JP2005307239A - モニタリング方法、製造装置、及び製造システム - Google Patents

モニタリング方法、製造装置、及び製造システム Download PDF

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伸一 今井
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Soichi Fukuda
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Abstract

【課題】 膜形成を行なう製造装置において、プロセスガス供給の異常を迅速に検出できる半導体製造装置のモニタリング方法、及び製造システムを提供する。
【解決手段】 製造装置においてリアルタイムで製造パラメータのアナログデータを取得し、モニタリングする。そしてパラメータAが予め設定された値L1に達するまでの過渡時間Mと、パラメータBが予め設定された値L3に達するまでの過渡時間Nとをモニタリングする。また、パラメータAのしきい値L2とパラメータBのしきい値L4、パラメータAのしきい値確認時間XとパラメータBのしきい値確認時間Yを設定することによりそれぞれの設定値L1,L3への到達が認識でき、これにより、パラメータAとパラメータBの相関を算出させた仮想センサーをモニタリングする。仮想センサーに予め規格範囲Eを設定し、この範囲を連続X秒外れた際にアラームGを発報することもできる。
【選択図】図4

Description

本発明は電子デバイスを製造するために用いられる製造装置のモニタリング方法に関するものである。
半導体製造では、多層配線構造が一般的に用いられており、コンタクトと配線とを電気的に接続するために、コンタクトプラグを用いている。また、異なる層内に設けられた配線同士を接続するためにはビアプラグが用いられている。これらのプラグは、例えば、化学気相法(CVD:Chemical Vapor Deposition)を行なう半導体製造装置で形成される。プラグ形成に用いられる半導体製造装置の構成と代表的な成膜プロセスフローを以下に説明する。
図9は、CVD法による膜形成を行なう一般的な半導体製造装置の構成を示す図である。同図に示すように、従来の半導体製造装置において、成膜を行なう反応室133には内部ガスを排気するガス排気ライン136と、原料ガスを反応室133に導入するためのガス導入ライン134と、還元ガスを反応室133に導入するためのガス導入ライン135とが接続されている。シランガスなどの原料ガスは、MFC(マスフローコントローラ)140とバルブ141を通ってガス導入ライン134より反応室133へ導入される。還元ガスはMFC142とバルブ143とを通ってガス導入ライン135から反応室133へ導入される。ガス排気ライン136はガス排気調整手段137を介してドライポンプなどのガス排気手段138が接続され、さらに除外装置139が接続されている。ガス排気調整手段137はコンダクタンスバルブとゲートバルブとからなる。コンダクタンスバルブは反応室133とガス排気調整手段137とを分離するためのものであり、ゲートバルブはガス排気手段138を遮断するためのものである。除外装置139は原料ガス、および還元ガスを燃焼する装置である。ガスの圧力計148は、反応室133内の圧力を常時モニタリングすることができる。ガス導入ライン134とガス導入ライン135より供給されたガスは反応室133の上部から内部へ噴出される。シャワーヘッド144は、反応室133の内部へガスを噴出させるための多数の孔を有している。ステージ145内にはヒータ146が設置されており、化学気相法を用いるプロセス中、半導体基板147を加熱する。
図10は、従来のCVD法の主なプロセスフローを示す図である。同図を用いて従来のCVD法の手順を説明する。
まず、ステップ149で、成膜用の半導体製造装置の反応室外部に取り付けられた半導体基板設置室から搬送機により半導体基板147をステージ145の上に搬送する。
次に、ステップ150で、反応室133内の圧力を圧力計148により調整し、ヒータ146により半導体基板147を加熱する。
