JP2005310437A - 燃料電池システムおよび機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐久性を損なうことなく確実に小型化できる燃料電池システム、およびこれを備えた機器を提供すること。
【解決手段】 改質器2と燃料電池4との間にバイパス流路62を介して圧力調整手段5を設ける。圧力調整手段5には、水素吸蔵材料52が収納されており、水素流路61内の水素圧力が所定値以上となると水素吸蔵材料52が水素を吸蔵して、水素流路61内の圧力を適切に維持する。燃料電池4内の圧力が低くなると、水素吸蔵材料52が水素を放出して燃料電池4に供給する。圧力調整手段5によって改質器2と燃料電池4との間の水素圧力のばらつきを吸収できるから、圧力が過剰となることがなく、各構成部品の小型化を促進しても、耐久性を損なうことがない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システムおよびこの燃料電池システムを備えた機器に関する。
燃料電池は、外部から連続的に供給された燃料と酸素とを電気化学的に反応させて電気エネルギを取り出すものである。燃料電池は、他の発電方式に比べて高効率で二酸化炭素の排出量が少ないため、環境問題が顕著になっている近年注目されている。
例えば高分子電解質形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell, PEFC)は、低い温度で動作が可能で起動時間が短く、小型化も可能である。この高分子電解質形燃料電池は、高分子固体電解質膜を空気側電極と燃料側電極とで挟んだ構造のMEA(Membrane Electrode Assembly)を備え、空気側電極に空気(酸素)を供給し、燃料側電極にメタノールや改質した水素などの燃料を供給することにより、電気化学的反応が起こり電力が発生する(例えば特許文献1)。
また、高分子電解質型燃料電池の中でも、液体燃料を改質して得られる水素を燃料側電極に供給する燃料電池は、液体燃料としてのメタノール水溶液を燃料側電極に供給する直接メタノール型燃料電池(DMFC)と比較し、エネルギ変換効率が高いというメリットがあるため、液体燃料を改質するための改質器等を含め、システム全体の開発が盛んに行われている。
特開平8−162132号公報
ところで、改質器を用いた燃料電池システムにおいては、この改質器に供給される液体燃料が触媒反応によって改質され、水素を発生するのであるが、発生する水素の体積は、供給された燃料の約300〜500倍にもなるため、触媒反応に伴って改質器から燃料電池へ至る系内の圧力が大幅に上昇する。そして、従来の比較的大型の燃料電池システムでは、改質器から燃料電池までの水素流路としては、例えば金属管等が用いられていたり、前述の高分子固体電解質膜としても十分な厚みを有していたために、そのような圧力上昇にも何ら支障をきたすことはなかった。
しかしながら、燃料電池システムを携帯機器に搭載する等のために、システムの小型化を図ろうとすると、供給路としてはより細い樹脂製のチューブ等が用いられたり、高分子固体電解質膜としても極薄のものが用いられるようになるため、圧力上昇に良好に対抗することができず、耐久性の低下を招くという心配がある。
本発明の目的は、耐久性を損なうことなく確実に小型化できる燃料電池システム、およびこれを備えた機器を提供することにある。
本発明の燃料電池システムは、液体燃料を改質して水素を生成する改質器と、この改質器から供給された水素を酸素と反応させて電気エネルギを取り出す燃料電池とを備えた燃料電池システムであって、改質器と燃料電池との間の水素流路には、水素吸蔵材料が収納されるとともにこの水素吸蔵材料によって改質器と燃料電池との間の圧力を調整する圧力調整手段が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、水素流路に、水素吸蔵材料が収納された圧力調整手段が設けられているので、改質器での水素生成量が多い場合や、燃料電池での水素消費量が少ない場合など、改質器、燃料電池、および水素流路内の圧力が高まると、水素流路内の水素が圧力調整手段の水素吸蔵材料に吸蔵される。したがって、水素流路内の水素が過剰とならず圧力が適切に調整されるため、燃料電池システムの各構成部品に高い耐圧性が要求されないので、燃料電池の耐久性を損なうことなく、小型化の促進が確実となる。
ここで、水素吸蔵材料は、所定の圧力以上の圧力で水素を供給すると、当該水素を吸蔵する性質を有し、また、所定の圧力(水素放出平衡圧)以下で水素を放出する性質を有する。水素を吸蔵する際の所定の圧力および放出する際の所定の圧力は、水素吸蔵材料の種類によりそれぞれ異なる。つまり、本発明によれば、水素吸蔵材料が収納された圧力調整手段が水素流路に設けられているので、水素流路、改質器、および燃料電池内の圧力は水素吸蔵材料が水素を吸蔵する際の所定の圧力近傍に調整されることとなり、圧力調整手段は圧力を調整する役割を果たす。これにより、改質器および燃料電池内の圧力が安定し、改質器での改質性能、および燃料電池での反応効率が安定する。
