JP2005310350A - 記録ディスク基板製造方法,記録ディスク基板製造装置およびスタンパならびにスタンパ固定部材 - Google Patents

記録ディスク基板製造方法,記録ディスク基板製造装置およびスタンパならびにスタンパ固定部材 Download PDF

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幸弘 若林
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Abstract

【課題】成形金型の精度維持あるいは改造などによるコストアップがなく、基板の偏芯量を改善することを可能にする。
【解決手段】情報ピットあるいは案内溝が刻まれたスタンパ1に、その偏芯させた方向が分るように目印を付設し、あらかじめ測定されている成形金型側の偏芯を打ち消すように、前記目印を基準としてスタンパ1を固定して基板8の成形を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを成形金型に固定して、光ディスクなどの情報記録媒体におけるディスク基板の成形を行う記録ディスク基板製造方法、およびその装置、ならびにスタンパ,スタンパ固定部材に関するものである。
近年、CD,DVDを代表とした光ディスク、およびその記録/再生ドライブが広く普及している。それに伴い、光ディスク,記録/再生ドライブの低価格化も進んでいる。これら光ディスク,記録/再生ドライブに対して、大容量化,高速記録・高速再生化,低価格化が望まれている。
前記大容量,高速記録・再生に対応した光ディスクに対して、機械特性の改善が一般に求められる。特に情報トラック方向(ディスク半径方向)の振れ量を示す偏芯は、最も大切な特性の一つである。
一般的な光ディスクの構造は、情報ピット,案内溝(再生の場合は情報ピット、記録の場合は案内溝)が、光ディスクの内周から外周に向かって螺旋状に形成されている。
光ディスクを記録/再生するドライブは、光ディスクの内孔(センタ孔)で位置出しを行い、光ディスクを固定して回転させる。そのため、光ディスクは、情報ピットまたは案内溝に対する内孔の偏芯量を小さくしておく必要がある。
ドライブでは、回転した光ディスクの情報ピットまたは案内溝に追従して、記録/再生を行う。偏芯量が大きい場合には、ドライブの追従を行うピックアップが半径方向(トラック方向)に大きく振れてしまい、追従するのが難しくなってしまう。特に大容量のものでは、情報ピット,案内溝の間隔(トラックピッチ)が狭いため、トラック方向への振れに対しては追従が難しくなる。また、高速記録/再生時には、トラック振れが大きければ追従は当然難しくなる。そのため、大容量化,高速記録/再生には前記内孔に対する情報ピット,案内溝の偏芯量を小さくする必要がある。
光ディスクの偏芯はディスク基板の製造時に発生する。その基板の製造において、情報ピット,案内溝が刻まれ、かつ内周部に孔が形成されたスタンパが成形金型に固定され、このときスタンパの内孔で位置出しして成形金型に固定する。そして射出成形法によって基板を作成した後、成形金型に固定されたカットパンチにより基板の中央部に内孔が開けられる。
成形金型は、高い精度の部品であり、高組み立て精度で形成されているが、僅かには、ずれは発生して、そのずれが基板の偏芯を生み出す。スタンパの位置決めとカットパンチの位置ずれが基板の偏芯を発生させることになる。このずれ量は、成形金型の設計精度あるいは組み立てにも依存するが、一般的には20〜30μm程度ある。
一方、スタンパは、情報ピットおよび案内溝を形成した円板を、偏芯が発生しないように位置出ししてパンチで内孔を開ける。このスタンパでも5μm程度の偏芯は発生する。
基板を製造するときには、スタンパを回しながら固定位置の方向を変えて、基板の偏芯が最も小さくなる部分を捜してから成形を行う。
図3に示すように、スタンパの取り付ける方向により、スタンパの偏芯を改善することができる(スタンパの偏芯量:24μm)。
また、前記のような偏芯に関する従来技術としては、特許文献1に記載された技術を例示することができ、成形金型の各部品の組み付け精度、スタンパの偏芯量を改良することによって基板偏芯量を改善する方法、あるいはスタンパを成形金型に固定するときの精度を向上させる取り付け部品の改良、スタンパ固定部材を可変型にしてそれを調整することによって基板の偏芯量を改善する方法などが提案されている。
特開2002−260299号公報
しかしながら、前記従来の技術は、成形金型の精度維持のためのコストなどを考えると、容易には実施することはできないものであった。
