JP2006306245A - ランフラットタイヤ支持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】より低コストで軽量化されたランフラットタイヤ支持体並びにその製造方法を提供する。
【解決手段】外周部14、リムと接する内周面13を有する内周部12及び外周部14と内周部12を接続するリブ部16、20とからなり、弾性体にて形成されており、内周部12にはリム周方向に補強コード24にて形成された補強コード層22が設けられており、走行時に高遠心力が負荷される部位の補強コード層が他の部位よりも剛性の高い高剛性部28として構成されているランフラットタイヤ支持体10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用タイヤのリムに装着され、空気タイヤの内部に配設されてタイヤがパンクした場合に必要なタイヤ外径を維持し、安全に走行可能とするランフラットタイヤ支持体並びにその製造方法に関するものである。
ランフラットタイヤは、タイヤがパンクした場合やその他の原因でタイヤの空気圧が大きく低下し或いはゼロとなった場合にも、最寄りのサービス施設まで到達するまでの間、車両の荷重と走行に耐え得る耐久性を備えたタイヤである。ランフラットタイヤとしては、タイヤのサイド部を補強したサイド補強タイプとタイヤ内部に支持体(中子)を収容した中子タイプとが実用化されている。
中子タイプのランフラットタイヤ支持体としては、可とう性の非発泡エラストマーにて作製した支持体などが公知である(例えば特許文献1)。
ランフラットタイヤ支持体は、ランフラット状態での走行時には、直接車両の荷重を受けるものであり、タイヤと同様にリムとしっかりと固着していることが要求される。リムとの固定力を高めるために、ランフラットタイヤ支持体のリムとの当接面側に繊維補強した補強部を設けることも公知である(特許文献2)。
特開平10−6721号公報 US 6,598,633 B1号公報
中子タイプのランフラットタイヤは上述のように通常の空気タイヤと比較すると中子に相当するランフラットタイヤ支持体(以下、単に支持体と称する場合もある。)を備えている分、重量が大きくなり、燃費低減の観点からは好ましくないものであり、ランフラットタイヤ支持体の重量を軽減することが望まれる。
係る要請に対応するために特許文献1、2に開示されたランフラットタイヤ支持体の幅を単純に狭くする方法が考えられるが、単に幅を狭くした支持体を装着したランフラットタイヤを取り付けた自動車を実際に走行させると、高速走行においてランフラットタイヤ支持体がリム上を移動して操縦安定性が低下するという問題が発生することが判明した。
上記の問題を解決する手段として繊維補強層全体を強化することが考えられるが、補強コードとしてスチールコードを使用した場合には支持体の重量が大きくなって、自動車全体としての低燃費化の要請に反するものとなり、アラミドコードを使用すると支持体のコストが高くなる。
本発明は、係る事情に鑑みて、より低コストで軽量化されたランフラットタイヤ支持体並びにその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、従来の支持体の幅を狭くすると高速走行中に支持体のリム上の移動は、回転により遠心力が作用した場合に、リブ部等の高い遠心力が作用する部位において当該遠心力のために繊維補強層を含めた弾性体が伸び変形を生じてリムから浮き上がって移動し、上記特許文献1、2に開示のものより幅の狭い支持体の位置を固定するためにリムに深さ2mm程度の溝と支持体の内周面に凸条を設けると共に支持体のタイヤビード側端部位置のリムの外周面に凸条を設け、装着時に支持体の凸条とリムの溝とを嵌着させると共にリムの凸条に支持体端部を係止させて支持体の位置を固定した場合であっても、その段差を乗り越えることにより発生することを見いだし、本発明を完成した。
本発明のランフラットタイヤ支持体は、外周部、リムと接する内周面を有する内周部及び前記外周部と内周部を接続するリブ部とからなり、弾性体にて形成されたランフラットタイヤ支持体であって、
前記内周部にはリム周方向に補強コードを含む補強コード層が設けられており、
