JP2005317779A - 光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光電変換の効率が良好であり、安定した構造の光電変換素子を提供する。
【解決手段】 Geからなる光電変換層と、前記光電変換層で生成されたキャリアを収集するキャリア収集部と、前記キャリア収集部に接続される電極と、前記光電変換層の保護層と、を有する光電変換素子であって、前記保護層は窒化珪素よりなり、前記保護層と前記光電変換層の間にSiGeからなる密着層が設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は光電変換素子に係り、特にはGeからなる光電変換層を有する光電変換素子に関する。
例えば可視光などの光から起電力を発生させる、太陽電池などの光電変換素子は、次世代のエネルギーを生成することが可能な素子として知られている。さらに、光電変換素子は、化石燃料や可燃性ガスの燃焼によるエネルギーを電気エネルギーに変換する熱起電力変換(Thermophotovoltaic energy conversion、以下TPVと表記する)による発電(TPV発電)に用いることが可能な素子として着目されている。
TPV発電とは、例えば以下のようにして行われる。まず、熱源からの燃焼熱を発光体(輻射体)に与えることにより、当該発光体から輻射光を発するようにする。そこで、当該輻射光を光電変換素子に照射することで光電変換を行い、燃焼によるエネルギーが電気エネルギーに変換される。
また、TPV発電では、温度が1000℃〜1700℃の発光体から得られる赤外光、例えば1.4〜1.7μm程度の波長の光の光電変換を行う必要があるため、光電変換素子の光電変換層のバンドギャップ(Eg)が小さな材料を用いる必要が有る。
例えば、一般的な半導体材料であるSiによる光電変換では、1.1μm以下の波長域の光しか光電変換を行う事ができない。このように、赤外光の光電変換を行う場合、光電変換層のバンドギャップは、0.5〜0.7eV程度であることが好ましく、Ge(ゲルマニウム)はバンドギャップが0.66eVであるため、特に赤外光の光電変換を行う素子に用いると、好適である。(例えば特許文献1参照。)
図1は、従来の光電変換素子の一例を示す、概略断面図である。
図1を参照するに、本図に示す光電変換素子100は、例えばp型のGe基板よりなる光電変換層101を有している。当該光電変換層101の受光面側には反射防止膜120が形成されている。
前記光電変換層101の受光面の反対側には、p型高濃度不純物拡散層よりなるキャリア収集部102と、n型高濃度不純物拡散層よりなるキャリア収集部103が形成されている。前記光電変換層101に赤外光などの光が入射することにより生成するキャリア、すなわち電子、正孔のうち、正孔は前記キャリア収集部102へ、電子は前記キャリア収集部103へとそれぞれ移動する。
また、前記キャリア収集部102、および前記キャリア収集部103には、例えばAlなどからなる、それぞれ正電極104および負電極105が接続されている。また、複数の当該正電極104は、集合正電極107によって電気的に接続されており、複数の当該電極105も、図示を省略する集合負電極により電気的に接続されており、このような集合正電極と集合負電極間に電圧が発生し、起電力を取り出すことができる。
また、電極間は、絶縁層106によって絶縁されている。
このような光電変換素子では、光電変換の効率を向上させることが重要であり、そのためには発生したキャリアの再結合損失を低減させることが重要である。本図に示す光電変換素子の場合、Geからなる光電変換層101は、その表面にダングリングボンド(未結合手)などの欠陥が形成され、光電変換層101の表面付近でのキャリアの損失が増大してしまう懸念がある。
また、Geには、キャリア濃度を調整するための、例えばP(リン)やB(ホウ素)などの不純物が添加されて用いられる場合があり、当該不純物が、Geからなる層に隣接する層に拡散してしまう懸念があった。
そのため、前記光電変換層101では、Geからなる光電変換層101上に、窒化珪素(Si)からなるGeの保護層108が形成されている。窒化珪素でGeからなる層を覆うことで、Geの表面付近に形成された欠陥の不活性化を行う事ができる。また、窒化珪素は大気中で安定であり、Geからなる光電変換層に欠陥などが形成されることを防止し、そのためにキャリアの再結合損失が抑制される。また、窒化珪素は、バリア性に優れているために、Geに添加される不純物の拡散が防止される。
