本発明に係る番組選択装置は、ユーザの嗜好に応じて番組を選択する番組選択装置であって、コンテンツを録画する番組録画手段と、前記番組録画手段により録画された前記コンテンツを再生する録画番組閲覧手段と、前記録画番組閲覧手段による前記コンテンツの再生を制御するための閲覧操作を前記ユーザから受け付ける操作受付手段と、前記閲覧操作の履歴を蓄積する操作履歴蓄積手段と、前記操作履歴蓄積手段により蓄積された前記閲覧操作履歴に基づいて前記ユーザの前記コンテンツに対する閲覧集中度を算出する閲覧集中度算出手段と、前記閲覧集中度算出手段で算出された前記閲覧集中度に基づいて前記ユーザの嗜好を抽出する嗜好抽出手段とを備える。
これによって、録画したコンテンツをどのような閲覧操作を行って閲覧したかということを反映してユーザの嗜好を抽出ことができるので、ユーザの嗜好によりあったコンテンツを選択することが可能になる。例えば、録画予約履歴だけを用いてユーザの嗜好を抽出する場合のように、閲覧した結果気に入らなかったコンテンツに近いコンテンツが選択されるということがなくなる。また、テレビのチャンネルの選択履歴だけを用いてユーザの嗜好を抽出する場合のように、テレビのチャンネルが選択されているが、誰も見ていない番組があった場合に適切な嗜好が抽出できず、適切な番組推薦が行えないということもない。
ここで、前記番組選択装置は、さらに、前記コンテンツに関するコンテンツ情報を取得する番組情報取得手段を備え、前記番組録画手段は、前記コンテンツを録画する際に、前記コンテンツに対応付けて前記コンテンツ情報を記憶し、前記嗜好抽出手段は、前記コンテンツ情報からキーワードを抽出するとともに、前記コンテンツに対する前記閲覧集中度に基づいて、前記ユーザの嗜好として前記キーワードの重要度を算出してもよい。
また、前記番組選択装置は、さらに、前記嗜好抽出手段により算出された前記キーワードの重要度に基づいて、前記ユーザの嗜好にあったコンテンツを選択する番組選択手段を備えことが好ましい。
これによって、録画したコンテンツをどのような閲覧操作を行って閲覧したかということを反映しているキーワードの重要度を用いて、番組を選択することができるので、ユーザの嗜好によりあったコンテンツを選択することが可能になる。
また、前記番組録画手段は、前記コンテンツを録画する際の解像度を前記閲覧集中度に基づいて決定してもよい。
これによって、ユーザのニーズにあった解像度でコンテンツを録画することが可能となる。また、ユーザが録画予約時に解像度を設定する場合であっても、どの解像度で蓄積すべきかの指針を与えることが可能になる。
また、前記番組選択装置は、さらに、前記番組録画手段で録画されたコンテンツの中からあらためて録画されるべきコンテンツを、前記閲覧集中度算出手段によって算出された閲覧集中度を用いて選択する番組選択手段と、前記番組選択手段で選択されたコンテンツの放送が予定された場合に録画予約を行う番組情報監視手段とを備えてもよい。
また、好ましくは、前記番組選択装置は、さらに、前記録画されたコンテンツの精細度を表す録画仕様を記憶している番組記憶手段を備え、前記番組情報監視手段は、さらに、前記録画仕様を参照して当初の録画よりも高精細な録画が可能と判断される場合にのみ前記録画予約を行ってもよい。
放送インフラの変化やインターネットの普及により、同一番組が、再びより高精細な動画で配信されることがある。また、放送においては、従来までのアナログ放送で放送されていたときに比べ、デジタル放送になることにより同じ番組であっても、高精細、高解像度の番組が放映されることとなる。この構成によれば、そのような状況において、すでに録画されている録画仕様に比べてより高精細な録画を、ユーザの手を煩わせることなく自動的にやり直す番組選択装置を提供できる。これにより、具体的に、当初の録画時には前記コンテンツがユーザの嗜好にあうか否かがわからないためあまり高精細での録画を行わなかったが、録画された後に閲覧することによって嗜好にあった番組であることがわかった場合に、当初の録画よりも高精細に録画し直したいというユーザの欲求に的確に応えることができる。
また、好ましくは、前記閲覧集中度算出手段は、さらに、他の独立した番組選択装置で録画され前記ユーザによって閲覧されたコンテンツに対する閲覧集中度を、前記独立した番組選択装置から取得される閲覧操作の履歴を用いて算出し、前記番組選択手段は、さらに、前記独立した番組選択装置で録画されたコンテンツの中から、前記番組録画手段によってあらためて録画されるべきコンテンツを、前記算出された閲覧集中度を用いて選択してもよい。
この構成によれば、例えば、古い録画機器と共にさらに高精細な録画が可能な新しい録画機器が家庭に設置されるに至った状況において、古い録画機器(上述の他の独立した番組選択装置)で録画した番組の閲覧集中度が高く、ユーザの嗜好にあった番組である場合には、新しい録画機器(上述の番組選択装置)によって自動的にその番組の再録画が実行される。
また、前記番組選択装置は、さらに、前記番組録画手段で録画されたが前記ユーザによってまだ閲覧されていないコンテンツの閲覧所要時間を、他のコンテンツについて算出された閲覧集中度を用いて推定する閲覧所要時間推定手段を備えてもよい。
また、好ましくは、前記番組選択装置は、さらに、前記推定された閲覧所要時間を表示する番組情報表示手段を備えてもよい。
この構成によれば、録画されている番組に関して、過去の録画番組の閲覧履歴から、録画されているがまだ閲覧されていない番組を閲覧するのに必要に時間を推定し、ユーザに対して表示することが可能になる。これにより、ユーザが閲覧する時間が限られているときには、録画されている番組から、どの番組を閲覧するかの指針として利用することが可能になる。
また、前記番組選択装置は、さらに、前記番組録画手段によって録画されたコンテンツを記憶し、外部の閲覧端末での閲覧に供する番組移動記憶手段と、前記番組移動記憶手段に記憶されているコンテンツの前記閲覧端末での閲覧履歴を、前記閲覧端末から取得して記憶する閲覧履歴移動記憶手段とを備え、前記閲覧集中度算出手段は、さらに、前記閲覧履歴移動記憶手段に記憶されている閲覧履歴を用いて、前記番組移動記憶手段に記憶されているコンテンツに対する前記閲覧端末での閲覧集中度を算出し、前記番組選択装置は、さらに、前記算出された閲覧集中度を用いて、前記番組録画手段によって録画されたコンテンツの中から前記番組移動記憶手段に記憶されるべきコンテンツを選択する番組選択手段を備えてもよい。
この構成によれば、前記番組移動記憶手段(カードメディア)に記憶され、前記外部の閲覧端末(モバイル端末)で閲覧されたコンテンツの閲覧履歴から算出された閲覧集中度を用いて、前記番組選択装置(家庭内の録画機器)で録画されたコンテンツの中からユーザの嗜好にあったコンテンツが選択される。これにより、モバイル環境で閲覧するコンテンツをユーザが自らの嗜好に沿って選択する手間が省かれる。その効果は、家庭内の録画機器に大量のコンテンツが蓄積されているほど顕著である。
また、好ましくは、前記閲覧履歴移動記憶手段は、さらに、前記番組移動記憶手段に記憶されているコンテンツについて前記閲覧端末での閲覧に用いられた表示解像度、フレームレートの少なくとも一つを表す閲覧仕様を、前記閲覧端末から取得して記憶し、前記番組選択装置は、さらに、前記番組移動記憶手段に新たに記憶されるコンテンツの閲覧に用いられるであろう閲覧仕様を、前記閲覧履歴移動記憶手段に記憶されている閲覧仕様を用いて推定する番組閲覧仕様推定手段と、前記新たなコンテンツを、前記推定された閲覧仕様に従って変換する番組コンテンツ変換手段とを備えてもよい。
また、好ましくは、前記番組コンテンツ変換手段は、前記新たなコンテンツが前記番組録画手段によって録画されるときに前記変換を行い、前記番組録画手段は、前記新たなコンテンツを前記推定された閲覧仕様で録画してもよい。
この構成によれば、カードメディアへ移動された番組が、どのような表示仕様で閲覧されているかを閲覧履歴とともに記憶させ、家庭内のハードディスクで録画された番組をカードメディアへ移動させる際に、適切な解像度またはフレームレートで移動させることにより、効率的なサイズの動画にすることができる。これにより、カードメディアの記憶容量を効率的に使用することができるとともに、複製または移動するときの時間を節約することが可能になる。
以下、本発明の各実施の形態について、それぞれ図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
上記にも述べたように、番組の視聴履歴(チャンネル選択履歴)を蓄積し、選択された各番組のテキスト情報やメタデータ情報を用いて、ユーザの嗜好を抽出し、将来の番組から各ユーザに応じて番組を推薦する技術が開示されている。しかしながら、例えばテレビがつけっぱなしになっている場合等のように、チャンネルが選択されてテレビで番組が放送されていても、ユーザはテレビを閲覧しているとは限らない。そのため、チャンネルの選択履歴からだけでは、ユーザの嗜好を十分に表現できない場合がある。
また、ハードディスクやDVDの普及により番組を簡単に蓄積し、ランダムにアクセスできるようになってきている。そこで、ユーザによる録画履歴を用いて、どのような番組を録画予約しているかの情報から、ユーザの嗜好を抽出する技術が開示されている。この場合、番組予約録画はユーザの意図で行われるため、テレビのチャンネル選択履歴を用いる場合に比べて、正確な嗜好を抽出することができるようになっている。しかしながら、予約録画履歴だけから、そのユーザの嗜好を抽出しようとすると、誤って録画予約したものや、録画予約したが、あまり好みの番組でなかった場合には、誤った嗜好を抽出してしまう。
そこで、本実施の形態では、録画された番組をどのような閲覧操作で閲覧したかを履歴として蓄積し、ユーザが録画された番組に対して興味があったか否かを推定し、その推定結果からそのユーザの嗜好を抽出することで、新たに得られる番組表から推薦すべき番組を選択する番組選択装置について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る番組選択装置の構成を示すブロック図である。
番組選択装置1100は、ユーザの嗜好に応じて番組を選択するための装置であり、図1に示すように放送受信部1101、番組録画部1102、録画番組閲覧部1103、閲覧操作受付部1104、閲覧操作履歴蓄積部1105、閲覧集中度算出部1106、嗜好抽出部1107、番組情報取得部1108、番組選択部1109、番組録画予約部1110、番組記憶部1111、および操作履歴記憶部1112を備えている。
放送受信部1101は、放送されている番組(コンテンツ)を受信する。番組録画部1102は、受信された番組を番組記憶部1111へ録画する。番組記憶部1111は、番組録画部1102により録画される番組を記憶する例えばハードディスク等の記憶部である。録画番組閲覧部1103は、番組録画部1102で録画されて番組記憶部1111に記憶されている番組(録画番組)を再生する。閲覧操作受付部1104は、録画番組閲覧部1103による録画番組の再生を制御するための閲覧操作をユーザから受け付ける。閲覧操作履歴蓄積部1105は、閲覧操作受付部1104で受け付けされた閲覧操作の履歴を操作履歴記憶部1112へ蓄積する。閲覧集中度算出部1106は、操作履歴記憶部1112に蓄積されている閲覧操作の履歴からユーザの番組に対する閲覧集中度を算出する。嗜好抽出部1107は、閲覧集中度算出部1106で算出された閲覧集中度に基づいてユーザの嗜好を抽出する。番組情報取得部1108は、番組情報(EPG)を取得する。番組選択部1109は、取得されたEPGの中の番組表から嗜好抽出部1107で抽出された嗜好にあった番組を選択する。番組録画予約部1110は、番組選択部1109で選択された番組の予約録画を行う。
図2は本発明の実施の形態1に係る番組選択装置が用いられるハードウエア構成の一例を示す構成図である。このシステムは、放送番組を画面に表示するデジタルテレビ1201、番組選択装置を有するハードディスクレコーダ1202、家庭内の機器と屋外の通信機器を結ぶホームゲートウエイ1203、屋外から遠隔で予約録画等が可能な携帯電話1204、およびハードディスクレコーダ1202の再生を制御する閲覧用リモコン1205を備えている。
このシステムの動作の概要について説明する。ハードディスクレコーダ1202には、ユーザが録画予約した番組が蓄積されており、ユーザはデジタルテレビ1201を用いて番組を閲覧する。番組を閲覧(再生)するときには、閲覧用リモコン1205を用いて興味のないシーンは早送りを行い、興味のあるシーンは何度も閲覧したりする。蓄積されている各番組に対して、このような閲覧操作の履歴を蓄積し、各番組に対する興味度合いを計算し、ユーザの嗜好を抽出する。例えば、野球番組に対して繰り返し視聴するユーザは、野球に興味があると判断し、次回以降の野球に関する番組があれば、自動的に録画することも可能である。逆に、野球番組を蓄積したにもかかわらず、蓄積された日から1ヶ月たっても閲覧しないようなユーザは、野球番組を蓄積したが、野球に対しては興味が小さいと判断し、野球関連の番組を推薦しないようにする必要がある。
次に、上記のように構成された番組選択装置においてユーザの嗜好を抽出する際の動作について説明する。図3は番組選択装置においてユーザの嗜好を抽出する際の動作の流れを示すフローチャートである。
