JP2005308041A - 車両の動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 前進発進時の動力消費を抑制可能な車両の動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 エンジンEの駆動力を駆動車輪7に伝達する変速可能な主変速経路3と固定減速比の副変速経路4とを並列に備え、前記副変速経路4は、その固定減速比を前記主変速経路3の最大変速比近傍であり且つ最大変速比よりも低い変速比に設定し、その出力部32を終減速装置5を介して駆動車輪7に連結する一方、その入力部30が第1ワンウェイクラッチ33を介して主変速経路3の入力部17から前進方向に駆動されるよう連結し、前記主変速経路3は、エンジンEからの前進方向の駆動力を入力部17に導入し、その出力部20を第2ワンウェイクラッチ34を介して前記副変速経路4の出力部32を前進方向に駆動するよう連結して構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの駆動力を駆動車輪に伝達する主変速経路と副変速経路とを並列に備えた車両の動力伝達装置に関するものである。
従来からエンジンの駆動力を駆動車輪に伝達する主変速経路と副変速経路とを並列に備えた車両の動力伝達装置は提案されている(特許文献1および2参照)。
特許文献1では、エンジンに駆動される入力軸の回転を、ベルト式無段変速機を介して従動軸に伝達する主変速経路と、最ロー(LOW)付近の減速比の減速歯車列を介して従動軸に伝達する前進用および後進用の副変速経路とを備える。そして、前進発進時には最ロー付近の減速比を備える前進用の副変速経路を使用し、その後の走行時にはワンウェイクラッチ(以下、OWCともいう)を作動させて前進用の副変速経路から主変速経路に切換えて無段変速を行い、また、後進時には後進用の副変速経路を使用するように構成している。特許文献2では、特許文献1の後進用の副変速機を省略し、後進時には主変速経路のみを使用する構成を備える。
特開平5−44811号公報 特開平8−14354号公報
しかしながら、上記従来例では、主変速経路での動力伝達を常時行わせ、前進発進時には副変速経路での動力伝達を付加し、通常走行への移行の際に副変速経路よりの動力伝達をOWCにより遮断するものである。このため、前進発進時には主変速経路と副変速経路との両者による動力伝達が行われ、両経路の減速比がずれている場合には、主変速経路を構成するベルト式無段変速機のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費を生じる虞があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、前進発進時の動力消費を抑制可能な車両の動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明は、エンジンの駆動力を駆動車輪に伝達する変速可能な主変速経路と固定減速比の副変速経路とを並列に備えた車両の動力伝達装置であり、前記副変速経路は、その固定減速比を前記主変速経路の最大変速比近傍であり且つ最大変速比よりも低い変速比に設定し、その出力部を終減速装置を介して駆動車輪に連結する一方、その入力部が第1のワンウェイクラッチを介して主変速経路の入力部から前進方向に駆動されるよう連結し、前記主変速経路は、エンジンからの前進方向の駆動力を入力部に導入し、その出力部を第2のワンウェイクラッチを介して前記副変速経路の出力部を前進方向に駆動するよう連結して構成した。
したがって、本発明では、エンジンの駆動力を駆動車輪に伝達する変速可能な主変速経路と固定減速比の副変速経路とを並列に備え、前記副変速経路は、その固定減速比を前記主変速経路の最大変速比近傍であり且つ最大変速比よりも低い変速比に設定し、その出力部を終減速装置を介して駆動車輪に連結する一方、その入力部が第1のワンウェイクラッチを介して主変速経路の入力部から前進方向に駆動されるよう連結し、前記主変速経路は、エンジンからの前進方向の駆動力を入力部に導入し、その出力部を第2のワンウェイクラッチを介して前記副変速経路の出力部を前進方向に駆動するよう連結して構成した。このため、前進発進時には主変速経路と副変速経路との両経路が作動するが副変速経路の固定減速比が主変速経路の最大変速比よりも低いため、副変速経路の出力が駆動車輪に伝達され、主変速経路の出力は第2のワンウェイクラッチにより遮断され、両経路の減速比がずれていても、主変速経路を構成する、例えば、ベルト式無段変速機のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費が生じることなく車両を前進発進させることができる。また、発進後に車両速度が上昇して主変速経路の変速比が低下されてその出力部の駆動速度が上昇する場合には、第2ワンウェイクラッチを介して副変速経路の出力部を副変速経路に代わって自動的に主変速経路の出力部から駆動することができ、この主変速経路による駆動により副変速経路は第1ワンウェイクラッチによりその入力部が主変速経路の入力部から遮断され、主変速経路を構成する、例えば、ベルト式無段変速機のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費が生じることなく車両を前進走行させることができる。
