JP2004140481A - 情報処理装置および情報処理方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置および情報処理方法、記録媒体、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの操作履歴を小さい容量で記録できるようにする。
【解決手段】CPU21の状態遷移検出部52は、コンテンツの状態の遷移を検出する。CPU21のメトリック値設定部53は、メトリック値としての基準値を設定する。CPU21のメトリック値変換部54は、状態遷移検出部52により検出されたコンテンツの状態の遷移を、メトリック値に変換する。HDD26のコンテンツ操作履歴データベース部61は、メトリック値変換部54により変換されたメトリック値を累積して記録する。本発明は、ハードディスクレコーダに適用することができる。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、ユーザの操作履歴を重要な情報を失うことなく、小さな記録容量で記録することができるようにした情報処理装置および情報処理方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビジョン放送を記録(録画)するハードディスクレコーダが開発された。それにより、ユーザは、大容量のハードディスクに番組を記録し、実放送とは異なった日時に、かつ、実際の番組編成とは無関係に、録画した番組を視聴(再生)することができるようになった。
【0003】
また、ディジタル化が進み、映像音声信号と同時に、番組やチャンネルに関する情報を含むEPG(Electronic Program Guide)を多重送信する放送が可能となった。さらに、このEPGを用いてユーザが番組の選択や予約を行うことにより、番組の視聴や録画をすることができるというサービスが提供されるようになった。
【0004】
しかしながら、従来の録画再生装置では、録画したコンテンツデータを管理する際に、ユーザが自分自身で必要でないデータを選択し、削除する必要があった。
【0005】
また、一方、ハードディスクなどの記録メディアの大容量化に伴い、膨大な数のコンテンツを蓄積することが可能となってきていることから、蓄積した膨大な数のコンテンツの内容を、ユーザが把握しきれなくなるという状況がさらに生ずるようになっている。
【0006】
その結果、必要でないコンテンツをユーザが選択することは難しくなり、必要でないコンテンツを削除する操作は、ユーザにとって非常に煩わしいものとなってしまう。
【0007】
また、ユーザが、ユーザにとって興味のあるコンテンツを録画したにもかかわらず、そのコンテンツを、蓄積された膨大な数のコンテンツの中に視聴しないまま残してしまったり、視聴する前に誤って削除してしまうようなことも起こりうる。
【0008】
このような課題を解決するための方法として、いくつかの方法が知られている。1つは、TV番組のタイムシフトの視聴において、再生操作を再生速度により2値化して記録し、また、繰り返し再生した再生回数を記録し、さらに、最後まで読み終わったか否かを判定する。そして、これらのデータから、上記のの操作に対するユーザの関心の度合いを算出し、ユーザの好みにあった番組を提示する方法である(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
また、2つには、ユーザの操作履歴を保持し、見たい番組が自動的に録画される録画再生装置で、操作内容によりその操作の重みに変化をつける方法もある(例えば、特許文献2参照)。
【0010】
さらに、3つには、番組視聴率等の履歴データ収集装置で、番組送信時にプログラム番号(番組ID)をつけて送信し、受信した後表示しなかったものを判断して集計する方法もある(例えば、特許文献3参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開2002―44542号
【特許文献2】
特開2001―86420号
【特許文献3】
特開1999―285033号
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、番組の操作履歴を記録する際に、01年1月1日記録、01年1月10日再生、01年1月11日再生、01年1月15日消去、というように、操作イベントそのものの情報をそのまま記録するようにしているので、操作履歴の蓄積容量が莫大なものとなる課題があった。
【0013】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、重要な情報を失うことなく、小さい記憶容量で操作履歴を記録できるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報処理装置は、取得されたコンテンツのIDを取得するコンテンツID取得手段と、コンテンツの状態の遷移を検出する検出手段と、検出手段により検出されたコンテンツの状態の遷移をメトリック値に変換する変換手段と、変換手段により変換されたメトリック値を、コンテンツのIDとともに記録する記録手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