番組録画部1102は、ユーザによってGコードや放送予定時刻とチャンネルが設定されることにより録画予約を行われた番組を番組記憶部1111へ録画する(ステップS101)。また、番組録画部1102は、番組を録画する際には、番組情報取得部1108で取得されたEPG等より番組に関する情報も同時に番組記憶部1111へ蓄積する。ここで、例えば図4に示すような番組が蓄積されているとする。この場合、例えば図4の「ニュースの泉」に関しては、番組に関する情報として、図5に示すように「ニュースの泉」の出演者や、番組の内容についての情報も蓄積されているものとする。
ユーザによって録画された各番組が視聴されたときには、各番組が視聴されたときの機器の制御操作履歴を蓄積する(ステップS102)。すなわち、閲覧操作履歴蓄積部1105は、閲覧操作受付部1104で受け付けされた例えば早送りや巻き戻し等の閲覧操作の履歴を操作履歴記憶部1112へ蓄積する。
図6、7、8、9、10は録画番組が閲覧された際の閲覧操作の例を示す図であり、それぞれ(a)閲覧操作を模式的に示した図、(b)各番組に対応させて操作履歴記憶部1112へ蓄積される履歴の例を示す図である。図6は、録画番組中にCMがある番組の例である。図6に示す例では、番組開始の00分から20分までは通常再生により閲覧し、20分から23分の間はCMだったのでユーザが早送り再生によってとばし、CMが22分までだったがとばしすぎて23分までいったので、23分から22分の時点まではもどしている。その後、22分から30分までは通常再生により閲覧したことを示している。ここで、番組記憶部1111へ蓄積された番組には、各フレームに対して番組コンテンツであるかCMであるかの区分に関する情報が、放送送信側においてあらかじめ付与されているものとする。なお、ステレオ放送であるか否かよりCM区分を検出してもよい。
図7は、例えば録画番組がニュース等の番組の例である。図7に示す例では、番組開始の00分から13分までは通常再生により閲覧し、13分から19分の間は例えば興味のないニュースだったのでユーザが早送り再生によってとばし、19分から24分までは通常再生により閲覧し、再び24分から26分の間は興味のないニュースだったのでユーザが早送り再生によってとばし、その後、26分から30分までは通常再生により閲覧したことを示している。
図8は、例えば録画番組が映画等の番組の例である。図8に示す例では、番組開始の00分から最後の30分まで通常再生により閲覧したことを示している。図9、10は、例えば録画番組が興味のない番組の例である。図9に示す例では、番組開始の00分から02分まで通常再生により閲覧し、02分から30分までユーザが早送り再生によってとばしたことを示している。図10に示す例では、番組開始の00分から02分まで通常再生により閲覧し、02分から04分までユーザが早送り再生によってとばし、その後、閲覧を終了したことを示している。
次に、嗜好抽出部1107は、ユーザによって閲覧された番組が所定の番組数に到達したか否かの判定を行う(ステップS103)。ユーザによってある程度の数の番組(例えば、10番組)が閲覧されていなければ、ユーザの閲覧操作から嗜好を抽出することは難しい。そこで、所定の番組数に満たない場合(ステップS103でNO)には、番組録画および/または閲覧操作の履歴の蓄積を繰り返すことになる。
閲覧した番組が所定の番組数に到達した場合(ステップS103でYES)には、嗜好抽出部1107は、録画された番組に対して、番組記憶部1111に蓄積されている図5に示すような番組に関する情報から番組を特徴付けるキーワードを抽出する(ステップS104)。例えば、図5に示す「ニュースの泉」のような番組であれば、番組を特徴付けるキーワードとして、ジャンル情報として「ニュース」「ドキュメント」、出演者の情報として「田中△△」「鈴木○○」、内容の情報として「日本シリーズ」「外務大臣」「少女殺人事件」等のキーワードを抽出する。なお、このキーワード抽出では、番組にあらかじめ付与されているタグ情報を利用してもよいし、番組の内容を記述したテキスト情報から形態素解析等の処理手法を用いてもよい。また、番組を特徴付けるキーワードをTF−IDF手法のようなキーワードの頻度の統計情報を用いて決定しても構わない。
次に、閲覧集中度算出部1106は、操作履歴記憶部1112に蓄積されている閲覧操作の履歴からユーザの番組に対する興味の度合いを示す閲覧集中度を算出する(ステップS105)。本実施の形態では、各番組での早送り等の操作を使わずに、通常再生で再生された時間の割合を示す通常再生率を番組に対する閲覧集中度として算出する。図6に示す例では、30分のうち2分間は通常再生していない時間が存在するため、通常再生した時間は28分となり、通常再生率は28/30×100=93.3%となる。図6〜図10に示す例のように閲覧された各番組に対して通常再生率を算出すると、図11に示すようにそれぞれ93.3%、73.3%、100%、6.7%、6.7%となる。このように図11に示すような閲覧された各番組に対する通常再生率が、各番組に対する興味の度合いを表現している。
次に、嗜好抽出部1107は、抽出したキーワードに対して、閲覧集中度算出部1106により算出された閲覧集中度に基づいて、ユーザの嗜好としてキーワードの重要度を算出する(ステップS106)。例えば、図5に示すような番組に関する情報を有する番組の閲覧集中度、すなわち通常再生率が、93.8%であった場合には、図5に示す番組に関する情報から抽出された番組のキーワードである、「ニュース」、「ドキュメント」、「田中△△」、「鈴木○○」、「日本シリーズ」、「外務大臣」、「少女殺人事件」などのキーワードに対する重要度を0.938とする。このように嗜好抽出部1107は、閲覧された録画番組ごとに、それぞれ各キーワードに対して重要度を求める。そして、嗜好抽出部1107は、各キーワードに対する重要度の和を算出し、例えば図12に示すようなキーワードと重要度との対応表を作成する。
次に、上記のようにユーザの嗜好が抽出されている状態で、番組推薦の要求があった際の番組選択装置での動作について説明する。図13は番組選択装置において番組推薦の要求があった際の動作の流れを示すフローチャートである。
番組選択部1109は、番組情報取得部1108で取得されたEPGの中の番組表(例えば、現在から1週間後まで)から嗜好抽出部1107で算出されたキーワードに対する重要度に基づいて番組を所定数選択する(ステップS201)。すなわち、番組選択部1109は、番組表のテキストデータの中に含まれるキーワードの重要度の合計が高い番組を順に所定数選択する。例えば、「ニュース」、「鈴木○○」というキーワードが含まれている番組であれば、その番組に対するキーワードの重要度の合計は10.2+7.2=17.4となる。このように番組選択部1109は、ユーザが興味をもちそうな番組を選択することが可能になる。なお、キーワードの重要度の合計は単純な和を計算すると、テキスト内容が多い番組が選択される確率が高くなるため、番組のテキスト量(文字数)に対する割合で計算してもよい。
番組録画予約部1110は、番組選択部1109により選択された番組が、録画予約設定されているか否かを検出する(ステップS202)。ここで、番組選択部1109により選択された番組すべてが録画予約設定されている場合(ステップS202でYES)には、処理を終了する。なお、録画予約設定されているか否かは、例えばハードディスク録画装置やDVD録画装置において、チャンネル番号と録画日時と時間の照合で判断することができる。
一方、番組選択部1109により選択された番組の1つでも録画予約設定されていない場合(ステップS202でNO)には、番組録画予約部1110は、番組選択部1109により選択された番組の中で録画予約されていない番組を推薦番組としてテレビや携帯電話等の画面に表示する(ステップS203)。例えば、図14に示すように推薦番組をテレビ画面に表示する。また、携帯電話1204等の画面であれば、図15に示すように推薦番組を表示する。
番組録画予約部1110は、表示した推薦番組の録画がユーザによって選択されたか否かを判定する(ステップS204)。ここで、ユーザによって録画が選択されなかった場合(ステップS204でNO)には、処理を終了する。
一方、ユーザによって録画が選択された場合(ステップS204でYES)には、番組録画予約部1110は、ユーザによって録画が選択された推薦番組の録画予約設定を行う(ステップS205)。例えば、携帯電話1204で録画予約設定が行われた場合には、ホームゲートウエイ1203等を介してハードディスクレコーダ1202にメール等で知らせることにより、遠隔で録画予約設定を行う。
以上のように、ユーザが録画した番組の閲覧操作履歴を用いて、ユーザの嗜好を抽出しているので、ユーザの嗜好にあった番組を選択することが可能になる。例えば、録画予約履歴だけを用いてユーザの嗜好を抽出する従来の装置のように、閲覧した結果気に入らなかった番組に近い番組が録画予約設定されるということがなくなる。また、テレビのチャンネルの選択履歴だけを用いてユーザの嗜好を抽出する従来の装置のように、テレビのチャンネルが選択されているが、誰も見ていない番組があった場合に適切な嗜好が抽出できず、適切な番組推薦が行えないという課題を解決できる。
なお、本実施の形態では、ハードディスクレコーダに付属するリモコン等を用いた操作の履歴を蓄積したが、例えば携帯電話の赤外線通信を使ったリモコンを用いても構わない。この場合、ユーザの特定をすることができ、ユーザ毎に番組を推薦することができるようになる。
また、本実施の形態では、閲覧集中度算出部1106は、通常再生で再生された時間の割合を示す通常再生率を、一律に番組に対する閲覧集中度として算出しているが、これに限られるものではない。例えば、ニュース番組等の場合は、ユーザの気に入ったニュースのみを閲覧し、ドラマ等の場合は、通常、すべてのシーンを再生することが多い。そこで、番組のジャンル(ニュース、ドラマ等)によって番組の集中度を算出する方法を用いてもよい。例えば、ニュース等の場合には、70%の通常再生率の場合には、十分に興味があると判断し、ドラマ等のジャンルの場合には、90%の通常再成率がなければ興味があると判断しないような関数を番組ジャンルごとに設定してもよい。また、ジャンルだけでなく、宣伝(CM)等の入るチャンネルと宣伝(CM)が入らないチャンネル、さらにはCM除去機能を用いて録画した番組とで区別して閲覧集中度を計算してもよい。これにより、ジャンルやチャンネルに応じた閲覧集中度が計算され、より、ユーザの嗜好にあった番組選択が可能になる。また、例えば同じ番組を2回閲覧した場合には、ユーザの重要度が高いとして閲覧集中度を加算または最高値に設定しても構わない。
また、録画された番組が長時間の番組の場合には、その番組を閲覧するユーザは、トイレ等の閲覧以外の用事があった場合には、番組再生を一時停止させてから用事を行い、その後、用事をすませてから番組の再生を再開する(図16参照)。一方、集中して閲覧しない番組の場合には、長時間の番組であった場合には、途中で用事があった場合にも、再生を一時的に止めることなく、番組を再生したまま用事を行うことがある。そこで、所定の値(例えば2時間以上)の録画番組の再生履歴から番組集中度を算出する場合、すなわち、連続再生時間が所定の値より大きいときには、番組が連続的に再生されている場合、番組を集中して閲覧していないと判断することも可能である。また、CM等が番組の途中に挿入されている場合には、CMが再生されるたびに、早送りを行う方が、番組を集中して閲覧していると判断することも可能である。
また、本実施の形態では、家族で利用するハードディスクに蓄積されたコンテンツの操作履歴を用いて、新たな番組を推薦する技術について述べたが、ハードディスクを論理的に分割し、分割した各領域とユーザを対応付けすることで、各ユーザごとに番組の推薦を行うことが可能になる。例えば、120Gバイトのハードディスクに対して、3人家族である「お父さん」、「お母さん」、「子供」ごとに、40Gバイトずつハードディスクを割り当て、各領域に蓄積された録画番組毎に嗜好を抽出することで、家族の各人毎に番組の推薦が可能になる。また、推薦された番組の情報を表示する端末として、テレビの画面でなく、各人の携帯電話等の端末を利用することにより、家族間のプライバシーを考慮した番組の推薦が可能になる。
また、本実施の形態では、閲覧集中度算出部1106は、通常再生で再生された時間の割合を示す通常再生率を番組に対する閲覧集中度として算出しているが、これに限られるものではない。例えば、閲覧集中度算出部1106は、早送りや逆戻し等の閲覧操作の履歴の回数を用いて番組に対する閲覧集中度を算出してもよい。この場合、例えば図17に示すように、1つの番組の中で操作された早送りや巻き戻しの回数に応じてあらかじめ閲覧集中度を設定しておけばよい。
さらに、閲覧集中度算出部1106は、番組を録画してから閲覧されるまでの時間を計測し、この時間を用いて番組に対する閲覧集中度を算出してもよい。この場合、例えば図18に示すように、番組を録画してから早く閲覧する番組は、ユーザにとって重要な番組であると判断し、その番組に対する閲覧集中度を大きくすることができる。
さらに、閲覧集中度算出部1106は、1つの番組を録画してからその番組を消去するまでの時間を計測し、この時間を用いて番組に対する閲覧集中度を算出してもよい。この場合、例えば図19に示すように、番組を録画して、一度、閲覧したらすぐに消去するような番組は、ユーザにとってはあまり重要でない番組であると判断してもよい。逆に、録画した番組を長年にわたり蓄積したままにしておく場合には、その番組が重要であると判断することができる。
また、休日に録画したのであれば録画した番組をすぐに閲覧することは可能であるが、平日であれば録画した番組をすぐに閲覧することは難しい。そこで、カレンダー情報と番組が録画されてから閲覧されるまでの時間を考慮してユーザにとって重要な番組であるか否かを判断してもよい。また閲覧できる時間は、学生や主婦、サラリーマン、自営業の労働者等、個人のライフスタイルによって異なるためユーザごとに閲覧できる時間帯を設定し、その時間帯において、複数の番組が録画されていた場合に、どの番組から閲覧したかの情報を利用してユーザにとって重要な番組を決定してもよい。