以下、本発明の車両の動力伝達装置を一実施形態に基づいて説明する。
図1〜図4は、本発明を適用した車両の動力伝達装置の第1実施形態を示すもので、図1は車両の動力伝達装置のスケルトン図、図2は前進発進時および前進走行時の作用説明図、図3は後進時の作用説明図、図4は車両の動力伝達装置の各領域での作動特性を示す特性図である。
図1において、車両の動力伝達装置は、エンジンEからの動力を導入する発進要素1と、前後進切換機構2と、前後進切換機構2からの出力を無段変速して出力する無段変速機21からなる主変速経路3と、前後進切換機構2からの出力を最ロー(LOW)近辺の減速比により減速して出力する減速歯車列からなる副変速経路4と、差動機構8を含み前記主変速経路3および副変速経路4の出力を最終減速する終減速装置5とを備え、終減速装置5の左右出力によりドライブシャフト6および駆動車輪7を駆動するよう構成している。
前記発進要素1は、エンジンEからの動力を導入するトルクコンバータ若しくは発進クラッチ等により構成され、前記前後進切換機構2のインプットシャフト10を駆動する。図示例では、ポンプインペラ、ステータおよびタービンランナ等からなるトルクコンバータが使用されている。
前記前後進切換機構2は、前記主変速経路3および副変速経路4へ入力する回転方向を前進方向若しくは後進方向のいずれかに切換るよう機能するものであり、サンギヤ12、キャリア13およびリングギヤ14からなる遊星歯車組11と、前進クラッチ15および後進ブレーキ16と、第1および第2入力軸17、18を備える。第2入力軸18は中空軸に形成され、内部空間に第1入力軸17を収容している。そして、インプットシャフト10と遊星歯車組11のサンギヤ12とを連結してサンギヤ12に動力を導入し、また、インプットシャフト10と主変速経路3の入力軸である第1入力軸17との間に湿式多板クラッチよりなる前進クラッチ15を直結可能に配置して遊星歯車組11をバイパスして前進用動力を出力可能としている。また、リングギヤ14と副変速経路4への第2入力軸18とを連結し、キャリア13を湿式多板クラッチよりなる後進ブレーキ16によりケース19に固定可能として、得られるリングギヤ14のサンギヤ12に対する減速された逆回転を後進用動力として出力可能としている。
前記前後進切換機構2の第1入力軸17は前進用クラッチ15を経由した減速されない前進用動力を出力し、第2入力軸は遊星歯車組11により減速された逆回転の後進用動力を出力する。そして、第1入力軸17による前進用動力を出力している間は、第2入力軸18は回転が拘束されない自由回転状態であり、後述する副変速経路4により回転状態が変化される。また、第2入力軸18による後進用動力を出力している間は、主変速経路3の入力側に連結された第1入力軸17は前後進切換機構2から離脱され、後述する主変速経路3および副変速経路4により回転状態が変化される。
前記主変速経路3は、第1入力軸17と出力軸20間に配置されるベルト式無段変速機21により構成され、第1入力軸17に支持されたプライマリプーリ22と、出力軸20に支持されたセカンダリプーリ23と、プライマリプーリ22およびセカンダリプーリ23間に巻き掛けられた金属ベルト24とを備える。プライマリプーリ22は第1入力軸17の外周に固定支持された固定プーリ22Aと、固定プーリ22Aに対して接近・離反可能な可動プーリ22Bとを備え、セカンダリプーリ23は出力軸20の外周に一体に形成された固定プーリ23Aと、固定プーリ23Aに対して接近・離反可能な可動プーリ23Bとを備える。
そして、図示しないが、夫々の可動プーリ22B、23Bの背面に油圧室を備え、この油圧室の作動圧を変化させることにより夫々の可動プーリ22B、23Bを固定プーリ22A、23Aに接近・離反させることにより夫々のプーリ溝幅を変化させて変速比を無段に変化させることができる。例えば、アクセル開度によるエンジン負荷、プライマリプーリ回転数とセカンダリプーリ回転数を入力信号として、プライマリプーリ22、セカンダリプーリ23の作動圧を変化させ、プーリ溝幅を制御するよう構成する。
