JP4223692B2 - 光記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光情報媒体に関し、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW応用される。
【0002】
【従来の技術】
全面にわたる記録層の膜厚、埋まりについて規定した技術は多数あるが、内外で記録層膜厚を変える技術は未だ開発されていない。但し、記録膜の内外差を補正する目的で、溝形状に内外差を付けるものとして、特開平1−315042号公報には、溝深さを、内周から外周に向かって浅くする技術が記載されており、特開平5−198012号公報には、溝形状を、内周から外周に向かって変化させる技術が記載(記録層膜厚に関しては記載されていない)されている。
【0003】
光情報媒体は、CD(コンパクトディスク)に代表されるように広く世の中に普及している。また、近年追記型CD(CD-Recordable)、書き換え可能型CD(CD-Rewritable)の開発が盛んに行われ、急激な勢いで広まっている。これは、市販ライター及びメディアの低価格化や、市販ライターを用いてユーザーが好きなデータを多量に書き込むことができ、また、記録したメディアは、既に一般に広まっているCDプレーヤで再生することが可能であるためである。従って、ライターで記録された信号は、CD規格に準拠しなければならず、近年は、ライター、プレーヤの高速化に伴い、CDプレーヤーとの互換性確保のため、メディアは、広い記録マージンを要求されている。
【0004】
生産の関係上、メディアの基板に刻み込まれた案内溝の溝形状は、内周部と外周部で溝の深さ及び幅が異なることがある。その基板溝形状の違いは、基板を生産するときの成形条件及び、スタンパの溝形状に依存する。それに対して、記録層は、通常内外周部で同じ膜厚で形成していた。案内溝の溝形状は、メディアの記録特性に多大な影響を与えることから、ライターで記録したときのメディアの内・外周部で記録特性が異なる結果が出ていた。
【0005】
CD−Rライターは、メディアを記録するときには、最内周部で記録パワーの確認を行ない、最適記録パワーの選定を行なう。その後、ライターは情報の記録を行なうが、そのときの記録パワーの選定に下記の2つの方法が取られる。
1.最内周部で選定した記録パワーで外周部まで同じ記録パワーで記録を行なう。
2.最内周部で記録パワー確認を行なった結果を基に、記録中の戻り光から記録パワーを変えながら全面の記録を行なう。
【0006】
記録パワーにより、記録後のAsymmetry(Asymmetryとは、最も長いピットと最も短いピットのバランスを示す特性で、このバランスが悪くなると再生に悪影響を与える。そのため、記録したメディアのAsymmetryには、規格があり、メディアは記録可能領域全てで、規格を満足する必要がある。)は変わり、高パワーで記録した場合には、Asymmetryは小さくなり、低パワーで記録された場合は、Asymmetryは大きくなる。Asymmetryは記録品質及びプレーヤ互換性に大きく依存しており、記録後のAsymmetryは適正に記録される必要がある。
基板案内溝の溝形状及び記録層の膜厚は、記録感度や記録中の戻り光に影響を及ぼすことが分かっている。
現行のメディアでは、市販ライターで全面記録したときに、内周部と外周部でAsymmetryに差が出ていた。
【0007】
【発明を解決するための課題】
従って、本発明の目的は、上記従来技術に鑑みて、内周部と外周部で均一な記録特性を有するメディアの提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、(1)「案内溝が刻まれた基板の上に記録層、反射層、保護層が形成された光記録媒体であって、前記案内溝は、前記基板の内周部よりも外周部において深く、 前記案内溝部および案内溝に挟まれた部分での平均膜厚である前記記録層の膜厚は、前記基板の内周部よりも外周部において薄いことを特徴とする光記録媒体」、(2)「案内溝が刻まれた基板の上に記録層、反射層、保護層が形成された光記録媒体であって、 前記案内溝は、前記基板の内周部よりも外周部において浅く、 前記案内溝部および案内溝に挟まれた部分での平均膜厚である前記記録層の膜厚は、前記基板の内周部よりも外周部において厚いことを特徴とする光記録媒体」、(3)「案内溝が刻まれた基板の上に記録層、反射層、保護層が形成された光記録媒体であって、 前記案内溝は、前記基板の内周部よりも外周部において幅が広く、 前記案内溝部および案内溝に挟まれた部分での平均膜厚である前記記録層の膜厚は、前記基板の内周部よりも外周部において薄いことを特徴とする光記録媒体」により達成される。
【0011】
(ディスクの構成)
従来、メディアでは、市販ドライブで記録したときのメディアのAsymmetryが、内外差が出る現象が発生していた。Asymmetry内外差について調査を行なうと、メディアの基板の溝形状と記録層膜厚の内外差に依存していた。その結果、Asymmetry内外差は、"案内溝部の記録層の断面積量"の内外差で関連付けられことが分かった。
基板溝形状は、基板成形の条件及びスタンパの溝形状に依存している。本発明では、基板の溝形状に応じて記録層膜厚を変えることにより、記録後の特性の均一性を確保する。
【0012】
CD−Rメディアで、以下に本発明の確認を行なった。
メディアの構成は、射出成形で作成した溝が刻み込まれたポリカ基板の上に、フタロシアニン化合物をスピンコート法で記録膜を形成させて、その上にスパッタ銀反射膜を、その上に、紫外線樹脂の保護層膜を形成させて、メディア化した。記録層の材料としては、この他、フタロシアニン系色素、シアニン系色素、アゾ系色素等が挙げられる。このメディアの線速度、トラックピッチは、全面均一で1.205m/s、1.58μmとしている。
