JP2005307682A - シャッター - Google Patents
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Abstract
【課題】スラットが風等で前方に膨らんでガイドレールから引き抜かれようとするときには切欠窓がガイドレールに係合し、スラットを巻き上げたときには元に戻って巻径を大きくしたりしないようにする。
【解決手段】ガイドレール3の前面側の内方端内面に、外方突条4aと内方突条4bとの間に空間を有する有空間突帯4を縦設するとともに、この有空間突帯より外方に存在するスラット2に、中央側の一部を残部として周縁を切り欠いた可撓片6を形成し、スラットが中央側が前方に突出する湾曲した状態で前面側に押されて中央側に引っ張られると、有空間突帯の押圧によって可撓片が残部を折曲点として後方に折曲させられてその跡に生じた切欠窓に有空間突帯の内方突条が入り込んで切欠窓7の外方端7aに係合してその移動が規制され、スラットがドラムに巻き重ねられると、重なり合うスラットの押圧によって可撓片が元の方向に戻るシャッター1。
【選択図】図1
【解決手段】ガイドレール3の前面側の内方端内面に、外方突条4aと内方突条4bとの間に空間を有する有空間突帯4を縦設するとともに、この有空間突帯より外方に存在するスラット2に、中央側の一部を残部として周縁を切り欠いた可撓片6を形成し、スラットが中央側が前方に突出する湾曲した状態で前面側に押されて中央側に引っ張られると、有空間突帯の押圧によって可撓片が残部を折曲点として後方に折曲させられてその跡に生じた切欠窓に有空間突帯の内方突条が入り込んで切欠窓7の外方端7aに係合してその移動が規制され、スラットがドラムに巻き重ねられると、重なり合うスラットの押圧によって可撓片が元の方向に戻るシャッター1。
【選択図】図1
Description
本発明は、強風等によってもガイドレールから抜け出ることがないシャッターに関するものである。
住宅の開口部等には、ガラス戸や障子の外側に主として防犯のためにスラットを上下に連ねたシャッターが設けられることがある。このスラットは、その両端がガイドレールに挿入されて前後への移動が抑制されているが、強風等が吹くと、その負圧によって各スラットが前方に膨らみ、その結果、中央側に引っ張られてガイドレールから抜け出ることがある。こうなると、スラットはガラス戸等に当たってこれを壊したり或いは自らが壊れて飛んで行ってしまったりする。
このため、何らかの抜出防止手段が講ぜられているが、従来の防止手段は、スラットやガイドレールに互いに係合する係合部材を取り付けてこれを係合させたりするものであった。従って、ドラムに巻き掛けるときの巻径を拡大させてドラムの収容室を大きなものにする必要に迫られたり、巻取りトルクを増大させたりしていた。又、係合部材同士が干渉して相手部材を傷付けたり、スラットの昇降に支障を来したりしていた。
そこで、特許文献1及び2には、スラットにロック片又は可動爪といったものを取り付け、スラットを巻き出したときには、このロック片又は可動爪をスプリングでガイドレール側に突出させて抜出を防止し、スラットを巻き取ったときには、重なり合うスラットの押圧によってロック片又は可動爪が引っ込むものが示されている。又、特許文献3には、弾性変形する別体のスラットフックを取り付け、スラットを巻き出したときには、外方に突出させ、巻き取ったときには、その変形性によって引っ込むものが示されている。
しかし、これらのものは、いずれも、個々のスラットに或いは何個かおきのスラットに数多くの別の部材を取り付けるものであるため、部材費とそれを取り付ける工数とが必要になってコストが高くなるともに、重量も重くなる。特に、特許文献1及び2のものはスプリング等を必要として、更に余計の部材も必要とする。一方、特許文献3のものにしても、別の部材が必要になることは変わらないし、巻き取ったときにスラットフックが押し潰されたとしても、その厚み分だけは巻径が大きくなる。
実開平3−040493号公報
実開平3−130894号公報
実開平4−051598号公報
本発明が解決しようとする課題は、スラットが中央側に引っ張られたときには、十分な抜出防止効果を果たすものの、ドラムに巻き取られたときには、何もないものと同じ厚みになるスラットを提供しようとするものである。