記録手段は、メトリック値を累積することにより、コンテンツの操作履歴を記録するようにすることができる。
【0016】
本発明の情報処理装置は、ユーザのIDを取得するユーザID取得手段をさらに備え、記録手段は、ユーザのIDをさらに記録するようにすることができる。
【0017】
本発明の情報処理方法は、取得されたコンテンツのIDを取得するコンテンツID取得ステップと、コンテンツの状態の遷移を検出する検出ステップと、検出ステップの処理により検出されたコンテンツの状態の遷移をメトリック値に変換する変換ステップと、変換ステップの処理により変換されたメトリック値を、コンテンツのIDとともに記録する記録ステップとを含むことを特徴とする。
【0018】
本発明の記録媒体のプログラムは、取得されたコンテンツのIDを取得するコンテンツID取得ステップと、コンテンツの状態の遷移を検出する検出ステップと、検出ステップの処理により検出されたコンテンツの状態の遷移をメトリック値に変換する変換ステップと、変換ステップの処理により変換されたメトリック値を、コンテンツのIDとともに記録する記録ステップとを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明のプログラムは、取得されたコンテンツのIDを取得するコンテンツID取得ステップと、コンテンツの状態の遷移を検出する検出ステップと、検出ステップの処理により検出されたコンテンツの状態の遷移をメトリック値に変換する変換ステップと、変換ステップの処理により変換されたメトリック値を、コンテンツのIDとともに記録する記録ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0020】
本発明においては、コンテンツの状態の遷移がメトリック値に変換され、変換されたメトリック値が記録される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0022】
図1は、ハードディスクレコーダ1の構成例を示すブロック図である。ハードディスクレコーダ1は、単独の装置として構成されているが、AV機器として実装することができ、例えば、セットトップボックス(STB)のようなテレビジョン受信機と一体で構成することができる。
【0023】
図示しないアンテナで受信された放送波は、チューナ11に供給される。放送波は、所定のフォーマットに基づいており、例えば、EPGデータを含んでいても良い。放送波は、衛星放送波、地上波、有線、または無線の区別を特に問わない。
【0024】
チューナ11は、CPU21の制御に基づいて、所定チャネルの放送波のチューニングすなわち選局を行い、受信データを復調部12に出力する。なお、送信されてくる放送波がアナログであるか、あるいは、デジタルであるかに応じて、チューナ11の構成を適宜変更または拡張することができる。復調部12は、デジタル変調されている受信データを復調し、デコーダ13に出力する。
【0025】
例えば、デジタル衛星放送の場合、チューナ11により受信され、復調部12により復調されたデジタルデータは、MPEG2方式で圧縮されたAVデータ、および、データ放送用データが多重化されているトランスポートストリームである。AVデータは、放送コンテンツ本体を構成する映像データおよび音声データであり、データ放送用データは、この放送コンテンツ本体に付随するデータ(例えば、EPGデータ)を含むものである。
【0026】
デコーダ13は、復調部12より供給されたトランスポートストリームを、MPEG2方式で圧縮されたAVデータとデータ放送用データ(例えば、EPGデータ)に分離する。分離されたデータ放送用データは、バス19およびHDD(HardDisc Drive )インターフェース(I/F)25を介してHDD26に供給され、保存される。
【0027】
受信したコンテンツをそのまま出力することが指示されている場合、デコーダ13は、指定されたチャンネルのAVデータを、圧縮映像データと圧縮音声データに更に分離する。分離された音声データは、PCM(Pulse Code Modulation)デコードされた後、ミキサ(MIX)15を介してスピーカ32に出力される。また、分離された映像データは、伸張された後、コンポーザ17を介してディスプレイ33に出力される。
【0028】
受信したコンテンツをHDD26に録画することが指示されている場合、デコーダ13は、指定されたチャンネルのエレメンタリストームのAVデータを、バス19およびHDDインターフェース25を介して、HDD26に出力する。また、HDD26に録画されているコンテンツの再生が指示されている場合、デコーダ13は、HDDインターフェース25およびバス19を介して、HDD26からAVデータの入力を受け、圧縮映像データと圧縮音声データに分離し、それぞれコンポーザ17もしくはミキサ15に出力する。
