JP2005313493A - 再生式刷版の画像消去方法及び装置 - Google Patents

再生式刷版の画像消去方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 繰り返して使用する再生式刷版の画像消去方法及び装置に関し、少ない処理時間で確実に再生式刷版の画像を消去することができるようにする。
【解決手段】 洗浄剤を版面に供給する第1のステップS10と、洗浄剤を供給された該版面を擦って該洗浄剤により該版面上の除去対象物質の溶解を促進する第2ステップS20と、該除去対象物質を溶解された該版面に水を供給するとともに、供給した水を含む該版面上の水分を回収する第3ステップS30と、該版面への水供給を停止して、該版面上の水分を除去する第4ステップS40とをそなえるようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、繰り返し使用される再生式刷版の製版(版再生)に用いる、再生式刷版の画像消去方法及び該方法に用いる画像消去装置に関する。
近年、画像(画線部,絵柄)が書き換え可能で何度でも繰り返し使用可能な再生式刷版が開発されている。このような再生式刷版の絵柄の書き換え処理は、専用の製版装置(版再生装置)で行われる。特に印刷機上に設けられた製版装置は機上製版装置と呼ばれており、刷版を版胴に装着した状態で絵柄を書き換え可能になっている。
ところで、再生式刷版に画像を書き込むには、例えば、版の表面にポリマー等を用いたコーティング材料を塗布して、この版表面のコーティング材料を例えば熱により反応させて、画像部(画線部,絵柄部)はインクの馴染む親油性(疎水性)にさせ、非画像部(非画線部)はインクをはじく親水性にさせることで、実施することができる。版の再生に当たっては、このように版の表面に書き込まれた画像をきれいに消去しなくてはならない。したがって、刷版の画像消去は版再生を行なう際の重要な処理の一つである。
このような刷版の画像消去技術は種々開発されている。
例えば、特許文献1には、画線部の消去及び刷版の親水化を行なう装置が記載されている。この装置は、図5に示すように構成され、表面に刷版102を備えた版胴101には、インク装置あるいは湿し装置のローラ104,105と同様に、ゴム胴103が接するように設置されており、これにより、印刷画線部が、図に示されたウェブ117のような被印刷物に転写されるようになっている。さらに、版胴101の周囲には、直接画線部を形成するための図示しない画線部形成機構も設置されている。
そして、画線部の消去および印刷版の親水化を行なう装置として、刷版102に対して接近および離間可能なクリーニング装置106および乾燥機107が設けられている。クリーニング装置106の動作には、クリーニングクロス(布)あるいはクリーニングフリース(羊の毛皮あるいは羊毛)108が用いられる。このクリーニングクロス108は、送りローラ109から押当てローラ110に送られて刷版102に対して押圧され、そして、巻付けローラ111に巻付けられる。
押当てローラ110は、往復ヘッド112内に回転可能に取付けられている。そして、往復ヘッド112は、押当てシリンダ113によって刷版102に対して押圧される。刷版102上に形成された画線部の消去、印刷インクの残りの除去、あるいは刷版102の表面の親水化のために、版胴101の回転方向においてクリーニング装置106の前方に位置するノズル114から、クリーニング溶液、クリーニングペースト、あるいは印刷版クリーナ等の親水化剤が印刷版に塗布されると、押当てシリンダ113により押当てローラ110が刷版102に対して押圧され、クリーニングクロス108が刷版102を通過する際に、化学薬剤により溶解された汚物とともに、上記の化学薬剤がクリーニングクロス108により拭き取られる。
クリーニング溶剤としては、印刷インクの残りおよび画線部に塗布されたポリマー層を除去するための溶剤、あるいは例えば印刷産業で通常用いられる多くの印刷版クリーナと同様に研磨物質を含んだその他のクリーニング剤が用いられる。また、研磨剤の残留物を除去するのに、水が用いられる。クリーニング剤は、任意の順序で、あるいは交互に用いられる。また、個々のクリーニング処理の後か、あるいは処理と処理との間において、画線部が消去される印刷版の表面を、乾燥したクリーニングクロス108でこすることが可能である。研磨物質を含んだクリーニング剤の研磨効果を高めるためには、クリーニングクロス8の動作に種々の変化を加える。
