JP2005307858A - 圧電ダイヤフラムポンプ - Google Patents

圧電ダイヤフラムポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP2005307858A
JP2005307858A JP2004125968A JP2004125968A JP2005307858A JP 2005307858 A JP2005307858 A JP 2005307858A JP 2004125968 A JP2004125968 A JP 2004125968A JP 2004125968 A JP2004125968 A JP 2004125968A JP 2005307858 A JP2005307858 A JP 2005307858A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulator
diaphragm plate
piezoelectric element
diaphragm
piezoelectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004125968A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4501517B2 (ja
Inventor
Harutomo Kitahara
治倫 北原
Tsukasa Hojo
司 法上
Takeshi Nakasuji
威 中筋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2004125968A priority Critical patent/JP4501517B2/ja
Publication of JP2005307858A publication Critical patent/JP2005307858A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4501517B2 publication Critical patent/JP4501517B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

【課題】搬送流体と圧電素子の電極部位との間の電位差による沿面放電を、圧電素子の伸縮やダイヤフラム板の変形動作に影響を与えることなく防止できる絶縁構造を備えた圧電ダイヤフラムポンプを提供することにある。
【解決手段】絶縁体2はダイヤフラム板10の面を覆うように接合されるとともに前記ダイヤフラム板10の全周縁より外方に延伸させた延伸部2aを有している。筐体5は絶縁体2の延伸部2a及びダイヤフラム板10の周縁部を保持するともに、絶縁体2の面との間にポンプ室4を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電素子を駆動源とする圧電ダイヤフラムポンプに関するものである。
圧電素子を駆動原とする圧電ダイヤフラムポンプには、圧電素子全体をゴム等の弾性体で被覆した構成のダイヤフラムを用いたものがある(例えば、特許文献1)。
特開平10−213073号公報
上記の特許文献1に記載された圧電ダイヤフラムポンプは、弾性体により圧電素子がポンプ室内の搬送対象の流体(液体)に対して絶縁される形となっているが、弾性体の存在によって圧電素子の伸縮が影響を受け、特にダイヤフラム部の支持が弾性体により支持されている構造であるため、ダイヤフラム部の振動に影響を与え安定したポンプ動作が得られない恐れがある。
一方弾性体を無くした構造では、電圧を液体に印加するような静電霧化装置等に用いる場合や、搬送液体が搬送(或いは漏電)等で帯電した場合にポンプ室内の液体と、圧電素子の電極との間の電位差によって発生する沿面放電に対する対策を必要とする。
本発明は、上述の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、搬送流体と圧電素子の電極部位との間の電位差による沿面放電を、圧電素子の伸縮やダイヤフラム板の変形動作に影響を与えることなく防止できる絶縁構造を備えた圧電ダイヤフラムポンプを提供することにある。
上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、平板状の圧電素子と、該圧電素子の一面側に配された電極体と、前記圧電素子の他面側を覆うように接合され、前記圧電素子の伸縮に応じて変形可能な導電部材よりなるダイヤフラム板と、前記圧電素子に対する接合側とは反対側の前記ダイヤフラム板の面を覆うように前記ダイヤフラム板に接合されるとともに前記ダイヤフラム板の全周縁より外方に延伸させた延伸部を有する絶縁体と、前記絶縁体の延伸部及び前記ダイヤフラム板の周縁部を保持するとともに、前記絶縁体と対向する面との間に前記ダイヤフラム板の変形によって拡縮する空間部を形成し且つ該空間部に連通する流体吸入路及び流体吐出路を形成した絶縁材からなる筐体とから成ることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、圧電素子の伸縮を阻害することなく、空間部内の流体とダイヤフラム板との間の垂直方向の絶縁が図れるとともにその圧電素子と空間部との間の絶縁沿面距離を長くすることができ、そのため静電霧化などのために搬送対象の流体たる液体に大きな電圧を印加して使用する場合や搬送対象の流体が帯電して、圧電素子と空間部内の流体との間の電位差が大きくなっても部分放電や沿面放電が起きず、そのため圧電素子を駆動する駆動装置に液体の電圧が影響を与えて回路破損や誤動作を起こすことがなく、また外部電位との間で電界が発生することによる圧電素子の変形の発生を無くし、更に筐体によりダイヤフラム板の周縁部及びこの周縁部より外方に延伸された絶縁体の延伸部を保持する構成であるため、圧電素子の伸縮によって変形するダイヤフラム板の動作にも影響を与えず、しかも圧電素子が絶縁体の影響を受けることなく伸縮することができるため安定したポンプ動作が得られる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記絶縁体の延伸部は前記筐体の外側面まで延伸して該外側面に接合されていることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、筐体の外形寸法を増加させることなく、圧電素子と空間部までの絶縁沿面距離を一層長くすることができ、そのため沿面放電に対する絶縁性を一層向上させることができる。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、前記絶縁体の延伸部は、表面が凹凸面に形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、絶縁体の外形寸法を増加させることなく、圧電素子と空間部までの絶縁沿面距離を一層長くすることができ、そのため沿面放電に対する絶縁性を一層向上させることができる。
請求項4の発明では、請求項1乃至3の発明では、前記絶縁体の延伸部の全周端部と前記筐体とを溶着接合されていることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、沿面放電に対する絶縁性をより一層向上させことができる。
請求項5の発明では、請求項1乃至4の何れかの発明において、前記筐体が前記絶縁体の延伸部との接合部を挟む形で上下に二分される上下の筐体部から構成され、前記絶縁体がダイヤフラム板の下面及び該下面に連続する上側の前記筐体部の下面に一体形成された絶縁性樹脂膜から成ることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、筐体及びダイヤフラム板に対して一体化された絶縁体により、空間部内の流体とダイヤフラム板との間の垂直方向の絶縁と、沿面放電に対する絶縁とを図ることができるもので、筐体及びダイヤフラム板に対する絶縁体との密着力が高いため、使用時絶縁体が剥離しにくい。
本発明は、圧電素子の伸縮を阻害することなく、空間部内の流体とダイヤフラム板との間の垂直方向の絶縁が図れるとともにその圧電素子と空間部との間の絶縁沿面距離を長くすることができ、そのため静電霧化などのために搬送対象の流体たる液体に大きな電圧を印加して使用する場合や搬送対象の流体が帯電して、圧電素子と空間部内の流体との間の電位差が大きくなっても部分放電や沿面放電が起きず、そのため圧電素子を駆動する駆動装置に液体の電圧が影響を与えて回路破損や誤動作を起こすことがなく、また外部電位との間で電界が発生することによる圧電素子の変形の発生を無くし、更に筐体によりダイヤフラム板の周縁部及びこの周縁部より外方に延伸された絶縁体の延伸部を保持する構成であるため、圧電素子の伸縮によって変形するダイヤフラム板の動作にも影響を与えず、しかも圧電素子が絶縁体の影響を受けることなく伸縮することができるため安定したポンプ動作が得られるという効果がある。
以下本発明を実施形態により説明する。
(実施形態1)
本実施形態の圧電ダイヤフラムポンプPは図1、図2に示すように、導電性材料からなる円形のダイヤフラム板10とダイヤフラム板10の一方の面(図では上面)の中央部に同心状に貼り付けた円板状の圧電素子1と電極体12とからなるダイヤフラム部1と、ダイヤフラム板10の直径より大きく、図において上面中央部に前記ダイヤフラム板10の下面を同心状に接合し、周縁部をダイヤフラム板10の全周に亘り外方へ突出させた絶縁体2と、中央に設けた上面開口の穴部3に圧電素子11の上面が外部に臨むようにダイヤフラム部1を配置するとともに、穴部3の底面とダイヤフラム板10に接合している絶縁体2との間にポンプ室4を構成する空間部が形成されるようにダイヤフラム板10の周端及び絶縁体2の周縁部を全周に亘って保持する円盤状の筐体5と、筐体5に貫通形成され一端が穴部3の底面に開口し、他端が筐体5の下面に開口した流体吐出路7a及び流体流入路7bと、筐体5の下面側に配置され流体吐出路7aに対置される吐出弁8a及び流体流入路7bに対置される流入弁8bを備えた弁体8と、この弁体8を上面に形成した凹部9aに入れて筐体5の下面との間で押さえるとともに、各弁8a、8bにて開閉される吐出管路90a、流入管路90bを形成し、下面側に吐出管路90a、流入管路90bと外部の管体とを結合するための接続部91a、91bを突出形成している弁押さえ体9とで構成される。
