JP4325155B2 - 光電変換素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子に関し、より詳細には、熱光発電に好適な光電変換素子(光電池)に関する。
【0002】
【従来の技術】
化石燃料や可燃性ガスから直接に電気エネルギーを得る技術として、熱光起電力変換(thermophotovoltaic energy conversion)による発電すなわち熱光発電(TPV)が注目されている。TPVのしくみは、熱源からの燃焼熱を発光体(輻射体、エミッタ)に与えることにより、その発光体より輻射光を発生させ、その光を光電変換素子(太陽電池)に照射して電気エネルギーを得るというものである。TPVシステムは、可動部分を有しないため、低騒音・低振動システムを実現することができる。次世代のエネルギー源として、TPVは、クリーン性、静粛性などの点で優れている。
【0003】
TPVでは、温度1000〜1700°Cの発光体から得られる赤外光が用いられる。その発光体から輻射される波長1.4〜1.7μmの光を電気に変換するためには、バンドギャップ(Eg)の小さい材料で作製した光電変換素子を用いる必要がある。一般的な材料であるSi(シリコン)は、1.1μm以下の波長の光しか電気に変換することができないため、利用することができない。
【0004】
TPVシステム用の光電変換素子としては、0.5〜0.7eVのバンドギャップ(Eg)を有する材料が適している。代表的な材料としてGaSb(ガリウムアンチモン,Eg=0.72eV)、GaInAs(ガリウムインジウム砒素,Eg=0.60〜1.0eV)、Ge(ゲルマニウム,Eg=0.66eV)等が挙げられる。なお、光エネルギーの波長分布及びGeが吸収する波長範囲が図1に示される。
【0005】
TPVのエネルギー効率を高め、高価な光電変換素子の使用量を減らして、コストを低減する方法として、発光体から発生する光の強度を増加させる方法がある。光強度を100倍にすると、光電変換素子の使用量は1/100となり、コストを大幅に低減することができ、またエネルギー変換効率も向上する。
【0006】
その場合、発生する電流が増大するため、従来型の光電変換素子では、抵抗損失を減少させるべく受光面側の電極の面積を大幅に増加させる必要がある。しかし、受光面側の電極の面積が増加すると、光電変換素子に入射する光の量が減少することとなり、光強度の増加を活かすことができないという弊害が生ずる。
【0007】
一方、受光面側に電極を有しない裏面電極型という構造があり、集光型発電システムに用いられている。しかし、この裏面電極型は、キャリアの拡散長が大きい間接遷移型材料でしか成立せず、実際にはSiでのみ成立している。間接遷移型でかつバンドギャップが小さい材料としてGe(ゲルマニウム)がある。現在のところ、材料としてGeを用いるとともに電極構造として裏面電極型を採用した光電変換素子は実用化されていない。
【0008】
そこで、本願出願人は、例えば、先にした特願2001−173017号の願書に添付した明細書又は図面において、TPV装置に適したGeを使用して裏面電極型光電変換素子を成立させるため、表面でのキャリアの再結合損失を大幅に減少させることが可能な素子構造を既に提案している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、Ge裏面電極型光電変換素子は、赤外光を用いるTPVシステムに極めて適した構造を有するが、図1に示されるように、Geでは原理上、波長1900nm以上の赤外光を全く電気エネルギーに変換することができない。長波長光用セルの材料としては、Geよりさらにバンドギャップの小さい、InAs,InSb,GaInAs等がある。しかし、バンドギャップが小さいことから、電圧損失が大きくなり、これらの材料では高性能な素子を作製することができない。
【0010】
電圧損失なく長波長光を変換することができる素子構造として、量子井戸構造を有する光電変換素子が提案され、その開発が進められている。その素子構造は、特開平11−220150号公報等に示されるように、素子全面にわたりp(p+)層とn(n+)層との間に量子井戸層や量子ドットを設ける構造であり、裏面電極型光電変換素子に利用することができない。というのも、裏面電極型光電変換素子では、従来構造の光電変換素子と、p層及びn層の配置、素子内部の電界等が異なるためである。また、提案されている量子井戸光電変換素子の構造では、量子井戸層以外で発生したキャリアが量子井戸層を通過する必要があり、再結合損失が増加するため、量子井戸層の効果を十分に活かすことができないという問題がある。