クリーニング装置106によりクリーニングされた印刷版102は、続いて乾燥器107の送風装置115から送られる熱風により乾燥される。この際、印刷版102に溶剤成分が残留している場合には、熱風は排気装置により排気される。
特許2792835号公報
しかしながら、クリーンな状態のクロスで版を拭くためには大量のクリーニングクロスを消費することになるため、画像消去(版クリーニング)のためのコストが高騰し、また、クロス交換も頻繁になり、メンテナンス性が悪化する。
しかも、布拭きでは、版面上の不純物を完全に除去することは困難であり、処理時間を長くしたとしても、複数回の再生によって不純物の堆積が生じて、残像の発生を避けられないのが現状である。
特に、ポリマーは熱風乾燥等によって析出することがあり、この場合には、析出したポリマーが次の製版時における画像形成の妨げになる。また、クリーニング溶剤が残っても、製版画像の精度を低下させ易くなる。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、少ない処理時間で確実に再生式刷版の画像を消去することができるようにした、再生式刷版の画像消去方法及び装置を提供することを目的とする。
上記目標を達成するため、本発明の再生式刷版の画像消去方法は、繰り返して使用する再生式刷版の画像を消去する方法であって、洗浄剤を版面に供給する第1のステップと、洗浄剤を供給された該版面を擦って該洗浄剤により該版面上の除去対象物質の溶解を促進する第2ステップと、該除去対象物質を溶解された該版面に水を供給するとともに、供給した水を含む該版面上の水分を回収する第3ステップと、該版面への水供給を停止して、該版面上の水分を除去する第4ステップとをそなえていることを特徴としている(請求項1)。
該第4ステップの後に、該版面を乾燥させる第5ステップをそなえていることが好ましい(請求項2)。
さらに、該再生式刷版を筒状支持部材に支持させるとともに、該筒状支持部材を印刷機に対して着脱可能として、上記の各ステップの処理を、該筒状支持部材を該印刷機から外した上で、該印刷機の外部で行なうことが好ましい(請求項3)。
また、上記の各ステップの処理を、再生式刷版を印刷機の上に載せたままの状態で行なってもよい(請求項4)。
なお、該再生式刷版を円筒面で構成し、該再生式刷版を回転させながら上記の各処理を行うことが好ましい。
また、本発明の再生式刷版の画像消去装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載の再生式刷版の画像消去方法に用いる画像消去装置であって、円筒面で構成される該再生式刷版の外周周りに、該版面に向けて該洗浄剤を噴射する洗浄剤ノズルと、該版面を擦る版面擦り装置と、該版面に向けて該水を噴射する水ノズルと、該版面上の該水分を回収する液回収装置とが、配置されていることを特徴としている(請求項5)。
該液回収装置は、該水ノズルから噴射され該版面を伝って流下する該水を受けるように該水ノズルの下方に配置されていることが好ましい(請求項6)。
また、該再生式刷版の該版面を乾燥させる乾燥手段(例えば、該版面に向けて送風する送風手段)が備えられていることが好ましい(請求項7)。
本発明の再生式刷版の画像消去方法によれば、洗浄剤を版面に供給すること(第1のステップ)によって、版面上の除去対象物質[版面上に固着したインキ及び画線部形成材料(コーティング材料)等]に洗浄剤が含浸し除去対象物質が溶解していく。次に、洗浄剤を供給された該版面を擦ること(第2ステップ)によって、洗浄剤による除去対象物質の溶解を促進する。次に、除去対象物質を溶解された版面に水を供給するとともに、供給した水を含む版面上の水分を回収すること(第3ステップ)によって、版面上の溶解状態の除去対象物質を版面へ供給した水とともに回収し、版面上から除去することができる。さらに、水の供給を停止して、版面上の水分を除去すること(第4ステップ)によって、残存した水分に含まれる除去対象物質が、水の表面張力による凝集作用でスポット状に残存するといった不具合を回避することができる。このようにして、本発明の再生式刷版の画像消去方法によれば、少ない処理時間で確実に再生式刷版の画像を消去することができるようになる(請求項1)。