その後、ステップ151で、ガス導入ライン135よりシャワーヘッド144を通して還元ガスを一旦導入し、熱分解により半導体基板147の主面上にシリコンを堆積する。本ステップでは、半導体基板147が加熱されているので、Si系の還元ガスが基板表面上で熱分解する。その結果、原料ガスを導入しなくても基板上にSiが堆積する。
続いて、ステップ152では、ガス導入ライン134からシャワーヘッド144を通して半導体基板147上に原料ガスを導入する。
その後、ステップ153で、還元ガスをガス排気調整手段137よりシャワーヘッド144を通して反応室133へ導入し、半導体基板147の主面上に核となる、原料ガスの還元による生成物からなる薄膜を形成する。
次に、ステップ154で、ガス排気調整手段137より両ガスを排気し、チャンバ内を浄化する。
そして、反応室133の圧力を調整後、ガス導入ライン134からシャワーヘッド144を通して原料ガスを半導体基板147に導入し、先のステップで半導体基板147上に形成した原料ガスの還元による生成物からなる薄膜を核として、さらに生成物を成長させる。
次に、ステップ156で残留ガスの排除を行った後、ステップ57でチャンバー内(反応室133内)の浄化を行なう。
続いて、ステップ58で、半導体基板が搬送機により半導体基板設置室に移され、成膜処理が終了する。
次に、従来の半導体製造装置のモニタリング方法について説明する。図11は、従来のモニタリング方法において得られる膜形成時のデータを示す図である。
従来のモニタリング方法としては、膜の堆積に必要な各要素を管理するための、例えば特許文献1のような技術がある。この従来技術では、半導体基板の製造工程に用いられる製造装置において、製造状況を確認するために圧力、温度、ガス流量、電力など、図11に示す各要素を検出するセンサーを製造装置に設ける。そして、各波形データをサンプリング(0.1秒固定)し、得られたセンサ信号波形をモニタリングすると共に、該信号波形の立ち上がりから立ち下がりまでの部分を予め登録されている設定値と比較することにより、各要素を管理する。
特開2000−269108号公報
しかしながら、上記システムでは、各要素(圧力、温度、ガス流量、電力など)を時間的順序で管理できるが、各プロセスガスの応答性や各プロセスガスの設定値に対するガス流量の安定性、2種類以上のプロセスガスの反応室への導入タイミング、あるいは設定流量への立ち上がり時間を管理することが困難であった。これの不具合について簡単に説明する。
半導体製造装置であるCVD装置において、この還元反応を用いるプロセスでは従来、原料ガスと還元ガスを反応室に導入するタイミングをレシピのステップによって制御している。しかし、マスフローコントローラ(MFC)の応答性、コンピュータが制御する周期のズレにより、ガス導入時のタイミングが理論値に従って制御されているわけではなく、このマスフローコントローラでのガス導入時には、必ずといってタイミングラグが発生する。
図12は、CVD法による、正常時のコンタクトプラグあるいはビアプラグの埋め込みのメカニズムを示す図である。
まず、図12(a)に示すように、絶縁膜100に形成されたコンタクトプラグあるいはビアプラグの内側がバリア層101で覆われている場合、このバリア層101上から原料ガス102をプラグ内に導入する。
この状態で、図12(b)に示すように、還元ガス103が導入されると、先に導入された原料ガス102が還元される。
次に、図12(c)に示すように、原料ガス102の還元により、核となる導体薄膜104aが生成される。
次いで、図12(d)に示すように、引き続き原料ガス102と還元ガス103が導入されることで、先に生成した導体薄膜104aを核として還元反応が進行し、コンタクトプラグあるいはビアプラグの内側が導体膜104によって完全に埋め込まれる。
図13は、図12に示すコンタクトプラグあるいはビアプラグの形成時に、埋め込み不良が発生する場合のメカニズムを示す図である。
この場合、図13(a)に示すように、還元ガス103を原料ガス102より先に導入すると、図13(b)に示すように、後から導入された原料ガス102がプラグ底部に到達する前にプラグ上部で還元されてしまう。そのため、図13(c)に示すように、導体薄膜を核として、配線溝の上部をふさぐように導体膜104の形成が進む。このため、原料ガス102プラグ底部にまで入り込まず、図13(d)に示すように、プラグの埋め込み不良105が生じる。このことから、ガス導入時にタイミングラグが発生する従来のモニタリング方法では、プラグの埋め込み不良を起こしやすいことが分かる。