走行時に高遠心力が負荷される部位の補強コード層が他の部位よりも剛性の高い高剛性部として構成されていることを特徴とする。
係る構成のランフラットタイヤ支持体は、より低コストで軽量化されたものである。即ち、ランフラットタイヤ装着車両が高速で走行した場合にリブ部等の高遠心力が作用する部位を高剛性部に構成して伸び変形を抑制することにより、補強コード層全体を高剛性部に構成するよりも低コスト化ないし軽量化がされたものとなる。また補強コード層全体を高剛性部に構成すると内周部の弾性が低下して伸び変形しにくくなるためにリムへの装着が困難となる。そのため支持体のリムへの装着容易性確保のためにはリムと支持体の双方において高い寸法精度が必要となり、支持体とリムの双方において製造コストが高くなるが、本発明の構成を有する支持体は内周面全体が可とう性ないし弾性を有するように形成されるために、寸法精度を高くする必要がないという効果が得られる。
上述のランフラットタイヤ支持体においては、幅がタイヤのビード幅の25%以上50%以下であることが好ましい。
係るランフラットタイヤ支持体は、走行時に高い遠心力が作用する部位以外の部位の幅が狭く、特許文献1に開示された広い支持体と比較するとリム上の幅方向の余裕が大きく、高速で走行するほど支持体がタイヤの中で移動しやすいものであるが、本発明によって、係る幅の狭い支持体の走行中のリム上での移動を効果的に防止することができる。
ランフラットタイヤ支持体の幅がタイヤのビード幅の25%未満の場合には、支持体の軽量化効果は優れているがランフラット状態での走行の安定性が低下し、50%を超える場合にはランフラット状態での走行の安定性は向上するが軽量化効果が満足できるものではない。
上記のランフラットタイヤ支持体における高剛性部は、下記の構成のいずれかを有するものであることが好ましい。
(イ)前記補強コードの配設密度が高いものである。高い配設密度は、具体的には、周方向に配設された補強コードの間隔を狭くすることや複数層巻回することなどにより達成可能である。この方法によれば、補強コード層形成工程において、コードの段替えをする必要がないという効果が得られる。
(ロ)前記補強コードを高剛性コードとしたものである。補強コード自体の高剛性化は、具体的には、同じ材料であればコードの外径を太くすること、同じコード外径であればより剛性の高い材料の使用などにより達成可能である。コードの外径を太くする技術としては、コードを構成するフィラメント数を多くする方法やコードを複数本撚り合わせる方法があり、いずれも使用可能である。
(ハ)前記補強コードを高剛性コードとし、かつ該高剛性の補強コードの配設密度が高いものとする。
本発明のランフラットタイヤ支持体の製造方法は、外周部、リムと接する内周面を有し、リム周方向に補強コードを含む補強コード層を有する内周部及び前記外周部と内周部を接続するリブ部とからなり、弾性体にて形成されたランフラットタイヤ支持体の製造方法であって、
前記内周面を形成する中型部の外周に補強コードを供給する補強コード層形成工程、及び金型の成形キャビティーに弾性体形成原料を供給して反応硬化させる硬化工程を有し、 走行時に高遠心力が負荷される部位の補強コード層を他の部位よりも剛性の高い高剛性部として構成することを特徴とする。
係る製造方法によれば、ランフラットタイヤ装着車両が高速で走行した場合にリブ部等の高遠心力が作用する部位において高剛性部が配設される結果、補強コード層全体を高剛性部に構成するよりも材料的にも加工精度の面でも低コスト化ないし軽量化がされたランフラットタイヤ支持体が製造できる。
上記のランフラットタイヤ支持体の製造方法においては、前記中型部は、成形金型より着脱自在の補強コード層を備えたものであり、
前記補強コード層形成工程は、前記コード保持ユニットにコード供給装置にて補強コードを供給して配設し、補強コード層が形成された前記コード保持ユニットを成形金型に設けられた前記ユニット受容部に装着する工程であることが好ましい。
係る構成の製造方法によれば、補強コード層が簡便に形成できる結果、低コストにてランフラットタイヤ支持体を製造することができる。