本発明では、圧力調整手段の水素吸蔵材料は、常温で水素を放出可能な水素吸蔵合金であることが望ましい。
この発明によれば、水素吸蔵材料が常温で水素を放出可能なので、圧力調整手段を加熱等する必要がなく、圧力調整手段の構成が簡略化するとともに、水素吸蔵材料の取扱性が良好となる。
本発明では、圧力調整手段は、水素流路にバイパス流路を介して接続され、改質器と圧力調整手段との間のバイパス流路には、水素流路内の圧力が所定値以上となった場合にバイパス流路を開く開閉弁が設けられていることが望ましい。
この発明によれば、圧力調整手段がバイパス流路を介して接続されているので、改質器で発生した水素は水素流路を通って燃料電池に供給される。したがって、燃料電池で水素が消費されている間は、圧力調整手段に水素が吸蔵されることなく燃料電池に供給され、燃料電池の反応が良好となる。
また、水素流路には開閉弁が設けられているので、改質器での水素生成量が多い場合や燃料電池での水素消費量が少ない場合などに、水素流路内の水素圧力が上昇すると、水素流路内の圧力が所定値以上となったとき開閉弁が開き、バイパス流路が水素流路と連通する。水素はバイパス流路を通って圧力調整手段の水素吸蔵材料に吸蔵される。
さらに、燃料電池内の圧力が低下して水素吸蔵材料の水素放出平衡圧に達すると、水素吸蔵材料に吸蔵された水素が放出され、バイパス流路を介して燃料電池に供給される。これにより、改質器の改質効率や、改質器への液体燃料の供給のばらつきによる影響が最小限に抑制され、水素吸蔵材料のより確実で安定した水素供給が可能となる。
本発明では、圧力調整手段と燃料電池との間には、燃料電池から圧力調整手段への逆流を防止する逆止弁が設けられていることが望ましい。
この発明によれば、逆止弁が設けられているので、燃料電池内に存在する酸素や水分などが圧力調整手段に逆流するのが良好に防止され、圧力調整手段の水素吸蔵材料における水素吸蔵性能の劣化が防止される。特に、水素吸蔵材料が水素吸蔵合金である場合には、水分を吸収することで水素吸蔵性能が劣化するため、この発明は有用である。
本発明では、圧力調整手段は、水素流路に対して着脱可能に設けられていることが望ましい。
この発明によれば、圧力調整手段が着脱可能に設けられているので、収納された水素吸蔵材料が劣化した場合などには、圧力調整手段のみを交換することが可能となり、燃料電池システム全体の寿命が長くなる。
本発明では、圧力調整手段は、互いに径が異なる大径筒状部材および小径筒状部材を備え、小径筒状部材は、大径筒状部材内に収納され、水素吸蔵材料は、小径筒状部材と大径筒状部材との間、または小径筒状部材内に充填されていることが望ましい。
この発明によれば、圧力調整手段の小径筒状部材と大径筒状部材との間に水素吸蔵材料が充填されている場合には、改質器で発生した水素は小径筒状部材内を流通する。水素吸蔵材料が小径筒状部材周囲に配置されるので、内部を流通する水素が良好に水素吸蔵材料に接触し、周囲から良好かつ確実に水素が吸蔵、放出される。
また、水素吸蔵材料が小径筒状部材内に充填されている場合には、改質器からの水素は小径筒状部材周囲の、大径筒状部材と小径筒状部材との間を流通する。したがって、改質器からの水素が水素吸蔵材料の周囲を流通して良好に水素吸蔵材料に接触し、水素が良好かつ確実に吸蔵、放出される。
本発明では、圧力調整手段と燃料電池とは隣接して配置されていることが望ましい。
この発明によれば、圧力調整手段と燃料電池とが隣接して配置されているので、圧力調整手段の水素吸蔵材料が水素を吸蔵する際に発生する熱を燃料電池に伝達することが可能となる。したがって、燃料電池が良好に加熱され、燃料電池の反応効率が良好となる。
本発明では、圧力調整手段および燃料電池の少なくともいずれか一方は、真空断熱材で覆われていることが望ましい。
この発明によれば、圧力調整手段と燃料電池とが隣接して配置されている場合に、両者のうち少なくともいずれか一方が真空断熱材で覆われているので、圧力調整手段の水素吸蔵材料で発生した熱が外部に逃げることなく確実に燃料電池に伝達される。したがって、燃料電池の反応効率がより一層良好となる。
本発明の機器は、前述の燃料電池システムを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、機器が前述の燃料電池システムを備えているので、前述の燃料電池システムの効果と同様の効果が得られ、耐久性を損なうことなく、機器の小型化が促進される。
本発明の燃料電池システムおよび機器によれば、改質器から生成された水素を圧力調整手段の水素吸蔵材料で吸蔵することにより、燃料電池および改質器の圧力が過剰になるのを防止でき、燃料電池システムおよび機器の耐久性を損なうことなく小型化を促進できるという効果が得られる。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第二実施形態以降で、以下に説明する第一実施形態での構成部品と同じ部品および同様な機能を有する部品には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