【0011】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、Ge裏面電極型光電変換素子に量子井戸構造を適用し、Ge裏面電極型の優れた特性を活かしつつGeでは吸収することができない長波長光からも電力を得ることを可能とした光電変換素子を提供することにある。また、本発明の目的は、従来の量子井戸光電変換素子に比較して井戸層内の電荷を有効に取り出すことができる素子構造を備えた裏面電極型光電変換素子を提供することにある。さらに、本発明の目的は、量子井戸層以外で発生したキャリアが量子井戸層を通過することなく電極まで移動することができる素子構造を備え、短波長側の感度減少を最小限に抑制しつつ量子井戸層による長波長感度を増加させることができる裏面電極型光電変換素子を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の面によれば、IV属材料を主成分とする半導体基板の裏面側にのみキャリアを収集するための半導体層及び電極を備えた裏面電極型の光電変換素子において、基板裏面側のpn接合部を構成するp層とn層との間に量子井戸部を設けたことを特徴とする光電変換素子が提供される。この光電変換素子においては、量子井戸部により長波長光が吸収されるため、変換効率が向上する。
【0013】
また、本発明の第2の面によれば、前記本発明の第1の面による光電変換素子において、前記量子井戸部は井戸層と壁層とを交互に積層した構造を有し、前記壁層は前記半導体基板のバンドギャップと異なるバンドギャップを有する。かかる構成により、量子井戸部外で発生したキャリアの再結合損失が減少する。
【0014】
また、本発明の第3の面によれば、IV属材料を主成分とする半導体基板の裏面側にのみキャリアを収集するための半導体層及び電極を備えた裏面電極型の光電変換素子において、基板裏面側を、入射光を多重反射させる凹凸形状に形成したことを特徴とする光電変換素子が提供される。この光電変換素子においては、凹凸により入射光が素子内部で多重反射し、光吸収量が増加する。
【0015】
また、本発明の第4の面によれば、前記本発明の第1の面による光電変換素子において、前記量子井戸部は、壁層に複数の量子細線又は量子ドットが埋め込まれた構造を有する。かかる構成により、キャリアの自由度が減少し、再結合損失が減少する。
【0016】
また、本発明の第5の面によれば、IV属材料を主成分とする半導体基板の裏面側にのみキャリアを収集するための半導体層及び電極を備えた裏面電極型の光電変換素子において、前記半導体層であるp+層とn+層との間に挟み込まれた構造を有する量子井戸部を設けたことを特徴とする光電変換素子が提供される。この光電変換素子においては、量子井戸部により長波長光が吸収されるため、変換効率が向上する。
【0017】
また、本発明の第6の面によれば、前記本発明の第5の面による光電変換素子において、前記p+層と前記n+層とは、前記量子井戸部又は前記半導体基板を介してのみ接続される。かかる構成により、電流密度が増加し、変換効率が向上する。
【0018】
また、本発明の第7の面によれば、前記本発明の第5の面による光電変換素子において、前記量子井戸部は、壁層に複数の量子細線又は量子ドットが埋め込まれた構造を有する。かかる構成により、キャリアの自由度が減少し、再結合損失が減少する。
【0019】
また、本発明の第8の面によれば、前記本発明の第5の面による光電変換素子において、前記p+層及び前記n+層の前記電極に接続する部分にそれぞれ高濃度p+層部及び高濃度n+層部が設けられる。かかる構成により、電流密度が増加し、変換効率が向上する。
【0020】
また、本発明の第9の面によれば、前記本発明の第5の面による光電変換素子において、前記量子井戸部が複数段設けられる。かかる構成により、長波長光の吸収がさらに可能となる。
【0021】
また、本発明の第10の面によれば、前記本発明の第9の面による光電変換素子において、前記p+層と前記n+層とは、前記複数段の量子井戸部又は前記半導体基板を介してのみ接続される。かかる構成により、電流密度が増加し、変換効率が向上する。
【0022】
また、本発明の第11の面によれば、前記本発明の第9の面による光電変換素子において、前記複数段の量子井戸部の全て又は一部は、壁層に複数の量子細線又は量子ドットが埋め込まれた構造を有する。かかる構成により、キャリアの自由度が減少し、再結合損失が減少する。
【0023】
また、本発明の第12の面によれば、前記本発明の第9の面による光電変換素子において、前記p+層及び前記n+層の前記電極に接続する部分にそれぞれ高濃度p+層部及び高濃度n+層部が設けられる。かかる構成により、電流密度が増加し、変換効率が向上する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、その前に、図2を用いて量子井戸について簡単に説明する。図2(a)に示されるように、バンドギャップ(Eg)が異なる半導体材料を接合すると、電子を閉じ込めることが可能となる。そして、図2(b)に示されるように、バンドギャップ(Eg)の小さい半導体層の厚みがおよそ20nm以下になると、量子井戸と呼ばれるものとなる。光電変換素子において、そのpn接合部を構成するp層とn層との間に量子井戸を設けると、従来利用することができなかった波長の光が量子井戸で吸収されるようになる。