特開2003−152207号公報
しかし、Geからなる光電変換層101上に窒化珪素からなる保護層108を形成する場合、Geと窒化珪素の界面で剥離が発生してしまう懸念が生じていた。
これは、Geと窒化珪素の密着力が小さいためであり、そのためにGe上に窒化珪素を形成することが困難となっており、Geの表面の保護と、Geに添加される不純物の拡散の防止を実現することが困難となっていた。
そこで、本発明では上記の問題を解決した、新規で有用な光電変換素子を提供することを目的としている。
本発明の具体的な課題は、光電変換の効率が良好であり、安定した構造の光電変換素子を提供することである。
本発明では、上記の課題を、Geからなる光電変換層と、前記光電変換層で生成されたキャリアを収集するキャリア収集部と、前記キャリア収集部に接続される電極と、前記光電変換層の保護層と、を有する光電変換素子であって、前記保護層は窒化珪素よりなり、前記保護層と前記光電変換層の間にSiGeからなる密着層を設けたことを特徴とする光電変換素子により、解決する。
本発明によれば、Geよりなる光電変換層と窒化珪素からなる保護層の間にSiGeからなる密着層を設けたことで、Geと窒化珪素の剥離を防止することが可能となり、そのために、Geを窒化珪素よりなる保護層で覆う構造を実現することが可能となる。
また、前記キャリア収集部および前記電極は、前記光電変換層の入射面の反対の面の側に設けられていると、入射面の面積を大きくとることが可能となり、光電変換効率が良好となる。
また、前記密着層は、隣り合う前記電極の間に形成されると、複数の電極を分離する構造を実現することが可能となり、好適である。
また、前記キャリア収集部と前記電極の間に、SiGeよりなるキャリアブロック層を設けると、キャリアの損失を抑制して光電変換効率を良好とすることができる。
また、前記キャリアブロック層のエネルギーバンドギャップが、前記キャリア収集部のエネルギーバンドギャップより大きいと、キャリアの損失を抑制して光電変換効率を良好とすることができる。
また、前記キャリアブロック層と前記密着層が、連続的に形成された層からなると、当該キャリアブロック層と当該密着層を形成する工程を単純化することが可能となり、好適である。
また、上記の課題は、Geからなる光電変換層と、前記光電変換層で生成されたキャリアを収集するキャリア収集部と、を有する光電変換素子であって、前記光電変換層と前記キャリア収集部を覆うようにSiGe層が形成され、当該SiGe層上には、当該SiGe層を介して当該キャリア収集部に接する電極と、当該電極の間に形成された、窒化珪素からなる前記光電変換層の保護層と、が形成されていることを特徴とする光電変換素子により、解決する。
当該光電変換素子によれば、SiGe層を設けたことで、Geを窒化珪素よりなる保護層で覆う構造を実現することが可能となると共に、光電変換素子内に急峻なエネルギーバンド構造を形成することが可能となるために、光電変換素子の効率が良好となる。
また、前記SiGe層は、前記キャリア収集部から前記電極へキャリアが通過可能な厚さに設けられていると、トンネル電流が流れて好適である。
また、上記の課題は、Geからなる光電変換層と、前記光電変換層上に設けられた、SiGe層と、前記SiGe層上に設けられた、前記光電変換層で生成されたキャリアを収集するキャリア収集部と、前記キャリア収集部に接続される電極とを有し、前記SiGe層上の、前記キャリア収集部の間には窒化珪素からなる前記光電変換層の保護層が設けられていることを特徴とする光電変換素子により、解決する。
当該光電変換素子によれば、SiGe層を設けたことで、Geを窒化珪素よりなる保護層で覆う構造を実現することが可能となると共に、SiGe層によって不純物の拡散が防止され、また、キャリアの損失が抑制されて光電変換効率を良好とすることができる。
本発明によれば、光電変換の効率が良好であり、安定した構造の光電変換素子を提供することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態に関して図面に基づき、説明する。
図2(A)は、本発明の実施例1による光電変換素子10を示す概略断面図であり、図2(B)はその斜視図である。但し図2(B)では、説明のために一部の構造体(集合正電極17A,集合負電極17B,絶縁層16、以上後述)を離間した形で示している。