[第一実施形態]
図1には、本発明の第一実施形態にかかる燃料電池システム1が示されている。この図1において、燃料電池システム1は、液体燃料を改質して水素を発生する改質器2と、改質器2に液体燃料を供給する燃料供給手段3と、改質器2で発生した水素と外部から供給される酸素(空気)とによって反応して電気エネルギを発生する燃料電池4と、改質器2と燃料電池4との間に設けられるとともに、改質器2および燃料電池4内の圧力を調整する圧力調整手段5とを備えている。
改質器2は、詳細な図示を省略するが、容器内に触媒が収納された構成となっており、容器内に燃料供給手段3から液体燃料を供給すると、液体燃料が触媒反応により改質されて、水素が生成される。
ここで、液体燃料としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム水溶液、水素化ホウ素カリウム水溶液、水素化ホウ素リチウム水溶液等のボロハイドライド燃料や、デカリン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の有機ハイドライド燃料、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系燃料などが採用できる。なお、液体燃料として水素化ホウ素ナトリウム水溶液を用いる場合では、例えば水酸化ナトリウム3g、純水27g、水素化ホウ素ナトリウム5.5gの燃料組成のものが採用できる。
また、改質器2内に収納される触媒としては、液体燃料がボロハイドライド燃料である場合には、白金Pt、ルテニウムRu、ロジウムRhなどの白金族や、コバルトCo、ニッケルNi、ラネーニッケル等のラネーアロイ、フッ化処理した水素吸蔵合金などが採用できる。また、液体燃料が有機ハイドライド燃料の場合では、触媒としては、白金Pt、ルテニウムRu、ロジウムRhなどの白金族などが採用できる。そして液体燃料がメタノールの場合では、触媒としては、白金族触媒や、ニッケルNi、銅系、Cu/ZnO/Al2O3系、Pd/ZnO触媒等が採用できる。
燃料供給手段3は、改質器2に接続され、内部に液体燃料を収納するとともに、改質器2内の触媒に液体燃料を所定量供給する。
燃料電池4は、詳細な図示を省略するが、高分子固体電解質膜と、この高分子固体電解質膜の両面に一体的に形成されるアノード電極およびカソード電極とを備え、アノード電極およびカソード電極から電気エネルギを取り出す構造である。
アノード電極側の燃料供給室には、改質器2と連通する合成樹脂製チューブ等の水素流路61が設けられており、改質器2で生成された水素が、この水素流路61を流通して燃料電池4の燃料供給室に供給される。
カソード電極側の空気供給室には、自然吸気によって、あるいはブロアなどによって強制的に、空気が供給される。
ここで、高分子固体電解質膜は、プロトン伝導性高分子で構成される高分子固体電解質樹脂が、延伸多孔室ポリテトラフルオロエチレン(Expanded Poly Tetra Fluoro Ethylene, E-PTFE)フィルムの多孔空隙部に含浸されることにより構成されている。高分子固体電解質樹脂としては、例えばナフィオン(デュポン社商標)等のパーフルオロスルホン酸系ポリマー、フッ素系ポリマー、炭化水素系ポリマーなどが採用できる。また、場合によってはこの高分子固体電解質樹脂に、電子導電性の生じない範囲で白金などの触媒やカーボン粉末、各種セラミックスなどを加えてもよい。
また、アノード電極およびカソード電極は、水素をイオン化するための触媒を担持したカーボン触媒電極膜から構成される。ここで、触媒としては、例えば白金等が採用できる。
圧力調整手段5は、水素流路61の途中に設けられたバイパス流路62に取り付けられている。バイパス流路62は、水素流路61から分岐して燃料電池4に連通している。したがって、圧力調整手段5は、改質器2と燃料電池4との間の水素流路61に、バイパス流路62を介して設けられていることとなる。
圧力調整手段5は、耐圧容器51と、耐圧容器51内部に収納される水素吸蔵材料52とを備えている。水素吸蔵材料52としては、グラファイトナノファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノ構造グラファイトなどのカーボン系水素吸蔵材料や、CaNi, LaCo, LaNiなどの水素吸蔵合金、NaAlH4等の無機化合物、Mg系材料、Na水素化物等が採用できる。本実施形態では、水素吸蔵材料は、常温で水素放出可能な水素吸蔵合金が採用されており、つまり常温での水素放出平衡圧が燃料電池4の反応圧力(例えば約70kPa)近傍または反応圧力以下となる水素吸蔵合金が採用されている。このような水素吸蔵合金としては、例えばLaNi5, TiMn, SmCo, TiFe, VNb, TiFeMnなどが採用できる。