また、本実施の形態では、録画番組を閲覧するときの操作の履歴から、その番組に対する閲覧集中度を算出しているが、さらに、録画番組を閲覧した後に、図20に示すように、今後、関連番組をチェックするか否かをユーザに選択させることにより、その番組に対する重要度を入力させてもよい。また、興味があるか否かだけでなく、好みの度合いを入力させてもよい。
また、上記の番組の通常再生率、閲覧時の操作回数、録画してから閲覧するまでの時間、録画してから消去するまでの時間、録画してから消去するまでの閲覧回数、閲覧後の興味の度合い入力については、1つだけで閲覧集中度を算出するのではなく、それらを組合せて閲覧集中度を算出してもよい。
また、本実施の形態では、録画された番組の閲覧操作履歴を蓄積しておくことにより、ユーザが興味をもつ番組の推薦を行った。一方で、ハードディスクが大容量化すると、多くの番組を蓄積できるようになるが、反面、蓄積したが、あまり閲覧しない番組も蓄積されたままになることがある。そこで、録画された番組の視聴履歴を蓄積しておくことにより、一度、蓄積した番組で、一定期間閲覧しない番組に関しては、ハードディスクの容量を確保するために、消去することをユーザにすすめることができる。また、解像度を変更して圧縮して蓄積することをユーザにすすめることもできる。
また、本実施の形態では、録画された番組の閲覧操作履歴として早送りや巻き戻し等の閲覧操作の例で説明しているが、これに限られるものではない。さらに、録画された番組の編集作業を番組に対する操作履歴として蓄積し、その編集作業を番組に対する興味の度合いを算出してもよい。例えば、録画された番組に対してCMの部分を削除し、番組内容の部分だけをつなぎ合わせる等の操作を行った番組およびそのジャンルについては、ユーザが十分に興味を持っていると判断することができる。さらに、ハードディスクに蓄積した番組をDVD等の持ち歩きできるメディアや、ハードディスクの容量に依存せずに永久に保存できるメディアにコピーが行われた場合には、その番組に対してユーザが十分に興味を持っていると判断することができる。さらには、ハードディスク等に蓄積された番組を同一の解像度(圧縮率)でDVD等のメディアにコピーが行われた場合にも、その番組に対してユーザが十分に興味を持っていると判断してもよい。さらに、録画された番組を閲覧してから消去するまでの時間を計測し、その値に応じて閲覧集中度を計算してもよい。例えば、閲覧した後すぐに消去した番組と、閲覧してからも再度閲覧する可能性がある、または、家族の他のユーザに閲覧をすすめるために消去しなかった番組とでは、その番組に対する嗜好や重要度の度合いが異なる。番組の閲覧を終了してから消去するまでの時間も閲覧操作履歴として蓄積することにより、番組に対する閲覧者の嗜好を抽出することが可能になる。
(閲覧集中度が高い番組を再録画する実施の形態1の変形例1)
また、本実施の形態では、録画されている各番組の閲覧集中度からユーザの嗜好を抽出して、番組の自動録画を行う例について記載した。録画されている番組において閲覧集中度が高い番組は、ユーザが好んで閲覧する番組である。一方、放送インフラの変化やインターネットの普及により、同一番組を、録画したときよりも高精細な動画で配信されることもある。特に、放送においては、従来までのアナログ放送で放送されていたときに比べ、デジタル放送になることにより同じ番組であっても、高精細、高解像度の番組が放映されることとなる。
そこで、録画されている番組において閲覧集中度が高い番組に関しては、同一番組が放送されたときには、録画されている解像度(640ドット×480ドット等)、フレームレート(1秒あたりの表示画像数)よりさらに高精細な動画として再蓄積することが可能なことがある。録画された番組を閲覧する前は、ユーザの嗜好にあった番組か否かがわからないため、あまり高精細での録画を行わなかったが、録画された番組を閲覧した後にユーザの嗜好にあった番組であるものも存在する。そこで、再び同一の番組が放送されたときには、その番組を、すでに録画している仕様に比べ高精細に録画したいという欲求がユーザにおこることがある。そこで、本実施の形態においては、ユーザの閲覧集中度をもとにユーザの録画されている番組に対する嗜好を抽出し、再び同一の番組が放送された場合には、すでに録画されている録画仕様に比べ高精細な録画が可能なときには、自動的に録画しなおす装置を提供するものである。
本録画装置のシステム構成の例を図21に示す。図21の録画装置は、放送受信部5001、番組録画部5002、番組記憶部5003、閲覧操作受付部5004、録画番組閲覧部5005、閲覧操作記憶部5006、閲覧集中度算出部5007、番組選択部5008、番組情報受信部5009、番組情報監視部5010から構成されている。各モジュールの動作について説明する。
放送受信部5001、番組録画部5002、番組記憶部5003、閲覧操作受付部5004、録画番組閲覧部5005、閲覧操作記憶部5006、閲覧集中度算出部5007に関しては実施の形態1と同様の動作を行うため説明を省略する。
ただし、番組記憶部5003においては、番組を録画したときの録画仕様に関しては、図22の録画仕様として蓄積されているものとする。録画仕様とは、例えば、蓄積されている番組の解像度、フレームレートに関する情報である。さらに、色数(256色、フルカラー等)の情報に関しても蓄積されていてもよい。このように蓄積されている録画番組に対して、表示する端末の仕様が低いときには、その性能に合わせて表示することとなる。例えば、表示端末のフレームレートが40fpsの場合には、20fpsで蓄積された録画番組は、同じフレームを2回利用して端末では表示する。これにより、表示端末が40fpsの高精細端末であっても、その性能が十分に活かしきれなくなる。
また、本変形例の閲覧集中度算出部5007で算出される各番組の閲覧集中度は、録画されている番組を閲覧するのに要した時間で表現する。具体的には、例えば、
閲覧集中度(通常再生率)
=(所定の番組の再生時間)/(所定の番組の録画時間)
で算出する。例えば、55分の番組を「早送り」や「再生」等の操作により、45分間で閲覧した場合には、45/55=81.8%として計算してもよい。「早送り」操作で短い時間で閲覧した場合には、55分の番組であっても10分で閲覧し終わり、別の番組の閲覧をはじめる場合がある。このときの閲覧集中度は、10/55=18.2%となる。このように、一つの番組を長い時間をかけて閲覧した場合には、閲覧集中度は高くなる傾向にある。また、番組を表示した端末の性能として、表示端末の解像度・フレームレートも同時に蓄積されていたとする。なお、複数の表示端末で再生された場合においては、閲覧時間が長い端末での端末性能が蓄積される。これらの表示端末の性能を利用して閲覧集中度を算出してもよい。
番組選択部5008は、閲覧集中度が所定の値より高い番組を選択する。例えば、図22に示すように、番組記憶部5003において5つの番組が録画されていたとする。このとき、各番組をユーザが閲覧した履歴が蓄積されている閲覧操作記憶部5006の情報から、図22に示す各番組の通常再生率が計算されたとする。このとき、閲覧集中度が所定の値(例えば90%)を超える値のものについては、ユーザが集中して閲覧している番組であると判断し、これらの番組を監視番組として選択する。図22の例においては、「川の流れ」と「めだかの学校」という番組タイトルの番組が選択される。
番組情報受信部5009は、現在時刻以降の将来に放送される番組に関する情報を受信する。番組情報の受信は、放送波に多重化されて配信される場合もあるし、インターネット等のネットワークを用いて配信される場合もある。
番組情報監視部5010は、番組選択部5008で選択された番組に関連する番組が番組情報受信部5009で受信された場合に、ユーザに知らせる、または、自動録画設定を行う等の操作を行う部分である。図22の例においては、「川の流れ」と「めだかの学校」が監視番組として選択されたため、番組情報受信部5009において後日放送されることがわかった場合には、その番組を現在、録画されている番組と置き換えることにより、高精細な動画になるか否かを判定する。例えば、「川の流れ」の番組の再放送があることがわかった場合に、現在、録画されている「川の流れ」は、640×480の解像度で20fpsのフレームレートで蓄積されているため、これらの録画仕様よりも、さらに高精細に録画することが可能な否かを判断し、高精細な録画が可能な場合においては、録画予約を行う。
以上の動作を図23のフローチャートを用いて説明する。ただし、閲覧操作記憶部5006へ録画された番組の閲覧操作を記憶させるまでの動作は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。はじめに、閲覧集中度算出部5007において、録画されている各番組の閲覧集中度を算出する(S5201)。その結果、図22に示すように各番組に対する閲覧集中度が算出される。番組選択部5008において、閲覧集中度が所定の値(90%)より高い値の番組を選択する(S5202)。所定の値より高い番組がない場合には、S5201へ戻る。S5202で選択された番組の録画仕様を検索する(S5203)。図22の例においては、「めだかの学校」と「川の流れ」が選択され、各番組の録画仕様は、解像度が640×480とフレームレートが20fpsとなっている。
S5203で選択された番組のタイトルを番組情報監視部5010で監視番組として登録する(S5204)。番組情報受信部5009において監視番組の情報を受信したか否かを判断する(S5205)。監視番組の放映時間等を受信した場合には、すでに録画されている録画モードよりも高精細な録画が可能か否かを判断する(S5206)。高精細な録画が可能な場合には、番組録画部5002へ録画予約登録を行う(S5207)。
以上の動作を行うことにより、ユーザが集中して閲覧する録画番組に関しては、自動的に高精細な録画予約を自動的に設定することが可能になる。
なお、本変形例の実施の形態においては、1つの録画機器において、閲覧集中度が高い録画されている番組について、再放送等があった場合にさらに、高精細な録画を行うものである。しかしながら、近年、ハードディスクレコーダ等の録画機器の技術の進歩により、さらに、高精細な録画が可能になってきている。そのため、各家庭においては、従来までの録画機器に比べて高精細な録画が可能な機器を購入し、家庭において複数の録画性能が異なる機器が設置されている場合がある(図24)。この場合に、従来までの録画機器で録画した番組よりも高精細な録画が可能であり、さらに、番組集中度が高い番組(ユーザが好んで閲覧している番組)が再び放送される場合においては、自動的に高精細な録画ができる機器で録画することが可能になる。このようなシステムの構成の例を図25に示す。
図25の番組録画システムは、5401から5410のモジュールは、図21の5001から5010のモジュールと同一である。図25のシステムにおいては、さらに、第1の放送受信部5411、第1の番組録画部5412、第1の番組記憶部5413、第1の閲覧操作受付部5414、第1の録画番組閲覧部5415、第1の閲覧操作記憶部5416をもつ。5411から5416は、第1の番組録画装置であり、番組の録画および録画された番組の閲覧操作を記憶している。5401から5410は、第2の番組録画装置であり、第1の番組録画装置よりも高精細な録画が可能な機器となっている。
第2の番組録画装置における閲覧集中度算出部5407は、第1の番組録画装置で録画された番組の録画仕様および、録画された番組の閲覧操作を参照し、各番組に対するユーザの閲覧集中度を算出する。さらに、閲覧集中度が高い番組で、さらに、第2の録画機器を用いることにより、高精細な録画が可能であれば、第2の録画機器によって、番組監視部5410へ登録され、番組が放映された場合には、第2の録画機器によって録画される。
以上の構成により、録画性能が異なる複数の録画機器が家庭内に設置された場合に、一方の録画機器で録画した番組の閲覧集中度が高く、ユーザの嗜好にあった番組の場合には、自動的に再録画が可能になる。
また、本実施の形態では、番組の閲覧履歴から、ユーザの番組に対する嗜好を抽出し、番組の自動選択を行った。このようにして自動選択された番組をハードディスク等に蓄積することで、ユーザは録画予約の操作なしで、多量な番組を自動的に録画することが可能になるため、多量な番組が自動的に蓄積されることとなる。多量な番組の中から、閲覧すべき番組の順位をつけるとき、番組の分類に、各番組に対する閲覧履歴を用いてもよい。
また、本実施の形態では、番組の閲覧履歴から、ユーザの番組に対する嗜好を抽出し、番組の自動選択を行った。さらに、録画された番組の閲覧履歴を利用することで、番組放送時間とは異なる、番組の実際の閲覧時間を測定することが可能である。例えば、55分間のドラマであっても、最初のテーマ曲の部分や途中のCMの部分を早送りで再生して閲覧することで、実際には、40分間で閲覧が可能になることもある。そこで、ユーザが閲覧できる時間を設定した場合に、番組に対する閲覧履歴を利用して、蓄積されているどの番組から閲覧すべきかを判断することが可能になる。例えば、55分間のニュースが蓄積されていたとしても、閲覧者は、過去、蓄積されたニュースに関しては、最初の部分しか閲覧せず、10分間で閲覧を完了していた履歴が蓄積されていたとする。このとき、ユーザの閲覧にあてられる時間が15分間であったとしても、このニュース番組を閲覧可能な番組として選択することが可能となる。特に、会議の合間や電車やバス等の交通機関で、録画されている多量な番組から所定の時間内で閲覧できる番組を選択する際には、有効である。