圧電素子11は例えばφ14mm、厚み0.13mmのPZT系材料からなり、上面中央には金属膜等によって層状に円形の電極体12を形成している。ダイヤフラム板10は例えばφ20mm、厚さ0.10mmの真鍮板からなり、圧電素子11の下面を上面に同心状に貼り付けることで、圧電素子11の他方の電極体を兼用する。
また筐体5はポリアセタール(POM)、ポリカーボネイト(PC)、ポリフェニルスチレン(PPS)等の剛性を有する樹脂成形品からなるもので、筐体5は上下方向に二分割され下側筐体部5aの中央上面には穴部3の底面となる平面断面形状が円形の凹平面3aが形成され、上側筐体部たる上側筐体5bの中央部には凹平面3aと連結されて穴部3を構成する水平断面が円形状の穴3bが貫通形成されている。ここで筐体5の直径を28mmとし、高さを4mmとし、同心状にダイヤフラム板10を配置した場合ダイヤフラム板10の端部と、筐体5の外面までの径方向の距離を4mmとしてある。
絶縁体2は、例えば厚みが0.13mmで且つ引っ張り強度が47N/cmのフッ素系樹脂(PTFE)層に例えば厚みが0.05mmの接着層を一体に形成した樹脂フィルムからなる。
而してダイヤフラム部1及び絶縁体2を筐体5に組み込むに当たっては、下側筐体部5aの環状の上面と、上側筐体部5bの環状の下面と間に絶縁体2の周縁部たる延伸部2aを挟み込むとともに、両筐体部5a、5bの突き合わせ部に対応する穴3bの下端開口周縁部に全周に亘り形成した凹部3c内にダイヤフラム板10の全周の端部を入れて該端部と絶縁体2の2層を穴3bの開口周辺の筐体部5a、5bで挟み込み、この状態で、両筐体部5a、5bを螺子(図示せず)等で結合固定することにより、筐体5はダイヤフラム部1及び絶縁体2を保持するとともに凹平面3aと穴3bとで構成される穴部3内にダイヤフラム部1を臨ませ、ダイヤフラム部1の下面と穴部3の底面との間にポンプ室4となる空間部を形成する。
弁体8は弾性材料からなり、一体に設ける弁8a、8bは片持ち型の弁となっている。弁押さえ体9はPPSからなり、弁体8を上面の凹部9aに入れた状態で上面を下側筐体部5aの下面に螺子固定するようになっている。尚両筐体部5a、5bの結合固定や、弁押さえ体9の下側筐体部5aへの固定方法として上述の螺子を用いた固定方法以外の接着等の固定方法を採用しても勿論良い。
さて上記のように構成された本実施形態の圧電ダイヤフラムポンプPは、駆動装置6から圧電素子11に対して低周波(例えば100Hz程度)の駆動電圧(パルス電圧)を印加して圧電素子11を伸縮させ、この伸縮に伴うダイヤフラム板10の変形によりダイヤフラム部1を振動させると、ポンプ室4が拡縮する。そしてポンプ室4内が負圧になると吸入弁8bが開くとともに吐出弁8aが閉じ、接続部91bに接続された流体供給路(図示せず)を介して流体供給容器(図示せず)から供給される流体が流入管路90b、流体流入路7bを通じてポンプ室4に吸入される。一方ポンプ室4が正圧になると、吸入弁8bが閉じるとともに吐出弁8aが開き、ポンプ室4から加圧され流体が流体吐出路7a、吐出管路90a、接続部91aを通じて吐出側へ送り出されることになる。このようにして動作中にあっては流体を連続的に加圧搬送するのである。
ところで本実施形態の圧電ダイヤフラムポンプPを例えば静電霧化装置に用いる場合、搬送対象となる流体たる液体に直流電圧を印加することになるが、圧電素子11にも駆動装置6から電極体12とダイヤフラム板10を用いて所定のパルス電圧が印加されるため、ダイヤフラム板10側を0Vとした場合、ポンプ室4内の液体とダイヤフラム板10との間の電位差が生じることになる。ここで例えば液体に−6kVの直流を印加し、圧電素子11に印加するパルス電圧を120Vとした場合、上述の電位差は略6.1kVとなる。この電位差によって沿面放電が起きないようにするためには絶縁沿面距離を略6mm以上確保しなけばならないが、本実施形態の圧電ダイヤフラムポンプPでは、上述のようにダイヤフラム板10の端部から筐体5の外面までの距離を4mmとし、他方ポンプ室4の端部の位置がダイヤフラム板10の端部の位置よりも内側に位置するため、ポンプ室4から絶縁体2の延伸部2a先端までの径方向の距離が4mm以上となり、ポンプ室4の端部からダイヤフラム板10の端部までの絶縁沿面距離として8mm以上確保することができる。従って絶縁沿面距離は上記の6mm以上という条件を満足し、沿面放電の発生を防止できることになる。
つまり、絶縁沿面距離を絶縁体2の延伸部2aによって長くすることができるのである。しかも、ダイヤフラム板10を固定する部位よりも外側に延伸部2aが位置し、ダイヤフラム板10の固定には関与しない構成であるためダイヤフラム部1の振動を阻害せず、安定良い動作が得られる。
