JP2005313791A - ランフラットタイヤ用支持体及びランフラットタイヤ - Google Patents

ランフラットタイヤ用支持体及びランフラットタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】より軽量化が可能であり、かつランフラット状態での走行においてタイヤ内面との摺動による支持体表面の摩耗が抑制されたランフラットタイヤ用支持体並びに該ランフラットタイヤ用支持体を使用したランフラットタイヤを提供する。
【解決手段】リム17に装着する内径を有し、密度が0.3〜0.9g/cm3 の樹脂発泡体からなる基材部13、基材部13のリム装着部に設けられた補強部15、及び基材部13の少なくとも外周面を被覆する非発泡樹脂外層11を備えているランフラットタイヤ用支持体14でとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用タイヤのリムに装着され、空気タイヤの内部に配設されてタイヤがパンクした場合に必要なタイヤ外径を維持し、安全に走行可能とするランフラットタイヤ用支持体及び該支持体を装着したランフラットタイヤに関するものである。
ランフラットタイヤは、タイヤがパンクした場合やその他の原因でタイヤの空気圧が大きく低下し或いはゼロとなった場合にも、最寄りのサービス施設まで到達するまでの間、車両の荷重と走行に耐え得る耐久性を備えたタイヤである。ランフラットタイヤとしては、タイヤのサイド部を補強したサイド補強タイプとタイヤ内部に支持体(中子)を収容した中子タイプとが実用化されている。
中子タイプのランフラットタイヤ用支持体としては、80℃における引張りモジュラスが20〜60MPaのポリウレタンエラストマーを使用した非発泡体の支持体(特許文献1)並びに可とう性の非発泡エラストマーにて作製した支持体(特許文献2)などが公知である。
WO 01/42000A1号公報 特開平10−6721号公報
しかし、特許文献1ないし2に記載の支持体は非発泡体であるために支持体の重量の低減には限度があり、タイヤも含めた車両全体の軽量化による燃料消費量の低減という要請に十分に対応することができない。
軽量化のために、ランフラットタイヤ用支持体を樹脂発泡体にて形成することが考えられるが、実際に樹脂発泡体にて形成した支持体を装着したランフラットタイヤを、ランフラット状態、即ちタイヤがパンクして空気圧がなくなって支持体が車両の走行を支持する状態にて走行させると、支持体の外面とタイヤ内面とが激しく摺動し、支持体が急速に摩耗するという問題が生じることが判明した。
本発明の目的は、より軽量化が可能であり、かつランフラット状態での走行においてタイヤ内面との摺動による支持体表面の摩耗が抑制されたランフラットタイヤ用支持体並びに該ランフラットタイヤ用支持体を使用したランフラットタイヤを提供するものである。
本発明は、リムに装着するランフラットタイヤ用支持体であって、
密度が0.3〜0.9g/cm3 の樹脂発泡体からなる基材部、前記基材部のリム装着部に設けられた補強部、及びランフラット状態での走行時における前記基材部のタイヤ内面との接触面を被覆する非発泡樹脂外層を備えていることを特徴とする。
係るランフラットタイヤ用支持体は、従来よりも軽量化が可能であり、かつランフラット状態での走行においてタイヤ内面との摺動による支持体表面の摩耗が抑制されたものである。
非発泡樹脂外層は、基材部と異なる樹脂材料であってもよく、同じ樹脂材料であってもよい。非発泡樹脂外層の厚さは、ランフラット状態における必要な走行距離が確保されればよく、特に限定されるものではないが、0.01〜3mmであることが好ましい。非発泡樹脂外層の厚さが薄すぎるとわずかな摩耗で基材部がタイヤ内面と摺動することになり、厚すぎると支持体の軽量化の要請に対応できなくなる。
また基材層の側部で、ランフラット状態においてタイヤ内面と接触しない部分は非発泡樹脂層が存在しないことが、より軽量化された支持体となるので好ましい。