また、成形金型の持つ偏芯とスタンパの持つ偏芯とが打ち消し合う方向を捜して、その方向でスタンパを固定する方法では、従来の構造のスタンパでは、成形金型の偏芯量に比べて、スタンパの偏芯量が小さく、成形金型の偏芯量を十分打ち消すことができなかった。
本発明の目的は、従来の課題を解決し、成形金型の精度維持あるいは改造などによるコストアップがなく、基板の偏芯量を改善することを可能にする記録ディスク基板製造方法、およびその装置、ならびにスタンパ,スタンパ固定部材を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、該スタンパの内孔部で位置出しして成形金型に固定し、基板成形を行う記録ディスク基板製造方法において、前記情報ピットまたは案内溝に対して、前記スタンパの内孔が偏芯を持たせて打ち抜き、その偏芯させた方向が分かるように前記スタンパに目印を付け、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置して、基板の成形を行うことを特徴とし、成形金型には僅かながら偏芯を持っているので、この方法によって、スタンパに偏芯を持たせることで、金型とスタンパの偏芯を打ち消す合う方向にスタンパを設置することにより、偏芯量の小さい基板製造が可能となる。また、金型の偏芯方向は最初に確認すれば、その大きさおよび方向を把握することができるので、スタンパに偏芯を付けた方向の目印を付けることによって、2回目以降にスタンパを設置する方向も容易に分かる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の記録ディスク基板製造方法において、スタンパの偏芯量が、10〜50μmであるスタンパを用いて基板の成形を行うことを特徴とし、この方法によって、金型の設計精度・組み立てにも依存するが、一般的に金型の偏芯精度は、20〜30μm程度ある。そこで、この偏芯量を打ち消すためには、スタンパ偏芯量は10〜50μm程度がよい。このスタンパ偏芯量が小さければ本効果が得られず、大き過ぎるとスタンパ偏芯量の影響を受け過ぎて、基板の偏芯が逆に悪化してしまう。
請求項3に記載の発明は、情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、成形金型に固定部材を用いて固定して、基板成形を行う記録ディスク基板製造方法において、前記情報ピットまたは案内溝に対して、前記スタンパを固定する前記固定部材に偏芯を持たせ、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置して、基板の成形を行うことを特徴とし、成形金型が設計精度あるいは組み立て精度により偏芯を持っているため、スタンパの打ち抜き精度が向上すると金型精度が要求されてしまうが、この方法によって、スタンパを固定する固定部材だけに偏芯を持たせることにより設計精度と組み立て精度の誤差を解消することが可能になる。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の記録ディスク基板製造方法において、固定部材として上側に偏芯したものを用いることを特徴とし、通常、スタンパを打ち抜く内径と、それを支える固定部材との外径差は、取付の際、重力によって下側にその差分が影響することから、上側に偏芯を持たせることにより、その差分を打ち消すことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4記載の記録ディスク基板製造方法において、固定部材の偏芯量が、10〜50μmである固定部材を用いて基板の成形を行うことを特徴とし、スタンパ打ち抜き精度にも依存するが、一般的にスタンパの偏芯は5μm程度ある。そこで、この偏芯量を打ち消すためには、スタンパ固定部材の偏芯量は10〜50μm程度がよい。偏芯量が小さければ本効果が得られず、大き過ぎると固定部材の偏芯量の影響を受け過ぎて、基板の偏芯が逆に悪化してしまう。
請求項6〜8に記載の発明は、請求項1または2記載のスタンパおよび/または請求項3〜5いずれか1項記載の固定部材を用いて、基板の偏芯量を30μm以下にすることを特徴とし、基板の偏芯はメディア後の信号特性(トラック方向の追従に影響を与えて信号特性を悪化させる)に多大な影響を与えるため、基板の偏芯量は30μm以下にしておく必要がある。
