JP2005311607A - キーレスエントリー受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 体格の小型化が可能で、且つ、より高いアンテナ利得を確保できるキーレスエントリー受信機を提供すること。
【解決手段】 ケース10と、ケース10内に収納されるプリント基板20と、ケース10に一体に設けられ、一部が弾性変形することにより、プリント基板20に圧接されて電気的に接続されるアンテナ30とを備えるキーレスエントリー受信機100において、ケース20の上面内壁から突出し、プリント基板20と接する所謂モノポール構造のアンテナ30の突出部32を、先端がプリント基板20と接し、プリント基板20に対して略垂直に伸延する伸延部32aと、アンテナ30とプリント基板20との圧接構造を確保しつつ、プリント基板20に生じるイメージ電流を低減するために、伸延部32aから折曲し、伸延部32aとケース10の上面内壁との間に設けられた弾性変形可能なばね部32bとにより構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の車両や住宅等に用いられるキーレスエントリー受信機に関するものである。
従来、車両のドア開閉やエンジン始動等の制御システムとして、キーレスエントリー送信機と、キーレスエントリー受信機とにより構成されるキーレスエントリーシステムがある。このシステムの場合、運転者の操作により、キーレスエントリー送信機から信号を送信すると、車両側に搭載されたキーレスエントリー受信機が当該送信信号を受信し、対の送信機からの信号かどうか正否判断を行う。そして、正しければ、送信信号に応じた制御信号を制御ECUに出力し、ドアの開閉やエンジン始動等を行う。
このシステムのうち、キーレスエントリー受信機は、例えば図5に示すように、上ケース11と下ケース12からなる内部空間に、プリント基板20と当該プリント基板20に電気的に接続されたアンテナ30とを収納してなるものである。そして、アンテナ30は、高いアンテナ利得を確保するため、金属線を立体的に折り曲げて形成されたモノポール構造を有しており、その一端がはんだによりプリント基板20の電極21に接合され、プリント基板表面に配設されたホルダ40により、支持・固定されている。尚、図5は、従来例を示すキーレスエントリー受信機100の分解斜視図である。図5において、符号50はプリント基板20上に実装されたコネクタである。
しかしながら、上述のキーレスエントリー受信機100の場合、プリント基板20表面にホルダ40の設置スペースが必要となる。また、アンテナ30と上ケース11との間に隙間を設けないと、車両の振動によりアンテナ11が振動し、上ケース11との接触により音を生じる等の問題がある。すなわち、高いアンテナ利得を確保しつつ(アンテナ高さを低くしないで)体格の小型化が困難である。
そこで上記問題を解決するものとして、ケースの壁面にアンテナを一体に設けてなるキーレスエントリー受信機を、本出願人は先に特願2003−278611号にて出願している。その際、熱かしめ、接着、インサート成形等により金属板或いは金属線からなるアンテナの一部をケースに一体に設け、ケースから突出するアンテナの突出部をプリント基板の電極に圧接させる構成とすると、簡単な構成ながら、アンテナとプリント基板との間の電気的な接続を好ましい状態とすることができる。
しかしながら、突出部の構成によっては、ケースの壁面にアンテナを一体に設けた構成であっても、高いアンテナ利得を確保できない場合がある。例えば、図6(a),(b)に示すように、ケース10が一対の上ケース11及び下ケース12からなり、上ケース11を下ケース12に組み付けてなる内部空間13内に、プリント基板20とアンテナ30が収納されている。そして、アンテナ30は、上ケース11の上面内壁に一体に設けられた平面部31と、平面部31から折曲されて上面内壁から突出し、プリント基板20と接する突出部32とにより構成され、突出部32は上面内壁からプリント基板20に対して略垂直に伸延する伸延部32aと、伸延部32aから折曲し、接触部32cとの間で弾性変形可能に設けられたばね部32bを有している。このように、アンテナ30の突出部32が略L字状のモノポール構造を有している場合、電波放射には主に高さ部分の伸延部32aが寄与する。
