JP3584727B2 - 情報送信装置および情報受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報送信装置と情報受信装置間の情報伝送方法に関する。また、前記の情報送信装置および情報受信装置にも関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、情報送信装置から情報受信装置へ情報を放送する際、情報受信装置において情報が受信されたかを記録している。その記録方法は、日時と受信中のチャンネル番号を記録するものであった。つまり、視聴者がある時刻に何のチャンネルを見ていたかを記録するものである。
【0003】
この方法は、受信情報がテレビ番組、つまりリアルタイムに再生される動画、音声であること、受信した情報はその時表示していることを前提にしている。しかし、受信情報をビデオカセットレコーダ等の記憶装置に記録しているだけで、実際には再生しないこともある。また、ある時間帯に2つ以上の情報を受信している場合には、どちら1つを表示しているのみで片方は表示していないかもしれない。
【0004】
また、受信情報として、データつまりテキストや静止画等の情報の場合、これらはTV番組の映像とは異なり、TV番組時間帯つまり放送時刻とは独立してし存在しうる。つまり、TV番組はあるチャンネルのある時間帯にTV番組表通り放送されることが普通だが、データの場合は、あるチャンネルで時間帯によらず1日に複数回送信されることもあるし、複数のチャンネルに跨って送信されることもある。この場合、日時と受信中のチャンネル番号を記録する従来の方法では、何のデータを受信したかが判定できない。
【0005】
受信情報がデータの場合も、記憶装置に記録することは簡単なので、最初の問題である受信したが表示しなかった場合の視聴率判定ができないのは同じである。
【0006】
また、視聴者がデータを受信したが表示しなかった場合、その理由を推測する手段が何も用意されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の受信日時と受信中のチャンネル番号を記録しておく方法では、実際に視聴者が受信情報を表示したか否かがわからない。
また、特に受信情報がデータの場合、どのデータを受信したのかが明白にならない。
また、視聴者がデータを受信したが表示しなかった場合、その理由を推測する手段が何も用意されていない。
【0008】
本発明の目的は、送信設備から受信設備に情報を送信する際、どの情報を受信したか、また受信した情報を表示したか否かを判定する手段を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、視聴者がデータを受信したが表示しなかった場合、その理由を推測する手段を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、送信情報にプログラム番号と呼ばれるユニークに識別できる番号を付加し送信する。また、受信装置において、プログラム番号をキーとして受信と表示を分けて管理し、受信時刻、表示時刻を記録し、受信はしたが表示しなかったものを判断可能にする。また、受信情報に受信情報の内容を表す内容コード、送信データの表示に関する優先度を示す表示コードを付加することにより、視聴者がデータを受信したが表示しなかった場合、その理由を推測することを可能にする。
【0010】
ここで、本発明は、以下の構成でもある。情報受信を行う装置に対して、送信情報を送信する情報送信装置において、前記送信情報をユニークに識別できるプログラム番号を作成する手段と、前記プログラム番号を前記送信情報に付加する手段と、前記プログラム番号が付加された前記送信情報を前記情報受信を行う装置に対して送信する手段を有する。
【0011】
また、送信装置から送信された送信情報を受信し、受信した送信情報を表示手段に表示する情報受信装置において、前記送信装置から、送信情報をユニークに識別できるプログラム番号が付加された送信情報を受信する手段と、前記受信する手段で受信した送信情報が、前記表示手段で表示されたか否かを前記プログラム番号を用いて判定する手段とを有する。
【0012】
この情報受信装置においては、前記判定する手段は、前記プログラム番号が付加された送信情報が受信された受信時刻および前記送信情報が表示された表示時刻に基づいて、受信した送信情報が前記表示手段で表示されたか否かを判定してもよい。
【0013】
また、情報受信装置においては、前記送信情報を受信したことおよび前記プログラム番号を格納する第1の格納手段と、前記送信情報が表示された場合、表示したことおよびプログラム番号を格納する第2の格納手段を有し、前記判定する手段は、前記第1および第2の格納手段に格納された内容に基づいて、表示されたか否かを判定してもよい。
【0014】