【0025】
図3は、本発明による光電変換素子の第1実施形態を示す断面図である。まず、図3に示される光電変換素子の基本的構成について受光面側から説明すると、反射防止膜20は、光反射損失を減少させるために設けられた多層光学薄膜である。受光面側(上部)n+層30は、キャリアの移動方向を制御し、欠陥の多い界面の再結合損失を減少させる半導体層(拡散層)である。半導体基板40は、ライフタイムの大きいIV族元素(Si,Ge)を主成分とする。量子井戸部50は、図4に示されるように、井戸層50aと壁層50bとを交互に積層した構造を有する多層量子井戸層である。
【0026】
裏面側(下部)p+層60及びn+層62は、半導体基板40で発生した正孔及び電子を分離し、電極へと収集する半導体層(拡散層)である。保護膜70は、半導体層の保護と、p+層60及びn+層62にそれぞれ接続する+電極80及び−電極82の絶縁分離とを行う。それらの電極80及び82は、半導体層で生成されたキャリアを電流として取り出す。なお、n型基板を用いその受光面側にn+層を設けた構成を示したが、p型基板を用いその受光面側にp+層を設けた構成とすることもできる。
【0027】
図3及び図4に示される基本的構成を備えた光電変換素子の作用について説明すると、量子井戸部(多層量子井戸層)50により、従来、吸収することができなかった長波長光を吸収し、発生するキャリア密度を増加させることが可能となる。また、p+層60と半導体基板40のn層との間、即ち基板裏面側のpn接合部を構成するp層とn層との間に、量子井戸層が設けられているため、井戸層内のキャリアを取り出す確率を増加させることができる。これは、pn接合部の内部電界が大きく、移動中のキャリアの再結合損失を減少させることができるためである。
【0028】
かくして、図3に示される光電変換素子によれば、発生電流が増加し、変換効率を向上させることができる。その結果、TPVシステムに用いられた場合には、TPVシステムの発電量(効率)を増加させることができる。
【0029】
ここで、図3及び図4に基づく具体的構造(材料構成)について説明すると、反射防止膜20は、SiO2 ,TiO2 等による積層膜である。受光面側n+層30は、表面キャリア濃度1×1018cm-3、拡散深さ0.5μmを有する。n型IV族基板40は、厚み150μm、キャリア濃度1×1015cm-3を有するn型の結晶性Geである。量子井戸部50は量子井戸層を積層したものであり、井戸層50aは厚み10nmのGaInAsからなり、壁層50bは厚み20nmのGeからなり、積層サイクルは25である。
【0030】
裏面側(下部)p+層60は、表面キャリア濃度1×1019cm-3、拡散深さ1.5μmを有し、裏面側n+層62は、表面キャリア濃度1×1019cm-3、拡散深さ1.5μmを有する。また、保護膜70はSiNxからなり、電極80及び82にはAl,Ti等が用いられる。井戸層50aとしてGaInAsを用いたが、これに限定されるものではなく、InAs,InSb等を用いることができる。
【0031】
上述した具体的構造による効果について、図5を用いて説明する。図5は、量子効率と光波長との関係を示すものである。同図に示されるように、量子井戸部(量子井戸層)が無いGe裏面電極型では、波長1800nm以上において量子効率が極めて小さいが、井戸層を設けることにより、この領域において量子効率を得ることができる。この結果、電流密度が増加し、変換効率を向上させることができる。
【0032】
次に、本発明による光電変換素子の第2実施形態について説明する。この実施形態は、図4における量子井戸層における壁層50bに、基板のバンドギャップと異なるバンドギャップを有し且つ井戸層との応力歪みをバランスさせる材料を用いることにより、構成される。
【0033】
かかる構成による作用として、応力歪みの調節により、井戸層外で発生したキャリアの再結合損失が減少する。その効果として、光電変換素子(光電池)における発生電流が増加し、変換効率を向上させることができ、TPVシステムに用いられた場合にはTPVシステムの発電量(効率)を増加させることができる。
【0034】
この第2実施形態の材料構成について説明すると、図4において、井戸層50aは厚み10nmのGaInAsからなり、壁層50bは厚み20nmのSiGe(歪みバランス層)からなり、積層サイクルは25である。ただし、壁層50bは、SiGeに限定されるものではなく、GaSb,GaInAs(バンドギャップは井戸層と異なる)等を用いることができる。
【0035】
この材料構成による第2実施形態の効果について図6を用いて説明する。図6は、量子効率と光波長との関係を示す。この図に示されるように、歪みバランス層でない従来の壁層を用いた場合には波長1500nm以下において量子効率が大きく減少するが、壁層に歪みバランス層を用いると量子効率が向上する。その結果、電流密度が増加し、変換効率を向上させることができる。