圧力調整手段5は、バイパス流路62への接続部分にフランジ部53が設けられており、バイパス流路62に対してクランプなどで固定されている。このフランジ部53により、圧力調整手段5は、バイパス流路62(水素流路61)に対して着脱可能に構成されている。
圧力調整手段5の上流側、つまり改質器2と圧力調整手段5との間のバイパス流路62には、バイパス流路62を開閉する開閉弁としての第一開閉弁63が設けられている。この第一開閉弁63には、圧力センサが内蔵されており、水素流路61内の水素圧力が所定値(例えば150kPa)以上となった場合に、第一開閉弁63が開き、バイパス流路62を開放するように構成されている。
また、圧力調整手段5の下流側、つまり圧力調整手段5と燃料電池4との間のバイパス流路62には、第二開閉弁64が設けられている。この第二開閉弁64は、燃料電池4内の圧力が燃料電池4の反応圧力(例えば約70kPa)程度の所定値以下となった場合に開き、バイパス流路62を開放するように構成されている。なお、第二開閉弁64を開く際の所定値以下の圧力は、水素吸蔵材料52の水素放出平衡圧以下の圧力に設定されている。また、第二開閉弁64は、逆止弁としての機能を内蔵しており、この逆止弁の機能により、燃料電池4内の水素や空気(酸素)、燃料電池4で生成された水などがバイパス流路62を逆流して圧力調整手段5に混入するのが防止されている。
水素流路61の途中でかつバイパス流路62への分岐点より下流側には、燃料電池4に供給される水素の圧力を調整する定圧弁65が設けられている。この定圧弁65には、圧力センサが内蔵されており、定圧弁65の開度が調整されることにより、燃料電池4に供給される水素量を調整し、燃料電池4内の圧力を所定値(例えば70kPa程度)に調整する。また、この定圧弁65は、逆止弁としての機能を内蔵しており、この逆止弁の機能により、燃料電池4内の水素や空気(酸素)、燃料電池4で生成された水などが水素流路61を逆流して圧力調整手段5に混入するのが防止されている。
ここで、第一開閉弁63が開く場合における水素流路61内の水素圧力の設定値(所定値)は、燃料電池4内の適正圧力や、定圧弁65の圧力調整能力などを勘案して設定され、定圧弁65が水素流路61内の水素を安定して燃料電池4の適正圧力に調整できる圧力差の範囲を考慮して設定される。またこのとき、第一開閉弁63の設定値(所定値)は、水素吸蔵材料52による水素吸蔵時の圧力以上となるように設定されている。
これらの第一開閉弁63、第二開閉弁64、および定圧弁65は、コントローラ7に電気的に接続されている。コントローラ7は、第一開閉弁63および定圧弁65に内蔵される圧力センサから圧力検出信号を入力し、これらの圧力検出信号に基づいて第一開閉弁63、第二開閉弁64、および定圧弁65にそれぞれ開閉信号を出力して、これらの開閉動作を制御する。
このような燃料電池システム1では、次のように動作する。
まず、燃料電池システム1の初期状態では、第一開閉弁63および第二開閉弁64は閉じた状態となっている。燃料供給手段3により燃料が改質器2に供給されると、改質器2での触媒反応により、燃料が改質されて水素が生成される。生成された水素は、水素流路61を流通し、定圧弁65によって燃料電池4に供給される適切な所定圧力に調整されてから、燃料電池4に供給される。
燃料電池4では、アノード電極側の燃料供給室に水素が供給されると、水素はアノード電極との触媒によって下記の式(1)の酸化反応を生じ、この反応によりプロトンHと電子eとを生成する。
→2H+2e …(1)
プロトンHは、高分子固体電解質膜を透過してカソード電極側に移動することにより、アノード電極およびカソード電極の両端に電圧が生じる。プロトンHがカソード電極側に到達すると、このプロトンHと、外部の負荷を通って仕事をした後にカソード電極に到達した電子eと、空気中の酸素Oとが、カソード電極の触媒によって反応して下記の式(2)の還元反応が生じる。
1/2O+2H+2e→HO …(2)
カソード電極側で生成された水は、水蒸気として燃料電池4の外部に排出される。
例えば燃料供給手段3による燃料供給が過剰となって改質器2で生成される水素が過剰となったり、燃料電池4で消費される水素量が減少するなどの理由により、水素流路61内の水素量が増加すると、水素流路61内の圧力が上昇する。水素流路61内の圧力が所定値以上となると、第一開閉弁63に内蔵された圧力センサがコントローラ7に検出信号を出力する。コントローラ7は、第一開閉弁63に開放信号を出力し、これにより第一開閉弁63が開き、バイパス流路62が開放される。
水素流路61内の水素は、バイパス流路62内を流通し、圧力調整手段5に到達する。このとき、バイパス流路62内の水素圧力は、水素吸蔵材料52の吸蔵圧力以上であるので、圧力調整手段5の水素吸蔵材料52が水素を吸蔵する。水素吸蔵材料52が水素を吸蔵するに伴って、バイパス流路62内の水素圧力が低下し、水素流路61内の圧力が過剰となるのが防止される。また、水素流路61内の圧力が所定値以下になると、第一開閉弁63の圧力センサがコントローラ7に検出信号を出力し、この信号によりコントローラ7は第一開閉弁63を閉じる。