該第4ステップの後に、該版面を乾燥させること(第5ステップ)により、より確実に版面上の水分を除去することができ、容易に再生式刷版の画像消去をより確実に実施することができる(請求項2)。
さらに、再生式刷版を印刷機に対して着脱可能な筒状支持部材に支持させ、上記の各ステップの処理を、筒状支持部材を印刷機から外した上で印刷機の外部で行なうようにすれば、最適な環境で容易に且つ適切に画像消去の処理を行える(請求項3)。
また、上記の各ステップの処理は、再生式刷版を印刷機の上に載せたままの状態で行なうことができ、再生式刷版の画像消去をより短時間に容易に行うことができる(請求項4)。
また、本発明の再生式刷版の画像消去装置によれば、円筒面で構成される該再生式刷版の外周周りに、洗浄剤ノズルと、版面擦り装置と、水ノズルと、液回収装置とが、配置されており、洗浄剤ノズルにより版面に向けて洗浄剤を噴射することができ、版面擦り装置により洗浄剤を供給された版面を擦ることができ、水ノズルにより版面に向けて水を噴射して供給することができ、液回収装置によって版面上の水分を回収することができるので、上記の画像消去方法を確実且つ容易に実施することができる(請求項5)。
液回収装置を、該水ノズルから噴射され該版面を伝って流下する該水を受けるように該水ノズルの下方に配置されていることが好ましい(請求項6)。
また、再生式刷版の版面を乾燥させる乾燥手段を備えることにより、版面の乾燥(第5ステップ)を容易に実施することができる(請求項7)。
(A)再生式刷版の画像消去装置及び方法の実施形態
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1,図2は本発明の一実施形態に係る再生式刷版の画像消去装置及び方法を示す図であって、図1はその再生式刷版の画像消去装置の模式的な構成図、図2はその再生式刷版の画像消去方法を説明するフローチャートである。
本画像消去装置及び方法は、刷版の表面に平板印刷用の画像を書き込み、印刷に使用した後、一旦刷版表面の画像を消去した上で、再び刷版表面に画像を書き込むようにして、繰り返し使用される再生式刷版の上記画像消去に用いる。
図1に示すように、刷版(再生式刷版)1は、円筒状のキャリア(支持部材)2の外周面に取り付けられ筒状体に構成され支持されている。本発明においては刷版1の形態には限定はなく、板状でも筒状でもよい。刷版1が板状版であれば、刷版1をキャリア2の外周表面に巻着することで筒状体が構成され、刷版1が筒状版であれば、刷版1をキャリア2の外周表面に嵌着することで筒状体が構成される。刷版1のキャリア2への固定方法は、例えば版胴に刷版を固定する場合と同様の方法を採ることができる。キャリア2はその軸方向長さを刷版1の横幅よりも長く設定されており、両端部がいくらか余るように形成されている。なお、ここでは刷版1とキャリア2とは別体のものであるが、刷版1をキャリア2の表面上に一体的に形成し、キャリア2の外周面自体を再生式刷版として機能させてもよい。
本画像消去装置(クリーニング装置)は、版面(刷版1表面)に向けて洗浄剤(ここでは液体洗浄剤、洗浄液ともいう)を噴射する洗浄剤ノズル301と、版面を擦る版面擦り装置302と、版面に向けて水を噴射する水ノズル303と、版面上の水分を回収する液回収装置304と、版面に向けて送風する送風機[版面を乾燥させる乾燥手段(送風手段)]305とから構成されている。これらの各構成要素301〜305は、いずれも、円筒状の刷版1の周囲に配置されている。
これらの各構成要素301〜305の配置は特に限定されないが、液回収装置304については、水ノズル303の下方であって、版面の下向きの面に接触するように配置し、水ノズル303から版面に噴射され水が版面を伝って流下してこの液回収装置304に回収されるようにすることが好ましい。