【0036】
図7は、本発明による光電変換素子の第3実施形態を示す断面図である。まず、図7に示される光電変換素子の基本的構成について受光面側から説明すると、反射防止膜120は、光反射損失を減少させるために設けられた多層光学薄膜である。受光面側(上部)n+層130は、キャリアの移動方向を制御し、欠陥の多い界面の再結合損失を減少させる半導体層である。n型IV族基板140はライフタイムの大きいIV族元素(Si,Ge)を主成分とするものであり、その裏面側には凹凸が設けられている。
【0037】
量子井戸部150は、図4に示される多層量子井戸層であり、反射量子井戸層を構成する。裏面側(下部)p+層160及びn+層162は、半導体基板140で発生した正孔及び電子を分離し、電極へと収集する半導体層である。保護膜170は、半導体層の保護と、p+層160及びn+層162にそれぞれ接続する+電極180及び−電極182の絶縁分離とを行う。それらの電極160及び162は、半導体層で生成されたキャリアを電流として取り出す。なお、n型基板を用いその受光面側にn+層を設けた構成を示したが、p型基板を用いその受光面側にp+層を設けた構成とすることもできる。
【0038】
図7に示される基本的構成を備えた光電変換素子の作用について説明すると、基板140の裏面に凹凸が設けられていることから、入射光が素子内部で多重反射し、その結果、光吸収量が増加する。また、量子井戸部150が光入射方向に対して斜めに構成されるため、光吸収量が増加する。さらに、それらの効果により、量子井戸層で吸収される長波長光が増加する。
【0039】
かくして、図7に示される光電変換素子によれば、発生電流が増加し、変換効率を向上させることができる。その結果、TPVシステムに用いられた場合には、TPVシステムの発電量(効率)を増加させることができる。
【0040】
図8は、本発明による光電変換素子の第4実施形態を示す断面図である。前述の第3実施形態(図7)の構造に対する第4実施形態(図8)の構造の相違点について説明すると、半導体基板240の凹凸構造において、非対称形が用いられている。すなわち、この凹凸部に対応するpn接合部の面積が拡大され、合わせてp層とn層との間に設けられた量子井戸部250(反射量子井戸層)の面積が拡大せしめられている。
【0041】
したがって、量子井戸部の面積増加により光吸収量が第3実施形態(図7)に対してさらに増加する。かくして、発生電流をさらに増大させることが可能になり、変換効率を向上させることができる。
【0042】
ここで、図7に示される光電変換素子及び図8に示される光電変換素子の具体的構造について説明すると、図7の光電変換素子では、裏面側の凹凸はピッチ10〜200μm、深さ5〜100μmを有し、量子井戸部150として、内部の光多重反射により光吸収量を増加させる反射量子井戸層(これを反射量子井戸層Aとする)が設けられる。
【0043】
一方、図8の光電変換素子では、裏面側の凹凸のピッチは、pn接合形成側(量子井戸部)で5〜150μm、量子井戸を形成しない側で2〜80μmを有し、量子井戸部250として、面積を増加させた反射量子井戸層(これを反射量子井戸層Bとする)が設けられる。
【0044】
上述した具体的構造を有する図7の光電変換素子及び図8の光電変換素子による効果について、図9を用いて説明する。図9は、量子効率と光波長との関係を示す。この図に示されるように、光吸収量の増加により、長波長側の量子効率が増加するが、量子井戸層の面積を増加させた図8に示す構造(反射量子井戸層B)において量子効率向上の効果が大きい。
【0045】
次に、本発明による光電変換素子の第5実施形態について説明する。この実施形態は、図3,図7又は図8の光電変換素子における量子井戸部50、150又は250として、図10に示される如き、壁層52bに複数の量子細線52aが埋め込まれた構造を採用することにより、構成される。
【0046】
かかる構成による作用として、量子井戸層に比較して内部のキャリアの自由度が減少し、ライフタイムの増加により再結合損失が減少する。また、量子井戸層に比較して、歪みを調節することが容易となり、ライフタイムの増加をさせやすく、再結合損失が減少する。その効果として、光電変換素子(光電池)における発生電流が増加し、変換効率を向上させることができ、TPVシステムに用いられた場合には、TPVシステムの発電量(効率)を増加させることができる。
【0047】
図10に示される構造の具体例について説明すると、量子細線52aは径(幅、高さ)10nmを有するGaInAs、壁層52bはSiGe(歪みバランス層)、細線ピッチは30nm、積層数は25である。なお、壁層としてSiGeを用いたが、これに限定されるものではなく、GaSb,GaInAs(バンドギャップは井戸層と異なる)等を用いることができる。
