JP2005314265A - 老化防止剤 - Google Patents

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靖司 長谷川
Nobuhiko Kosugi
信彦 小杉
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浩 田中
Hatsuo Kojima
肇夫 小島
Izumi Ishii
泉 石井
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Abstract

【目的】細胞結合効果の高いコラーゲンペプチドを含有することを特徴とした老化防止剤を提供する。
【構成】本発明は細胞結合効果の高いコラーゲンペプチドを含有することを特徴とする老化防止剤である。特に、平均分子量500以上2000以下のコラーゲンペプチドに線維芽細胞および腸管上皮細胞などの細胞に対して高い結合効果が認められた。また、皮膚に対して優れた皮膚保持効果が認められた。さらに、これらコラーゲンペプチドを含有することを特徴とした老化防止剤は、安全で、シワの予防・改善に優れた皮膚の老化防止効果を示した。

Description

本発明は、抗老化またはシワ抑制に関する技術分野の発明であり、特に皮膚老徴のひとつであるシワの形成防止・改善にその有効性を発揮する老化防止剤に関する。
老化にともなう皮膚変化のひとつであるシワは、コラーゲン、エラスチン、酸性ムコ多糖類等の真皮細胞外マトリックス成分の減少および変性による皮膚弾力性の低下が原因となって発生する。特に、シワの形成には、真皮層の細胞外マトリックスの主成分であるコラーゲンの線維束構造の崩壊が大きく関与しており、老化や紫外線などの要因により促進される(非特許文献1、2参照)。したがって、シワの形成を抑制する手段としては、従来、コラーゲン等の細胞外マトリックス成分を皮膚に塗布し補充する方法や経口摂取により生体内に吸収させてコラーゲン産生を高める方法が主流であった(特許文献1、2参照)。しかし、これらは皮膚浸透性や消化吸収性が極めて低く、十分な効果を有するものではなかった。
Nishimori,Y.,J.Invest.Dermatol.,2001,117,1458−1463 桜岡 浩一、日皮会誌、1992、102(4)、425−431 特開平10−165138号 特開2003−137807号
近年、コラーゲンの皮膚浸透性および消化吸収性を向上させる技術として、コラーゲンを酵素などで分解し低分子量化したコラーゲンペプチドが注目されている(非特許文献3参照)。さらに、現在では低分子量化したコラーゲンペプチドを配合した老化防止剤およびコラーゲン産生促進剤が提供されている(特許文献3、4、5参照)。しかし、その効果は一時的なもので必ずしも満足のいくものではなく、より効率的で持続的な効果の改善が望まれていた。
酒井 康夫、FRAGRANCE JOURNAL、2001、2、73−77 特開平11−315461号 特開2000−309521号 特開2003−137807号
皮膚において障壁機能である角質層を透過した物質は真皮層に到達する。真皮層は毛細血管に富むため、表皮を透過し真皮に到達した物質は容易に体循環へ吸収される(非特許文献4、5参照)。コラーゲンペプチドを皮膚に補給する場合、その効果を十分に発揮させるためには、体循環への吸収を避け、より持続的に真皮層に保持させる必要がある。また、経口摂取後の消化吸収による補給に関しても、腸管上皮細胞からの効率的な吸収が課題となる。
東條 角治、Pharm Tech Japan、1991、7(1)、102−111 杉林 堅次、Drug Delivery System、2000、15(6)、492−498
コラーゲンは細胞と結合し、相互的な作用により細胞の賦活化および真皮の構造を維持することが示唆されている(非特許文献6参照)。したがって、低分子量化したコラーゲンペプチドと線維芽細胞、腸管上皮細胞との相互作用、すなわち結合性を高めることで、体循環への吸収を抑制し、皮膚保持効果の向上と消化吸収性の効率化につながると考えた。しかし、線維芽細胞、腸管上皮細胞に対して優れた細胞結合性を示すコラーゲンペプチドに関しては報告されていなかった。
Jordi Bella,Structure,2000,8(6),R121−R126
かかる状況に鑑み、本発明は、上記のような従来技術における問題点を解決し、安全でかつ、線維芽細胞、腸管上皮細胞などに対して優れた結合性を示すコラーゲンペプチドを開発することで、より効率的で持続的なコラーゲンの生体への補給を行い、シワの形成防止・改善に特にその有効性を発揮する老化防止剤を提供することにある。
この様な事情により、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、平均分子量が500以上2000以下のコラーゲンペプチドに線維芽細胞、腸管上皮細胞などに対して極めて高い細胞結合性を有することを見出し、より効率的で持続的な加齢変化の予防・改善効果を確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、線維芽細胞、腸管上皮細胞などに対して優れた細胞結合性を示す平均分子量が500以上2000以下のコラーゲンペプチドを含有することを特徴とする老化防止剤である。
本発明に係るコラーゲンペプチドの出発原料であるコラーゲン成分またはゼラチン成分は、牛、豚、鳥などの骨、皮、腱またはヒラメ、カレイ、鮭、鯛、鮪、鮫などの骨、皮、腱、鱗、浮き袋等を用いることが可能である。これらの原料からのコラーゲン成分またはゼラチン成分の抽出・精製は、通常公知の方法を用いて行うことができる。