基材部を構成する樹脂発泡体の密度が0.3g/cm3 未満の場合には、機械的強度が低下する場合があり、0.9g/cm3 を超えると軽量化効果が十分ではなくなる。樹脂発泡体の密度は、0.4〜0.7g/cm3 であることが、強度と軽量化のバランスが優れている点でより好ましい。基材部を構成する樹脂発泡体は、5%オフセット応力が0.3〜3MPaの発泡弾性体であることが好ましい。樹脂発泡体の5%オフセット応力が0.3MPa未満の場合には、ランフラット走行時の耐荷重性が十分ではなく、3MPaを超えると硬くなりすぎてタイヤへの装着が困難になり、またランフラット状態での走行時の振動が大きくなるという問題を生じる。オフセット応力は、圧縮試験により求められる(プラスチック標準試験方法研究会編「プラスチック試験ハンドブック」(日刊工業新聞社)第71〜72頁参照)。
上記ランフラットタイヤ用支持体においては、前記樹脂発泡体が、平均気泡径が20〜200μmの独立気泡ポリウレタン樹脂発泡体であることが好ましい。
係るランフラットタイヤ用支持体は、樹脂発泡体の中でもとりわけ軽量であってかつ機械的強度、弾性等に優れた支持体である。
上記ランフラットタイヤ用支持体においては、前記基材部が、側面部に複数の凹部を有するものであることが好ましい。
係る構成のランフラットタイヤ用支持体は、必要な強度を有しつつより軽量化されたものである。
上記ランフラットタイヤ用支持体においては、前記補強部は、補強繊維と非発泡樹脂にて構成されていることが好ましい。
係る構成により、ランフラットタイヤ用支持体が必要な強度をもってリムに固定することができ、リムと支持体間の滑りが防止された強固な装着を行うことができる。
本発明のランフラットタイヤは、請求項1〜4の何れかに記載のランフラットタイヤ用支持体を装着したものであることを特徴とする。
係るランフラットタイヤは、より軽量化されたものであり、かつランフラット状態での走行においてタイヤ内面との摺動による支持体表面の摩耗が抑制されたものである。
上述のランフラットタイヤにおいては、タイヤ内面と前記ランフラットタイヤ用支持体外周面の少なくとも一方に、前記タイヤ内面を構成するゴム材料と前記ランフラットタイヤ用支持体構成材料のいずれについても低膨潤性の潤滑剤が塗布されていることが好ましい。
潤滑剤の塗布により、ランフラット状態での走行距離をさらに長くすることが可能となる。「低膨潤性」とは、膨潤度が小さく、材料強度の低下を引き起こさない程度の膨潤であることを意味し、膨潤しないことが好ましい。
上述のランフラットタイヤ用支持体においては、前記非発泡樹脂外層が、さらに潤滑剤内包マイクロカプセルを含むものであることは好ましい態様である。
係る構成により、タイヤ内面と支持体表面の摩擦によって支持体表面が摩耗するとシリコーンオイルやグリセリン等の潤滑剤が支持体表面に供給され、支持体表面の摩耗がさらに効果的に抑制される。非発泡樹脂層は、1層構造であってもよいが、最外層の潤滑剤内包マイクロカプセル層とその下層の潤滑剤内包マイクロカプセルを含まない層の2層構造であってもよい。
本発明のランフラットタイヤ用支持体の基材部を構成する樹脂発泡体は、支持体として要求される特性を備えているものは限定なく使用可能である。特に可とう性、弾性等を考慮すると、いずれも熱硬化性材料である加硫ゴム発泡体、ポリウレタン樹脂発泡体の使用が好適である。
樹脂発泡体は、公知の方法により製造可能である。成形方法としては、具体的には、加熱により分解して気体を発生する化学発泡剤や気化して発泡体を形成する発泡剤を樹脂ないし樹脂形成原料に添加して加熱し、所定形状の発泡体とする成形方法、樹脂形成原料を発泡剤や非反応性気体との撹拌により発泡体(気泡分散液)とした後に所定形状にして硬化させる成形方法などが例示される。
加硫ゴム発泡体を構成するゴム材料としては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ミラブル型ウレタンゴム等が好適なものとして例示される。