【0048】
次に、本発明による光電変換素子の第6実施形態について説明する。この実施形態は、図3,図7又は図8の光電変換素子における量子井戸部50、150又は250として、図11に示される如き、壁層54bに複数の量子ドット54aが埋め込まれた構造を採用することにより、構成される。
【0049】
かかる構成による作用として、量子細線よりも更に内部のキャリアの自由度が減少し、ライフタイムの増加により再結合損失が減少する。また、量子細線よりも更に歪みを調節することが容易となり、ライフタイムの増加をさせやすく、再結合損失が減少する。その効果として、光電変換素子(光電池)における発生電流が増加し、変換効率を向上させることができ、TPVシステムに用いられた場合には、TPVシステムの発電量(効率)を増加させることができる。
【0050】
図11に示される構造の具体例について説明すると、量子ドット54aは径(幅、高さ、奥行き)10nmのGaInAs、壁層54bはSiGe(歪バランス層)、ドットのピッチは30nm、積層数は25である。なお、壁層としてSiGeを用いたが、これに限定されるものではなく、GaSb,GaInAs(バンドギャップは井戸層と異なる)等を用いることができる。
【0051】
図12は、本発明による光電変換素子の第7実施形態を示す断面図である。まず、図12に示される光電変換素子の基本的構成について受光面側から説明すると、反射防止膜320は、光反射損失を減少させるために設けられた多層光学薄膜である。受光面側(上部)n+層(拡散層)330は、キャリアの移動方向を制御し、欠陥の多い界面の再結合損失を減少させる半導体層である。半導体基板340は、ライフタイムの大きいIV族元素(Si,Ge)を主成分とする。量子井戸部350は、図4に示される多層量子井戸層である。
【0052】
裏面側(下部)p+層360及びn+層362は、半導体基板340で発生した正孔及び電子を分離し、電極へと収集するように機能するとともに、図12に示される構造を有することで、量子井戸部350をp+層とn+層とで挟み込み、電位差を生じさせ、量子井戸部350で生成されたキャリアを分離し、電極に収集する機能も奏する半導体層である。
【0053】
p+/n+分離部368は、p+層360とn+層362とが直接接続されるとリーク電流が増加して発生電圧が低下することから、それらの分離を行う半導体層又は絶縁体である。また、p+/量子井戸分離部356及びn+/量子井戸分離部358は、量子井戸部350における井戸層が直接p+層又はn+層に接続するとキャリアの分離が不十分となり発生電流が低下しまたリーク電流が増加して発生電圧が低下することから、p+層又はn+層と量子井戸部の端部との間の分離を行う半導体層又は絶縁体である。かくして、p+層とn+層とは、量子井戸部又は半導体基板を介してのみ接続されている。
【0054】
絶縁膜370は、半導体層の保護と、p+層360及びn+層362にそれぞれ接続する+電極380及び−電極382の絶縁分離とを行う。それらの電極380及び382は、半導体層で生成されたキャリアを電流として取り出す。なお、n型基板を用いその受光面側にn+層を設けた構成を示したが、p型基板を用いその受光面側にp+層を設けた構成とすることもできる。また、量子井戸部350の受光面側にp+層、裏面側にn+層を設けたが、逆の構造を用いることができる。
【0055】
図12及び図4に示される基本的構成を備えた光電変換素子の作用について説明すると、量子井戸層により、従来吸収することができなかった長波長光を吸収して、発生するキャリア密度を増加させることができる。また、量子井戸部をp+層,n+層の裏面側、すなわち基板外に設けることにより、基板で発生するキャリアが量子井戸部を通過することなく電極まで移動することが可能になる。このため、再結合損失を減少させることができる。
【0056】
かくして、図12に示される光電変換素子によれば、発生電流が増加し、変換効率を向上させることができ、TPVシステムに用いられた場合には、TPVシステムの発電量(効率)を増加させることができる。
【0057】
ここで、図12及び図4の基本的構成を有する光電変換素子の具体的構造(材料構成)について説明すると、反射防止膜320は、SiO2 ,TiO2 等の積層膜である。受光面側n+層330は、キャリア濃度3×1018cm-3、拡散深さ0.5μmを有する。n型IV族基板340は、厚み150μm、キャリア濃度1×1015cm-3を有するn型の結晶性Geである。
【0058】
裏面側(下部)p+層360は、キャリア濃度3×1018cm-3、基板側への拡散深さ1.5μmを有し、裏面側n+層362は、キャリア濃度3×1018cm-3、基板側への拡散深さ1.5μmを有する。量子井戸部350は量子井戸層を積層したものであり、井戸層50aは厚み10nmのGaInAsからなり、壁層50bは厚み20nmのGeからなり、積層サイクルは25である。井戸層としてGaInAsを用いたが、これに限定されるものではなく、InAs、InSb等を用いることができる。