(閲覧集中度を用いて録画している番組の閲覧時間を推定する実施の形態1の変形例2)
実施の形態1においては、閲覧履歴を利用して各番組に対する閲覧集中度を算出し、ユーザの嗜好を推定した後に新たに録画する番組の選択を行っていた。さらに、ユーザの録画されている番組の閲覧履歴から、録画されている番組の閲覧に必要な時間を推定し、録画されている番組を閲覧集中度に応じて分類することで、録画されている番組の選択に用いることが可能になる。
特に、録画されている番組が多量に存在する(50番組を超えるような)ときに、ユーザはどの番組から閲覧したらいいかを判断する必要がある。それらの番組をすべて閲覧しようとすると多量な時間が必要になる。しかしながら、録画されている番組については、ユーザが興味のない部分については、早送り等の機能を利用して閲覧時間を節約することが可能になる。そこで、過去の閲覧した番組の履歴から閲覧集中度を算出し、各ジャンルの番組に対して、ユーザが各番組を閲覧するのに必要な時間を推定する。
上記のシステムを実現するためのシステム構成の例を図26に示す。図26の番組情報表示装置は、放送受信部5501、番組録画部5502、番組記憶部5503、閲覧操作受付部5504、録画番組閲覧部5505、閲覧操作記憶部5506、閲覧集中度算出部5507、閲覧所要時間推定部5508、番組情報表示部5509から構成されている。以上のように構成された番組情報表示装置の各モジュールの動作内容について説明する。ただし、5501から5507は実施の形態1と同様の動作を行うため説明を省略する。
閲覧所要時間推定部5508は、録画されている番組を閲覧するのに必要な時間を閲覧集中度算出部5507で算出された結果をもとに推定する。具体的には、例えば、図27(a)に示すように、各番組に対して、通常再生がされた時間をもとに、通常再生率を算出する。次に、各ジャンルごとに、通常再生率の値の平均値を算出する。その結果、図27(b)に示すように、ジャンルごとに、通常再生率の平均値を算出する。
さらに、番組記憶部5503に記憶されている番組について、閲覧所要時間推定部で推定した各ジャンルごとの通常再生率を用いて、各番組の閲覧に必要な時間を推定し表示する。例えば、図28に示すように、まだ閲覧していない「川の流れ」という番組に関しては、ジャンルがドラマであるため、録画時間が55分であるが、過去の閲覧履歴から、このユーザが通常再生を行う時間の割合が94%であるため、55分×0.97=52分により、推定閲覧時間として52分を提示する。また、同様に、通常再生率が算出されているジャンルの番組に関しては、推定閲覧時間を番組情報とともに表示する。なお、本例においては、ジャンル毎に閲覧推定時間を算出したが、番組のタイトルごとに通常再生率を算出し推定閲覧時間を提示してもよい。例えば、連続ドラマである場合には、前回までの通常再生を行った時間から、まだ閲覧していない番組の推定閲覧時間を算出してもよい。
番組情報表示部5509は、閲覧所要時間推定部5508で推定された時間に基づき、録画されている番組の情報を表示する。その結果、図28のような録画番組リストを表示することが可能である。また、閲覧所要時間推定部で推定された時間順に録画されていてまだ閲覧していない番組を順に表示してもよい。
以上の動作を図29のフローチャートを用いて説明する。ただし、閲覧操作記憶部5506へ録画された番組の閲覧操作を記憶させるまでの動作は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。閲覧集中度算出部5507において、閲覧操作記憶部5506に記憶されている履歴の情報を基に、閲覧集中度(通常再生率)を算出する(S5801)。その結果、各番組ごとの通常再生率が算出され、さらに、各番組のジャンルごとの通常再生率を図27に示すように算出する(S5802)。次に、番組記憶部5503において、ユーザによって閲覧されていない番組があるか否かを判断する(S5803)。閲覧されていない番組がない場合には、フローを終了する。閲覧されていない番組がある場合には、その番組のジャンルを調べ、閲覧集中度算出部5507で算出された通常再生率より閲覧に必要な時間を推定する(S5804)。閲覧に必要な時間が推定されると、番組情報表示部5509において番組情報を表示する(S5805)。
以上の動作の結果、録画されている番組に関して、過去の録画番組の閲覧履歴から、録画されているがまだ閲覧されていない番組を閲覧するのに必要に時間を推定し、ユーザに対して表示することが可能になる。これにより、ユーザが閲覧する時間が限られているときには、録画されている番組から、どの番組を閲覧するかの指針として利用することが可能になる。
また、本変形例では、番組ごとの推定閲覧時間を示す録画番組リストを表示したが、さらに、視聴にあてられる時間をユーザから受け付け、推定閲覧時間の合計がその時間を越えない番組を閲覧推薦番組としてユーザに提示することも考えられる。視聴にあてられる時間としてユーザが、例えば外出までに余った時間である70分間を指定した場合、図28の録画番組リストによって推定閲覧時間の合計が64分と示される2つの番組「川の流れ」と「プロ野球 Y対G」が推薦され、そのユーザはその推薦に応じて外出までにちょうどその2つの番組を閲覧することができる。
また、本実施の形態では、番組毎の閲覧履歴を蓄積していたが、さらに、番組の閲覧順序を蓄積しておいてもよい。これにより、閲覧者の閲覧順序に対する傾向を抽出することが可能になる。例えば、1ヶ月蓄積された番組に対して、放映された順序で番組を閲覧するユーザAと、蓄積されている番組から月曜日の9時のドラマを全部閲覧した後に、水曜日のニュースを閲覧するユーザBが存在したとする。このとき、多量に蓄積された番組から、閲覧する番組を選択する際、過去のユーザの閲覧順序を参照することで、蓄積されている番組の表示順序を変更し、ユーザが蓄積されている番組を選択しやすくすることも可能になる。また、蓄積されているある番組の閲覧を終了した際に、「次に○○○を閲覧してはいかがですか」等のメッセージとともに、次の閲覧しそうな番組を推薦してもよい。特に、自動録画機能等によって多量な番組が蓄積されているときには有効である。
また、特許文献3において蓄積された番組の視聴履歴をネットワークを介して収集し、リアルタイムに放映されている番組だけでなく蓄積された番組に対しても閲覧履歴を収集することで、ユーザが視聴したい番組中の領域をセンターで把握する技術について開示している。特に、番組に対して早送りや巻き戻し等の操作が行われた場合に、その部分を検出することで番組にCM等を挿入する領域の検出に役立てようとするものである。よって、ユーザが通常再生するシーンを検出することが目的である。
これに対して、本発明では、録画された番組の早送りや巻き戻し等の閲覧操作だけでなく、録画された番組を録画された日時から閲覧されるまでの時間や、録画された番組の閲覧回数や、閲覧した端末に関する情報など、録画された番組に対するユーザの操作情報と、番組のカテゴリーや内容等の情報を用いて、ユーザの興味を抽出し、大量の番組から興味ある番組を選択したり、番組を録画したりすることを目的とする。よって、録画された番組の閲覧操作だけでなく、録画された番組内容に関する情報が必須となり、これらの情報を利用してユーザの興味を推定するものである。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、録画された番組の閲覧操作履歴から、ユーザの嗜好にあった番組を選択する装置について述べた。さらに、ユーザが好む番組を選択するとともに、選択された番組を蓄積するときには、その番組を蓄積する際の解像度を決定する必要がある。例えば、携帯電話等で閲覧するのであれば、あまり解像度を必要としないため、録画するときには、解像度を低めで録画するので十分である。一方、お気に入りの番組をホームシアター等でじっくり閲覧するのであれば、高い解像度で蓄積すべきである。
従来、特許文献4において、番組の属性に応じて録画する番組の解像度の決定や、ユーザの嗜好に応じて番組記録時の解像度(ビットレート)を決定することが記載されている。しかしながら、ユーザの番組の選択履歴等からだけでは、十分な嗜好を抽出することができず、録画番組の閲覧操作履歴から嗜好を抽出する必要がある。また、番組を蓄積する際の解像度を低くするのは、ユーザの興味だけから判断することはできない。例えば、お気に入りのドラマの番組を普段の出勤の車両で閲覧しているユーザは、家庭内で蓄積した番組を車載表示装置へ転送するために容量が少ない方が便利なことがある。そのため、毎日、閲覧している番組であっても高解像度で蓄積された番組の容量が大きくなると、ネットワークやモバイルメディアを介して家庭外へ番組を持ち出すのが不便となる。
そこで、本実施の形態では、ユーザの番組の閲覧履歴だけでなく、視聴している端末での解像度の履歴を利用して、番組を蓄積する際の解像度を決定する場合について説明する。
図30は、本発明の実施の形態2に係る番組選択装置の構成を示すブロック図である。なお、図1に示す番組選択装置と同様の部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
番組選択装置1300は、番組を蓄積する際の解像度を決定するための装置であり、図30に示すように放送受信部1101、番組録画部1102、録画番組閲覧部1103、閲覧操作受付部1104、閲覧操作履歴蓄積部1301、閲覧集中度算出部1302、番組情報取得部1108、番組録画予約部1303、番組記憶部1111、操作履歴記憶部1112、閲覧端末情報検出部1304、および書き込み部1305を備えている。
閲覧端末情報検出部1304は、録画番組が閲覧された端末情報を検出する。閲覧操作履歴蓄積部1301は、閲覧操作受付部1104で受け付けされた閲覧操作の履歴、およびを閲覧端末情報検出部1304で検出された閲覧端末に関する情報を操作履歴記憶部1113へ蓄積する。閲覧集中度算出部1302は、操作履歴記憶部1112に蓄積されている閲覧操作の履歴、および閲覧端末に関する情報からユーザの番組に対する閲覧集中度を算出する。番組録画予約部1303は、閲覧集中度算出部1302で算出された閲覧集中度に基づいて、番組を蓄積する際の解像度を決定する。書き込み部1305は、番組記憶部1111に記憶されている番組(録画番組)を携帯型メディアに複製または移動する。
図31は本発明の実施の形態2に係る番組選択装置が用いられるハードウエア構成の一例を示す構成図である。このシステムは、放送番組を画面に表示するデジタルテレビ3001、番組選択装置を有するハードディスクレコーダ3002、家庭内の機器と屋外の通信機器を結ぶホームゲートウエイ3003、ハードディスクレコーダ3002に録画した番組を他の端末でも閲覧するために取り出すための携帯型メディア(例えばSDカード等)3004、屋外から遠隔による予約録画や携帯型メディアでとりだした番組が再生できる携帯電話3005、および車両等に装着された表示機で携帯型メディア3004に蓄積された番組を再生できる車載ディスプレイ3006を備えている。
このシステムの動作の概要について説明する。ハードディスクレコーダ3002には、ユーザが録画予約した番組が蓄積されており、デジタルテレビ3001を用いて番組を閲覧する。ハードディスクレコーダ3002で蓄積された番組は、携帯型メディア3004で取り出すことができ、携帯電話3005や車載ディスプレイ3006で閲覧することが可能である。携帯型メディア3004にはハードディスクレコーダ3002で録画された番組が蓄積されていると同時に、携帯電話3005や車載ディスプレイ3006で番組が閲覧された場合には、その閲覧履歴と閲覧された端末に関する情報を蓄積するように構成されている。携帯型メディア3004に蓄積された閲覧履歴を用いて、次回の関連番組を蓄積するときには、その番組をどの解像度で蓄積すべきかを判断することができるように構成されている。
本実施の形態は、実施の形態1と異なり、携帯型メディア3004を利用して家庭内のテレビの端末だけでなく、携帯電話や、車載ディスプレイでの閲覧が可能な構成としている。そのため、実施の形態1の閲覧操作履歴の情報に加え、どの端末で閲覧(再生)したかの情報を携帯型メディア3004に蓄積する。図32は携帯型メディア3004に蓄積されているデータを示す図である。携帯型メディア3004には、図32に示すように「閲覧端末」、「番組のタイトル」、および「閲覧開始時刻」についての情報と、「閲覧履歴」の格納先を示す携帯型メディア3004内のアドレスが記載されている。さらに、そのアドレスには「閲覧履歴」として、実施の形態1と同様に閲覧履歴が記載されている。
なお、閲覧端末に関しては、あらかじめID登録が行われており、閲覧端末IDが蓄積されていてもよい。また、閲覧端末の画面の大きさ等の情報だけが記録されていてもよい。例えば、家庭内テレビであれば32インチであり、携帯電話であれば3インチ等のサイズだけが記録されていてもよい。また、画面の大きさとして大中小だけの区分でもよいし、例えば600×480等のように解像度が記録されていてもよい。すなわち、端末の性能や画面サイズを特定することができる情報であればよい。
次に、上記のように構成された番組選択装置において閲覧集中度を算出する際の動作について説明する。図33は番組選択装置において閲覧集中度を算出する際の動作の流れを示すフローチャートである。なお、番組の録画処理(ステップS101)から所定の番組数に到達したか否かの判定処理(ステップS103)までは、実施の形態1と同様の処理であるために、説明を省略する。