本発明のランフラットタイヤ支持体を構成する弾性体は、ランフラット状態での走行に必要な剛性とクッション性を付与する可とう性を有するゴムや樹脂は限定なく使用することができる。具体的には、加硫ゴム、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ETFE等のフッ素系樹脂、EVA樹脂、熱可塑性エラストマー等が例示される。これらの中でも、圧縮永久歪みが小さく、強度にも優れていることから、加硫ゴム又はポリウレタン樹脂を使用することが好ましく、より軽量なランフラットタイヤ支持体を製造できることから、ポリウレタン樹脂を使用することが特に好ましい。
ランフラットタイヤ支持体を構成する弾性体は、100%伸長モジュラスが2MPa以上、20MPa以下であることが好ましい。
加硫ゴムを構成するゴム材料としては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ミラブル型ウレタンゴム等が好適なものとして例示される。
加硫ゴムには、加硫促進剤、加硫剤の他に、必要に応じてカーボンブラック、シリカ、有機短繊維、無機短繊維、カーボン繊維の短繊維等の補強剤、プロセスオイル、可塑剤、加工助剤、充填剤、老化防止剤等の公知のゴム用添加剤を添加する。加硫ゴムは、常法により所定形状に加工成形することができる。即ち、ゴム材料とカーボンブラック、プロセスオイル等をバンバリーミキサー等により混練してマスターバッチとし、冷却後のマスターバッチに加硫剤と加硫促進剤とを添加して、ニーダー等により混練して反応性の未加硫ゴム組成物としてランフラットタイヤ支持体の製造に使用する。
ポリウレタン弾性体は、ワンショット法とプレポリマー法により製造可能であり、いずれの方法であってもよいが、同じ原料を使用しても機械的強度等の物理特性に優れている弾性体が得られることから、プレポリマー法によることが好ましい。
補強コード層を構成する補強コードとしては、公知の補強コードが限定なく使用できる。例えばナイロン66等のポリアミドコード、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルコード、アラミドコード、スチールコード、ガラス繊維、カーボン繊維等が例示される。補強コードはモノフィラメントであってもよい。これらの補強コードは、弾性体との接着性を向上させるための接着処理を行って使用することが好ましい。これらの中でも軽量でかつ少ない配設密度にて十分な補強効果が得られる点でアラミドコードの使用が特に好ましい。
図1は、本発明のランフラットタイヤ支持体を例示した斜視図であり、図2は図1のX−X断面図である。ランフラットタイヤ支持体10は、断面が四角形のリング状であり、ランフラット走行時にタイヤ内面と接する外周部14、リムに接する内周面13を有する内周部12、及び外周部14と内周部12とを接続する幅方向リブ部16と周方向リブ部20とから構成されており、内周部12の内周面近傍には、周方向に補強コード層22が設けられている。幅方向リブ部16と周方向リブ部20は、ランフラットタイヤ支持体の側部に設けられた凹部18により形成されている。凹部18の形状、個数は、支持体10が所定の機械的強度等の要請を満たす限り特に限定されるものではない。図1には側面視形状が扇型で幅方向断面形状が矩形の例を示したが、半球状であってもよい。凹部18の体積比率が大きいほど支持体10の軽量化が図れる。
またランフラットタイヤ支持体10の内周面にはリムの外周面に形成された固定溝に嵌合してより効果的に走行中の支持体の移動を防止する凸条25が設けられている。凸条25の断面形状は得限定されるものではないが、半円状などが好ましい。凸条25の高さは1〜4mmであることが好ましく、1〜3mmであることがより好ましい。凸条の高さが低すぎると支持体の移動防止効果が十分でない場合があり、高すぎるとリムへの支持体の装着が困難となる場合がある。凸条は複数本設けられていてもよい。凸条の形成位置は高剛性部以外であることが好ましい。図1ないし5においては、凸条25は高剛性部に及んで形成された例を示したが、比較的低剛性の部分に凸条を設けることにより、リムへの装着が容易となり、好ましい。
図1、2に示した例では周方向リブ20は支持体の側部に設けられているが、周方向リブの位置は限定されるものではなく、中央部であってもよい。周方向リブの位置が中央部の場合には、凹部18は、支持体の両側面に形成される。