【0029】
RAM(Random Access Memory)14は、デコーダ13が行ったこれらの作業データを保存する。
【0030】
コンポーザ17は、必要に応じて、デコーダ13より入力された映像データと、グラフィック処理コントローラ18から入力された画像データとを合成して、ディスプレイ33に出力する。ディスプレイ33は、コンポーザ17より供給された映像信号を表示(再生)する。スピーカ32は、ミキサ15より供給された音声信号を出力する。
【0031】
U/I(ユーザインターフェース)制御部16は、ユーザからの入力操作を処理するモジュールであり、例えば、ユーザにより、操作ボタンまたはスイッチから構成されるリモートコマンダ31が操作されることにより、赤外線発光部(図示せず)から発光された操作信号(IR信号)を受光部16aで受光し、CPU21に出力する。
【0032】
CPU21は、ハードディスクレコーダ1全体の動作を制御するメインコントローラであり、オペレーティングシステム(OS)により提供されるプラットフォーム上で各種のアプリケーションを実行する。CPU21は、例えば、U/I制御部16およびバス19を介して、リモートコマンダ31から入力された操作信号に基づいて、チューナ11、復調部12、デコーダ13、HDD26などを制御することにより、コンテンツの録画または再生を実行する。
【0033】
また、CPU21は、EPGなどの放送データを基に、HDD26に記録されるコンテンツ毎に、スケジューリングユニット(Scheduling Unit)を生成し、バス19およびHDDインターフェース25を介して、HDD26に出力して存させるとともに、HDD26に保存されているスケジューリングユニットを読み出して、必要に応じて書き換える。
【0034】
HDD26は、プログラムやデータなどを所定フォーマットのファイル形式で蓄積することができる、ランダムアクセスが可能な記憶装置であり、例えば、数十GB程度(または100GB以上)の大容量を備えている。HDD26はまた、HDDインターフェース25を介してバス19に接続されており、デコーダ13、もしくは通信制御部20から、放送コンテンツ、および、EPGデータなどのデータ放送用データの入力を受け、これらの情報を記録するとともに、必要に応じて、記録されたデータを出力する。
【0035】
グラフィック処理コントローラ18は、画像データを生成する専用コントローラであり、例えば、SVGA(Super Video Graphic Array)または、XGA(eXtendedGraphic Array)相当の高精細な描画機能を備えている。グラフィック処理コントローラ18は、例えば、ユーザが各種設定を入力することができるGUI(Graphical User Interface)操作画面を生成する。
【0036】
通信制御部20は、電話回線やケーブルなどによる有線または無線の通信を制御する。この通信制御部20を介して、図示しないサーバシステムと通信を行うことにより、放送コンテンツ、あるいは、EPGデータの授受が行われる。通信制御部20に入力された放送コンテンツは、バス19を介してデコーダ13に入力され、チューナ11および復調部12を介して入力された放送データと同様に処理される。また、通信制御部20を介して、外部の機器と通信を行うことにより、例えば、地上波放送などのEPGデータを含まないコンテンツに関するデータの入力を受けることができる。通信制御部20に入力されたデータは、バス19およびHDDインターフェース25を介して、HDD26に保存される。
【0037】
RAM(Random Access Memory)22は、CPU21の実行プログラムをロードしたり、実行プログラムの作業データを書き込むために使用される、書き込み可能な揮発性メモリである。ROM(Read Only Memory)23は、ハードディスクレコーダ1の電源オン時に実行する自己診断・初期化プログラムや、ハードウェア操作用の制御コードなどを格納する読み出し専用メモリである。
【0038】
IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394インターフェース(I/F)24は、数10MBps程度のデータ送受信が可能なシリアル高速インターフェースである。IEEE1394ポート24aには、IEEE1394対応のビデオカメラ34が接続されている。
【0039】
DVDドライブ35は、DVD36に記録させたデータをを読み出したり、DVD36にデータを書き込んだりする。DVD36には、HDD26に記録したコンテンツのデータがコピーされ、保存される。
【0040】
図2は、ハードディスクレコーダ1のCPU21とHDD26における機能モジュールの構成例を示すブロック図である。
【0041】