請求項9に記載の発明は、情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、該スタンパの内孔部で位置出しして成形金型に固定し、基板成形を行う記録ディスク基板製造装置において、前記スタンパの内孔に前記情報ピットまたは案内溝に対して偏芯を持たせ、該偏芯させた方向が分かるように前記スタンパに目印を設け、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置したことを特徴とし、成形金型には僅かながら偏芯を持っているので、この装置構成によって、スタンパに偏芯を持たせることで、金型とスタンパの偏芯を打ち消す合う方向にスタンパを設置することにより、偏芯量の小さい基板製造が可能となる。また、金型の偏芯方向は最初に確認すれば、その大きさおよび方向を把握することができるので、スタンパに偏芯を付けた方向の目印を付けることによって、2回目以降にスタンパを設置する方向も容易に分かる。
請求項10に記載の発明は、請求項9記載の記録ディスク基板製造装置において、スタンパの偏芯量を10〜50μmに設定したことを特徴とし、この装置構成によって、金型の設計精度・組み立てにも依存するが、一般的に金型の偏芯精度は、20〜30μm程度ある。そこで、この偏芯量を打ち消すためには、スタンパ偏芯量は10〜50μm程度がよい。このスタンパ偏芯量が小さければ本効果が得られず、大き過ぎるとスタンパ偏芯量の影響を受け過ぎて、基板の偏芯が逆に悪化してしまう。
請求項11に記載の発明は、情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、成形金型に固定部材を用いて固定して、基板成形を行う記録ディスク基板製造装置において、前記固定部材に前記情報ピットまたは案内溝に対して偏芯を持たせ、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置したことを特徴とし、成形金型が設計精度あるいは組み立て精度により偏芯を持っているため、スタンパの打ち抜き精度が向上すると金型精度が要求されてしまうが、この装置構成によって、スタンパを固定する固定部材だけに偏芯を持たせることにより設計精度と組み立て精度の誤差を解消することが可能になる。
請求項12に記載の発明は、請求項11記載の記録ディスク基板製造装置において、固定部材における偏芯を上側に持たせたことを特徴とし、通常、スタンパを打ち抜く内径と、それを支える固定部材との外径差は、取付の際、重力によって下側にその差分が影響することから、上側に偏芯を持たせることにより、その差分を打ち消すことができる。
請求項13に記載の発明は、請求項11または12記載の記録ディスク基板製造装置において、固定部材の偏芯量を10〜50μmに設定したことを特徴とし、スタンパ打ち抜き精度にも依存するが、一般的にスタンパの偏芯は5μm程度ある。そこで、この偏芯量を打ち消すためには、スタンパ固定部材の偏芯量は10〜50μm程度がよい。偏芯量が小さければ本効果が得られず、大き過ぎると固定部材の偏芯量の影響を受け過ぎて、基板の偏芯が逆に悪化してしまう。
請求項14〜16に記載の発明は、請求項9または10記載のスタンパおよび/または請求項11〜14いずれか1項記載の固定部材を用い、基板の偏芯量を30μm以下にすることを特徴とし、基板の偏芯はメディア後の信号特性(トラック方向の追従に影響を与えて信号特性を悪化させる)に多大な影響を与えるため、基板の偏芯量は30μm以下にしておく必要がある。
請求項17に記載の発明は、情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、該スタンパの内孔部で位置出しして成形金型に固定し、基板成形を行う記録ディスク基板製造方法に用いられるスタンパにおいて、前記情報ピットまたは案内溝に対して、内孔が偏芯を持ち、その偏芯させた方向が分かるように目印が設けられ、前記成形金型の偏芯を打ち消すように設置されることを特徴とし、この構成のスタンパを用いることによって前記作用効果が得られる。
請求項18に記載の発明は、情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパをスタンパ固定部材を用いて成形金型に固定して、基板成形を行う記録ディスク基板製造装置に用いられるスタンパ固定部材において、前記情報ピットまたは案内溝に対して偏芯を持ち、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置することを特徴とし、この構成のスタンパ固定部材を用いることによって前記作用効果が得られる。