また本実施形態では、筐体5を上下二分して延伸部2aを挟持する構造としているため、ダイヤフラム部1に対して直交する方向、つまり上下方向の絶縁も上述の沿面絶縁とともに同時に図れるという特徴がある。
更にまた本実施形態では、フッ素系樹脂フィルムからなる絶縁体2をダイヤフラム板10の下面に貼り付け、上述の駆動電圧で駆動した場合、ダイヤフラム板10の中心部位での変形量は80μmとなり、絶縁体2を貼り付けない場合に比べて約20%増加し、ダイヤフラム部1の一振動当たりの流量が20%増加したことが確認できており、上述の絶縁上の利点の他にポンプの効率の向上も図れるという利点もある。
ところで、使用する絶縁体2として、フッ素系樹脂(PTFE)のフィルムを用いる代わりに、ポリイミド系、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド(PPS)、ポリアセタール系等の樹脂系フィルムや、シリコンゴム、ブチルゴム等、絶縁性に優れ且つダイヤフラム部1の伸縮時の歪み領域において弾性変形が可能な絶縁体を用いても、ダイヤフラム部1の振動を阻害することなく上述と同様な絶縁性を確保することができる。
また接着層による貼り付け以外に超音波溶着や熱溶着で絶縁体2を上側筐体部2bの下面及びダイヤフラム板10の下面に接合するようにしても勿論良い。
更にまた上述の電位差が小さい使用条件の場合には、絶縁体2の延伸部2aの先端を筐体5の外面に至る長さとしなくても良く、この場合には図1(b)に示すように筐体5を上下に二分割する構造とはせず、穴部3の内周面にダイヤフラム板10の端部及び絶縁体2の延伸部2a先端を埋設する構成が採用でき、例えば筐体5の成形時にインサートしても良い。
(実施形態2)
上記実施形態1では、フィルム状の絶縁体2をダイヤフラム板10の下面及び筐体部5bの下面に貼り付ける構成であるが、シリコン樹脂に有機溶剤に溶かしたシリコンワニスを用いてシリコン樹脂層からなる絶縁体2を一体形成するようにしても良い。
つまり図3(a)に示すように上側筐体部5bの穴3bの下端開口周縁に形成している凹部3c内にダイヤフラム板10の端部を入れた状態で、矢印で示すように下方から上側筐体部5bの下面及びダイヤフラム板10の下面にシリコンワニスを塗布した後、有機溶剤を揮発させることで、図3(b)に示すようにシリコン樹脂層からなる薄膜による絶縁体2がこれら下面に一体的に形成されることになる。
本実施形態では、ダイヤフラム板10と絶縁体2とが機械的に一体化するため、両者の密着力が高く、使用時に界面剥離が生じにくくなって、耐久性が向上する。また薄膜の膜厚を均一に形成してその膜厚を薄くすることで、ダイヤフラム板10の変形に対する絶縁体2の抵抗を小さくすることができる。また絶縁沿面距離を実施形態1と同様に長くすることができる。
尚上記シリコンワニスの塗布による絶縁体形成方法以外に、例えば、パリレン(ポリパラキシレン)やポリイミドの蒸着を行ったり、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂、BMC(不飽和ポリエステル樹脂)PBT(ポリブチレンテレフタレート樹脂)、PEI(ポリエーテルイミド)、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)、PPA(ポリフタルアミド樹脂)、LCP(液晶ポリマー樹脂)、PA9T(ポリアミド9T樹脂)、PTFE等の樹脂層を吹き付け塗布、刷毛塗り、浸漬法、静電塗装など公知の方法を用いて、上側筐体部5bの下面及びダイヤフラム板10の下面に形成し、この樹脂層によって絶縁体2を形成しても勿論良い。
尚絶縁体2の膜厚は、使用樹脂の絶縁破壊電圧により決まり、例えばパリレンでは276kV/mmであるため、25μmの厚みの樹脂層(薄膜)形成すると、約7kVの絶縁が可能となる。
また樹脂層形成に真空蒸着を用いれば、樹脂層内に気泡が発生することなく、所謂脱気処理された絶縁体2を形成することができ、そのため気泡による部分放電での騒音や放電繰り返しによる絶縁体2の経年劣化を抑制できる。
(実施形態3)
上記実施形態1では絶縁体2の延伸部2aは平坦な面を持つものであったが、本実施形態では、図4(a)に示すように絶縁体2の厚み方向に三角波状の凹凸を延伸部2aの基端から先端に亘って形成し、これにより沿面距離を平坦な場合に比べて増大させた点で実施形態1と相違する。上記の凹凸は例えば厚み方向の凹凸量を1mmとして、傾斜面の角度を45度とした場合、平坦面に比べて約1.4倍の沿面距離が得られる。
上記の凹凸は予め延伸部2aに形成したもので、この凹凸に対応する凹凸を両筐体部5a、5bの側にも形成して延伸部2aの凹凸を挟み込むようにしている。
勿論延伸部2aを挟む両筐体部5a、5bの面に図4(b)に示すように対応する凹凸部13a、13bを予め形成しておき、弾性を持つ絶縁体2の延伸部2aを図4(c)に示すように挟み込むことで、延伸部2aを波立たせて凹凸を形成するのである。勿論樹脂層を塗布、蒸着等により一体形成する場合にも両筐体部5a、5bに予め凹凸形状を形成しておけば良い。