図2(A),(B)を参照するに、本実施例による光電変換素子10は、例えばp型のGe基板より構成される光電変換層11を有している。当該光電変換層11の受光面側には反射防止膜20が形成されている。当該反射防止膜20は、前記光電変換層11の保護層としての機能を兼ねるようにしてもよく、また保護層と反射防止膜を積層するようにして光電変換層上に形成してもよい。
前記光電変換層11の受光面の反対側には、Geのp型高濃度不純物拡散層(p型Ge層)よりなるキャリア収集部12と、Geのn型高濃度不純物拡散層(n型Ge層)よりなるキャリア収集部13が複数形成されている。前記光電変換層11に可視光や赤外光などの光が入射することにより生成するキャリア、すなわち電子、正孔のうち、正孔は前記キャリア収集部12へ、電子は前記キャリア収集部13へとそれぞれ移動する。
また、前記キャリア収集部12、および前記キャリア収集部13には、例えばAlなどからなる、それぞれ正電極14および負電極15が接続されている。また、複数の当該正電極14は、集合正電極17Aによって電気的に接続されており、複数の当該負電極15も、集合負電極17Bにより電気的に接続されている。前記光電変換層11に光が入射することで、前記集合正電極17Aと前記集合負電極17B間に電圧が発生し、起電力を取り出すことができる。
また、前記正電極14と前記負電極15の間、前記負電極15と集合正電極17Aの間および前記正電極14と集合負電極17Bの間には、例えばポリイミドなどの樹脂材料からなる絶縁層16が形成され、電極を分離して電気的に短絡されることを防止している。
本実施例による光電変換素子10では、前記キャリア収集部12と前記キャリア収集部13の間の前記光電変換層11上に、窒化珪素(Si、以下単にSiNと表記する)からなる保護層18が形成されているが、さらに、当該保護層18と当該光電変換層11の間に、SiGeからなる密着層19が形成されている。
この場合、前記保護層18と前記密着層19は、前記正電極14および負電極15の間に形成されており、正電極と負電極を分離する構造となっている。
従来、SiNはGeとは密着性が良くないため、Ge上に直接SiN層を形成すると剥離してしまう場合があった。これは、GeとSiNが熱膨張係数の差が大きく、また格子定数の差が大きいために生じると考えられる。
そこで、本実施例では、これらの熱膨張係数と格子定数の差を緩和するため、GeとSiNの間に、SiGeからなる密着層を設けた。この場合、GeとSiNの密着力に比べて、GeとSiGe、およびSiGeとSiNの密着力が大きく、Geの保護層であるSiN層がGeから剥離することを防止することが可能となった。
このため、従来用いることが困難であったSiNをGeの保護層に用いることが可能となり、光電変換層の表面に欠陥が形成されることを防止してキャリアの損失を抑制することが可能となり、またGeに添加された不純物の拡散を、バリア性に優れたSiN層により防止することが可能となっている。
また、本実施例による保護層に用いるSiNは、化学量論比において過不足無く結合した珪素と窒素からなる必要は無く、またある程度不純物が含有していてもよく、主成分が珪素と窒素であればよい。
また、本実施例の場合、前記キャリア収集部12および前記キャリア収集部13、前記正電極12、負電極13、前記集合正電極17A、集合負電極17Bなどは、前記光電変換層11の入射面の反対の面の側に設けられている。そのため、入射面の面積を大きくとることが可能となり、光電変換の効率が良好となっている。
また、前記光電変換層11の反射防止膜20として、SiNからなる層を用いることも可能であり、この場合当該SiN層は反射防止膜としての機能に加えて、前記保護層19と同様に、当該光電変換層11の保護層としても機能する。この場合、前記光電変換層11の入射面では電極や絶縁層などの構造が存在しないため、反射防止膜20にかかる応力は前記保護層18にかかる応力より小さく、SiGeからなる密着層は省略した構造とすることも可能であるが、当該反射防止膜20と光電変換層11の間にSiGeからなる密着層を挿入した構造とすることも可能であり、この場合、光電変換層と反射防止膜の密着力が向上し、好適である。
本実施例による上記光電変換素子10の詳細の一例としては、例えば以下のように構成することができる。