加硫ゴム発泡体には、発泡剤、加硫促進剤、加硫剤の他に、必要に応じてカーボンブラック、シリカ等の補強剤、プロセスオイル、可塑剤、加工助剤、充填剤、老化防止剤等の公知のゴム用添加剤を添加する。加硫ゴム発泡体は、常法により所定形状に加工成形することができる。即ち、ゴム材料とカーボンブラック、プロセスオイル等をバンバリーミキサー等により混練してマスターバッチとし、冷却後のマスターバッチに発泡剤及び加硫剤、加硫促進剤を添加して、ニーダー等により混練して反応性ゴム組成物とする。この反応性ゴム組成物を所定形状の成形型に供給して加熱することにより、発泡硬化してランフラットタイヤ用支持体基材部が形成される。
加硫ゴム発泡体を製造するための発泡剤としては、加熱により分解して気体を発生する化合物である公知の化学発泡剤を使用する。具体的には、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム等の無機系発泡剤、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド類、p−トルエンスルホニルセミカルバジド等が例示される。これらの発泡剤と共に、サリチル酸、尿素並びにこれらを含む発泡助剤を併用することも好適である。
ポリウレタン樹脂発泡体は、中空球状粒子とポリウレタン弾性体とから構成されるか、又は発泡剤にて発泡されたポリウレタン弾性体にて構成される。ポリウレタン弾性体は、公知のポリウレタン弾性体形成原料を使用して発泡体とすることができ、いずれもポリウレタン弾性体の技術分野において公知のポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物及び鎖延長剤をポリウレタン弾性体形成原料とする(参照:岩田敬治著「ポリウレタン樹脂ハンドブック」日刊工業新聞社;昭和62年9月25日発行)。
ポリウレタン弾性体は、ワンショット法とプレポリマー法により製造可能であり、いずれの方法であってもよいが、同じ原料を使用しても機械的強度等の物理特性に優れている弾性体が得られることから、プレポリマー法によることが好ましい。ポリウレタン発泡体の製造方法としては、以下の方法が例示される。
(1)プレポリマー又はプレポリマーと鎖延長剤の混合物を非反応性気体を巻き込むように撹拌してメレンゲ状態の気泡分散液とし、プレポリマーの場合にはさらに鎖延長剤を添加混合し、プレポリマーと鎖延長剤の混合物の場合にはそのまま所定成形型内に供給して反応硬化させる方法。
(2)液状のポリウレタン弾性体構成原料組成物に発泡剤を添加して成形型内に供給し、反応と同時に発泡剤を気化させて発泡、硬化させる方法。
(3)液状のポリウレタン弾性体構成原料組成物に中空球状粒子を添加分散させて成形型内に供給して硬化させる方法。
上記の(1)の製造方法によれば、均一な気泡径と密度とを備えた基材層が得られるという効果がある。非反応性気体としては、空気を使用することが形状の安定性が良好であり、好ましい。気泡分散液形成に際しては、ポリウレタンフォームの技術分野において公知の整泡剤をポリウレタン樹脂全量に対して0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%となるように添加することが好ましい。
上記(2)の製造方法において、ポリウレタン弾性体の発泡剤としては、ペンタンやフルオロアルキル化合物、水が例示される。水は、それ自体が気化するのではなく、イソシアネート基と反応して生成した炭酸ガスが発泡剤となる。ポリウレタン発泡体の製造においては、整泡剤を使用することが均一で微細な気泡が形成されるので好ましい。
上記の(3)の製造方法において、中空球状粒子は、中空熱可塑性樹脂バルーンであることが好ましい。係る中空熱可塑性樹脂バルーンは、例えばポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン等の熱可塑性樹脂を使用し、内部に炭化水素等の有機溶剤を含むマイクロカプセルを加熱して得られる。市販品としては、エクスパンセル(日本フィライト社製)、ミクロパール(松本油脂社製)等が使用可能である。