現在のところ、以上のようにして形成されるプラグの埋め込み不良は、次工程での検査では検知されず、半導体基板の拡散工程終了後の電気的特性の検査により検知される。このため、従来のモニタリング方法を用いた場合、半導体基板の品質が低下するおそれがあった。加えて、最終工程における電気的特性検査において異常が確認されるまで、半導体製造装置が半導体基板を処理し続けるため、多大なロスを生じるおそれもあった。つまり、埋め込み不良が発覚する最終検査工程までは、この不良品にも通常の製品と同様の処理が施されるため、薬液、電力、ガスなどの資源を浪費するおそれがあった。
本発明の目的は、膜形成を行なう製造装置において、プロセスガス供給の異常を迅速に検出できる半導体製造装置のモニタリング方法、及び製造システムを提供することにある。
本発明のモニタリング方法は、第1のガスと、上記第1のガスと反応して物質膜を堆積させる第2のガスとを用いて上記物質膜を形成する製造装置を、上記製造装置から得たデータを演算するデータ1次整理装置によってモニタリングする方法であって、上記物質膜の形成時に、上記製造装置の第1のパラメータが第1の状態から予め設定された第2の状態に達するまでの時間が第1の設定範囲から外れているか否かを監視するステップ(a)と、上記物質膜の形成時に、上記製造装置の第2のパラメータが第3の状態から予め設定された第4の状態に達するまでの時間が第2の設定範囲から外れているか否かを監視するステップ(b)とを含んでいる。
この方法により、供給されるガスの流量変化、基板の温度変化、反応室の圧力変化、消費電力の変化など、物質膜の形成時のパラメータ変化から、製造装置が正常か否かを判断できるので、製造装置の異常を早期に検出でき、例えば半導体装置を製造する際に物質膜の形成不良の発生を抑えることが可能となる。
また、上記製造装置が正常動作する場合の上記物質膜の形成時に、上記第1のパラメータが、あらかじめ設定された第1のしきい値に達してから上記第2の状態になるまでに要する時間以下の時間をXとし、上記第2のパラメータが、あらかじめ設定された第2のしきい値に達してから上記第4の状態になるまでに要する時間以下の時間をYとすると、上記第1のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Xの間連続して超えた場合には、上記第1のパラメータが上記第2の状態に達したものと上記データ1次整理装置が認識するステップ(c)と、上記第2のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Yの間連続して超えた場合には、上記第2のパラメータが上記第4の状態に達したものと上記データ1次整理装置が認識するステップ(d)とをさらに含んでいることにより、膜形成の異常をより容易にリアルタイムで検出することができるので、不良品の発生を効果的に抑えることができる。
上記第1のパラメータと上記第2のパラメータとを用いて上記データ1次整理装置が演算した結果から、一定範囲の時間を仮想センサーとして上記物質膜の形成時に設定するステップ(e)をさらに含んでいることにより、容易に膜形成の異常を検出できる。
上記第1のパラメータと上記第2のパラメータの測定値を基に上記データ1次整理装置が算出する値が上記仮想センサーに示す一定範囲から外れた場合、製造装置による処理を停止させることにより、不良品の製造を未然に防ぎ、薬液、電力、原料などの資源の浪費を防ぐことができる。
上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量であれば、製造装置の異常を早期に検出できるので好ましい。
特に、上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量であり、上記データ1次整理装置が、上記第1のガスと上記第2のガスの立ち上がり時間差を演算する場合、ガスの安定性やMFCの性能劣化による異常、ガス流量の立ち上がりのタイミングずれなどを検出でき、例えば半導体装置のビアプラグやコンタクトプラグを不具合なく形成することができる。
