JP2005310615A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】イオン除去装置9から供給される脱イオン水を貯水する純水タンク10の貯水に、浸漬されてその水位を検知する水位検知スイッチ(I)11と、その水状態を検知する導電率式水状態検知センサ(I)12を配置した。純水タンク10の貯水水位が変化すると、水に浸した2つの水状態検知部20の接水面積Sが変化するため、水の抵抗Rは変化する。そこで、水の抵抗Rを測定し、測定された水状態電気信号を導電率σの関数値として取り扱い、その水状態電気信号が予め設定した閾値を超えたか否かを判定することで、純水タンク10の貯水水位が予め設定した水位を超えたか否かが判定できる。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の実施の形態1の構成図である。イオン水を貯水する凝縮水タンク7と、凝縮水タンク7のイオン水を搬送する水ポンプ8と、水ポンプ8から搬送されるイオン水を脱イオンするイオン除去装置9と、イオン除去装置9から供給される脱イオン水を貯水する純水タンク10と、純水タンク10の貯水に浸漬されてその水位を検知する水位検知スイッチ(I)11およびその水状態を検知する導電率式水状態検知センサ(I)12と、純水タンク10から供給される水と都市ガスにより水素を主成分とする改質ガスを生成する改質ガス供給部13と、改質ガス供給部13で生成する改質ガス中の水素により発電を行う燃料電池14を少なくとも有している。
さて、常に脱イオンされた水(導電率σが一定)が、純水タンク10に貯水された場合を想定する。水に浸した2つの水状態検知部のSおよびLが一定、つまり、純水タンク10の貯水の水位が一定なら、水の抵抗Rは一定となる。一方、純水タンク10の貯水水位が変化すると、水に浸した2つの水状態検知部の接水面積Sが変化するため、水の抵抗Rは変化する。そこで、水の抵抗Rまたは抵抗Rに関する水状態電気信号を測定し、この測定された水状態電気信号を導電率σの関数値として取り扱い、その水状態電気信号が予め設定した閾値を超えたか否かを判定することで、純水タンク10の貯水水位が予め設定した水位を超えたか否かが判定できることとなる。
本発明の実施の形態2を図1に記載する。実施の形態2は、冷却水タンク15が、純水タンク10に併設されて配置されており、純水タンク10から溢れた水を貯水しその貯水で燃料電池14を冷却している。また、冷却水タンク15は、ステンレスや樹脂内に水を貯水した水槽であり、その貯水に水位を検知する水位検知スイッチ(II)16と、その水状態を検知する導電率式水状態検知センサ(II)17が配置されている。水位検知スイッチ(II)16は、冷却水タンク15の水位を検知し、水不足の場合は水ポンプ8を駆動させて脱イオンを純水タンク10をオーバーフローされて補充させ、水多めの場合は水ポンプ8を停止されている。導電率式水状態検知センサ(II)17は、水の導電率を計測しその水状態電気信号が予め設定した閾値を超えたか否かを判定するスイッチ部品であり、その作用効果は,前述の実施の形態1に記載した通りである。このため、導電率式水状態検知センサ(II)17は、水位検知スイッチ(II)16と併用して使用すると、冷却水タンク15の水位が設定通りになっているか否かが簡単に検定できるとともに、冷却水タンク15に貯水されている水が、燃料電池14を絶縁するに不適当な導電率まで上昇しているか否かが簡単に検定できる利点が有る。
本発明の実施の形態3を図1に記載する。実施の形態3は、導電率式水状態検知センサ(I)12および(II)17の水状態検知部20、21が、水位検知スイッチ(I)11および(II)16より下部位置に配置されているとしている。導電率式水状態検知センサの水状態検知部が、水位検知スイッチより下部位置に配置されていると、水位検知スイッチが正常に動作している通常使用状態において、導電率式水状態検知センサの水状態電気信号は、水位の変動の影響を受けずにほぼ同じ値を示している。そのため、導電率式水状態検知センサは、水の導電率だけを正しく検定できる利点が有る。また、この構成の場合、水位検知スイッチが故障して貯水の水位が低下し、導電率式水状態検知センサの上端部より水位低下すると、導電率式水状態検知センサはその水状態電気信号が、大きく変化して予め設定した閾値を越えて、その異常が顕著に判明し、本発明の本来の目的が達成できることは言うまでもない。さらに、冷却タンク15は、凝縮水タンク7と連通させて、溢れた水が凝縮水タンク7に流れ落ちる様にし、安定した水処理が出来る様にした。