コラーゲンペプチドを得るための、これらの加水分解は、タンパク分解酵素のような酵素を使用して行うことができる。加水分解物の調製に用いる酵素としては、トリプシン、キモトリプシン、ズブチリシン、エラスターゼ、プロリン特異性プロテアーゼ、ストレプトコッカス属の微生物が産生するプロテアーゼ、アスペルギルス属の微生物が産生するプロテアーゼ、ストレプトミセス属の微生物が産生するプロテアーゼ、リゾープス属の微生物が産生するプロテアーゼ、バチラス属の微生物が産生するプロテアーゼ、乳酸菌が産生するプロテアーゼ、パパイン、ブロメライン、ククミシン、ペプシン、サーモリシン等が利用できる。また、クロストリジューム属、ストレプトミセス属などの細菌、放線菌あるいは真菌由来のコラゲナーゼも利用可能である。また、遺伝子組み換え技術により他の菌体に産生させたプロテアーゼであっても問題なく、これらの微生物により発酵させることも可能である。さらに、複数の酵素を混合して使用しても良い。中でも、プロクターゼ、プロメライン、パパイン、コラゲナーゼ、ペプシンなどがよい。
加水分解に使用する酵素量は、原料に対して重量比0.01%〜10%程度、好ましくは1%程度が良く、温度条件は室温〜90℃、好ましくは37℃〜55℃、反応時間は1〜24時間、好ましくは1〜8時間処理する。またpH条件は酵素添加前に最適pHに調整する。加水分解終了後、加熱して酵素を失活させ、冷却後必要に応じてろ過、脱色、脱臭、脱塩、濃縮、乾燥を行うと良い。
本発明のコラーゲンペプチドは、酵素の種類、濃度、反応時間等、反応条件を調整することで得ることができる。コラーゲンペプチドの平均分子量は500〜2000が好ましく、特に平均分子量800〜1000が好ましい。酵素による加水分解物は、ゲルろ過クロマトグラフィー等の公知の方法を用いて特定の分子量の分画物を得ることができる。
本発明の老化防止剤には、上記コラーゲンペプチドをそのまま使用しても良く、効果を損なわない範囲内で、必要に応じて油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、安定剤、保存剤、結合剤、崩壊剤、デキストリン、乳糖、コーンスターチ、乳化剤、防腐剤、賦形剤、増量剤、甘味剤、香味剤等の成分を配合することもできる。
本発明に用いる老化防止剤は、化粧品、食品、医薬部外品および医薬品のいずれにも用いることができ、その剤型としては、例えば、化粧水、クリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、軟膏、パップ剤、ペースト剤、プラスター剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、液剤、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、トローチ剤等が挙げられる。
本発明に用いるコラーゲンペプチドの配合量は特に限定されないが、本発明の老化防止剤全量に対し、乾燥物に換算して0.0001〜75重量%の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.001〜30重量%である。この配合量が、0.0001重量%以下ではシワの形成予防・改善効果が低く、また75重量%を超えても効果に大きな増強はみられにくく、効率的でない。また、添加の方法については、予め加えておいても製造途中で添加しても良く、作業性を考えて適宜選択すれば良い。
本発明のコラーゲンペプチドは、線維芽細胞および腸管上皮細胞などの細胞に対して極めて高い結合効果を示した。特に、この効果は、平均分子量500以上2000以下のコラーゲンペプチドで優れていた。このコラーゲンペプチドを含有することを特徴とする老化防止剤は安全で優れた老化防止効果を示した。
次に本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いる抽出物の製造例、処方例および実験例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例に示す配合量は重量%を示す。
製造例1 ペプシン加水分解によるコラーゲンペプチド1
コラーゲンタンパクとして、ヒラメ皮より調製したゼラチン30gを蒸留水300mLに加温溶解した。ペプシン(日本バイオコン社製)300mgを加え、酸にてpH3.5に調製した後50℃で1時間放置した。反応終了後、反応液を中和し、100℃で15分間加熱して酵素を失活させた。次いで活性炭素処理後、凍結乾燥し平均分子量5000コラーゲンペプチドを得た。
製造例2 ペプシン加水分解によるコラーゲンペプチド2
製造例1における活性炭素処理液を蒸留水で平衡化したBio−Gel P−2(BIO−RAD社製)によるゲル濾過クロマトグラフィーを行い、平均分子量が280、500、1000の画分を凍結乾燥した。
製造例3 パパイン加水分解によるコラーゲンペプチド3
コラーゲンタンパクとして、鮭皮より調製したゼラチン30gを蒸留水300mLに加温溶解した。パパイン(天野エンザイム社製)300mgを加え、アンモニア水にてpH7.0に調製した後50℃で1時間放置した。反応終了後、反応液を100℃で15分間加熱し、酵素を失活させた。次いで活性炭素処理後、凍結乾燥し平均分子量10000コラーゲンペプチドを得た。
製造例4 パパイン加水分解によるコラーゲンペプチド4
製造例3の活性炭素処理液を蒸留水で平衡化したBio−Gel P−2(BIO−RAD社製)によるゲル濾過クロマトグラフィーを行い、平均分子量が500、2000の画分を凍結乾燥した。
