JP2002340163A - 自動変速機の伝動機構 - Google Patents

自動変速機の伝動機構

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JP2002340163A JP2001142653A JP2001142653A JP2002340163A JP 2002340163 A JP2002340163 A JP 2002340163A JP 2001142653 A JP2001142653 A JP 2001142653A JP 2001142653 A JP2001142653 A JP 2001142653A JP 2002340163 A JP2002340163 A JP 2002340163A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクコンバータや電磁クラッチを用いるこ
となく、トルク増大機能を含む所定通りの発進制御を行
い得る自動変速機の伝動機構を提供する。 【解決手段】 発進に際しコントローラ32は、副変速
機20を高速段選択クラッチ24の解放により低速段
(減速段)選択状態にしておき、前後進切り換え機構4
の前進クラッチ4aおよび後進ブレーキ4bを共に解放
させておいた中立状態から、前進クラッチ4aの締結進
行制御により発進を行わせる。発進後の変速制御に際し
てコントローラ32は予定の変速マップをもとに車速V
SPおよびスロットル開度TVOから求めた目標入力回
転数にセンサ33で検出したエンジン回転数Neが一致
するようトロイダル伝動ユニット5,6を変速制御す
る。副変速機20を高速段状態にすべき運転領域に入っ
たら、高速段選択クラッチ24の締結により低速段選択
状態から高速段選択状態(直結状態)に切り換えて、上
記した変速制御を継続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機を含む
自動変速機の伝動機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は、通常その前段におけるエ
ンジンが運転中にトルク変動を生ずることからこれを吸
収して緩和するため、そしてトルク増大を目的として伝
動系にトルクコンバータを設けるのが普通である。
【0003】例えば本願出願人が「エクストロイドCV
T」の商品名で実用中のトロイダル型無段変速機につい
て自動変速機における従来の伝動機構を説明すると、こ
れは図9に示すごときものであった。先ず伝動経路の概
略を説明するに、エンジン(原動機)1の回転はトルク
コンバータ2および変速機入力軸3を経て前後進切り換
え機構4に伝達される。
【0004】この前後進切り換え機構4は、Dレンジで
の前進走行時においては前進クラッチ4aを締結されて
トルクコンバータ2からのエンジン回転をそのまま伝達
し、Rレンジでの後進走行時においては後進ブレーキ4
bを締結されてトルクコンバータ2からのエンジン回転
を減速、逆転下に伝達し、P,Nレンジでの駐停車時に
おいては前進クラッチ4aおよび後進ブレーキ4bの双
方を解放されてトルクコンバータ2からのエンジン回転
を後段に伝達しなくする。
【0005】前後進切り換え機構4の後段には、2個の
トロイダル伝動ユニット(フロント側トロイダル伝動ユ
ニット5およびリヤ側トロイダル伝動ユニット6)を、
同軸背中合わせに設ける。これらトロイダル伝動ユニッ
ト5,6はそれぞれ、入力ディスク7と、これに同軸に
対向配置した出力ディスク8と、対応する入出力ディス
ク7,8間に介在させた一対ずつのパワーローラ9とを
具えた同様な構成とする。
【0006】両トロイダル伝動ユニット5,6は、それ
ぞれの出力ディスク8が背中合わせになるよう同軸に配
置し、この配置に当たっては、それぞれの入力ディスク
7を主軸10に回転係合させて前後進切り換え機構4か
らの回転が共通に入力されるようになし、それぞれの出
力ディスク8を主軸10上に回転自在に支持する。また
両出力ディスク8は中空出力軸11を介して相互に一体
結合し、この中空出力軸11上に出力歯車12を固設す
る。
【0007】出力歯車12は、カウンターシャフト13
の前端におけるカウンターギヤ14に噛合させ、カウン
ターギヤ14の後端を出力歯車組15を経て、主軸10
の後方へ同軸配置した変速機出力軸16に駆動結合させ
る。
【0008】前後進切り換え機構4からの回転は両入力
ディスク7へ共通に伝達され、入力ディスク7の回転は
対応するパワーローラ9を介して出力ディスク8に達
し、この回転が共通な出力歯車12から、これに噛合す
るカウンターギヤ14およびカウンターシャフト13、
並びに出力歯車組15を順次経て変速機出力軸16から
取り出される。
【0009】変速に際しては、パワーローラ9を自己の
回転軸線が入出力ディスク7,8の回転軸線と交差する
中立位置から同期して同位相でオフセットさせると、パ
ワーローラ9が回転時の分力によりパワーローラ回転軸
線と直交する首振り軸線周りに同期して同位相で傾転さ
れ、これにより入出力ディスク7,8に対するパワーロ
ーラ9の接触軌跡円弧径が連続的に変化して所定の無段
変速を行うことができる。なお変速比が指令変速比にな
ったところで、パワーローラ9を上記オフセットが0の