しかしながら、上記構成において、ばね部32bは、伸延部32aに対して折曲されることで弾性変形可能に設けられており、ばね部32bはプリント基板20と対向する位置関係(略垂直でない関係(本実施形態においては略平行))にある。従って、アンテナ30に電流を流すと、図6(c)に示すように、プリント基板20にばね部32bを流れる電流と逆向きの電流(イメージ電流)が生じる。尚、図6(c)において白抜き矢印が電流を示す。特に、モノポール構造のアンテナ30は、給電点である接点(プリント基板20の電極21とアンテナ30の接触部32c)付近が最も高く、上ケース11側ほど低い電流分布となるので、アンテナ30の突出部32が図6(a)〜(c)に示すような略L字型構造を有し、ばね部32bが、電流分布が高く、プリント基板20に近い接点付近に設けられていると、プリント基板20に生じるイメージ電流によって、ばね部32bを流れる強い電流部分が相殺されてしまう。すなわち、電波放射に寄与できる高さ部分(すなわち伸延部32a)の電流が弱くなるため、ケース10にアンテナ30を一体に設けた構成であっても、高いアンテナ利得を確保することができない。尚、図6(a)は斜視図、図6(b)は断面図、図6(c)はイメージ電流を説明するための図である。図6(a)においては、便宜上、内部空間13に配置されているプリント基板20を一点鎖線にて、アンテナ30を破線にて図示している。
本発明は上記問題点に鑑み、体格の小型化が可能で、且つ、より高いアンテナ利得を確保できるキーレスエントリー受信機を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、請求項1に記載の発明は、ケースと、ケース内に収納されるプリント基板と、ケースに一体に設けられ、一部が弾性変形することにより、プリント基板に圧接されて電気的に接続されるアンテナと、を備えるキーレスエントリー受信機に関するものである。そしてアンテナが、ケースの上面内壁から突出し、プリント基板と接する突出部として、プリント基板から略垂直に伸延する伸延部と、当該伸延部とケースの上面内壁との間で弾性変形可能に設けられたばね部とを有することを特徴とする。
このように、本発明のキーレスエントリー受信機によると、アンテナがケースに一体に設けられているので、アンテナを支持・固定するためのホルダを必要としない。また、アンテナとケースとの間に隙間を設ける必要もない。従って、アンテナ高さを低くしなくとも(すなわち高いアンテナ利得を確保したまま)体格の小型化が可能である。
また、本発明において、アンテナの突出部はプリント基板に対して略垂直に伸延する所謂モノポール構造を有している。このようなモノポール構造の場合、アンテナの電流分布は、給電点であるアンテナの伸延部の先端とプリント基板の接点付近ほど高く、ケース上面内壁側ほど低くなる。しかしながら、プリント基板と対向し、プリント基板にイメージ電流を生じさせる要因である突出部のばね部が、プリント基板との接点付近ではなく、プリント基板から離れ、電流分布が低いケースの上面内壁側に設けられているので、プリント基板に生じるイメージ電流を低減することができる。すなわち、イメージ電流により相殺される電流が少なく、電波放射に主に寄与する伸延部にスムースに電流が流れるため、より高いアンテナ利得を確保することができる。
尚、プリント基板にアンテナを圧接し、ばね部の反力によりアンテナとプリント基板との間の接触圧を確保する構成であるので、接続信頼性を向上させることができるとともに、部品点数を削減することができる。
このようなアンテナとしては、例えば請求項2に記載のように、突出部が略L字状の所謂逆L型モノポール構造を有しているものを適用することができる。この場合、電波放射に主に寄与する高さ部分である伸延部の長さをできる限り長くすることができる。
請求項3に記載のように、ケースは、アンテナが一体に設けられた樹脂製の上ケースと、下ケースとにより構成され、上ケースを下ケースに組み付けた状態で、伸延部の先端がプリント基板に圧接されていることが好ましい。
このように、ケースが一対の上ケース及び下ケースよりなり、樹脂製の上ケースにアンテナが一体に設けられた構成であれば、上ケースを下ケースに組み付けるとともに、アンテナの端部である伸延部の先端をプリント基板に圧接させて両者を電気的に接続させることができる。すなわち、アンテナとプリント基板との電気的な接続状態を容易に確保することができる。
また、ケースが上ケースと下ケースに分かれていれば上ケースの内壁面が露出するので、例えば接着や熱かしめによりアンテナ(の一部)を上ケースに一体化しやすい。
ここで、アンテナとプリント基板とを電気的に接続するためには、伸延部の先端をプリント基板の所定位置に位置決めする必要がある。しかしながら、請求項1〜3に記載のキーレスエントリー受信機においては、イメージ電流の影響を低減するために、弾性変形可能なばね部がプリント基板との接点に対して離れた位置に設けられている。従って、突出部が振れやすく、ばね部が接点に近い位置にある(例えばプリント基板と接する突出部の先端としてばね部が設けられている)場合よりも位置決めが困難となる。