液状のポリウレタン弾性体構成原料組成物に中空球状粒子を添加分散させる場合、撹拌装置として、撹拌軸に設けられた複数の水平アームの端部位置に撹拌軸に対してらせん状に固定されたリボン状の撹拌翼を備えた混合装置(例えば佐竹化学機械工業株式会社製)や、撹拌容器を回転軸の周囲において高速で自転と公転をさせることにより撹拌する混合装置(例えばスーパーミキサー(株式会社シンキー製))等を使用することにより、気泡の巻き込みと中空球状粒子とポリウレタン弾性体の原料組成物の分離(中空球状粒子の浮上分離)を抑制しつつ効果的に混合することができ、好ましい。
本発明のランフラットタイヤ用支持体を構成する独立気泡樹脂発泡体にて構成される基材部は、ランフラットタイヤ全体として軽量化が図れることから、少なくとも密度が0.3〜0.9g/cm3 であることが好ましい。
上述した中でも、本発明の基材部を構成する独立気泡樹脂発泡体は、平均気泡径が20〜200μmの独立気泡ポリウレタン樹脂発泡体であることが好ましい。
本発明のランフラットタイヤ用支持体の非発泡樹脂外層を形成する非発泡樹脂としては、必要な可とう性、強度等を有する材料が限定なく使用可能である。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、PFAやETFA等のフッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂等が例示される。
上記非発泡樹脂を基材部外周部に積層する方法としては、以下の方法が例示される。
(1)非発泡樹脂により非発泡樹脂外層部材を成形し、該非発泡樹脂外層部材と予め成形された基材部とを接着剤にて接着する方法。
(2)非発泡樹脂を円筒状の熱収縮フィルムとして非発泡樹脂外層部材を成形し、予め成形された基材部の外周面に、接着剤を塗布すると共に加熱収縮させて接着積層する方法。(3)予め成形した非発泡樹脂外層部材を成形型内に配設し、樹脂発泡体形成原料を注入して硬化させて基材部を成形すると同時に非発泡樹脂外層部材と接着する方法。
(4)予め成形された基材部の外周部に成形型により非発泡樹脂外層成形キャビティーを形成し、該キャビティーに非発泡樹脂外層構成材料を注入して非発泡樹脂外層を形成する方法。
上記の中で、予め非発泡樹脂外層を成形した場合には、その内面(接着面)を、接着強度を高めるために構成樹脂に応じたコロナ放電処理、プラズマ処理、ブラスト処理等の接着処理ないしプライマー処理をすることは、好適な態様である。
本発明のランフラットタイヤ用支持体のリム部近傍に設ける補強部は、補強繊維と非発泡樹脂にて構成される。補強部を構成する非発泡樹脂は、基材部を構成する樹脂材料の非発泡体であることが、発泡体樹脂層との接着強度が高く、好ましい。
補強繊維は、公知の補強繊維が限定なく使用できる。例えばナイロン6,6等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、スチールコードが例示される。補強繊維はモノフィラメントであってもよく、従ってピアノ線のようなものであってもよい。これらの補強繊維は、ポリウレタンフォームとの接着性を向上させるための接着処理を行って使用することが好ましい。補強繊維は、糸状体ないしモノフィラメントを周方向に巻回してもよく、織布やネットに形成したものであってもよい。
補強部は、予め補強繊維と非発泡樹脂とで成形した補強部部材を成形型に配設し、樹脂発泡体形成原料を注入して樹脂発泡体を硬化させて基材部を成形すると同時に補強部部材と接着する方法、予め成形した基材部と補強繊維とを成形型に配設し、非発泡樹脂形成原料を注入して反応硬化させる方法等により形成することができる。
