JP2005310495A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジオ等の車に搭載された電子機器から放電灯の電源に起因するノイズの発生を防止する。
【解決手段】トランスTRの高電圧出力を得る2次コイルTR2に巻き足たし、イグナイタ14へ電圧を出力する3次コイルTR3と直列にダイオードD2を接続するとともに、ダイオードD2のカソード側に3次コイルTR3と並列にコンデンサC2を接続した出力側に、スイッチ用のトランジスタQ6を接続する。トランジスタQ6は、イグナイタ14から放電灯15に高圧パルスを供給して点灯を始動させた後は、制御部11からの制御信号でオフさせることで、端子Taを介してイグナイタ14に供給される高圧パルスに重畳されるリップルに起因する電子機器へのノイズの発生を抑制することが可能となる。
【選択図】図1

Description

この発明は、装置から放射される電磁波を抑制させる放電灯点灯装置に関する。
従来の放電点灯装置は、点灯開始時にイグナイタ(始動回路)を用いて放電灯を点灯に至らすための高圧パルスを発生させ、その後、直流電圧をDC/DCコンバータやブリッジ回路等を含むバラスト(点灯回路)より放電灯を定格点灯させる矩形波電圧を供給させている。(例えば、特許文献1)
特開2001−126886公報(第7〜8頁、図13)
上記した特許文献1の技術は、放電灯が定格点灯の状態下にあっても、高圧を発生するDC/DCコンバータが発生する数十KHzの高周波電圧が、イグナイタを構成するコンデンサを介して給電され続けるため、バラストとイグナイタからの高圧パルスや安定点灯させる矩形波電圧等に含まれるリップルを起因とする不要輻射ノイズがバラストとイグナイタを接続するライン等から放射され、車載用途の電源として使用した場合は、不要輻射ノイズがアンテナからラジオ等の電子機器にノイズとして伝播されることがあった。
この発明の目的は、ラジオ等の車に搭載された電子機器から放電灯の電源に起因するノイズの発生を防止した放電灯点灯装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、この発明の放電灯点灯装置は、直流電圧を昇圧して第1の電圧および該第1の電圧より高い第2の電圧を生成する電圧手段と、前記第2の直流電圧を供給し、該第2の直流電圧に基づき放電灯の点灯を始動させる高圧パルスを発生するイグナイタと、前記放電灯が始動された後に前記第1の直流電圧を前記放電灯に供給する供給手段と、前記供給手段の動作時は、前記イグナイタへの前記第2の直流電圧の供給を遮断する遮断手段とを具備したことを特徴とする。
この発明によれば、イグナイタへ電圧を出力する経路に高周波電力の流れないようにして不要輻射ノイズの放射を防止できる。また、イグナイタを構成するコンデンサに高周波電力の流れなくし不要輻射ノイズの放射を防止することができる。
以下、この発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施例について説明するための回路構成図である。図1において、Vbは、例えば12Vの直流電源であり、直流電源VbをトランスTRの1次コイルTR1の一端に接続する。1次コイルTR1の他端は、トランスTRの2次コイルTR2の一端に接続されるとともに、N(Negative)チャンネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)型FET(Field Effect Transistor)であるトランジスタQ1のドレインに接続する。トランジスタQ1のゲートは、トランジスタQ1をオン・オフ制御する信号を供給する制御部11に接続する。トランジスタQ1のソースは、制御部11に接続するとともに、抵抗R1を介して接地する。トランスTRの2次コイルTR2の他端は、2次コイルTR2に巻き足された格好の3次コイルTR3の一端に接続するとともに整流用のダイオードD1、コンデンサC1を介して接地する。トランスTRの1次コイルTR1、2次コイルTR2、トランジスタQ1、抵抗R1、コンデンサC1によりDC/DCコンバータ12を構成している。
ダイオードD1のカソードは、抵抗R2,R3を介してそれぞれ接地する。また、ダイオードD1のカソードは、N−MOS型FETであるトランジスタQ2,Q3のドレインにそれぞれ接続する。トランジスタQ2のソースは、N−MOS型FETであるトランジスタQ4のドレインに、トランジスタQ3のソースは、N−MOS型FETであるトランジスタQ5のドレインにそれぞれ接続する。トランジスタQ4,Q5のソースは抵抗R4を介して接地する。トランジスタQ2〜Q5はフルブリッジ回路を構成する。
トランジスタQ2〜Q5のゲートは、制御部11によりオンオフ制御されるが、始動時はトランジスタQ2,Q5をオンし、トランジスタQ3,Q4をオフに設定する。従って、始動時の端子Tbの電圧をHレベルとし、端子Tcの電圧をLレベルとした状態から以降の動作が始まる。
トランスTRの3次コイルTR3の他端は、整流用のダイオードD2、コンデンサC2を介して接地する。ダイオードD2のカソードは、抵抗R5を介して遮断手段であるPNP型のトランジスタQ6のエミッタに接続する。トランジスタQ6のベースは、制御部11に接続する。トランジスタQ6のコレクタは、次段のイグナイタ14の端子Taに接続する。
イグナイタ14は、放電ギャップGd、パルストランスTP、コンデンサC3,C4から構成される。端子Taは、放電ギャップGdを介してパルストランスTPの1次コイルTP1を介して端子Tcに接続する。また、端子Taは、コンデンサC3を介して端子Tcに接続する。端子Tbは、放電灯15の一端に接続するとともに、コンデンサC4を介して端子Tcに接続する。放電灯15の他端は、パルストランスTPの2次コイルTP2を介して端子Tcに接続する。