各構成要素301〜305は、刷版1の軸方向に沿って軸方向全域を処理できるだけの長さを有し、刷版1と平行に配置されている。洗浄剤ノズル301や水ノズル303は、版面から適当に離隔して設置され、洗浄剤又は水を版面から外れることなく供給できるように配置されている。なお、本装置により画像消去を実施する際には、刷版1を図1中に矢印A1で示すように回転させるので、刷版1の周方向位置の一箇所に配置される各構成要素301〜305によって、刷版1の周方向全域を処理することができる。
また、版面擦り装置302や液回収装置304は、要部を版面に接触させている。送風機305は、送風による版面の乾燥を効率よく行えるような距離だけ版面から適当に離隔して設置されている。
洗浄剤ノズル301や水ノズル303は、洗浄剤又は水を霧状に噴射するものの他、シャワー状に噴射するものでもよい。
版面擦り装置302は、ここでは、リール302aに巻回されている洗浄布302bをリール302aから繰り出し、布押し当てパッド302cによって版面に押し当てて、版面を払拭するようになっている。洗浄布302bは版面払拭後もう一つのリール302dに巻き取られるようになっている。この版面擦り装置302は、スポンジやブラシを版面に押し当てる方式であってもよく、この場合、スポンジやブラシをローラ表面に装着し回転式にしてもよく、ポンジやブラシを単に版面に押し当てるだけの固定式にしてもよい。
液回収装置304は、ここでは回転するローラ式になっており、刷版1と同方向(矢印A2参照)に回転し版面に接触する第1ローラ304aと、第1ローラ304aの下方(ここでは、鉛直下方)に配置され、第1ローラ304aと同方向(矢印A3参照)に回転し第1ローラ304aに接触する第2ローラ304bとをそなえている。
これにより、第1ローラ304aは版面との接触箇所で版面と逆方向に移動するように摺接し、この接触箇所の上流側[刷版1回転方向上流側(水ノズル303によって水を供給される側)]P1で版面の水分を回収し、回収した水分は、第1ローラ304aの外周を伝って(矢印a1参照)流下し、第2ローラ304bとの接触部分の一側P2を経て第2ローラ304bの外周を伝って(矢印a2参照)下方の図示しない水分回収系統に流下する(矢印a3参照)ようになっている。
この液回収装置304についても、本実施形態のもののほか、スポンジを用いて液回収するスポンジ式のもの、負圧を用いて水分を吸引するバキューム式のもの、版面にブレードの先端を圧接させ水分を掻き落とすブレード式のもの、版面擦り装置302と同様の布式のものなど、種々のものを適用できる。
送風機305による送風は、乾燥のためには温風が好ましいが、室温の風でも一定の乾燥効果は得られ、液回収装置304によって十分に液回収されれば、送風機305による送風乾燥を省略でき、この場合、送風機305は不要となる。また、専用の送風機によらず、装置の近傍で発生する温風等を導くなど他の送風手段や、他の乾燥手段を用いてもよい。
本発明の一実施形態にかかる再生式刷版の画像消去装置は上述のように構成されているので、この装置を用いて、例えば、図2に示すように本実施形態にかかる再生式刷版の画像消去方法により再生式刷版1の画像を消去することができる。
つまり、まず、洗浄剤ノズル301から洗浄液を噴射して洗浄剤を版面に供給する(ステップS10:第1ステップ)。これによって、版面上の除去対象物質[版面上に固着したインキ及び画線部形成材料(コーティング材料)等]に洗浄剤が含浸し除去対象物質が溶解していく。なお、このときには、版面擦り装置302,水ノズル303,液回収装置304,送風機305は停止させておく。次に、版面擦り装置302を作動させ洗浄剤を供給された版面を擦って版面上のインキ等の除去対象物質の溶解を促進するとともに、除去対象物質を除去する(ステップS20:第2ステップ)。このときには、基本的に、洗浄剤ノズル301,水ノズル303,液回収装置304,送風機305は停止させておくが、洗浄剤ノズル301については、版面擦り装置302と同時に作動させてもよい。
この結果、版面上のインキ等の除去対象物質の多くは除去されるが、版面上の所々にあるいは版面上全体にわたって量は少ないものの除去対象物質が残存する。そこで、次に、水ノズル303によって、溶解された除去対象物質の残存する版面に水を噴射供給し、これと同時に、液回収装置304を作動させて、溶解された除去対象物質と供給した水とを含む版面上の水分を回収する(ステップS30:第3ステップ)。このときには、洗浄剤ノズル301,版面擦り装置302,送風機305は停止させておく。