図3は、図2におけるP部分を拡大し、補強コード層22の構成を例示した断面図である。補強コード層22のランフラットタイヤ支持体10の幅方向における周方向リブ20の存在する位置28は、他の部位と比較して同じコード材料ではあるが、外径を大きくすることによって高剛性とした補強コード24bを配設し、高剛性部として形成されている。周方向リブ20の存在する位置28は、支持体10の幅方向において単位幅当たりの重量が大きく、走行時の回転によって大きな遠心力を生じる。凹部18の形成された部位は支持体10の幅方向において単位幅当たりの重量が小さく、走行時の回転によって生じる遠心力が小さいので剛性の小さな外径の小さい補強コード24aが配設されている。
ランフラット状態でない通常の走行時において、ランフラットタイヤ支持体10の幅方向において、周方向リブ20の存在する位置は他の部位と比較すると大きな遠心力が作用する。そのため、補強コード層22が均一に形成されている場合には、当該部位においてランフラットタイヤ支持体10の内周部に大きな伸び変形が発生し、支持体10の内周面に一体形成された凸条25がリムに形成された固定溝74の段差やリムの凸条73を乗り越えてリム上を支持体が移動する。本発明によれば、内周部12の補強コード層22全体を不必要に強化することなく支持体のリム上の移動を防止することができる。高剛性部28の幅は周方向リブ20の幅と同じである必要はなく、必要な剛性が得られる構成であれば、高剛性部の幅より広くてもよく、狭くてもよい。
上述の例においては、走行時に高遠心力が作用する部位として周方向リブ形成部を示したが、これに限定されるものではなく、例えば支持体の幅方向断面にて内周部より外周部の幅が大きい場合には、当該幅の広い外周部は幅方向リブ部16により内周部に接続されているので幅の広い外周部が存在する端部は内周部の単位幅当たりの重量がそれ以外の部位より大きくなり、高遠心力が負荷される部位となる。この場合は、内周部の端部を高剛性部とする。高剛性部の幅は、実験により、また力学的解析により設定する。
図3に示した例では、補強コード層22は、補強コード24(24a,24b)と該補強コード24の内周面側に設けられた補強繊維層26とから構成されている。係る補強繊維層26は、補強コード24a,24bが直接リムに接することを防止するので、走行中に発生するリムとの摩擦による損傷から補強コード24a,24bを保護する作用、並びに補助的ではあるが補強コード層22の剛性を高める作用を有する。補強繊維層26は、補強コード24ほど剛性、強度が高いものでなくてもよく、補強コードとして例示したものと同様な繊維素材、とりわけガラス繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等にて形成したものが使用可能であり、紡績糸ないしモノフィラメントを周方向に巻回して形成してもよく、織布やネットとしたものを巻回して形成してもよい。
図3においては同じ材料のコードを使用して高剛性部においてコードの径を太くして剛性を高めた例を示したが、コードの外径が高剛性部以外の部位と同じで、より剛性の高い補強コードを配設して高剛性部を形成してもよい。
図4は、高剛性部を示した別の形態である。この例においては、高剛性部28は、他の部位と同じ補強コードを使用し、補強コードの配設密度を2層巻回して(24c)高くすることにより高剛性に形成されている。補強コードの配設密度は上述のようにコード間隔を狭くすることによっても高くすることができる。
図5には、上記のランフラットタイヤ支持体を装着したランフラットタイヤの断面図を例示した。この例においてはタイヤ75並びに支持体10は第1リム部材71aと第2リム部材71bからなる割りリム71に装着されている。図5(a)のれいにおいては、第1リム部材のランフラットタイヤ支持体12の装着部は、タイヤ75のビード部を受ける両端のフランジ部の間に、支持体10の内周面に形成された凸条25と嵌合する固定溝74が、そしてリムの外周面の支持体配設位置のタイヤビード側端部位置に凸条73が設けられている。この固定溝74と凸条73は、装着時のランフラットタイヤ支持体10の位置を決定する作用を有すると共にビード部との間隔を確保する作用も有する。リム幅がWrであり、支持体10の幅がWsである。上述のように0.25Wr≦Ws≦0.5Wrであることが好ましい。固定溝74は凸条25と略同形状であることが好ましい。リムの凸条73の高さも1〜4mmであることが好ましい。