【0059】
p+/n+分離部368は、基板と同様の結晶性Geで、キャリア濃度1×1015cm-3を有するn型である。結晶性Geに代えて、SiO2,SiNx等の絶縁膜を用いることができる。また、p+/量子井戸分離部356及びn+/量子井戸分離部358は、SiNxで構成される。絶縁膜(SiNx)に代えて、GaAs,Si,AlGaAs等のバンドギャップの大きい半導体膜を用いることができる。また、絶縁膜370はSiNxである。電極380及び382としてはAl,Ti等を用いる。
【0060】
このような具体例による効果について、図13を用いて説明する。図13は、量子効率と光波長との関係を示す。この図に示されるように、量子井戸部(量子井戸層)を有しないGe裏面電極型では、1800nm以上において量子効率が極めて小さいが、井戸層を設けることにより、この領域において量子効率が得られる。その結果、電流密度が増加し、変換効率を向上させることができる。
【0061】
次に、本発明による光電変換素子の第8実施形態について説明する。この実施形態は、図12に示される光電変換素子における量子井戸部350として、図10に示される如き、壁層52bに複数の量子細線52aが埋め込まれた構造を採用することにより、構成される。
【0062】
かかる構成による作用として、量子井戸層に比較して内部のキャリアの自由度が減少し、ライフタイムの増加により再結合損失が減少する。また、量子井戸層に比較して、歪を調節することが容易となり、ライフタイムの増加をさせやすく、再結合損失が減少する。その効果として、光電変換素子(光電池)における発生電流が増加し、変換効率を向上させることができ、TPVシステムに用いられた場合には、TPVシステムの発電量(効率)を増加させることができる。
【0063】
図10に示される構造の具体例について説明すると、量子細線52aは径(幅、高さ)10nmを有するGaInAs、壁層52bはSiGe(歪みバランス層)、細線ピッチは30nm、積層数は25である。なお、壁層としてSiGeを用いたが、これに限定されるものではなく、GaSb,GaInAs(バンドギャップは井戸層と異なる)等を用いることができる。
【0064】
次に、本発明による光電変換素子の第9実施形態について説明する。この実施形態は、図12に示される光電変換素子における量子井戸部350として、図11に示される如き、壁層54bに複数の量子ドット54aが埋め込まれた構造を採用することにより、構成される。
【0065】
かかる構成による作用として、量子細線に比較してさらに内部のキャリアの自由度が減少し、ライフタイムの増加により再結合損失が減少する。また、量子細線に比較して、さらに歪みを調節することが容易となり、ライフタイムの増加をさせやすく、再結合損失が減少する。その効果として、光電変換素子(光電池)における発生電流が増加し、変換効率を向上させることができ、TPVシステムに用いられた場合には、TPVシステムの発電量(効率)を増加させることができる。
【0066】
図11に示される構造の具体例について説明すると、量子ドット54aは径(幅、高さ、奥行き)10nmのGaInAs、壁層54bはSiGe(歪みバランス層)、ドットのピッチは30nm、積層数は25である。なお、壁層としてSiGeを用いたが、これに限定されるものではなく、GaSb,GaInAs(バンドギャップは井戸層と異なる)等を用いることができる。
【0067】
図14は、本発明による光電変換素子の第10実施形態を示す断面図である。図14においては、図12における要素と同一の要素に同一の符号が付されることにより、その説明が省略される。図12の構造に対する図14の構造の相違点について説明すると、裏面側(下部)p+層460及びn+層462は、半導体基板340又は量子井戸部450に接する部分のキャリア濃度を低く、電極380又は382に接続する部分のキャリア濃度を高くされている。すなわち、高濃度p+層部460a及び高濃度n+層部462aが設けられている。また、p+層460及びn+層462の電極に接続する部分の幅は、図12の構造に対して狭くされている。さらに、量子井戸部450は、図12の構造に対して広い。
【0068】
図14に示される基本的構成を備えた光電変換素子の作用について説明すると、図12の構造によるメリットに加えて下記の作用を有する。すなわち、p+層460及びn+層462の電極に接続する部分のキャリア濃度が高くされていることにより、この部分の抵抗が減少して、抵抗損失を低減することができる。また、接続部分の抵抗が減少することから、接続部分の幅を狭くすることができ、その結果、量子井戸部450の幅を広くすることが可能となって、長波長光の吸収量を増加させることができる。
【0069】