CPU21の入力操作検出部50は、U/I制御部16により処理されたユーザによる入力操作を検出する。
【0042】
CPU21のユーザID認識部51は、ユーザが操作するリモートコマンダ31から発生されたユーザIDを取得し、取得されたユーザIDによりユーザが誰であるのかを認識する。
【0043】
CPU21の状態遷移検出部52は、入力操作検出部50により検出された入力操作に基づいて、コンテンツの状態の遷移を検出する。
【0044】
CPU21のメトリック値設定部53は、ユーザによるリモートコマンダ31の操作に伴う、コンテンツの状態の各遷移に対して、メトリック値としての基準値を設定する。なお、メトリック値設定部53によるメトリック値の設定方法については、図4を参照して後述する。
【0045】
CPU21のメトリック値変換部54は、メトリック値設定部53により設定された状態遷移とメトリック値の基準値の対応テーブルに基づいて、状態遷移検出部52により検出されたコンテンツの状態の遷移をメトリック値に変換する。
【0046】
CPU21の表示制御部55は、入力操作部50からの入力に基づいて、ユーザからメトリック値の表示が指令されたか否かを判定し、指定された場合、コンテンツ操作履歴データベース部61に記録されているメトリック値を読み出し、ディスプレイ33に表示させる。
【0047】
HDD26のコンテンツ操作履歴データベース部61は、メトリック値変換部54により変換されたメトリック値を累積して記録する。
【0048】
次に、図3を参照して、コンテンツの管理処理の動作を説明する。
【0049】
ステップS1において、入力操作検出部50は、リモートコマンダ31からのユーザによる入力操作があるか否かを判定する。ユーザによる入力操作がない場合には、入力操作があるまで待機し、入力操作があった場合、入力操作検出部50は、受信信号をユーザID認識部51と状態遷移検出部52に出力する。
【0050】
ステップS2において、ユーザID認識部51は、受信した信号からユーザIDを認識する。すなわち、リモートコマンダ31は各ユーザに割り当てられており、操作されたとき、自分自身(ユーザ)のIDを付加して、操作に対応する信号を出力するので、そのIDが認識される。なお、ユーザ毎の履歴が必要ない場合(例えば、家族単位の履歴でよい場合)、このユーザID認識処理は省略してもよい。
【0051】
ステップS3において、状態遷移検出部52は、ユーザによる入力操作がコンテンツの選択であるのか否かを判定する。ユーザによる入力操作がコンテンツの選択である場合、処理はステップS8に進む。ユーザによる入力操作がコンテンツの選択でない場合、処理はステップS4に進む。
【0052】
ステップS4において、状態遷移検出部52は、ユーザによる入力操作がコンテンツのHDD26への録画予約であるのか否かを判定する。ユーザによる入力操作がコンテンツのHDD26への録画予約である場合、処理はステップS8に進む。ユーザによる入力操作がコンテンツのHDD26への録画予約でない場合、処理はステップS5に進む。
【0053】
ステップS5において、状態遷移検出部52は、ユーザによる入力操作がコンテンツのDVD36への録画予約であるのか否かを判定する。ユーザによる入力操作がコンテンツのDVD36への録画予約である場合、処理はステップS8に進む。ユーザによる入力操作がコンテンツのDVD36への録画予約でない場合、処理はステップS6に進む。
【0054】
ステップS6において、状態遷移検出部52は、ユーザによる入力操作がコンテンツの再生であるのか否かを判定する。ユーザによる入力操作がコンテンツの再生である場合、処理はステップS8に進む。ユーザによる入力操作がコンテンツの再生でない場合、処理はステップS7に進む。
【0055】
ステップS7において、状態遷移検出部52は、ユーザによる入力操作がコンテンツの廃棄であるのか否かを判定する。ユーザによる入力操作がコンテンツの廃棄である場合、処理はステップS8に進む。
【0056】
ステップS8において、状態遷移検出部52は、ステップS3乃至S7の処理において認識された入力操作に対する認識結果を、メトリック値変換部54に出力するとともに、いま処理対象とされているコンテンツのIDをEPGデータから取得する。このEPGデータは、通信制御部20がサーバシステムから予め取得し、HDD26に記録されている。
【0057】
ステップS9において、メトリック値変換部54は、状態遷移検出部52により認識された認識結果を、メトリック値設定部53により予め設定されている基準値に基づいて、メトリック値に変換する。その詳細は、図4を参照して後述する。メトリック値変換部54は、同一のコンテンツに対して既にメトリック値が演算されている場合、メトリック値を累積し、そのメトリック値をコンテンツ操作履歴データベース部61に出力する。
【0058】
ステップS10において、コンテンツ操作履歴データベース部61は、メトリック値変換部54により変換されたメトリック値を記録する。すなわち、ユーザによるコンテンツの操作履歴がメトリック値の累積値として記録される。