本発明の製造装置は、第1のガスと、上記第1のガスと反応して物質膜を堆積させる第2のガスとを用いて上記物質膜を形成する製造装置であって、製造状況についてのシリアルデータを収集するシリアルデータ収集装置と、製造状況についてのアナログデータを収集するアナログデータ収集装置と、上記シリアルデータ収集装置を介して得た上記シリアルデータと、上記アナログデータ収集装置を介して得た上記アナログデータとから、第1のパラメータが第1の状態から予め設定された第2の状態まで変化する時間と、第2のパラメータが第3の状態から予め設定された第4の状態まで変化する時間とをモニタリングするデータ1次整理装置とを備えている。
これにより、供給されるガスの流量変化、基板の温度変化、反応室の圧力変化、消費電力の変化など、物質膜の形成時のパラメータ変化から、製造装置が正常か否かを判断できるので、異常の発生を早期に検出でき、例えば半導体装置を製造する際に物質膜の形成不良の発生を抑えることが可能となる。
上記物質膜の形成が正常に行われる場合に、上記第1のパラメータが、あらかじめ設定された第1のしきい値に達してから上記第2の状態になるまでに要する時間以下の時間をXとし、上記第2のパラメータが、あらかじめ設定された第2のしきい値に達してから上記第4の状態になるまでに要する時間以下の時間をYとすると、上記データ1次整理装置は、上記第1のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Xの間連続して超えた場合に、上記第1のパラメータが上記第2の状態に達したものと認識し、且つ、上記第2のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Yの間連続して超えた場合には、上記第2のパラメータが上記第4の状態に達したものと認識することにより、膜形成の異常をより容易にリアルタイムで検出することができるので、不良品の発生を効果的に抑えることができる。
上記データ1次整理装置は、上記物質膜の形成時に、上記第1のパラメータと上記第2のパラメータとを用いた演算結果から、一定範囲の時間を仮想センサーとして設定することにより、容易に膜形成の異常を検出できる。
上記データ1次整理装置に接続され、上記第1のパラメータと上記第2のパラメータの測定値を基に上記データ1次整理装置が算出する値が上記仮想センサーに示す一定範囲から外れた場合、上記物質膜の形成を停止させる制御装置をさらに備えていることにより、不良品の製造を未然に防ぎ、薬液、電力、原料などの資源の浪費を防ぐことができる。
上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量であれば、製造装置の異常を早期に検出できるので好ましい。
上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量であり、上記データ1次整理装置は、上記第1のガスと上記第2のガスの立ち上がり時間差を演算する場合、ガスの安定性やMFCの性能劣化による異常、ガス流量の立ち上がりのタイミングずれなどを検出でき、例えば半導体装置のビアプラグやコンタクトプラグを不具合なく形成することができる。
本発明の製造システムは、第1のガスと、上記第1のガスと反応して物質膜を堆積させる第2のガスとを用いて上記物質膜を形成する製造装置と、上記製造装置に接続され、製造状況についてのシリアルデータを収集するシリアルデータ収集装置と、上記製造装置に接続され、製造状況についてのアナログデータを収集するアナログデータ収集装置と、上記シリアルデータ収集装置を介して得た上記シリアルデータと、上記アナログデータ収集装置を介して得た上記アナログデータとから、第1のパラメータが第1の状態から予め設定された第2の状態まで変化する時間と、第2のパラメータが第3の状態から予め設定された第4の状態まで変化する時間とをモニタリングするデータ1次整理装置とを備えている。
これにより、供給されるガスの流量変化、基板の温度変化、反応室の圧力変化、消費電力の変化など、物質膜の形成時のパラメータ変化から、製造装置が正常か否かを判断できるので、異常の発生を早期に検出でき、例えば半導体装置を製造する際に物質膜の形成不良の発生を抑えることが可能となる。