かくして、図14に示される光電変換素子によれば、図12の構造による効果に加えて、抵抗損失の低減と長波長光の吸収量の増加とにより光電変換素子(光電池)における発生電流が増加して変換効率を向上させることができるという効果を得ることができる。
【0070】
ここで、図14に示される光電変換素子の材料構成について、図12の構成と異なる部分のみ示す。裏面側p+層460は、半導体基板又は量子井戸部に接続する部分のキャリア濃度3×1018cm-3、基板側への拡散深さ1.5μm、電極に接続する部分のキャリア濃度2×1019cm-3を有する。裏面側n+層462は、半導体基板又は量子井戸部に接続する部分のキャリア濃度3×1018cm-3、基板側への拡散深さ1.5μm、電極に接続する部分のキャリア濃度2×1019cm-3を有する。裏面側p+層460及び裏面側n+層462の電極に接続する部分の幅は、9μmであり、図12の場合の19μmよりも狭くなっている。
【0071】
量子井戸部450は量子井戸層を積層したものであり、井戸層は厚み10nmのGaInAs、壁層は厚み20nmのGe、積層サイクルは25、量子井戸部の幅は160μm(図12では140μm)である。井戸層としてGaInAsを用いたが、これに限定されるものではなく、InAs,InSb等を用いることができる。
【0072】
このような具体例による効果について、図15を用いて説明する。図15は、量子効率と光波長との関係を示す。高濃度p+層部460a及び高濃度n+層部462aの存在に基づく抵抗損失の低減と長波長光の吸収量の増加とにより量子効率が向上することが同図に示されている。
【0073】
図16は、本発明による光電変換素子の第11実施形態を示す断面図である。図16においては、図12又は図14における要素と同一の要素に同一の符号が付されることにより、その説明が省略される。図12又は図14の構造に対する図16の構造の相違点について説明すると、図14の量子井戸部450と同一のものが複数段(図16では第1量子井戸部550A及び第2量子井戸部550Bの2段)設けられている。
【0074】
また、裏面側p+層560及び裏面側n+層562は、複数段(図16では2段)に形成された量子井戸部に対応するように、図14の裏面側p+層460及び裏面側n+層462を改造したものとなっている。なお、n型基板を用いその受光面側にn+層を設けた構成を示したが、p型基板を用いその受光面側にp+層を設けた構成とすることもできる。また、量子井戸部550A及び550Bの受光面側にp+層、裏面側にn+層を設けたが、逆の構造を用いることができる。
【0075】
図16に示される基本的構成を備えた光電変換素子の作用について説明すると、図12又は図14の構造によるメリットに加えて下記の作用を有する。すなわち、量子井戸部を複数段、設けることにより、さらに長波長の赤外光を吸収することが可能になる。したがって、図16に示される光電変換素子によれば、図12又は図14の構造による効果に加えて、さらに発生する電流密度が増加し、変換効率を向上させることができるという効果が得られる。
【0076】
ここで、図16に示される光電変換素子の材料構成について、図12又は図14の構成と異なる部分のみ示す。第1量子井戸部550Aは、量子井戸層を積層したもの(図4)である。その井戸層は、GaInAsで、厚み10nm、バンドギャップ0.5eV程度(2500nm程度までの赤外光を吸収)を有する。壁層は、Geで厚み20nmを有する。また、積層サイクルは25である。
【0077】
第2量子井戸部550Bは、量子井戸層を積層したもの(図4)である。その井戸層は、GaInAsで、厚み10nm、バンドギャップ0.4eV程度(3000nm程度までの赤外光を吸収)を有する。壁層は、Geで、厚み20nmを有する。また、積層サイクルは25である。なお、井戸層としてGaInAsを用いたが、これに限定されるものではなく、InAs,InSb等を用いることができる。
【0078】
このような具体例による効果について、図17を用いて説明する。図17は、量子効率と光波長との関係を示す。この図に示されるように、第2量子井戸部を設けて二重の多層量子井戸層を構成することにより、2500nm以上の赤外光を吸収することが可能になり、量子効率を向上させることができる。この結果、電流密度が増加し、変換効率を向上させることができる。
【0079】
最後に、本発明による光電変換素子の第12実施形態について説明する。この実施形態では、図16における量子井戸部において、多層量子井戸層(図4)に代えて、量子細線(図10)又は量子ドット(図11)が適宜採用される。すなわち、第1量子井戸部550A、第2量子井戸部550Bにおいて、多層量子井戸層、量子細線、量子ドットのいずれか適する構造が用いられる。そして、第1量子井戸部550Aの井戸層、量子細線又は量子ドットのバンドギャップは、第2量子井戸部550Bに対して大きくされる。すなわち、第2量子井戸部550Bでは、より長波長の赤外光を吸収する。かかる構成とすることにより、赤外光の吸収量が最も増加し、変換効率が向上する組み合わせを選択することが可能になる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来、吸収することができなかった長波長光を電気に効率良く変換することができる裏面電極型光電変換素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】光エネルギーの波長分布及びGeが吸収する波長範囲を示す図である。