前記副変速経路4は、前記前後進切換機構2の第2入力軸18に連結した入力ギヤ30と、入力ギヤ30に噛合う中間ギヤ31と、中間ギヤ31に噛合い主変速経路3の出力軸20に回転可能に支持された出力ギヤ32とを備え、前後進切換機構2の出力を減速して出力する減速歯車列であり、前記出力ギヤ32を終減速装置5の入力歯車5Aに噛合わせて終減速装置5を駆動するよう構成している。前記副変速経路4の減速比は、主変速経路3の最ロー(LOW)減速比よりも僅かにハイ(High)ギヤ側に設定している。前記副変速経路4は、また、入力ギヤ30と第1入力軸17との間、および、出力ギヤ32と主変速経路3の出力軸20との間に、夫々第1および第2OWC33、34を備える。
前記入力ギヤ30と第1入力軸17との間に配置した第1OWC33は、前進側の回転に対しては、入力ギヤ30が第1入力軸17より前進側に早く回転する場合にはこれを許容し、第1入力軸17が入力ギヤ30に対して前進側に速く回転する場合には入力ギヤ30を一体に回転駆動するよう機能する。また、後進側の回転に対しては、第1入力軸17が入力ギヤ30に対して後進側に速く回転する場合にはこれを許容し、入力ギヤ30が第1入力軸17に対して後進側に速く回転する場合には第1入力軸17を一体に回転駆動するよう機能する。
前記出力ギヤ32と主変速経路3の出力軸20との間に配置した第2OWC34は、前進側の回転に対しては、出力ギヤ32が出力軸20より前進側に早く回転する場合にはこれを許容し、出力軸20が出力ギヤ32に対して前進側に速く回転する場合には出力ギヤ32を一体に回転駆動するよう機能する。また、後進側の回転に対しては、出力軸20が出力ギヤ32に対して後進側に速く回転する場合にはこれを許容し、出力ギヤ32が出力軸20に対して後進側に速く回転する場合には出力軸20を一体に回転駆動するよう機能する。
以上の構成の車両の動力伝達装置の動作について以下に説明する。
[車両の前進発進時]
車両の前進発進時には、前後進切換機構2の前進クラッチ15を締結する。後進ブレーキ16は解放状態を維持する。その結果、エンジンEの回転は、トルクコンバータ1→インプットシャフト10→前進クラッチ15→第1入力軸17→副変速経路4(第1OWC33→入力ギヤ30→中間ギヤ31→出力ギヤ32)→終減速装置5→ドライブシャフト6の経路で左右の駆動輪7に伝達される。
即ち、図2に示すように、第1入力軸17は主変速経路3を構成するベルト式無段変速機21を駆動する一方、第1OWC33を介して副変速経路4の入力ギヤ30を駆動する。ベルト式無段変速機21は最LOW状態での減速比により出力軸20を駆動する。副変速経路4では、入力ギヤ30の回転が中間ギヤ31を介して出力ギヤ32に伝達され、ベルト式無段変速機21の最LOW状態での減速比よりも僅かにHIGH側に設定された減速比で出力ギヤ32に伝達される。
第2OWC34は、出力ギヤ32と出力軸20との前進側回転を比較し、回転数が僅かに高い出力ギヤ32側の回転を、そのまま終減速装置5に出力させる(図4の領域A参照)。このとき、入力ギヤ30および出力ギヤ32間の減速比は車両を発進させるのに適した大きさになっており、入力ギヤ30および出力ギヤ32間に中間ギヤ31が介在しているため、入力ギヤ30および出力ギヤ32は同方向に回転して車両を前進走行させることができる。
この状態においては、回転数が僅かに低い主変速経路3の出力軸20の回転は出力ギヤ32に伝達されずに、そのままの回転が許容されるため、主変速経路3と副変速経路4との間で、主変速経路3を構成するベルト式無段変速機21のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費が生じることが防止される。
[車両の前進走行時]
このようにして前進クラッチ15を締結して車両を前進発進させて車速が次第に上昇すると、主変速経路3を構成するベルト式無段変速機21の変速比が次第に低下され、出力軸20の回転数が増加してゆく。出力軸20の回転数が出力ギヤ32の回転数を超えると、第2OWC34は出力軸20の回転により出力ギヤ32を駆動させ、終減速装置5を駆動させる。その結果、エンジンEのクランクシャフトの回転は、トルクコンバータ1→第1入力軸17→主変速経路3(プライマリプーリ22→金属ベルト24→セカンダリプーリ23→出力軸20)→第2OWC34→出力ギヤ32→終減速装置5→ドライブシャフト6の経路で左右の駆動輪7に伝達される。
また、出力ギヤ32の回転増加は中間ギヤ31から入力ギヤ30に伝達され、入力ギヤ30と第1入力軸17との間に配置された第1OWC33は、第1入力軸17に対して入力ギヤ30の回転上昇を許容するため、入力ギヤ30は第1入力軸17に拘束されることなく自由に回転上昇される。このため、主変速経路3と副変速経路4との間で、主変速経路3を構成するベルト式無段変速機21のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費が生じることが防止される。
これにより、入力ギヤ30、中間ギヤ31および出力ギヤ32による副変速経路4での前進発進から主変速経路3であるベルト式無段変速機21による前進走行にスムーズに移行することができる。そして車両の前進走行中はベルト式無段変速機21の変速比がLOWからODの間で制御される(図4の領域B参照)。
この前進走行中において、車両を減速するためにアクセルペダルを戻す等の操作によりエンジンブレーキを作動させたい場合には、第2OWC34と並列に配置した直結クラッチ35を締結することで、車両慣性による動力が主変速経路3を経由してエンジンEに入力されることとなり、エンジンブレーキを作動させることができる。
[車両の後進時]
車両の後進時には、前後進切換機構2の前進クラッチ15を解放して、後進ブレーキ16を締結する。その結果、図3にも示すように、エンジンEのクランクシャフトの回転は、トルクコンバータ1→インプットシャフト10→サンギヤ12→プラネタリギヤ13A→リングギヤ14→第2入力軸18→副変速経路4(入力ギヤ30→中間ギヤ31→出力ギヤ32)→終減速装置5→ドライブシャフト6の経路で左右の駆動輪7に伝達される。このとき、前後進切換機構2のサンギヤ12の回転方向に対してリングギヤ14の回転方向が逆方向になることで、車両の後進が可能になる。この場合の駆動力は、第1および第2OWC33、34を経由しないでダイレクトに伝達されるため、エンジンブレーキも作動でき、車両の後進速度をエンジン駆動力と坂道等による路面抵抗とのバランスにより制御することができる。
ところで、前記第2入力軸18および入力ギヤ30の後進方向の回転は、第1OWC33を経由して第1入力軸17に伝達され、主変速経路3を構成するベルト式無段変速機21を経由して出力軸20を出力ギヤ32と同方向に回転させる。そして、前記ベルト式無段変速機21の変速比が副変速経路4で設定している減速比を超える場合には、出力軸20の回転数が出力ギヤ32の回転数より低くなろうとするため、第2OWC34を経由して出力ギヤ32により出力軸20が回転され、ベルト式無段変速機21はセカンダリプーリ23からプライマリプーリ22を金属ベルト24を介して回転させ、第1入力軸17を入力ギヤ30より高速で回転させる。第1OWC33は、入力ギヤ30に対して高速で回転する第1入力軸17の回転を許容する(図4の領域C参照)。このため、主変速経路3と副変速経路4との間で、主変速経路3を構成するベルト式無段変速機21のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費が生じることが防止される。
また、前記ベルト式無段変速機21の変速比が副変速経路4で設定している減速比以下の場合には、出力軸20の回転数が出力ギヤ32の回転数より高くなるため、第2OWC34は出力軸20の高速での回転を許容する(図4の領域D参照)。このため、主変速経路3と副変速経路4との間で、主変速経路3を構成するベルト式無段変速機21のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費が生じることが防止される。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)エンジンEの駆動力を駆動車輪7に伝達する変速可能な主変速経路3と固定減速比の副変速経路4とを並列に備え、前記副変速経路4は、その固定減速比を前記主変速経路3の最大変速比近傍であり且つ最大変速比よりも低い変速比に設定し、その出力部32を終減速装置5を介して駆動車輪7に連結する一方、その入力部30が第1ワンウェイクラッチ33を介して主変速経路3の入力部17から前進方向に駆動されるよう連結し、前記主変速経路3は、エンジンEからの前進方向の駆動力を入力部17に導入し、その出力部20を第2ワンウェイクラッチ34を介して前記副変速経路4の出力部32を前進方向に駆動するよう連結して構成した。
このため、前進発進時には主変速経路3と副変速経路4との両経路が作動するが副変速経路4の固定減速比が主変速経路3の最大変速比よりも低いため、副変速経路4の出力が駆動車輪7に伝達され、主変速経路3の出力は第2ワンウェイクラッチ34により遮断され、両経路の減速比がずれていても、主変速経路3を構成する、例えば、ベルト式無段変速機21のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費が生じることなく車両を前進発進させることができる。
また、発進後に車両速度が上昇して主変速経路3の変速比が低下されてその出力部20の駆動速度が上昇する場合には、第2ワンウェイクラッチ34を介して副変速経路4の出力部32を副変速経路4に代わって自動的に主変速経路3の出力部20から駆動することができ、この主変速経路3による駆動により副変速経路4は第1ワンウェイクラッチ33によりその入力部30が主変速経路3の入力部17から遮断され、主変速経路3を構成する、例えば、ベルト式無段変速機21のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費が生じることなく車両を前進走行させることができる。
(イ)車両の動力伝達装置としては、エンジンEの駆動力を前進作動時に主変速経路3に導入し、後進作動時に逆転させた後進駆動力を副変速経路4に導入させる前後進切換機構2を備えるため、後進時には副変速経路4のみにより終減速装置5を介して駆動車輪7をダイレクトに駆動することができる。このことは、後進走行が選択されると、主変速経路3の変速比がどのような段階であっても、主変速経路3の変速比が最ロー変速比に移行するまで待つことなく、固定された減速比で作動する副変速経路4に切換ることができ、迅速な後進作動をさせることができる。そして、主変速経路3は変速比に応じて第2ワンウェイクラッチ34若しくは第1ワンウェイクラッチ33により動力伝達状態から遮断されるため、主変速経路3を構成する、例えば、ベルト式無段変速機21のベルト滑りや動力循環によるインターロック等の動力消費が生じることなく車両を後進走行させることができる。
(ウ)主変速経路3は、ベルト式無段変速機21で構成されているため、無段階に変速比を変化させることができ、車両を副変速経路4により前進発進させ、変速比を変化させることに応じて自動的に無段変速機21よりなる主変速経路3による前進走行に切換ることができる。
(エ)第2ワンウェイクラッチ34は、並列配置された直結クラッチ35を備えるため、減速時のようにエンジンブレーキが必要な場合に、直結クラッチ35を締結してエンジンブレーキを作動させることができる。
(オ)前後進切換機構2は、サンギヤ12とキャリア13とリングギヤ14とからなる遊星歯車組11と、遊星歯車組11をバイパスして入出力部10、17を連結する前進クラッチ15と、遊星歯車組11のいずれかの要素を固定することにより逆転された出力を得る後進ブレーキ16とを備えるため、前進クラッチ15と後進ブレーキ16とを切換るのみで、前進状態または後進状態の切換が容易にできる。
本発明の一実施形態を示す車両の動力伝達装置のスケルトン図。 同じく前進発進時および前進走行時の作用説明図。 同じく後進時の作用説明図。 車両の動力伝達装置の各領域での作動特性を示す特性図。
符号の説明
E エンジン
1 発進要素としてのトルクコンバータ
2 前後進切換機構
3 主変速経路
4 副変速経路
5 終減速装置
6 ドライブシャフト
7 駆動車輪
8 差動機構
10 インプットシャフト
11 遊星歯車組
15 前進クラッチ
16 後進ブレーキ
17 主変速経路の入力部としての第1入力軸
18 第2入力軸
20 主変速経路の出力部としての出力軸
21 ベルト式無段変速機、無段変速機
30 副変速経路の入力部としての入力歯車
32 副変速経路の出力部としての出力ギヤ
33 第1ワンウェイクラッチ、第1OWC
34 第2ワンウェイクラッチ、第2OWC
35 直結クラッチ

Claims (5)

  1. エンジンの駆動力を駆動車輪に伝達する変速可能な主変速経路と固定減速比の副変速経路とを並列に備えた車両の動力伝達装置において、
    前記副変速経路は、その固定減速比を前記主変速経路の最大変速比近傍であり且つ最大変速比よりも低い変速比に設定し、その出力部を終減速装置を介して駆動車輪に連結する一方、その入力部が第1ワンウェイクラッチを介して主変速経路の入力部から前進方向に駆動されるよう連結し、
    前記主変速経路は、エンジンからの前進方向の駆動力を入力部に導入し、その出力部を第2ワンウェイクラッチを介して前記副変速経路の出力部を前進方向に駆動するよう連結して構成したことを特徴とする車両の動力伝達装置。
  2. 前記車両の動力伝達装置は、エンジンの駆動力を前進作動時に主変速経路に導入し、後進作動時に逆転させた後進駆動力を副変速経路に導入させる前後進切換機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両の動力伝達装置。
  3. 前記主変速経路は、ベルト式無段変速機で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の動力伝達装置。
  4. 前記第2ワンウェイクラッチは、並列配置された直結クラッチを備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の車両の動力伝達装置。
  5. 前記前後進切換機構は、サンギヤとキャリアとリングギヤとからなる遊星歯車組と、遊星歯車組をバイパスして入出力部を連結する前進クラッチと、遊星歯車組のいずれかの要素を固定することにより逆転された出力を得る後進ブレーキとを備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の車両の動力伝達装置。
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