本発明の実施の形態4を図2に記載する。図2は、導電率式水状態検知センサ(I)の構成図である。一対の水状態検知部20と一対の電気信号授々部22からなる一対の電極23と、一対の電極23を保持し固定する電気絶縁体24と、電極23に所定の電圧や電流を印加する駆動部25と、駆動部25から得られる水状態電気信号を計測しその値が予め設定した閾値を超えたか否かを判定する判定部26から構成される。電極23は、ステンレス、カーボン、白金やルテニウムさらにイリジウムなどの貴金属をメッキしたチタン、チタンなどの材料が使用され、水状態検知部20と電気信号授々部22が一体化している。電気絶縁体24は、樹脂やゴムさらにセラミックなどの材料が使用される。
本発明の実施の形態5を図2で説明する。導電率式水状態検知センサ(I)12の水状態検知部20は、その形状が丸棒であり、電気絶縁体24に設けられた貫通穴28に挿入されて保持固定されている。水状態検知部20を丸棒とすると、電気絶縁体24の貫通穴28に簡単に挿入して保持固定でき、構成の簡素化が図れる利点が有る。なお、導電率式水状態検知センサ(II)17も同種の構成図であるため、説明は省略する。
本発明の実施の形態6を図2で説明する。導電率式水状態検知センサ(I)12または(II)の水状態検知部20は、硬化性樹脂やゴムからなる保持固定材料29を用いて、非浸漬部で電気絶縁体24と保持固定されている。保持固定材料29は、硬化性樹脂の場合は加熱や2液混合などで硬化するウレタンやエポキシなどの樹脂、ゴムの場合はオーリングなどであり、水気密シール性に優れた材料を使用した。これら水気密シール性に優れた硬化性樹脂もしくはゴムの保持固定材料29を用い、電気絶縁体24と非浸漬部で保持固定しているため、電気絶縁体24からの水漏れに留意した複雑な構成にする必要性が低減し、構成の簡素化が図れる利点が有る。またさらに、電極23の電気信号授々部22は、沿面距離拡大の目的で、樹脂などの保護カバー30で覆いその下部位置を保持固定材料29で気密シールし、一対の電気信号授々部22が多湿雰囲気で導通することを防止した。なお、導電率式水状態検知センサ(II)17も同種の構成図であるため、説明は省略する。
実施の形態7は、導電率式水状態検知センサ(I)および(II)を、予め記憶させた間隔Aごとに時間(t)だけ駆動させるとした。導電率計測を予め記憶させた所定の間隔Aごとに所定の時間(t)だけ行うため、導電率計測のための消費電力が小さくなり、燃料電池システムの効率が向上する利点が有る。また、導電率計測のために印加する電圧電流によって、金属製の純水タンク10もしくは冷却水タンク15さらに接続部品が腐蝕劣化することが低減し、その信頼性が大きく向上する利点も生じる。
本発明の実施の形態8を図1に記載する。実施の形態9は、純水タンク10もしくは冷却水タンク15さらに接続部品(記載せず)が、電気絶縁性材料18、19を用いて電気絶縁されて配置されているとした。純水タンク10や冷却水タンク15さらにこれへの接続部品(記載せず)は、金属製であると、燃料電池14を駆動するための補機(記載せず)で使用される直流電源の負極(記載せず)と導通し、地面にアースされている。これは、これらを導通されてアースすることで、漏電などを防止しその安全性を向上させるためである。交流電圧などを印加する導電率式水状態検知センサ(I)12および(II)17は、この様にアースされた純水タンク10や冷却水タンク15の貯水内で、その検出精度を高めて使用するためには、複雑な精度維持対策を施す必要が生じる。その点、電気絶縁性材料18、19を下部位置に併設してシステムと電気絶縁された純水タンク10や冷却水タンク15とすると、導電率式水状態検知センサ(I)12および(II)17は、精度維持対策が不要となって、その実装構造が簡単になり使い易くなる。なお、純水タンク10や冷却水タンク15さらにその接続部品(記載せず)が、樹脂やゴムさらにセラミックなどの非金属製であると、これら材料が電気絶縁性材料となるため、新たに電気絶縁性材料18、19を併設する必要はない。