(実施形態4)
実施形態1は、絶縁体2の延伸部2aの先端を筐体5の外面に臨ませているが、本実施形態では、図5(a)、(b)に示すように下側筐体部5aの全周面を覆うように延長形成し、筐体5の外形寸法を増加させることなく、ポンプ室4からダイヤフラム板10の端部までの沿面距離を更に増大化した点に特徴がある。
ここで、例えば下側筐体部5aの高さ寸法を2mmとした場合、側面を往復する沿面距離の増加分が約4mmとなる。ここで仮に筐体5の外形寸法を大きくして沿面距離を4mm増加させるためには、筐体5の直径を2mm増やす必要がある。尚フィルム状の絶縁体2を用いて貼り付ける場合には、筐体部5bの側面に貼り付ける際の長さの差によって生じるしわ(撓み)Xは、沿面距離に影響することはないが、熱溶着などを用いて筐体部5bに固着したり、絶縁体2自体に重ねて固着することが望ましい。
またゴム系樹脂などからなる絶縁体2を形成する場合には、下側筐体部5aに沿うように形成しておき、下側筐体部5aに被せるようにしても良い。この場合上述のしわは発生しない。
(実施形態5)
上記各実施形態では上側筐体部5bやダイヤフラム板10に対して絶縁体2を貼り付けたり、蒸着や塗布等を用いて絶縁体2を一体形成する方法が採用されているが、本実施形態では、絶縁体2と両筐体部5a、5bを同じ樹脂材料(例えばPTFE)で形成し、絶縁体2の延伸部2aを挟み込む筐体部5a、5bの接合部位において、図6(a)に示すように絶縁体2の全周に亘って端部を上側筐体部5bの上面に熱溶着してこの熱溶着部14により一体化した点に特徴がある。
つまり、本実施形態では、ポンプ室4を一体となった絶縁体2と筐体部5bとで封止することで、沿面自体の存在を無くして沿面放電を完全に防止することができるのである。
尚図6(b)に示すように図1(b)と同様な構造においても熱溶着を行うことができる。
また絶縁体2の延伸部2aの端部を下側筐体部5aの上面に熱溶着する代わりに、上側筐体部5bの下面と熱溶着しても良く、この場合、上側筐体部5bの下面と絶縁体2の延伸部2aの上面との間を熱溶着により封止することにより、ダイヤフラム板10と、ポンプ室4との間の沿面距離を、上側筐体部5bの側面の高さ分を増加させることができ、これにより沿面放電の防止を確実なものとすることもできる。
実施形態1を示し、(a)は断面図、(b)は他の例の断面図である。 実施形態1を示し、(a)は斜視図、(b)は分解斜視図である。 実施形態2の絶縁体形成方法の説明図である。 実施形態3を示し、(a)は断面図、(b)、(c)は絶縁体の延伸部の凹凸の形成方法の説明図である。 実施形態4を示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 実施形態5を示し、(a)は断面図、(b)は他の例の断面図である。
符号の説明
P 圧電ダイヤフラムポンプ
1 ダイヤフラム部
2 絶縁体
2a 延伸部
3 穴部
3a 凹平面
3b 穴
3c 凹部
4 ポンプ室
5 筐体
5a 下側筐体部
5b 上側筐体部
6 駆動装置
7a 流体吐出路
7b 流体流入路
8 弁体
8a 吐出弁
8b 流入弁
9 弁押さえ体
90a 吐出管路
90b 流入管路
91a、91b 接続部
10 ダイヤフラム板
11 圧電素子
12 電極体

Claims (5)

  1. 平板状の圧電素子と、該圧電素子の一面側に配された電極体と、前記圧電素子の他面側を覆うように接合され、前記圧電素子の伸縮に応じて変形可能な導電部材よりなるダイヤフラム板と、前記圧電素子に対する接合側とは反対側の前記ダイヤフラム板の面を覆うように前記ダイヤフラム板に接合されるとともに前記ダイヤフラム板の全周縁より外方に延伸させた延伸部を有する絶縁体と、前記絶縁体の延伸部及び前記ダイヤフラム板の周縁部を保持するとともに、前記絶縁体と対向する面との間に前記ダイヤフラム板の変形によって拡縮する空間部を形成し且つ該空間部に連通する流体吸入路及び流体吐出路を形成した絶縁材からなる筐体とから成ることを特徴とする圧電ダイヤフラムポンプ。
  2. 前記絶縁体の延伸部は前記筐体の外側面まで延伸して該外側面に接合されていることを特徴とする請求項1記載の圧電ダイヤフラムポンプ。
  3. 前記絶縁体の延伸部は、表面が凹凸面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の圧電ダイヤフラムポンプ。
  4. 前記絶縁体の延伸部の全周端部と前記筐体とを溶着接合されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の圧電ダイヤフラムポンプ。
  5. 前記筐体が前記絶縁体の延伸部との接合部を挟む形で上下に二分される上下の筐体部から構成され、前記絶縁体がダイヤフラム板の下面及び該下面に連続する上側の前記筐体部の下面に一体形成された絶縁性樹脂膜から成ることを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載の圧電ダイヤフラムポンプ。