これによって、除去対象物質の殆どは水とともに回収,除去されるが、版面上に水分が残存すると、残存した水分に含まれる除去対象物質が水の表面張力による凝集作用でスポット状に残存するといった不具合を起こす。そこで、次に、水の供給を停止して、液回収装置304のみを作動させて、版面上の水分を除去する(ステップS40:第4ステップ)。このとき、版面上の残留水膜を、版面上から液垂れしない程度(略10μm以下)まで減少させることが好ましい。これによって、残存した水分に含まれる除去対象物質が、水の表面張力による凝集作用でスポット状に残存するといった不具合を回避することができる。
さらに、洗浄剤ノズル301,版面擦り装置302,水ノズル303,液回収装置304は停止状態とし、送風機305のみを作動させて、版面上の乾燥を促進する(ステップS50:第5ステップ)。
このようにして、本実施形態にかかる再生式刷版の画像消去方法によれば、少ない処理時間で確実に再生式刷版の画像をきれいに消去することができる。つまり、本画像消去装置では,常時クリーンな水(蒸留水,イオン交換水が望ましい)で版面上の除去対象物質(洗浄剤に溶解した状態の画線材,インキ及び各処理剤等)を希釈して、同一周回でこれを回収することができるので、最大効率で版面上をクリーンな水に置換することができ、少ない処理時間で確実に再生式刷版の画線を消去することができるのである。
本実施形態では、版面を送風乾燥させる(第5ステップ)ので、より確実に版面上の水分を除去することができ、再生式刷版の画像消去をより確実にしかも容易に実施することができるが、第4ステップ後、第5ステップを実施せずに、自然乾燥にて版面を乾燥させてもよい。
また、このような再生式刷版の画像消去は、再生式刷版を印刷機に対して着脱可能な筒状支持部材に支持させ、上記の各ステップの処理を、筒状支持部材を印刷機から外した上で印刷機の外部で(即ち、機外製版で)行なうようにすることで、最適な環境で容易に且つ適切に画像消去の処理を行えるが、上記の各ステップの処理を、再生式刷版を印刷機の上に載せたままの状態で(即ち、機上製版で)行なってもよい。この場合、画像消去処理の環境設定としては難しくなるが、再生式刷版の画像消去をより短時間に容易に行うことができる。
ところで、本画像消去装置を適用するのに好適な機外製版機(以下、単に、製版装置という)の例を、二例説明する。
(B)本画像消去装置を適用するのに好適な製版装置の第1例
図3はかかる製版装置の構成を示す概略図である。図3に示すように、本製版装置10は、印刷機(図示略)とは別に設置されたいわゆる機外製版装置であり、刷版1が装着されたキャリア2は外部から装置内へ搬入され、刷版1の再生及び製版処理後、再び外部へ搬出されるようになっている。機外製版装置として構成されることで、印刷機による印刷と並行して刷版1の再生処理を行うことができる。また、印刷機と一体の機上製版装置の場合には印刷ユニット毎に製版装置を設ける必要があるが、本製版装置10のような印刷機と別に配置される機外製版装置の場合には、1台の印刷機に対して本製版装置10を1台用意して印刷ユニット間で共用することも可能であり、さらには、複数の印刷機に対して本製版装置10を1台用意して印刷機間で共用することも可能である。
以下、本製版装置10の特徴について詳細に説明する。本製版装置10では、外部から搬入されたキャリア2は、まず、装置内の搬入待機ステーションS0に運ばれる。そして、この搬入待機ステーションS0から第4の処理ステーションS4にコンベヤ等の搬送装置によって順次搬送されていく。本製版装置10内には、4つの処理ステーションS1〜S4が設けられている。各処理ステーションS1〜S4は、所定の水平軸O1を中心とするサークル上に90度間隔で配置されており、上記第4処理ステーションS4は、サークルの最下部に位置している。