さらに、情報受信装置においては、前記受信する手段で、受信した送信情報にその内容を表す内容コードおよび前記送信情報の表示に関する優先度を示す表示コードを付加する手段を有してもよい。
【0015】
また、本発明は、情報送信を行う情報送信装置から情報を受信する情報受信装置における、情報の表示、非表示を判断する方法において、前記情報送信装置において、前記送信情報をユニークに識別できるプログラム番号が付加された送信情報を受信し、 前記送信情報を受信したことおよび受信した送信情報に付加されたプログラム番号を記憶し、前記受信された送信情報が前記情報受信装置の表示手段に表示された場合、表示されたことおよび表示された送信情報に付加されたプログラム番号を記憶し、記憶されたプログラム番号に基づいて、前記送信情報が表示されたか否かを判定する情報受信方法でもある。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を以下に説明する。
図1は本発明の実施例の構成を示す図である。
本システムは、1つ以上のデータ送信装置10と、1つ以上のデータ受信装置20−1、…、20−nと、これら装置が通信するための媒介としての通信衛星1、受信装置からデータを集計する1つ以上の集計装置30、集計装置30と受信装置12―n、送信装置10が通信するための媒介としての通信回線2とから構成される。通信媒体は、無線形態のものでも、有線形態の物でもどちらでも実現可能である。
【0017】
図2に、データ送信装置10の機能構成の詳細を示す。データ送信装置10は、パケット送信機能101、プログラム管理機能102、データ管理機能103、内容コード管理機能104、入出力管理機能105、の5つの基本機能に加え、パケット管理テーブル107、プログラム管理テーブル108、データファイル109、内容コード管理テーブル110を持つ。パケット送信機能101は放送送信装置111を通じ電送媒体である通信衛星1に対してパケットを送信する。また、入出力管理機能105はディスプレイ、キーボード、ディスク、通信装置等の入出力装置112との入出力を管理する。
【0018】
図3に、データ送信装置10のハードウェア構成の詳細を示す。データ送信装置10は、CPUバス121、拡張バス122、ブリッジ123、CPU(中央処理部)124、キャッシュメモリ125、メモリ126、割り込み制御部127、放送送信制御部128、通信制御部129、ディスク制御部130、音声制御部131、入力制御部132、画面制御部133で構成される。キャッシュメモリ125、メモリ126は各々コントローラを含み、また、メモリ126はROM、RAMを含むものとする。
【0019】
CPUバス121は、CPU(中央処理部)124と接続するバスである。
CPUバス121には、ブリッジ123、CPU124、キャッシュメモリ125、メモリ126、割り込み制御部127が接続される。
【0020】
CPU124は、命令を解釈したり、実行を制御し、メモリ126はプログラムやデータを記憶する。キャッシュメモリ125は、高速なメモリアクセスを実現する装置である。割り込み制御部127は、CPUへの割り込み信号、つまりCPUの現在の処理を一時中断し、自分の割り込み処理を要求する信号を管理する制御部である。ブリッジ123は、CPUバス121と拡張バス122との接続回路である。
【0021】
拡張バス122はさまざまな入出力装置との間でデータ転送するためのバスである。拡張バス122には、放送送信制御部128、通信制御部129、ディスク制御部130、音声制御部131、入力制御部132、画面制御部133が接続されている。放送送信制御部128は、通信衛星1を使った放送送信を制御する制御部であり、通信衛星1に放送電波を送信する放送送信装置134に接続されている。通信制御部129は、モデムやISDNのターミナルアダプタ等の通信装置135を介し、公衆、ISDN網等のネットワーク2を通じて、他の装置(他のデータ受信装置20やデータ送信装置10)との通信を行う際の制御を行う。ディスク制御部130は、SCSI等のディスク制御部であり、交換可能な記憶媒体であるパッケージディスク3を操作できるCD−ROM装置、DVD(Digital Video Disk)装置等のパッケージディスク装置136や、ハードディスク装置137と接続される。音声制御部131は、音声の入出力を制御する部分であり、マイクやスピーカのような音声入出力装置138と接続される。入力制御部132は、キーボードやマウス等の入力装置139を制御する。画面制御部133は、CRT、LCD、PDP等の画面表示装置140を制御する。
【0022】