以上の課題の本、本発明は、請求項1に記載した、上下に屈曲可能に連接されてドラムから巻き出される側面視で前方が膨らんだスラットと、このスラットの両端部が突入する断面がコの字形をしたガイドレールとを有するシャッターにおいて、ガイドレールの前面側の内方端内面に、外方突条と内方突条との間に空間を有する有空間突帯を縦設するとともに、この有空間突帯より外方に存在するスラットに、中央側の一部を残部として周縁を切り欠いた可撓片を形成し、スラットが中央側が前方に突出する湾曲した状態で前面側に押されて中央側に引っ張られると、有空間突帯の押圧によって可撓片が残部を折曲点として後方に折曲させられてその跡に生じた切欠窓に有空間突帯の内方突条が入り込んで切欠窓の外方端に係合してその移動が規制され、スラットがドラムに巻き重ねられると、重なり合うスラットの押圧によって可撓片が元の方向に戻ることを特徴とするシャッターを提供したものである。
本発明は、以上のように、スラットがガイドレールから抜け出ようとするときには、可撓片が折曲してその跡に切欠窓が生じ、この切欠窓がガイドレールの有空間突帯に係止して抜出が規制され、スラットがドラムに巻き取られて重ねられたときには、重なり合うスラットの押圧によって可撓片が元の方向に戻るものである。従って、別の部材を必要としないとともに、スラットの厚みを増すこともない。即ち、本発明は、スラットそのもので抜出防止機能を図るものであるから、コストや重量を増大させないし、スラットの厚みも増大させない。
図3、図5は本発明のそれぞれ一例を示すシャッターを構成するスラットの斜視図と側面図、図4、図6は同じく正面図と側面図であるが、シャッター1は、短冊形をした薄い金属板や樹脂板からなるスラット2を上下に連接したものである。この連接は、各スラット2の裏面側の上下端にカール部2a、2bを形成し、これを嵌合させて連結したものである。従って、各スラット2は屈曲可能に連結されていることになる。この場合、スラット2の側方断面形状は、上下中央を前方に膨らませて強度の向上を図っている。以上のスラット2は、その裏面が開口部の上部に設けられるドラムDの表面に巻き付けられており、ドラムDを回転させて昇降させる。
図7はシャッター1の正面図であるが、以上のシャッター1は、スラット2の両端を断面がコの字形で縦設されるガイドレール3に突入させており、これで前後の揺れを防止して昇降の際のガイドとしている。図1はスラット2とガイドレール3との関係を示す断面平面図であるが、このとき、ガイドレール3の内方端の内面の前後個所には、外方突条4aと内方突条4bとの間に空間4cを有する有空間突帯(以下、突帯という)4が形成されている。尚、本例では、この空間4cにスラット2に当接させてスラット2とガイドレール3との接触音や擦り傷の発生及びガイドレール3内への雨水等の侵入を防ぐ気密片5を装着している関係で、外方突条4a及び内方突条4bともにその先端を相手方向に折曲させた鉤形部4aa、4baとして気密片5の抜止めを図っている。
次に、本例では、突帯4より外方に存在するスラット2に、スリット溝を形成することによって中央側の一部を残部6aとして周縁を切り欠いた概略四角形をした可撓片6を形成する。この残部6aの大きさ(長さ)は、薄い金属板等であるスラット1が前方に押しやられて突帯4に擦りながら中央側に引っ張られるとき、その押圧力によって可撓片6が残部6aを折曲点として後方に折曲させられる程度のものにする。従って、残部6aの大きさ(長さ)は求められる可撓性に応じて設定するが、ある程度長くしてその間に一つ又は複数の孔6b等を形成すれば(図5)、折曲や原形復帰の繰返しに耐久性のあるものになる他、可撓性を設定するに当たって調整がし易くなる。
可撓片6が折曲すると、その跡に可撓片6の形状に応じた切欠窓7が現出する。従って、スラット2が前方に押されて突帯4に擦りながら中央側に引っ張られると、突帯4がこの切欠窓7に入り込み、その外方端7aに係合してスラット2の移動が規制される。このときの係合は、突帯4と切欠窓7の次のような挙動によって行なわれる。風等が吹いてスラット2の前面に負圧が発生すると、スラット2の中央が前方に突出した姿勢でスラット2が突帯4に擦りながら、即ち、スラット2が平面視で突帯4に対して傾いた姿勢で中央側に引っ張られるときには、突帯4の外方突条4aがスラット2に接触することはなく(内方突条4aと外方突条4bの突出代は同じにしてあるから)、内方突条4bのみが擦られる状態になる。