各処理ステーションS1〜S4には、製版工程の各工程がそれぞれ割り当てられている。本実施形態では刷版1の再生処理も行うので、製版工程として絵柄消去工程、画線材塗布工程、乾燥工程、絵柄書き込み工程、及び現像工程を有し、このうち絵柄消去工程は第1処理ステーションS1に、画線材塗布工程と乾燥工程とは第2処理ステーションS2に、絵柄書き込み工程は第3処理ステーションS3に、そして現像工程は第4処理ステーションS4に割り当てられている。なお、上記の各工程はあくまでも一例であり、どのような製版方法及び再生方法を採るかにより工程数や内容も変わってくる。また、処理ステーション数や工程の割り当ても一例であって、製版方法や再生方法に応じて処理ステーション数を増減したり、各処理ステーションへの工程の割り当てを変えたりしてもよい。
各処理ステーションS1〜S4には、割り当てられた工程に応じた処理装置が設置されている。まず、第1処理ステーションS1にはクリーニング装置(画像消去装置)30が設置されている。クリーニング装置30は、水洗装置30aと布洗浄装置30bとからなり、刷版1の版面上に付着したインキ、湿し水、紙粉などを水洗した後に、布状物を巻きつけたローラで版面のインキを拭き取るようになっている。第2処理ステーションS2には塗布装置31と乾燥装置32とが設置されている。塗布装置31はローラによって刷版1の版面にバーコータを塗布し、これを乾燥装置32がハロゲンランプの熱によって加熱乾燥するようになっている。第3処理ステーションS3にはレーザ書き込み装置33が設置されている。レーザ書き込み装置33は刷版1の版面にレーザ光を照射することで新たな絵柄を書き込む。そして、第4処理ステーションS4には現像装置34が設置されている。現像装置34は刷版1の版面にローラで現像液を塗布し、さらに定着液を塗布することで、レーザ書き込み装置33により書き込まれた絵柄を現像するようになっている。各処理装置30〜34は、図示しない位置調整装置によってキャリア2の厚さに応じて位置を調整できるようになっている。前述のようにキャリア2は装着される刷版1の印刷サイズやカットオフに対応した厚さのものが選定されるので、各処理装置30〜34の位置を調整可能にしておくことで、様々なサイズのキャリア2にも対応することができる。なお、以上列挙した処理装置30〜34は、あくまでも一例であり、工程の処理内容に応じて他の処理装置を配置することは勿論可能である。
上記のように製版工程の順序に従って各処理ステーションS1〜S4に工程が割り当てられることにより、第4処理ステーションS4に搬入されたキャリア2は、第1処理ステーションS1、第2処理ステーションS2、第3処理ステーションS3と順に移送されながら各処理を施されていき、再び第4処理ステーションS4に移送されて現像処理を施された後、搬出待機ステーションS5に搬送される。この搬出待機ステーションS5は、第4処理ステーションS4を挟んで搬入待機ステーションS0とは反対側に設けられており、キャリア2はこの搬出待機ステーションS5から順次外部へ搬送されていく。
以上のように、製版工程を複数の工程に分割してそれぞれ別々の処理ステーションS1〜S4で処理することで、複数のキャリア2の時間差での並列処理が可能になる。すなわち、例えば、第2処理ステーションS2で一のキャリア2の画線材塗布/乾燥処理を行っている間、第1処理ステーションS1では別のキャリア2の絵柄消去処理を行い、上記一のキャリア2を第2処理ステーションS2から第3処理ステーションS3へ移送すると同時に、上記別のキャリア2を第1処理ステーションS1から第2処理ステーションS2へ移送して、それぞれ次の処理を行うようにする。このような並列処理によれば、仮に各処理ステーションでの処理を2分とすると、従来は各処理を一箇所で行うために2分×4=8分間に一つの刷版1しか製版することができなかったのに対し、2分間に一つの刷版1を製版することが可能になる。つまり、本製版装置10によれば、時間差での並列処理によって各処理装置30〜34の稼働率を高めることができ、各処理装置の処理速度は従来と同じであっても、全体として高い処理速度を得ることができる。
