水滴は、その慣性より、その多くが進行方向に対向して位置する各横仕切り板511〜513や後面板500D又は前面板500Aの該当箇所に順次衝突して噴霧塗料と共に付着し、それが連続してなされることから付着した水滴が大きい水滴に成長し、やがて下方の水槽内に噴霧塗料と共に滴下する。
即ち、塗料ミスト回収機構508では、噴霧塗料が付着した水滴を連続的に受け止めて大きい水滴に成長させ、これによって噴霧塗料を下方の水槽内に有効に回収し得るようになっている。
噴霧塗料が水滴によって有効に除去された後、これを搬送してきた空気は吸排気機構501に吸引されて外部へ排出される。又、この間に空気と共に水滴の一部も外部へ排出され、これがため水槽内の水が徐々に減少するが、かかる場合は図示しない水補給手段によって外部から補給されるようになっている。
株式会社日本理工出版会発行「早わかり塗料と塗装技術:第34〜35頁)」(著者:長谷川謙三)
上記従来例にあっては、連続運転に際しては金網等の積層構造からなる水滴形成部材504に塗装ミストが付着して経時的に外気の吸入量が減少し、この外気吸入量の減少と共に水槽内の水の吸い上げ量も減少するという不都合が生じている。この結果、上記従来例では、噴霧塗料の回収に必要な水の水滴化の能力が不十分となり、これがため、外気と共にダクト内に吸入された噴霧塗料がそのままダクト内を通過し吸排気機構501から外部へ放出されるという不都合がしばしば生じていた。
又、噴霧塗料が付着するための水滴が少ないと、ブース本体に吸引された噴霧塗料はそのままダクト内を通過し吸排気機構501を通過して外部へ放出され、公害問題を引き起こすばかりでなく、噴霧塗料の一部が吸排気機構501の工業用換気扇501Aに付着して当該工業用換気扇501Aの羽根の重量が増加し、これがため換気扇駆動用のモータ501Bに負荷が増して当該モータ501Bの耐久性に難点が生じるという不都合があった。又、上記従来例では、噴霧塗料の一部が換気扇501Aに付着した噴霧塗料の一部がはげ落ちると、換気扇501Aの振動が激しくなって騒音公害を発生させるばかりでなく、当該換気扇501Aの耐久性が著しく損なわれるという不都合があった。
そこで、本発明では、かかる従来例の有する不都合を改善し、外気および水の吸入量の経時的な減少を排除し、必要とする充分な水滴を常に発生して、外気と共に吸入した噴霧塗料を水槽内に有効に回収することを可能とした吹き付け塗装用ブース装置を提供することを、その目的とする。
本発明にかかる吹き付け塗装用ブース装置は、上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有する。このブース本体の前述した外気吸入口の前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸引移動される水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備している。この外気吸入口の内側には、水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域としての渦巻室を備えている。そして、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前述した吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構が前述した吸排気機構側(ブース本体の中央部)に装備されている。
ここで、前述した渦巻室は、外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を備えている。又、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前述した前面板側から突設された仕切り板を備えている。
更に、前述した水滴形成板の下端部端縁部分には、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を連続的に設けると共に、この凹凸部の各凸部を少なくとも一つ置きに、吸入外気流の下流側に向けて曲折した(請求項1)。
このため、本発明では、まず、渦巻室内では、水滴形成板に一部粉砕されつつ吸い込まれた水が凹状ガイド板によって円弧状に上方へ案内され、前面板側の水滴形成板および上方の仕切り板に衝突してその一部が水滴化され、残りが水滴形成板に沿って落下する。この水滴形成板から落下した水滴は同時に連続して吸入されて来る外気に加速されて再び凹状ガイド板に沿って上方へ吸い上げられる。以下渦巻室内ではかかる状態が渦を巻いて繰り返される。即ち、水滴および噴霧塗料を含んだ吸入外気の渦巻が発生する。そして、この間、水滴は微細粒子化され同時に外気と共に吸引された噴霧塗料が当該微細粒子化された水滴に付着し、一部は順次上方に排出される。
ここで、前述した渦巻室内で噴霧塗料が付着された水滴は上方に配置された吸排気機構に付勢され渦巻室内の上方開口部から吸い出されて上方へ吸い上げられる。この吸排気機構の吸引力を利用して、前述した水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構が、ブース本体の中央部に装備されている。この場合、塗料ミスト回収機構では、水滴を順次連続的に板状部材(網状又は複数の棒状部材を敷つめたものでもよい)に衝突させ、これによって大きい水滴を形成し、これを水槽内に滴下させることによって当該水滴と共に噴霧塗料(塗料ミスト)を回収する構造とした。
更に、前述したように、水滴形成板の下端部端縁部分の凹凸部の各凸部を少なくとも一つ置きに吸入外気の下流側に向けて曲折したので、渦巻室内で水滴形成板に沿って下降する水滴に対してその先端部の複数の凹凸が二列に分かれた状態となり、予め複数に分散された状態で、吸入外気に対して滴下水滴を同時に前後方向に分散してのせることができ、このため、水滴化をより一層促進することができる。又、先端部を山形状凹凸部とすると、水滴が先端部に止まる時間が少なくなり、かかる点において水滴化を促進させることができ、更に、各凸部が少なくとも一つ置きに吸入外気の下流側に向けて曲折されていることにより、この領域を外気が高速で通過すると当該外気は攪拌され負圧のムラおよび変動が生じ、これがため水滴が微細化するには都合のよい環境が局部的に形成され、同時にこの領域内に外気と共に噴霧塗料が巻き込まれることから、当該噴霧塗料はより一層水滴に付着し易くなり、当該噴霧塗料の回収能率の向上(環境汚染の有効な抑制)を期待することができる。
更に、上述した水滴形成板の凹凸部については、その各凸部を交互に逆方向に曲折してもよい(請求項2)。
このようにすると、この水滴形成板の外気吸入口部分の各凹凸部において乱流が更に増して水滴の水滴化がより一層促進されることから、噴霧塗料が水滴に付着して回収される量が更に多くなるという利点がある。
又、前述した凹状ガイド板の上端部および仕切り板の突出側の端部の各々の端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この各凹凸部につても前述した水滴形成板の場合と同様に、各凸部を少なくとも一つ置きに吸入外気の下流側に向けて曲折してもよい(請求項3)。
このようにすると、凹状ガイド板および仕切り板の突出側から上方に向かって吸い上げられる水滴又は水塊についても、その微細化が更に促進され、渦巻室を出た後も、水滴に対する噴霧塗料の付着が促進され、かかる点において、噴霧塗料に対する水による付着回収の領域を多くすることが出来て都合がよい。
更に、上述した凹状ガイド板又は仕切り板の各凹凸部については、その各凸部を交互に逆方向に曲折してもよい(請求項4)。
このようにすると、この凹状ガイド板又は仕切り板の各凹凸部における乱流が更に増して水滴の水滴化がより一層促進されることから、前述した渦巻室を出た後における領域で噴霧塗料が水滴に付着して回収される量がより一層多くなるという利点がある。
又、前述した水滴形成板の凹凸部の形成については、下記のようにしても良い。即ち、前述した水滴形成板の下端部端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を連続的に設ける。この凹凸部と同等に形成された凹凸部(第2の凹凸部)を備えた凹凸部付プレートを前述した水滴形成板の下端部に併設する。そして、この各凹凸部の内の吸入外気流の下流側に位置する凹凸部を当該吸入外気流の下流側に向けて一様に曲折するように構成してもよい(請求項5)。この場合、各凹凸部の内の吸入外気流の上流側に位置する凹凸部を当該吸入外気流の上流側に向けて一様に曲折してもよい(請求項7)。
このようにすると、外気吸入口領域における水滴形成板の凹凸部の数が約二倍に増加するので(しかも二列となって)、この部分での乱流の発生を大幅に増加させることができ、かかる点において水滴の発生も増加し、これにより噴霧塗料が水滴に付着して回収される量が多くなるという利点がある。
更に、前述した凹状ガイド板および仕切り板の凹凸部の形成については、下記のようにしても良い。即ち、凹状ガイド板の上端部の端縁部分および前記仕切り板の前記突出側の端縁部分に、それぞれ一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を連続的に設けると共に、前述した各凹凸部と同等に形成された凹凸部(第2の凹凸部)を備えた凹凸部付プレートを、凹状ガイド板の上端部の端部および仕切り板の突出側の端部にそれぞれ併設する。そして、この各凹凸部の内の吸入外気流の下流側に位置する凹凸部を当該吸入外気流の下流側に向けて一様に曲折するように構成してもよい(請求項6)。この場合、各凹凸部の内の吸入外気流の上流側に位置する凹凸部を当該吸入外気流の上流側に向けて一様に曲折してもよい(請求項7)。
このようにすると、外気が渦巻室を出る出口の領域における凹状ガイド板の上端部および仕切り板の突出側の凹凸部の数がそれぞれ約二倍に増加するので(しかも二列となって)、この部分での乱流の発生を大幅に増加させることができ、かかる点において水滴の発生も増加し、これにより外気が渦巻室から出る出口以降の領域で噴霧塗料が水滴に付着して回収される量がより一層多くなるという利点がある。