JP2004125968A 2004-04-21 2004-04-21 圧電ダイヤフラムポンプ Expired - Fee Related JP4501517B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004125968A JP4501517B2 (ja) 2004-04-21 2004-04-21 圧電ダイヤフラムポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004125968A JP4501517B2 (ja) 2004-04-21 2004-04-21 圧電ダイヤフラムポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005307858A true JP2005307858A (ja) 2005-11-04
JP4501517B2 JP4501517B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=35436912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004125968A Expired - Fee Related JP4501517B2 (ja) 2004-04-21 2004-04-21 圧電ダイヤフラムポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4501517B2 (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008013191A1 (fr) * 2006-07-25 2008-01-31 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Pompe à membrane
JP2008258577A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Cooler Master Co Ltd ヒートシンクの水冷ヘッド
US8016573B2 (en) * 2005-01-26 2011-09-13 Panasonic Electric Works Co. Ltd. Piezoelectric-driven diaphragm pump
JP2011185399A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Fujifilm Corp 乱流制御装置及び乱流制御用アクチュエータの製造方法
JP2011525591A (ja) * 2008-06-24 2011-09-22 セブ ソシエテ アノニム 圧電ポンプを有する家庭用電化製品
WO2013046330A1 (ja) * 2011-09-27 2013-04-04 株式会社菊池製作所 マイクロダイヤフラムポンプ
EP2589946A2 (en) 2011-10-11 2013-05-08 GL Sciences Incorporated Gas Leak Detector
JP2015203317A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 東京理化器械株式会社 ダイヤフラム真空ポンプ
JP2016050546A (ja) * 2014-09-01 2016-04-11 東芝テック株式会社 液体循環装置
CN107795468A (zh) * 2016-09-05 2018-03-13 研能科技股份有限公司 流体控制装置的制造方法
CN107795466A (zh) * 2016-09-05 2018-03-13 研能科技股份有限公司 流体控制装置的制造方法
US10698451B2 (en) * 2017-08-21 2020-06-30 Microjet Technology Co., Ltd. Portable electronic device with actuating and sensing module
US20200232448A1 (en) * 2017-02-03 2020-07-23 Eagle Industry Co., Ltd. Liquid supply system
CN112283080A (zh) * 2019-07-24 2021-01-29 上海新微技术研发中心有限公司 压电式微泵
WO2022025230A1 (ja) * 2020-07-31 2022-02-03 Tdk株式会社 ポンプ及び流体制御装置

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60159387A (ja) * 1984-01-30 1985-08-20 Sharp Corp ポンプ
JPS6141878U (ja) * 1984-08-20 1986-03-17 シャープ株式会社 ポンプ
JPS6172888A (ja) * 1984-09-18 1986-04-14 Sharp Corp ポンプ