なお、このような並列処理では、全ての処理ステーションS1〜S4での処理が完了した後でないとキャリア2を次のステーションに移送することができない。したがって、各処理ステーションS1〜S4での処理時間にばらつきがある場合、例えば、一つだけ処理時間が長いステーションがある場合には、他の処理ステーションでは待ち時間が生じてしまい、装置全体としての処理速度も上がらなくなる。したがって、並列処理の利点を最大限に生かすためには、各処理ステーションS1〜S4での処理時間が略等しくなるように各処理ステーションS1〜S4への工程の割り当てを設定したり、或いは各処理装置30〜34の処理能力を選定したり、或いは処理ステーション数を設定する必要がある。
また、本製版装置10では、キャリア2を製版装置10内で支持するための装置にも工夫がある。本製版装置10では、両側一対のチャック装置20によってキャリア2を支持するようになっている。チャック装置20は、キャリア2を移送する移送装置11に設けられている。移送装置11は水平軸O1に回転可能に90度間隔で支持されたアーム(回転部材)11aを備え、チャック装置20はこれらアーム11aの各先端部に取り付けられている。移送装置11は、各処理ステーションS1〜S4での処理の完了に合わせて、これらアーム11aを90度ずつ回転させていく。搬入待機ステーションS0から第4処理ステーションS4へ搬送されたキャリア2は、第4処理ステーションS4においてチャック装置20に装着されて移送装置11にセットされ、アーム11aの回転とともにサークル内を一周した後に再び第4処理ステーションS4においてチャック装置20から取り外され、搬出待機ステーションS5に搬送される。
(C)本画像消去装置を適用するのに好適な製版装置の第2例
図4はかかる製版装置の構成を示す概略図である。図2に示すように本製版装置50は、各処理ステーションS1〜S4が略水平なライン上に、製版工程の順序に従って、第1処理ステーションS1、第2処理ステーションS2、第3処理ステーションS3、そして第4処理ステーションS4の順に配置されたことを特徴としている。各処理ステーションS1〜S4には、第1実施形態で説明した処理装置30〜34が配置されている。処理ステーションS1〜S4への製版工程の各工程の割り当ては図3に示す第1例と同じであり、各処理装置30〜34の機能も第1例と同じである。
この第2例の製版装置では、キャリア2を移送する移送装置51として、チェーン(無限軌道部材)52を用いている。製版装置50内には横長な楕円形状のガイド53が配置され、チェーン52はこのガイド53の周りを図示しないアクチュエータによって回動する。各処理ステーションS1〜S4は、チェーン52がガイド53に沿って描く楕円軌道の上辺に沿って配置されている。また、楕円軌道の前後両端には、搬入ステーションS0と搬出ステーションS5とが配置されている。搬入ステーションS0から各処理ステーションS1〜S4を経て搬出ステーションS5に至るまでの各ステーション間の距離は等距離であり、チェーン52には、複数のチャック装置20がステーション間距離に合わせて等ピッチで取り付けられている。チャック装置20の構成及び機能は第1例で説明したとおりである。
このような構成により、外部から製版装置50内に搬入されたキャリア2は、ライン前端の搬入ステーションS0においてチャック装置20に装着され、チェーン52の回動とともに各処理ステーションS1〜S4を移送されていく。なお、移送装置51は、各処理ステーションS1〜S4での処理の完了に合わせて、チェーン52を一ピッチずつ移動させる。そして、全処理ステーションS1〜S4での処理が完了し、キャリア2がライン後端の搬出ステーションS5に運ばれると、そこでキャリア2はチャック装置20から取り外されて、搬出ステーションS5から外部へ搬出される。なお、本製版装置50においても、キャリア2の搬入及び搬出のための手段として、第1例で説明したキャリア搬入装置12やキャリア搬出装置15を用いることができる。また、刷版1の再生可否の判定によるキャリア2の選別は、搬入ステーションS0においてキャリア2をチャック装置20に装着する前に行えばよい。
本製版装置50によれば、キャリア2の搬送手段としてチェーン52を用いることで、各ステーションS0〜S5のレイアウトの自由度が高くなる。そして、全ステーションS0〜S5をライン上に並べて配置することで、液体操作に有利な装置下側からのアクセスが全ての処理ステーションS1〜S4において可能となり、作業性が向上するとともに、水洗装置30aや現像装置34からの液垂れによる刷版1や装置の汚れも回避できるという利点がある。