所定の番組数に到達したか否かの判定処理(ステップS103)において閲覧した番組が所定の番組数に到達したと判定された場合(ステップS103でYES)には、閲覧集中度算出部1106は、操作履歴記憶部1112に蓄積されている閲覧操作の履歴からユーザの番組に対する興味の度合いを示す閲覧集中度を算出する(ステップS301)。本実施の形態では、閲覧集中度算出部1106は、あらかじめ設定された例えば図34に示すような閲覧端末と閲覧集中度との対応表を用いて、閲覧された端末に応じて番組に対する閲覧集中度を算出する。ここでは、例えば、家庭内のDVDで閲覧された場合には、ユーザが番組に対して集中していた度合いが高いと判断し、閲覧集中度を5としている。逆に、車載ディスプレイで閲覧した場合には、運転中に閲覧したと推測されるため、番組に対しては、あまり集中していなかったと判断し、閲覧集中度を1としている。
なお、例えば連続ドラマのような番組では、その番組の各回ごとに算出された閲覧集中度の平均を算出し、平均閲覧集中度として算出する。図35は、各番組に対して算出された平均閲覧集中度の一例を示す図である。
図35に示す例では、「青春の影」というドラマの平均閲覧集中度が4.2となっている。これは、主に、家庭内のDVDで閲覧していることによる結果である。これに比べ、「赤い疑惑」というドラマの場合には、携帯電話や車載ディスプレイで閲覧しているため平均閲覧集中度が1.5となっている。一般に、ニュース等のコンテンツに対しては、番組閲覧時に画質や解像度をこだわらないために、平均閲覧集中度が低くなる傾向にある。一方、映画等のコンテンツは、保存版として蓄積したいために、家庭内で閲覧することが多く、平均閲覧集中度が高くなる傾向がある。また、ドラマ等の場合には、気に入った俳優(女優)等が出演している場合には、平均閲覧集中度が高くなることが多く、ストーリーだけを確認したいドラマであれば、平均閲覧集中度が低くなることが多い。
次に、上記のように番組に対する閲覧集中度が算出されている状態で、番組録画予約があった際の番組選択装置での動作について説明する。図36は番組選択装置において番組録画予約があった際の動作の流れを示すフローチャートである。
番組録画予約部1303は、録画予約が設定された番組について、閲覧集中度算出部1302によって閲覧集中度または平均閲覧集中度算出されているか否かを判定する(ステップS401)。この判定の結果、閲覧集中度または平均閲覧集中度が算出されている場合(ステップS401でYES)には、番組録画予約部1303は、その平均閲覧集中度に応じて番組を蓄積する際の解像度を決定する(ステップS402)。ここでは、番組録画予約部1303は、例えば平均閲覧集中度が4以上の場合には最も高解像度(XP)とし、2以上4未満の場合には標準の解像度(SP)とし、2未満の場合には低い解像度(EP)と決定する。一方、上記判定の結果、閲覧集中度または平均閲覧集中度が算出されていない場合(ステップS401でNO)には、あらかじめ設定されている解像度、または現在設定されている解像度に決定する(ステップS403)。
以上のように、蓄積された番組をどのような解像度の端末で閲覧したかの履歴を利用して番組を録画するときの解像度を決定しているので、ユーザのニーズにあった解像度で番組を録画することが可能となる。また、ユーザが録画予約時に解像度を設定する場合であっても、どの解像度で蓄積すべきかの指針を与えることが可能になる。特に、システムが番組を選択して録画予約する場合には、平均閲覧集中度の値を用いて解像度を決定しているので、ユーザのニーズにあった解像度で番組を録画するのに有効である。
また、家庭内の大画面で閲覧される場合には、閲覧に十分な画質で蓄積しておく必要があるが、携帯電話や車載ディスプレイで閲覧されるコンテンツに関しては、解像度は低くてもよいと判断することができる。これにより、モバイルで閲覧するコンテンツについては、解像度を下げることができ、携帯型メディアの限られた容量しかもたない場合でも効率的にコンテンツを蓄積することができる。また、ネットワークを介して閲覧する場合であっても、携帯電話や車載ディスプレイで閲覧するコンテンツに対しては、低い解像度で蓄積することにより、高速にコンテンツをダウンロードすることができるようになる。
なお、本実施の形態では、各番組のタイトルに応じて、閲覧集中度を算出したが、これに限られるものではない。例えば、図37に示すように「ニュース」、「ドラマ」、「映画」等の各番組のジャンル情報に対して閲覧集中度を算出し、この閲覧集中度に基づいて録画するときの解像度を決定してもよい。また、EPGの情報を利用して、各番組に出演している出演者ごとに閲覧集中度を算出し、出演者に応じて番組録画のときの解像度を決定してもよい。
また、本実施の形態では、閲覧端末の情報を用いて番組を録画するときの解像度を決定したが、実施の形態1と同様に閲覧操作履歴を用いて番組の推薦を行う場合に利用してもよい。例えば、番組の推薦を行う際に、推薦を行う番組の閲覧集中度に応じて録画するときの解像度を決定し、図38に示すように推薦を行う番組のタイトル、日時等とともに、決定した解像度を「モード」として表示させることができる。また、携帯電話等であっても同様に解像度を決定し、図39に示すように推薦を行う番組のタイトルとともに、決定した解像度を表示させることができる。
また、本実施の形態では、閲覧端末の情報を用いて番組の閲覧集中度を算出したが、各端末での閲覧操作履歴(実施の形態1で利用した番組通常再生率等)を利用して番組の解像度を決定してもよい。これにより、例えばストーリーだけを確認するため等に早送りで閲覧された番組(またはそのジャンル)に関しては、解像度を低くして蓄積することが可能になる。また、ハードディスク等である番組記憶部1111の容量を有効に活用するために、録画した後に圧縮して蓄積する番組(ジャンル)に対しては、あらかじめ解像度を低くして録画設定することが可能である。
一方、特許文献3においては、録画された番組に対して早送り等の操作が行われた場合には、その番組に対してはユーザの興味がないと判断している。しかしながら、番組を早送り再生することは、番組の要点だけを把握するために行っている場合もある。特に、ハードディスクレコーダやDVDに記録されたデジタルコンテンツ(番組)に対しては、早送り再生の速度を制御することができ、ユーザが聞き取ることができる音声で番組の画像を早送り再生することが可能となっている。そこで、本発明では、早送り再生される番組に対しても、ユーザの興味があると判断し、録画すべき番組として判断することも可能である。
さらに、本実施の形態では、閲覧端末の情報を用いて番組の閲覧集中度を算出したが、閲覧端末の情報および各端末での閲覧操作履歴を利用して番組の解像度を決定してもよい。この場合、実施の形態1で算出した閲覧集中度に対して、図34に示した閲覧端末と閲覧集中度との対応表を用いて算出した閲覧された端末に応じた閲覧集中度を乗算することにより閲覧集中度を算出すればよい。例えば、実施の形態1で算出した閲覧集中度が0.7である番組がDVD再生機で閲覧されていれば、0.7×5でこの番組に閲覧集中度を3.5と算出する。これにより、閲覧端末の情報だけでなく、ストーリーだけを確認するためにとばして閲覧した等の閲覧操作履歴にも応じて、解像度を決定することができるので、よりユーザのニーズにあった解像度で番組を蓄積することが可能になる。
また、本実施の形態では、閲覧端末の情報を用いて番組の閲覧集中度を算出したが、以前に番組が録画された際の解像度を用いて閲覧集中度を算出し、録画を行う番組の解像度を決定してもよい。この場合、閲覧集中度算出部1106は、あらかじめ設定された例えば図40に示すような以前に番組が録画された際の解像度(録画レート)と閲覧集中度との対応表を用いて、以前の解像度に応じて番組に対する閲覧集中度を算出すればよい。これにより、以前にユーザが設定した番組録画時の解像度に応じて、解像度を決定することができるので、よりユーザの嗜好を反映することが可能になる。
また、本実施の形態では、閲覧集中度に基づいて録画を行う際の番組の解像度を決定しているが、これに限られるものではない。例えば、書き込み部1305が、録画番組を携帯型メディア3004に複製または移動する際の解像度を閲覧集中度に基づいて決定してもよい。複製を作成するときに解像度が高い場合には、その番組は重要であると判断し、自動録画するときも解像度を高くして録画する。また、録画してから番組を複製・移動するまでの時間、番組が放送されてから複製・移動するまでの時間、閲覧してから複製・移動するまでの時間をも考慮して閲覧集中度を決定してもよい。
また、本実施の形態では、番組を自動的に録画するときの解像度を決定する例について述べたが、蓄積されている番組と、その蓄積される媒体の容量に応じて解像度を決定することも可能である。従来、蓄積される媒体の容量が十分にない場合には、録画する番組の解像度を低くして(高い圧縮率で)蓄積を行っていることがある。しかしながら、本技術を利用することで、各番組に対して閲覧者の嗜好度合いを推定することができるため、すでに録画されている番組より、閲覧者が重要であると推定される番組を蓄積しなければならない場合には、すでに録画されている番組を圧縮し、録画する番組を高解像度で自動的に蓄積することも可能になる。
(実施の形態3)
近年、放送やネットワークを介して放送される前に、番組情報を配信するサービスが実用化されてきている。それに伴い、録画された番組に対して、番組情報として取得した内容を録画した番組とともに蓄積する技術も開示されている。
しかしながら、ユーザが録画されている番組を確認するために、録画されている多くの番組を一覧したい時には、番組情報として取得した内容をすべて表示すると、一覧性の低い表示となってしまう。この場合、録画されている番組の簡単な内容だけを表示することで一覧性の高い表示が可能となる。逆に、ユーザによって入力されたキーワードで録画されている番組を検索するときには、番組のタイトルだけでなく、番組の出演者や、番組の内容まで含めたテキスト情報が蓄積されていないと、詳細な検索を実現することができない。
一方、番組情報の配信サービスにおいて、番組の内容は、放送される日に近づくにつれて、詳細な番組内容が配信されるようになっている。例えば、1ヶ月前に配信される番組情報はタイトルだけであったが、放送される1週間前には、出演者などの情報が含まれることが多い。さらに、前日になれば、ニュースであれば特集の内容や、ドラマであれば前回までのあらすじの内容までも番組情報として配信されることがある。
そこで、本発明では、これらの配信される番組情報を蓄積しておき、ユーザからの提示要求に応じて、詳細な内容を表示したり、タイトルだけの概要を表示したりすることができるように、番組情報を蓄積する装置を提供するものである。
図41は、本発明の実施の形態3に係る番組蓄積装置の構成を示すブロック図である。
番組蓄積装置3700は、番組とともに番組情報を蓄積し、ユーザからの提示要求に応じて表示内容の詳細度を変更して番組情報を表示する装置であり、図41に示すように番組情報取得部3701、番組情報記憶部3702、番組情報差分検出部3703、放送受信部3704、番組録画部3705、番組情報選択部3706、番組情報表示部3707、番組記憶部3708、指示受付部3709、および表示情報量受付部3710を備えている。
番組情報取得部3701は、番組情報(EPG)を取得する。番組情報記憶部3702は、番組情報取得部3701により取得された番組情報を番組放送時まで記憶する例えばハードディスク等の記憶部である。番組情報差分検出部3703は、番組情報記憶部3702に記憶されている番組情報と、番組情報取得部3701により新たに取得された番組情報との差分を検出し、差分がある場合に新たに取得された番組情報を番組情報記憶部3702へ格納する。なお、番組情報差分検出部3703は、番組情報記憶部3702に記憶されている番組情報がない場合には、番組情報取得部3701により新たに取得された番組情報を番組情報記憶部3702へ格納する。
放送受信部3704は、放送されている番組(コンテンツ)を受信する。番組録画部3705は、放送受信部3704で受信された番組を番組記憶部3708へ録画する。また、番組録画部3705は、番組を録画する際に、番組情報記憶部3702に記憶されているこの番組に関する番組情報を対応付けて番組記憶部3708へ記録する。番組記憶部3708は、番組録画部3705により録画される番組およびこの番組に関する番組情報を記憶する例えばハードディスク等の記憶部である。
指示受付部3709は、番組情報の表示指示をユーザから受け付ける。表示情報量受付部3710は、番組情報を表示する表示装置で表示可能な情報量を受け付ける。番組情報選択部3706は、指示受付部3709により受け付けられた表示指示および表示情報量受付部3710により受け付けられた情報量に基づいて、番組記憶部3708に記録されている番組情報を選択する。番組情報表示部3707は、番組情報選択部3706で選択された番組情報を表示する。
本実施の形態に係る番組蓄積装置が用いられるハードウエアの構成は、番組蓄積用の通常のハードディスクレコーダと同様の構成となるため、説明を省略する。
次に、上記のように構成された番組蓄積装置の番組情報記憶部3702に番組情報を蓄積する際の動作について説明する。図42は番組情報記憶部3702に番組情報を蓄積する際の動作の流れを示すフローチャートである。
まず、番組情報取得部3701は、番組情報(EPG)を取得し、保持する(ステップS501)。なお、番組情報は多重放送から抽出してもよいし、ネットワークを介して取得してもよい。