また、例えば燃料供給手段3からの燃料供給が少なく改質器2からの水素生成量が不足したり、改質器2での改質効率の低下によって水素生成量が不足したり、燃料電池4での水素消費量が増加するなどにより、燃料電池4内の水素圧力が低下して、水素流路61内の圧力が所定値以下となると、定圧弁65に内蔵された圧力センサがコントローラ7に検出信号を出力する。コントローラ7は、この検出信号に基づいて第二開閉弁64に開放信号を出力し、これにより第二開閉弁64が開いてバイパス流路62が開放される。このとき、燃料電池4内の圧力が圧力調整手段5の水素吸蔵材料52の水素放出平衡圧以下となっているため、水素吸蔵材料52に吸蔵されていた水素が放出され、燃料電池4に供給される。燃料電池4内の圧力が回復して水素放出平衡圧以上となると、水素吸蔵材料52からの水素の放出が止まる。水素流路61内の圧力が回復して所定値以上となると定圧弁65の圧力センサがコントローラ7に検出信号を出力し、この信号によりコントローラ7が第二開閉弁64を閉じる。
このような第一実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1) 改質器2と燃料電池4との間の水素流路61(バイパス流路62)に、水素吸蔵材料52を収納した圧力調整手段5が設けられているので、水素流路61内の水素圧力が所定値以上となった場合には、圧力調整手段5の水素吸蔵材料52が余剰水素を吸蔵して、水素流路61内の圧力を適切な値に維持する、圧力緩衝としての機能を果たす。したがって、水素流路61を高耐圧性の材料で構成する必要がなく、例えば合成樹脂などで構成できるから、燃料電池システム1の耐久性を損なうことなく小型化を促進できる。また、圧力調整手段5によってある程度の水素圧力を吸収できるので、改質器2や燃料供給手段3において高精度な水素生成量の制御が必要なく、燃料電池システム1の構成を簡単にできる。
水素吸蔵材料52の水素放出平衡圧が、燃料電池4内の適正圧力程度に設定されているので、燃料電池4内の圧力が低下すると水素吸蔵材料52から水素を補充できる。したがって、燃料電池4内の圧力をほぼ一定に維持でき、燃料電池4での反応効率が安定するので、燃料電池システム1を安定して動作させることができる。
(2) バイパス流路62が設けられ、このバイパス流路62に第一開閉弁63が設けられているので、第一開閉弁63の閉じている間は、改質器2からの水素が水素流路61を流通して直接燃料電池4に供給される。したがって、第一開閉弁63の開閉の圧力設定によって、水素吸蔵材料52への水素吸蔵が必要な時のみバイパス流路62を積極的に開放することによって、燃料電池システム1のより確実かつ安定した圧力調整ができる。
(3) 定圧弁65および第二開閉弁64に逆止弁の機能が設けられているので、燃料電池4に供給された水素の逆流を防止できるとともに、燃料電池4に供給された空気や、燃料電池4で生成された水などの逆流を防止できる。水素吸蔵材料52は、空気に含まれる酸素や、水などに接触すると、水素吸蔵能力が低下するため、これらの定圧弁65および第二開閉弁64で逆流を防止することにより、長期間にわたって良好な水素吸蔵能力を維持できる。
(4) 常温で水素放出平衡圧が燃料電池4の反応適正圧力近傍となる水素吸蔵材料52を採用しているので、常温での水素の吸蔵、放出が可能となる。したがって、水素吸蔵材料の加熱手段などが不要となり、圧力調整手段5の構成を簡略化できるとともに、圧力調整手段5の取扱性を向上させることができる。
(5) 圧力調整手段5にフランジ部53が設けられ、バイパス流路62に対して着脱可能となっているので、長期間の使用により水素吸蔵材料52の水素吸蔵能力が低下した場合などには、圧力調整手段5のみを交換することができ、燃料電池システム1の他の部品をそのまま使用することができる。したがって、燃料電池システム1全体としての寿命を長くすることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態の圧力調整手段5が、バイパス流路62を介して接続されず、直接水素流路61に取り付けられている点が異なる。
図2には、第二実施形態にかかる燃料電池システム1の概略図が示されている。この図2において、燃料電池システム1には、第一実施形態のバイパス流路62は設けられておらず、圧力調整手段5は、水素流路61の途中に直接接続されている。圧力調整手段5の耐圧容器51には、二カ所のフランジ部53が設けられ、それぞれ水素流路61の上流側および下流側にクランプなどによって固定されている。これらのフランジ部53により、本実施形態において圧力調整手段5は、水素流路61に対して着脱可能に構成されている。
水素流路61において圧力調整手段5と燃料電池4との間には、定圧弁65が設けられている。この定圧弁65は、圧力センサを内蔵し、かつ逆止弁の機能を有しており、コントローラ7に電気的に接続されている。