以上、本発明の実施形態及び本発明の適用に好適な製版装置について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
特に、上記実施形態にかかる画像消去装置は一例であり、本発明の画像消去方法はかかる画像消去装置に限定されずこれとほぼ同様の機能を有する画像消去装置を用いて広く実施することができる。
本発明の一実施形態にかかる再生式刷版の画像消去装置の模式的な構成図である。 本発明の一実施形態にかかる再生式刷版の画像消去方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる再生式刷版の画像消去装置及び方法を適用しうる製版装置を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる再生式刷版の画像消去装置及び方法を適用しうる他の製版装置を示す概略構成図である。 従来の再生式刷版の画像消去装置の模式的な構成図である。
符号の説明
301 洗浄剤ノズル
302 版面擦り装置
302a,302d リール
302b 洗浄布
302c 布押し当てパッド
303 水ノズル
304 液回収装置
304a 第1ローラ
304b 第2ローラ
305 送風機(送風手段)

Claims (7)

  1. 繰り返して使用する再生式刷版の画像を消去する方法であって、
    洗浄剤を版面に供給する第1のステップと、
    洗浄剤を供給された該版面を擦って該洗浄剤により該版面上の除去対象物質の溶解を促進する第2ステップと、
    該除去対象物質を溶解された該版面に水を供給するとともに、供給した水を含む該版面上の水分を回収する第3ステップと、
    該版面への水供給を停止して、該版面上の水分を除去する第4ステップとをそなえている
    ことを特徴とする、再生式刷版の画像消去方法。
  2. 該第4ステップの後に、該版面を乾燥させる第5ステップをそなえている
    ことを特徴とする、請求項1記載の再生式刷版の画像消去方法。
  3. 該再生式刷版を筒状支持部材に支持させるとともに、該筒状支持部材を印刷機に対して着脱可能として、
    上記の各ステップの処理を、該筒状支持部材を該印刷機から外した上で、該印刷機の外部で行なう
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の再生式刷版の画像消去方法。
  4. 上記の各ステップの処理を、再生式刷版を印刷機の上に載せたままの状態で行なう
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の再生式刷版の画像消去方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の再生式刷版の画像消去方法に用いる画像消去装置であって、
    円筒面で構成される該再生式刷版の外周周りに、
    該版面に向けて該洗浄剤を噴射する洗浄剤ノズルと、
    該版面を擦る版面擦り装置と、
    該版面に向けて該水を噴射する水ノズルと、
    該版面上の該水分を回収する液回収装置とが、配置されている
    ことを特徴とする、再生式刷版の画像消去装置。
  6. 該液回収装置は、該水ノズルから噴射され該版面を伝って流下する該水を受けるように該水ノズルの下方に配置されている
    ことを特徴とする、請求項5記載の再生式刷版の画像消去装置。
  7. 該再生式刷版の該版面を乾燥させる乾燥手段が備えられている
    ことを特徴とする、請求項5又は6記載の再生式刷版の画像消去装置。
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EP1918121A3 (de) * 2006-10-18 2009-04-15 manroland AG Verfahren zum Löschen einer Druckform

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