図43から図45は配信される番組情報の一例を示す図である。図43、図44、図45はそれぞれ番組が放映される4週間前、1週間前、1日前に配信される番組情報を示している。図43から図45は、10月22日の10チャンネルで放映される同じ番組の番組情報であるが、放映される日に近づくにつれて詳細な情報が決定され、番組情報も詳しくなる傾向にある。例えば、ニュース等の番組の場合は、前日にならないと詳細な放映内容が決まらない。また、毎週放映されるドラマ等の番組情報の場合は、次回のドラマの内容に関する情報を配信する前には、次々回のドラマの内容に関する情報は配信されず、出演者等に関する番組情報しか配信されない。
次に、番組情報差分検出部3703は、取得した番組情報の各番組について、番組情報記憶部3702に記憶されている番組情報があるか否かを検索する(ステップS502)。具体的には、番組が放映されるチャンネルと日時とを用いて検索することで、すでに番組情報記憶部3702に記憶されている番組情報があるか否かを検索する。なお、番組の内容を示すテキスト情報は、配信されるタイミングによって異なる場合があるため、番組のチャンネルと日時とを用いて番組の対応を検索する。
この検索の結果、すでに番組情報がある場合(ステップS502でYES)には、番組情報差分検出部3703は、番組情報取得部3701により取得された番組情報と、番組情報記憶部3702に記憶されている番組情報との差分を検出し、番組情報が同じであるか否かを判定する(ステップS503)。この結果、番組情報が同じである場合(ステップS503でYES)には、番組情報取得部3701は保持している番組情報を消去する(ステップS504)。
一方、番組情報が同じでない場合(ステップS503でNO)には、番組情報差分検出部3703は、番組情報取得部3701により取得された番組情報を番組情報記憶部3702へ格納する(ステップS505)。すなわち、同一番組の番組情報であっても、テキスト内容等が異なるものについては番組情報として蓄積する。図43から図45の例においては、同じ「ニュースの泉」に関する情報について内容の詳細度が異なるため、「ニュースの泉」の番組情報として蓄積する。放映される前の番組情報は、放映が終了するまで、番組情報記憶部3702に蓄積しておく。
次に、上記のように番組情報記憶部3702に番組情報が蓄積された状態で、番組を録画する際の動作について説明する。図46は番組蓄積装置において番組を録画する際の動作の流れを示すフローチャートである。
番組が放映された際に、番組録画部3705は、番組を録画するか否かの判定を行う(ステップS601)。ここで、番組を録画する場合(ステップS601でYES)には、番組録画部3705は、この番組を録画するとともに、番組情報記憶部3702に記憶されているこの番組に関する番組情報を対応付けて番組記憶部3708へ記録する(ステップS602)。すなわち、番組のタイトルや録画時刻、チャンネルに関する情報だけでなく、番組に関するテキスト情報も蓄積する。例えば「ニュースの泉」を録画した場合には、その内容に関する情報として、図43から図45のすべての情報を番組情報として番組記憶部3708へ記録する。そして、番組録画部3705は、番組情報記憶部3702に記憶されているこの番組に関する番組情報を消去する(ステップS603)。
一方、番組を録画しない場合(ステップS601でNO)には、番組録画部3705は、番組情報記憶部3702に記憶されているこの番組に関する番組情報を消去する(ステップS603)。すなわち、放映されたが録画されなかった番組についての番組情報は消去されることになる。
次に、上記のように番組を録画された状態で、録画された番組の情報を表示する際の動作について説明する。図47は番組蓄積装置において録画された番組の情報を表示する際の動作の流れを示すフローチャートである。
指示受付部3709は、1つまたは複数の番組の番組情報の表示要求を受け付ける(ステップS701)。例えば、図48に示すように、「ニュースの泉」と「青い巨塔」の2つの番組が録画されており、これらの2つの番組の番組情報を一つの画面に表示するよう要求を受け付けたとする。表示要求がない場合には、表示要求があるまで次へはすすまない。
次に、表示情報量受付部3710は、番組情報を表示する表示装置で表示可能な情報量を受け付ける(ステップS702)。例えば、図48に示す例では、「ニュースの泉」と「青い巨塔」の2つの番組を14行以内で表示するような要求を受け付ける。なお、ここでは番組情報量として行数で示したが、文字数等の番組情報量で要求を受け付けてもよい。
次に、番組情報選択部3706は、最も詳細な番組情報を表示した場合、番組情報が表示可能であるか否かを判断する(ステップS703)。例えば、「ニュースの泉」の最も詳細な番組情報量は9行である。一方、「青い巨塔」の最も詳細な番組情報量が7行である。そのため、2つの番組の最も詳細な番組情報量は9+7=16行となる。現在の表示できる番組情報量が14行であるため、2つの番組の番組情報を同時に表示することが不可能である。
ここで、表示可能でない場合(ステップS703でNO)には、番組情報選択部3706は、表示する番組の中で番組情報量が最大の番組を選択し、番組情報の詳細度を下げることにより番組情報量を削減する(ステップS705)。ここでは、「ニュースの泉」の番組情報量が「青い巨塔」の番組情報量より多いため、図48(b)に示すように「ニュースの泉」の番組情報の詳細度を下げる。ここでは、図44に示す「ニュースの泉」の1週間前の番組情報を利用することで、結果的に、「ニュースの泉」の番組情報量は7行となる。
なお、ここで、番組情報は図45に示すように、出演者や番組内容のタグで構造化されて蓄積されているため、詳細な番組情報が表示できない場合には、タイトルと出演者を表示するようにしてもよい。さらには、タイトルだけを太字で表示、色を変更するなどの装飾を施してもよい。
再び、番組情報選択部3706は、番組情報の詳細度を下げた状態で、番組情報が表示可能であるか否かを判断する(ステップS703)。ここでは、「ニュースの泉」の番組情報量が7行、「青い巨塔」の番組情報量が7行、2つの番組の番組情報量が7+7=14行となる。現在の表示できる番組情報量が14行であるため、2つの番組の番組情報を同時に表示することが可能になる。
一方、番組情報が表示可能であるか否かの判断(ステップS703)の結果、表示可能である場合(ステップS703でYES)には、番組情報表示部3707は、番組情報選択部3706により選択された番組情報を表示する(ステップS704)。その結果、図48(b)に示すように2つの番組の番組情報が表示されることになる。
以上のように、番組情報取得部3701により取得された番組情報と、番組情報記憶部3702に記憶されている番組情報との差分を検出し、差分がある場合には取得された番組情報を新たに記憶しているので、ユーザによって録画された番組や、システムにより録画された番組の詳細度の異なる番組情報を蓄積しておくことか可能になる。
これにより、番組を閲覧しなくても、どのような番組内容であるかをテキスト情報で確認することが可能になる。さらに、詳細度の異なる番組情報が蓄積されるため、ユーザの興味の度合いや、番組情報を表示する端末や表示領域に応じて番組情報を選択的に表示することが可能になる。例えば、携帯電話等の表示領域が小さい端末で録画された番組情報を表示する場合には、簡単な内容の番組情報を表示することが可能になる。一方、パソコン等の高解像度の表示端末で録画された番組の番組情報を表示する場合には、図45に示すような詳細な番組情報を表示することが可能になる。
なお、本実施の形態では、番組情報を放送波に多重化されて送信された情報を利用して番組情報を取得し録画された番組に対応付けて蓄積した。さらに、図49に示すように番組に関連する情報をインターネット等のURLを指定することで、詳細な情報を対応つけて蓄積することが可能になる。また、インターネット等で番組に関するトレードマークA等を対応つけて蓄積しておくことにより、一見しただけで、番組情報を確認することも可能になる。図49では、ユーザがURLを入力することで蓄積された番組情報を取得したが、放送波で多重化された情報の中にURL等の情報が含まれていてもよい。このように、番組に関するテキスト情報を蓄積しておくことにより、番組の内容をキーワード等で検索することが可能になる。また、テキスト情報を用いて録画された番組内容を分類することが可能になる。
また、本実施の形態では、番組蓄積装置は、ハードディスクレコーダ等の録画装置で実現している。また、番組情報を表示する端末と、番組情報が蓄積されている装置(ハードディスクレコーダやDVD録画装置等)とがネットワークを介して接続されたハードウエアでも実現できる。
また、本実施の形態では、録画された番組の情報を表示する際の動作において番組情報の表示可能でない場合に、番組情報が長い番組の番組情報の量を削減することで番組情報を表示している。しかしながら、録画された番組の視聴履歴を蓄積することにより、視聴回数の多い番組については、ユーザが内容を覚えている可能性が高いため、番組情報選択部3706が番組情報の量を削減する際(ステップS705)に、視聴回数の多い番組を選択し、番組情報を削減するようにすることで、番組情報を制御してもよい。これにより、蓄積されている番組情報を表示端末の性能に応じて、視聴履歴を考慮して表示することが可能になる。さらに、視聴履歴をユーザ毎に蓄積しておくことにより、番組情報を閲覧しているユーザと、録画(蓄積)した番組を閲覧したユーザの履歴を考慮して番組情報を表示することが可能になる。
また、本実施の形態では、録画された番組の情報を表示する際の動作において番組情報の表示可能でない場合に、番組情報が長い番組の番組情報の量を削減することで番組情報を表示している。しかしながら、蓄積された日時情報を利用して、蓄積(録画)された日時が現在日時に近い番組ほど詳細な情報を表示することができる。これにより、過去から蓄積されている番組情報に関しては、ユーザが過去に番組情報を閲覧して内容を記憶している可能性が高いため、概要に関する番組情報だけを表示し、最近、蓄積(録画)された番組情報に関しては詳細な番組情報を表示することが可能になる。
また、本実施の形態では、詳細な番組情報を表示するために番組情報の量や、番組の視聴回数や、番組が蓄積された日時を用いて、番組情報の量を制御する例について述べたが、これらの情報を組み合わせて表示する量を制御してもよい。
また、本実施の形態では、一つの番組情報配信の番組情報を蓄積したが、複数の番組情報配信元がある場合には、複数種類の番組情報を蓄積してもよい。これにより、番組情報を表示するときに、さらに、柔軟な番組情報の表示が可能になる。
また、本実施の形態では、異なる日時に配信された番組情報を選択的に表示することにより、番組情報を適切に表示させている。しかしながら、ユーザの番組の検索履歴や予約番組の登録履歴を用いて、番組情報をユーザの観点で表示することができる。具体的には、ユーザが、番組を検索するときに、放送時間情報、番組タイトル、番組出演者、番組の内容の4つの項目で番組が検索できるとする。このとき、ユーザが番組タイトルで番組情報を検索した回数が最も多かったとする。そこで、ユーザは番組タイトルを重視して番組情報を閲覧していると判断し、番組タイトルの項目を強調して表示する。例えば、他のフォントと異なる色のフォントを使って番組タイトルの表示や、他のフォントよりも大きいフォントで番組タイトルを表示することが可能になる。
また、本実施の形態では、番組情報記憶部3702と番組記憶部3708とを別の記憶部として構成しているが、これに限られるものではない。例えば、番組情報記憶部3702と番組記憶部3708とを1つの記憶部として構成することも可能である。この場合、番組を録画する際の動作において、番組録画部3705は、この番組を録画するとともに、この番組に関する番組情報を対応付けて記録(ステップS602)した後、番組情報記憶部3702に記憶されているこの番組に関する番組情報を消去(ステップS603)する必要はない。すなわち、番組録画部3705は、この番組を録画するとともに、この番組に関する番組情報の対応付けを行えばよい。
以上のように、本発明に係る番組蓄積装置は、コンテンツを録画する番組蓄積装置であって、前記コンテンツに関するコンテンツ情報を取得する番組情報取得手段と、前記番組情報取得手段により取得された前記コンテンツ情報を記憶する番組情報記憶手段と、前記番組情報記憶手段に記憶されている前記コンテンツ情報と、前記番組情報取得手段により新たに取得された前記コンテンツ情報との差分を検出し、前記差分があるときには、前記番組情報記憶手段に記憶されている前記コンテンツ情報に加えて、新たに取得された前記コンテンツ情報を前記番組情報記憶手段に記憶する番組情報差分検出手段と、前記コンテンツを録画するとともに、前記番組情報記憶手段に記憶されている前記コンテンツに関する1つ以上の前記コンテンツ情報を前記コンテンツに対応付けて記憶する番組録画手段とを備えることを特徴とする。
また、前記番組蓄積装置は、さらに、前記番組録画手段により録画された前記コンテンツに関する1つ以上の前記コンテンツ情報の中から、前記コンテンツ情報を表示する表示装置に応じて前記コンテンツ情報を選択する番組情報選択手段を備えてもよい。
また、前記番組蓄積装置は、さらに、前記表示装置での表示可能な情報量を受け付ける表示情報量受付手段を備えてもよい。
これによって、ユーザやシステムにより録画されたコンテンツに対して詳細度の異なるコンテンツ情報を蓄積しておくことが可能になる。また、詳細度の異なるコンテンツ情報が蓄積されるため、ユーザの興味の度合いや、コンテンツ情報を表示する端末や表示領域に応じてコンテンツ情報を選択的に表示することが可能になる。