ここで、水素吸蔵材料52の水素吸蔵時の圧力および水素放出平衡圧は、定圧弁65が安定して水素圧力を調整できる範囲(圧力差など)を勘案して設定される。
このような燃料電池システム1では、改質器2で生成された水素は水素流路61に流入し、圧力調整手段5を通過する。そしてコントローラ7が定圧弁65の開度を調整して適切な圧力に調整された水素は、燃料電池4に供給される。水素流路61内の圧力が高くなって所定値以上となると、圧力調整手段5の水素吸蔵材料52が水素を吸蔵する。この水素吸蔵により、水素流路61内の圧力が所定圧力以内に維持される。また、燃料電池4内の圧力が低下して水素吸蔵材料52の水素放出平衡圧以下となると、水素吸蔵材料52が水素を放出して燃料電池4に供給される。
このような第二実施形態によれば、第一実施形態の(1)、(3)および(4)の効果と同様の効果が得られる他、次の様な効果が得られる。
(6) 圧力調整手段5にフランジ部53が設けられ、水素流路61に対して着脱可能に構成されているので、第一実施形態の(5)の効果と同様の効果が得られ、圧力調整手段5のみを交換できるので、燃料電池システム1全体としての寿命を長くすることができる。
(7) 第一実施形態とは異なり、バイパス流路が設けられていないので、燃料電池システム1の構造を簡略化でき、コントローラ7による制御も簡略化できる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態は、第二実施形態の圧力調整手段の構造が異なるものである。
図3には、第三実施形態にかかる圧力調整手段5が示されており、図3(A)は、圧力調整手段5の側断面図であり、図3(B)は平断面図である。この図3において、圧力調整手段5の耐圧容器51は、大径筒状部材としての外側円筒部材54と、小径筒状部材としての内側円筒部材55とを備えた二重円筒状に形成されている。内側円筒部材55は、水素流路61の内径とほぼ同じ内径のメッシュ状部材で形成され、外側円筒部材54と略同心上に配置され、外側円筒部材54内に収納されている。内側円筒部材55および外側円筒部材54の両端部は、円環板状の壁部56によって連結されており、内側円筒部材55と外側円筒部材54との間には、水素吸蔵材料52が収納されている。これらの壁部56よりも外側には、内側円筒部材55とほぼ同径の筒状部材53Aが突出し、これら筒状部材53Aの端部には、水素流路61に接続されるフランジ部53が形成されている。
このような圧力調整手段5では、水素流路61内を流通する水素は、圧力調整手段5の内側円筒部材55内部を通過する。水素流路61内の水素圧力が高くなった場合には、水素がメッシュ状の内側円筒部材55を通過して水素吸蔵材料52に吸蔵される。
このような第三実施形態によれば、第一実施形態の(1)、(3)、および(4)の効果と同様の効果、および第二実施形態の(6)および(7)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(8) 圧力調整手段5が、外側円筒部材54および内側円筒部材55を有する二重筒状構造となっており、外側円筒部材54と内側円筒部材55との間に水素吸蔵材料52が収納されているので、内側円筒部材55内部に水素流路61とほぼ同径の水素流路が形成される。したがって、水素流路61内の圧力を上昇させることなく水素が良好に水素流路61内を流通できる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について説明する。第四実施形態は、第二実施形態の圧力調整手段の構造が異なるものである。
図4には、第四実施形態にかかる圧力調整手段5が示されており、図4(A)は圧力調整手段5の側断面図であり、図4(B)は平断面図である。この図4において、圧力調整手段5は、外側円筒部材54と、内側円筒部材55とを備えている。内側円筒部材55は、両端部が閉塞されており、全体がメッシュ状部材で構成されている。内側円筒部材55内部には、水素吸蔵材料52が収納されている。内側円筒部材55外周面の略中央は、外側円筒部材54に連結される壁部56によって、外側円筒部材54に支持固定されている。壁部56には、複数の孔56Aが形成され、水素が通過可能となっている。外側円筒部材54の内径は、水素流路61の内径とほぼ同径に形成され、両端部にフランジ部53が設けられている。
このような燃料電池システム1においては、水素流路61内を流通する水素は、圧力調整手段5の内側円筒部材55と外側円筒部材54との間を通り、壁部56の孔56Aを貫通して燃料電池4に供給される。水素流路61内の圧力が高い場合には、内側円筒部材55内の水素吸蔵材料52が水素を吸蔵する。