【0059】
ステップS11において、表示制御部55は、、コンテンツの操作履歴を表示するのか否かをユーザからの指示に基づいて判定する。コンテンツの操作履歴を表示する場合、処理はステップS12に進む。コンテンツの操作履歴を表示しない場合、処理はステップS1に戻る。
【0060】
ステップS12において、表示制御部55は、コンテンツの操作履歴をコンテンツ操作履歴データベース部61から読み出し、ディスプレイ33に表示させる。その後、処理はステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0061】
次に、図4を参照して、メトリック値設定部53によるメトリック値の基準値の設定方法を説明する。ユーザは、図3に示す処理を実行する前に、以下に説明する基準値を予め設定しておく。この基準値は、ユーザが必要に応じて変更することができる。
【0062】
入力操作が「コンテンツの選択」71である場合、この時のメトリック値の基準値は、例えば、「0」とされる。コンテンツの状態は、この状態から3つの状態に遷移することができる。その3つのコンテンツの状態は、「HDDへの録画予約」72、「DVDへの録画予約」73、または「廃棄」75である。ここで、「HDDへの録画予約」72とは、HDD26への録画の予約がなされた遷移状態をいい、その後、HDD26に実際に録画が行われる。「DVDへの録画予約」73とは、DVD36への録画の予約がなされた遷移状態をいい、その後、DVD36に実際に録画が行われる。なお、「廃棄」75の意味については、図6を参照して後述する。
【0063】
「コンテンツの選択」71の状態から「HDDへの録画予約」72への遷移に対応するメトリック値の基準値は、例えば、「2」とされる。「コンテンツの選択」71の状態から「DVDへの録画予約」73への遷移、または「コンテンツの選択」71の状態から「廃棄」75への遷移に対応するメトリック値の基準値は、例えば、それぞれ、「3」または「0」とされる。
【0064】
コンテンツの状態が、「コンテンツの選択」71の状態から「HDDへの録画予約」72へ遷移したとする。コンテンツの状態は、この状態から3つの状態に遷移することができる。その3つのコンテンツの状態は、「DVDへの録画予約」73、「再生」74、または「廃棄」75である。
【0065】
「HDDへの録画予約」72の状態から「DVDへの録画予約」73への遷移に対応するメトリック値の基準値は、例えば、「3」とされる。「HDDへの録画予約」72の状態から「再生」74への遷移、または「HDDへの録画予約」72の状態から「廃棄」75への遷移に対応するメトリック値の基準値は、例えば、それぞれ、「2」または「−2」とされる。
【0066】
さらに、コンテンツの状態が、「コンテンツの選択」71の状態から「DVDへの録画予約」73へ遷移したとする。コンテンツの状態は、この状態から2つの状態に遷移することができる。その2つのコンテンツの状態は、「再生」74または「廃棄」75である。
【0067】
「DVDへの録画予約」73の状態から「再生」74への遷移に対応するメトリック値の基準値は、例えば、「2」とされる。「DVDへの録画予約」73の状態から「廃棄」75への遷移に対応するメトリック値の基準値は、例えば、「−3」とされる。
【0068】
コンテンツの状態が、「HDDへの録画予約」72または「DVDへの録画予約」73から「再生」74へ遷移したとする。コンテンツの状態は、この状態から2つの状態に遷移することができる。その2つのコンテンツの状態は、「再生」74または「廃棄」75である。
【0069】
「再生」74の状態から「再生」74への遷移に対応するメトリック値の基準値は、例えば、「2」とされる。「再生」74の状態から「廃棄」75への遷移に対応するメトリック値の基準値は、例えば、「0」とされる。
【0070】
以上のように、メトリック値設定部53は、コンテンツの状態およびその遷移に対応するユーザの入力操作に対して、任意の整数値からなるメトリック値の基準値を設定する。
【0071】
上述した図3のステップS9において、メトリック値変換部54は、状態遷移検出部52により検出された状態遷移に対応する基準値を、メトリック値設定部53から読み出して出力する。例えば、選択されたコンテンツがHDD26に録画予約される場合、メトリック値は「2」として出力され、HDD26に録画されたコンテンツがDVD36に録画予約される場合、メトリック値は「3」として出力される。
【0072】
図5は、以上のような、コンテンツの状態の変化に伴って変化するメトリック値の変化の例を表している。この例においては、コンテンツが最終的に、HDD26に録画予約されている場合、メトリック値の累積値は偶数となり、DVD36に録画予約されている場合、メトリック値の累積値は奇数となるように、基準値が設定されている。
【0073】