図2の機能構成と、図3のハードウエア構成の関係を示す。図2のすべての機能は、CPU124がそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈、実行することにより達成される。各機能実行時には、対応するプログラムはメモリ126またはキャッシュメモリ125に存在し、また、図2のすべてのテーブル、ファイルも、実行時には、メモリ126またはキャッシュメモリ125に存在する。非実行時には、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルともにメモリ126や、ハードディスク装置137に存在する。
【0023】
パケット送信機能101は、CPU124により解釈され、放送送信制御部128に対して放送送信装置111を制御するための指示を出す。また、入出力管理機能105は、CPU124により解釈され、通信制御部129、ディスク制御部130、音声制御部131、入力制御部132、画面制御部133を介して、通信装置135、パッケージディスク装置136、ハードディスク装置137、音声入出力装置138、入力装置139、画面表示装置140等の入出力装置120を制御する。
【0024】
データ送信装置10における機能の動作を、図を用いて説明する。
図4はデータ送信装置10において、CPU124が実行する主要な処理フロー図である。
データ送信装置10の入出力管理機能105は、まず画面表示装置140へ管理メニュー表示を行い(1001)、イベント待ちになる(1002)。イベント待ちとは、例えばボタンのクリックや、パケットの受信といったイベント(事象)を待って停止している状態を指す。
【0025】
図5に上記管理メニューの一表示例を示す。管理メニュー113には、内容コード管理ボタン1131、データ管理ボタン1132、送信管理ボタン1133、終了ボタン1134、ヘルプボタン1135がある。入力装置139を用いて内容コード管理ボタン1132をクリックすると内容コード管理イベントが発生する。同様に、データ管理ボタン1132をクリックするとデータ管理イベントが、送信管理ボタン1133をクリックするとプログラム管理イベントが、終了ボタン1134をクリックすると終了イベントが、各々発生する。なお、ヘルプボタン1135をクリックすると、各ボタンの簡単な説明が得られる。
【0026】
以下、各ボタンをクリックしてイベントが発生した場合の動作を説明する。
(1)管理メニュー113の内容コード管理ボタン1131をクリックして、内容コード管理イベントが発生した場合を、図4、図6を用いて説明する。
データ送信装置10の入出力管理機能105は、イベントの種類を判定し(1003)、内容コード管理イベントなので内容コード管理機能104を呼出す(1004)。
【0027】
内容コード管理機能104は、まず内容コード定義用の画面を表示しユーザ(送信管理者)に内容コード定義を入力してもらう。この入力に基づき、内容コード管理テーブル110にデータが書き込まれる。ユーザが内容コード定義を終了することによって、データ管理機能は処理を終了する。
【0028】
図6に内容コード管理テーブル110構造の一例を示す。内容コード1101、定義1102の2つのフィールドを持つ。内容コード1101とは、データの内容を示すコードであり、例えば、データの内容が「30代男性向け」であるとか、「東京在住者向け」であるとか、「スポーツ愛好家向け」であるとかを示す。
【0029】
(2)管理メニュー113のデータ管理ボタン1132をクリックして、データ管理イベントが発生した場合を、図4、図7を用いて説明する。
データ送信装置10の入出力管理機能105は、イベントの種類を判定し(1003)、データ管理イベントなのでデータ管理機能103を呼出す(1005)。
【0030】
データ管理機能103は、まずデータ定義用の画面を表示しユーザ(送信管理者)にデータ定義を入力してもらう。この入力に基づき、データファイル109にデータが書き込まれる。ユーザがデータ定義を終了することによって、データ管理機能は処理を終了する。
【0031】
図7にデータファイル109の構造の一例を示す。データファイル109は、データ番号1091、データ名1092、データファイル名1093、内容コード1094、提供者表示コード1095の5つのフィールドを持つ。ユーザ(送信管理者)は、この5つの項目を定義する。データ番号1091はデータをユニークに識別するための番号であり、データの所有者(所有会社)のコードとデータの番号を組み合せた番号を使うことが多い。データ名1092はデータの一般的呼称である。データファイル名1093は、データそのものを指す。データそのものが、複数のファイルから構成される、いわゆるハイブリッド型のファイル、例えばハイパーテキストであることもある。単純なデータとしては、テキストファイルのデータがある。データファイル名1093は、ディレクトリ名等の格納位置情報を含むことが多い。内容コード1094は、そのデータの内容コードである。
【0032】
提供者表示コード1095は、情報提供者の表示に関する意思を表す。提供者表示コード1095は、受信装置でのデータ受信時において、表示をすべきかどうかの基準となる。「表示」「非表示」「強制表示」のいずれかを選択して指定する。実際に表示するかどうかは、視聴者が受信装置にあらかじめ設定しておく視聴者表示コードとの関連で決定される。関連に関しては後述する。
【0033】
(3)管理メニュー113の送信管理ボタン1133をクリックしてプログラム管理イベントが発生した場合を図4、図8、図9を用いて説明する。
データ送信装置10の入出力管理機能105は、イベントの種類を判定し(1003)、プログラム管理イベントなのでプログラム管理機能102を呼出す(1008)。
【0034】
プログラム管理機能102は、まず送信定義用の画面を表示しユーザ(送信管理者)に送信定義を入力してもらう。図8に送信定義画面114を示す。まず送信したいデータ(または商品データ)のデータ番号1142を選択する。選択すると、対応するデータ名1141が表示される。次に、そのデータを送信する提供者番号1144を入力する。提供者とは放送サービスを運営管理する放送事業者、通信事業者を意味する。提供者番号1144を入力すると提供者名1143が表示される。次に、指定した提供者が提供しているチャンネル番号1146を入力する。チャンネル番号1146は提供者番号毎にユニークに指定されなければならない。指定したチャンネルにデータが送信される。選択すると、対応するチャンネル名1145が表示される。次に、チャンネル内に存在する番組の番組番号1148を入力する。チャンネルは、時間帯で番組に区切られている。指定した番組にデータが送信される。選択すると、対応する番組名1147が表示される。
【0035】
ここまで入力すると、スポット番号が計算され表示される。スポット番号とは、送信に関する通し番号である。これは、プログラム管理テーブル108によって管理されている。図9にプログラム管理テーブル108の例を示す。プログラム管理テーブル108は提供者番号1081、チャンネル番号1082、番組番号1083、現在スポット番号1084から構成される。スポット番号は、提供者番号1081とチャンネル番号1082と番組番号1083の組み合わせに対してユニークに番号付けされていく。送信定義画面114から送信指定があった場合には、該当する提供者番号1081とチャンネル番号1082と番組番号1083の組み合わせに対応する現在スポット番号を1増加させ、スポット番号とする。
【0036】
提供者番号1144とチャンネル番号1146と番組番号1148、そしてスポット番号1149の組み合わせをプログラム番号と呼ぶ。
【0037】
ここでチャンネル番号1146と番組番号1148は無指定にすることもできる。無指定の場合は「0」を指定する。番組番号1148だけ無指定にした場合は、この送信データが番組に依存しないことを意味する。同じチャンネル内で異なる番組に繰り返し数回送信される場合に有効である。また、チャンネル番号1146と番組番号1148両方を無指定にした場合は、この送信データがチャンネルに依存しないことを意味する。異なるチャンネルに跨って繰り返し数回送信される場合に有効である。
【0038】
次に、送信時刻1150を設定する。指定した時刻にデータは送信される。即時送信したい場合には、即時指定として送信時刻に「0」を指定することも可能である。指定送信時刻は、番組番号が指定されている場合には指定可能な範囲に制限が設けられる。
【0039】
データ番号1142を指定した時点で、あらかじめデータ管理で設定された指定データに対応した内容コード1152、表示コード1153が、送信定義画面114に表示される。これらを今回の送信に限り変更したい場合には、内容コード1152、表示コード1153を指定することが可能である。あえて設定しない場合は「ディフォルト」としてデータファイル109内の値が設定される。
【0040】
上記入力が完了したなら、完了ボタン1155を入力する。完了ボタン1155が押下されたとき、プログラム管理機能102は、パケット送信管理機能101を介して、パケット管理テーブル107にパケット情報を書き込む。
【0041】
パケット管理テーブル107の構成を図10に示す。パケット管理テーブル107は、プログラム番号1071、データ番号1072、送出開始時刻1073、内容コード1074、提供者表示コード1075から構成される。これらの項目には、送信定義画面114で定義した値が設定される。
パケット送信管理機能101はパケット管理テーブル107を管理しており、指定された送信時刻にデータを送出する。
【0042】
図11に、送信パケットの形式の一例を示す。送信パケット116は、パケットID1161、プログラム番号1162、内容コード1163、表示コード1164、データ番号1165、データ1166から構成される。プログラム番号1162は提供者番号11621、チャンネル番号11622、番組番号11623、そしてスポット番号11624から構成されている。ここでパケットID1161は予め定められた送信パケットのIDであり、これはチャンネル毎に同じ値が設定される。つまり図12に示すように、チャンネル番号1171とパケットID1172の対応表であるパケットIDテーブル117を送信設備は予め持っている。
【0043】
次にデータ受信装置について説明する。
図13に、データ受信装置20の機能構成の詳細を示す。データ受信装置20は、パケット選択受信機能201、チャンネル管理機能202、内容コード管理機能203、データ実行機能204、入出力管理機能205、の5つの基本機能に加え、実行管理テーブル206、チャンネル管理テーブル207、内容コード管理テーブル208を持つ。パケット選択受信機能201は電送媒体である通信衛星1から放送受信装置234を通じパケットを受信する。また、入出力管理機能205はディスプレイ、キーボード、ディスク、通信装置等の入出力装置220との入出力を管理する。
【0044】
図14に、データ受信装置20のハードウェア構成の詳細を示す。データ受信装置20は、CPUバス221、拡張バス222、ブリッジ223、CPU(中央処理部)224、キャッシュメモリ225、メモリ226、割り込み制御部227、放送受信制御部228、通信制御部229、ディスク制御部230、音声制御部231、入力制御部232、画面制御部233で構成される。キャッシュメモリ225、メモリ226は各々コントローラを含み、また、メモリ226はROM、RAMを含むものとする。
【0045】
CPUバス221は、CPU(中央処理部)224と接続するバスである。
CPUバス221には、ブリッジ223、CPU224、キャッシュメモリ225、メモリ226、割り込み制御部227が接続される。
【0046】
CPU224は、命令を解釈したり、実行を制御し、メモリ226はプログラムやデータを記憶する。キャッシュメモリ225は、高速なメモリアクセスを実現する装置である。割り込み制御部227は、CPUへの割り込み信号、つまりCPUの現在の処理を一時中断し、自分の割り込み処理を要求する信号を管理する制御部である。ブリッジ223は、CPUバス221と拡張バス222との接続回路である。
【0047】
拡張バス222はさまざまな入出力装置との間でデータ転送するためのバスである。拡張バス222には、放送受信制御部228、通信制御部229、ディスク制御部230、音声制御部231、入力制御部232、画面制御部233が接続されている。放送受信制御部228は、通信衛星1を使った放送送信を制御する制御部であり、通信衛星1から放送電波を受信する放送受信装置234に接続されている。通信制御部229は、モデムやISDNのターミナルアダプタ等の通信装置235を介し、公衆、ISDN網等のネットワーク2を通じて、他の装置(他のデータ受信装置20やデータ送信装置10)との通信を行う際の制御を行う。ディスク制御部230は、SCSI等のディスク制御部であり、交換可能な記憶媒体であるパッケージディスク3を操作できるCD−ROM装置、DVD(Digital Video Disk)装置等のパッケージディスク装置236や、ハードディスク装置237、ICカード装置238と接続される。音声制御部231は、音声の入出力を制御する部分であり、マイクやスピーカのような音声入出力装置239と接続される。入力制御部232は、キーボードやマウス等の入力装置240を制御する。画面制御部233は、CRT、LCD、PDP等の画面表示装置241を制御する。
【0048】
図13の機能構成と、図14のハードウエア構成の関係を示す。図13のすべての機能は、CPU224がそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈、実行することにより達成される。各機能実行時には、対応するプログラムはメモリ226またはキャッシュメモリ225に存在し、また、図13のすべてのテーブル、ファイルも、実行時には、メモリ226またはキャッシュメモリ225に存在する。非実行時には、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルともにメモリ226や、ハードディスク装置237、または、ICカード装置238に存在する。
【0049】
パケット受信機能201は、CPU224により解釈され、放送送信制御部228に対して放送受信装置234を制御するための指示を出す。また、入出力管理機能205は、CPU224により解釈され、通信制御部229、ディスク制御部230、音声制御部231、入力制御部232、画面制御部233を介して、通信装置235、パッケージディスク装置236、ハードディスク装置237、ICカード装置238、音声入出力装置239、入力装置240、画面表示装置241等の入出力装置220を制御する。
【0050】
データ受信装置20における機能の動作を、図を用いて説明する。
図15はデータ受信装置において、CPU224が実行する主要な処理フロー図である。
【0051】
まず、データ受信装置20は、まずイベント待ちになる(2001)。
入力装置220を通じ、入出力管理205に視聴者情報登録要求が来たとする。入出力管理205は内容コード管理イベントを発生する。イベントが発生するとイベントの種類が判断され(2002)、イベントが内容コード管理イベントなら内容コード管理機能203の呼び出しが行われる(2011)。
【0052】
内容コード管理機能203は、図16に示すようなユーザ属性定義画面214を表示する。ユーザ名2141、ユーザID2142、属性項目2143、属性値2144、済フラグ2145等から構成される。済フラグ2145はユーザが属性項目を設定したかどうかを示す。これに対してユーザ(視聴者)は、例えば、属性項目「住所」に対し、属性値の制限である全角文字40字以内で「東京都町田市町田1−1」と入力したり、属性項目「年齢」に対し、属性値の制限である0または正の整数の中から数字を選択したりする。このとき、ユーザは、明確な設定を拒否することができる。この場合「回答拒否」という項目を選択し、設定すればよい。また、忙しい場合等の理由により、キャンセルボタンをクリックし、入力をしないこともできる。
【0053】
これらのユーザ(視聴者)の入力に基づき、内容コード管理テーブル208が設定される。図17に内容コード管理テーブル208の構成を示す。予め受信装置20の内容コード管理テーブル208には、内容コード2081とその定義2082がセットされている。この値は受信装置の出荷時に設定されている。データ受信により更新することも可能である。さて入力時、ユーザ(視聴者)が入力した属性値と、定義2082を比較し状態2083に登録か非登録かを設定していく。状態2083の初期値は非登録である。
【0054】
さてここで、放送受信装置234からデータ受信装置20にパケットが到着し、イベントが発生したとする。データ受信装置20はイベント発生時、イベントの種類を判断する(2002)。パケット受信時、パケットの受信をパケット受信イベントとしてとらえ、パケット選択受信機能201を呼び出す(2003)。パケット選択受信機能201は、パケットの選択受信を行う。
【0055】
まず、パケット受信時、受信したパケットのパケットIDに関してチャンネル管理機能202に問い合わせ、受信可能かどうか判断する。チャンネル管理機能202は、チャンネル管理テーブル207を管理している。チャンネル管理テーブルの一例を図18に示す。チャンネル管理テーブル207は、チャンネル番号2071、パケットID2072、契約状態2073、受信状態2074から構成される。チャンネル番号2071、パケットID2072は送信装置において説明したものと同等である。契約状態2073は、そのチャンネルの受信契約を受信装置の視聴者が行っているかどうかを表すものである。受信状態は、現在そのチャンネルの受信を希望しているかどうかを示しているものである。契約済みであっても、現在は何らかの理由で受信を希望していないことがある。例えば、同時に2チャンネルしか受信できない受信装置の場合、契約済みのチャンネルが4つあっても同時には2つしか受信指定できない。
【0056】
問い合わせ結果が非受信中であれば、パケットは破棄される(2006)。受信中であれば次のステップに進む。
【0057】
次に、前述の内容コード管理テーブル208を参照する(2004)。そして、受信パケットに付加された内容コードが内容コード管理テーブル208に登録されているか判断する(2005)。登録されていなければパケットを破棄する(2006)。登録されていれば、受信を確定させる(2007)。
【0058】
次に、受信装置20は表示可能かを判断する(2008)。視聴者は予め表示に関する視聴者の意志を示す視聴者表示コードを設定しておく。「全表示」「無指定」「全非表示」のいずれかを指定できる。ディフォルトは「無指定」である。この視聴者表示コードのパケット中の提供者表示コードの関係を図20に示す。視聴者が「全表示」を指定した場合は、提供者の設定に関わらずすべての受信可能なデータが表示される。視聴者が「無指定」を指定した場合は、提供者が「非表示」を指定した場合のみ表示されない。ここで「表示されない」とは「自動的に表示されない」の意味であり、受信され、記憶装置に格納されたデータを視聴者が自分で指定して表示することは可能である。視聴者が「全非表示」を指定した場合は、提供者の設定に関わらずすべての受信可能なデータが表示されない。視聴者はこの表示設定をいつでも変更することが可能であり、チャンネル毎や番組毎に変更することも可能である。
【0059】
表示可能かの判断(2008)が表示可ならば自動的にデータは表示される(2009)。そうでなければデータは表示されない(2010)。表示されないデータは、メモリ、ディスク等の記憶装置に格納されることもある。格納されない場合は廃棄される。ここで「表示」とはデータが実行プログラムならば厳密にはデータの実行である。
【0060】
本実施例ではデータの表示時刻を指定しておらず、送信フォーマット(図11)にもデータの表示時刻が付加されていないが、データ表示時刻を付加することも可能である。この場合、データは受信された際に表示可能かの判断がなされるのではなく、一旦記憶装置に格納され、表示時刻がきた時に表示可能かの判断がなされる。
【0061】
さて、データ実行機能204は、上記受信フローにおいての受信の可否判断結果、表示の可否判断結果を実行管理ファイル206に書き込んでいく。図19に実行管理ファイル206の構成を示す。受信したパケットのプログラム番号2061をキーとして、選択受信2062に受信の可否判断結果を、表示2063に表示の可否判断結果を、また表示開始時刻2064、表示終了時刻2065を格納する。実行管理は、受信したデータの表示(実行)を管理している。ここでの表示開始時刻には受信装置20による自動的な表示に加え、ユーザが自分で表示した場合を記録される。
【0062】
このようにして、データパケットがデータ送信装置10からデータ受信装置20−1〜20−nへ伝送される。
【0063】
このようにしてすべての受信装置20―nで記録された実行管理ファイル206は、ある一定間隔または視聴者が受信データに関してレスポンスを返す際に便乗して集計装置30に集計される。データ実行管理204は、入出力管理205を介して実行管理ファイル206の内容を送信する。これを視聴率データの送信と呼ぶ。
【0064】
図21に視聴率データ215の形式を示す。視聴率データ215の構成は宛先アドレス2151、視聴者ID2152、プログラム番号2153、履歴データ2154、回答データ2155から構成される。宛先アドレス2151は集計装置の通信上のアドレスであり、受信装置20には予め設定されている。視聴者ID2152は、視聴者をユニークに識別するIDであり、通常ICカード装置238から入手される。プログラム番号2153は、受信したパケットのプログラム番号である。履歴データ2154は実行管理ファイルの選択受信2062、表示2063、表示開始時刻2064、表示終了時刻2065から構成される。回答データ2155は、受信データが視聴者に回答を要求している場合で、かつ視聴者が回答した場合に設定される。
【0065】
この視聴率データ215を特定人数の視聴者の受信装置から集計することにより、視聴者の視聴形態が把握できる。あるプログラム番号に対して視聴率データを回収できた率は、そのデータの受信率を示す。視聴率データ中の「選択受信」項目を見れば、視聴者がどんな理由で受信を拒否したかが推測できる。視聴者がどんな内容コードを設定した人かが判るため、視聴者の属性を推測できるのである。「表示」を見れば、視聴者が表示を拒否したかどうかが判る。表示開始時刻を見れば、そのデータが受信後即表示したのか、あとでゆっくりと表示したのかが判る。表示終了時刻を見れば、視聴者がどれだけそのデータに関心があったかを推測できる。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、送信設備から受信設備に情報を送信する際、どの情報を受信したか、また受信した情報を表示したか否かを判定することができる。
【0067】
また、本発明によれば、視聴者がデータを受信したが表示しなかった場合、その理由を推測する材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のシステム構成例を示す図である。
【図2】データ送信装置の機能構成例を示す図である。
【図3】データ送信装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】データ送信装置における主要な処理フロー例を示す図である。
【図5】データ送信装置の管理メニュー画面の構成例を示す図である。
【図6】データ送信装置の内容コード管理テーブルの構成例を示す図である。
【図7】データ送信装置のデータファイルの構成例を示す図である。
【図8】データ送信装置の内容コード定義機能における内容コード定義画面の構成例を示す図である。
【図9】データ送信装置のプログラム管理テーブルの構成例を示す図である。
【図10】データ送信装置のパケット管理テーブルの構成例を示す図である。
【図11】データパケットのパケットフォーマット例を示す図である。
【図12】チャンネル番号とパケットIDの対応表の構成例を示す図である。
【図13】データ受信装置の機能構成例を示す図である。
【図14】データ受信装置のハードウェア構成例を示す図である。
【図15】データ受信装置における主要な処理フロー例を示す図である。
【図16】データ受信装置のユーザ属性定義画面の構成例を示す図である。
【図17】データ受信装置の内容コード管理テーブルの構成例を示す図である。
【図18】データ受信装置のチャンネル管理テーブルの構成例を示す図である。
【図19】データ受信装置の実行管理テーブルの構成例を示す図である。
【図20】提供者表示コードと視聴者表示コードの関係の例を示す図である。
【図21】視聴率データパケットのパケットフォーマット例を示す図である。
【符号の説明】
1…通信衛星、10…データ送信装置、20−1〜20−n…データ受信装置、101…パケット送信機能、102…プログラム管理機能、103…データ管理機能、104…内容コード管理機能、105…入出力管理機能、107…パケット管理テーブル、108…プログラム管理テーブル、109…データファイル、110…内容コード管理テーブル、201…パケット選択受信機能、202…チャンネル管理機能、203…内容コード管理機能、204…データ実行機能、205…入出力管理機能、206…実行管理テーブル、207…チャンネル管理テーブル、208…内容コード管理テーブル。

Claims (6)

  1. 送信情報を送信する送信装置と該送信情報を受信する受信装置とを有する情報配信システムであって、
    前記送信装置は、
    チャンネル番号に基づいて前記送信情報をユニークに識別できるプログラム番号と、前記送信情報の内容を識別するための内容コードと、前記受信装置で該送信情報を表示させるか否かを定めた第1の表示コードとが付加された前記送信情報を前記受信装置に送信する送信手段を備え、
    前記受信装置は、
    前記送信情報を受信する受信手段と、
    前記送信情報を受信可能か否かを定めた内容コード管理テーブルと前記内容コードとを比較し、当該内容コードが前記内容コード管理テーブルに登録されている場合、前記送信情報を受信することを前記受信手段に示す内容コード管理手段と、
    当該受信装置で前記送信情報を表示するか否かを定めた第2の表示コードと前記第1の表示コードを比較して前記送信情報を表示するか否かを決定し、該比較の結果に基づき前記送信情報を表示するとともに、前記送信情報の受信の可否結果、および表示の可否結果を前記プログラム番号と対応させて実行管理ファイルに格納する実行管理手段と、
    前記実行管理ファイルを集計装置へ送信する通信手段とを有することを特徴とする情報配信システム。
  2. 請求項1記載の情報配信システムであって、
    前記実行管理手段は、表示の可否結果を記録する場合、表示開始時刻および表示終了時刻を格納することを特徴とする情報配信システム。
  3. 請求項1記載の情報配信システムであって、
    前記受信装置は、
    チャンネル管理手段をさらに有し、
    前記チャンネル管理手段は、前記送信情報を視聴可能であるか否かを定めたチャンネル管理テーブルと前記チャンネル番号を比較して前記送信情報受信可能か否かを前記受信手段に示すことを特徴とする情報配信システム。
  4. 送信装置から送信される送信情報を受信する受信装置であって、
    チャンネル番号に基づいて前記送信情報をユニークに識別できるプログラム番号と、前記送信情報の内容を識別するための内容コードと、前記受信装置で該送信情報を表示させるか否かを定めた第1の表示コードとが付加された前記送信情報を受信する受信手段と、
    前記送信情報を受信可能か否かを定めた内容コード管理テーブルと前記内容コードとを比較し、当該内容コードが前記内容コード管理テーブルに登録されている場合、前記送信情報を受信することを前記受信手段に示す内容コード管理手段と、
    当該受信装置で前記送信情報を表示するか否かを定めた第2の表示コードと前記第1の表示コードを比較して前記送信情報を表示するか否かを決定し、該比較の結果に基づき前記送信情報を表示するとともに、前記送信情報の受信の可否結果、および表示の可否結果を前記プログラム番号と対応させて実行管理ファイルに格納する実行管理手段と、
    前記実行管理ファイルを集計装置へ送信する通信手段とを有することを特徴とする受信装置。
  5. 請求項記載の受信装置であって、
    前記実行管理手段は、表示の可否結果を記録する場合、表示開始時刻および表示終了時刻を格納することを特徴とする受信装置。
  6. 請求項記載の受信装置であって、
    チャンネル管理手段をさらに有し、
    前記チャンネル管理手段は、前記送信情報を視聴可能であるか否かを定めたチャンネル管理テーブルと前記チャンネル番号を比較して前記送信情報受信可能か否かを前記受信手段に示すことを特徴とする受信装置。
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