前記光電変換層11に用いるGe基板は、p型Ge基板であって、キャリア濃度が1.0×1016cm−3、厚さを350μmとする。
前記保護層18は、SiN層からなり、厚さを200nmとする。
前記キャリア収集部12は、Geのp型高濃度不純物拡散層(p型Ge層)からなり、キャリア濃度が1.0×1018cm−3、厚さを1.0μmとする。
前記キャリア収集部13は、Geのn型高濃度不純物拡散層(n型Ge層)からなり、キャリア濃度が1.0×1018cm−3、厚さを1.0μmとする。
前記正電極14は、Alからなり、厚さを2.0μmとする。
前記負電極15は、Alからなり、厚さを2.0μmとする。
前記絶縁層16は、ポリイミドからなり、厚さを3.0μmとする。
前記集合正電極17Aは、Agからなり、厚さを3.0μmとする。
前記集合負電極17Bは、Agからなり、厚さを3.0μmとする。
前記密着層19は、不純物を添加しないSiGe層(i−Si0.5Ge0.5層)からなり、キャリア濃度が1.0×1016cm−3、厚さを100nmとする。
また、本発明による光電変換素子は上記の実施例1に示す構造に限定されるものではなく、様々に変形・変更することが可能であり、以下実施例2〜実施例4にその構成を示す。
図3は、本発明の実施例2による光電変換素子20の概略断面図である。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図3を参照するに、本実施例による光電変換素子20では、前記キャリア収集部12と前記正電極14の間、および前記キャリア収集部13と前記負電極15の間に、それぞれキャリアブロック層19Aおよびキャリアブロック層19Bが形成されている。
前記キャリアブロック層19Aは、SiGeのp型高濃度不純物拡散層(p型SiGe層)からなり、前記キャリアブロック層19Bは、SiGeのn型高濃度不純物拡散層(n型SiGe層)からなる。
また、図4(A)には、前記キャリア収集部12と前記キャリアブロック層19Aのエネルギーバンド構造を、図4(B)には、前記キャリア収集部13と前記キャリアブロック層19Bのエネルギーバンド構造を示す。
図4(A)を参照するに、前記キャリアブロック層19Aのエネルギーバンドギャップは、前記キャリア収集部12のエネルギーバンドギャップより大きくなるように形成されている。そのため、前記キャリアブロック層19Aと前記キャリア収集部12のエネルギー障壁がキャリの移動を制御するように機能し、光電変換により発生した電子が前記正電極14の側に移動することを防止し、おもに正孔が前記正電極14の側に移動するようになる。
一方、図4(B)に示すように、前記キャリアブロック層19Bのエネルギーバンドギャップは、前記キャリア収集部13のエネルギーバンドギャップより大きくなるように形成されている。そのため、記キャリアブロック層19Bと前記キャリア収集部13のエネルギー障壁がキャリの移動を制御するように機能し、光電変換により発生した正孔が前記負電極15の側に移動することを防止し、おもに電子が前記負電極15の側に移動するようになる。
このため、前記正電極14および前記負電極15では、キャリアの損失が抑制されて、キャリアの収集効率が向上し、光電変換素子の効率が向上する効果を奏する。
また、前記光電変換層11と前記保護層18の間に、SiGeからなる前記密着層19aが形成されている構造は実施例1の場合と同様であり、実施例1の前記密着層19の場合と同様の効果を奏する。
また、前記密着層19aは、前記キャリアブロック層19Aと前記キャリアブロック層19Bの間に隣接するように形成されており、前記キャリアブロック層と前記密着層が、連続的に形成された層である、SiGe層19Xを構成している。
当該SiGe層19Xでは、前記密着層19aにはキャリア濃度を調整するための不純物が添加されておらず、前記キャリアブロック層19Aではp型不純物が、前記キャリアブロック層19Bでは、n型不純物が添加されている。そのため、前記SiGe層19Xを形成する場合は、不純物が添加されていないSiGe層を形成し、前記キャリアブロック層19Aと前記キャリアブロック層19Bとなる部分に不純物を添加するようにして形成すればよい。そのため、本実施例では、密着層とキャリアブロック層の双方を容易に形成することが可能な構造となっている。