コンテンツが最終的にHDD26に録画予約されている場合、例えば、図5のA行およびB行の2つの遷移パターンがある。その特徴は、遷移に対応して累積するメトリック値が最終的に偶数であることである。A行の場合には、コンテンツの状態が、「コンテンツの選択」71から「HDD26への録画予約」72、そして「廃棄」75と、3つのコンテンツの状態を遷移している。この時、これらのコンテンツの状態の遷移に対応するメトリック値の累積値は、「0」,「2」,「0」と変化する。
【0074】
同様に、B行の場合には、コンテンツの状態が、「コンテンツの選択」71から「HDDへの録画予約」72、「再生」74、「再生」74、および「再生」74と、5つのコンテンツの状態を遷移している。この時、これらのコンテンツの状態の遷移に対応するメトリック値の累積値は、「0」,「2」,「4」,「6」,「8」と変化する。
【0075】
次に、コンテンツが最終的にDVD36に録画予約されている場合、例えば、図5のC行およびD行の2つの遷移パターンがある。その特徴は、遷移に対応して累積するメトリック値が最終的に奇数であることである。C行の場合には、コンテンツの状態が、「コンテンツの選択」71から「DVDへの録画予約」73、「再生」74、「再生」74、および「再生」74と、5つのコンテンツの状態を遷移している。この時、これらのコンテンツの状態の遷移に対応するメトリック値の累積値は、「0」,「3」,「5」,「7」,「9」と変化する。
【0076】
同様に、D行の場合には、コンテンツの状態が、「コンテンツの選択」71から「HDDへの録画予約」72、「再生」74、「DVDへの録画予約」73、および「再生」74と、5つのコンテンツの状態を遷移している。この時、これらのコンテンツの状態の遷移に対応するメトリック値の累積値は、「0」,「2」,「4」,「7」,「9」と変化する。
【0077】
このように、メトリック値の累積値が、偶数(コンテンツがHDD26に記録されている場合)、または奇数(コンテンツがDVD36に記録されている場合)となるようにすることで、メトリック値からそのときのコンテンツの記録位置が判る。
【0078】
次に、図6を参照して、図4におけるコンテンツの状態の1つである「廃棄」75について説明する。図4においては、「廃棄」75というコンテンツの状態に遷移するには、5つのルートがある。
【0079】
1つ目は、コンテンツの状態が「コンテンツの選択」71である場合に、「コンテンツの選択」71をキャンセルした時のルートである。2つ目には、コンテンツの状態が「コンテンツの選択」71から「録画予約」81に遷移した場合に、「録画予約」81をキャンセルした時のルートである。ここで、「録画予約」81とは、図4における「HDDへの録画予約」72あるいは「DVDへの録画予約」73の録画予約の状態をいい、2つのコンテンツの状態があり得る。
【0080】
3つ目には、コンテンツの状態が「録画予約」81から「録画」82に遷移した場合に、「録画」82を消去した時のルートである。ここで、「録画」82とは、図4における「HDDへの録画予約」72あるいは「DVDへの録画予約」73の録画予約後のそれぞれの録画状態をいい、2つのコンテンツの状態があり得る。4つ目には、コンテンツの状態が「録画」82から「再生」74に遷移した場合に、「再生」74を消去した時のルートである。5つ目には、コンテンツの状態が「再生」74から「DVDへの録画(保存)」83に遷移した場合に、「DVDへの録画(保存)」83を消去した時である。ここで、「DVDへの録画(保存)」83とは、図4における「DVDへの録画予約」73の録画予約後のDVD36への録画保存状態をいう。
【0081】
このように、これらの5つのコンテンツの状態は、すべて図4における「廃棄」75というコンテンツの状態である。しかし、ユーザの入力操作の種類によって、コンテンツの状態の遷移に対応するメトリック値の基準値は異なる。例えば、「録画予約」81のキャンセルは、「HDDへの録画予約」72あるいは「DVDへの録画予約」73の録画予約の状態がキャンセルされるものであるので、遷移に対応するメトリック値の基準値は「−2」あるいは「−3」とされ、メトリック値の累積値が減算される。
【0082】
「録画」82のキャンセルは、「HDDへの録画予約」72あるいは「DVDへの録画予約」73の録画予約後の録画状態がキャンセルされるものであるので、遷移に対応するメトリック値の基準値は「−2」あるいは「−3」とされ、メトリック値の累積値が減算される。
【0083】
さらに、「DVDへの録画(保存)」83キャンセルした場合、「DVDへの録画予約」73の録画予約後のそれぞれの録画状態がキャンセルされるものであり、遷移に対応するメトリック値の基準値を「−3」とし、メトリック値の累積値が減算される。そして、それ以外の「廃棄」75の遷移に対応するメトリック値は0とされる。
【0084】
図7は、メトリック値変換部54によりコンテンツ操作履歴データベース部61に記録されている操作履歴のデータ構造の例を示す。
【0085】