図5(b)の例においては、リムの外周面の支持体配設位置のタイヤビード側端部位置に凸条に代えて、ビード側の外径が大きくなるように4mm程度の段差72を設け、支持体のビード側への移動を防止してもよい。
本発明のランフラットタイヤ支持体は、内周面を形成する中型部の外周に補強コードを供給する補強コード層形成工程、及び金型の成形キャビティーに弾性体形成原料を供給して反応硬化させる硬化工程を有する製造方法により製造することができる。弾性体形成原料の供給は、弾性体がポリウレタンのように比較的粘度の低い流動性の原料を使用して形成される場合は、反応射出成形法(RIM法)や注型法(キャスティング法)により行うことができ、ゴムなどの高粘度材料の場合にはトランスファー成形法や射出成形法、圧縮成形法により行うことができる。
補強コード層形成工程は、成形金型のランフラットタイヤ支持体の内周面を形成する中型部の外周に補強コードを供給するものであり、支持体を構成する弾性体がポリウレタンのように比較的粘度の低い流動性の原料を使用して形成される場合は、補強コードと必要に応じて使用する補強繊維層を中型部に巻回して補強コード層とし、ゴムなどの高粘度材料の場合には補強コードと必要に応じて使用する補強繊維層を反応性未加硫ゴム組成物にてトッピングして供給することが一般的である。
補強コードの供給は、成形金型の中型部に直接供給、巻回してもよいが、中型部を補強コード層を保持するコード保持ユニットと該コード保持ユニットを装着するユニット受容部とから構成し、コード保持ユニットにコード供給装置にて補強コードを供給して配設し、補強コード層が形成されたコード保持ユニットを前記ユニット受容部に装着することが、補強繊維層や補強コードの巻回を容易に行うことができ、好適である。
図6は補強コードをコード保持ユニットに供給、巻回する工程を例示した斜視図である。コード保持ユニット46は補強コード層を保持すると共に支持体内周面を形成するための成形部41とコード保持ユニットの回転と成形金型への装着時の位置合わせのための回転軸45とを備えている。補強コード42は、リール49から巻き戻され、ガイドローラー47を通じて駆動装置(図示せず)により回転するコード保持ユニット46の成形部41に所定間隔で配設される。高剛性部においては、図3に例示のものにおいては高剛性部形成位置28から供給する補強コードを変更して供給、巻回し、図4に例示のものにおいては、同じ補強コード42を使用して配設密度を高く供給、巻回する。
図7は硬化工程を例示した断面図である。支持体の成形金型は、一般的に閉鎖することにより成形キャビティーを形成する第1型と第2型とから構成される。図7においては、上下に開くタイプの金型を例示して説明する。成形金型55は、第1型である下型51と第2型である上型53とから構成されており、下型51には、中型部を構成するコード保持ユニット46を回転軸45にて受容するユニット受容部である軸孔52が設けられている。また上型53にもコード保持ユニット46を回転軸45にて受容する受容部である軸孔54が設けられており、上型の軸孔54は、下型と上型の位置合わせ軸の作用を奏する。下型51に図6にて例示したように補強コード層22を形成したコード保持ユニット46を配置し、上型53を装着して成形キャビティー58を形成し、該成形キャビティー58に弾性体形成原料を供給し、反応硬化させることにより、補強コード層を有するランフラットタイヤ支持体が成形される。
図7は、補強コード42をそのまま供給する例を示したものであり、とりわけキャスティング法によりポリウレタン樹脂を弾性体として形成する場合に適したものである。このような場合、コードの周辺に気泡が残存する場合がある。弾性体と一体化後に気泡のない補強コード層22とする場合には、図8に示したように、弾性体を一体化した補強コード層を作製し、これを支持体成形金型に配設して支持体を製造することが好ましい。