請求項19に記載の発明は、請求項18記載のスタンパ固定部材において、偏芯を上側に持たせたことを特徴とし、通常、スタンパを打ち抜く内径と、それを支える固定部材との外径差は、取付の際、重力によって下側にその差分が影響することから、上側に偏芯を持たせることにより、その差分を打ち消すことができる。
以上のように本発明によれば、スタンパに偏芯を持たせたり、あるいはスタンパ固定部材に偏芯を持たせたりすることにより、成形金型の精度維持あるいは改造などによるコストアップがなく、基板の偏芯量を改善することが実現する。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態を説明するための記録ディスク基板製造装置の成形金型部分を示す一部断面図であり、1はスタンパ、2はスタンパ固定部材であるインナースタンパホルダー、3は成形樹脂注入部、4は可動鏡面部(コア)、5は可動ブッシュ、6はフローティングパンチ、7はカットパンチ、8は成形される基板を示す。
本実施形態は、情報ピットあるいは案内溝が刻まれたスタンパ1を、スタンパ1の内孔部で位置出しして成形金型に固定して基板成形を行うことは従来と同様であって、情報ピットあるいは案内溝に対して、スタンパ1の内孔あるいはスタンパ1を固定するインナースタンパホルダー2に偏芯を持たせて、基板の成形を行うことが特徴である。
すなわち、図2(a)に示すように、通常では、インナースタンパホルダー2におけるA部(内孔)とB部(外孔(外周))とのずれ量が偏芯となるが、本実施形態では、図2(b)に示すように、インナースタンパホルダー2におけるA部の中心と、インナースタンパホルダー2におけるB部の中心とをずらせて形成したり、あるいは、図2(c)に示すように、スタンパ1の内孔を、刻設されたスタンパ溝(記録溝,グルーブ開始位置)などに対してずらせて形成したりすることが特徴である(図2(b),(c)に示す例では左右方向にずらせている)。
そして、本実施形態ではスタンパ1に、その偏芯させた方向が分るように目印(刻印、例えばスタンパ識別番号あるいは特殊記号など)を付設し、あらかじめ測定されている金型側の偏芯を打ち消すように、前記目印を基準としてスタンパ1を固定する。また、インナースタンパホルダー2に偏芯を持たせて、成形金型の偏芯を打ち消すようにスタンパ1を設置して、基板の成形を行うようにする。
前記スタンパ1およびインナースタンパホルダー2に設ける偏芯量は、成形金型の偏芯量を考慮して10〜50μm程度が良好となる。
可能であれば、成形に使用する金型の偏芯量に合わせて、スタンパ1およびインナースタンパホルダー2に前記のようなずれを持たせて偏芯量を設定することが望ましい。また、光ディスクとしては、基板の偏芯量が30μm以下であることが必要となる。これは既述した大容量,高速化に伴い、情報ピットあるいは案内溝への追従品質を確保するために必要となる。
以下、前記実施形態を具体的な実施例にて説明する。
DVD+R用スタンパで、スタンパ偏心量を変えて打ち抜いたスタンパを4枚とインナースタンパホルダーに偏芯を持たせた部品を作成した。偏芯量を付けた方向には目印を付けた。
スタンパの偏芯量は、工場顕微鏡でスタンパの内孔、案内溝のそれぞれ5点の位置を測定して、スタンパの内孔と案内溝の円中心点を計算で求めて偏芯量値を導出した。インナースタンパホルダーは、内周部の内径を基準としてスタンパ取り付け部の外径を接触式ゲージで測定し振れ量を求めて値を導出した。
(表1)はスタンパとインナースタンパホルダーとの偏芯量を示している。
Figure 2005310350
スタンパ−AとインナースタンパホルダーAは比較用である。スタンパ−B,C,DとインナースタンパホルダーB,C,Dとが本発明の実施例である。
前記4枚のスタンパを、2つの成形金型で基板偏芯が最も良くなる位置で成形した。成形機は、住友重工業社製のSD35Eを用い、成形金型には精工技研社製のものを使用した。
(表2)に4枚のスタンパと2つの成形金型で作成した成形基板の偏芯量の結果を示した。成形基板の偏芯量は小野測器社製のLM−1200DVDを用いて測定した。
Figure 2005310350
前記4個のインナースタンパホルダーを、2つのスタンパで基板偏芯が最も良くなる位置で成形した。成形機は住友重工業社製のSD35Eを用い、成形金型の本体とインナースタンパホルダー(比較例と本実施例)は精工技研社製のものを使用した。
(表3)に4個のインナースタンパホルダーと2つのスタンパで作成した成形基板の偏芯量の結果を示した。成形基板の偏芯量は小野測器社製のLM−1200DVDを用いて測定した。
Figure 2005310350
前記(表2),(表3)から明らかなように、比較例のスタンパ−AとインナースタンパホルダーAで作成した基板の偏芯量よりも、本実施例の方がより良好な偏芯量が得られることが分かる。
さらに、偏芯の異なる基板を用いて、DVD+Rメディアを作成して記録特性の評価を行った。記録特性の評価はジッタ特性を確認して行った。記録/再生装置にはPulstec社製のDDU−1000を用い、記録を2.4倍速、また再生を1.0xで行った。
(表4)にその結果を示す。基板偏芯量が大きくなるとジッタ値が悪化する。これは記録/再生時の案内溝,情報ピットへの追従が困難になって、悪化したためと考えられる。
Figure 2005310350
次に、本発明の実施形態の変形例における要部について説明する。
図4(a)に示すように、通常では、インナースタンパホルダーにおけるA部(内孔)とB部(外孔(外周))とのずれ量が偏芯となるが、本例では、図4(b)に示すように、インナースタンパホルダーにおけるA部の中心と、インナースタンパホルダーにおけるB部の中心とを、下側(地側)に大きくずらせて形成したり、あるいは、図4(c)に示すように、スタンパの内孔を、刻設されたスタンパ溝(記録溝,グルーブ開始位置)などに対して、下側にずらせて形成したりしている。
これにより、通常、スタンパを打ち抜く内径と、それを支えるインナースタンパホルダーの外径差は略2μm〜8μm発生し、取付の際、重力により下側に前記差分が影響することから、天側(上側)に偏芯を持たせることによって、その差分を打ち消すことができる。
図5〜図7は図4(b),(c)に示すずれを発生させるためのインナースタンパホルダーの構成図であり、図5はインナースタンパホルダーの平面図、図6は図5のインナースタンパホルダーの縦断面図、図7(a)は図6のA部拡大図、図7(b)は図6のB部拡大図である。
図5〜図7に示すインナースタンパホルダー2’は、図7(a)に示す左側が下側(地側)であり、図7(b)に示す右側が上側(天側)であって、上側を外方に向って偏芯(本例では約15μm)させ、かつ下側を内方に向って偏芯(本例では約15μm)させて、全体として偏芯を上側に持たせている。
本例ではインナースタンパホルダー2’の上側に、その偏芯させた方向が分るように、目印としての刻印が形成される刻印形成部2’aを設けている。刻印形成部2’aに形成される刻印としては、例えばスタンパ識別番号に対応させてインナースタンパホルダー識別番号を付設したり、図番あるいは特殊記号などを付設したりすることが考えられる。
当該インナースタンパホルダー2’は、図1に示す記録ディスク基板製造装置の成形金型にて使用され、他部材との関連構成は同じものである。
本発明は、情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを成形金型に固定して、CD−R/RW,DVD−ROM,DVD+R/RW,DVD−R/RW,DVD−RAMなどのディスク型光情報媒体のディスク基板を成形する装置,方法に適用され、成形金型の精度維持あるいは改造などによるコストアップがなく、基板の偏芯量を改善することが要求される記録ディスク基板製造方法および製造装置、ならびにそれらに用いられるスタンパ,スタンパ固定部材に実施して有効である。
本発明の実施形態を説明するための記録ディスク基板製造装置の成形金型部分を示す一部断面図 本実施形態におけるインナースタンパホルダーとスタンパの偏芯の説明図 本実施形態におけるスタンパ固定方向と基板の偏芯量の関係を示す図 本実施形態における他例のインナースタンパホルダーとスタンパの偏芯の説明図 図4の実施形態のインナースタンパホルダーの平面図 図5のインナースタンパホルダーの縦断面図 (a)は図6のA部拡大図、(b)は図6のB部拡大図
符号の説明
1 スタンパ
2,2’ インナースタンパホルダー(スタンパ固定部材)
2’a 刻印形成部
3 成形樹脂注入部
4 可動鏡面部(コア)
5 可動ブッシュ
6 フローティングパンチ
7 カットパンチ
8 基板

Claims (19)

  1. 情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、該スタンパの内孔部で位置出しして成形金型に固定し、基板成形を行う記録ディスク基板製造方法において、前記情報ピットまたは案内溝に対して、前記スタンパの内孔が偏芯を持たせて打ち抜き、その偏芯させた方向が分かるように前記スタンパに目印を付け、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置して、基板の成形を行うことを特徴とする記録ディスク基板製造方法。