上記物質膜の形成が正常に行われる場合に、上記第1のパラメータが、あらかじめ設定された第1のしきい値に達してから上記第2の状態になるまでに要する時間以下の時間をXとし、上記第2のパラメータが、あらかじめ設定された第2のしきい値に達してから上記第4の状態になるまでに要する時間以下の時間をYとすると、上記データ1次整理装置は、上記第1のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Xの間連続して超えた場合に、上記第1のパラメータが上記第2の状態に達したものと認識し、且つ、上記第2のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Yの間連続して超えた場合には、上記第2のパラメータが上記第4の状態に達したものと認識することにより、膜形成の異常をより容易にリアルタイムで検出することができるので、不良品の発生を効果的に抑えることができる。
上記データ1次整理装置は、上記物質膜の形成時に、上記第1のパラメータと上記第2のパラメータとを用いた演算結果から、一定範囲の時間を仮想センサーとして設定することにより、容易に膜形成の異常を検出できる。
上記データ1次整理装置に接続され、上記第1のパラメータと上記第2のパラメータの測定値を基に上記データ1次整理装置が算出する値が上記仮想センサーに示す一定範囲から外れた場合、上記物質膜の形成を停止させる制御装置をさらに備えていることにより、不良品の製造を未然に防ぎ、薬液、電力、原料などの資源の浪費を防ぐことができる。
上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量であれば、製造装置の異常を早期に検出できるので好ましい。なお、第1のガスは例えば原料ガスであり、第2のガスは還元ガスであってもよいし、第2のガスが第1のガスと反応する原料ガスであってもよい。原料ガスや還元ガスは各々複数種類存在してもよい。
上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量であり、上記データ1次整理装置は、上記第1のガスと上記第2のガスの立ち上がり時間差を演算する場合、ガスの安定性やMFCの性能劣化による異常、ガス流量の立ち上がりのタイミングずれなどを検出でき、例えば半導体装置のビアプラグやコンタクトプラグを不具合なく形成することができる。
本発明のモニタリング方法では上記構成を有し、特に、2種類以上のガス流量の変化をパラメータとした場合、ガス流量が設定流量に達するまでの時間をモニタリングしたり、設定流量への到達時間を認知したり、立ち上がり時間差を算出する仮想センサーを設けたりすることができる。また、測定値から算出された立ち上がり時間差が設定した規格値を外れた場合にアラームを設定すれば、CVD成膜装置におけるガス流量立ち上がりタイミングズレを自動で検知でき、製造不良品の拡大を防ぐことができ、かつ、生産コスト低減を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置の製造システムを示すブロック図である。同図に示す製造システムは、半導体基板の製造状況、プロセス中の圧力、ガス流量、処理時間などのデータをシリアルとアナログの両方法で収集するための構成を有している。半導体基板の製造状況についてのデータは、例えば基板ヒーター温度、高周波電力、処理を行っている基板のロット名やウェハ番号、レシピ名、レシピステップなどである。
本実施形態の製造システムは、CVD法により物質膜を形成するための半導体製造装置1と、ケーブル3を介して半導体製造装置1に接続され、シリアル通信データを収集するシリアルデータ収集装置2と、ケーブル5を介して半導体製造装置1に接続され、例えば周期1〜10Hz(可変)でアナログデータを収集するアナログデータ収集装置4と、シリアル通信が可能なケーブル6を介してシリアルデータ収集装置2に接続されるとともに、アナログデータを通信可能なケーブル8を介してアナログデータ収集装置4に接続されるデータ1次整理装置7とを含んでいる。