製造例5 コラゲナーゼ加水分解によるコラーゲンペプチド5
コラーゲンタンパクとして、鯛鱗より調製したゼラチン30gを蒸留水300mLに加温溶解した。コラゲナーゼタイプI(Worthington Biochemical Corp製)300mgを加え、アンモニア水にてpH7.5に調製した後37℃で1時間放置した。反応終了後、反応液を100℃で15分間加熱し、酵素を失活させた。次いで活性炭素処理後、凍結乾燥し平均分子量1000のコラーゲンペプチドを得た。
製造例6 コラゲナーゼ加水分解によるコラーゲンペプチド6
製造例5の活性炭素処理液を蒸留水で平衡化したBio−Gel P−2(BIO−RAD社製)によるゲル濾過クロマトグラフィーを行い、平均分子量400の画分を凍結乾燥した。
製造例7 パパインおよびバチラス属の微生物が産生するプロテアーゼ加水分解によるコラーゲンペプチド7
コラーゲンタンパクとして、カレイ皮より調製したゼラチン30gを蒸留水300mLに加温溶解した。パパイン(天野エンザイム社製)、バチラス属の微生物が産生するプロテアーゼ(天野エンザイム社製)を各300mg加え、アンモニア水にてpH7.5に調製した後50℃で3時間放置した。反応終了後、反応液を100℃で15分間加熱し、酵素を失活させた。次いで活性炭素処理後、凍結乾燥し平均分子量3000のコラーゲンペプチドを得た。
製造例8 パパインおよびバチラス属の微生物が産生するプロテアーゼ加水分解によるコラーゲンペプチド8
製造例7の活性炭素処理液を蒸留水で平衡化したBio−Gel P−2(BIO−RAD社製)によるゲル濾過クロマトグラフィーを行い、平均分子量800の画分を凍結乾燥した。
処方例1 乳液
処方 配合量(重量%)
1.コラーゲンペプチド(平均分子量500、製造例4) 1.0
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 2.0
9.香料 0.1
10.プロピレングリコール 1.0
11.グリセリン 2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
13.精製水 72.2
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1および10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
比較例1 従来の乳液1
処方例1において、コラーゲンペプチド(平均分子量500、製造例4)をコラーゲンペプチド(平均分子量10000、製造例3)に置き換えたものを従来の乳液とした。
比較例2 従来の乳液2
処方例1において、コラーゲンペプチド(平均分子量500、製造例4)を精製水に置き換えたものを従来の乳液とした。
処方例2 クリーム
処方 配合量(重量%)
1.コラーゲンペプチド(平均分子量500、製造例4) 0.1
2.スクワラン 5.5
3.オリーブ油 3.0
4.ステアリン酸 2.0
5.ミツロウ 2.0
6.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ベヘニルアルコール 1.5
9.モノステアリン酸グリセリン 2.5
10.香料 0.1
11.1,3−ブチレングリコール 8.5
12.パラオキシ安息香酸エチル 0.05
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.精製水 68.05
[製造方法]成分2〜9を加熱して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1および11〜14を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
処方例3 化粧水
処方 配合量(重量%)
1.コラーゲンペプチド(平均分子量800、製造例8) 0.01
2.1,3−ブチレングリコール 8.0
3.グリセリン 2.0
4.キサンタンガム 0.02
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.エタノール 5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料 0.1
11.精製水 84.56
[製造方法]成分1〜6および11と、成分7〜10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
処方例4 軟膏
処方 配合量(重量%)
1.コラーゲンペプチド(平均分子量1000、製造例5)1.0
2.酢酸レチノール 1.0
3.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0
4.モノステアリン酸グリセリン 10.0
5.流動パラフィン 5.0
6.セタノール 6.0
7.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
8.プロピレングリコール 10.0
9.精製水 64.9
[製造方法]成分2〜6を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1および7〜9を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例5 ファンデーション
処方 配合量(重量%)
1.コラーゲンペプチド(平均分子量1000、製造例2)1.0
2.ステアリン酸 2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.0
(20E.O.)