本発明のランフラットタイヤにおいて、タイヤ内面とランフラット状態での走行時にタイヤ内面と接触するランフラットタイヤ用支持体の外周面の少なくとも一方に塗布する低膨潤性の潤滑剤としては、例えばグリセリン、ポリグリセリンが好適な材料として例示される。
図1は、ランフラットタイヤの構造を例示した斜視図である。ランフラットタイヤ10は、リム16にタイヤ12とリング状の支持体14が装着されている。支持体14の形状はタイヤ内部空間の形状よりも小さい。リム16は、支持体14の装着を考慮して図面右側のビード32側が支持体14の内径以下に形成された1体型リムである。このために、タイヤ12は左右非対称の断面形状を有する。
図2には、図1のX−X断面を示した。中子である支持体14は、断面が長方形であり、リム16の中央平坦部に外嵌装着されている。支持体14は、タイヤ内面に対向する外周部に非発泡樹脂外層11とリム16の中央平坦部に接する内周部に補強部15とを備えた樹脂発泡体からなる基材部13とから構成されている。非発泡樹脂外層11は、ランフラット状態での走行時にタイヤ内面と接触する面に設けられるが、安全のために基材部13の側部に及んで形成されていてもよい。支持体14のリム外周面に接する補強部15には、ランフラット状態でない通常の走行時に支持体が遠心力を受けて拡径してリムから浮き上がって動くことを防止するための補強繊維層18が設けられている。支持体14の断面形状は特に限定されるものではないが、ランフラット状態の走行時の安定性を考慮すると、タイヤ幅方向がより長い偏平な形状であることが好ましい。
図2に例示したリムは1体型であるが、割リムを使用することも好適な態様である。2つ割リムは、一般的に使用されているリムであるので、特殊形状の図2のリムと比較すると、リムのコストは小さく、有利である。
本発明のランフラットタイヤを装着するリムの構造は、特に限定されるものではなく、図2に示した一体型リム、2つ割リムの他に別の部材を備えた3つ割リム(3Pリム)等も使用可能である。
図2に示した支持体は断面が長方形であるが、これに限定されるものではなく、また、内径側の形状も、圧縮変形を受けても亀裂発生しないような形状にすることも好適な態様である。非発泡樹脂外層11の外周面に、溝や凹部を複数設けることは、支持体全体の軽量化の観点より好適である。
図3は、支持体の別の実施形態を例示したものであり、図4はそのY−Y断面図である。支持体21には、側部に凹部が形成されている。支持体21は、外周部29、内周部25から構成されており、凹部23、24が、左右の側部に形成されている。外周部の最外層には非発泡樹脂外層22が、また内周部25のリムとの接触側である内周面には、図2に示したものと同様に補強繊維層18を含む補強部27が設けられている。軽量化のための凹部形成位置は、側部に限定されるものではなく、トレッド内面と接する外周部の表面に形成されていてもよく、側部と外周部の双方に設けられていてもよい。
凹部23、24の形状、個数は、支持体21が所定の機械的強度等の要請を満たす限り特に限定されるものではない。図3ないし4には直方体形状の例を示したが、半卵型形状であってもよい。凹部の体積比率が大きいほど支持体21の軽量化が図れる。図3ないし4に示した直方体形状の凹部の大きさは、高さH,奥行きD,及び周方向の長さに対応する角度θにて決定される。
図5には、支持体21の側部に形成した凹部の配置を、いずれも側面図と上面図にて例示した。図5(a)は、凹部23、24が、交互に、側面視にて重複しないように配設された例で図3に対応するものであり、図5(b)は凹部23、24を同じ位置に平行して配設した例である。図5に例示した中では、(b)に示した例が凹部の数が多く、凹部の体積比率が大きくなって、より軽量な支持体となる。
(ランフラットタイヤ用支持体の製造例1)
<1>補強部部材の作製
ランフラットタイヤを装着するリムの外径と同じ外径の内筒にて形成される内径420mm,外径426mm,深さ110mmの円筒状キャビティーを有する補強部成形型の内筒の外周面にガラス繊維にて形成されたネットを巻き付ける。