このような第四実施形態によれば、第一実施形態の(1)、(3)、および(4)の効果と同様の効果、および第二実施形態の(6)および(7)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(9) 圧力調整手段5が、外側円筒部材54および内側円筒部材55を有する二重筒状構造となっており、内側円筒部材55内部に水素吸蔵材料52が収納されているので、内側円筒部材55の外面全面を水素に接触させることができ、水素との接触面積が大きくなることにより、水素吸蔵材料52の水素吸蔵、水素放出をより効率的に行える。
[第五実施形態]
次に、本発明の第五実施形態について説明する。第五実施形態は、第二実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池と圧力調整手段とが互いに隣接して配置されているものである。
図5には、第五実施形態にかかる燃料電池4および圧力調整手段5が示されている。この図5において、燃料電池システム1は、燃料電池4および圧力調整手段5が隣接して配置され、これらの外面が真空断熱材8で覆われている。
燃料電池4は、プロトン伝導性を有する高分子固体電解質膜41と、この高分子固体電解質膜41の両面に形成されたアノード電極42およびカソード電極43とを有する発電部44を備え、この発電部44はケース45に収納されている。アノード電極42側には、燃料として水素が供給される水素供給口47が形成され、この水素供給口47は、圧力調整手段5側に突出し、圧力調整手段5と連通している。カソード電極43側には、空気(酸素)が供給される空気供給口48が複数形成されている。これらの空気供給口48は外気に開放されており、自然吸気によってアノード電極42に空気が供給される。なお、アノード電極42への空気の供給は、ブロアなどによって強制的に行ってもよい。
圧力調整手段5は、耐圧容器51中に水素吸蔵材料52が収納されており、耐圧容器51の一側面は燃料電池4のケース45に当接されている。耐圧容器51において燃料電池4への当接面には挿通孔57が形成されており、この挿通孔57に燃料電池4の水素供給口47が挿通されることにより、耐圧容器51内とケース45内部のアノード電極42とが連通される。耐圧容器51において、燃料電池4とは反対側には、水素流路61が接続される接続部58が形成されている。この接続部58に合成樹脂製などの水素流路61が嵌合されることにより、圧力調整手段5が水素流路61に接続されている。したがって、圧力調整手段5は、水素流路61に対して着脱可能に構成されている。
真空断熱材8は、粉末状、繊維状などに形成された断熱材料を芯材として袋状部材に収納し、袋状部材の内部が真空とされた構成になっている。断熱材料としては、例えばシリカ粉末やグラスウールなどが採用でき、また袋状部材としては、プラスチック部材や金属箔ラミネートフィルムなどが採用できる。真空断熱材8において、圧力調整手段5の接続部58に対応する部分、および燃料電池4の空気供給口48に対応する部分には、それぞれ開口部81,82が形成されており、開口部81からは接続部58が突出し、開口部82は、空気供給口48と連通している。なお、真空断熱材8は、圧力調整手段5および燃料電池4の両方を覆っているものに限らず、例えば圧力調整手段5のみ、または燃料電池4のみを覆っていてもよく、要するに真空断熱材8は、圧力調整手段5および燃料電池4の少なくともいずれか一方を覆っている構成であればよい。
このような燃料電池システム1では、第二実施形態と同様に、圧力調整手段5の水素吸蔵材料52が水素流路61内の水素圧力に応じて水素を吸蔵、放出して燃料電池4内の圧力を適切に維持する。水素吸蔵材料52は、水素を吸蔵する際に放熱するが、耐圧容器51と燃料電池4のケース45が当接しているので、この放熱量は、耐圧容器51およびケース45を介して燃料電池4に伝達され、燃料電池4の加熱用の熱量として利用される。
このような第五実施形態によれば、第一実施形態の(1)、(3)、および(4)の効果と同様の効果、および第二実施形態の(6)および(7)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(10) 燃料電池4と圧力調整手段5とが互いに隣接して配置され、それぞれのケース45と耐圧容器51とが接触しているので、水素吸蔵材料52が水素を吸蔵する際に放出する熱量を燃料電池4に伝達することができる。したがって、圧力調整手段5で発生する熱を有効に利用して、燃料電池4の反応効率を向上させることができる。
また、燃料電池4および圧力調整手段5が、真空断熱材8で覆われているので、水素吸蔵材料52からの放熱量が外部に逃げず、燃料電池4への熱伝達効率を向上させることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
圧力調整手段5の構造は、各実施形態で示されたものに限らず、燃料電池システム1の使用条件、使用用途、寸法、各構成部品の配置などを勘案して適宜設定できる。
例えば、図6には、本発明の圧力調整手段の変形例が示されている。この図6において、圧力調整手段5は、水素流路61とほぼ同径の円筒状に形成され、内部が一対の壁部56で仕切られている。これらの壁部56は、メッシュ状部材で構成され、これらの壁部56間には、水素吸蔵材料52が収納されている。このような圧力調整手段5によっても、水素流路61内の水素圧力が高くなった場合には、水素吸蔵材料52が水素を吸蔵して適切な圧力を維持できる。また、このような構成によっても、フランジ部53を設けたり、水素流路61を圧力調整手段5の端部に挿入、嵌合するなどして、水素流路61に対して着脱可能な構成にできる。
圧力調整手段は、外部の水素供給源から水素を吸蔵可能に構成されていてもよい。例えば圧力調整手段が、水素流路に対して着脱可能に構成されている場合には、圧力調整手段を水素流路から外した際に、水素流路との接続部分から、外部の水素供給源からの水素を所定の圧力で供給し、水素吸蔵材料に水素を吸蔵させてもよい。この場合には、圧力調整手段に予め水素が吸蔵されているので、例えば燃料電池の起動時など、改質器からの水素の生成が間に合わない場合などでは、圧力調整手段から水素放出が行われ、水素が燃料電池に供給されるので、起動時の応答性が良好となる。
また、圧力調整手段が外部の水素供給源から水素を吸蔵可能に構成される場合としては、例えば水素流路との接続部分とは別に水素供給弁などを設け、圧力調整手段を水素流路に接続したまま、水素を外部から供給してもよい。この場合には、燃料電池システムの稼働状況に応じて水素を外部から補給できるので、より柔軟な対応が可能となる。
本発明の燃料電池システムは、耐久性を損なうことなく小型化を促進できるので、例えば携帯電話やノートパソコンなどの携帯機器、車、その他任意の機器に適用できる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第一実施形態にかかる燃料電池システムを示す概念図。 本発明の第二実施形態にかかる燃料電池システムを示す概念図。 本発明の第三実施形態にかかる圧力調整手段を示す図。 本発明の第四実施形態にかかる圧力調整手段を示す図。 本発明の第五実施形態にかかる燃料電池および圧力調整手段を示す図。 本発明の圧力調整手段の変形例を示す図。
符号の説明
1…燃料電池システム、2…改質器、3…燃料供給手段、4…燃料電池、5…圧力調整手段、7…コントローラ、8…真空断熱材、51…耐圧容器、52…水素吸蔵材料、61…水素流路、62…バイパス流路、63…第一開閉弁(開閉弁)、64…第二開閉弁、65…定圧弁。

Claims (9)

  1. 液体燃料を改質して水素を生成する改質器と、この改質器から供給された水素を酸素と反応させて電気エネルギを取り出す燃料電池とを備えた燃料電池システムであって、
    前記改質器と前記燃料電池との間の水素流路には、水素吸蔵材料が収納されるとともにこの水素吸蔵材料によって前記改質器と前記燃料電池との間の圧力を調整する圧力調整手段が設けられている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記圧力調整手段の水素吸蔵材料は、常温で水素を放出可能な水素吸蔵合金である
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記圧力調整手段は、前記水素流路にバイパス流路を介して接続され、
    前記改質器と前記圧力調整手段との間の前記バイパス流路には、前記水素流路内の圧力が所定値以上となった場合に前記バイパス流路を開く開閉弁が設けられている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記圧力調整手段と前記燃料電池との間には、前記燃料電池から前記圧力調整手段への逆流を防止する逆止弁が設けられている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記圧力調整手段は、前記水素流路に対して着脱可能に設けられている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記圧力調整手段は、互いに径が異なる大径筒状部材および小径筒状部材を備え、
    前記小径筒状部材は、前記大径筒状部材内に収納され、
    前記水素吸蔵材料は、前記小径筒状部材と前記大径筒状部材との間、または前記小径筒状部材内に充填されている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記圧力調整手段と前記燃料電池とは隣接して配置されている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  8. 請求項7に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記圧力調整手段および前記燃料電池の少なくとも一方は、真空断熱材で覆われている
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の燃料電池システムを備えたことを特徴とする機器。
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