JPS61101687A (ja) * 1984-10-23 1986-05-20 Sharp Corp ポンプ
JPH0434478U (ja) * 1990-07-19 1992-03-23
JPH05145136A (ja) * 1991-11-19 1993-06-11 Fujitsu Ltd 圧電アクチユエータおよびその製造方法
JP2001263486A (ja) * 2000-03-22 2001-09-26 Matsushita Electric Works Ltd ダイヤフラム及びダイヤフラムポンプ並びにダイヤフラムの製造方法
JP2002039074A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Matsushita Electric Works Ltd 圧電ダイヤフラムポンプとその製造方法
JP2002130137A (ja) * 2000-10-30 2002-05-09 Ckd Corp 圧電ポンプ
JP2003013861A (ja) * 2001-04-24 2003-01-15 Matsushita Electric Works Ltd ポンプ及びその製造方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60159387A (ja) * 1984-01-30 1985-08-20 Sharp Corp ポンプ
JPS6141878U (ja) * 1984-08-20 1986-03-17 シャープ株式会社 ポンプ
JPS6172888A (ja) * 1984-09-18 1986-04-14 Sharp Corp ポンプ
JPS61101687A (ja) * 1984-10-23 1986-05-20 Sharp Corp ポンプ
JPH0434478U (ja) * 1990-07-19 1992-03-23
JPH05145136A (ja) * 1991-11-19 1993-06-11 Fujitsu Ltd 圧電アクチユエータおよびその製造方法
JP2001263486A (ja) * 2000-03-22 2001-09-26 Matsushita Electric Works Ltd ダイヤフラム及びダイヤフラムポンプ並びにダイヤフラムの製造方法
JP2002039074A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Matsushita Electric Works Ltd 圧電ダイヤフラムポンプとその製造方法
JP2002130137A (ja) * 2000-10-30 2002-05-09 Ckd Corp 圧電ポンプ
JP2003013861A (ja) * 2001-04-24 2003-01-15 Matsushita Electric Works Ltd ポンプ及びその製造方法

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8016573B2 (en) * 2005-01-26 2011-09-13 Panasonic Electric Works Co. Ltd. Piezoelectric-driven diaphragm pump
WO2008013191A1 (fr) * 2006-07-25 2008-01-31 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Pompe à membrane
EP2045468A1 (en) * 2006-07-25 2009-04-08 Panasonic Electric Works Co., Ltd Diaphragm pump
CN101495755B (zh) * 2006-07-25 2010-11-03 松下电工株式会社 隔膜泵
KR101022905B1 (ko) 2006-07-25 2011-03-16 파나소닉 전공 주식회사 다이어프램 펌프
EP2045468A4 (en) * 2006-07-25 2012-08-22 Panasonic Corp DIAPHRAGM PUMP
JP2008258577A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Cooler Master Co Ltd ヒートシンクの水冷ヘッド
JP2011525591A (ja) * 2008-06-24 2011-09-22 セブ ソシエテ アノニム 圧電ポンプを有する家庭用電化製品
JP2011185399A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Fujifilm Corp 乱流制御装置及び乱流制御用アクチュエータの製造方法
WO2013046330A1 (ja) * 2011-09-27 2013-04-04 株式会社菊池製作所 マイクロダイヤフラムポンプ