(実施の形態4)
将来、多チャンネル放送がなされるようになり、ある番組が複数のチャンネルで放映されるようになってくる。さらには、同じ番組が同じチャンネルで異なる時間帯に放映されるようになってくる。このような状況においては、ユーザが録画予約した番組が、他のチャンネルや他の時間帯で放映されることがでてくる。
しかしながら、同じ番組であっても、放映されるチャンネルや時間帯が異なると、CM等の情報が異なる。また、録画装置が設置されている場所(一般には家庭)において、番組が鮮明に受信できるチャンネルと鮮明に視聴できないチャンネルが存在することがある。一般にユーザは鮮明に視聴できるチャンネルの放送を多く視聴する傾向にある。
そこで、本実施の形態では、ユーザが録画予約した番組について、他のチャンネルや他の時間帯で放映されるか否かをEPGを用いて検索することで、ユーザが普段視聴しているチャンネルや時間帯の番組を優先して蓄積することにより、ユーザが普段視聴する番組を蓄積する装置を提供するものである。
図50は、本発明の実施の形態4に係る番組蓄積装置の構成を示すブロック図である。
番組蓄積装置4700は、ユーザが普段視聴しているチャンネルや時間帯の番組を優先して蓄積する装置であり、図50に示すように番組情報取得部4701、番組情報記憶部4702、録画予約設定部4703、同一番組選択部4704、視聴履歴取得部4705、録画予約修正部4706、および視聴履歴記憶部4707を備えている。
番組情報取得部4701は、ネットワークや放送の多重波から番組情報を取得し、番組情報記憶部4702へ蓄積する。番組情報記憶部4702は、番組情報取得部4701により取得された番組情報を記憶する例えばハードディスク等の記憶部である。録画予約設定部4703は、リモコンや録画装置のインタフェース等を介して録画予約設定を受け付け、録画予約設定を行う。同一番組選択部4704は、録画予約設定部4703で設定された番組が録画予約設定されていないチャンネルや、録画予約設定されていない時間帯に放映されていないかを検索し選択する。視聴履歴取得部4705は、番組を閲覧する装置で番組が視聴された履歴を取得し、視聴履歴記憶部4707へ蓄積する。視聴履歴記憶部4707は、視聴履歴取得部4705により取得された視聴履歴を記憶する例えばハードディスク等の記憶部である。録画予約修正部4706は、同一番組選択部4704で選択された番組と視聴履歴記憶部4707に蓄積されている視聴履歴に基づいて録画予約の内容を修正する。
本実施の形態に係る番組蓄積装置が用いられるハードウエアの構成は、番組情報を受信する機能をもった録画装置と同様であるため、説明を省略する。
次に、上記のように構成された番組蓄積装置において番組の録画予約が行われた際の動作について説明する。図51は番組蓄積装置において番組の録画予約が行われた際の動作の流れを示すフローチャートである。
番組情報取得部4701は、放送波の多重化またはインターネットを介して番組情報を取得し、番組情報記憶部4702へ蓄積する(ステップS801)。
録画予約設定部4703は、ユーザによって番組録画予約があったかどうかを判断する(ステップS802)。ここで、録画予約がなかった場合(ステップS802でNO)には、番組情報の蓄積(ステップS801)を行う。
一方、録画予約があった場合(ステップS802でYES)には、録画予約設定部4703は、録画予約設定を行うとともに、同一番組選択部4704へ録画予約があった旨を通知する(ステップS803)。
同一番組選択部4704は、番組情報取得部4701により取得された番組情報に対して、録画予約設定部4703により録画予約された番組が、他のチャンネルで放映されているか否かを検索する(ステップS804)。ここで、番組情報において、同一内容の番組か否かは、番組の放映時間、番組のタイトル等で判断することとする。図52は録画予約された番組の一例であり、ここでは「青春時代」を24チャンネルで録画予約している。
この検索の結果、録画予約された番組が他のチャンネルで放映される場合(ステップS804でYES)には、録画予約修正部4706は、視聴履歴記憶部4707に蓄積されている視聴履歴より、過去に閲覧していた各チャンネルの総視聴時間を計算する。そして、録画予約設定されたチャンネルより総視聴時間が多いチャンネルで録画予約設定された番組が放映されるときには、録画予約修正部4706は、例えば図53(b)に示すような画面に表示し、総視聴時間が多いチャンネルでの録画予約へ変更することを促す。ユーザが変更を指定すると、録画予約修正部4706は、録画予約設定されたチャンネルより総視聴時間が多いチャンネルでの録画予約へ番組録画予約の内容を変更する(ステップS805)。図53(a)はチャンネルごとに計算された総視聴時間の一例を示す図である。この例では、ユーザは、図52に示すように「青春時代」を24チャンネルで録画予約していたが、図53(a)に示すように24チャンネルの総視聴時間は、13.5時間である。2チャンネル以外の総視聴時間が、24チャンネルより長いため、ユーザは主に24チャンネル以外のチャンネルをよく閲覧していることになる。そこで、2チャンネルと24チャンネル以外で、「青春時代」の番組が放映されるときには、図53(b)に示すような画面を表示し、変更することを促すことになる。また、録画予約された番組が24チャンネル以外で放映されるが、そのチャンネルの総視聴時間が24チャンネルに比べ少なかった場合には、録画予約修正部4706は予約内容を変更しないで、処理を終了する。
一方、上記検索の結果、録画予約された番組が他のチャンネルで放映されない場合(ステップS804でNO)には、録画予約修正部4706は、同じチャンネルの異なる時間帯に、同一番組が放映されるか否かを検索する(ステップS806)。この検索の結果、録画予約された番組が同じチャンネルの異なる時間帯に放映される場合(ステップS806でYES)には、録画予約修正部4706は、視聴履歴記憶部4707に蓄積されている視聴履歴より、各時間帯での総視聴回数を計算する。そして、録画予約設定された時間帯より総視聴回数が多い時間帯で録画予約設定された番組が放映されるときには、録画予約修正部4706は、例えば図54(b)に示すような画面に表示し、総視聴回数が多い時間帯での録画予約へ変更することを促す。ユーザが変更を指定すると、録画予約修正部4706は、録画予約設定された時間帯より総視聴回数が多い時間帯での録画予約へ番組録画予約の内容を変更する(ステップS807)。図54(a)は1時間単位に計算された視聴回数の一例を示す図である。この例では、ユーザは、図52に示すように「青春時代」を8:00〜9:00の時間帯で録画予約していたが、図54(a)に示すように8:00〜9:00の時間帯の総視聴回数は、2回である。他の時間帯の総視聴回数が8:00〜9:00の時間帯の総視聴回数より多いので、8:00〜9:00の時間帯以外で「青春時代」の番組が放映されるときには、図54(b)に示すような画面を表示し、変更することを促すことになる。また、録画予約された番組が異なる時間帯で放映されるが、その時間帯の総視聴回数が8:00〜9:00の時間帯に比べ少なかった場合には、録画予約修正部4706は予約内容を変更しないで、処理を終了する。
一方、上記検索(ステップS806)の結果、録画予約された番組が同じチャンネルの異なる時間帯に放映されない場合(ステップS806でNO)には、処理を終了する。
図53(a)、図54(a)に示すチャンネルごとの総視聴時間および各時間帯での総視聴回数は、日常的な視聴履歴であるため、この例ではユーザは8チャンネルを好んで視聴しており、20:00〜21:00の時間帯に好みのCM等が放映されている可能性が高い。同じ番組が放映される場合には、これらのチャンネルや時間帯を選択することで、ユーザにとって親しみのあるCMが放映されている可能性が高い。
以上のように、ユーザが録画予約をした場合に、他のチャンネルや他の時間帯に、同一番組を放映している場合には、ユーザのこれまでの視聴履歴を利用して、普段、閲覧している時間帯の番組、普段閲覧しているチャンネルの番組を優先的に録画予約することが可能になる。
なお、本実施の形態では、ユーザの視聴履歴を用いて予約番組の録画変更を行ったが、ユーザが予約した時間より、早い時間に放映されるときには、早い時間帯に変更することを促してもよい、これにより、ユーザは早いタイミングで録画することができ、録画した番組を早く閲覧することができるようになる。
以上のように、本発明に係る番組蓄積装置は、コンテンツを録画する番組蓄積装置であって、前記コンテンツに関するコンテンツ情報を取得する番組情報取得手段と、前記コンテンツの録画予約設定を行う録画予約設定手段と、前記コンテンツが視聴された履歴を取得する視聴履歴取得手段と、前記コンテンツ情報を用いて、前記録画予約設定手段で録画予約設定された第1のコンテンツが、前記録画予約設定のチャンネルまたは時間帯と異なるチャンネルまたは時間帯で放映されるかを検索し、異なるチャンネルまたは時間帯で放映される第2のコンテンツを選択する同一番組選択手段と、前記第2のコンテンツおよび前記視聴履歴取得手段で取得された視聴履歴に基づいて、前記録画予約設定手段で録画予約設定された内容を修正する録画予約修正手段とを備えることを特徴とする。
また、前記録画予約修正手段は、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとでチャンネルが異なる場合、視聴履歴に基づいてチャンネル単位の視聴時間を算出し、前記第1のコンテンツのチャンネルの視聴時間より前記第2のコンテンツのチャンネルの視聴時間が多い場合に、前記第1のコンテンツの録画予約設定を前記第2のコンテンツに修正してもよい。
また、前記録画予約修正手段は、前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツとで時間帯が異なる場合、視聴履歴に基づいて所定の時間単位の視聴回数を算出し、前記第1のコンテンツの時間帯の視聴回数より前記第2のコンテンツの時間帯の視聴回数が多い場合に、前記第1のコンテンツの録画予約設定を前記第2のコンテンツに修正してもよい。
これによって、ユーザが録画予約をした場合に、他のチャンネルや他の時間帯に、同一コンテンツを放映している場合には、ユーザのこれまでの視聴履歴を利用して、普段、閲覧している時間帯の番組、普段閲覧しているチャンネルのコンテンツに録画予約を修正することが可能になる。
(実施の形態5)
近年、図55に示すように、放送されている番組を家庭内の録画機器で録画し、その番組を半導体メモリ等のカードに移動させ、携帯電話やモバイルビューワー等の表示機器によって閲覧することがある。家庭内の録画機器は、ハードディスク等の大容量の録画機器となっているため、多量の番組を録画することが可能になっている。さらには、ユーザがキーワードを登録しておくと、自動的に番組を録画する機能もあり、ユーザが番組表で確認していない番組も多量に蓄積されることになってきている。このような場合、多量に蓄積されている番組から、ユーザが屋外で閲覧する番組を選択することが面倒な操作となってくる。
本実施の形態においては、家庭内の録画機器で閲覧した操作履歴を蓄積し、その操作履歴から各番組の閲覧集中度を算出することで、ユーザの嗜好を抽出し、半導体メモリに移動する番組を自動的に選択する装置である。一般に半導体メモリは、家庭内のハードディスクほど記憶容量がないため、家庭内で蓄えられている番組を適切に選択する必要がある。しかしながら、番組が多量に蓄積されていると、適切な番組を簡単に選択することも困難である。そこで、本実施の形態では、番組の閲覧履歴から、自動的にユーザが半導体メモリで閲覧する番組を選択する装置を提供する。
本番組選択装置のシステム構成の例を図56に示す。図56の番組選択装置は、放送受信部6001、番組録画部6002、第1の番組記憶部6003、第1の閲覧操作受付部6004、第1の録画番組閲覧部6005、第1の閲覧履歴記憶部6006、閲覧集中度算出部6007、番組選択部6008、第2の番組記憶部6009、第2の閲覧操作受付部6010、第2の録画番組閲覧部6011、第2の閲覧履歴記憶部6012から構成されている。ここで、第2の番組記憶部6009、及び第2の閲覧履歴記憶部6012が、それぞれ、請求項に言う番組移動記憶手段、及び閲覧履歴移動記憶手段に相当する。
次に、各モジュールの動作について説明する。ただし、6001から6006までのモジュールの動作は実施の形態1と同様の動作と同様であるため説明を省略する。
第2の番組記憶部6009は、第1の番組記憶部6003で録画されている番組の一部を記憶するものである。例えば、図57に示すように3つの番組が記憶されているものである。
第2の閲覧操作受付部6010は、第2の番組閲覧端末においてユーザによる番組閲覧指示を受け付ける部分である。第1の閲覧端末の閲覧操作受付部6004と同様に、番組の再生指示、早送り、一時停止、停止、逆再生等の操作が可能になっている。ただし、携帯電話等の屋外で利用する端末においては、家庭内で番組を閲覧する機能ほど充実していない場合もある。
第2の録画番組閲覧部6011は、第2の番組閲覧装置において第2の閲覧操作受付部6010で受け付けた操作指示に応じて番組の再生の制御を行うものである。
第2の閲覧履歴記憶部6012は、第2の番組閲覧端末においてユーザが入力した閲覧操作を履歴として記憶するものである。これにより、図57に示すように、各番組に関しての閲覧操作履歴を蓄積している。