ここで、半導体製造装置1は、例えば図9に示すようなCVD装置であり、成膜を行なうための反応室133と、反応室133内のガスを排気するためのガス排気ライン136と、反応室133内の圧力をモニタリングする圧力計148と、原料ガスを反応室133に導入するラインためのガス導入ライン134と、還元ガスを反応室133に導入するためのガス導入ライン135と、ガス導入ライン134に接続され、原料ガスの流量を調節するためのMFC(マスフローコントローラ)140及びバルブ141と、ガス導入ライン135に接続され、還元ガスの流量を調節するためのMFC142及びバルブ143と、原料ガスや還元ガスを反応室133内に噴出させるためのシャワーヘッド144と、反応室133内に配置され、半導体基板147を設置するためのステージ145と、膜の形成時に半導体基板147を加熱するためのヒーター146と、ガス排気調整手段137を介してガス排気ライン136に接続されたガス排気手段138と、ガス排気手段138に接続された除外装置139とを有している。なお、本発明の方法は、常圧CVD、減圧CVD、プラズマCVDなどのいずれでも用いられる。シリアルデータ収集装置2、アナログデータ収集装置4、データ1次整理装置7は、半導体製造装置1の外部に接続されていてもよいし、半導体製造装置1内に組み込まれていてもよい。
以上のような構成により、半導体製造装置の製造状況についてのシリアルデータとアナログデータの両データが取得でき、半導体装置の膜形成プロセスを細部に渡ってモニタリングすることが可能になる。シリアルデータ(デジタル)として、処理中のプロセス中の圧力、ガス流量、処理時間などの情報が約1secごとに得られ、アナログデータとして、先述のデータの中より特定のデータのみ(例えばガス流量など)を1〜10Hzで得ることができる。本実施形態の製造システムでは、シリアルデータ収集装置2及びアナログデータ収集装置4が少なくとも原料ガスと還元ガスの流量変化のデータを収集し、データ1次整理装置7が、これらのガスの流量をモニタリングすることを特徴としている。これらの詳細なデータは従来では敢えて取得されておらず、また、これらのデータをモニタリングすることも従来は行われていなかった。
図2は、膜の形成時に、本実施形態の製造システムが検出する、半導体製造装置でのガス流量変化の代表的な波形を示す図である。同図において、領域Mは、原料ガスAの流量が、流量L5から設定流量L1に到達するまでの時間を表している。また、領域Nは、還元ガスBの流量が、流量L6から設定流量L3へ到達するまでの時間を表している。なお、ここでの設定流量とは、膜形成時の反応室133に供給されるべくあらかじめ設定された流量のことである。
本実施形態の製造システムでは、領域M、Nなど、膜形成時に供給される原料ガス及び還元ガスが設定流量に達するまでの変化時間をモニタリングすることで、従来よりもより詳細にMFCの応答性を常時モニタリングすることができる。また、必要に応じて、この領域にエラーバンドを設定することでMFCの異常による流量エラーを従来よりも早期に発見することができる。この他にも、原料ガス流量の立ち上がり時間が領域Mより一定値以上小さい、あるいは一定値以上大きい時にエラー表示する、還元ガス流量の立ち上がり時間が領域Nより一定値以上小さい、あるいは一定値以上大きい時にエラー表示する、ことなどを行なっても流量エラーを早期に発見することができる。このため、CVD膜の形成不良、あるいは埋め込み不良の発生を抑制することができ、半導体装置の歩留まりの向上と、半導体装置の製造コストの低減とを図ることができる。
なお、本実施形態のモニタリング方法は、半導体製造装置で形成する膜がタングステンである場合の他、金属などの導電体やシリコン酸化物などの絶縁体、SiCやSiGeなどの半導体である場合などに用いても有効である。
また、モニタリングの対象は、ガスの流量だけに限らず、CVD装置で監視される基板の温度変化、反応室の圧力変化、消費電力の変化などであってもよい。すなわち、製造装置において、第1のパラメータAが第1の状態L5から予め設定された第2の状態L1に達するまでの時間(領域M)と、第2のパラメータBが第3の状態L6から予め設定された第4の状態L3に達するまでの時間(領域N)とが設定範囲から外れているか否かをモニタリング(監視)しても、製造装置の異常を早期に検出することが可能となる。また、以後の実施形態でもモニタリングの対象はガスの流量に限らない。例えば、2つの周波数の高周波電力に対しても同様の方法でモニタリングすることができる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造システムが検出する、半導体製造装置でのガス流量変化の代表的な波形を示す図である。本実施形態の製造システムは、図1に示す第1の実施形態と同様の構成を有しているが、ガスの流量変化についてのデータのモニタリング方法に特徴がある。