更に、前述した水滴形成板については、吸入外気の量と吸入水量とを調整するために以下のように構成してもよい。即ち、前述した水滴形成板を、前述した支持軸に固定された固定プレートと、この固定プレートに沿って支持軸から離れる方向に往復移動可能に固定装備されたスライドプレートとで構成する。そして、このスライドプレートの先端部に凹凸部を設ける(請求項8)。
このようにすると、スライドプレートを移動させることにより外気吸入口の大きさを調整することができ、これによって吸入外気の量と水槽内から吸い上げる水の量とを適度に調整することができ、これによって塗料の質に応じて噴霧塗料の合わせた水滴の量の調整を行い得るという利点がある。
又、前述した凹状ガイド板および仕切り板の各々を、前述した支持軸又は前面板に固定された固定プレートと、この各固定プレートに沿って前述した支持軸又は前面板から離れる方向に往復移動可能に固定装備されたスライドプレートとで構成すると共に、この各スライドプレートの先端部に凹凸部を設ける、という構成としてもよい(請求項9)。
このようにすると、上方へ吸い上げられる吸入外気の量と水滴の量とを同時に適宜調整し設定することができ、かかる点において使用する塗料に応じた大きさの通気路を設定し得るという利点があり、多目的用のブースを得ることができる。
ここで、この凹凸部の各凸部をが山形状としてもよい(請求項10)。又、前述した凹凸部の各凸部の曲折角度を、0°〜90°の範囲で設定するようにしてもよい(請求項11)。
このようにしても、前述した各請求項1〜9記載のものとほぼ同等に機能する吹き付け塗装用ブース装置を得ることができる。
本発明は以上のように構成され機能するので、これによると、ブース本体内に外気と共に噴霧塗料を有効に吸入することができ、水滴形成板の下端部端縁部分の凹凸部の各凸部を少なくとも一つ置きに吸入外気の下流側に向けて曲折したので、渦巻室内で水滴形成板に沿って下降する水滴に対してその先端部の複数の凹凸が二列に分かれてその下降を案内することとなり、かかる点において予め複数に分散された状態で滴下する水滴を吸入外気に同時に前後方向の二列に分散するので、吸入した水の水滴化とそれに伴う噴霧塗料の付着回収をより一層促進することができる。
更に、各凸部が少なくとも一つ置きに吸入外気の下流側に向けて曲折されていることにより、この領域を外気が高速で通過すると当該外気は攪拌され負圧のムラおよび変動が生じ、これがため水塊が微細化(水滴化)するには都合のよい環境が局部的に形成され、同時にこの領域内に外気と共に噴霧塗料が巻き込まれることから、当該噴霧塗料は水滴により一層付着し易くなり、当該噴霧塗料の回収能率の向上(環境汚染の有効な抑制)を期待することができる。
又、前述した凹状ガイド板の上端部および仕切り板の突出側の端部の各々の端縁部分に前述した水滴形成板の場合と同様の凹凸部を形成すると、凹状ガイド板および仕切り板の突出側から上方に向かって吸い上げられる水滴又は水塊についても、その微細化が更に促進され、渦巻室を出た後も、水滴に対する噴霧塗料の付着が促進され、かかる点において、噴霧塗料に対する水による付着回収の領域を更に多く設定することが出来て都合がよい。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
〔全体的な内容〕
図1乃至図4において、符号10はブース本体を示す。このブース本体10は、吹き付け塗装時に被塗装物Wの周囲を通過して空中に放出される噴霧塗料(霧状の塗料ミスト)mを吸引してその多くを回収する手段(塗料ミスト回収機構8:図1参照)を内部に装備している。このブース本体10は、その両側面の図1に示す二点鎖線の位置(後述する回動駆動機構30の図1における上方部分)に側面開閉扉10Kが設けられている。
又、図3において、記号Tは被塗装物Wを回転可能に保持する塗装治具を示す。この塗装治具Tは、中央部の連結部To から上方部分が回転可能な構造となっており、この連結部To に被塗装物Wを回転させるための手動アームAm が設けられている。
このブース本体10は、当該ブース本体10内の気体を下方から吸い上げて外部へ排出する吸排気機構1を上端部に装備する(図1,図3参照)と共に、下端部に水槽2を備え、且つ塗装領域(被塗装物Wが配置される空間領域)Sに対向する前面板10Aの下方部分に、外気吸入口3を備えている。
ここで、符号1Aは吸気用動力ファンを示し、符号1Bはブース本体10内の下方から吸い上げた吸入外気を外部へ排気するための断面四角形状の排気用ダクトを示す。吸気用動力ファン1A部分は、図1に示すように必要な応じて矢印Aの方向にその全体が開閉可能な構造となっている。
ブース本体10の前述した前面板10Aの下方部分には、外気と共に吸入される水槽内の水を水滴化するための水滴形成板4が装備されている。そして、図1に示すように、この前面板10A部分の下部に配設された水滴形成板4と前述した水槽2内の底面との間に、外気吸入口3が設けられている。この場合、前述した水滴形成板4は、その下端縁部分に、後述するように水滴を形成するための連続的した凹凸部4T(図1〜図2,図5参照)を備えている。
そして、装置全体の稼働時には、図1に示すように、当初、水滴形成板4の下端縁が前述した水槽2内の水に幾分没する程度に配設されるように当該水槽2内の水位が設定され、この水滴形成板4の下端縁(凹凸部4T)と前述した水槽2内の底面との間に、前述した外気吸入口3が形成されるようになっている。このため、ここを通過しつつブース本体10内に吸入される水は、前述した凹凸部4Tをかすめて噴霧塗料mを含む空気と水とが混在した形で同時に吸入される。
又、このブース本体10の外気吸入口3の内側には、後述するように、当該外気吸入動作時に形成される水滴に対して吸入した噴霧塗料mを付着させるための空間としての渦巻室7が設けられている。水滴形成板4はこの渦巻室7一部を構成している。
上述した水滴形成板4に対応し且つ所定間隔を隔てて、凹状ガイド板5が設けられている。この凹状ガイド板5は、外気吸入口3で強制的に吸入された水および外気と共に吸入した噴霧塗料を上方に向けて効率良く案内するようになっている。
この凹状ガイド板5は、水滴形成板4に対向し且つ当該水滴形成板4と所定間隔を隔ててブース本体10内に装備されている。更に、この凹状ガイド板5は、前述した水滴形成板4に面してその縦断面形状が凹状に形成されている。このため、例えば図1の左方から外気吸入口3を介して吸入される外気および噴霧塗料mと水槽2内の水とは、その慣性でそのまま右方向へ直進しようとするが、これを凹状ガイド板5は上方に向かうように案内するようになっている。
又、前述した水滴形成板4の上方の前面板10A部分には、前述した凹状ガイド板5の上方を覆う方向に向けて、仕切り板6がほぼ水平に突設されている。そして、この仕切り板6と前述した水滴形成板4及び凹状ガイド板5とブース本体10の両側面板10B,10Cとにより、前述した渦巻室7が形成されている(図1参照)。
この渦巻室7では、前述したように凹状ガイド板5によって上方に向けて案内された重い水滴及び噴霧塗料mは、その一部が上方に位置する仕切り板6に遮られて下方に向けられ、これが連続して行われることからこの渦巻室7内で空気の渦巻きが生じ、水滴に対する噴霧塗料の付着が促進される。
図1における仕切り板6の右端縁と凹状ガイド板5の図1における上端縁との間に、上方に向けて水滴を送出するための上方開口部7Aが設けられている。このため、上方に装備された吸排気機構1に吸引されて、前述した渦巻室7内の水滴及び水塊の一部が上方開口部7Aから連続的に送出される。
更に、この仕切り板6の上方には、前述した従来例の場合と同様に、水滴に付着した噴霧塗料を水滴と共に回収する手段としての塗料ミスト回収機構8が装備されている。この塗料ミスト回収機構8は、本実施形態では、所定間隔を隔てて斜め横に仕切って配置された二枚の斜面状仕切り板11,12によって形成されている。
この内、下側の斜面状仕切り板11は、ブース本体10内でその後面板10D側から前述した渦巻室7の上方開口部7Aに対向した状態で前述した前面板10Aに向けて斜め上方に突設され、その先端部と前面板10Aとの間に空気送出用の空間(空気送出口11A)が設けられている。
又、上側の斜面状仕切り板12は、ブース本体10内でその前面板10A側から前述した下側の斜面状仕切り板11の空気送出口11Aに対向した状態で前述した後面板10Bに向けて斜め上方に突設され、その先端部と後面板10Bとの間に空気送出用の空間(空気送出口12A)が設けられている。
このため、渦巻室7内で(又、その上方開口部7A部分で)有効に噴霧塗料が付された水滴群は、同時に吸入された他の空気と共に連続して上方向に送り出される。そして、この上方開口部7Aから送り出された水滴群は、その慣性より、その多くが対向して配置された下側の斜面状仕切り板11に衝突して噴霧塗料と共に塗料ミストとして付着し、それが連続してなされることから大きい水滴に成長し、やがて下方の水槽内に塗料ミストと共に滴下する。
上側の斜面状仕切り板12でも同様のことが連続して行われる。即ち、ここでも下側の斜面状仕切り板11の空気送出口11Aを通過した水滴群が上側の斜面状仕切り板11に衝突して噴霧塗料と共に付着し、それが大きい水滴に成長し、やがて下方の水槽内に噴霧塗料と共に滴下する。
これにより、塗料ミスト回収機構8では、噴霧塗料が付着した水滴を大きい水滴に成長させ、これによって噴霧塗料を下方の水槽2内に塗料ミストとして有効に回収するようになっている。
そして、噴霧塗料が水滴によって有効に除去された後、これを搬送してきた空気は吸排気機構1に吸引されて外部へ排出される。又、この間に空気と共に水滴の一部も外部へ排出され、これがため水槽2内の水が徐々に減少するが、かかる場合は後述するように水補給システム70によって外部から水が補給されるようになっている。