樹脂一体化補強コード層を製造する金型は下型62と上型61とから構成されており、下型62には、コード保持ユニット46を回転軸45にて受容する受容部である軸孔が設けられている。この樹脂一体化補強コード層を製造する金型は、基本的には図7に示した支持体製造用の成形金型55と同様な構成を有しているが、成形キャビティー64が小さく構成されており、液状の弾性体形成用原料を供給した後に成形キャビティーを減圧し、脱泡を行うことにより補強コードの周囲に気泡のない樹脂一体化補強コード層を製造することができる。この場合、補強コード層形成工程は、図8にて製造した樹脂一体化補強コード層を上型61と下型62を除去し、コード保持ユニット46と共に成形金型に配設する。
図9は弾性体構成材料として加硫ゴムを使用したランフラットタイヤ支持体の補強コード層形成工程の一部を示した斜視図である。補強コード42は、リール(図示せず)から巻き戻されて押出機71のダイス73に送り込まれ、反応性の未加硫ゴム組成物をトッピングされてトッピングコード42Tとしてコード保持ユニット46の外周面に所定間隔で配設される。高剛性部においては、図3に例示のものにおいては高剛性部形成位置28から供給する補強コードを変更して供給、巻回し、図4に例示のものにおいては、同じ補強コード42を使用して配設密度を高く供給、巻回して補強コード層22を形成する。補強コード層22を形成したコード保持ユニット46は、図7と同様に成形金型内に配設し、成形キャビティーに射出成形法やプレス成形法により未加硫ゴム組成物を充填して反応硬化させ、ランフラットタイヤ支持体とする。
[ランフラットタイヤ支持体の製造例]
(実施例)
図1、2に示した構造のランフラットタイヤ支持体を以下のように製造した。支持体の内周径は469mm,外周径は548mm,周方向リブの厚さは10mmである。凹部は、高さ30mm,深さ50mmであり、周方向に4.8度の角度で25個形成した。凸条は断面形状が半径2mmの半円状とし、周方向リブ形成側端部から12mmの位置に形成した。
1)図6に示した装置を使用し、コード保持ユニットの周方向リブ部位以外においてはアラミドコードであるケブラー29(1670デニール/2本撚)をコード間隔(中心間距離)2mmに、周方向リブ部位においてはケブラー49(3160デニール/2本撚)をコード間隔2mmにて巻回して補強コード層を形成した。
2)補強コード層を設けたコード保持ユニットを成形金型に配設し、ポリウレタン原液を成形キャビティーに注入し、100℃にて1時間加熱し、硬化させた。得られたランフラットタイヤ支持体は、脱型後に70℃のオーブン内で16時間ポストキュアを行った。ポリウレタン原液としては、イソシアネート基末端のプレポリマーであるアジプレンL−100(ユニロイヤル社)5000g(100重量部)を予め減圧脱泡して温度を100℃に調整し、このプレポリマーに120℃にて溶解した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル工業)600gを添加、撹拌して使用した。
(比較例)
補強コード層全体をケブラー29(1670デニール/2本撚)をコード間隔(中心間距離)2mmにて形成した以外は実施例と同様にしてランフラットタイヤ支持体を製造した。
[ランフラットタイヤの組立例]
タイヤの内部にランフラットタイヤ支持体を収容し、図5に示した割リムの第1リム部材にランフラットタイヤ支持体とランフラットタイヤ支持体固定部材を装着した。固定溝は深さが2mmであり、リムの凸条は高さが2mmであった。次いで第2リム部材を第1リム部材にボルトで固定することによりランフラットタイヤを組み立てた。
[評価と評価結果]
(1)ドラムテスト
上記製造例にて得られたランフラットタイヤをドラムテスターに装着し、時速150kmに相当する回転速度で30分回転させ、走行状態を評価した。また回転試験後、ランフラットタイヤを解体して支持体が初期の位置からずれているかどうかを目視にて評価した。
評価結果は、ドラムテストについては、実施例のランフラットタイヤは150km/hrの速度における走行においても特に異常振動は感じられず、試験後において支持体の位置は元の位置のままであった。これに対して比較例のランフラットタイヤは150km/hrの速度における走行において異常振動が観測され、試験後において支持体は元の位置からずれていた。