すなわち、図3に示すように、本実施形態のモニタリング方法では、原料ガスAが予め設定された流量L1に到達したと認識させる流量しきい値L2と、その流量しきい値L2を連続して超える時間範囲Xとを設定することにより、設定流量L1への立ち上がり時刻T1を認識することができる。ここで、各しきい値は、設定流量の90%とし、時間範囲X=3秒とする。一般的に、ガス流量が設定値に対して安定状態に入るまでの時間が3秒であるので、このように設定することで、安定領域に入るまでの時間を正確に認識することができる。
これと同様に、還元ガスBが予め設定された流量L3に到達したと認識させる流量しきい値L4と、その流量しきい値L4を連続して超える時間範囲Yとを設定することにより、設定流量L3への立ち上がり時刻T2を認識することができる。しきい値L4についても設定値の90%ととし、時間範囲Yは3秒とする。なお、図3に示すように、時間範囲Xは、正常動作時の半導体製造装置において、原料ガスの流量がしきい値L2から設定流量L1に到達する時間以下とし、時間範囲Yは、還元ガスの流量がしきい値L4から設定流量L3に到達する時間以下とする。
この流量しきい値L2、L4と時間範囲X、Yを、例えば図1に示すデータ1次整理装置内のメモリ、または半導体製造装置内のメモリに予め書き込んでおけば、データ1次整理装置が原料ガスAの設定流量L1への立ち上がり時刻T1、及び還元ガスBの設定流量L3への立ち上がり時刻T2をそれぞれ認識することができる。
本実施形態のモニタリング方法では、立ち上がり時刻T1、立ち上がり時刻T2を用いることで原料ガスAと還元ガスBの導入タイミングを抽出することができる。従って、原料ガスAを導入するステップの開始時刻Hと立ち上がり時刻T1より原料ガスAの設定流量L1到達までの所要時間T3を仮想センサーとして表示(図3の波形9)させ、モニタリングすることができる。ここで、所要時間についての仮想センサーは、データ1次整理装置内で仮想物として存在するものであるが、表示部などで視覚化することが可能である。
また、還元ガスBを導入するステップの開始時刻Iと立ち上がり時刻T2より、還元ガスBの設定流量L3に到達するまでの所要時間T4を仮想センサーとして表示(図3の波形10)、モニタリングすることができる。なお、所要時間T3、所要時間T4は以下の式で求める。
(原料ガス立ち上がり所要時間T3)=(原料ガス立ち上がり時刻T1)−(原料ガス導入ステップ開始時刻H)・・・・・・・(1)
(還元ガス立ち上がり所要時間T4)=(還元ガス立ち上がり時間T2)―(還元ガス導入ステップ開始時刻I)・・・・・・・(2)
所要時間T3、所要時間T4はガス立ち上がり後、処理されている半導体基板が変更するまで表示され、処理半導体基板が変更された時点(図3に示す時間F)で所要時間T3、所要時間T4はゼロにリセットされる。必要に応じてこのセンサーに管理幅を設け、アラームをかけることもできる。
これにより、MFCの性能劣化あるいは異常によるガス設定流量への立ち上がり異常を従来よりも早期に発見することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態として、図1に示すモニタリングシステムを用いた半導体製造装置のモニタリング方法の流れについて説明する。
図4は、原料ガスAおよび還元ガスBの立ち上がり時刻T1、立ち上がり時刻T2を用いて立ち上がり時間差ΔTを算出するための手順を示すフローチャート図である。
まず、図4に示すステップ(step)1では、半導体製造装置にて基板処理が行われるごとにデータを収集する。すなわち、データ収集は、半導体基板単位で実行する。
次に、step2では、半導体製造装置に対象となるレシピが存在するか否かを判定する。対象となるレシピが存在すればstep3に進み、存在しなければstep4に進む。なお、本ステップ及び以下のステップは、データ1次整理装置が行なう。
次に、step3では、半導体製造装置に対象レシピが存在した場合、予めレシピごとに設定されている原料ガスAの立ち上がりしきい値と還元ガスBの立ち上がりしきい値とを読み込む。
次に、step4では、半導体製造装置に対象レシピが存在しない場合、原料ガス、還元ガスの両流量設定値の最大値を設定するようにし、原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時間差を算出しない。