初期ストローク位置に戻すことで、パワーローラ9の自
己傾転は行われなくなり指令変速比を保つことができ
る。
【0010】一方でトルクコンバータ2は、入力要素と
してのポンプインペラ2a、出力要素としてのタービン
ランナ2b、およびワンウェイクラッチ2f上に乗せた
反力要素としてのステータ2cを具え、エンジン駆動さ
れるポンプインペラ2aから遠心力を受けた作動流体が
タービンランナ2bに衝突した後ステータ2cを経てポ
ンプインペラ2aに戻る間、ステータ2cによる反力下
でタービンランナ2bをトルク増大しつつ、またトルク
変動吸収下に流体駆動し、タービンランナ2bから変速
機入力軸3にエンジントルクを伝達する。
【0011】そしてトルクコンバータ2は、上記のトル
ク増大機能およびトルク変動吸収機能が不要な低負荷、
高回転時に入出力要素2a,2b間を直結して伝動効率
を高めるためにロックアップクラッチ2dを具え、かか
るトルクコンバータ2のロックアップ状態でトルク変動
を吸収し得るようにするため、ロックアップクラッチ2
dの締結時における伝動経路中にダンパー2eを挿置す
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところでトルクコンバ
ータ2は上記の通りロックアップ式にしたところで、ロ
ックアップクラッチ2dが解放されている非ロックアッ
プ状態(コンバータ状態)では、入力要素2aから出力
要素2bへの動力伝達を流体を介して行うため、これら
入出力要素2a,2b間でスリップを発生して伝動効率
が悪くなるという問題から逃れることができない。
【0013】かといって、トルクコンバータ2に代え電
磁クラッチを用いたのでは、トルクコンバータ2におい
て有用だったトルク増大機能が得られず、発進性能の低
下を含めた動力性能の悪化を生ずる。
【0014】請求項1に記載の第1発明は、トルクコン
バータや電磁クラッチを用いる必要のない構成として上
記の問題を回避し得るようにした自動変速機の伝動機構
を提案することを目的とする。
【0015】請求項2に記載の第2発明は、第1発明に
おけるトルクコンバータや電磁クラッチに代わる構成部
分を、軸の新たな追加なしに自動変速機に組み込み得る
ようにした自動変速機の伝動機構を提案することを目的
とする。
【0016】更に請求項3に記載の第3発明は、第2発
明とは異なる構成により同様の作用効果が達成されるよ
うにした自動変速機の伝動機構を提案することを目的と
する。
【0017】請求項4に記載の第4発明は、第2発明ま
たは第3発明の構成を採用した場合において、トルクコ
ンバータや電磁クラッチに代わる構成部分の制御を簡単
にし得るようにすると共にトルクコンバータのロックア
ップ制御システムをそのまま流用して当該制御を行い得
るようにした自動変速機の伝動機構を提案することを目
的とする。
【0018】請求項5に記載の第5発明は、第4発明に
おける作用効果を達成するのに、従前のトルクコンバー
タにおけるスタータの取付けに用いられていたワンウェ
イクラッチをそのまま流用して当該作用効果を達成し得
るようにした自動変速機の伝動機構を提案することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明による自動変速機の伝動機構は、中立状態に
し得る主伝動機の前段に、入力回転を減速して出力する
低速段と高速段とを有する副変速機を設け、この副変速
機の低速段選択状態で、前記主変速機を中立状態から動
力伝達状態にする摩擦要素を締結進行制御することによ
り発進制御を可能にしたことを特徴とするものである。
【0020】第2発明による自動変速機の伝動機構は、
第1発明において、前記副変速機に単純遊星歯車組を設
け、該単純遊星歯車組のキャリアを変速機の入力軸に接
続し、サンギヤおよびリングギヤの一方に前記入力回転
を伝達するよう接続し、リングギヤおよびサンギヤの他
方を低速段選択ブレーキにより回転不能にすることで前
記低速段選択状態となり、単純遊星歯車組の前記3要素
のうち任意の2要素を高速段選択クラッチにより相互に
結合すると共にリングギヤおよびサンギヤの前記他方を
前記低速段選択ブレーキの解放により回転可能にするこ
とで前記高速段選択状態となるよう構成したことを特徴
とするものである。
【0021】第3発明による自動変速機の伝動機構は、
第1発明において、前記副変速機にダブルピニオン型遊
星歯車組を設け、該ダブルピニオン型遊星歯車組のリン
グギヤを変速機の入力軸に接続し、サンギヤおよびキャ
リアの一方に前記入力回転を伝達するよう接続し、サン
ギヤおよびキャリアの他方を低速段選択ブレーキにより
回転不能にすることで前記低速段選択状態となり、ダブ
ルピニオン型遊星歯車組の前記3要素のうち任意の2要
素を高速段選択クラッチにより相互に結合すると共にサ
ンギヤおよびキャリアの前記他方を前記低速段選択ブレ
ーキの解放により回転可能にすることで前記高速段選択
状態となるよう構成したことを特徴とするものである。
【0022】第4発明による自動変速機の伝動機構は、
上記第2発明または第3発明において、前記低速段選択
ブレーキをワンウェイクラッチで構成し、該ワンウェイ
クラッチを、前記低速段選択時に前記低速段選択ブレー
キで回転不能にすべき要素が前記入力回転と逆の方向へ
回転し得なくなる向きに配置したことを特徴とするもの
である。
【0023】第5発明による自動変速機の伝動機構は、
上記第4発明において、前記ワンウェイクラッチのイン
ナレースを変速機ケースに固定し、アウタレースを、該
ワンウェイクラッチで回転不能にすべき要素に接続した
ことを特徴とするものである。
【0024】
【発明の効果】第1発明において、発進に際しては副変
速機を減速段である低速段選択状態にしておき、副変速
機の後段における主変速機を中立状態から動力伝達状態
にする摩擦要素を締結進行制御することにより発進制御
を可能にする。よって第1発明においては、当該発進時
においても自動変速機でありながら手動変速機と同様な
発進操作を採用することができ、従ってトルクコンバー
タが不要であることから、従来トルクコンバータの存在
故に生じていた自動変速機の伝動効率に関する問題を解
消することができる。
【0025】また第1発明においては、発進時に副変速
機を減速段である低速段選択状態にしておくことから、
副変速機がトルクコンバータのトルク増大作用と同じ機
能を発揮することとなり、電磁クラッチを用いる場合に
生じていた動力性能の低下という問題を生ずることもな
い。なお発進時に上記の通り副変速機を減速段である低
速段選択状態にしておくということは、主変速機を中立
状態から動力伝達状態にする上記摩擦要素を当該発進時
に締結進行制御するに際して、当該摩擦要素の入力回転
を低下させることができることを意味し、その耐久性を
向上させ得ると共に上記発進時の締結進行制御を容易に
し得ることにもなって大いに有利である。
【0026】第2発明においては、上記の副変速機を以
下の構成にするため、つまり、単純遊星歯車組のキャリ
アを変速機の入力軸に接続し、サンギヤおよびリングギ
ヤの一方に入力回転を伝達するよう接続し、リングギヤ
およびサンギヤの他方を低速段選択ブレーキにより回転
不能にすることで上記低速段選択状態となり、単純遊星
歯車組の上記3要素のうち任意の2要素を高速段選択ク
ラッチにより相互に結合すると共にリングギヤおよびサ
ンギヤの上記他方を上記低速段選択ブレーキの解放によ
り回転可能にすることで上記高速段選択状態となるよう
な構成としたため、トルクコンバータや電磁クラッチに
代えて用いる副変速機を、軸の新たな追加なしに小型の
まま自動変速機に組み込むことができる。
【0027】第3発明においては、上記の副変速機を以
下の構成にするため、つまり、ダブルピニオン型遊星歯
車組のリングギヤを変速機の入力軸に接続し、サンギヤ
およびキャリアの一方に入力回転を伝達するよう接続
し、サンギヤおよびキャリアの他方を低速段選択ブレー
キにより回転不能にすることで上記低速段選択状態とな
り、ダブルピニオン型遊星歯車組の上記3要素のうち任
意の2要素を高速段選択クラッチにより相互に結合する
と共にサンギヤおよびキャリアの上記他方を上記低速段
選択ブレーキの解放により回転可能にすることで上記高
速段選択状態となるような構成としたため、第2発明と
は異なる構成の副変速機により、第2発明におけると同
様の作用効果を達成することができる。
【0028】第4発明においては、第2発明または第3
発明における上記低速段選択ブレーキをワンウェイクラ
ッチで構成し、これを、低速段選択時に低速段選択ブレ
ーキで回転不能にすべき要素が入力回転と逆の方向へ回
転し得なくなる向きに配置したから、第2発明または第
3発明の構成を採用した場合において、副変速機におけ
る低速段選択ブレーキの制御を簡単にし得ると共に、従
来よりあるトルクコンバータのロックアップ制御システ
ムをそのまま流用して当該制御を行うことができて経済
的である。
【0029】第5発明においては、第4発明におけるワ
ンウェイクラッチのインナレースを変速機ケースに固定
し、アウタレースを、該ワンウェイクラッチで回転不能
にすべき要素に接続したから、第4発明の作用効果を達
成するためのワンウェイクラッチが、従来より自動変速
機のトルクコンバータにおけるスタータ取付けに用いら
れていたワンウェイクラッチの設置形態と同じとなり、
第4発明の作用効果を達成するためのワンウェイクラッ
チとして、従来より自動変速機のトルクコンバータにお
けるスタータ取付けに用いられていたワンウェイクラッ
チをそのまま流用することができ、大いに有利である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、図9に示すようなト
ロイダル型無段変速機におけるトルクコンバータ2を本
発明の一実施の形態になる副変速機20に置換したもの
で、図1において、図9におけると同様の部分は同一符
号にて示すにとどめ、その重複説明を省略した。
【0031】本実施の形態になる副変速機20は、図2
に実態構成を示すが、ハウジング21を具え、このハウ
ジング21をドライブプレート22を介してエンジン1
のクランクシャフトに結着すると共に、該ハウジング2
1内に以下の部品を組み込んで副変速機20を構成す
る。つまり、トロイダル伝動ユニット5,6とで主伝動
機を構成する前後進切り換え機構4の入力軸(主伝動機
の入力軸)3をハウジング21内に挿入し、該入力軸3
の挿入端部上に単純遊星歯車組23を装着し、単純遊星
歯車組23のキャリア23cを入力軸3に駆動結合する
と共に、高速段選択クラッチ24のクラッチハブ24h
にも駆動結合する。
【0032】単純遊星歯車組23のリングギヤ23rは
低速段選択ブレーキとしてのワンウェイクラッチ25を
介し固定軸26上に乗せ、このワンウェイクラッチ25
は図9におけるステータ2cのためのワンウェイクラッ
チ2fと同様な、若しくはこれを流用して、つまりワン
ウェイクラッチ25のインナレースを中空固定軸26
(変速機ケース)に固定すると共にアウタレースをリン
グギヤ23rに接続して、リングギヤ23rをエンジン
1の回転と逆方向に回転し得ないようにするものとす
る。
【0033】高速段選択クラッチ24は上記したクラッ
チハブ24hのほかに、ハウジング21内に回転自在に
収納したクラッチドラム24dを具え、このクラッチド
ラム24dを高速段用ダンパー27を介してハウジング
21に駆動結合する。クラッチドラム24dは更に、低
速段用ダンパー28を介して単純遊星歯車組23のサン
ギヤ23sに駆動結合する。
【0034】高速段選択クラッチ24には更に、図2に
示すごとくクラッチドラム24d内に軸線方向摺動可能
に嵌合したクラッチピストン24pを具え、このピスト
ン24pを油圧α(従来のロックアップ制御油圧および
ロックアップ制御油路をそのまま流用し得る)で図2の
左方へストロークさせる時、高速段選択クラッチ24は
図3に示す如く締結によりクラッチドラム24dおよび
クラッチハブ24h間を結合し、この時高速段用ダンパ
ー27からの回転が低速段用ダンパー28を経由するこ
となくキャリア23cを経て入力軸3にそのまま(高速
段選択状態で)伝達される。
【0035】しかし、ピストン24pへの油圧αがなく
て高速段選択クラッチ24が図1に示すごとく解放され
ている時は、高速段用ダンパー27からの回転が低速段
用ダンパー28を経由して単純遊星歯車組23のサンギ
ヤ23sに達する。ここでサンギヤ23sは、高速段選
択クラッチ24が解放されているため、またワンウェイ
クラッチ25がリングギヤ23rのエンジン1と逆方向
の回転を阻止しているため、キャリア23cを減速下に
同方向へ回転駆動し、動力は低速段選択状態で入力軸3
に伝達される。
【0036】なお高速段用ダンパー27のダンパー特性
は上記の高速段選択状態で要求される特性に設定し、低
速段用ダンパー28は上記の低速段選択状態で要求され
る特性に設定しておく。
【0037】なお、図2に示す前後進切り換え機構4の
実態構成を補足説明するに、前後進切り換え機構4は前
記した前進クラッチ4aおよび後進ブレーキ4bの他
に、単純遊星歯車組4cを具える。そして、前進クラッ
チ4aを油圧βにより締結する時は単純遊星歯車組4c
のサンギヤ4dおよびリングギヤ4e間を結合させて入
力軸3からの回転をそのままサンギヤ4dより後段のト
ロイダル伝動ユニット5,6(図1参照)へ伝達し、D
レンジでの前進走行を可能にし、後進ブレーキ4bを油
圧γにより締結する時は単純遊星歯車組4cのキャリア
4fを固定して入力軸3からの回転を減速、逆転下にサ
ンギヤ4dより後段のトロイダル伝動ユニット5,6へ
伝達し、Rレンジでの後進走行を可能にする。しかし
て、P,Nレンジでの駐停車時においては前進クラッチ
4aおよび後進ブレーキ4bの双方を解放させて入力軸
3からの回転が後段のトロイダル伝動ユニット5,6へ
伝達させない。
【0038】前後進切り換え機構4の前進クラッチ4a
および後進ブレーキ4bを上記のように締結、解放する
制御、トロイダル伝動ユニット5,6の前記した変速制
御、および副変速機20における高速段選択クラッチ2
4の締結、解放制御はそれぞれ、図1に示すようにコン
トロールバルブボディー31を介して変速機コントロー
ラ32によりこれらを実行し、変速機コントローラ32
には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転セン
サ33からの信号と、エンジン1のスロットル開度TV
Oを検出するスロットル開度Tセンサ34からの信号
と、アクセルペダルの釈放時にONとなってアイドル運
転状態を検知するアイドルスイッチ35からの信号と、
ブレーキペダルの踏み込み時にONとなって制動状態を
検知するブレーキスイッチ36からの信号と、車速VS
Pを検出する車速センサ37からの信号とを入力する。
【0039】上記実施の形態になるトロイダル型無段変
速機の作用を次に説明する。先ず伝動作用を説明する
に、ハウジング21へのエンジン回転は高速段用ダンパ
ー27を経てクラッチドラム24dに達している。ここ
で高速段選択クラッチ24が解放されていると、クラッ
チドラム24dへの回転が低速段用ダンパー28を経て
サンギヤ23sに至り、サンギヤ23sへの回転が単純
遊星歯車組23の前記作用により低速段選択状態で減速
下に入力軸3へ伝達される。ところで高速段選択クラッ
チ24が図3のごとく油圧αにより締結されていると、
クラッチドラム24dへの回転が低速段用ダンパー28
を経由することなくキャリア23cを経て入力軸3にそ
のまま高速段選択状態で伝達される。
【0040】以上により、低速段で用いる伝動経路中に
挿入した低速段用ダンパー28は、低速段選択状態であ
るときのみ所定のダンパー機能を果たし、高速段選択状
態である時は、この低速段用ダンパー28をバイパスす
る高速段選択クラッチ24を経て動力伝達を行うため、
低速段用ダンパー28はダンパー機能を果たすことがな
い。よって、低速段用ダンパー28のダンパー特性を低
速段選択状態で要求される特性に設定することができ
る。
【0041】一方で高速段選択状態である時は、全ての
変速段で共用する伝動経路中に挿入した高速段用ダンパ
ー27のみがダンパー機能を果たすため、そのダンパー
特性を低速段用ダンパー28とは別個に、高速段選択状
態で要求される特性に設定することができる。
【0042】副変速機20により上記のごとくに高低速
切り換えされて入力軸3に達した回転は、前後進切り換
え機構4の前進クラッチ4aが図3のごとく油圧βによ
り締結されている間、前後進切り換え機構4の前記した
作用を介してそのまま後段のトロイダル伝動ユニット
5,6に至り、これらトロイダル伝動ユニット5,6に
よる変速下に変速機出力軸16より取り出される。前後
進切り換え機構4の後進ブレーキ4bが図2の油圧γに
より締結されている間、入力軸3への回転は前後進切り
換え機構4の前記した作用を介して逆転下に後段のトロ
イダル伝動ユニット5,6に至り、これらトロイダル伝
動ユニット5,6を経て変速機出力軸16より取り出さ
れる。前後進切り換え機構4の前進クラッチ4aおよび
後進ブレーキ4bが共に解放されている間、入力軸3へ
の回転は後段のトロイダル伝動ユニット5,6に至るこ
とがなく、トロイダル型無段変速機を中立状態にしてお
くことができる。
【0043】次に、上記トロイダル型無段変速機の発進
制御および変速制御を説明する。発進に際して変速機コ
ントローラ32は、副変速機20を高速段選択クラッチ
24の解放により低速段(減速段)選択状態にしてお
き、前後進切り換え機構4の前進クラッチ4aおよび後
進ブレーキ4bを共に解放させておいた中立状態から、
Dレンジでの前発進なら発進用摩擦要素としての前進ク
ラッチ4aの締結進行制御により、またRレンジでの後
発進なら発進用摩擦要素としての後進ブレーキ4bの締
結進行制御により発進を行わせる。
【0044】発進用摩擦要素の締結進行制御は図4に示
すごとくにこれを行うが、以下、前発進時における前進
クラッチ4aの締結進行制御について代表的に説明す
る。Dレンジでも未だアクセルペダルを踏み込んでおら
ず、従ってアイドルスイッチ35がONであり、且つ、
ブレーキペダルを踏み込んだ制動状態のためにブレーキ
スイッチ36もONである場合、車速VSPが5Km/h未
満の停車状態なら前進クラッチ4aを完全に解放してト
ロイダル型無段変速機を依然として中立状態に保ち、車
速VSPが5Km/h〜15Km/hなら前進クラッチ4aを、図
2に示すリターンスプリング4gが収縮し終えてクラッ
チのロスストロークが完了した状態、つまり締結開始直
前状態にし(イニシャル制御)、車速VSPが15Km/h以
上なら前進クラッチ4aを完全に締結し、副変速機20
の低速段選択状態と相まってトロイダル型無段変速機
を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の動力伝達が可能
な状態にする。
【0045】Dレンジで未だアクセルペダルを踏み込ん
でおらず、従ってアイドルスイッチ35がONである
が、ブレーキペダルを釈放した制動解除状態のためブレ
ーキスイッチ36がOFFである場合、車速VSPが5
Km/h未満の停車状態から前進クラッチ4aを、図2に示
すリターンスプリング4gが収縮し終えてクラッチのロ
スストロークが完了した状態(締結開始直前状態)にす
るイニシャル制御を行い、車速VSPが5Km/h〜15Km/h
なら前進クラッチ4aを、上記の締結開始直前状態から
締結を徐々に進行させる滑り締結制御を行い、車速VS
Pが15Km/h以上なら前進クラッチ4aを完全に締結し、
副変速機20の低速段選択状態と相まってトロイダル型
無段変速機を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の動力
伝達が可能な状態にする。
【0046】Dレンジでアクセルペダルの踏み込みを行
い、従ってアイドルスイッチ35がOFFであり、且
つ、ブレーキペダルを踏み込んだ制動状態のためにブレ
ーキスイッチ36がONである場合、車速VSPが5Km
/h未満の停車状態でも前進クラッチ4aの締結を徐々に
進行させる滑り締結制御を行い、車速VSPが5Km/h〜
15Km/hなら、前進クラッチ4aの上記滑り締結制御を継
続させて前進クラッチ4aの締結を更に進行させ、車速
VSPが15Km/h以上なら前進クラッチ4aを完全に締結
し、副変速機20の低速段選択状態と相まってトロイダ
ル型無段変速機を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の
動力伝達が可能な状態にする。
【0047】Dレンジでアクセルペダルの踏み込みを行
い、従ってアイドルスイッチ35がOFFであり、且
つ、ブレーキペダルを釈放した制動解除状態のためブレ
ーキスイッチ36もOFFである場合、車速VSPが5
Km/h未満の停車状態から前進クラッチ4aの締結を徐々
に進行させる滑り締結制御を行い、車速VSPが5Km/h
〜15Km/hなら前進クラッチ4aを完全に締結し、副変速
機20の低速段選択状態と相まってトロイダル型無段変
速機を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の動力伝達が
可能な状態にし、車速VSPが15Km/h以上なら、前進ク
ラッチ4aを引き続き完全締結状態にしてトロイダル型
無段変速機を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の動力
伝達が可能な状態に保持する。
【0048】なおN,Pレンジでは、アクセルペダルの
操作状態に関係なく、つまりアイドルスイッチ35のO
N,OFFに関係なく、またブレーキペダルの操作状態
に関係なく、つまりブレーキスイッチ36のON,OF
Fに関係なく、発進用摩擦要素(今はDレンジ故に、前
進クラッチ4a)を完全解放状態にし、他方の摩擦要素
(今はDレンジ故に、後進ブレーキ4b)の解放状態と
相まってトロイダル型無段変速機を中立状態に保つ。
【0049】トロイダル型無段変速機を上記のごとく、
Dレンジでの通常の動力伝達が可能な状態にした後の変
速制御を説明するに、変速機コントローラ32は図5に
例示する予定の変速マップをもとに車速VSPおよびス
ロットル開度TVOから目標入力回転数Ne* を検索
し、センサ33で検出したエンジン回転数Neがこの目
標入力回転数Ne* に一致するようトロイダル伝動ユニ
ット5,6を変速制御する。そして変速機コントローラ
32は、図5のマップをもとに車速VSPおよびスロッ
トル開度TVOから、副変速機20を低速段選択状態に
すべき低速段選択域か副変速機20を高速段選択状態に
すべき高速段選択域かをチェックする。
【0050】低速段選択域なら副変速機20を高速段選
択クラッチ24の解放により低速段選択状態にしてお
き、上記した発進制御を実行するが、ヒステリシス域を
超えて高速段選択域に入ったと判定する時、副変速機2
0を高速段選択クラッチ24の図3に示す締結により高
速段選択状態にし、同図に示す前進クラッチ4aの締結
保持と相まって図4に沿った変速制御を可能にする。
【0051】ところで本実施の形態においては、発進時
に副変速機20を減速段である低速段選択状態にしてお
き、副変速機20の後段における主変速機であるトロイ
ダル型無段変速機を中立状態から動力伝達状態にする発
進用摩擦要素である前進クラッチ4a(Dレンジの時)
または後進ブレーキ4b(Rレンジの時)を図4につき
前述したごとく締結進行制御することにより発進制御を
可能にしたから、当該発進時においても自動変速機であ
りながら手動変速機と同様な発進操作を採用することが
でき、従って図9に示したようなトルクコンバータ2が
不要であることから、従来トルクコンバータの存在故に
生じていた自動変速機の伝動効率に関する問題を解消す
ることができる。
【0052】また本実施の形態においては、発進時に副
変速機20を減速段である低速段選択状態にしておくこ
とから、副変速機20がトルクコンバータのトルク増大
作用と同じ機能を発揮することとなり、電磁クラッチを
用いる場合に生じていた動力性能の低下という問題を生
ずることもない。更に発進時に副変速機20を減速段で
ある低速段選択状態にしておくことから、前進クラッチ
4a(Dレンジの時)または後進ブレーキ4b(Rレン
ジの時)を上記のごとく発進用摩擦要素として用いる場
合において、当該発進用摩擦要素の入力回転を低下させ
ることができ、その耐久性を向上させ得ると共に上記の
締結進行制御を容易にし得る。
【0053】副変速機20は、同じ単純遊星歯車組23
を用いるにしても、図6に示すような構成にすることが
できる。つまり本実施の形態においては、上記した実施
の形態におけると同様に、単純遊星歯車組23のキャリ
ア23cを入力軸3に接続するが、リングギヤ23rを
低速段と高速段とで兼用する兼用ダンパー41を介して
ハウジング21接続し、サンギヤ23sをワンウェイク
ラッチ25を介して中空固定軸26上に載置してエンジ
ンと逆方向へ回転不能にする。そして高速段選択クラッ
チ24は、単純遊星歯車組23のキャリア23cとリン
グギヤ23rとの間を結合して単純遊星歯車組23の3
要素をインターロック状態にするものとする。なお高速
段選択クラッチ24は、単純遊星歯車組23の3要素の
うちどの2要素間を結合しても単純遊星歯車組23をイ
ンターロック状態にすることができる。
【0054】かかる構成においては、高速段選択クラッ
チ24を解放していると、エンジン回転が兼用ダンパー
41を経てリングギヤ23rに至り、リングギヤ23r
の回転は、サンギヤ23sがワンウェイクラッチ25に
よりエンジンと逆方向の回転を阻止されているため、サ
ンギヤ23sを反力受けとしてキャリア23cへ減速下
に伝達され、副変速機20は動力を入力軸3へ低速段選
択状態で伝達することができる。ところで高速段選択ク
ラッチ24が締結されていると、兼用ダンパー41を経
由したエンジン回転がクラッチ24およびキャリア23
cを経て入力軸3にそのまま高速段選択状態で伝達され
る。
【0055】前記した何れの実施の形態においても、副
変速機20を以下の構成にするため、つまり、単純遊星
歯車組23のキャリア23cをトロイダル型無段変速機
の入力軸3に接続し、サンギヤ23sおよびリングギヤ
23rの一方に入力回転を伝達するよう接続し、リング
ギヤおよびサンギヤの他方をワンウェイクラッチ25に
よりエンジンと逆の方向へ回転不能にすることで低速段
選択状態となり、単純遊星歯車組の上記3要素23c,
23s,23rのうち任意の2要素を高速段選択クラッ
チ24により相互に結合すると共にリングギヤおよびサ
ンギヤの上記他方をワンウェイクラッチ25の空転によ
り回転可能にすることで高速段選択状態となるような構
成としたため、トルクコンバータや電磁クラッチに代え
て用いる副変速機20を、軸の新たな追加なしに小型の
まま自動変速機に組み込むことができる。
【0056】副変速機20は、上記した単純遊星歯車組
23に代えてダブルピニオン型遊星歯車組を用いた図7
または図8のような構成にすることもできる。図7に示
す実施の形態においては、ダブルピニオン型遊星歯車組
42のリングギヤ42rを主変速機の入力軸3に接続
し、サンギヤ42sに兼用ダンパー41を経てエンジン
回転を伝達するよう接続し、キャリア42cをワンウェ
イクラッチ25によりエンジンと逆の方向へ回転し得な
いようにして中空固定軸26上に載置する。そして、ダ
ブルピニオン型遊星歯車組42の3要素のうちの任意の
2個、例えばキャリア42cおよびサンギヤ42s間を
高速段選択クラッチ24により相互に結合してダブルピ
ニオン型遊星歯車組42をインターロック可能とする。
【0057】本実施の形態においては、高速段選択クラ
ッチ24を解放すると、エンジン回転が兼用ダンパー4
1を経てサンギヤ42sに伝達され、サンギヤ42sの
回転は、キャリア42cがワンウェイクラッチ25によ
りエンジンと逆方向の回転を阻止されているため、キャ
リア42cを反力受けとしてリングギヤ42rへ減速下
に伝達され、副変速機20は動力を入力軸3へ低速段選
択状態で伝達することができる。ところで高速段選択ク
ラッチ24が締結されていると、兼用ダンパー41を経
由したエンジン回転がインターロック状態の遊星歯車組
42を経て入力軸3にそのまま高速段選択状態で伝達さ
れる。
【0058】図8に示す実施の形態においては、図7の
場合と同様にダブルピニオン型遊星歯車組42のリング
ギヤ42rを主変速機の入力軸3に接続し、キャリア4
2cにエンジン回転を伝達するよう接続する。そしてサ
ンギヤ42sを、ワンウェイクラッチ25を介しエンジ
ンと逆の方向へ回転不能にして中空固定軸26上に載置
する。なお、ダブルピニオン型遊星歯車組42の3要素
のうちの任意の2個、例えばキャリア42cおよびサン
ギヤ42s間を高速段選択クラッチ24により相互に結
合してダブルピニオン型遊星歯車組42をインターロッ
ク可能とする。
【0059】本実施の形態においては、高速段選択クラ
ッチ24を解放すると、エンジン回転が兼用ダンパー4
1を経てキャリア42cに伝達され、キャリア42cの
回転は、サンギヤ42sがワンウェイクラッチ25によ
りエンジンと逆方向の回転を阻止されているため、サン
ギヤ42sを反力受けとしてリングギヤ42rへ減速下
に伝達され、副変速機20は動力を入力軸3へ低速段選
択状態で伝達することができる。ところで高速段選択ク
ラッチ24が締結されていると、兼用ダンパー41を経
由したエンジン回転がインターロック状態の遊星歯車組
42を経て入力軸3にそのまま高速段選択状態で伝達さ
れる。
【0060】図7または図8に示す実施の形態によれ
ば、副変速機20を以下の構成、つまり、ダブルピニオ
ン型遊星歯車組42のリングギヤ42rを主変速機の入
力軸3に接続し、サンギヤ42sおよびキャリア42r
の一方に入力回転を伝達するよう接続し、サンギヤ42
sおよびキャリア42cの他方をワンウェイクラッチ2
5によりエンジン回転と逆の方向へ回転不能にすること
で低速段選択状態となり、ダブルピニオン型遊星歯車組
42の上記3要素のうち任意の2要素を高速段選択クラ
ッチ24により相互に結合すると共にサンギヤ42sお
よびキャリア42cの上記他方をワンウェイクラッチ2
5の空転により回転可能にすることで高速段選択状態と
なるような構成としたため、図1〜図6に示した実施の
形態におけるとは異なる構成の副変速機20により、当
該実施の形態におけると同様の作用効果を達成すること
ができる。
【0061】なお副変速機20に単純遊星歯車組23ま
たはダブルピニオン型遊星歯車組42の何れを用いるに
しても、上記各実施の形態におけるように、副変速機2
0が低速段選択状態になる時に反力要素として機能すべ
き要素をエンジンと逆の方向へ回転不能にするに際しワ
ンウェイクラッチ25を用いてその目的を達成する場
合、副変速機20を低速段選択状態にする時の制御が簡
単になると共に、従来よりあるトルクコンバータのロッ
クアップ制御システムをそのまま流用して当該制御を行
うことができて経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になる伝動機構を具え
たトロイダル型無段変速機の伝動経路を示す模式図であ
る。
【図2】 同伝動機構における副変速機の実態構成を、
前後進切り換え機構と共に示す半部縦断側面図である。
【図3】 同副変速機を高速段選択状態で示すと共に同
前後進切り換え機構を前進回転伝動状態で示す模式的側
面図である。
【図4】 同実施の形態における発進制御に際し締結さ
せるべき発進用摩擦要素の締結進行制御態様を示す説明
図である。
【図5】 同実施の形態における伝動機構の変速制御に
当たって用いる変速パターンを例示する線図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態になる伝動機構にお
ける副変速機を示す模式的側面図である。
【図7】 本発明の更に他の実施の形態になる伝動機構
における副変速機を示す模式的側面図である。
【図8】 本発明の更に別の実施の形態になる伝動機構
における副変速機を示す模式的側面図である。
【図9】 従来のトロイダル型無段変速機の伝動機構を
示す模式図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トルクコンバータ 3 主伝動機の入力軸 4 前後進切り換え機構 5 フロント側トロイダル伝動ユニット 6 リヤ側トロイダル伝動ユニット 7 入力ディスク 8 出力ディスク 9 パワーローラ 10 主軸 11 中空出力軸 12 出力歯車 13 カウンターシャフト 14 カウンターギヤ 15 出力歯車組 16 変速機出力軸 20 副変速機 21 ハウジング 22 ドライブプレート 23 単純遊星歯車組 23c キャリア 23r リングギヤ 23s サンギヤ 24 高速段選択クラッチ 24h クラッチハブ 24d クラッチドラム 24p クラッチピストン 25 ワンウェイクラッチ(低速段選択ブレーキ) 26 中空固定軸 27 高速段用ダンパー 28 低速段用ダンパー 31 コントロールバルブボディー 32 変速機コントローラ 33 エンジン回転センサ 34 スロットル開度センサ 35 アイドルスイッチ 36 ブレーキスイッチ 37 車速センサ 41 兼用ダンパー 42 ダブルピニオン型遊星歯車組 42c キャリア 42r リングギヤ 42s サンギヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J062 AA01 AB06 AB35 AC03 BA31 CG06 CG14 CG32 CG38 CG62 CG82 3J552 MA09 MA26 NA01 NB01 PA32 PA59 RB17 SA01 SA44 TA01 VA32W VC01W

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中立状態にし得る主伝動機の前段に、入
    力回転を減速して出力する低速段と高速段とを有する副
    変速機を設け、 この副変速機の低速段選択状態で、前記主変速機を中立
    状態から動力伝達状態にする摩擦要素を締結進行制御す
    ることにより発進制御を可能にしたことを特徴とする自
    動変速機の伝動機構。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記副変速機に単純
    遊星歯車組を設け、 該単純遊星歯車組のキャリアを変速機の入力軸に接続
    し、サンギヤおよびリングギヤの一方に前記入力回転を
    伝達するよう接続し、 リングギヤおよびサンギヤの他方を低速段選択ブレーキ
    により回転不能にすることで前記低速段選択状態とな
    り、 単純遊星歯車組の前記3要素のうち任意の2要素を高速
    段選択クラッチにより相互に結合すると共にリングギヤ
    およびサンギヤの前記他方を前記低速段選択ブレーキの
    解放により回転可能にすることで前記高速段選択状態と
    なるよう構成したことを特徴とする自動変速機の伝動機
    構。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記副変速機にダブ
    ルピニオン型遊星歯車組を設け、 該ダブルピニオン型遊星歯車組のリングギヤを変速機の
    入力軸に接続し、サンギヤおよびキャリアの一方に前記
    入力回転を伝達するよう接続し、 サンギヤおよびキャリアの他方を低速段選択ブレーキに
    より回転不能にすることで前記低速段選択状態となり、 ダブルピニオン型遊星歯車組の前記3要素のうち任意の
    2要素を高速段選択クラッチにより相互に結合すると共
    にサンギヤおよびキャリアの前記他方を前記低速段選択
    ブレーキの解放により回転可能にすることで前記高速段
    選択状態となるよう構成したことを特徴とする自動変速
    機の伝動機構。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、前記低速段
    選択ブレーキをワンウェイクラッチで構成し、該ワンウ
    ェイクラッチを、前記低速段選択時に前記低速段選択ブ
    レーキで回転不能にすべき要素が前記入力回転と逆の方
    向へ回転し得なくなる向きに配置したことを特徴とする
    自動変速機の伝動機構。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記ワンウェイクラ
    ッチのインナレースを変速機ケースに固定し、アウタレ
    ースを、該ワンウェイクラッチで回転不能にすべき要素
    に接続したことを特徴とする自動変速機の伝動機構。
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