(2)FEM解析
実施例、比較例において使用したランフラットタイヤ支持体を構成するポリウレタン樹脂の密度r、ヤング率Eを実測し、またケブラー29、49については密度はカタログ値を使用し、ヤング率は1%伸長のヤング率を使用して上記ランフラットタイヤ支持体の形状に基づき、走行時の支持体の内周面の形状変化についてFEM解析を行った。
ポリウレタン樹脂の密度=1.10g/cm
ポリウレタン樹脂のヤング率=60.95MPa
ケブラー29のヤング率=93kPa
ケブラー49のヤング率=293kPa
ケブラーの密度=1.44g/cm
解析の結果、実施例の支持体の場合、150km/hrの走行時の支持体の半径方向の変形量は周方向リブ位置において1.69mmであり、2mmを乗り越える変形は生じないことが裏付けられた。これに対して比較例の支持体の周方向リブ位置における変形量は5.11mmであり、2mmを乗り越える変形を生じることが裏付けられた。
本発明のランフラットタイヤ支持体を例示した斜視図 本発明のランフラットタイヤ支持体を例示した断面図 補強コード層の構成を拡大して例示した断面図 補強コード層の高剛性部の別の形態を示す断面図 ランフラットタイヤ支持体を装着したランフラットタイヤの断面図を例示した断面図 補強コードをコード保持ユニットに供給、巻回する工程を例示した斜視図 金型の構成と硬化工程を例示した断面図 弾性体を一体化した補強コード層を作製する工程を例示した断面図 弾性体構成材料として加硫ゴムを使用したランフラットタイヤ支持体の補強コード層形成工程の一部を示した斜視図
符号の説明
10 ランフラットタイヤ支持体
12 内周部
13 内周面
14 外周部
16、20 リブ部
22 補強コード層
24 補強コード
28 高剛性部

Claims (7)

  1. 外周部、リムと接する内周面を有する内周部及び前記外周部と内周部を接続するリブ部とからなり、弾性体にて形成されたランフラットタイヤ支持体であって、
    前記内周部にはリム周方向に補強コードを含む補強コード層が設けられており、
    走行時に高遠心力が負荷される部位の補強コード層が他の部位よりも剛性の高い高剛性部として構成されていることを特徴とするランフラットタイヤ支持体。
  2. 幅がタイヤのビード幅の25%以上50%以下であることを特徴とする請求項1に記載のランフラットタイヤ支持体。
  3. 前記高剛性部は、前記補強コードの配設密度が高く構成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のランフラットタイヤ支持体。
  4. 前記高剛性部は、前記補強コードが高剛性コードにて構成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のランフラットタイヤ支持体。
  5. 前記高剛性部は、前記補強コードが高剛性コードであり、かつ前記高剛性コードの配設密度が高く構成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のランフラットタイヤ支持体。
  6. 外周部、リムと接する内周面を有し、リム周方向に補強コードを含む補強コード層を有する内周部及び前記外周部と内周部を接続するリブ部とからなり、弾性体にて形成されたランフラットタイヤ支持体の製造方法であって、
    前記内周面を形成する中型部の外周に補強コードを供給する補強コード層形成工程、及び金型の成形キャビティーに弾性体形成原料を供給して反応硬化させる硬化工程を有し、 走行時に高遠心力が負荷される部位の補強コード層を他の部位よりも剛性の高い高剛性部として構成することを特徴とするランフラットタイヤ支持体の製造方法。
  7. 前記中型部は、成形金型より着脱自在の補強コード層を備えたものであり、
    前記補強コード層形成工程は、前記コード保持ユニットにコード供給装置にて補強コードを供給して配設し、補強コード層が形成された前記コード保持ユニットを成形金型に設けられた前記ユニット受容部に装着する工程であることを特徴とする請求項6に記載のランフラットタイヤ支持体の製造方法。
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