  2. 前記スタンパの偏芯量が、10〜50μmであるスタンパを用いて基板の成形を行うことを特徴とする請求項1記載の記録ディスク基板製造方法。
  3. 情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、成形金型に固定部材を用いて固定して、基板成形を行う記録ディスク基板製造方法において、前記情報ピットまたは案内溝に対して、前記スタンパを固定する前記固定部材に偏芯を持たせ、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置して、基板の成形を行うことを特徴とする記録ディスク基板製造方法。
  4. 前記固定部材として上側に偏芯したものを用いることを特徴とする請求項3記載の記録ディスク基板製造方法。
  5. 前記固定部材の偏芯量が、10〜50μmである固定部材を用いて基板の成形を行うことを特徴とする請求項3または4記載の記録ディスク基板製造方法。
  6. 請求項1または2記載のスタンパを用いて、基板の偏芯量を30μm以下にすることを特徴とする記録ディスク基板製造方法。
  7. 請求項3〜5いずれか1項記載の固定部材を用いて、基板の偏芯量を30μm以下にすることを特徴とする記録ディスク基板製造方法。
  8. 請求項1または2記載のスタンパ、および請求項3〜5いずれか1項記載の固定部材を用いて、基板の偏芯量を30μm以下にすることを特徴とする記録ディスク基板製造方法。
  9. 情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、該スタンパの内孔部で位置出しして成形金型に固定し、基板成形を行う記録ディスク基板製造装置において、前記スタンパの内孔に前記情報ピットまたは案内溝に対して偏芯を持たせ、該偏芯させた方向が分かるように前記スタンパに目印を設け、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置したことを特徴とする記録ディスク基板製造装置。
  10. 前記スタンパの偏芯量を10〜50μmに設定したことを特徴とする請求項9記載の記録ディスク基板製造装置。
  11. 情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、成形金型に固定部材を用いて固定して、基板成形を行う記録ディスク基板製造装置において、前記固定部材に前記情報ピットまたは案内溝に対して偏芯を持たせ、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置したことを特徴とする記録ディスク基板製造装置。
  12. 前記固定部材における偏芯を上側に持たせたことを特徴とする請求項11記載の記録ディスク基板製造装置。
  13. 前記固定部材の偏芯量を10〜50μmに設定したことを特徴とする請求項11または12記載の記録ディスク基板製造装置。
  14. 請求項9または10記載のスタンパを用い、基板の偏芯量を30μm以下にすることを特徴とする記録ディスク基板製造装置。
  15. 請求項11〜14いずれか1項記載の固定部材を用い、基板の偏芯量を30μm以下にすることを特徴とする記録ディスク基板製造装置。
  16. 請求項9または10記載のスタンパ、および請求項11〜14いずれか1項記載の固定部材を用い、基板の偏芯量を30μm以下にすることを特徴とする記録ディスク基板製造装置。
  17. 情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパを、該スタンパの内孔部で位置出しして成形金型に固定し、基板成形を行う記録ディスク基板製造方法に用いられるスタンパにおいて、前記情報ピットまたは案内溝に対して、内孔が偏芯を持ち、その偏芯させた方向が分かるように目印が設けられ、前記成形金型の偏芯を打ち消すように設置されることを特徴とするスタンパ。
  18. 情報ピットまたは案内溝が刻まれたスタンパをスタンパ固定部材を用いて成形金型に固定して、基板成形を行う記録ディスク基板製造装置に用いられるスタンパ固定部材において、前記情報ピットまたは案内溝に対して偏芯を持ち、前記成形金型の偏芯を打ち消すように前記スタンパを設置することを特徴とするスタンパ固定部材。
  19. 前記偏芯を上側に持たせたことを特徴とする請求項18記載のスタンパ固定部材。
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