実施の形態9は、導電率式水状態検知センサ(I)12および(II)17の水状態検知部20、21が、微少な水通過穴(記載せず)を有する保護体(記載せず)でその周囲を覆われているとした。純水タンク10や冷却水タンク15さらにその接続部品(記載せず)は、金属製であると、燃料電池14を駆動するための補機(記載せず)で使用される直流電源の負極(記載せず)と導通し、地面にアースされている。これは、これらを導通されてアースすることで、漏電などを防止し安全性を向上させるためである。交流などの電圧を印加する導電率式水状態検知センサ(I)12およぶ(II)17は、この様なアースされた純水タンク10や冷却水タンク15の貯水内で、その検出精度を高めて使用するためには、複雑な精度維持対策を施す必要が生じる。その点、導電率式水状態検知センサ(I)12および(II)17は、その水状態検知部を微少な水通過穴を有する保護体でその周囲を覆ってやると、純水タンクや冷却水タンクの電気絶縁が不充分であったとしても、検出精度が良好に保持されるため、その実装構造が簡単になり使い易くなる。なお、純水タンク10や冷却水タンク15さらにその接続部品(記載せず)が、樹脂などの非金属製であると、この実施形態は必要ない。
8 水ポンプ
9 イオン除去装置
10 純水タンク
11 水位検知スイッチ(I)
12 導電率式水状態検知センサ(I)
13 改質ガス供給部
14 燃料電池
15 冷却タンク
16 水位検知スイッチ(II)
17 導電率式水状態検知センサ(II)
18、19 電気絶縁性材料
20、21 水状態検知部
22 電気信号授々部
23 電極
24 電気絶縁体
25 駆動部
26 判定部
27 蓋
28 貫通穴
29 保持固定材料
Claims (9)
- イオン水を貯水する凝縮水タンクと、前記凝縮水タンクのイオン水を搬送する水ポンプと、前記水ポンプから搬送されるイオン水を脱イオンするイオン除去装置と、前記イオン除去装置から供給される脱イオン水を貯水する純水タンクと、前記純水タンクの貯水に浸漬されてその水位を検知する水位検知スイッチ(I)およびその水状態を検知する導電率式水状態検知センサ(I)と、前記純水タンクから供給される水により水素を主成分とする改質ガスを生成する改質ガス供給部と、前記改質ガス供給部で生成する改質ガス中の水素により発電を行う燃料電池と、を少なくとも有している燃料電池システム。
- 純水タンクに併設してその溢れた水を貯水して燃料電池を冷却する冷却タンクに、浸漬されてその水位を検知する水位検知スイッチ(II)およびその水状態を検知する導電率式水状態検知センサ(II)を配置した請求項1記載の燃料電池システム。
- 導電率式水状態検知センサ(I)または(II)の水状態検知部は、水位検知スイッチ(I)または(II)より下部位置に配置されている請求項1または2記載の燃料電池システム。
- 導電率式水状態検知センサ(I)または(II)は、水状態検知部と電気信号授々部からなる電極と、前記電極を保持し固定する電気絶縁体と、前記電極に所定の電圧を印加する駆動部と、前記駆動部から得られる水状態電気信号を計測しその値が予め設定した閾値を超えたか否かを判定する判定部から構成されており、前記電気絶縁体は純水タンクまたは冷却水タンクに配置した蓋に固定され、前記電極は前記電気絶縁体から貯水に吊り下げられてその水状態検知部が浸漬されている請求項1または2記載の燃料電池システム。
- 導電率式水状態検知センサ(I)または(II)の水状態検知部は、その形状が丸棒であり、電気絶縁体に設けられた貫通穴に挿入されて保持固定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 導電率式水状態検知センサ(I)または(II)の水状態検知部は、硬化性樹脂もしくはゴムの保持固定材料を用いて、非浸漬部で電気絶縁体と保持固定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 導電率式水状態検知センサ(I)または(II)は、予め記憶させた間隔Aごとに時間(t)だけ駆動する請求項1または2記載の燃料電池システム。
- 純水タンクまたは冷却水タンクおよびこれらへの接続部品は、電気絶縁性材料を用いて電気絶縁されてシステムに配置されている請求項1または2記載の燃料電池システム。
- 導電率式水状態検知センサ(I)または(II)の水状態検知部は、微少な水通過穴を有する保護体でその周囲を覆われている請求項1または請求項2記載の燃料電池システム。
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