本実施例による上記光電変換素子20の詳細の一例としては、例えば以下のように構成することができる。
前記光電変換層11に用いるGe基板は、p型Ge基板であって、キャリア濃度が1.0×1016cm−3、厚さを350μmとする。
前記保護層18は、SiN層からなり、厚さを200nmとする。
前記キャリア収集部12は、Geのp型高濃度不純物拡散層(p型Ge層)からなり、キャリア濃度が1.0×1018cm−3、厚さを1.0μmとする。
前記キャリア収集部13は、Geのn型高濃度不純物拡散層(n型Ge層)からなり、キャリア濃度が1.0×1018cm−3、厚さを1.0μmとする。
前記正電極14は、Alからなり、厚さを2.0μmとする。
前記負電極15は、Alからなり、厚さを2.0μmとする。
前記絶縁層16は、ポリイミドからなり、厚さを3.0μmとする。
前記集合正電極17Aは、Agからなり、厚さを3.0μmとする。
前記集合負電極17Bは、Agからなり、厚さを3.0μmとする。
前記密着層19aは、不純物を添加しないSiGe層(i−Si0.5Ge0.5層)からなり、キャリア濃度が1.0×1016cm−3、厚さを100nmとする。
前記キャリアブロック層19Aは、SiGeのp型高濃度不純物拡散層(p型Si0.5Ge0.5層)からなり、キャリア濃度が1.0×1019cm−3、厚さを100nmとする。
前記キャリアブロック層19Bは、SiGeのn型高濃度不純物拡散層(n型Si0.5Ge0.5層)からなり、キャリア濃度が1.0×1019cm−3、厚さを100nmとする。
図5は、本発明の実施例3による光電変換素子30の概略断面図である。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図5を参照するに、本実施例による光電変換素子30では、前記光電変換層11、前記キャリア収集部12および前記キャリア収集部13を覆うように、キャリア濃度を調整するための不純物が添加されていないSiGeからなる密着層19Yが形成されている。前記密着層19Y上には、前記保護層18が形成され、このように光電変換層と当該光電変換層の保護層の間にSiGeからなる密着層が形成されている構造は実施例1の前記光電変換素子10において、前記密着層19を形成した場合と同様の構造であり、実施例1の場合と同様の効果を奏する。
本実施例では、前記密着層19Y上に、前記正電極14と前記負電極15が形成されており、当該性電極14および当該負電極15は、前記密着層19Yを介して、それぞれ前記キャリア収集部12および前記キャリア収集部13と接している。
そのため、前記正電極14または前記負電極15付近でのキャリアの再結合損失を抑制することができる。すなわち、前記正電極14または前記負電極15付近での結晶欠陥などの、キャリアが捕獲させる構造が形成されることが抑制され、キャリアの損失を抑制して光電変換素子の効率を向上させることが可能となる。
また、前記密着層19Yは、前記キャリア収集部12および前記キャリア収集部13から、それぞれ前記正電極14および前記負電極15へ、キャリアが通過可能な厚さに設けられていることが好ましく、この場合、当該密着層19Yにおいてトンネル現象により、前記キャリア収集部12および前記キャリア収集部13から、それぞれ前記正電極14および前記負電極15へ、キャリアが移動することが可能になる。
また、本実施例の場合、SiGeからなる前記密着層19Yのパターニング加工や、不純物拡散工程などが不用となるため、光電変換素子を製造する工程を単純化することが可能となり、本実施例による光電変換素子は、製造コストが抑制される構造である特長を有している。
本実施例による上記光電変換素子10の詳細の一例としては、例えば以下のように構成することができる。
前記光電変換層11に用いるGe基板は、p型Ge基板であって、キャリア濃度が1.0×1016cm−3、厚さを350μmとする。
前記保護層18は、SiN層からなり、厚さを200nmとする。
前記キャリア収集部12は、Geのp型高濃度不純物拡散層(p型Ge層)からなり、キャリア濃度が1.0×1018cm−3、厚さを1.0μmとする。
前記キャリア収集部13は、Geのn型高濃度不純物拡散層(n型Ge層)からなり、キャリア濃度が1.0×1018cm−3、厚さを1.0μmとする。
前記正電極14は、Alからなり、厚さを2.0μmとする。
前記負電極15は、Alからなり、厚さを2.0μmとする。