従って、切欠窓7に入り込むのは内方突条4bということになるが(図1(b))、このとき、深く入り込みすぎて先端(鉤形部4ba)が切欠窓7の底(切欠窓7の上辺と下辺が該当する)に当たると、梃子作用が発生して振動等で外れることがあるから、内方突条4bは切欠窓7の底との間に隙間を余して入り込むのが適する。このためには、内方突条4bと切欠窓7の外方端7aが係合したときにも外方突条4aは切欠窓7に入り込まない関係、即ち、突帯4の外幅W(外方突条4aと内方突条4bの外側面間の長さ)は切欠窓7の幅w1 よりも大きい(W>w1 )のが適する(図1(a))。更に、係合時において、内方突条4bが切欠窓7に対して底を余していて梃子作用を発生させないためには、内方突条4bの先端から外方突条4aがスラット2に接触している接触点までのスラット2の前後方向の長さlは、切欠窓7の深さLより小さい(l<L)ことが必要である(図1(c))。
図2はスラット2とガイドレール3との関係を示す他の例の断面平面図であるが、本例のものは、切欠窓7の幅w2 と突帯4の外幅Wとの関係をw2 >Wとするものであり(図2(a))、この関係のものであってもよい。但し、この場合は、切欠窓7に外方突条4aが入り込んで係合しないために(こうなると、内方突条4bが切欠窓7の底に当たって梃子作用が発生する)、外方突条4aの外側面を外方ほど前方に突出する傾斜面Sにする必要がある(図2(b))。尚、係合時における内方突条4bの先端から外方突条4aがスラット1に接触している接触点までのスラット2の前後方向の長さlは、切欠窓7の深さLより小さい(l<L)ことが条件となるのは上記と同じである(図2(c))。
以上のことから、切欠窓7の形状や寸法は、切欠窓7の外方端は垂直に延びていることが内方突条4bとの係止が確実になって好ましい。又、切欠窓7の高さ(上辺と下辺との間隔)は、強度が許す限り高い方が底が深くなって、より内方突条4bが切欠窓7の底に当たり難くるので好ましい。この意味から、切欠窓7は少なくとも外方端7aが垂直に形成されて、上辺と下辺とが内方突条4bの入り込むだけの幅を有する概略四角形をした形状のものとなる。尚、切欠窓7(可撓片6)はすべてのスラット2に形成するのがガイドレール3からの抜け出し防止効果が高くなって好ましいのであるが、要求される抜け出し防止効果やスラット2の曲げ剛性によっては、膨らみ易い高さ方向中央部分のスラット2に集中して形成したものの他、一つおき或いは二つおきといった比較的短い間隔で飛び飛びに形成したものであってもよい。
一方、風等が収まると、スラット2の撓みはなくなって切欠窓7が外方側に移動して元に戻ろうとする。このとき、可撓片6が突帯4の内方突条4bに擦りながら外方側へ移動したとしても、可撓片6の残部6aはスラット2と上下中央部で連続していて段差を構成していない(連続していないと大きな段差を生ずる)から、スラット1はこの残部6aを容易に乗り越えて元の状態に復帰する。
ところで、可撓片6には弾性はあまりないから、一度折曲されると、自らの力では元に完全に戻ることはない。しかし、ドラムDに積層状態で巻かれると、その巻締力と重量によって重なり合うスラット2の押圧によって必要な分だけ元の状態に戻る。従って、巻径を拡大させることはないから、ドラムDの収容室の容積を大きくすることもなければ、巻きトルク増大に備えてモータ等の容量を大きくする必要もない。謂わば、これらの構造については従来どおりのものでよいというのが本発明の特徴である。
このように本発明は、建物の開口部の外側を覆うシャッターに有用な機能を付与するものであるが、ドラムに巻き掛けられてガイドレールでガイドされて昇降するものである限り、ブラインドやカーテンのような内側を覆うものであってもよい。又、これにおいて、スラットはドラムに巻き付けできる可撓性がある限り、必ずしも小さい単位の短冊形をしていなくてもよい。
1 シャッター
2 スラット
3 ガイドレール
4 有空間突帯
4a 〃 の外方突条
4aa 外方突条の鉤形部
4b 有空間突帯の内方突条
4ba 内方突条の鉤形部