【0013】
【実施例】
以下に、実施例において本発明を詳細に説明する。
記録特性は、市販ライター(RICOH製MP7080A 8倍速記録)及び高速記録評価器(Pulstec製DDU1000)で記録を行ない、記録特性の評価を行なった。
【0014】
本発明の確認として、下記メディアの作成を行なった。
内外周部で溝形状の異なる下記の4つの基板を作成して、その4つの基板に対して、内外周で膜厚を変えて記録層(3種)を形成させた。
【0015】
<基板>
基板1:内外周フラット溝基板、
基板2:外周深溝基板、
基板3:外周浅溝基板、
基板4:外周幅広基板
【0016】
<記録層膜厚>
0.137μm(内周)−0.147μm(外周) : 外周記録層:厚
0.137μm(内周)−0.137μm(外周) : 記録層膜厚:フラット
0.137μm(内周)−0.127μm(外周) : 外周記録層:薄
表1にサンプル作成条件を示す。
【0017】
【表1】
※ [案内溝部の記録層の断面積量差]=[外周部断面積量]−[内周部断面積量]
この12種のサンプルに対して、市販ライターで記録を行ない、Asymmetryの測定を行なった。
表2にAsymmetry内外差評価結果を示す。また、図1にAsymmetry内外差と記録層の断面積量差(内外差)の関係を示した。
【0018】
【表2】
ライター:RICOH MP7080A 8倍速記録
再生機:Audio Development社 CD-CATS(SA3)
Asymmetry内外差=(外周Asymmetry)−(内周Asymmetry)
フラット溝の場合 → 記録層膜厚:フラットが良
外周深溝基板 → 外周記録層:薄が良
外周浅溝基板 → 外周記録層:厚が良
外周幅広基板 → 外周記録層:薄が良
【0019】
表2に示したように、記録層膜厚の内外差を付けることで、Asymmetryの内外差を変えられることが分かる。狙いとしては、Asymmetry内外差をぜロにするのが理想である。
また、図1に示したように、案内溝の記録層の断面積量内外差をゼロにするように、記録層膜厚を調整することで、Asymmetry内外差が小さく、記録特性均一性の優れたメディアの提供が可能となる。
【0020】
また、請求項1で規定した"案内溝部の記録層の断面積量差“の範囲を越えた場合には、Asymmetry内外差以外にも、下記信号特性が外周部で悪化する。
1.高速記録時のβに対するジッターマージン
2.PDV
3.変調度
“案内溝部の記録層の断面積量差”が、−1.0×10-2μm2以下になった場合、外周部での変調度が小さくなる(内周部に比べて)。また、+1.0×10-2μm-2以上の場合には、外周部で高速記録時のβに対するジッターマージン及びPDV値の悪化が発生する。
サンプル6:比較
サンプル4:"案内溝部の記録層の断面積量差“が+1.0×10-2μm2以上
サンプル9:"案内溝部の記録層の断面積量差“が−1.0×10-2μm2以下
表3に記録特性結果を示す。
【0021】
【表3】
記録機:RICOH MP7080A
記録速度:8X
再生機:CD−CATS、PDV測定冶具
PDVは高い程、良好。
【0022】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明により、基板の案内溝の形状が内外で違いのあるメディアに対して、記録特性が、内周、外周部で均一にすることを可能にする。具体的には、市販ライターでの記録後のAsymmetry内外差を小さくすることができ、記録特性の改善を可能にする。また、溝形状が外周部で深い又は広くなっている場合には、本発明では、色素膜厚を薄くすることになり、それにより、外周部でのPVD、高速記録パワーマージンの改善を図ることができる。また、本発明により、本発明の効果(記録特性の改善)を得る上で、最低限必要な範囲を得ることができ、本発明により、スピンコート法で記録層を形成する場合は、基板の溝を深くする必要がある。溝が深い場合には、基板成形をする上で困難であり、基板に作成された溝が内外で異なり易い。また、スピンコート方法の場合、記録層の膜厚を内外で変えることは容易にできる。更にまた、本発明により、記録層の膜厚が不連続で変化した場合、記録・再生時に案内溝への追従が困難になり、記録・再生エラーを発生することが考えられる。また、スピンコート法では、製造方法上、急激な変化を付けることは難しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるAsymmetry内外差と記録層の断面積量差(内外差)の関係を示した図である。
【図2】本発明における高速記録パワーマージン測定結果を示した図である。
【図3】本発明の光情報媒体の概略図を示した図である。
Claims (3)
- 案内溝が刻まれた基板の上に記録層、反射層、保護層が形成された光記録媒体であって、
前記案内溝は、前記基板の内周部よりも外周部において深く、
前記案内溝部および案内溝に挟まれた部分での平均膜厚である前記記録層の膜厚は、前記基板の内周部よりも外周部において薄いことを特徴とする光記録媒体。 - 案内溝が刻まれた基板の上に記録層、反射層、保護層が形成された光記録媒体であって、
前記案内溝は、前記基板の内周部よりも外周部において浅く、
前記案内溝部および案内溝に挟まれた部分での平均膜厚である前記記録層の膜厚は、前記基板の内周部よりも外周部において厚いことを特徴とする光記録媒体。 - 案内溝が刻まれた基板の上に記録層、反射層、保護層が形成された光記録媒体であって、
前記案内溝は、前記基板の内周部よりも外周部において幅が広く、
前記案内溝部および案内溝に挟まれた部分での平均膜厚である前記記録層の膜厚は、前記基板の内周部よりも外周部において薄いことを特徴とする光記録媒体。
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