EP2589946A2 (en) 2011-10-11 2013-05-08 GL Sciences Incorporated Gas Leak Detector
US9021866B2 (en) 2011-10-11 2015-05-05 Gl Sciences Incorporated Gas leak detector
JP2015203317A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 東京理化器械株式会社 ダイヤフラム真空ポンプ
JP2016050546A (ja) * 2014-09-01 2016-04-11 東芝テック株式会社 液体循環装置
CN107795468A (zh) * 2016-09-05 2018-03-13 研能科技股份有限公司 流体控制装置的制造方法
CN107795466A (zh) * 2016-09-05 2018-03-13 研能科技股份有限公司 流体控制装置的制造方法
CN107795468B (zh) * 2016-09-05 2020-03-10 研能科技股份有限公司 流体控制装置的制造方法
CN107795466B (zh) * 2016-09-05 2020-03-10 研能科技股份有限公司 流体控制装置的制造方法
US20200232448A1 (en) * 2017-02-03 2020-07-23 Eagle Industry Co., Ltd. Liquid supply system
US10698451B2 (en) * 2017-08-21 2020-06-30 Microjet Technology Co., Ltd. Portable electronic device with actuating and sensing module
CN112283080A (zh) * 2019-07-24 2021-01-29 上海新微技术研发中心有限公司 压电式微泵
WO2022025230A1 (ja) * 2020-07-31 2022-02-03 Tdk株式会社 ポンプ及び流体制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4501517B2 (ja) 2010-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4501517B2 (ja) 圧電ダイヤフラムポンプ
JP7268714B2 (ja) ポンプ
US9109592B2 (en) Piezoelectric micro-blower
KR101022905B1 (ko) 다이어프램 펌프
ES2572770T3 (es) Aparato para proporcionar pulverización para tratamiento médico y métodos
US20100067191A1 (en) Thermal management system for embedded environment and method for making same
JP3951998B2 (ja) 液体移送装置
US11952994B2 (en) Piezoelectric pump housing and terminal arrangement
JPWO2013125364A1 (ja) 流体制御装置
JP2018115662A (ja) 流体輸送装置
JP2015149368A (ja) 振動子及び圧電ポンプ
JP2009079482A (ja) 圧電ポンプ
JP4600403B2 (ja) 液体移送装置
US20210313508A1 (en) Linear piezoelectric motor capable of underwater driving and method of manufacturing same
EP2693772B1 (en) Oscillator
JP2007146778A (ja) 屈曲振動子及びダイヤフラム型ポンプ
US20240183348A1 (en) Pump
JP2010116807A (ja) 圧電ポンプ
JP2023126991A (ja) ポンプ及び流体制御装置
JP2023139932A (ja) 噴霧装置
JP4940042B2 (ja) 圧電ポンプ
JP2020002878A (ja) マイクロポンプおよび流体移送装置
JP2013062695A (ja) 電気機械変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090914

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100204

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100330

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100412

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees