JP2005309412A - レーザ走査型顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置を小型化でき、可視域から近赤外域までの波長で、特に細胞を生きたままの状態で観察可能とする。
【解決手段】 レーザ光源部6と、レーザ光源部6からの励起光または照明光を伝達する光ファイバ5と、励起光または照明光を略平行にするコリメート光学系18と、励起光または照明光を試料上で走査させる光走査部19と、励起光または照明光を中間像位置Bに結像する瞳投影光学系20と、結像された励起光または照明光の中間像を試料A上に再結像させる対物光学系4と、試料Aから発せられた蛍光または反射光を検出する検出光学系7とを備え、対物光学系4が、瞳投影光学系20に対して、中間像位置Bの近傍において着脱可能であるレーザ走査型顕微鏡1を提供する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、細胞の機能の解明やイメージング等のアプリケーションにおいて蛍光観察や共焦点蛍光観察に用いられるレーザ走査型顕微鏡に関するものである。
従来、生体等の試料にその表面から励起光を照射して、試料の所定の深さ位置から発せられる蛍光を選択的に検出することにより、細胞の機能等を観察する装置として、レーザ走査型顕微鏡が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
このレーザ走査型顕微鏡は、顕微鏡の一般的な観察に加えて試料の微小スポット領域に集光させたレーザ光をガルバノミラーなどの走査手段によって走査し、試料から発せられる蛍光を検出し画像を得るものである。
このレーザ走査型顕微鏡は、解像力に優れ、観察する微小スポット以外の光を除去できるので、高いS/N比で鮮明な観察画像を得ることができるという利点を備えている。
特開平3−87804号公報(第2頁等) 特開平5−72481号公報(図1等)
しかしながら、従来のレーザ走査型顕微鏡は、対物レンズや結像レンズなどの通常の蛍光観察に用いる光学系に加えて、瞳投影レンズや走査手段等の光学系を付加する必要があるため、装置自体が大きくなるという問題がある。
すなわち、一般にレーザ走査型顕微鏡の光学系は、結像レンズの焦点距離が約180mm前後と長くなっている。このため、試料から対物レンズの瞳の共役位置近傍に配置される走査手段までの全長が400mm〜500mmとなり、装置が大型化している。
このため、共焦点蛍光観察や蛍光観察が可能となるのは、顕微鏡のステージ上に試料を配置した場合に限られる。そして、実際、ラットや小動物あるいは細胞の培養環境下で生きたままの状態(in vivo)で蛍光観察を行う場合、ステージ上に観察環境を構築しなければならないという制限があった。
さらに、レーザ走査型顕微鏡は、一般に対物レンズの光軸がステージ面に対して垂直となる状態で観察を行うように構成されている。このため、試料に対し斜めの観察方向から観察することは困難である。また、レーザ走査型顕微鏡全体を試料に対して傾ける、あるいは試料やステージを傾けて観察を行うことも困難である。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、従来のレーザ走査型顕微鏡と比較して、装置を小型化でき、可視域から近赤外域までの波長で、特に細胞を生きたままの状態で観察できる使い勝手のよいレーザ走査型顕微鏡を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、レーザ光源部と、該レーザ光源部からの励起光または照明光を伝達する光ファイバと、該光ファイバからの励起光または照明光を略平行にするコリメート光学系と、該コリメート光学系からの励起光または照明光を試料上で走査させる光走査部と、該光走査部からの励起光または照明光を中間像位置に結像する瞳投影光学系と、該瞳投影光学系において結像された励起光または照明光の中間像を試料上に再結像させる対物光学系と、前記試料から発せられた蛍光または反射光を検出する検出光学系とを備え、前記対物光学系が、前記瞳投影光学系に対して、前記中間像位置の近傍において着脱可能であることを特徴とするレーザ走査型顕微鏡を提供する。
この発明によれば、対物光学系が、瞳投影光学系に対して中間像位置近傍において着脱可能であるので、対物光学系を切り離して、観察対象部位に固定した状態に残すことができる。そして、再度観察するときには対物光学系を瞳光学系に接続することにより、対物光学系を一旦位置決めした観察対象部位の位置から動かすことなく、同一箇所の観察を時間間隔をおいて行うことができる。また、観察対象部位に対して対物光学系を移動させないので、観察対象を痛めることがないという利点もある。
また、中間像位置近傍において着脱自在とすることにより、瞳投影光学系と対物光学系との光軸調整および傾き調整を簡易に行うことができる。さらに、瞳投影光学系によって中間像を結像させることにより、光学系の長さを十分取ることができ、生体の深いところまで対物光学系を挿入することが可能になる。
上記発明においては、NAplを、前記中間像位置における瞳投影光学系から出射されるレーザ光の開口数、Fplを、瞳投影光学系の焦点距離、Lsfを、光走査部と中間像位置との距離として、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
0.04≦|NApl×Fpl/Lsf|≦0.1 …(1)
この発明によれば、|NApl×Fpl/Lsf|が0.04より小さい場合には、光走査部から対物光学系先端までの全長が長くなりすぎて、操作性が悪くなるという不都合がある。また、この場合には、Lsfを小さくしようとするとNApl×Fplも小さくなる。広い観察範囲を得るためには光走査部で光を走査する角度を大きくする必要があるが、瞳投影光学系において軸外の光線が光軸から離れるため軸外収差(コマ収差、非点収差)の補正が困難になるという問題がある。
また、0.1より大きい場合には、光走査部と瞳投影光学系とが近接しすぎて干渉することが考えられ、光走査部の配置が困難になる。また、Lsfを小さくしようとすると、光走査部での光束径(=NAp×Fpl)が大きくなる。
上記発明において、前記対物光学系が、Dofを該対物光学系の最も物体側から10mm以内にあるレンズの直径の最大値、Lobを前記対物光学系の物体側先端部から中間像位置までの距離として、以下の条件式(2)および条件式(3)を満足することが好ましい。
0.3≦|NApl×Fpl/Dof|≦4 …(2)
0.04≦|NApl×Fpl/Lob|≦0.25 …(3)
この発明によれば、対物光学系の外径寸法を抑えて測定対象の侵襲を低減し、分解能の低下や観察範囲の狭小化を防止することが可能となる。また、対物光学系の全長を長く確保して、深い位置に配されている観察対象部位の観察が可能となる。|NApl×Fpl/Dof|が0.3より小さいと、対物光学系の外径が大きくなりすぎて、測定対象を大きく侵襲しなければ内部の測定対象部位まで到達することができなくなる。また、Dofを小さくするとNAp×Fplも小さくなるので光走査部の光束径が小さくなる。広い観察範囲を得るためには光走査部で光を走査する角度を大きくする必要があるが、瞳投影光学系で軸外の光線が光軸から離れるため軸外収差(コマ収差、非点収差)の補正が困難になるという問題がある。
また、|NApl×Fpl/Dof|が4より大きいとレンズ外径が十分にとれないため、開口数が下がって分解能が低下したり観察範囲が狭くなったりするという不都合がある。Dofを小さくしようとすると、光走査部での光束径が大きくなるため、光走査部やコリメートレンズが大型化して装置が大型化してしまい、生体を生きたまま観察することが困難となるという問題がある。
さらに、|NApl×Fpl/Lob|が0.04より小さいと、全長が長くなりすぎて操作性が悪化する。また、対物光学系の全長が長くなると軸外光線が光軸から離れるため、軸外収差の補正が困難になる。また、対物光学系の外径が大きくなるため、実験小動物等の試料に対する侵襲が大きくなるという問題がある。また、|NApl×Fpl/Lob|が0.25より大きくなると、対物光学系の全長が短くなりすぎて、深い位置に配されている観察対象部位の観察が困難になり、また、瞳投影光学系への接続も困難になる。また、全長が短い場合には対物光学系を構成するレンズ枚数が制限されるため、収差補正が困難になるという問題がある。
また、上記発明においては、前記瞳投影光学系による前記光走査部の共役位置が、前記瞳投影光学系の試料側焦点位置よりも試料側に配置され、Lplを、瞳投影光学系による光走査部の共役位置と瞳投影光学系の試料側焦点位置との距離として、以下の条件式(4)を満足することとしてもよい。
|Fpl/Lpl|≦1.3 …(4)
この発明によれば、対物光学系および瞳投影光学系の収差補正を容易にすることができる。|Fpl/Lpl|が1.3より大きいと、中間像位置と瞳位置(瞳投影光学系による光走査部の共役位置)とが近づきすぎて、軸外の主光線の光軸に対する角度が大きくなり過ぎるので収差補正が困難になるという問題がある。
さらに、上記発明においては、前記瞳投影光学系が、光走査部側から、正レンズと負レンズを接合した接合レンズを少なくとも1つ含み、全体として正の屈折力を有する第1群と、全体として正の屈折力を有する第2群とから構成され、νdを、前記第1群の接合レンズの正レンズのd線に対するアッベ数、Rp1を、前記第1群の接合レンズの接合面の曲率半径、Δnd1を前記第1群の接合レンズの正レンズと負レンズの屈折率の差として、以下の条件式(5)および条件式(6)を満足することが好ましい。
νd>80 …(5)
5<|Rp1/(Fp1×Δnd1)|<10 …(6)
νdが80以下の場合には、色収差の補正が困難になり、|Rp1/(Fp1×Δnd1)|が5以下であると、球面収差が補正過剰になる。また、10以上であると球面収差が補正不足になるという問題がある。この発明によれば、色収差の補正が容易であり、球面収差を適正に補正することができる。
さらに、上記発明においては、前記第2群が少なくとも2枚のレンズを含む少なくとも1つの接合レンズを含み、Rp2を前記第2群の接合レンズの接合面の曲率半径、Δnd2を前記第2群の接合レンズの屈折力の差として、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
0.9<|Rp2/(Fp1×Δnd2)|<2.5 …(7)
|Rp2/(Fp1×Δnd2)|が0.9以下の場合にはコマ収差が補正不足になり、2.5以上の場合にはコマ収差が補正過剰になるという問題がある。この発明によれば、コマ収差を適正に補正することができる。
さらに、上記発明においては、前記対物光学系が、前記瞳投影光学系に対して、前記中間像位置の近傍において回転自在に着脱可能であることとしてもよい。
このようにすることで、瞳投影光学系側の回転位置にかかわらず、対物光学系を生体に位置決めしたままの状態で、生体に対して対物光学系を回転させることなく相互に連結することを可能とし、対物光学系によって生体を損傷することを回避することができる。
本発明のレーザ走査型顕微鏡は、前記試料から発せられた蛍光または反射光を集光する検出用カップリング光学系と、該検出用カップリング光学系により集光された蛍光または反射光を伝達する検出用光ファイバとを具備することとしてもよい。
このようにすることで、SN比が高い光学系を実現することが可能となる。
また、上記発明において、前記コリメート光学系と前記検出用カップリング光学系とが共通であってもよい。
この場合、SN比を高くしたまま、走査ユニットの小型化が可能となる。
上記発明において、前記検出用光ファイバのコア径を回折限界より大きくしてもよい。
この場合、SN比をさらに高くすることができ、厚い標本でも表面から深い位置を観察することが可能になる。
本発明によれば、瞳投影光学系によって中間像を結像することで、瞳投影光学系から対物レンズまでに至る光学系を細く長く形成することができ、実験動物等の観察対象の深い位置に配置されている観察対象部位まで、侵襲を低く抑えつつ、対物光学系を到達させることができる。
また、レーザ光源部および検出光学系を光ファイバにより切り離して、コリメート光学系から対物光学系までをコンパクトに構成するとともに、柔軟な光ファイバによって取り回しの自由度を高め、操作性を向上することができる。その結果、観察対象部位に対して任意の角度から対物光学系を近接させて観察を行うことができるという効果がある。
以下、本発明の一実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡について、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1は、図1に示されるように、光学ユニット2と、走査ユニット3と、該走査ユニット3に取り付けられた対物光学系ユニット4と、光学ユニット2および走査ユニット3を接続する光ファイバ5とを備えている。
前記光学ユニット2は、レーザ光源部6と、検出光学系7とを備えている。
レーザ光源部6は、半導体レーザからなるレーザ光源8と、レンズ9とピンホール10とからなるコリメート光学系11と、ダイクロイックミラー12とを備えている。
検出光学系7は、図1に示されるように、ダイクロイックミラー13と、バリアフィルタ14と、レンズ15と、共焦点ピンホール16と、受光センサ17とを備えている。
前記光ファイバ5は、前記レーザ光源部6から発せられた励起光を伝達する一方、試料Aから発せられた蛍光を検出光学系7まで導くようになっている。
前記走査ユニット3は、光ファイバ5からの励起光を略平行にするコリメート光学系18と、該コリメート光学系18からの励起光を試料A上で走査させる光走査部19と、該光走査部19からの励起光を中間像位置Bに結像する瞳投影光学系20とを備えている。
コリメート光学系18は、該コリメート光学系18を構成しているコリメートレンズを光軸方向に移動可能な位置調整機構25(図4参照)を備えている。
また、光走査部19は、直交する軸先回りに揺動可能な2枚のガルバノミラー19a,19bを備えており、コリメート光学系18から発せられた平行光を2次元的に走査させることができるようになっている。
また、対物光学系ユニット4は、瞳投影光学系20において結像された励起光の中間像を試料A上に再結像させるように構成されている。
そして、これにより、試料Aから発せられた蛍光は、対物光学系ユニット4、瞳投影光学系20および光走査部19およびコリメート光学系18を経た後に検出光学系7の受光センサ17によって検出されるようになっている。
また、光学ユニット2には、レーザ光源部6からの励起光を試料Aに導くとともに、試料Aからの蛍光を受光センサ17に導くためのダイクロイックミラー21が設けられている。図中符号22は集光レンズである。
また、対物光学系ユニット4は、図2に示されるように、その後側焦点位置Cが、瞳投影光学系20によって、光走査部19を構成している2つのガルバノミラー19a,19bの中心位置D近傍において共役となるように構成されている。
さらに、本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1においては、図3に示されるように、対物光学系ユニットが、瞳投影光学系20による中間像の結像位置B近傍において、走査ユニット3から着脱できるように構成されている。
具体的には、図3に示されるように、瞳投影光学系20の外筒23と、対物光学系ユニット4の外筒24とが、瞳投影光学系20の中間像結像位置Bにおいて胴付き位置となるように設定されている。
なお、レーザ走査型顕微鏡1には、パーソナルコンピュータなどの処理制御手段26(図4参照)が接続されている。処理制御手段26は、レーザ光源8の波長制御、ダイクロイックミラー12,13やフィルタ14等の波長選択、波長分離素子(図示略)の制御、検出光学系7の受光センサ17により受光された検出情報の解析および表示、光走査部19の駆動制御等を行うようになっている。
また、本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1においては、瞳投影光学系20の中間像位置Bにおける瞳投影光学系20から出射されるレーザ光の開口数をNApl、瞳投影光学系20の焦点距離をFpl、光走査部19と中間像位置Bとの距離をLsfとして、以下の条件式(1)を満足するように構成されている。
0.04≦|NApl×Fpl/Lsf|≦0.1 …(1)
さらに、対物光学系ユニット4の最も物体側から10mm以内にあるレンズの直径の最大値をDof、前記対物光学系ユニット4の物体側先端部から中間像位置Bまでの距離をLobとして、以下の条件式(2)および条件式(3)を満足するように構成されている。
0.3≦|NApl×Fpl/Dof|≦4 …(2)
0.04≦|NApl×Fpl/Lob|≦0.25 …(3)
また、瞳投影光学系20の対物光学系ユニット4側焦点位置と、前記瞳投影光学系20による前記光走査部19側の共役位置Cとの距離をLplとして、以下の条件式(4)を満足するように構成されている。
|Fpl/Lpl|≦1.3 …(4)
さらに、瞳投影光学系20が、光走査部19側から、正レンズと負レンズとを接合した接合レンズを少なくとも1つ含み全体として正の屈折力を有する第1群20aと、少なくとも接合レンズを1つ含み全体として正の屈折力を持つ第2群20bとで構成され、前記第1群20aの接合レンズの正レンズのd線に対するアッベ数をνd、第1群の接合レンズの接合面の曲率半径をRp1、第1群20aの接合レンズの正レンズと負レンズとの屈折率の差をΔnd1、前記第2群20bの接合レンズの接合面の曲率半径をRp2、第2群の接合レンズの屈折率の差をΔnd2として、以下の条件式(5)、条件式(6)および条件式(7)を満足するように構成されている。
νd>80 …(5)
5<|Rp1/(Fpl×Δnd1)|<10 …(6)
0.9<|Rp2/(Fp1×Δnd2)|<2.5 …(7)
このように構成された本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1によれば、レーザ光源8から出射された励起光は、レンズ9によってピンホール10に集光された後、レンズ9によって平行光に変換される。その後、ダイクロイックミラー12,21、集光レンズ22を経て光ファイバ5の端面に集光され、光ファイバ5内を伝達されて走査ユニット3に導かれる。走査ユニット3においては、光ファイバ5の端面から発せられた光がコリメート光学系18によって平行光にされた状態で光走査部19に導かれ、光走査部19の各ガルバノミラー19a,19bの回転により光束を光軸に対して2次元方向にシフトさせられる。そして、瞳投影光学系20を経て中間像位置Bに集光して結像する。中間像位置Bに集光した励起光は、対物光学系ユニット4を経て試料Aに微小スポット状に照射される。このとき、試料A面に照射される励起光は、光走査部19によって走査される。
励起光が照射されることによって試料Aで励起された蛍光は、対物光学系ユニット4、瞳投影光学系20、光走査部19、コリメート光学系18、光ファイバ5、集光レンズ22およびダイクロイックミラー21を経て検出光学系7に導かれる。そして、検出光学系7において、ダイクロイックミラー13、バリアフィルタ14およびレンズ15を介した後にピンホール16を通過した蛍光だけが、受光センサ17によって検出されることになる。
この場合において、本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1によれば、瞳投影光学系20により、対物光学系ユニット4との間に中間像を形成しているので、瞳投影光学系20から対物光学系ユニット4の先端までに至る光学系の長さを十分に長く、その太さを十分に細く設定することができる。その結果、対物光学系ユニット4の外筒24の外径寸法を小さく抑えて、実験小動物等を大きく切開等することなく、したがって、低い侵襲で実験小動物等に大きなダメージを与えることなく、体内の奥深くに位置する臓器(試料)A等の観察対象部位まで対物光学系ユニット4の先端を到達させることができる。
また、本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1によれば、瞳投影光学系20による中間像位置Bにおいて対物光学系ユニット4を着脱可能に設けているので、中間像位置B以外の場所で着脱する場合と比較すると、光軸調整や光軸の傾き調整を厳密に行う必要がなく、比較的簡易に調整することができ、その結果得られる画像の品質を向上することができるという効果がある。
また、光学ユニット2と走査ユニット3とを光ファイバ5によって接続しているので、走査ユニット3をコンパクトに構成することができる。その結果、光ファイバ5を自由に湾曲させて走査ユニット3の傾きや位置を自由に変更でき、取り回しが簡単であるという利点がある。例えば、図4および図5に示されるように、走査ユニット3を、図示しないスタンドに取り付けられたアーム27の先端に取り付けておき、アーム27の傾き等を変更することで、走査ユニット3および対物光学系ユニット4を任意の観察位置に設定することができる。また、アーム27と走査ユニット3との間に、微調整機構28を設けておき、アーム27の移動により、走査ユニット3の位置を粗調整し、微調整機構28の作動によって微調整することにしてもよい。図中符号29は画像を表示するディスプレイである。
さらに、図5に示されるように、対物光学系ユニット4を走査ユニット3から切り離して観察対象である実験小動物Aの観察対象部位に位置決め状態に残し、アーム27および走査ユニット3を移動させることで、走査ユニット3を各対物光学系ユニット4に位置決めして接続し観察することとしてもよい。このようにすることで、観察対象部位に対して一旦位置決めした対物光学系ユニット4を取り外さなくて済み、同一位置を観察することができるとともに、観察対象部位を痛めることなく観察することができる。
この場合において、対物光学系ユニット4の走査ユニット3への接続機構30は、対物光学系ユニット4を走査ユニット3に接続する際に、両者をその軸線回りに相対回転させることなく連結することができる構造のものであることが好ましい。走査ユニット3の回転角度位置にかかわらず、試料Aに対して位置決めした対物光学系ユニット4を回転させることなくそのまま接続することができる。その結果、試料Aに損傷を与えることがないという利点がある。接続機構30としては、ネジ締結する構造のものの他、対物光学系ユニット4側と走査ユニット3側とを相互に嵌合させて半径方向外方から押しネジでクランプする方式のもの、すり割り付きスリーブの外面にテーパネジを形成しナットの締結により締め付けていく方式のもの、スピゴットマウント方式、バイオネット方式、マグネットによって吸着する方式等任意の構造のものを採用することができる。
ピンホール16は、散乱した励起光などの不要光を除去するために設けてある。
ここで、本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1は、条件式(1)〜(7)を満足するように構成されている。
条件式(1)を満足することにより、操作性が良好であり、かつ、軸外収差(コマ収差、非点収差)を容易に補正できるという利点がある。
また、光走査部と瞳投影光学系とが近接しすぎて干渉することが防止され、光走査部の配置が容易になる。
条件式(2)を満足することにより、対物光学系の外径寸法を抑えて測定対象の侵襲を低減し、分解能の低下や観察範囲の狭小化を防止することが可能となる。また、対物光学系の全長を長く確保して、深い位置に配されている観察対象部位の観察が可能となる。また、軸外収差(コマ収差、非点収差)を容易に補正できる。
また、開口数の低下を防止して分解能を向上し、観察範囲を広く確保することができる。さらに、光走査部での光束径を小さくして、光走査部やコリメートレンズの大型化、および装置の大型化を防止し、生体の生きたまま観察を容易にすることができる。
さらに、条件式(3)を満足することにより、軸外収差の補正を容易にし、また、対物光学系の外径を小さくして、実験小動物等の試料に対する侵襲を低減することができる。また、全長を長くして対物光学系を構成するレンズ枚数を確保し、収差補正を容易にすることができる。
条件式(4)を満足することにより、対物光学系および瞳投影光学系の収差補正を容易にすることができる。中間像位置と瞳位置(瞳投影光学系による光走査部の共役位置)とが近づき過ぎるのを防止して、収差補正を容易にすることができる。
また、条件式(5)〜条件式(7)を満足することにより、色収差の補正を容易にし、球面収差やコマ収差が補正過剰になったり、補正不足になったりするのを防止できる。
以下、本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡1のコリメート光学系18、瞳投影光学系20および対物光学系ユニット4の実施例について説明する。
図6はコリメート光学系18の構成を示す光軸に沿う断面図である。
このコリメート光学系18は、光ファイバ5端面側から順に光軸に沿って、平行平板Lと、両凸レンズLと該両凸レンズL側に凹面を向けた負メニスカスレンズLとの接合正レンズと、光ファイバ5端面側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と両凸レンズLとの接合正レンズとから構成されている。
コリーメート光学系18を構成する各光学部材L〜Lの数値データを以下に示す。この数値データにおいて、rは各レンズL〜Lの曲率半径、dは各レンズL〜Lの肉厚または空気間隙、ndは各レンズL〜Lのd線における屈折率、νdは各レンズL〜Lのアッベ数を表している。第1面は、光ファイバ5端面位置である。また、焦点距離は16.01mmであり、瞳直径は3mmである。
数値データ
r1=∞ d1=10.86
r2=∞ d2=0.5 nd2=1.51825 νd2=64.14
r3=∞ d3=2.9
r4=9.231 d4=3 nd4=1.43985 νd4=94.93
r5=-6.1 d5=0.012 nd5=1.5675 νd5=43.79
r6=-6.1 d6=0.5 nd6=1.51825 νd6=64.14
r7=-60.898 d7=1.81
r8=20.878 d8=0.5 nd8=1.68082 νd8=55.34
r9=5.534 d9=0.012 nd9=1.5675 νd9=43.79
r10=5.534 d10=1.37 nd10=1.48915 νd10=70.23
r11=-18.561
図7は、瞳投影光学系20と対物光学系ユニット4の実施例1の構成を示す光軸に沿う断面図である。
瞳投影光学系20は、両凸レンズLと、光走査部19側に凸面を向けた両凸レンズLと両凹レンズLとの接合負レンズとからなる第1群20aと、光走査部19側に凹面を向けた両凹レンズLと両凸レンズL10との接合正レンズと両凸レンズL11とからなる第2群20bと、平行平板L12とから構成されている。平行平板L12は、対物光学系ユニット4が瞳投影光学系20から切り離されたときに、瞳投影光学系20を保護する窓部材として機能するようになっている。
また、対物光学系ユニット4は、瞳投影光学系20側に凹面を向けた負メニスカスレンズL13と、瞳投影光学系20側に平板を向けた平凸レンズL14と、瞳投影光学系20側に平板を向けた平凸レンズL15と、瞳投影光学系20側に凸面を向けた両凸レンズL16と両凹レンズL17との接合負レンズと、両凸レンズL18と瞳投影光学系側に凹面を向けた負メニスカスレンズL19との接合正レンズと、瞳投影光学系側に凸面を向けた負メニスカスレンズL20と両凸レンズL21との接合正レンズと、瞳投影光学系20側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22と、両凸レンズL23と、瞳投影光学系20側に凹面を向けた平凹レンズL24とから構成されている。
実施例1の光学系を構成する各レンズL〜L24の数値データを示す。
数値データ
r1=∞ d1=8
r2=9.111 d2=1 nd2=1.43875 νd2=94.93
r3=-21.275 d3=0.11
r4=3.469 d4=2 nd4=1.43875 νd4=94.93
r5=-6.881 d5=1 nd5=1.51633 νd5=64.14
r6=2.339 d6=2.98
r7=-5.805 d7=0.32 nd7=1.6779 νd7=55.34
r8=3.3 d8=2.5 nd8=1.497 νd8=81.54
r9=-6.115 d9=0.5
r10=5.191 d10=1.5 nd10=1.497 νd10=81.54
r11=-8.003 d11=0.14
r12=∞ d12=1.5 nd12=1.7725 νd12=49.6
r13=∞ d13=3.45
r14=∞ d14=5.14
r15=-1.353 d15=1 nd15=1.51633 νd15=64.14
r16=-10.001 d16=0.3
r17=∞ d17=1.45 nd17=1.6779 νd17=55.34
r18=-5.135 d18=5.49
r19=∞ d19=1.52 nd19=1.43875 νd19=94.93
r20=-6.422 d20=1.96
r21=6.181 d21=2 nd21=1.6779 νd21=55.34
r22=-40.05 d22=0.5 nd22=1.6134 νd22=44.27
r23=4.296 d23=3.21
r24=6.353 d24=3.2 nd24=1.43875 νd24=94.93
r25=-2.744 d25=0.5 nd25=1.7725 νd25=49.6
r26=-35.645 d26=0.5
r27=7.004 d27=0.56 nd27=1.7725 νd27=49.6
r28=3.902 d28=2.95 nd28=1.43875 νd28=94.93
r29=-3.902 d29=0.11
r30=3.201 d30=1.54 nd30=1.43875 νd30=94.93
r31=7.204 d31=0.26
r32=1.444 d32=1.89 nd32=1.43875 νd32=94.93
r33=-1.739 d33=0.31 nd33=1.51633 νd33=64.14
r34=∞ d34=0.2005 nd34=1.33304 νd34=55.79
r35=∞
図8は、瞳投影光学系20と対物光学系ユニット4の実施例2の構成を示す光軸に沿う断面図である。
瞳投影光学系20は、両凸レンズLと光走査部19側に凸面を向けた両凸レンズLと両凹レンズLとの接合負レンズとからなる第1群20aと、光走査部19側に凸面を向けた負メニスカスレンズLと正メニスカスレンズL10との接合レンズと両凸レンズL11とからなる第2群20bと、平行平板L12とから構成されている。平行平板L12は、対物光学系ユニット4が瞳投影光学系20から切り離されたときに、瞳投影光学系20を保護する窓部材として機能するようになっている。
また、対物光学系ユニット4は、瞳投影光学系20側に凹面を向けた負メニスカスレンズL13と、瞳投影光学系20側に平面を向けた平凸レンズL14と、瞳投影光学系20側に平面を向けた平凸レンズL15と、瞳投影光学系20側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16と負メニスカスレンズL17との接合レンズと、両凸レンズL18と瞳投影光学系20側に凹面を向けた負メニスカスレンズL19との接合正レンズと、瞳投影光学系20側に凸面を向けた負メニスカスレンズL20と両凸レンズL21との接合正レンズと、両凸レンズL22と、瞳投影光学系20側に凸面を向けた平凸レンズL23と平行平板L24との接合レンズとから構成されている。
実施例2の光学系を構成する各光学部材の数値データを示す。
r1=∞ d1=12
r2=11.02 d2=1 nd2=1.43875 νd2=94.93
r3=-38.4828 d3=0.1
r4=3.5857 d4=2 nd4=1.43875 νd4=94.93
r5=-6.9665 d5=1.55 nd5=1.51633 νd5=64.14
r6=2.339 d6=2.98
r7=18.7454 d7=0.4 nd7=1.6779 νd7=55.34
r8=2.9519 d8=2.5 nd8=1.497 νd8=81.54
r9=17.1965 d9=0.1
r10=4.1138 d10=1.5 nd10=1.497 νd10=81.54
r11=-8.0159 d11=0.29
r12=∞ d12=1 nd12=1.51633 νd12=64.14
r13=∞ d13=3.15
r14=∞ d14=3.19
r15=-0.874 d15=0.55 nd15=1.6134 νd15=44.27
r16=-5.469 d16=0.1
r17=∞ d17=1.1 nd17=1.741 νd17=52.64
r18=-2.744 d18=3.91
r19=∞ d19=1.83 nd19=1.43875 νd19=94.93
r20=-5.434 d20=6.03
r21=2.439 d21=1.09 nd21=1.6779 νd21=55.34
r22=9.44 d22=0.3 nd22=1.6134 νd22=44.27
r23=1.686 d23=0.89
r24=4.995 d24=1.75 nd24=1.43875 νd24=94.93
r25=-1.667 d25=0.3 nd25=1.7725 νd25=49.6
r26=-3.937 d26=2
r27=-77.074 d27=0.31 nd27=1.7725 νd27=49.6
r28=2.32 d28=1.62 nd28=1.43875 νd28=94.93
r29=-2.32 d29=0.13
r30=2.32 d30=1 nd30=1.43875 νd30=94.93
r31=-5.741 d31=0.1
r32=1.108 d32=1.09 nd32=1.43875 νd32=94.93
r33=∞ d33=0.49 nd33=1.51633 νd33=64.14
r34=∞ d34=0.05 nd34=1.33304 νd34=55.79
r35=∞
図9は、瞳投影光学系20と対物光学系ユニット4の実施例3の構成を示す光軸に沿う断面図である。
瞳投影光学系20は、両凸レンズLと光走査部19側に凸面を向けた両凸レンズLと両凹レンズLとの接合負レンズとからなる第1群20aと、光走査部19側に凹面を向けた両凹レンズLと両凸レンズL10との接合正レンズと両凸レンズL11とからなる第2群20bと、平行平板L12とから構成されている。平行平板L12は、対物光学系ユニット4が瞳投影光学系20から切り離されたときに、瞳投影光学系20を保護する窓部材として機能するようになっている。
また、対物光学系ユニット4は、両凹レンズL13と平凸レンズL14との接合レンズと、瞳投影光学系20側に平面を向けた平凸レンズL15と、瞳投影光学系20側に平面を向けた平凸レンズL16と負メニスカスレンズL17との接合レンズと、両凸レンズL18と、瞳投影光学系側に凸面を向けた負メニスカスレンズL19と両凸レンズL20の接合正レンズと、瞳投影光学系20側に凹面を向けた平凹レンズL21と、両凸レンズL22と、瞳投影光学系20側に凸面を向けた平凸レンズL23とから構成されている。
実施例3の光学系を構成する各光学部材の数値データを示す。
数値データ
r1=∞ d1=8
r2=9.111 d2=1 nd2=1.43875 νd2=94.93
r3=-21.275 d3=0.11
r4=3.469 d4=2 nd4=1.43875 νd4=94.93
r5=-6.881 d5=1 nd5=1.51633 νd5=64.14
r6=2.339 d6=2.98
r7=-5.805 d7=0.32 nd7=1.6779 νd7=55.34
r8=3.3 d8=2.5 nd8=1.497 νd8=81.54
r9=-6.115 d9=0.5
r10=5.191 d10=1.5 nd10=1.497 νd10=81.54
r11=-8.003 d11=0.14
r12=∞ d12=1.5 nd12=1.7725 νd12=49.6
r13=∞ d13=3.45
r14=∞ d14=0.95
r15=-1.869 d15=0.5 nd15=1.51633 νd15=64.14
r16=1.425 d16=1 nd16=1.7725 νd16=49.6
r17=∞ d17=0.56
r18=∞ d18=1 nd18=1.7725 νd18=49.6
r19=-3.746 d19=1.03
r20=10.104 d20=0.8 nd20=1.6779 νd20=55.34
r21=-0.804 d21=0.34 nd21=1.7725 νd21=49.6
r22=-5.961 d22=0.2
r23=2.681 d23=0.7 nd23=1.51633 νd23=64.14
r24=-2.406 d24=0.2
r25=-2.406 d25=0.29 nd25=1.6134 νd25=44.27
r26=0.674 d26=0.7 nd26=1.43875 νd26=94.93
r27=-1.218 d27=0.15
r28=-3.637 d28=0.45 nd28=1.6134 νd28=44.27
r29=∞ d29=0.15
r30=1.273 d30=0.6 nd30=1.741 νd30=52.64
r31=-3.469 d31=0.15
r32=0.614 d32=0.55 nd32=1.51633 νd32=64.14
r33=∞ d33=0.1067 nd33=1.33304 νd33=55.79
r34=∞
図10は、瞳投影光学系20と対物光学系ユニット4の実施例4の構成を示す光軸に沿う断面図である。
瞳投影光学系20は、両凸レンズLと負メニスカスレンズLとの接合正レンズからなる第1群20aと、光走査部19側に凸面を向けた負メニスカスレンズLと平凸レンズLとの接合正レンズと光走査部19側に凸面を向けた平凸レンズL10と平凸レンズL11と両凹レンズL12との接合負レンズとからなる第2群20bとから構成されている。
また、対物光学系ユニット4は、光走査部19側に凹面を向けた負メニスカスレンズL13と、光走査部19側に凹面を向けた正メニスカスレンズL14と、光走査部19側に凸面を向けた平凸レンズL15と、両凸レンズL16と両凹レンズL17との接合負レンズと、両凸レンズL18と負メニスカスレンズL19との接合正レンズと、負メニスカスレンズL20と両凸レンズL21との接合正レンズと、光走査部19側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22と、光走査部19側に凸面を向けた平凸レンズL23と、平行平板L24とから構成されている。
本実施例4は光走査部の共役位置をほぼ無限大にした設計例であり、瞳投影光学系と対物光学系との間隔がばらついても倍率が変化しないようになっている。
実施例4の光学系を構成する各光学部材の数値データを示す。
数値データ
r1=∞ d1=10
r2=7.56 d2=3 nd2=1.43875 νd2=94.93
r3=-6.422 d3=0.61 nd3=1.51633 νd3=64.14
r4=∞ d4=3.37
r5=7.902 d5=0.6 nd5=1.741 νd5=52.64
r6=4.002 d6=2 nd6=1.43875 νd6=94.93
r7=∞ d7=0.75
r8=8.136 d8=1.52 nd8=1.497 νd8=81.54
r9=∞ d9=1.5 nd9=1.6779 νd9=55.34
r10=-9.282 d10=0.75 nd10=1.51633 νd10=64.14
r11=8.44 d11=3.52
r12=∞ d12=2.89
r13=-1.5384 d13=1.5298 nd13=1.51633 νd13=64.14
r14=-5.4767 d14=0.1
r15=-16.2798 d15=0.8 nd15=1.7725 νd15=49.6
r16=-3.7151 d16=16.8295
r17=6.2201 d17=1 nd17=1.43875 νd17=94.93
r18=∞ d18=0.8
r19=3.5 d19=1.4 nd19=1.6779 νd19=55.34
r20=-4.3947 d20=0.41 nd20=1.6134 νd20=44.27
r21=2.0869 d21=0.8
r22=9.752 d22=1.51 nd22=1.43875 νd22=94.93
r23=-1.6405 d23=0.4 nd23=1.7725 νd23=49.6
r24=-4.6449 d24=1.5
r25=8.4707 d25=0.4 nd25=1.7725 νd25=49.6
r26=2.32 d26=1.63 nd26=1.43875 νd26=94.93
r27=-2.32 d27=0.362
r28=3.4602 d28=1 nd28=1.7725 νd28=49.6
r29=10.1303 d29=0.1
r30=1.5071 d30=1.09 nd30=1.7725 νd30=49.6
r31=∞ d31=0.48 nd31=1.51633 νd31=64.14
r32=∞ d32=0.05 nd32=1.33304 νd32=55.79
r33=∞
次に、上記各実施例のレーザ走査型顕微鏡1の条件式に用いる数値パラメータを表1に示す。また、各実施例における各波長での波面収差を表2に示す。
Figure 2005309412
Figure 2005309412
次に、図1に示した本発明のレーザ走査型顕微鏡1の変形例について、図11及び図12を用いて説明する。
図11は、第1の変形例に係るレーザ走査型顕微鏡の概略構成図である。
このレーザ走査型顕微鏡40では、励起光(照明光)と蛍光(検出光)の分離用ダイクロイックミラー41が光学ユニット42内ではなく、走査ユニット43内に設けられている。この場合、レーザ光源部46からの励起光(照明光)を走査ユニット43に導くための第1光ファイバ45aおよび励起光(検出光)用コリメート光学系48aと、蛍光(検出光)を走査ユニット43から検出光学系7に導くための第2光ファイバ45bおよび蛍光(検出光)用カップリング光学系48bとはそれぞれ別体となる。なお、図中符号49は、第1光ファイバ45aおよび励起光(検出光)用コリメート光学系48aを経た励起光(照明光)を分離用ダイクロイックミラー41に導びくためのミラーである。
励起光(照明光)用の第1光ファイバ45aと蛍光(検出光)用の第2光ファイバ45bを別体とすることにより、よりSN比が高い光学系を実現することができる。
図12は、第2の変形例に係るレーザ走査型顕微鏡の概略構成図である。
このレーザ走査型顕微鏡50では、コリメート/カップリング共通光学系58が光学系励起光(照明光)用コリメート光学系および蛍光(検出光)用カップリング光学系の両方の機能を有している。この場合は、前記2つの光学系がコリメート/カップリング共通光学系58によって1つになるので、SN比を高くしたまま、走査ユニット53の小型化が可能となる。
なお、上記第1および第2の変形例において、蛍光(検出光)を検出光学系42に導く第2光ファイバ45bのコア径を回折限界近傍にすると、共焦点光学系となり、セクショニング効果(焦点面以外の深さの信号をカットできる効果)が得られる。
一方、蛍光(検出光)を検出光学系42に導く第2光ファイバ45bのコア径を回折限界より大きくすると、分離能が低くなる代わりにSN比を高くすることができる。これにより、厚い標本でも表面から深い位置を観察することが可能になる。