「Vers.」91は、このコンテンツに関し、ユーザが行った操作の回数選択したを示し、状態遷移検出部52により検出される。「ユーザID」92は、ユーザを識別するためのID番号であり、ユーザID認識部51により認識される。「コンテンツID」93は、状態遷移検出部52により検出される。
【0086】
「初期選択日時」94は、ユーザがコンテンツを最初に選択した日時を示し、状態遷移検出部52により検出される。「最新状態遷移日時」95は、コンテンツの状態が遷移した最新の日時を示し、状態遷移検出部52により検出される。「状態番号」96は、コンテンツの状態の状態番号(例えば、図4における「HDDへの録画」72)であり、状態遷移検出部52により検出される。「累積メトリック値」97は、コンテンツの状態の遷移に伴うメトリック値の累積値を示し、メトリック値変換部54により演算される。
【0087】
図8は、操作履歴のデータ構造の他の例を示す。この例においては、図7の操作履歴のデータ構造に、「選択方法」111と、「ジャンル名」112が付加されている。これらはユーザの特定の操作に対する関係性の深さを情報として付加するために、メトリック値設定部53が、操作とユーザとの関係の深さをメトリック値として設定し、数値化して記録するためのものである。
【0088】
「選択方法」111には、例えば、検索、EPGのコンテンツ表、コンテンツナビ、コンテンツの推薦コメントなど、そのコンテンツを選択した方法が記述される。「ジャンル名」112には、コンテンツを検索した場合のジャンル名が記述される。
【0089】
このように、この操作履歴のデータ構造には、ユーザの特定の操作に対する関係性の深さをより詳細な情報として付加することができる。
【0090】
これらの操作履歴のデータ構造は、ユーザの嗜好を分析するアプリケーションにより適宜、読み出され、分析される。その分析結果に基づいて、例えば、以後、そのユーザの嗜好に合ったコンテンツが自動的に録画される。
【0091】
以上においては、コンテンツをチューナ11により取得するようにしたが、インターネット、その他のネットワークを介して配信されるコンテンツを取得する場合にも、本発明は適用することができる。また、本発明をハードディスクレコーダに適用した場合を例として説明したが、本発明はハードディスクレコーダ以外の情報処理装置に適用することができる。
【0092】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム格納媒体からインストールされる。
【0093】
図9は、このような処理を実行するパーソナルコンピュータの構成例を表している。図9において、CPU131は、ROM132に記憶されているプログラム、または記憶部138からRAM133にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM133にはまた、CPU131が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0094】
CPU131、ROM132、およびRAM133は、バス134を介して相互に接続されている。このバス134にはまた、入出力インターフェース135も接続されている。
【0095】
入出力インターフェース135には、キーボード、マウスなどよりなる入力部136、CRT、LCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部137、ハードディスクなどより構成される記憶部138、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部139が接続されている。通信部139は、インターネット(図示せず)を含むネットワークを介しての通信処理と、対応する放送受信録画装置(図示せず)との通信処理を行う。
【0096】
入出力インターフェース135にはまた、必要に応じてドライブ140が接続され、磁気ディスク151、光ディスク152、光磁気ディスク153、或いは半導体メモリ154などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部138にインストールされる。
【0097】
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム格納媒体は、図9に示すように、磁気ディスク151(フロッピディスクを含む)、光ディスク152(CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク153(MD(Mini−Disk)を含む)、もしくは半導体メモリ154などよりなるパッケージメディア、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM132や、記憶部138を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム格納媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースを介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