4c 外方突条と内方突条との間の空間
5 気密片
6 可撓片
6a 残部
6b 孔
7 切欠窓
7a 切欠窓の外方端
D ドラム
S 傾斜面
W 有空間突帯の幅
w1 切欠窓の幅
w2 切欠窓の幅
L 切欠窓の深さ
l 係合時における内方突条の先端から外方突条のスラットとの接触点とまでのスラ ットの前後方向の長さ
2 スラット
3 ガイドレール
4 有空間突帯
4a 〃 の外方突条
4aa 外方突条の鉤形部
4b 有空間突帯の内方突条
4ba 内方突条の鉤形部
4c 外方突条と内方突条との間の空間
5 気密片
6 可撓片
6a 残部
6b 孔
7 切欠窓
7a 切欠窓の外方端
D ドラム
S 傾斜面
W 有空間突帯の幅
w1 切欠窓の幅
w2 切欠窓の幅
L 切欠窓の深さ
l 係合時における内方突条の先端から外方突条のスラットとの接触点とまでのスラ ットの前後方向の長さ
Claims (3)
- 上下に屈曲可能に連接されてドラムから巻き出される側面視で前方が膨らんだスラットと、このスラットの両端部が突入する断面がコの字形をしたガイドレールとを有するシャッターにおいて、ガイドレールの前面側の内方端内面に、外方突条と内方突条との間に空間を有する有空間突帯を縦設するとともに、この有空間突帯より外方に存在するスラットに、中央側の一部を残部として周縁を切り欠いた可撓片を形成し、スラットが中央側が前方に突出する湾曲した状態で前面側に押されて中央側に引っ張られると、有空間突帯の押圧によって可撓片が残部を折曲点として後方に折曲させられてその跡に生じた切欠窓に有空間突帯の内方突条が入り込んで切欠窓の外方端に係合してその移動が規制され、スラットがドラムに巻き重ねられると、重なり合うスラットの押圧によって可撓片が元の方向に戻ることを特徴とするシャッター。
- 切欠窓の幅が有空間突帯の幅よりも狭く、切欠窓より外方のスラットの前面が有空間突帯の外方突条に接触して内方突条が切欠窓に入り込んだとき、内方突条の先端から外方突条とスラットとの接触点までのスラットの前後方向の長さが切欠窓の深さよりも小さい請求項1のシャッター。
- 切欠窓の幅が有空間突帯の幅よりも広く、かつ、有空間突帯の外方突条の外側面を外方ほど前出する傾斜面に形成し、切欠窓より外方のスラットの前面が有空間突帯の外方突条に接触して内方突条が切欠窓に入り込んだとき、内方突条の先端から外方突条とスラットとの接触点までのスラットの前後方向の長さが切欠窓の深さよりも大きい請求項1のシャッター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004129601A JP2005307682A (ja) | 2004-04-26 | 2004-04-26 | シャッター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004129601A JP2005307682A (ja) | 2004-04-26 | 2004-04-26 | シャッター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005307682A true JP2005307682A (ja) | 2005-11-04 |
Family
ID=35436756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004129601A Pending JP2005307682A (ja) | 2004-04-26 | 2004-04-26 | シャッター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005307682A (ja) |
-
2004
- 2004-04-26 JP JP2004129601A patent/JP2005307682A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20070425 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090615 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091029 |