そこで、請求項4に記載のように、プリント基板がケースの上面内壁と対向する面に、伸延部の先端を位置決めする位置決め部を設けることで、イメージ電流の影響を低減する構造でありながら、アンテナ(伸延部)の先端をプリント基板の所定位置に容易に位置決めすることができる。尚、位置決め部としては、例えば請求項5に記載のように、伸延部の先端形状に対応して設けられた凹部或いは凸部を適用することができる。
また、振動等の外部応力により生じるアンテナとケース及び/又はプリント基板との接触音やアンテナの変形を防止するために、請求項6に記載のように、アンテナは、ばね部位外に、伸延部の一部に応力緩衝用の撓み部を有しても良い。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施の形態におけるキーレスエントリー受信機の概略構成を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。図1(a)においては、便宜上、ケース内に収納されているアンテナを破線にて、プリント基板を一点鎖線にて図示している。
尚、本実施形態におけるキーレスエントリー受信機は、例えば自動車等の車両のドア開閉制御やエンジン始動制御、或いは住宅の玄関ドア開閉制御等に用いられるものであり、キーレスエントリー送信機とともにキーレスエントリーシステムを構成している。例えば、車両のインパネ内やリアクオーターガラス下に配設されたキーレスエントリー受信機が、運転者の操作によりキーレスエントリー送信機から送信された信号を受信すると、先ず対の送信機からの信号かどうかの正否判断を行い、正しければ、送信信号に応じた制御信号を制御ECUに出力する。そして、ドアの開閉やエンジン始動等がなされる。
図1に示すように、キーレスエントリー受信機100は、ケース10と、当該ケース10の内部空間に配置されるプリント基板20と、ケース10に一体に設けられ、プリント基板20に電気的に接続された状態でキーレスエントリー送信機(図示せず)から送信された信号を受信するアンテナ30とにより構成される。
ケース10は、一対の上ケース11及び下ケース12から構成される。本実施形態においては、一面が開口した箱状の上ケース11を、開口面(下面)を閉じるように平板状の下ケース12に組み付ける(ねじ締結、接着、嵌合等)ことにより、気密封止された内部空間13を有するケース10となる。そして、ケース10は内部空間13内に、プリント基板20及びアンテナ30を有している。
上ケース11は合成樹脂材料からなり、その上面には、一端がプリント基板20に圧接されるアンテナ30が一体に形成されている。また、側面には、プリント基板20表面に実装されたコネクタ(図示せず)に対応する部位に、切り欠き部(図示せず)が形成されている。この上ケース11は合成樹脂以外にもセラミックにより形成されても良いが、上ケース11としての形成し易さ及びアンテナ30を一体化し易さの点から合成樹脂を用いて形成されることが好ましい。
下ケース12も上ケース11と同様に合成樹脂材料からなる。そして、上ケース11の上面内壁に対向する面上にプリント基板20が位置決め固定されている。
プリント基板20は略矩形状を有しており、上ケース11に形成されたアンテナ30の一端との接触部位に、接続用の電極21を有している。また、基板表面には制御ECUに制御信号を出力するためのコネクタ(図示せず)が実装されている。
アンテナ30は、上ケース11の上面内壁に一体に設けられた所定パターンを有する平面部31と、平面部31から折曲されて上面内壁から突出し、先端がプリント基板20と接する突出部32とにより構成される。そして、本実施形態においては、図1(b)に示すように、突出部32がプリント基板20から上ケース11の上面方向に略垂直に伸延する伸延部32aと、当該伸延部32aから折曲し、伸延部32a上ケース11の上面内壁との間で弾性変形可能に設けられたばね部32bとにより構成される略L字状の所謂逆L型モノポール構造を有していることを特徴とする。尚、逆L型モノポール構造を有しているアンテナ30の効果については後述する。
また、本実施形態においては、伸延部32aの先端がプリント基板20と略平行となるようにわずかに折曲され、当該折曲部位に電極21との点接触を確保するための球体が一体化されている。この接触部32cをプリント基板20の電極21に当接させた状態から、上ケース11を下ケース12に接するようにさらに押し付けると、ばね部32bが弾性変形し、接触部32cが電極21に圧接される。そして当該圧接状態にて、上ケース11が下ケース12に固定されて、キーレスエントリー受信機100が形成される。