【0098】
なお、本明細書において、プログラム格納媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、操作履歴を蓄積することができる。特にその容量を小さくすることができる。また、装置の規模を小さくし、コストの上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハードディスクレコーダのハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のハードディスクレコーダのハードウェアの機能モジュールの構成を示すブロック図である。
【図3】コンテンツ管理処理を説明するフローチャートである。
【図4】操作に対応する状態の遷移に対してメトリック値を設定する方法を説明する。
【図5】コンテンツの状態とメトリック値の対応関係を説明する図である。
【図6】コンテンツの廃棄について説明する図である。
【図7】操作履歴のデータ構造の例を示す図である。
【図8】操作履歴のデータ構造の他の例を示す図である。
【図9】パーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ハードディスクレコーダ、 21 CPU、 26 HDD、 36 DVD、 50 入力操作検出部、 51 ユーザID認識部、 52 状態遷移検出部、 53 メトリック値設定部、 54 メトリック値変換部、 55 表示制御部、 61 コンテンツ操作履歴データベース部

Claims (6)

  1. 取得された前記コンテンツのIDを取得するコンテンツID取得手段と、
    前記コンテンツの状態の遷移を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された前記コンテンツの状態の遷移をメトリック値に変換する変換手段と、
    前記変換手段により変換された前記メトリック値を、前記コンテンツのIDとともに記録する記録手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記記録手段は、前記メトリック値を累積することにより、前記コンテンツの操作履歴を記録する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. ユーザのIDを取得するユーザID取得手段をさらに備え、
    前記記録手段は、前記ユーザのIDをさらに記録する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 記録されているコンテンツを再生する情報処理装置の情報処理方法において、
    取得された前記コンテンツのIDを取得するコンテンツID取得ステップと、
    前記コンテンツの状態の遷移を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップの処理により検出された前記コンテンツの状態の遷移をメトリック値に変換する変換ステップと、
    前記変換ステップの処理により変換された前記メトリック値を、前記コンテンツのIDとともに記録する記録ステップと
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  5. 記録されているコンテンツを再生するプログラムであって、
    取得された前記コンテンツのIDを取得するコンテンツID取得ステップと、
    前記コンテンツの状態の遷移を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップの処理により検出された前記コンテンツの状態の遷移をメトリック値に変換する変換ステップと、
    前記変換ステップの処理により変換された前記メトリック値を、前記コンテンツのIDとともに記録する記録ステップと
    を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  6. 記録されているコンテンツを再生するプログラムであって、
    取得された前記コンテンツのIDを取得するコンテンツID取得ステップと、
    前記コンテンツの状態の遷移を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップの処理により検出された前記コンテンツの状態の遷移をメトリック値に変換する変換ステップと、
    前記変換ステップの処理により変換された前記メトリック値を、前記コンテンツのIDとともに記録する記録ステップと
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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