前述した水槽2内には、塗料ミスト回収機構8の作用によって、経時的に塗料ミストが堆積する。この場合、前述した従来例に示すように、水槽2内(特に渦巻室7内)の塗料ミストの排除は容易でない。
このため、本実施形態では、後述するように、装置の稼働停止時の時間帯に、前述した水滴形成板4又は水滴形成板4及び凹状ガイド板5を前方に向けて回転動作させる(必要に応じて保持することもできる)構造の回動駆動機構30を装備し、これにより、作業員がブース本体10内に入ることなく、外部から渦巻室7内および水槽2内底面に堆積し又は付着した塗料ミストを水等を噴射して容易に除去することができるようにした。
又、本実施形態では、水槽2内の水を回収した噴霧塗料(塗料ミスト)と共に外部へ排出する排水扉50を設け、特にこの排水扉50として前述したブース本体10内が負圧状態の時に閉じる形態の負圧式排水扉とした。
これにより、装置全体のの稼働休止時には水槽2内の水を必ず全部排出するようにし、水槽2内に塗料ミストが堆積する量を極力少なくなるようにした。更に、本実施形態では、噴霧塗料を回収するに際して使用する水については水槽2内の水を繰り返し使用し得るように自然循環式の水循環システムを備えたものとした。
〔水滴形成板4について〕
次に、上述した水滴形成板4について更に詳述する。
この水滴形成板4は、前述したように渦巻室7の一部を成し、その水没して配置される図1の下端部分(水滴形成板4の先端部分)に、下方に向かって連続した山形状の凹凸部4Tが(のこぎり歯状に)設けられている(図1〜図2,図5〜図7参照)。この水滴形成板4は、本実施形態では加工の都合上全体的には三枚に分割して形成され、後に一枚の水滴形成板4として一体化されたものとなっている。
この水滴形成板4には、図1〜図2に示すように上端部の内側に回動支点が設けられ、この部分に当該水滴形成板4を固着し且つ支持する支持軸15が固着装備されている。この支持軸15は、前述したブース本体10に回転自在に保持されている。
又、この水滴形成板4の上端縁4A部分は、図1〜図2,図6〜図7に示すようにその縦断面形状が外側に向けて半円弧状に突設され湾曲加工されている。このため、この水滴形成板4の下端部側が支持軸15を中心として外側に向けて回動した場合に、その上端縁側は前述した前面板10Aの下端縁に線接触した状態からのすべり動作となり、かかる点において上端縁4A部分には引っ掛かり部分がないことから、当該水滴形成板4はその開閉すべり動作に際しては比較的円滑に回動するようになっている。
更に、この水滴形成板4の下端縁部分には、前述したように連続した山形状の凹凸部4Tが(のこぎり歯状に)下方に向けて突設されている。この山形状の凹凸部4Tは、本実施形態では、更に、各凹凸部4Tを互い違いに反対方向に所定角度をもって曲折した状態に加工設定したものとなっている。
この場合、加工に際しては、図7に示すようにまず各頂角α1 (図7(C)参照)部分を約90°に加工し(谷部分の角度α2 も約90°に加工されている)、その後に、各凹凸部4Tを互い違いに反対方向に所定角度β1 (図7(A)参照)をもって曲折した状態に加工設定したものとなっている。ここで、図7(C)は図7(A)の矢印C1に沿って見た凹凸部4T部分を示す。
図7(A)において、互い違いに曲折する角度β1 は、曲折前の板面に対して本実施形態では、約30°に設定されている。これがため、隣接する凸部4tの相互間での曲折した角度β2 は全体的には約60°の傾きをもって相互に反対方向に曲折された状態となっている。この場合、各凹凸部4Tでは、凸部が上述したように交互に一方と他方に曲折されているため、この部分での乱流の発生が多くなり同時に負圧の激しい繰り返し変動が生じることから、水塊の水滴化が有効に促進される。
ここで、上述した図7(A)における曲折角度β1 は、0°〜90°の範囲であれば、必ずしも30°でなくてもよい。この場合、隣接する凸部4tの相互間での曲折した角度β2 も、全体的には0°〜90°の範囲であれば、必ずしも60°でなくてもよい。
又、図2,図7において、矢印K1は清掃時に操作される水滴形成板4の回動方向を示す。ここで、符号16は稼働時に水滴形成板4が定位置にて円滑に機能するためのストッパーを示す(図2では省略)。このストッパー16は、断面がU字状のU字状型材によって構成され、その両端部が前述したブース本体10に固着されている。このストッパー16については、断面L型のL字状部材であっても又は管などの棒状部材であってもよい。更に、図6において水滴形成板4に向かう白抜き矢印は気圧が印加される方向(内部が負圧状態の時)を示す。
〔渦巻室7の他の構成部材について〕
前述した渦巻室7は、前述したように、ブース本体10の両側面板10B,10Cと水滴形成板4とこれに対向してブース本体10の内側に装備された凹状ガイド板5と前述した水滴形成板4の上方に装備された仕切り板6とによって囲まれた空間をもって、構成されている。
まず、凹状ガイド板5について詳細に説明する。
凹状ガイド板5は、図8に示すように、本実施形態においてはそのガイド板本体5A部分の全体的な凹状角度Qが例えば65°〜90°に設定され、その下端部先端5B(図8(A)参照)が、開き角度E1 だけ前述した凹状角度Qを更に開く方向に曲折されている。ここで、下端部先端5Bの開き角度E1 は本実施形態では約5°に設定されている。これによって水槽4内の水が渦巻室7内に吸入されやすいようになっている。尚、前述した凹状角度Qについては65°〜120°程度であってもよい。
ここで、下端部先端5B部分の裏側(水槽2の内部底面側)には、その複数箇所に、当該凹状ガイド板5の下端部先端5B部分と水槽2の内部底面との間に適当な隙間(通水可能な隙間)を設定するためのスペーサ5Baが設けられている(図1参照)。このため、外気吸入口3から吸引される水の一部が凹状ガイド板5の背面側(排水扉側)から外気吸入口3側に押し出されて補給され、水滴化に寄与されるようになっている。
ガイド板本体5Aは、図2,図8に示すように、その湾曲部分の背面側に複数本の支持部材18がほぼ垂直に固着装備されている。この支持部材18は断面がU字状のU字状部材から成り、この複数本の各支持部材18の図8(A)における上端部がそれぞれほぼ水平に配設された支持軸17に所定間隔をへだてて固着されている。即ち、ガイド板本体5Aは複数本の各支持部材18を介して支持軸17に保持され、清掃時には当該支持軸17の回転動作と共に矢印K2の方向に回転し得るようになっている。
又、前述した支持部材18に支持された状態の凹状ガイド板5は、その上端部が前述した前面板10Aに向けて所定角度E2 だけ傾斜した状態に設定されている。この場合、本実施形態では角度E2 が約30°に設定されているが、0°でも、或いは0°〜30°の範囲内の任意の角度であってもよい。
更に、前述したガイド板本体5Aについては、加工の都合上全体的には三枚に分割して形成され、後に一枚のガイド板本体5Aに一体化されたものとなっている(最初から一枚で加工してもよい)。又、このガイド板本体5Aを保持する支持軸17は、前述した水滴形成板4の支持軸15の場合と同様にその両端部が前述したブース本体10に回転自在に保持されている。
更に、図8(A)において前述したガイド板本体5Aの上端縁部分(支持部材18に対して角度E2 の方向に湾曲して配設されている部分)には、連続した山形状の凹凸部5Tが(のこぎり歯状に)、角度E2 の方向に沿って設けられている。この凹凸部5Tは前述した水滴形成板4の凹凸部4Tとほぼ同様に形成されている。
このため、実際の稼働時には、この凹凸部5Tが前述した水滴形成板4の凹凸部4Tと同様に機能し、当該水滴形成板4で形成された水滴が上方に急速に吸引移動する力を利用して当該水滴を更に微細に打ち砕くようになっている。
この山形状の凹凸部5Tは、本実施形態では、更に、各凸部分5tを互い違いに反対方向に所定角度をもって曲折した状態に加工設定したものとなっている。
この場合、加工に際しては、まず各凸部分5tの頂角α1 (図8(B)参照)を前述した従来例の場合と同様に約90°に加工設定し(谷部分の角度α2 も約90°に加工されている)、その後に、当該各凸部分5tを互い違いに反対方向に所定角度β1 (図8(A)参照)をもって曲折した状態に加工設定したものとなっている。
この場合、互い違いに曲折する角度β1 は、曲折前の板面に対して本実施形態では、約30°に設定されている(β1 は0°〜90°の範囲であれば30°でなくてもよい)。これがため、隣接する凸部5tの相互間での曲折した角度β2 は全体的には約60°の傾きをもって相互に反対方向に曲折された状態となっている(ここで、β2 は0°〜180°の範囲であれば60°でなくてもよい)。
これにより、水滴と吸入外気とがこの凹凸部5T部分を通過した場合には、吸入された外気がこの凹凸部5T部分を通過すると外気が攪拌された状態となって当該外気の乱流が激しくなり、負圧の局部的変動が活発化し、これにより、水滴の微細化がより一層促進され、同時に一緒に流動する噴霧塗料(塗料ミスト)mが当該水滴に対して更に付着し易い状態となる。
符号19は稼働時に凹状ガイド板5が定位置にて円滑に機能するためのストッパーを示す。このストッパー19は、前述したストッパー16と同様に断面がU字状のU字状型材によって構成され、その両端部が前述したブース本体10に保持されている。
このストッパー19については、断面L型のL字状部材であっても、又は管などの棒状部材であってもよい。又、図8(A)において、符号41Fは後述する水槽2の内底面である傾斜床面を示し、記号Fは装置全体を設置する箇所の作業場内の床面を示す(以下、同じ)。
次に、渦巻室7の天井側の仕切り板6について詳述する。
この仕切り板6は、図2,図9(A)に示すように、前面板10Aの下端部にその一端部が固着され他端部側がブース本体10の内側に向けてほぼ水平に配設されている。このため、この仕切り板6は下方から上昇してくる水滴および吸入外気等の一部を下方に押しやる機能を備えることとなる。この結果、渦巻室7内では、仕切り板6によって前面板10Aに沿って生じる下方への気流と前述した凹状ガイド板5によって生じる上方への気流とによって渦巻きが生じる。