80℃に加温したイソシアネート基末端プレポリマーであるアジプレンL−100(ユニロイヤル社)500gに120℃にて溶解したMOCA(イハラケミカル社)60.5gを添加し、混合撹拌した後真空脱泡して非発泡樹脂形成原料とした。
ガラスネットを配置した補強部成形型を100℃に加温し、上記の非発泡樹脂形成原料を円筒状のキャビティーに注入し、100℃にて1時間硬化させ、補強部部材を作製した。
<2>基材部の作製
外径504mm,内径420mm,深さ110mmの円筒状キャビティーを有する基材層成形型の内筒に<1>にて作製した補強部部材を装着し、100℃に加熱した。
5000gのアジプレンL−100を80℃に加熱し、シリコン整泡剤SH−192(東レダウコーニングシリコン社)150gを添加し、20L容器にて2軸撹拌機を使用して空気中で撹拌し、液の体積が元の2倍になるまで撹拌してメレンゲ状態の気泡分散液とした。この気泡分散液を50℃に温度調節した後に120℃にて溶解したMOCA605gを添加し、均一に混合して樹脂発泡体形成原料とした。
得られた樹脂発泡体形成原料を、補強部部材を装着した基材層成形型の円筒状キャビティーに注入し、100℃にて1時間加熱硬化させて、補強部を有する図3に示した形状の基材部を作製した。基材部の密度は、0.6g/cm3 、5%オフセット応力は2.0MPaであった。
<3>非発泡樹脂外層の作製
上記<2>にて作製した補強部を有する樹脂発泡体層の外周面成形部分の型材を取り外し、外径510mm,幅(深さ)110mmの成形型を装着し、補強部を有する基材部の外周面に円筒状のキャビティーを形成した。このキャビティーに<1>補強部部材の作製に使用したのと同じアジプレンL−100とMOCAを混合したポリウレタン形成原料を注入し、100℃にて8時間硬化させて非発泡樹脂外層を形成し、ランフラットタイヤ用支持体1を作製した。非発泡樹脂外層を構成するポリウレタン樹脂は、ショアA硬度にて90であった。
(ランフラットタイヤ用支持体の製造例2)
非発泡樹脂外層構成原料として、アジプレンL−325(ユニロイヤル社)500gに対してMOCAを128g添加混合した組成物を使用した点を除いて、(ランフラットタイヤ用支持体の製造例1)と全く同様にしてランフラットタイヤ用支持体2を作製した。非発泡樹脂外層を構成するポリウレタン樹脂は、ショアD硬度にて60であった。
(ランフラットタイヤ用支持体の製造例3)
非発泡樹脂外層として、厚さ500μmのベルト状PETフィルムを、内面をコロナ放電処理して使用した。外径510mm,内径420mm,深さ110mmの円筒状キャビティーを有する基材層成形型の内筒にランフラットタイヤ用支持体の製造例1<1>にて作製した補強部部材を装着し、外周面成形型の内面に上記のベルト状PETフィルムを貼着し、残りのキャビティーにランフラットタイヤ用支持体の製造例1<2>の樹脂発泡体形成原料を注入、充填して100℃にて8時間硬化させ、ランフラットタイヤ用支持体3を得た。
(ランフラットタイヤ用支持体の製造例4)
非発泡樹脂外層として、厚さ25μmのベルト状ナイロン6,6フィルムを使用した点を除いて上記(ランフラットタイヤ用支持体の製造例3)と同様にしてランフラットタイヤ用支持体4を得た。
(ランフラットタイヤ用支持体の製造例5)
非発泡樹脂外層として、厚さ3mmのショア硬度Aが90のSBRベースのベルト状加硫ゴムを、内面にクロロプレンゴム系の接着剤を塗布して使用した点を除いては、上記(ランフラットタイヤ用支持体の製造例3)と同様にしてランフラットタイヤ用支持体5を作製した。
(ランフラットタイヤ用支持体の製造例6)
外径510mm,内径420mm,深さ110mmの円筒状キャビティーを有する基材層成形型のキャビティーにランフラットタイヤ用支持体の製造例1<2>の樹脂発泡体形成原料を注入、充填して100℃にて8時間硬化させ、補強部、非発泡樹脂外層を共に有しないランフラットタイヤ用支持体6を得た。