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0
5.セタノール 1.0
6.液状ラノリン 2.0
7.流動パラフィン 3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5
9.パラオキシ安息香酸ブチル 0.1
10.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
11.ベントナイト 0.5
12.プロピレングリコール 4.0
13.トリエタノールアミン 1.1
14.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
15.二酸化チタン 8.0
16.タルク 4.0
17.ベンガラ 1.0
18.黄酸化鉄 2.0
19.香料 0.1
20.精製水 60.0
[製造方法]成分2〜9を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分20に成分10をよく膨潤させ、続いて、成分1および11〜14を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉砕混合した成分15〜18を加え、ホモミキサーで撹拌し75℃に保ち水相とする。この水相に油相をかき混ぜながら加え、冷却し、45℃で成分19を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例6 浴用剤
処方 配合量(重量%)
1.コラーゲンペプチド(平均分子量1000、製造例5)1.0
2.ビタミンA油 1.0
3.炭酸水素ナトリウム 50.0
4.黄色202号(1) 0.05
5.香料 0.25
6.無水硫酸ナトリウム 47.7
[製造方法]成分1〜6を均一に混合し製品とする。
処方例7 液剤
処方 配合量(重量%)
1.コラーゲンペプチド(平均分子量800、製造例8)10.0
2.クエン酸 0.7
3.果糖ブドウ糖 6.0
4.香料 適 量
5.精製水にて全量を100とする。
[製造方法]5に1〜4を加え、攪拌溶解してろ過し、加熱殺菌後、30mlガラス瓶に充填する。
比較例3 従来の液剤
処方例7において、コラーゲンペプチド(平均分子量800、製造例8)を精製水に置き換えたものを従来の液剤とした。
処方例8 錠剤
処方 配合量(重量%)
1.コラーゲンペプチド(平均分子量500、製造例4 5.0
2.クエン酸 0.7
3.粉糖 50.0
4.乳糖にて全量を100とする。
5.色素 適 量
6.香料 適 量
7.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
[製造方法]1〜5の混合物に80%エタノールを適量加えて造粒を行った後、乾燥する。それに6および7を加えて打錠成型し、300mgの錠剤を得る。
次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。
実験例1 コラーゲンペプチドと線維芽細胞の結合性評価
コラーゲンペプチドと線維芽細胞の結合性を下記の条件にて測定した。
正常ヒト皮膚線維芽細胞を血清を含むEagle’s MEM培地にて培養し、トリプシン処理により剥離した。その後、血球計算盤にて細胞数を計測して50000個/mLの細胞懸濁液を調整した。この細胞懸濁液1mLを、コラーゲンペプチドでコートした3.5cmディッシュに播種し、2時間培養した。培地を除いた後、PBS(−)にて2回洗浄することでディッシュに結合していない細胞を除いた。その後、トリプシン処理により細胞を剥離し、血球計算盤にてその細胞数を求めた。コラーゲンペプチドでコートしていないディッシュをコントロールとしてコートしたディッシュにおける細胞数の増加率を指標に、コラーゲンペプチドと線維芽細胞の結合性を評価した。
これらの試験結果を表1に示した。その結果、平均分子量500から2000のコラーゲンペプチドに高い線維芽細胞結合効果が認められた。
Figure 2005314265
実験例2 コラーゲンペプチドと腸管上皮細胞の結合性評価
コラーゲンペプチドと腸管上皮細胞の結合性を下記の条件にて測定した。