前記絶縁層16は、ポリイミドからなり、厚さを3.0μmとする。
前記集合正電極17Aは、Agからなり、厚さを3.0μmとする。
前記集合負電極17Bは、Agからなり、厚さを3.0μmとする。
前記密着層19は、キャリア濃度を調整するための不純物を添加しないSiGe層(i−Si0.5Ge0.5層)からなり、キャリア濃度が1.0×1016cm−3、厚さを10nmとする。
図6は、本発明の実施例4による光電変換素子40の概略断面図である。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図6を参照するに、本実施例による光電変換素子40では、前記光電変換層11を覆うように、キャリア濃度を調整するための不純物が添加されていないSiGeからなる密着層19Zが形成されている。前記密着層19Z上には、前記保護層18が形成され、このように光電変換層と当該光電変換層の保護層の間にSiGeからなる密着層が形成されている構造は実施例1の前記光電変換素子10において、前記密着層19を用いた場合と同様の構造であり、実施例1の場合と同様の効果を奏する。
本実施例では、前記密着層19Z上に、SiGeのp型高濃度不純物拡散層(p型SiGe層)からなるキャリア収集部12AおよびSiGeのn型高濃度不純物拡散層(n型SiGe層)からなるキャリア収集部13Aが形成されている。前記キャリア収集部12Aは前記正電極14に、前記キャリア収集部13Aは前記負電極15にそれぞれ電気的に接続されている。前記保護層18は、当該キャリア収集部12Aと当該キャリア収集部13Aの間に形成されている。
また、図7(A)には、前記光電変換層11、前記密着層19Zおよび前記キャリ収集部12Aのエネルギーバンド構造を、図7(B)には、前記光電変換層11、前記密着層19Zおよび前記キャリア収集部13Aのエネルギーバンド構造を示す。
図7(A)を参照するに、本実施例の場合、前記光電変換層11と前記キャリア収集部12Aの間に前記密着層19Zが形成されているため、前記キャリア収集部12Aから前記光電変換層11への不純物の拡散が抑制される。そのため、本図に示すように、前記光電変換層11と前記キャリア収集部12Aの間には、急峻なエネルギーバンド構造、すなわち急峻なエネルギー障壁が形成される。
そのため、前記光電変換層11から前記キャリア収集部12A側へ電子が移動することを防止することが可能となり、キャリアの損失が抑制される。
この場合、前記密着層19Zが、正孔が通過可能な厚さに形成されていることが好ましく、この場合、正孔は前記密着層19Zを通過して前記光電変換層11から前記キャリア収集部12Aに移動し、いわゆるトンネル電流が流れる。
また、図7(B)に示すように、本実施例の場合、前記光電変換層11と前記キャリア収集部13Aの間に前記密着層19Zが形成されているため、前記キャリア収集部13Aから不前記光電変換層11への不純物の拡散が抑制される。そのため、本図に示すように、前記光電変換層11と前記キャリア収集部13Aの間には、急峻なエネルギーバンド構造、すなわち急峻なエネルギー障壁が形成される。
そのため、前記光電変換層11から前記キャリア収集部13A側へ正孔が移動することを防止することが可能となり、キャリアの損失が抑制される。
また、上記の場合、前記密着層19Zが形成されているために、p型の不純物とn型の不純物が相互に拡散することを防止し、不純物拡散層のキャリア濃度を制度よく調整することが可能となる。
また、前記密着層19Zの伝導帯の下端のエネルギーEcSiGeが、前記光電変換層11の伝導帯の下端のエネルギーEcGe以上であることが好ましく、この場合に電子が閉じ込められる構造(井戸構造)が形成されてしまうことを抑制し、電子の再結合損失の増大を防ぐことができる。
また、この場合、SiGeのSiとGeの比率を調整することで、SiGeのエネルギーバンドギャップを0.66〜1.11の範囲で調整することが可能であり、上記条件を満たすように調整することが可能である。
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明は上記の特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
本発明によれば、光電変換の効率が良好であり、安定した構造の光電変換素子を提供することが可能となる。
従来の光電変換素子の構造を示す概略断面図である。 (A)は実施例1による光電変換素子の構造を示す概略断面図であり、(B)はその斜視図である。 実施例2による光電変換素子の構造を示す概略断面図である。 (A)、(B)は、図3に示す光電変換素子のエネルギーバンド構造を示す図である。 実施例3による光電変換素子の構造を示す概略断面図である。 実施例4による光電変換素子の構造を示す。 (A)、(B)は、図6に示す光電変換素子のエネルギーバンド構造を示す図である。
符号の説明
10,20,30,40,100 光電変換素子
11,101 光電変換層
12,13,12A,13A、102,103 キャリア収集部
14,104 正電極
15,105 負電極
16,106 絶縁層
17A,107 集合正電極
17B 集合負電極
18,108 保護層
19,19a,19Y,19Z 密着層
19X SiGe層
19A,19B キャリアブロック層

Claims (9)

  1. Geからなる光電変換層と、
    前記光電変換層で生成されたキャリアを収集するキャリア収集部と、
    前記キャリア収集部に接続される電極と、
    前記光電変換層の保護層と、を有する光電変換素子であって、
    前記保護層は窒化珪素よりなり、前記保護層と前記光電変換層の間にSiGeからなる密着層を設けたことを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記キャリア収集部および前記電極は、前記光電変換層の入射面の反対の面の側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  3. 前記密着層は、隣り合う前記電極の間に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の光電変換素子。
  4. 前記キャリア収集部と前記電極の間に、SiGeよりなるキャリアブロック層を設けたことを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  5. 前記キャリアブロック層のエネルギーバンドギャップが、前記キャリア収集部のエネルギーバンドギャップより大きいことを特徴とする請求項4記載の光電変換素子。
  6. 前記キャリアブロック層と前記密着層が、連続的に形成された層からなることを特徴とする請求項4または5記載の光電変換素子。
  7. Geからなる光電変換層と、
    前記光電変換層で生成されたキャリアを収集するキャリア収集部と、を有する光電変換素子であって、
    前記光電変換層と前記キャリア収集部を覆うようにSiGe層が形成され、
    当該SiGe層上には、
    当該SiGe層を介して当該キャリア収集部に接する電極と、
    当該電極の間に形成された、窒化珪素からなる前記光電変換層の保護層と、が形成されていることを特徴とする光電変換素子。
  8. 前記SiGe層は、前記キャリア収集部から前記電極へキャリアが通過可能な厚さに設けられていることを特徴とする請求項7記載の光電変換素子。
  9. Geからなる光電変換層と、
    前記光電変換層上に設けられた、SiGe層と、
    前記SiGe層上に設けられた、前記光電変換層で生成されたキャリアを収集するキャリア収集部と、
    前記キャリア収集部に接続される電極とを有し、
    前記SiGe層上の、前記キャリア収集部の間には窒化珪素からなる前記光電変換層の保護層が設けられていることを特徴とする光電変換素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011054831A (ja) * 2009-09-03 2011-03-17 Sharp Corp バックコンタクト型太陽電池セル、太陽電池ストリングおよび太陽電池モジュール
JP2015515257A (ja) * 2012-04-23 2015-05-21 ソレクセル、インコーポレイテッド 裏面コンタクト裏面接合ソーラーセルの抵抗構成要素の取り出し方法
JP2015516145A (ja) * 2012-04-02 2015-06-08 ソレクセル、インコーポレイテッド 高効率太陽電池構造体及びその製造方法

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