閲覧集中度算出部6007は、第2の番組閲覧端末で録画された番組の閲覧操作履歴からユーザの各番組に対する閲覧集中度を算出するものである。例えば、図57に示すように蓄積された閲覧操作履歴から、各番組の通常再生率等の閲覧集中度を算出するものである。これにより、各番組が第2の番組閲覧端末で、どれくらいの集中度でユーザが閲覧していたのかを算出できる。
番組選択部6008は、閲覧集中度算出部6007で算出された各番組の閲覧集中度をもとに、第1の番組記憶部6003から第2の番組記憶部6009へ移動する番組を決定するものである。閲覧集中度算出部6007では、第2の番組閲覧端末での番組の閲覧集中度が算出されているため、第2の番組閲覧端末において十分に閲覧集中度が高く閲覧されたものは、ユーザにとってモバイル端末で閲覧するのに適していた番組と推測される。一方、閲覧集中度が低い番組は、ユーザが興味をもたなかったか、モバイル端末で閲覧するのに適していない番組であると推定される。
そこで、番組選択部6008では、第2の閲覧端末で番組集中度が高い番組に関連する番組が第1の番組記憶部6003に存在する場合には、第1の番組記憶部から第2の番組記憶部へ移動する。逆に、第2の閲覧端末で番組集中度が低い番組に関連する番組が第1の番組記憶部6003に存在する場合には、第1の番組記憶部から第2の番組記憶部への移動は行わない。
具体例を用いて、次に説明する。例えば、図58(a)に示すように、第1の番組記憶部には6個の番組が記憶されている。一方、その一部である3番組が第2の番組記憶部(カードメディア等)に記憶されているものとする。このとき、「青い山(第5回)」は通常再生率が高く、第2の閲覧装置において十分に閲覧されたという履歴があり、一方、「サハラ砂漠の不思議(前編)」という番組ははじめの部分だけが閲覧され、後は、十分に閲覧されなかった。この結果、「青い山」に関してはユーザにとってさらに第2の端末による閲覧が希望される可能性が高い。そこで、第2の閲覧端末で閲覧された履歴が蓄積されたカードを第1の閲覧端末に挿入した場合には、家庭内で蓄積されている番組の中で、「青い山」に関連した番組があり、さらに、その番組が閲覧されていない場合には、第2の番組記録部へ移動する。逆に、「サハラ砂漠の不思議(前編)」はユーザの携帯電話等での閲覧に適さないまたは、ユーザの嗜好にあわないと判断し、家庭内で蓄積されている、「サハラ砂漠の不思議」に関連する番組は、ユーザの閲覧の履歴がなかったとしても、移動することは行わない。
以上の動作の結果、図58(b)に示すように「青い山(第6回)」「最後の楽園」という番組がカードメディアに移動される。このように、第2の情報端末での閲覧履歴から、第1の情報端末で蓄積されている番組を自動的に移動させることが可能になる。ただし、第1の情報端末からカードメディア等へ移動された番組は、著作権保護の観点から、第1の情報端末では閲覧できないようになる。
移動する番組を選択する動作を図59のフローチャートを用いて説明する。本フローは、番組とその番組の閲覧履歴が蓄積されたカードメディアがハードディスクレコーダー等の録画装置に挿入されたタイミングで実施されるものである。はじめに、閲覧集中度算出部6007において第2の番組記録部で記録されている番組の中で、現在から1週間前までに閲覧された番組を選択する(S6301)。図57の例においては、2つの番組ともが選択される(S6302)。なお、最近閲覧した番組がない場合には、すべての番組が選択される(S6303)。選択された番組の閲覧集中度(通常再生率)を計算する。その結果、図57に示すように閲覧集中度(通常再生率)が計算される。これ以降の移動する番組の選択は、番組選択部6008において実行される。次に、閲覧集中度が所定の値(90%)より大きい番組を選択する。ここでは、「青い山(第5回)」が選択される(S6304)。選択された「青い山(第5回)」に関連する番組が第1の番組記憶部にあるか否かを判定する(S6305)。本例の場合には、図58(a)に示すように、「青い山(第6回)」が存在するため、その番組が選択される。S6305で選択された番組を移動する番組として選択する(S6306)。この場合には、「青い山(第6回)」が移動する番組として選択される。
次に閲覧集中度が20%より低い番組を選択する(S6307)。本例の場合、「サハラ砂漠の不思議(前編)」が閲覧集中度が低い番組として選択される。選択された番組に関連する番組が第1の番組記憶部にあるか否かを判定する(S6308)。「サハラ砂漠の不思議(前編)」に関連する番組として「サハラ砂漠の不思議(後編)」が存在するため、その番組は移動する番組に適さないため番組の移動候補から削除する(S6309)。それ以外の番組でユーザが閲覧していない番組として、図58(a)に示すように「最後の楽園」がある(S6310)。そこで、「最後の楽園」を移動する番組として選択する。この動作の結果、図58(a)に示した番組から図58(b)に示す番組への入れ替えが自動的に行われる。
以上の動作の結果、第2の閲覧履歴から第1の番組記憶部で記憶されている番組の中で、どの番組が移動に適しているかを自動的に判断することが可能になる。特に、ユーザのモバイル端末での閲覧履歴から閲覧集中度の値から、移動体での閲覧に適した番組を自動的に選択することができる。
また、本実施の形態では、家庭内の録画機器からメモリカードへ移動する番組を、閲覧集中度(通常再生率)に基づいて選択したが、別法として、前述した番組ごとの推定閲覧時間(図28を参照)を用いて、推定閲覧時間の合計がユーザが視聴にあてられる時間を超えない番組を家庭内の録画機器からメモリカードへ移動することも考えられる。前述した図28の録画番組リストの例によれば、視聴にあてられる時間としてユーザが、例えば通勤電車に乗る70分間を指定した場合、録画番組リストによって推定閲覧時間の合計が64分と示される2つの番組「川の流れ」と「プロ野球 Y対G」(図58には記載していない)が家庭内の録画機器からメモリカードへと移される。そして、そのユーザはそのメモリカードとモバイル端末とを持って出勤することで、通勤電車の中でちょうどその2つの番組を閲覧することができる。
(実施の形態6)
実施の形態5においては、番組が録画された機器以外で番組を閲覧するときに、どの番組を複製または移動すべきかを判断する番組選択装置について記載した。しかしながら、カードメディア等に移動して閲覧するモバイル端末装置は、一般に、家庭内の表示装置に比べ解像度等が低いことが多い。また、秒あたりの表示画像(フレームレート)も低い可能性がある。そのため、番組を移動させるときには、録画した番組の解像度またはフレームレートで移動させても、表示性能が低いため無駄になることがある。
そこで、本実施の形態においては、カードメディアへ移動された番組が、どのような表示仕様で閲覧されているかを閲覧履歴とともに記憶させ、家庭内のハードディスクで録画された番組をカードメディアへ移動させる際に、適切な解像度またはフレームレートで移動させることにより、効率的なサイズの動画にすることを目的とする。これにより、カードメディアの記憶容量を効率的に使用することができるとともに、複製または移動するときの時間を節約することも可能になる。
本実施の形態のシステム構成の例を図60に示す。図60の番組選択装置は、放送受信部6401、番組録画部6402、第1の番組記憶部6403、第1の閲覧操作受付部6404、第1の録画番組閲覧部6405、第1の閲覧履歴記憶部6406、閲覧集中度算出部6407、番組選択部6408、第2の番組記憶部6409、第2の閲覧操作受付部6410、第2の録画番組閲覧部6411、閲覧仕様蓄積部6412、第2の閲覧履歴記憶部6413、番組閲覧仕様推定部6414、番組コンテンツ変換部6415から構成される。次に各モジュールの動作について説明する。なお、6401から6411までのモジュールの動作は実施の形態5と同様であるため説明を省略する。
閲覧仕様蓄積部6412は、閲覧する端末が再生されるフレームレートや解像度が番組が再生される端末毎に蓄積されているものである。例えば、図61に示すように、蓄積されている動画コンテンツを再生できるフレームレート、解像度、コンテンツフォーマット等がある。各番組再生端末において、これらの仕様の一部または全部がメモリ上に記憶されている。
第2の閲覧履歴記憶部6413は、第2の番組記憶部で蓄積されている各番組が、どのような端末で、どのような操作で閲覧されたかが記録されている。例えば、図62に示すように、第2の番組記憶部では5個の番組が記憶されており、各番組に関してその記録されている解像度、フレームレートが記録されており、さらに、閲覧端末での閲覧操作の履歴(図62では記載していない)とともに、閲覧端末で再生されたときの解像度、フレームレートが記載されている。例えば、第2の番組記憶部で記憶されている「青い山(第6回)」の番組は、640×480の解像度で30fpsで蓄積されていたが、ユーザが携帯電話で番組を閲覧したときには、320×240の解像度で15fpsのフレームレートで再生していたことが履歴として蓄積されている。また、「ニュースの林」も同様に携帯電話によって閲覧されたため、その閲覧仕様が蓄積されている。一方で、「パソコン教室(1回目)」の番組は、携帯電話でなくモバイルビューワーで閲覧されたため、異なる閲覧仕様が履歴として蓄積されている。このように、1つのカードメディアであっても、複数の閲覧端末で閲覧された場合には、番組毎に閲覧再生仕様が蓄積されている。
番組閲覧仕様推定部6414は、第2の番組記憶部で蓄積されている各番組の閲覧再生端末の履歴から、第1の番組記憶部で記憶されている番組が、第2の番組記憶部へ移動または複製されたときに、どのような仕様で閲覧されるかを推定する。例えば、半導体メモリに移動した番組「青い山(第6回)」が解像度320×240でフレームレート15fpsで再生された履歴があれば、「青い山(第7回)」が家庭内ハードディスクにおいて、解像度640×480、フレームレート30fpsで蓄積されていても、カードメディアで閲覧されるときは、解像度320×240でフレームレート15fpsで閲覧される可能性が高いと推定する。同様に、「ニュースの林」や「パソコン教室」の番組に関しても、過去の再生履歴から閲覧される解像度とフレームレートを推定することが可能である。そこで、図63に示すように各番組の閲覧推定モードを決定する。
番組コンテンツ変換部6515は、第2の番組記憶部で記憶されている番組が、番組閲覧推定部6414で推定された閲覧仕様で閲覧できるように番組コンテンツを変換する。特に、あらかじめ番組を録画するときに、閲覧される端末または閲覧仕様が推定できていれば、番組録画時に同時にエンコードが可能になり、番組を移動または複製するときに番組コンテンツを変換する必要がなくなる。これにより、高速な移動または複製が可能になる。
以上の動作を図64のフローチャートを利用して説明する。はじめに、第2の閲覧履歴記憶部6413で蓄積されている閲覧操作から閲覧集中度が高い番組があるかを判断する(S6801)。閲覧集中度が高い番組が存在した場合には、その番組に関連する番組(続編や同じジャンルの番組)も、同一の端末で閲覧される可能性が高いと判断し、閲覧された番組の解像度とフレームレートを特定する(S6802)。図62の例においては、「青い山(第6回)」の番組は、次回も320×240の解像度で閲覧される可能性が高いと番組閲覧仕様推定部6414で判断する。また、フレーレートは15fpsで閲覧される可能性が高いと判断する。閲覧された番組が第1の番組記憶部にあるか否かを判断する(S6803)。本例の場合、図63(b)に示されているように、「青い山(第7回)」「ニュースの林」「パソコン教室」といった番組が第1の番組記憶部で記憶されている。そこで、各番組に関して推定された解像度とフレームレートでの変換を番組コンテンツ変換部6415で行う(S6804)。変換された番組をカードメディアへ移動または複製を行う(S6805)。
次に、「青い山」「ニュースの林」「パソコン教室」といった番組が録画予約等により、録画されることがわかった場合(S6806)には、録画時に所定の解像度とフレームレートで変換して録画を行う(S6807)。これにより、番組を移動または複製を行うときに番組コンテンツの変換を行う必要がなく、エンコードする時間なく複製またはコピーを行うことが可能になる。さらに、閲覧端末の仕様にあった圧縮率で番組コンテンツを移動または複製を行うことができ、半導体メモリ(カードメディア)の容量の有効な活用も同時に行うことが可能になる。
なお、本実施の形態においては、解像度とフレームレートについて述べたが、動画の高周波成分の圧縮においても同様のことがいえる。
また、本実施の形態では、家庭内HDDに蓄えられている番組をカードメディアに移す際に、シリーズの古い番組がカードメディアにあれば消去する(図63を参照)こととしたが、別法として、カードメディアに蓄積されている番組を通常再生率に応じて消去することも考えられる。
例えば、シリーズの一つの回の番組がカードメディアに蓄積されている場合に、そのシリーズの平均的な通常再生率又は一つ前の回の通常再生率をカードメディア又は番組選択装置に記憶しておき、蓄積されている番組の通常再生率が記憶されている通常再生率に達しない間は、その番組を消去しないようにしてもよい。そうすれば、シリーズの古い回の番組が、たとえ見忘れるか多忙で見られなかったとしても、新しい回の番組と共にカードメディアに保存されるので、ユーザはその古い回の番組を都合のよい時期に閲覧できる。この他にも、カードメディアに蓄積されている番組の通常再生率が、その番組のジャンルの平均的な通常再生率(ジャンルごとの平均的な通常再生率については実施の形態1で詳述した)に達しない間は、その番組を消去しないようにしてもよい。