ヒト腸管上皮細胞株を血清を含むEagle’s MEM培地にて培養し、トリプシン処理により剥離した。その後、血球計算盤にて細胞数を計測して50000個/mLの細胞懸濁液を調整した。この細胞懸濁液1mLを、コラーゲンペプチドでコートした3.5cmディッシュに播種し、2時間培養した。培地を除いた後、PBS(−)にて2回洗浄することでディッシュに結合していない細胞を除いた。その後、トリプシン処理により細胞を剥離し、血球計算盤にてその細胞数を求めた。コラーゲンペプチドでコートしていないディッシュをコントロールとしてコートしたディッシュにおける細胞数の増加率を指標に、コラーゲンペプチドと腸管上皮細胞の結合性を評価した。
これらの試験結果を表2に示した。その結果、平均分子量500から2000のコラーゲンペプチドに高い腸管上皮細胞結合効果が認められた。
Figure 2005314265
実験例3 コラーゲンペプチドの皮膚保持効果の評価
コラーゲンペプチドの皮膚保持効果について下記の条件にて測定した。
皮膚浸透性評価の代表的な方法であるFranz型拡散セル法を利用して、コラーゲンペプチドの皮膚保持効果について評価した。すなわち、Yucatan Micropig皮膚をFranz型拡散セルに装着し、500μLのコラーゲンペプチド3%水溶液をドナー相に加え、パラフィルムにて密封した。レシーバー相には、100U/mLペニシリンG、100μg/mLストレプトマイシンを添加した生理食塩水を加え、37℃で撹拌し、コラーゲンペプチドを皮膚に12時間浸透させた。その後、ドナー相のコラーゲンペプチド水溶液を生理食塩水に置換し、さらに24時間撹拌を行った。12時間撹拌により浸透したコラーゲンペプチドの量と除去24時間後の皮膚に保持されているコラーゲンペプチドの量を比較して皮膚保持率を算出した。
これらの試験結果を表3に示した。その結果、平均分子量500から2000のコラーゲンペプチドに優れた皮膚保持効果が認められた。
Figure 2005314265
実験例4 使用試験
処方例1の乳液、比較例1および比較例2の従来の乳液を用いて、各々女性30人(30〜45才)を対象に1ヶ月間の使用試験を行った。使用後および使用後3日後の、しわ、たるみについてのアンケート調査を行って、老化防止効果を判定した。アンケートの評価基準は、有効なものを「優」、やや有効なものを「良」、わずかに有効なものを「可」、無効なものを「不可」として評価した。
使用後の結果を表4、使用後3日後の結果を表5に示した。処方例1のコラーゲンペプチドを含有することを特徴とする乳液は優れた老化防止効果を示した。また、使用後3日後もその効果は持続していた。なお、試験期間中皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。
Figure 2005314265
Figure 2005314265
処方例2のクリーム、処方例3の化粧水、処方例4の軟膏、処方例5のファンデーション、処方例6の浴用剤について同様に使用試験を行ったところ、いずれも安全で優れた老化防止効果を示した。
実験例5 使用試験
処方例7の液剤および比較例3の従来の液剤を用いて、各々女性30人(30〜45才)を対象に2ヶ月間の使用試験(飲用)を行った。使用後、しわ、たるみについてのアンケート調査を行って、老化防止効果を判定した。アンケートの評価基準は、有効なものを「優」、やや有効なものを「良」、わずかに有効なものを「可」、無効なものを「不可」として評価した。
これらの結果を表6に示した。処方例7のコラーゲンペプチドを含有することを特徴とする液剤は優れた老化防止効果を示した。なお、試験期間中皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。
Figure 2005314265
処方例8の錠剤について同様に使用試験を行ったところ、いずれも安全で優れた老化防止効果を示した。
本発明の活用例として、化粧品、食品、医薬部外品および医薬品のいずれにも用いることができる。その剤型としては、例えば、化粧水、クリーム、乳液、液剤、錠剤などがあげられ、外用あるいは服用することにより、安全で、皮膚老徴のひとつであるシワの形成防止・改善にその有効性を発揮する老化防止剤が期待される。

Claims (4)

  1. 細胞結合効果の高い平均分子量が500以上2000以下のコラーゲンペプチド。
  2. 皮膚に対して保持効果に優れた平均分子量が500以上2000以下のコラーゲンペプチド。
  3. 老化防止用である、請求項1又は2記載のコラーゲンペプチド。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載のコラーゲンペプチドを含有する老化防止剤。
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