(ランフラットタイヤ用支持体の製造例7)
外径510mm,内径420mm,深さ110mmの円筒状キャビティーを有する基材層成形型の内筒にランフラットタイヤ用支持体の製造例1<1>にて作製した補強部部材を装着し、残りのキャビティーにランフラットタイヤ用支持体の製造例1<2>の樹脂発泡体形成原料を注入、充填して100℃にて8時間硬化させ、非発泡樹脂外層を有しないランフラットタイヤ用支持体7を得た。
(ランフラットタイヤ用支持体の製造例8)
外径510mm,内径420mm,深さ110mmの円筒状キャビティーを有する基材層成形型の内筒にランフラットタイヤ用支持体の製造例1<1>にて作製した補強部部材を装着し、残りのキャビティーにランフラットタイヤ用支持体の製造例1<3>の非発泡樹脂外層形成原料を注入、充填して100℃にて8時間硬化させ、基材層、非発泡樹脂外層共に非発泡のポリウレタン樹脂にて形成されたランフラットタイヤ用支持体8を得た。基材層の密度は1.05g/cm3 であった。
(評価)
ランフラットタイヤ用支持体の重量、ランフラット状態での耐久性を評価した。ランフラット状態での耐久性は、以下の方法にて行った。
<ランフラットタイヤの作製>
タイヤ(235/45ZR/17)の内面に潤滑剤としてポリプロピレングリコールを塗布し、支持体をタイヤ内部に挿入した。17インチの3Pリムを装着し、タイヤに所定の空気圧を充填し、ビードを所定位置にセットした後に空気圧をゼロとした。このランフラットタイヤを荷重400kgf,走行速度80km/hにてドラムテスターによりランフラット状態での走行試験を行った。結果は、3時間連続走行(走行距離240km)に耐えたものを「良好」とした。評価結果は(表1)に示した。
Figure 2005313791
これらの結果より、本発明のランフラットタイヤ用支持体は軽量でかつランフラット状態での走行においてタイヤ内面との摺動による摩耗に耐えるものであり、ランフラットタイヤ用支持体として要求される特性を有するものであることが分かる。
ランフラットタイヤ用支持体を使用したランフラットタイヤの内部構造を例示した斜視図 ランフラットタイヤ及び支持体の構造を図1のX−X断面により示した断面図 側部に凹部を有するランフラットタイヤ用支持体を例示した斜視図 図3のランフラットタイヤ用支持体の幅方向の断面図 側部に凹部を有するランフラットタイヤ用支持体の別の実施形態を例示した正面図と断面図
符号の説明
11 非発泡樹脂外層
13 基材部
14 ランフラットタイヤ用支持体
15 補強部
17 リム

Claims (6)

  1. リムに装着するランフラットタイヤ用支持体であって、
    密度が0.3〜0.9g/cm3 の樹脂発泡体からなる基材部、前記基材部のリム装着部に設けられた補強部、及びランフラット状態での走行時における前記基材部のタイヤ内面との接触面を被覆する非発泡樹脂外層を備えているランフラットタイヤ用支持体。
  2. 前記樹脂発泡体が、平均気泡径が20〜200μmの独立気泡ポリウレタン樹脂発泡体である請求項1に記載のランフラットタイヤ用支持体。
  3. 前記基材部が、側面部に複数の凹部を有するものである請求項1又は2に記載のランフラットタイヤ用支持体。
  4. 前記補強部は、少なくとも補強繊維と非発泡樹脂にて構成されている請求項1〜3のいずれかに記載のランフラットタイヤ用支持体。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のランフラットタイヤ用支持体を装着したランフラットタイヤ。
  6. タイヤ内面と前記ランフラットタイヤ用支持体外周面の少なくとも一方に、前記タイヤ内面を構成するゴム材料と前記ランフラットタイヤ用支持体構成材料のいずれについても低膨潤性の潤滑剤が塗布されている請求項5に記載のランフラットタイヤ。
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