尚、上ケース11に一体化されたアンテナ30は、例えば金属板、或いは金属線を所望パターンに加工してなるアンテナ30の平面部31を、上ケース11の上面内壁に接着して形成することができる。それ以外にも、金属板、或いは金属線を所望パターンに加工してなるアンテナ30の平面部31を、熱かしめにより上ケース11の上面内壁に固定することにより形成しても良い。また、所望パターンに加工された金属板或いは金属線をインサート部品として、上ケース11(又はケース10)形成と同時にインサート成形し、平面部31が上ケース11(又はケース10)に一体化されたアンテナ30を形成しても良い。本実施形態においては、ケース10が一対の上ケース11及び下ケース12からなり、上ケース11の上面内壁を露出できるので、接着や熱かしめによりアンテナ30を上ケース11の内壁面に一体化しやすい。
このように、本実施形態におけるキーレスエントリー受信機100によると、アンテナ30の一部が上ケース11に一体に設けられているので、アンテナ30を支持・固定するためのホルダを必要としない。また、アンテナ30と上ケース11との間に隙間を設ける必要もない。従って、アンテナ30高さを低く(すなわち伸延部32aの長さを短く)しなくとも(すなわち高いアンテナ利得を確保したまま)体格の小型化が可能である。
また、ケース10が一対の上ケース11及び下ケース12よりなり、樹脂製の上ケース11にアンテナ30が一体に設けられた構成である。従って、上ケース11を下ケース12に組み付けるとともに、アンテナ30の先端である接触部32cをプリント基板20の電極21に圧接させて両者を電気的に接続させることができる。すなわち、アンテナ30とプリント基板20との電気的な接続状態を容易に確保することができる。
また、アンテナ30を構成するばね部32bの反力により、アンテナ30とプリント基板20との間の接触圧を確保することができる。従って、接続信頼性を向上するとともに、部品点数を削減することができる。
次に、本実施形態の特徴点であるアンテナ30の構造及びその効果について説明する。
本実施形態に示すアンテナ30は、プリント基板20と電気的に接続され、プリント基板20に対して略垂直に伸延する伸延部32aを有する所謂モノポール構造を有している。このようなモノポール構造の場合、高さ部分である伸延部32aが主に電波放射に寄与する。また、アンテナ30の電流分布は、給電点であるアンテナ30の先端の接触部32cとプリント基板20の電極21との接点付近ほど高く、上ケース11の上面内壁側ほど低くなる。
また、アンテナ30は、プリント基板20との圧接構造を確保するために、突出部32として、上記伸延部32aとともに、弾性変形可能なばね部32bを有している。このばね部32bは、プリント基板20に対して略垂直な位置関係にある伸延部32aに対して、折曲されることで弾性変形可能に設けられている。すなわち、ばね部32bはプリント基板20と対向する位置関係(略垂直でない関係(本実施形態においては略平行))にある。従って、アンテナ30に電流を流すと、ばね部32bと対向関係にあるプリント基板20にも、ばね部32bを流れる電流と逆向きの電流(イメージ電流)が生じることとなる。このように、アンテナ30の構造上、ばね部32bと逆向きのイメージ電流が生じる場合、突出部32におけるばね部32bの位置によってはイメージ電流が大きくなるので、アンテナ30を流れる電流がイメージ電流により相殺されて、電波放射に寄与できる高さ部分(すなわち伸延部32a)の電流が弱くなり、高いアンテナ利得を確保することができないことも考えられる。
しかしながら、本実施形態におけるキーレスエントリー受信機100においては、アンテナ30の突出部32において、プリント基板20にイメージ電流を生じさせる要因であるばね部32bを、プリント基板20の電極21との接点(給電点)付近ではなく、プリント基板20から離れ、電流分布が低い上ケース11の上面内壁付近に設けている。従って、プリント基板20に生じるイメージ電流をできる限り低減することができる。すなわち、イメージ電流により相殺される電流が少なく、電波放射に主に寄与する伸延部32aに強い電流がスムースに流れるため、より高いアンテナ利得を確保することができる。
また、本実施形態に示すアンテナ30の効果を確認するために、FDTD(Finite Difference Time-Domain)法を用い、アンテナ30及びプリント基板20における電流分布をシミュレーションした。その結果を図2(a),(b)に示す。尚、図2は電流分布のシミュレーション結果を示す模式図であり、(a)はばね部32bが接点付近にあるL型モノポール構造のアンテナ30の場合、(b)は本実施形態に示した逆L型モノポール構造のアンテナ30の場合を示している。図2中において、白抜き矢印が電流を示しており、特徴部分のみを図示している。尚、FDTD法とは、電界、磁界に関するマクスウェルの方程式を時間領域と空間領域とで差分化し、その差分式を時間領域で逐次計算することで計算領域内の電磁界を数値的に求める手法である。