更に、この仕切り板6には、その先端部(図9(A)の右端縁部分)には、前述した図7における水滴形成板4に形成された山形状の凹凸部4Tと同等の連続した山形状の凹凸部6Tが(のこぎり歯状に)設けられている。この仕切り板6の凹凸部6Tは、渦巻室7の上方開口部7Aの端縁を構成している。
このため、実際の稼働時には、この仕切り板6の凹凸部6Tが、前述した水滴形成板4の凹凸部4Tと同様に機能する。即ち、渦巻室7内の水滴は、その一部が渦巻室7内から上方に向けて急速に移動する(吸い出される)際に当該凹凸部6Tにぶち当たることからこの部分の負圧の変動が局部的に激しくなり、当該水滴は(凹凸部6Tによって)更に微細に打ち砕かれ若しくは攪乱されて噴霧塗料が有効に付着される。
この山形状の凹凸部6Tは、本実施形態では、前述した山形状の凹凸部4T,5Tの場合と同様に、各凸部分6tを互い違いに反対方向に所定角度をもって曲折した状態に加工設定したものとなっている。このため、かかる場合、当該凹凸部6Tでの水滴の乱流の変化が更に多くなり噴霧塗料がより有効付着されることとなる。
ここで、各凸部分6tの加工に際しては、まず各凸部分6tの頂角α1 (図9(C)参照)を前述した従来例の場合と同様に約90°に加工設定し(谷部分の角度α2 も約90°に加工されている)、その後に、当該各凸部分6tを互い違いに反対方向に所定角度β1 (図9(A)参照)をもって曲折した状態に加工設定したものとなっている。図9(C)は、前述した図9(A)に開示した凹凸部6Tを矢印C3の方向から見た場合の凹凸部6Tを示す。
この互い違いに曲折する場合の曲折角度β1 は、曲折前の板面に対して本実施形態では、約30°に設定されている(β1 は0°〜90°の範囲であれば30°でなくてもよい)。これがため、隣接する凸部6tの相互間の曲折角度β2 は全体的には約60°の傾きをもって相互に反対方向に曲折された状態となっている(ここで、β2 は0°〜180°の範囲であれば60°でなくてもよい)。
これにより、吸入された外気がこの凹凸部6T部分を通過すると外気が攪拌された状態となって当該外気の乱流が激しくなり、負圧の局部的変動が活発化し、これにより、水滴の水滴化がより一層促進され、同時に一緒に流動する噴霧塗料(塗料ミスト)mが当該水滴に対して更に付着し易い状態となる。
このように、この渦巻室7内では、外気吸入口3を介して吸入され水滴形成板4にて形成された水滴が同時に吸入される外気および噴霧塗料mと共に渦巻く中で、噴霧塗料m自体は周囲の各部材に水滴と共に一部付着するが、多くは、空間内を一緒に移動する当該水滴に対し有効に付着する。更に、当該水滴が渦巻室7から上方に向けて送出される際には、仕切り板6の凹凸部6T部分によって又凹状ガイド板5の凹凸部5Tによって当該水滴が更に細分化され、それに伴って噴霧塗料mが水滴に更に有効に付着しつつ渦巻室7から上方へ送出される。即ち、渦巻室7から上方へ移送される過程でも、上述したように水滴に対する噴霧塗料mの付着が更に有効に促進される。
〔渦巻室7の全体的な機能〕
装置全体が稼働状態に設定され前述した吸排気機構1が作動すると、ブース本体10内の空気が連続的に上方へ吸い上げられ、ブース本体10内に負圧が生じる。この負圧により、下方に位置する水槽2内の水が外気と共に外気吸入口3から渦巻室7内へ吸い込まれ、同時に塗装領域Sに噴射された不要の噴霧塗料mも外気と一緒に渦巻室7内へ吸い込まれる(図6参照)。
ここで、外気吸入口3部分では、前述したように渦巻室7の一部をなす水滴形成板4が機能し、吸入される水槽内の水が下端部の凹凸部によって一部粉砕され水滴化される。この水滴化された水を含んで当該水槽内の水と外気とは、吸入先にある凹状ガイド板5に案内されて斜め上方へ送り出される(図6内、矢印a,b,c参照)。この間、噴霧塗料の一部は水滴に付着する。
この斜め上方へ送り出された水と外気とは凹状ガイド板5の上方でその一部(特に水滴部分)が噴霧塗料と共にブース本体10内へ吸い上げられる(図6内、矢印e,f参照)。同時に重い水滴部分(水滴に成りきれない水塊状態のもの)は、(大量の外気と一緒に)その移動の直進性より上方の仕切り板6に向かう。この間、外気および微細化された水滴の一部は上方開口部7Aより上方へ吸い上げられる。一方、仕切り板6に向かった外気および重い水滴部分は外気と共に仕切り板6に衝突して下方へ向けられる。
このため、重い水滴部分は前述した水滴形成板4に沿って下降しその凹凸部4Tから外気吸入口3部分へ滴下する。この場合、外気吸入口3部分では、噴霧塗料mと外気とが連続して吸い込まれてくることから、滴下した水滴はこの噴霧塗料mと外気と一体となって再び凹状ガイド板5に向かって加速され、以後、前述した状態(渦巻き状態)が繰り返され、この間、水滴の微細化と当該微細化された水滴への噴霧塗料mの付着が有効になされる。そして、微細化された水滴は噴霧塗料と共に上方開口部7Aから上方へ連続的に移動する。即ち、渦巻室7内で噴霧塗料mが付された水滴の一部が、上方に装備された吸排気機構1に吸引されて上方開口部7Aから連続的に送出される。そして、以後は前述したように塗料ミスト回収機構8によって塗料ミストは水槽2内に有効に回収される。
〔渦巻室7の他の例〕
上述した渦巻室7では、当該渦巻室7を構成する水滴形成板4,凹状ガイド板5及び仕切り板6の各凹凸部4T,5T,6Tの設定位置を固定式とした場合を例示したが、ここでは、各凹凸部4T,5T,6Tの設定位置をスライドさせて調整し得るスライド式ついて説明する。
図13において、渦巻室97は、前述した渦巻室7の場合とほぼ同様に形成され且つ同様に配設された水滴形成板94と,凹状ガイド板95と、仕切り板96とを備えている。 この内、水滴形成板94は、図14に示すように固定プレート94Aと、この固定プレート94Aの面に沿って前述した支持軸15から離れる方向(矢印S)に往復移動するスライドプレート94Bと、このスライドプレート94Bを図2の上下方向に沿って往復移動するのを許容するスライド機構94Cとを備えている。このスライド機構94Cは、水滴形成板94の少なくとも2箇所に装備されている。又、スライドプレート94Bには、前述した凹凸部94Tが、スライドプレート94Bの先端部に形成されている。ここで、凹凸部94Tは前述した水滴形成板4の凹凸部4Tと同様に形成されている。
前述したスライド機構94Cは、図14に示すようにスライドプレート94Bに形成された長穴94Baと、この長穴94Baを介して固定プレート94Aにスライドプレート94Bを二箇所で固定するネジ部94Eとにより構成されている。長穴94Baは、前述した支持軸15に直交する方向に形成されている。
このネジ部94Eは、座金付きの雄ねじ94Eaと雌ねじ94Ebとで構成され、この内、雌ねじ94Eb部分が固定プレート94Aに固着されている。このため、雄ねじ94Eaを緩めると、ネジ部94Eの位置は不変でスライドプレート94Bを長穴94Baに沿って往復移動可能な状態に設定され、任意の位置に配置することが出来る。このため、これを装備すると、前述した外気吸入口3の大きさを自由に調整することができ、吹き付け塗装で使用する塗料に応じて適度の大きさの外気吸入口3を設定し得るという利点があり、多目的用として好適な塗装ブースを得ることができる。
凹状ガイド板95と仕切り板96についても、上述した水滴形成板94の場合と同様に、固定プレート95A,96Aと、この固定プレート95A,96Aに沿って前述した支持軸15又は前面板10A側から離れる方向に往復移動するスライドプレート95B,96Bと、このスライドプレート95B,96Bが前述した固定プレート95A,96Aに沿って往復移動するのを許容するスライド機構95C,96Cとを備えている(図13参照)。
このスライド機構95C,96Cは、前述した水滴形成板94の場合と同様に構成され、当該水滴形成板94の場合と同様に少なくとも二箇所に装備されている。又、スライドプレート95B,96Bには、前述した水滴形成板94の凹凸部94Tと同様の凹凸部95T,96Tが、それぞれスライドプレート95B,96Bの先端部に形成されている。ここで、凹凸部95T,96Tはそれぞれ前述した水滴形成板94の凹凸部94Tと同様に形成されている。又、凹凸部94T,95T,96Tを構成する各凸部94t,95t,96tは、必要に応じて0°〜90°の範囲で個別に何れかの方向に曲折されて使用されるようになっている。
このため、このスライド機構95C,96Cを機能させることにより、渦巻室97の上方向への通気路の大きさを調整することができるので、上方へ吸い上げられる外気および水の方向や量を塗料の質に応じて適度に調整することができ、かかる点において噴霧塗料の水滴への最適な吸着環境を調整しながら設定することができるという利点がある。
〔回動駆動機構30について〕
前述した渦巻室7には、当該渦巻室7を構成する水滴形成板4と凹状ガイド板5とに対して、垂下状態からその下端部側を水平方向に向けて起伏回動なさしめる回動駆動機構30が併設されている(図1〜図6,図10参照)。
この回動駆動機構30は、前述した水滴形成板4および凹状ガイド板5をそれぞれ上端部側で個別に保持する二つの支持軸15,17と、この各支持軸15,17の相互間に架設され当該各支持軸15,17を同時に連動せしめる連動機構31と、この連動機構31に駆動力を付勢する駆動手段としてのレバー機構33とを備えている。そして、この駆動手段としてのレバー機構33には、当該レバー機構33を所定位置にて保持するレバー保持機構35が併設されている。
支持軸15,17は、図1〜図2,図4〜図5に示すように同一水平面上に平行に配設され且つブース本体10の両側面に回転自在に保持されている。
又、本実施形態における連動機構31は、水滴形成板4の回転角度を前述した凹状ガイド板5の回転角度よりも大きく設定した。具体的には、前述した水滴形成板4の最大回転角度を約90°に設定した場合、凹状ガイド板の回転角度は最大約50°程度とした。