本発明の一実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡の概略構成図である。 図1のレーザ走査型顕微鏡の瞳投影光学系と対物光学系の光路を示す模式図である。 図2の瞳投影光学系と対物光学系の縦断面図である。 図1のレーザ走査型顕微鏡の適用例を示す模式図である。 図4と同様の模式図である。 本発明の一実施例に係るコリメート光学系の構成を光軸に沿って示す図である。 本発明の実施例1に係る瞳投影光学系と対物光学系の構成を光軸に沿って示す図である。 本発明の実施例2に係る瞳投影光学系と対物光学系の構成を光軸に沿って示す図である。 本発明の実施例3に係る瞳投影光学系と対物光学系の構成を光軸に沿って示す図である。 本発明の実施例4に係る瞳投影光学系と対物光学系の構成を光軸に沿って示す図である。 本発明の第1の変形例に係るレーザ走査型顕微鏡の概略構成図である。 本発明の第2の変形例に係るレーザ走査型顕微鏡の概略構成図である。
符号の説明
A 試料
B 中間像位置(試料側焦点位置)
C 共役位置
1 レーザ走査型顕微鏡
4 対物光学系ユニット(対物光学系)
5 光ファイバ
6 レーザ光源部
7 検出光学系
18 コリメート光学系
19 光走査部
20 瞳投影光学系
20a 第1群
20b 第2群

Claims (11)

  1. レーザ光源部と、
    該レーザ光源部からの励起光または照明光を伝達する光ファイバと、
    該光ファイバからの励起光または照明光を略平行にするコリメート光学系と、
    該コリメート光学系からの励起光または照明光を試料上で走査させる光走査部と、
    該光走査部からの励起光または照明光を中間像位置に結像する瞳投影光学系と、
    該瞳投影光学系において結像された励起光または照明光の中間像を試料上に再結像させる対物光学系と、
    前記試料から発せられた蛍光または反射光を検出する検出光学系とを備え、
    前記対物光学系が、前記瞳投影光学系に対して、前記中間像位置の近傍において着脱可能であることを特徴とするレーザ走査型顕微鏡。
  2. レーザ光源部と、
    該レーザ光源部からの励起光または照明光を伝達する光ファイバと、
    該光ファイバからの励起光または照明光略平行にするコリメート光学系と、
    該コリメート光学系からの励起光または照明光を試料上で走査させる光走査部と、
    該光走査部からの励起光または照明光を中間像位置に結像する瞳投影光学系と、
    該瞳投影光学系において結像された励起光または照明光の中間像を試料上に再結像させる対物光学系と、
    前記試料から発せられた蛍光または反射光を検出する検出光学系とを備え、
    NAplを、前記中間像位置における瞳投影光学系から出射されるレーザ光の開口数、Fplを、瞳投影光学系の焦点距離、Lsfを、光走査部と中間像位置との距離として、以下の条件式(1)を満足することを特徴とするレーザ走査型顕微鏡。
    0.04≦|NApl×Fpl/Lsf|≦0.1 …(1)
  3. 前記対物光学系が、Dofを該対物光学系の最も物体側から10mm以内にあるレンズの直径の最大値、Lobを前記対物光学系の物体側先端部から中間像位置までの距離として、以下の条件式(2)および条件式(3)を満足することを特徴とする請求項2に記載のレーザ走査型顕微鏡。
    0.3≦|NApl×Fpl/Dof|≦4 …(2)
    0.04≦|NApl×Fpl/Lob|≦0.25 …(3)
  4. 前記瞳投影光学系による前記光走査部の共役位置が、前記瞳投影光学系の試料側焦点位置よりも試料側に配置され、
    Lplを、瞳投影光学系の対物光学系側焦点位置と、前記瞳投影光学系による前記光走査部の共役位置との距離として、以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のレーザ走査型顕微鏡。
    |Fpl/Lpl|≦1.3 …(4)
  5. 前記瞳投影光学系が、前記光走査部から、
    正レンズと負レンズとを接合した接合レンズを少なくとも1つ含み全体として正の屈折力を有する第1群と、
    全体として正の屈折力を有する第2群とから構成され、
    νdを、前記第1群のレンズの正レンズのd線に対するアッベ数、Rp1を、前記第1群の接合レンズの接合面の曲率半径、Δnd1を前記第1群の接合レンズの正レンズと負レンズの屈折率の差として、以下の条件式(5)および条件式(6)を満足することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡。
    νd>80 …(5)
    5<|Rp1/(Fpl×Δnd1)|<10 …(6)
  6. 前記第2群が、少なくとも2枚のレンズを含む接合レンズを少なくとも1つ含み、
    Rp2を前記第2群の接合レンズの接合面の曲率半径、Δnd2を前記第2群の接合レンズを構成する少なくとも2枚のレンズの屈折率の差として、以下の条件式(7)を満足することを特徴とする請求項5に記載のレーザ走査型顕微鏡。
    0.9<|Rp2/(Fpl×Δnd2)|<2.5 …(7)
  7. 前記対物光学系が、前記中間像位置の近傍で着脱可能に設けられている請求項2から請求項5のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡。
  8. 前記対物光学系が、前記瞳投影光学系に対して、前記中間像位置の近傍において回転自在に着脱可能であることを特徴とする請求項2に記載のレーザ走査型顕微鏡。
  9. 前記試料から発せられた蛍光または反射光を集光する検出用カップリング光学系と、
    該検出用カップリング光学系により集光された蛍光または反射光を伝達する検出用光ファイバとを具備することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のレーザ走査型顕微鏡。
  10. 前記コリメート光学系と前記検出用カップリング光学系とが共通であることを特徴とする請求項9に記載のレーザ走査型顕微鏡。
  11. 前記コリメート光学系と前記検出用カップリング光学系とが別個に備えられ、前記検出用光ファイバのコア径が回折限界より大きいことを特徴とする請求項9に記載のレーザ走査型顕微鏡。
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