次に、図1の動作について図2を参照して説明する。
ランプ点灯時は、制御部11からトランジスタQ1をオンオフする制御信号を供給してトランジスタQ1がオンオフ制御する。トランジスタQ1のオンオフ制御に基づきトランスTRの1次コイルTR1に流れる電流を制御し、2次コイルTR2と3次コイルTR3側で巻線比に応じた昇圧が実現する。昇圧された2次コイルTR2の交流電圧は、ダイオードD1、コンデンサC1を介して例えば400Vの直流電圧を、2次コイルに巻き足しによりさらに昇圧された3次コイルTR3からの交流電圧は、ダイオードD2、コンデンサC2を介して例えば1kVの直流電圧をそれぞれ生成する。
ダイオードD1とコンデンサC1の接続点からDC/DCコンバータ12の出力として出力された400Vの直流電圧は、トランジスタQ2,Q3のドレインに供給するとともに直列接続した抵抗R2,R3に供給し、抵抗R2,R3の接続部に発生した分割電圧Vdが制御部11に供給する。この分割電圧Vdが所定値以上になると、制御部11はトランジスタQ6をオンさせ、ダイオードD2とコンデンサC2の接続点に生成される1kvのイグナイタ電圧IVを端子Taに供給する。端子Taに1kVの直流電圧が供給されたイグナイタ14では、800Vの値で絶縁破壊される放電ギャップGdの絶縁破壊が行われる。これにより、コンデンサC3から放電される電流は、放電ギャップGdを介してパルストランスTPの1次コイルTP1に供給する。パルストランスTPでは、巻線比に応じて図2(c)にように例えば20kVを2次コイルTP2側に発生させる。この電圧に基づき放電灯15がグロー放電を始めると、2次コイルTP2側の電圧が急激に低下する。これに伴い放電灯15に図2(d)に示すフルブリッジ回路の出力400Vが供給され、放電灯15に電流が流れて放電灯の定格電圧が漸次上昇し、42Vのあたりで定格点灯の状態となる。
端子Taに供給されるイグナイタ電圧IVには、図2の(b)に示すように、400V/350V等のリップル電圧が重畳されており、これが常に端子Taに供給された状態となる。リップル電圧が重畳されたイグナイタ電圧IVが伝播されてノイズの原因となる。しかし、DC/DCコンバータ12の出力電圧を監視しておき、図2(c)に示すように電圧Vdが急激に下がったことを制御部11で検出してトランジスタQ6をオフすることで、イグナイタ14へのイグナイタ電圧IVの供給を停止する。イグナイタ14は、図2(d)に示すフルブリッジ回路の出力を供給し、図2(e)の電圧で放電灯15を点灯させる。これにより放電灯15は、リップルに起因するノイズの発生を防止することができる。
この実施例では、放電灯が点灯した後の定格点灯期間にあっては、始動時に使用するリップルの重畳されたイグナイタ電圧の供給を絶つことで、高周波電力が流れなくなることから不要輻射ノイズの放射を防止できるばかりか、イグナイタを構成するコンデンサに高周波電力が流れないため不要輻射ノイズの放射を防止することができる。
図3は、この発明の他の実施例について説明するための回路構成図である。この実施例は、スイッチング用のトランジスタQ61を電圧の低い場所に変更したものである。なお、図1と同一の構成部分には同一の符号を付しその説明を省略する。
すなわち、PNP型のスイッチング用トランジスタQ61のコレクタとエミッタを、直列接続されたトランスTRの2次コイルTR2と3次コイルTR3に直列的に挿入し、ベースを制御部11に接続したものである。
この場合、DC/DCコンバータ12の出力電圧が急激に低下したことを、放電灯15が始動されたと制御部11で検出し、その検出結果に基づいて制御部11からトランジスタQ61のベースをオフ制御するものである。
この実施例では、図1の実施例の効果に加え、トランジスタQ61がスイッチングされるラインが図1の場合に比して低電圧(400V)の場所としてことで、廉価な低電圧のスイッチングトランジスタを用いることができる。
この発明の一実施例について説明するための回路構成図。 図1の動作について説明するための説明図。 この発明の他の実施例について説明するための回路構成図。
符号の説明
11…制御部
12…DC/DCコンバータ
13…バラスト
14…イグナイタ
Vb…直流電源
Q1〜Q5,Q6,Q61…トランジスタ
TR…トランス
C1〜C4…コンデンサ
R1〜R5…抵抗

Claims (2)

  1. 直流電圧を昇圧して第1の電圧および該第1の電圧より高い第2の電圧を生成する電圧手段と、
    前記第2の直流電圧を供給し、該第2の直流電圧に基づき放電灯の点灯を始動させる高圧パルスを発生するイグナイタと、
    前記放電灯が始動された後に前記第1の直流電圧を前記放電灯に供給する供給手段と、
    前記供給手段の動作時は、前記イグナイタへの前記第2の直流電圧の供給を遮断する遮断手段とを具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記遮断手段は、前記第1の電圧を生成するための交流電圧から第2の電圧生成用の交流電圧に昇圧する前の段階で動作するようにしたことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008140657A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Sharp Corp 放電灯点灯装置及びプロジェクタ
JP2012079680A (ja) * 2010-09-07 2012-04-19 Koito Mfg Co Ltd 放電灯点灯回路
JP4986863B2 (ja) * 2005-12-14 2012-07-25 シャープ株式会社 放電灯点灯装置

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