これを更に詳細に説明すると、まず本実施形態では、上述した連動機構31は図3に示す正面図の左端部下方に装備され、レバー機構33及びレバー保持機構35は図3に示す正面図の右端部下方に装備されている。
この内、連動機構31としては、本実施形態ではチェーン車機構が採用され、これによって、水滴形成板4の回転角度と凹状ガイド板5の回転角度は、繰り返し使用にあっても常に水滴形成板4の方が大きく回動するようになっている。
ここで、前述した水滴形成板4を支持する支持軸15には例えば直径(チェーン車のPCDで)100〔mm〕のチェーン車31Aが固着装備され、凹状ガイド板5を支持する支持軸17には例えば直径(チェーン車のPCDで)180〔mm〕のチェーン車31Bが固着装備され、両者はエンドレスチェーン31Cで連結されている。このため、凹状ガイド板5を50°前後回動させると、水滴形成板4は90°前後の回転角度で同時に回転動作するようになっている。
このため、連動機構31を操作すると、ブース本体10の前面板10A側からみると(図3参照)、まず、水滴形成板4の下端部が前方に突き出された状態で回動され、これに遅れて奥に位置する凹状ガイド板5がその下端部を前方に突き出した状態で回動し始める。そして、水滴形成板4が垂れ下がった状態から90°回転した後の状態では凹状ガイド板5は50°前後回動した状態となり、かかる位置ではブース本体10の前面側(図3)からみると水滴形成板4と凹状ガイド板5の各裏面が同時に丸出しとなることから、水洗用水による噴射洗浄が容易となり、当該水滴形成板4と凹状ガイド板5の両面の戦場を確実に且つ容易に実行することができる。
駆動手段としてのレバー機構33は、図3〜図4,図10に示すように、連動機構31の大きい方のチェーン車31Bの支持軸17(凹状ガイド板5を支持する支持軸)に、上方に向けて連結装備されている。このレバー機構33は、長さの比較的長い操作レバー33Aと、この操作レバー33Aの先端部(回動端部)に固着された握り部33Bとを備えている。そして、この操作レバー33Aの後端部(回動中心部)が、前述した支持軸17に固着装備されている。
図10中、記号G1は操作レバー33Aの操作範囲を示し、記号G2はチェーン車31Bの回動範囲(凹状ガイド板5の最大回転動作範囲)を示す。前述したレバー保持機構35は、チェーン車31Bの回動範囲を設定するためのもので、前述した操作レバー33Aの中央部でやや先端部(回動端部)側に対応した位置で前述した凹状ガイド板5の最大回転動作範囲を設定する位置に対応して前述したブース本体10の右側面の所定位置に固着装備されている。
このため、ブース本体10内の洗浄作業に際しては、レバー保持機構35で凹状ガイド板5の最大回転動作範囲に固定して停止させることができ、これにより作業員一人でも円滑に洗浄作業を行うことができる。
又、レバー機構33の操作レバー33Aには、その後端部側(回動中心部側)に、操作力補助機構38が装備されている。この操作力補助機構38は、水滴形成板4と凹状ガイド板5の大型化に対応して装備したもので、その回動動作に比較的多くの動力を要することから、水滴形成板4と凹状ガイド板5の回動方向に向けて予め初期回動力を付加しておくためのものである。
このため、この操作力補助機構38は、引張ばね38Aと、この引張ばね38Aのばね力の初期値を可変設定するための複数の係留部を備えた固定係止板38Bと、この固定係止板38Bの各係留部38Baに係合可能で且つ前述した引張ばね38Aの他端部に装備された係止片38Cとを備えている。そして、引張ばね38Aの一端部は、前述した操作レバー33Aの後端部側(回動中心部側)で且つ適度の初期回動力を当該操作レバー33Aに印加し得る位置に係止されている。
このため、操作力補助機構38における固定係止板38Bの前述した各係留部38Baに対する係止片38Cの係合位置を自在に変化させることにより、操作レバー33Aの操作方向に対する初期回動力を自在に可変設定することができ、操作性良好なレバー機構(駆動手段)33が得られる。
〔回動駆動機構30に関するその他の構成〕
ここで、本実施形態では連動機構31としてチェーン車機構を装備した場合を例示したが、例えばVベルト機構,穴付きベルト機構等の他の連動機構であってもよい。又、チェーン車機構31の各チェーン車31A,31Bの大きさ及びその比(回転角度の違い)については、使用状況に応じて適宜変えてもよい。
又、駆動手段としてのレバー機構33を、本実施形態では大きい方のチェーン車31Bの支持軸17(凹状ガイド板5を支持する支持軸)に装備した場合を例示したが、これとは別に、小さい方のチェーン車31Aの支持軸15(水滴形成板4を支持する支持軸)に装備してもよい。
更に、本実施形態では、連動機構としてチェーン車機構31を装備して水滴形成板4と凹状ガイド板5とを同時に回動させる場合について例示したが、この連動機構としてのレバー機構33を装備せずに水滴形成板4を支持する支持軸15に、駆動手段としてのレバー機構33を直接装備して水滴形成板4のみを起伏回動するように構成してもよい。
このようにしても、水滴形成板を回動させてその裏面を外部に露出させることができるので、外気吸入口3部分が開放されることとなり、渦巻室内の塗料ミストの付着状況を外部から観察しながらシャワーを噴射するという作業がいつでも可能となり、凹状ガイド板5の背面側に付着した塗装ミストについては従来の手法(ブース本体10の左右側面の開閉機構の操作)によって有効に除去される点で、全体的には作業能率の向上を図ることができ、これにより装置全体を常に能率良く円滑に作動させることができ、ブース本体の稼働効率の上昇を期待することができる。
〔水槽及び排水扉について〕
ブース本体10の下方領域に施設された水槽2は、塗料ミスト回収用の水槽本体部41と、この水槽本体部41に併設された塗装作業用水槽部42とを備えている。この水槽本体部41と塗装作業用水槽部42とは、金網等の通水性部材41Aによって仕切られている。
水槽本体部41は、ブース本体10の背面板10Dおよび両側面板10B,10Cによって囲まれた領域に設定されている。又、塗装作業用水槽部42は、図3の正面の右側部分2/3程度の領域で水槽本体部41の右側部分が手前に突出した箇所に配置されている(図4参照)。この塗装作業用水槽部42の内側底面は水平に設定されている。この塗装作業用水槽部42の内部には、図3に示すように被塗装物Wを内面側から保持すると共に回転可能に構成された塗装用治具Tが装脱自在に配設されている。図4において矢印Wd
はブース本体10に向かって設定される室内空気の同一方向への流れを示す。
そして、前述した水槽本体部41の前面側で且つ当該水槽本体部41から突設された塗装作業用水槽部42の図4における左側部分のコーナー領域Zに、吹き付け塗装の塗装技術者又は自動吹き付け作業に際して施設される塗装用ガンが配置されるようになっている。符号Xは、この場合の塗装技術者又は塗装ガンの配置箇所(図4参照)を示す。
このため、本実施形態にあっての塗装作業は、ブース本体10に向かって流入する室内空気流Wd に直交する方向からの吹き付け塗装作業となり、これがため従来のように流入する空気流に背に受けて行う塗装作業と異なり、被塗装物に対する室内空気の乱れが少なくなり、その分、乱流に伴う塵埃の混入を有効に回避することができて都合がよいようになっている。
前述した水槽本体部41の内側底面(内底面)41Fは、図1の左方から右方に向けて幾分傾斜した傾斜面となっている。この水槽本体部41の内側底面41Fの傾斜角は、排水がブース本体10の背面側に流れる得るような傾斜であれば傾斜角は何度であってもよい。そして、この内側底面41Fの傾斜によって流れる方向の低い箇所(図1では右端部:ブース本体10の背面側)に、前述した水槽2内の水を排出する排水口2Kが設けられ、この排水口2K部分に排水扉50が設けられている。
この排水扉50として、本実施形態では通常は開放状態に設定されブース本体10内が負圧状態の時に閉じる構造の負圧式排水扉が装備されている。
この負圧式の排水扉50は、排水口2Kの上方部分に回動支点50aを備えた回動式の扉本体51と、この扉本体51の前述した排水口2Kに対向した位置に装備された排水口遮蔽部材52と、排水口2Kの上部分に配設され前述した扉本体51を開放方向に常時押圧する圧縮ばね53とを備えている。そして、装置全体が作動停止中は前述した圧縮ばね53が機能して扉本体51を図1の二点鎖線の位置に向けて常時押圧し、これによって排水口2Kは回動支点50aを支点として回動し開放された状態に設定される。符号51bは扉本体51用のストッパーを示す。
このため、装置全体の稼働が停止されると、前述した吸排気機構1が停止するため、ブース本体10内が負圧状態から正常気圧の状態になることから、直ちに圧縮ばね53が作動して扉本体51を図1の二点鎖線の位置に押圧し、これによって排水口2Kが開放され、水槽2内の水が塗装ミストを一部含んだ状態で(堆積する前に)排出される。この場合、塗装作業用水槽部42の水も同時に排水される。符号55は排水口2Kからの排水を外部に設けた所定の貯水槽へ送り込むための排水路を示す。ここで、この塗装作業用水槽部42の内側底面42F部分も、前述した水槽本体部41の内側底面41Fの場合と同様に当該内側底面41Fに連なる傾斜面としてもよい。
このため、水槽2内に留まる塗装ミストの量が著しく低減され、長期間の稼働にあっても、ブース本体10内では装置全体の作動停止の度に水槽2内の水を回収した塗装ミストと共に排出し入れ換えるので、当該ブース本体10内での塗装ミストの集積(堆積)を有効に抑制し得るという利点を備えたものとなっている。
ここで、前述した排水扉50については、扉本体51に開閉自在の常閉キーを装備し、必要に応じてブース本体10内の負圧如何にかかわらず常時閉じた状態に設定して使用してもよい。
〔水循環/水補給システムについて〕
前述した水槽2には、図11に示すように水循環システム60および水補給システム70が併設されている。
この内、水循環システム60は、図11にも示すように、水槽2内の前述した排水扉50側に留まっている水を水槽2内の前述した外気吸入口3の外側領域に戻すように構成したもので、水槽2内の排水扉50側に装備された取水部61と、この取水部61で取水した水を外気吸入口3の外側領域に戻すための循環用配管部62と、循環用配管部62で送り込まれる水を一時的に停留させておく貯水部63とを備えている。
この内、貯水部63は、水槽2の前述した外気吸入口3の外側領域の底部分に配設され、当該箇所の水槽2の底部には貯水部63から水槽2内へ水を循環させるための通水用開口63Aが設けられている。ここで、取水部61の取水口61aは前述した水槽2内の水の水面と底面の中間の領域に配置されている。この場合、水槽2内に回収された塗装ミストは、重い成分は水槽2内に沈殿し軽い成分は水面に浮遊する。このため、取水部61の取水口61aを上述したように配置することにより、塗装ミストを吸入することなく水のみを取水して再利用する事ができるようになっている。
ここで、図11において、符号62Aは循環用配管部62用の開閉バルブを示し、符号62Bは貯水部63の底部に設けられた排水管用連結バルブを示す。
又、この水循環システム60については、図11に示すように循環用配管部62を装備した場合を例示したが、貯水部63を図1の右方向へ(循環用配管部62の領域まで)拡張して循環用配管部62を削除し、取水部61の取水口を前述した水槽2の幅一杯に拡張し、これによって水槽2内の図11における右側領域と前述した通水用開口63Aとを貯水部63を介して連通するように構成してもよい(図示せず)。
このようにすると、外気吸入口3から外気と共に吸入する水の不足に際しても水槽2内の反対側にある水をもって相応的に対応することができ、動作の安定を確保し得るという利点がある。
又、水補給システム70は、本実施形態では、貯水タンク71と、この貯水タンク71内の水を前述した水槽2内へ送り込む補給用配管72と、前述した水槽2内の水の水位を検出する水位センサ73と、この水位センサ73からの情報を入力しその変動値の平均値を演算すると共にその平均水位が予め設定した最適値の許容範囲を越えて低下した場合に水補給信号を出力する開閉コントローラ74と、この開閉コントローラ74からの水補給信号を入力した場合に作動して前述した補給用配管72を開通させる制御バルブ75とを備えた構成となっている。
ここで、前述した補給用配管72の水補給口72aは、本実施形態では前述した貯水部63内に配設されている。又、符号76は補給用配管72用の主バルブを示す。この主バルブ76は、装置全体の始動時に開口され、装置の稼働中は常時開口された状態となっている。
このため、本実施形態では、水槽2内の水が不足すると、直ちに水位センサ73がこれを検出し、開閉コントローラ74が作動して制御バルブ75に水補給信号を発して補給用配管72を開通させ、貯水タンク71から水槽2内へ水を補給する。これにより、水槽2内では噴霧塗料の回収に必要な水量が常時保持されることとなる。符号72Aは貯水タンク71内に装備された補給水噴出管を示す。
一方、塗装作業が終了して装置全体の電源をオフとすると、前述したように吸排気機構1の作動が停止して水槽2内が負圧状態でなくなると、直ちに負圧式の排水扉50が開口され水槽2内の水は前述したように塗装ミストと共に外部へ排出される。
そして、次に、塗装作業の再開に際して装置全体の電源をオンとすると、吸排気機構1が作動してブース本体10内を負圧状態に設定すると、直ちに負圧式の排水扉50が作動し、扉本体51が圧縮ばね53に抗して吸引され、排水口2Kが閉じられる。同時に、水補給システムの水位センサ73が作動し、同時に開閉コントローラ74が作動し、続いて、制御バルブ75が作動して補給用配管72を開通させ、貯水タンク71から水槽2内へ水が補給され、これによって、装置全体は塗装作業が可能な状態に設定される。
ここで、上述した貯水タンク71による水の補給に代えて水道水を使用するようにし、これによって貯水タンク71を省略してもよい。
〔水循環/水補給システムの他の例〕
図12にこれを示す。この図12に示す水循環システムでは、水槽2内の水位の変化に伴う自然対流を利用したものであって、装置全体が作動し外気吸入口3から外気と共に水槽2内の水が前述した渦巻室側に吸引されると、外気吸入口3の外側の水位が極端に低くなり、この結果、水槽2内の排水扉50側の水が凹状ガイド板5の下側の隙間から外気吸入口3側へ押し出され(図12中、符号f参照)、その後はブース本体10内で回収された水が水槽2内へ順次戻されることから、以後はこの水循環サイクルが繰り返される。
ここで、凹状ガイド板5の下端部先端5B部分の裏側(水槽2の内部底面側)には、その複数箇所に、当該凹状ガイド板5の下端部先端5B部分と水槽2の内部底面との間に適当な隙間(通水可能な隙間)を設定するためのスペーサ5Baが設けられている。
これにより、凹状ガイド板5の下端部先端5Bと水槽2の内部底面との間の通水可能な隙間が常時維持されている。このため、外気吸入口3から吸引される水は、凹状ガイド板5の背面側(排水扉側)から外気吸入口3側に押し出されて有効に補給されるようになっている。この図12において、記号a,bは外気吸入口3から吸入される外気および水槽2内の水の吸入方向を示し、記号eは水槽2内にて側壁を伝わって回収される水を示し、記号fは上述したように凹状ガイド板5の背面側から下側の隙間を通って外気吸入口3側へ押し出される水の方向を示す。
この図12に示す手法では、前述した図1に開示した水循環システムとほぼ同等の機能を有するばかりでなく、循環用配管部62や貯水タンク71等が不要となり、構成が単純化され、大幅な設備投資を抑制することができるという利点がある。
又、この図12に示す水補給システム80は、前述した図1における水補給システム70において、補給用配管72に切り換えバルブ81を追加装備し、更に二つの補給水噴出管81A,81Bを設けると共に、一方の補給水噴出管81Aを前述した外気吸入口3の外側の水槽42内に、他方の補給水噴出管81Bを前述した外気吸入口3の外側の塗装作業用水槽部42内に装備した点に特徴を備えている。その他の構成は前述した図2における水補給システム70と同一となっている。
このようにしても前述した図1における水補給システム70と同等の機能を有するほか、必要に応じて切り換えバルブ81を切り換え操作することにより、塗装作業用水槽部42内に補給水を送り込んで当該箇所の塗料ミストの堆積を排除することができるという利点がある。
〔全体的な動作等〕
装置全体が稼働状態に設定され前述した吸排気機構1が作動すると、ブース本体10内の空気が連続的に上方へ吸い上げられ、ブース本体10内に負圧が生じる。この負圧により、下方に位置する水槽内の水が外気と共に外気吸入口3から渦巻室7内へ吸い込まれ、同時に塗装領域Sに噴射された不要の噴霧塗料も外気と一緒に渦巻室7内へ吸い込まれる(図6参照)。
ここで、外気吸入口3部分では、渦巻室7の一部をなす水滴形成板4が機能し、吸入される水槽2内の水が下端部の凹凸部4Tによって一部粉砕され水滴化される。この水滴化された水を含んで当該水槽2内の水と外気とは、吸入先にある凹状ガイド板5に案内されて斜め上方へ送り出される(図6内、矢印a,b,c参照)。この間、噴霧塗料の一部は水滴に付着する。
この斜め上方へ送り出された水と外気とは凹状ガイド板5の上方でその一部(特に水滴部分)が噴霧塗料mと共にブース本体10内へ吸い上げられる(図6内、矢印d参照)。同時に重い水滴部分(水滴に成りきれない水塊状態のもの)は、大量の外気および噴霧塗料と共にその移動の直進性より上方の仕切り板6に向かう。この仕切り板6に向かった外気および重い水滴部分は外気と共に仕切り板6に衝突して下方へ向けられる。
このため、重い水滴部分は前述した水滴形成板4に沿って下降しその凹凸部4Tから外気吸入口3部分へ滴下する。この場合、外気吸入口3部分では、後続の噴霧塗料mと外気とが連続して吸い込まれてくることから、滴下した水滴は、外気吸入口3の凹凸部分4Tで噴霧塗料mと外気と一体となって再び凹状ガイド板5に向かって加速され、以後、前述した状態(渦巻き状態)が繰り返され、この間、水滴の微細化と当該水滴への噴霧塗料mの付着が有効になされる。この場合、各凹凸部4Tでは、凸部が交互に一方と他方に曲折されているため、この部分での乱流の発生が多くなり同時に負圧の激しい繰り返し変動が生じることから、水滴の水滴化が一気に進行する。そして、微細化された水滴は噴霧塗料mと共に上方開口部7Aから上方へ向かって連続的に移送される。
又、この上方開口部7Aから上方へ連続的に移動する水滴については、上方開口部7Aの一部を構成する仕切り板6の先端部の凹凸部6Tに激突し、又凹状ガイド板5の上方端部の山形状の凹凸部5Tに激突しながら上方へ吸引される。この場合、各凹凸部5T,凹凸部6Tでは、凸部が交互に一方と他方に曲折されているため、この部分での乱流の発生が多くなり同時に負圧の激しい繰り返し変動が生じることから、水滴の水滴化が一気に進行する。そのため、上方へ吸引されて同時に移動する噴霧塗料は、この渦巻室7を出た領域で生じる水滴の大量発生と共に、負圧の激しい繰り返し変動の中で大量の水滴と共に攪拌されるため当該水滴に大量に付着する。
そして、前述した渦巻室7及び上方開口部7Aで噴霧塗料mが付着された水滴は、上方に装備された塗料ミスト回収機構8の各斜面状仕切り板11,12に順次激突して再び塗料ミストを含んだ水滴として大きく成長し、その後、側壁を伝わって下方の水槽2内に回収される。以下、かかる動作が繰り返し行われ、噴霧塗料mがかなりの割合で水槽2内に有効に回収されることとなる。
一方、上記塗料ミストの回収動作中、外気吸入口3からは大量の水が連続的に吸入されるため、当該箇所の水槽2部分では周囲の水位が極端に低くなる。この結果、水槽2の排水扉側の水位が高くなることから、この部分の水が水位差のよる水の移動によって外気吸入口3側へ押し出される。ここで、上記実施形態では前述したように回収した水の再利用をも含めて前述した水循環システム60が有効に機能し、かかる水の移動を前述したように水槽2内で円滑に行わせしめ、これによって外気吸入口3部分における水の欠乏という事態の発生が有効に回避されている。
ここで、上記実施形態では、塗料ミストおよび使用される水の全てを回収し得ないことから、経時的には水槽2内の水は少なくなる。かかる事態が発生すると本実施形態では前述したように直ちに水補給システム70(又は80)が作動し、水槽2内に適度の水量が補給され、これによって前述した水循環システムが有効に機能するようになっている。
そして、塗装作業の作業予定が終了して装置全体の稼働が停止されると、まず、吸排気機構1が作動停止と共にブース本体10内の負圧状態が解除され外気及び水の吸引動作が停止する。同時に前述した排水扉50の圧縮ばね53が機能して扉本体51を排水口2Kから解放する。これにより、水槽2の内底面が排水口2Kに向けて傾斜面となっているので、水槽2内の水は回収された塗装ミストと共に水槽2外へ排出される。
又、装置全体の稼働の停止後、水槽2内に付着し又は堆積した塗装ミストの排除に際しては、回動駆動機構30のレバー機構33を操作する。これにより、連動機構31を介して水滴形成板4が本実施形態では約90°の範囲で回動し、これに連動して凹状ガイド板5が50°の範囲で回動する。この結果、前述した外気吸入口3部分が大きく口を開いた状態となるので、ブース本体10の前面側(塗装作業領域側)から水を噴射することにより、渦巻室7及び水槽2内に堆積し又は付着した塗装ミストは極く容易に洗い流すことができ、これによってブース本体10内の容積を常に最大限有効に活用させることが可能となり、塗装ミストが水槽2内に堆積し又は付着して循環する水の量の減少及びそれに伴う塗装ミストの回収能力の低下(循環する水量が少ないと水滴の発生も少なくなるので)という不都合を予め排除し、循環する水量を常時充分確保することができるという利点がある。
〔渦巻室7のその他の例(1)〕
ここで、前述した渦巻室7の各構成部材が備えている凹凸部に関して、その他の例(1)を、図15乃至図16に基づいて説明する。
図15において、渦巻室107の構成部材である水滴形成板104,凹状ガイド板105および仕切り板106には、前述した図1〜図2の場合と同じ箇所に凹凸部104T,105T,106Tがそれぞれ設けられている。そして、この各凹凸部104T,105T,106Tを構成する各凸部104t,105t,106tは、それぞれ一つ置きに、吸入外気の流れの下流側に向けて曲折されている。
図16に、前述した水滴形成板104の場合を示す。
この図16において、水滴形成板104には、その下端部の端縁に、一方の端から他方の端に向けて山形状の凹凸部104Tが設けられている。そして、この山形状の各凸部104tは、一つ置きに吸入外気の流れの下流側に向けて曲折角度r=約60°で曲折されている。尚、この曲折角度rについては、0°を越えて90°以内であれば特に60°でなくてもよい。その他の構成は前述した図1〜図2の場合と同一となっている。
このようにしても、前述した図1〜図2における水滴形成板4の場合とほぼ同等に機能する水滴形成板を得ることができる。
又、凹状ガイド板105にも、前述した図15における上端部の端縁に、上述した水滴形成板104の凹凸部104Tの場合と同様に、一方の端から他方の端に向けて山形状の凹凸部105Tが設けられている。そして、その凹凸部105Tを構成する各凸部105tも、上述した水滴形成板104の凸部104tと同様の形態をもって曲折された構成となっている。
更に、仕切り板106についても、前述した図15における突出端部(右端部)に、上述した水滴形成板104の凹凸部104Tの場合と同様に、一方の端から他方の端に向けて山形状の凹凸部106Tが設けられている。そして、その凹凸部106Tを構成する各凸部106tも、上述した水滴形成板104の凸部104tと同様の形態をもって曲折された構成となっている。
このようにしても、前述した図1〜図2における凹凸部105T及び仕切り板106の場合とほぼ同等に機能する凹凸部105T及び仕切り板106を得ることができる。
ここで、各凸部104t,105t,106tについては、一つ置きに曲折した場合を例示したが、二つ置きでも、或いは不規則に選択して曲折したものであってもよい。
〔渦巻室7のその他の例(2)〕
次に、前述した渦巻室7の各構成部材が備えている凹凸部に関して、その他の例(2)を、図17乃至図18に基づいて説明する。
図17において、渦巻室117の構成部材である水滴形成板114には、前述した図1〜図2の場合と同じ箇所に山形状の凹凸部114Tが設けられている。又、この各凹凸部114Tと同等に形成された第2の凹凸部124Tを備えた凹凸部付プレート124が、前述した水滴形成板114の凹凸部114Tに併設されている(詳細、図18参照)。ここで、凹凸部付プレート124はスポット溶接によって前述した水滴形成板114に固着されているが、ネジ止めであっても一部を溶接により固着したものであってもよい。図18(A)において、X印はスポット溶接箇所を示す。
この場合、図17の実施形態では、凹凸部付プレート124は、当該第2の凹凸部124Tの各凸部124tが前述した水滴形成板114の凹凸部114Tの各凸部114tの相互間に位置するように配置されている(図18(A)参照)。
そして、この各凹凸部114T,124Tの内、吸入外気の流れの下流側に位置する凹凸部(図17では凹凸部付プレート124の凹凸部124T)が、当該吸入外気の流れの下流側に向けて一様に曲折されている。そして、この場合の曲折角度rは本実施形態では60°に設定されているが、60°以外の他の角度であってもよい。
その他の構成は前述した図1〜図2の場合と同一となっている。
このようにすると、外気吸入口113部分における凸部の数が前述した図1乃至図2の場合に比較して倍増するので、吸入外気の乱流が激しくなり、同時に大きい水滴の落下位置が倍増して分散されることから、水滴の微細化をより一層効果的に成し得るという利点があり、外気と共に吸入する噴霧塗料を水滴がより有効に捕捉することができることとなる。
ここで、前述した各凹凸部114T,124Tの内、吸入外気の流れの上流側に位置する凹凸部(図17では水滴形成板114の凹凸部114T)を、当該吸入外気の流れの上流側に向けて一様に曲折してもよい(図示せず)。
このようにすると、水滴形成板114部分では、上述した図17の場合と同等若しくはそれ以上に水の水滴化を高めることが可能となり、噴霧塗料の捕捉にはより有効な環境状態を設定することができる。
前述した凹状ガイド板115にも、図17における上端部の端縁に、前述した水滴形成板114の凹凸部114Tの場合と同様に、一方の端から他方の端に向けて山形状の凹凸部115Tが設けられている。又、この各凹凸部115Tと同等に形成された第2の凹凸部125Tを備えた凹凸部付プレート125が、前述した凹状ガイド板115の凹凸部115Tに併設されている(図17参照)。ここで、凹凸部付プレート125は上述した水滴形成板114の場合と同様にスポット溶接によって凹状ガイド板115に固着されているが、ネジ止めであっても一部を溶接により固着したものであってもよい。
この場合、図17の実施形態では、凹凸部付プレート125は、(前述した水滴形成板114の場合と同様に)当該第2の凹凸部125Tの各凸部125tが前述した凹状ガイド板115の凹凸部115Tの各凸部115tの相互間に位置するように配置されている(図示せず)。そして、この各凹凸部115T,125Tの内、吸入外気の流れの下流側に位置する凹凸部(図17では凹状ガイド板115の凹凸部115T)が、当該吸入外気の流れの下流側に向けて一様に曲折されている。そして、この場合の曲折角度rは本実施形態では60°に設定されているが、60°以外の他の角度であってもよい。
ここで、前述した各凹凸部115T,125Tの内、吸入外気の流れの上流側に位置する凹凸部(図17では凹凸部付プレート125の凹凸部125T)を、当該吸入外気の流れの上流側に向けて一様に曲折してもよい(図示せず)。
その他の構成は前述した図1〜図2の場合と同一となっている。
更に、仕切り板116にも、前述した図1〜図2の場合と同じ箇所に山形状の凹凸部116Tが設けられている。又、この各凹凸部116Tと同等に形成された第2の凹凸部126Tを備えた凹凸部付プレート126が、前述した仕切り板116の凹凸部116Tに併設されている(図17参照)。ここで、凹凸部付プレート126は上述した水滴形成板114の場合と同様にスポット溶接によって凹状ガイド板116に固着されているが、ネジ止めであっても一部を溶接により固着したものであってもよい。
この場合、図17の実施形態では、凹凸部付プレート126は、(前述した水滴形成板114の場合と同様に)当該第2の凹凸部126Tの各凸部126tが前述した仕切り板116の凹凸部116Tの各凸部116tの相互間に位置するように配置されている(図示せず)。
そして、この各凹凸部116T,126Tの内、吸入外気の流れの下流側に位置する凹凸部(図17では凹凸部付プレート126の凹凸部116T)が、当該吸入外気の流れの下流側に向けて一様に曲折されている。そして、この場合の曲折角度rは本実施形態では60°に設定されているが、60°以外の他の角度であってもよい。
ここで、前述した各凹凸部116T,126Tの内、吸入外気の流れの上流側に位置する凹凸部(図17では仕切り板116の凹凸部126T)を、当該吸入外気の流れの上流側に向けて一様に曲折してもよい(図示せず)。
その他の構成は前述した図1〜図2の場合と同一となっている。
このようにすると、凹状ガイド板115および仕切り板116の下流側(渦巻室117から外気が送り出された直後)の領域で、前述した図1〜図2の場合と同等若しくはそれ以上に水の水滴化を高めることが可能となり、渦巻室117を通過した後の領域であっても、噴霧塗料の捕捉にはより有効な環境状態を設定することができる。
尚、上記実施形態において開示した各凹凸部の各凸部については、山形状で且つ先端が尖った二等辺三角形状の場合を例示的に開示したが、本発明では各凹凸部の各凸部をこの三角形状のものに限定するものではなく、例えば四角形状であっても、半円形状であってもよい。