【図2】量子井戸について説明するための図である。
【図3】本発明による光電変換素子の第1実施形態を示す断面図である。
【図4】多層量子井戸層の構造を示す図である。
【図5】量子井戸層による長波長側の量子効率向上の効果を示すべく、量子効率と光波長との関係を示す図である。
【図6】歪みバランス層による短波長側の量子効率向上の効果を示すべく、量子効率と光波長との関係を示す図である。
【図7】本発明による光電変換素子の第3実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明による光電変換素子の第4実施形態を示す断面図である。
【図9】光反射型量子井戸層による長波長側の量子効率向上の効果を示すべく、量子効率と光波長との関係を示す図である。
【図10】量子細線の構造を示す図である。
【図11】量子ドットの構造を示す図である。
【図12】本発明による光電変換素子の第7実施形態を示す断面図である。
【図13】量子井戸層による長波長側の量子効率向上の効果を示すべく、量子効率と光波長との関係を示す図である。
【図14】本発明による光電変換素子の第10実施形態を示す断面図である。
【図15】高濃度p+層部及び高濃度n+層部による量子効率向上の効果を示すべく、量子効率と光波長との関係を示す図である。
【図16】本発明による光電変換素子の第11実施形態を示す断面図である。
【図17】二重量子井戸層による長波長側の量子効率向上の効果を示すべく、量子効率と光波長との関係を示す図である。
【符号の説明】
20,120,320…反射防止膜
30,130,330…受光面側n+層
40,140,240,340…半導体基板
50,150,250,350,450,550A,550B…量子井戸部
50a…井戸層
50b…壁層
52a…量子細線
52b…壁層
54a…量子ドット
54b…壁層
60,160,360,460,560…裏面側p+層
460a…高濃度p+層部
62,162,362,462,562…裏面側n+層
462a…高濃度n+層部
70,170,370…保護膜
80,180,380…+電極
82,182,382…−電極
356…p+/量子井戸分離部
358…n+/量子井戸分離部
368…p+/n+分離部
Claims (9)
- IV属材料を主成分とする半導体基板の裏面側にのみキャリアを収集するための半導体層及び電極を備えた裏面電極型の光電変換素子において、
基板裏面側のpn接合部を構成するp層とn層との間に量子井戸部を設け、
基板裏面側を、該電極、該半導体層及び該量子井戸部により、入射光を多重反射させる凹凸形状に形成し、
該量子井戸部が形成されたpn接合部の面積が、該量子井戸部が形成されていないpn接合部の面積より大きくなるように、前記凹凸形状が非対称形に形成されている、
ことを特徴とする光電変換素子。 - IV属材料を主成分とする半導体基板の裏面側にのみキャリアを収集するための半導体層及び電極を備えた裏面電極型の光電変換素子において、前記半導体層としてそれぞれ電極に接続されるp+層とn+層との間に挟み込まれ、かつ、該p+層又は該n+層を介してのみ前記半導体基板に接続する構造を有する量子井戸部を設け、さらに、該量子井戸部が該p + 層及び該n + 層より該半導体基板の裏面側に位置する、ことを特徴とする光電変換素子。
- 前記p+層と前記n+層とは、前記量子井戸部又は前記半導体基板を介してのみ接続されている、請求項2に記載の光電変換素子。
- 前記量子井戸部は、壁層に複数の量子細線又は量子ドットが埋め込まれた構造を有する、請求項2に記載の光電変換素子。
- 前記p+層及び前記n+層の前記電極に接続する部分にそれぞれ高濃度p+層部及び高濃度n+層部が設けられている、請求項2に記載の光電変換素子。
- 前記量子井戸部が複数段設けられている、請求項2に記載の光電変換素子。
- 前記p+層と前記n+層とは、前記複数段の量子井戸部又は前記半導体基板を介してのみ接続されている、請求項6に記載の光電変換素子。
- 前記複数段の量子井戸部の全て又は一部は、壁層に複数の量子細線又は量子ドットが埋め込まれた構造を有する、請求項6に記載の光電変換素子。
- 前記p+層及び前記n+層の前記電極に接続する部分にそれぞれ高濃度p+層部及び高濃度n+層部が設けられている、請求項6に記載の光電変換素子。
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