図2(a)においては、アンテナ30の突出部32のうち、伸延部32aが上面内壁からプリント基板20に対して略垂直に伸延し、伸延部32aから折曲して、弾性変形可能なばね部32bがプリント基板20に対して近い位置に設けられている。そして、ばね部32bの先端に設けられた接触部32cがプリント基板20の電極21に圧接された構成となっている。図2(a)に示すように、接触部32cと電極21との接点(給電点)に近い位置にあるばね部32bの電流分布は高い値を示している。しかしながら、プリント基板20に流れるイメージ電流(ばね部32bと逆向き)の電流分布も高くなっている。これは、ばね部32bとプリント基板20が近いため、ばね部32bを流れる電流の影響をより強く受けるためのであると考えられる。従って、イメージ電流によって、ばね部32bを流れる強い電流部分が相殺されており、電流放射に主に寄与する伸延部32aの電流分布が低くなっている。すなわち、アンテナ30が図2(a)に示す構造であると、ケース10にアンテナ30を一体に設けた構成であっても、高いアンテナ利得を確保することができないことを示している。
それに対し、本実施形態に示す構造のアンテナ30の場合、図2(b)に示すように、プリント基板20にばね部32bに起因して生じるイメージ電流がほとんど発生せず(電流分布が低く)、伸延部32aの電流分布が高い値を示している。これは、プリント基板20と対向し、プリント基板20にイメージ電流を生じさせる要因である突出部32のばね部32bが、プリント基板20との接点付近ではなく、プリント基板20から離れて電流分布が低い上ケース11の上面内壁側に設けられているためであると考えられる。すなわち、アンテナ30が図2(b)に示す構造であると、プリント基板20に生じるイメージ電流を低減することができるので、ばね部32bの反力によりアンテナ30とプリント基板20との間の接触圧を確保する構成でありながら、より高いアンテナ利得を確保することができることを示している。
尚、図2(a)に示す構造のアンテナ30のプリント基板20に対する垂直部分(伸延部32a)の電流総和を0dBとすると、図2(b)に示す本実施形態のアンテナ30のプリント基板20に対する垂直部分(伸延部32a)の電流総和は2.2dBであった。以上より、シミュレーションの結果からも、アンテナ30における突出部32の構造を逆L型モノポール構造とすることにより、より高いアンテナ利得を確保できることが判明した。
以上本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態のみに限定されず、種々変更して実施する事ができる。
本実施形態において、アンテナ30の突出部32が逆L型のモノポール構造を有している例を示した。しかしながら、それ以外にも、先端の接触部32cがプリント基板20に接し、プリント基板20から略垂直に伸延する伸延部32aと、当該伸延部32aから折曲されて、伸延部32aとケース10の上面内壁との間で弾性変形可能に設けられたばね部32bとを有するモノポール構造のものであれば適用することができる。しかしながら、逆L型構造の場合、ばね部32bを有しつつ、伸延部32aの長さをより長く取ることができるので、アンテナ利得向上に有利である。
また、アンテナ30とプリント基板20とを電気的に接続するためには、伸延部32aの先端である接触部32cをプリント基板20の電極21に対して位置決めする必要がある。しかしながら、本実施形態におけるキーレスエントリー受信機100においては、アンテナ利得に対するプリント基板20のイメージ電流の影響を低減するために、弾性変形可能なばね部32bをプリント基板20の電極と接触部32cとの接点(給電点)に対して離れた位置に設けている。従って、ばね部32bが接点に近い位置にある場合(例えば図2(a)に示す構造)よりも突出部32が振れやすい状態にあり、接触部32cを電極21に位置決めするのが困難である。
そこで、上ケース11の上面内壁と対向するプリント基板20の面に、伸延部32aの先端である接触部32cを位置決めする位置決め部を設けると良い。このような位置決め部としては、例えば、図3に示すように、接触部32cの形状に応じて環状に形成された部材を接点である電極21を囲むようにプリント基板20表面に位置決め固定してなる凸部22を適用することができる。それ以外には、接触部32cの形状に応じてプリント基板20に形成された凹部を適用することもできる。このように位置決め部22をプリント基板20に設けることにより、イメージ電流の影響を低減する構造でありながら、アンテナ30の先端である接触部32cをプリント基板20の電極21に容易に位置決めすることが可能となる。尚、図3は、本実施形態の変形例を示す図である。