本発明の最良の実施形態を示す一部断面した側面図である。 図1における渦巻室部分を示す一部拡大した概略斜視図である。 図1に開示した実施形態の左方向から見た概略正面図である。 図3の一部断面した平面図である。 図3の水槽部分を一部切欠いて水滴形成板部分を露出した状態を示す説明図である。 図2における渦巻室部分の構成および動作を示す説明図である。 図6における水滴形成板の具体例を示す図で、図7(A)は当該水滴形成板の詳細説明図、図7(B)は図7(A)の右側面図、図7(C)は図7(A)の矢印C1の方向からみた部分正面図である。 図6における凹状ガイド板の具体例を示す図で、図8(A)は当該凹状ガイド板の詳細説明図、図8(B)は図8(A)の一部を示す部分右側面図である。 図6における仕切り板の具体例を示す図で、図9(A)は当該仕切り板を示すの断面図、図9(B)は図9(A)の一部を示す部分平面図、図9(C)は図9(A)の矢印C3方向からみた部分正面図である。 図1及び図3中に開示した回動駆動機構部分を示す説明図である。 図1に開示したブース本体に併設される水循環システムおよび水補給システムの一例を示す概略構成図である。 図11に開示した水循環システムおよび水補給システムの他の例を示す概略構成図である。 図2中に開示した渦巻室部分の他の例を示す概略構成図である。 図13中に開示した水滴形成板部分を示す図で、図14(A)は部分正面図、図14(B)は図14(A)の右側面図である。 図2中に開示した渦巻室のその他の例(1)を示す説明図である。 図15中に開示した水滴形成板部分を示す図で、図15(A)は部分正面図、図15(B)は図15(A)の右側面図である。 図2中に開示した渦巻室のその他の例(2)を示す説明図である。 図17中に開示した水滴形成板部分を示す図で、図18(A)は部分正面図、図18(B)は図18(A)の右側面図である。 従来例を示す説明図である。
符号の説明
1 吸排気機構
2 水槽
2K 排水口
3 外気吸入口
4,94,104,114 水滴形成板
4T,94T,104T,114T,124T 凹凸部
5,95,105,115 凹状ガイド板
5T,95T,105T,115T,125T 凹凸部
6,96,106,116 仕切り板
6T,96T,106T,116T,126T 凹凸部
7,97,107,117 渦巻室
8 塗料ミスト回収機構
10 ブース本体
10A 前面板
10B,10C 側面板
15,17 支持軸
30 回動駆動機構
31 連動機構
33 駆動手段としてのレバー機構
35 レバー保持機構
41 水槽本体部
41F 水槽本体部の内側底面
42 塗装作業用水槽部
50 排水扉
94A,95A,96A 固定プレート
94B,95B,96B スライドプレート
94C,95C,96C スライド機構
F 作業場内の床面
S 塗装領域

Claims (11)

  1. 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
    前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
    前記水滴形成板の下端部端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この凹凸部の各凸部を少なくとも一つ置きに、吸入外気流の下流側に向けて曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。
  2. 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
    前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
    前記水滴形成板の下端部の端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この凹凸部の各凸部を交互に逆方向に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。
  3. 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
    前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
    前記凹状ガイド板の上端部の端縁部分および前記仕切り板の前記突出側の端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この凹凸部の各凸部を少なくとも一つ置きに、吸入外気流の下流側に向けて曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。
  4. 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
    前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
    前記凹状ガイド板の上端部の端縁部分および前記仕切り板の前記突出側の端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この各凹凸部の各凸部を交互に逆方向に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。
  5. 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
    前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
    前記水滴形成板の下端部端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、この凹凸部と同等に形成された第2の凹凸部を備えた凹凸部付プレートを前記水滴形成板の下端部に併設し、この各凹凸部の内の吸入外気流の下流側に位置する凹凸部を当該吸入外気流の下流側に向けて一様に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。
  6. 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸い上げられる水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
    前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
    前記凹状ガイド板の上端部の端縁部分および前記仕切り板の前記突出側の端縁部分に、一方の端から他方の端に向けて水滴形成促進用の凹凸部を設けると共に、前記各凹凸部と同等に形成された第2の凹凸部を備えた凹凸部付プレートを、前記凹状ガイド板の上端部の端部および前記仕切り板の前記突出側の端部にそれぞれ併設し、
    前記各凹凸部の内の吸入外気流の下流側に位置する凹凸部を当該吸入外気流の下流側に向けて一様に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。
  7. 前記請求項5又は6記載の吹き付け塗装用ブース装置において、
    前記各凹凸部の内の吸入外気流の上流側に位置する凹凸部を、当該吸入外気流の上流側に向けて一様に曲折したことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。
  8. 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸引移動される水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
    前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
    前記水滴形成板を、前記支持軸に固定された固定プレートと、この固定プレートに沿って前記支持軸から離れる方向に往復移動可能に固定装備されたスライドプレートとで構成すると共に、このスライドプレートの先端部に凹凸部を設けたことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。
  9. 上端部に吸排気機構を装備すると共に下端部に水槽を備え且つ塗装領域に対向する前面板の下方に外気吸入口を備えたブース本体を有し、このブース本体の前記外気吸入口の前記前面板部分に、外気と共に内部に向けて吸引移動される水槽内の水を水滴化するための水滴形成板を装備し、前記外気吸入口の内側に、前記水滴形成板によって形成される水滴に噴霧塗料を付着させる領域を備えた渦巻室を設け、この渦巻室で噴霧塗料が付着された水滴が前記吸排気機構に吸引されて上方へ移動する吸引移動力を利用して当該水滴を噴霧塗料と共に回収する塗料ミスト回収機構を前記ブース本体が備えてなる吹き付け塗装用ブース装置において、
    前記渦巻室が、前記外気吸入口から吸入される外気および水槽内の水が上方に吸引移動されるのを案内する凹状ガイド板を有すると共に、この凹状ガイド板の上方に当該凹状ガイド板を覆う方向に向けて前記前面板側から突設された仕切り板を有し、
    前記凹状ガイド板および前記仕切り板の各々を、前記支持軸又は前面板に固定された固定プレートと、この各固定プレートに沿って前記支持軸又は前面板から離れる方向に往復移動可能に固定装備されたスライドプレートとで構成すると共に、この各スライドプレートの先端部に凹凸部を設けたことを特徴とする吹き付け塗装用ブース装置。
  10. 前記各凹凸部の各凸部を山形状の凸部としたことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一つに記載の吹き付け塗装用ブース装置。
  11. 前記凹凸部の各凸部の曲折角を0°〜90°の範囲に設定したことを特徴とする請求項11記載の吹き付け塗装用ブース装置。
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