また、本実施形態においては、突出部32を構成するばね部32bが弾性変形することにより、アンテナ30がプリント基板20に圧接されて電気的に接続されている。しかしながら、ばね部32bはケース10の組み付け時に弾性変形しており、キーレスエントリー受信機100形成後に、ケース10に振動等の応力が印加された際、ばね部32bではその応力を緩衝できず、アンテナ30とケース10及び/又はプリント基板20との接触による接触音が生じたり、アンテナ30自体が変形する恐れがある。そこで、図4に示すように、ばね部32b位外に、アンテナ30の突出部32が、伸延部32aの一部に応力緩衝用の撓み部32dを備える構成としても良い。尚、図4は、本実施形態の変形例を示す図である。
また、本実施形態において、アンテナ30は、上ケース11の上面内壁に一体に形成され、ケース10の内部空間13に配置される例を示した。しかしながら、ケース10と一体に形成されるアンテナ30の位置は、上記例に限定されるものではない。例えば、アンテナ30の一部が外壁面に形成されても良い。しかしながら、外部との接触や絶縁、プリント基板20との接続構造等を考えると、本実施形態に示すように、一部をケース10の上面内壁に一体に形成することが好ましい。
また、本実施形態において、ケース10は一対の上ケース11及び下ケース12から構成される例を示した。しかしながら、ケース10は一体のみで構成されても良いし、三体以上を組み合わせて構成されても良い。例えば、インサート成形により、一体のみからなるケース10に対してアンテナ30の一部を一体に形成する場合、予めケース10に設けられた開口部からケース10内のガイドに沿ってプリント基板20を挿入するとともに、プリント基板20の電極21とアンテナ30の接触部32cとの電気的な接続を確保するように構成することもできる。この場合、ケース10内を気密にしたい場合には、プリント基板20挿入後、開口部を樹脂等により封止すれば良い。
本発明の第1の実施形態におけるキーレスエントリー受信機の概略構成を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 電流分布のシミュレーション結果を示す模式図であり、(a)は本実施形態に対する比較例、(b)は本実施形態の実施例を示している。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 従来例を示す分解斜視図である。 従来例を示すずであり、(a)は斜視図、(b)は断面図、(c)はイメージ電流を説明するための模式図である。
符号の説明
10・・・ケース
11・・・上ケース
12・・・下ケース
13・・・内部空間
20・・・プリント基板
21・・・電極
30・・・アンテナ
31・・・平面部
32・・・突出部
32a・・・伸延部
32b・・・ばね部
32c・・・接触部
100・・・キーレスエントリー受信機

Claims (6)

  1. ケースと、
    前記ケース内に収納されるプリント基板と、
    前記ケースに一体に設けられ、一部が弾性変形することにより、前記プリント基板に圧接されて電気的に接続されるアンテナと、を備えるキーレスエントリー受信機において、
    前記アンテナは、前記ケースの上面内壁から突出し、前記プリント基板と接する突出部として、前記プリント基板から略垂直に伸延する伸延部と、当該伸延部と前記ケースの上面内壁との間で弾性変形可能に設けられたばね部とを有することを特徴とするキーレスエントリー受信機。
  2. 前記突出部は、略L字状の逆L型モノポール構造を有していることを特徴とする請求項1に記載のキーレスエントリー受信機。
  3. 前記ケースは、前記アンテナが一体に設けられた樹脂製の上ケースと、下ケースとにより構成され、前記上ケースを前記下ケースに組み付けた状態で、前記伸延部の先端が前記プリント基板に圧接されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のキーレスエントリー受信機。
  4. 前記プリント基板は、前記ケースの上面内壁と対向する面に、前記伸延部の先端を位置決めする位置決め部を有することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のキーレスエントリー受信機。
  5. 前記位置決め部は、前記伸延部の先端形状に対応して設けられた凹部或いは凸部であることを特徴とする請求項4に記載のキーレスエントリー受信機。
  6. 前記アンテナは、前記伸延部の一部に応力緩衝用の撓み部を有することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載のキーレスエントリー受信機。
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