次に、step5では、原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時刻が、本実施形態の方法の適用範囲内であるか否かを判定する。すなわち、本ステップでは、ガス流量立ち上がり時間差算出ステップであるかどうかを判定する。本ステップで、原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時刻が本方法の適用範囲内であれば、step6に進み、適用範囲外であればstep17に進む。なお、原料ガスと還元ガスの両ガスが最初に導入されるステップ(核生成ステップ)が、この場合の時間差算出ステップの適用ステップとなる。
次に、step6で、原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時間差が有効であるか否かを判定する。ここで、「立ち上がり時間差が有効」とは、核生成ステップにおいて時間差(step16にて算出されるΔT)が一度算出された状態のことを意味している。本ステップで、両ガスの立ち上がり時間差が有効であればstep17に進み、有効でなければstep7に進む。
本ステップが無い場合、ガス流量立ち上がり時間差算出適用ステップ(核生成ステップ)の安定領域において、原料ガスあるいは還元ガスがしきい値の90%を超える変動を3秒以内に起こした場合に、時間差が再計算がされ、ガス流量立ち上がり時間差センサーが核生成ステップの最初に算出した値とは異なる値を核生成ステップ途中から表示することになる。本ステップは、このような再計算をさせないために設定されている。
次に、step7では、原料ガスAの立ち上がり時刻が有効であるか否かを判定する。そして、原料ガスAの立ち上がり時刻が有効であればstep11に進み、有効でなければstep8へと進む。半導体基板の処理中、図4のフローが繰り返し行われるため、サイクル中、step10で立ち上がり時間が認識されているかどうかが本ステップで判定される。
次に、step8では、原料ガスAの流量がX秒間連続してしきい値L2を超えるか否かを判定する。原料ガスAの流量がX秒間連続してしきい値L2を超える場合にはstep9に進み、超えない場合にはstep11に進む。
次いで、step9では、X秒前の原料ガスAの流量と現時刻の原料ガスAの流量とを比較する。本ステップで、X秒前の原料ガスAの流量が流量しきい値L2より小さい値である場合には、step10に進む。これに対し、X秒前の原料ガスAの流量が流量しきい値L2以上の値である場合、step11に進む。
step10では、step9においてX秒前の原料ガスAの流量が流量しきい値L2より小さい値である場合、現時刻を原料ガスAの立ち上がり時刻T1とする。本ステップにより、原料ガスAの立ち上がり時刻Aが設定できる。
次に、step11では、還元ガスBの立ち上がり時刻が有効か否かの判定を行なう。本ステップにおいて、還元ガスBの立ち上がり時刻が有効である場合にはstep15に進み、有効でない場合にはstep12に進む。本ステップでは、step14での立ち上がり時間が既に認識されているか否かを判断する。
次いで、step12では、Y秒前の還元ガスBがY秒間連続してしきい値L4を超えるか否かの判定を行なう。Y秒前の還元ガスBがY秒間連続してしきい値L4を超えた場合にはstep13に進み、超えない場合にはstep15に進む。
次に、step13では、Y秒前の還元ガスBの流量と現時刻の還元ガスBとの流量を比較する。すなわち、Y秒前の還元ガスBの流量がしきい値L4より小さければstep14に進み、小さくなければstep15に進む。
続いて、step14では、step13にてY秒前の流量が現時刻の還元ガスBの流量より小さい場合、現時刻を還元ガスBの立ち上がり時刻T2とする。
次に、step15では、step10で求めた原料ガスAの立ち上がり時刻T1あるいはstep14で求めた還元ガスBの立ち上がり時刻T2が有効であるか否かの判定を行なう。ここでは、step10あるいはstep14で両ガスとも立ち上がり時間が認識されていれば「有効」、片方のガスのみ立ち上がり時間が認識されていたり、両ガスとも立ち上がり時間が認識されていなければ「無効」と判定する。
原料ガスAの立ち上がり時刻T1と、step14で求めた還元ガスBの立ち上がり時刻T2とが共に有効である場合、step16に進み、立ち上がり時刻T1、T2のうち少なくとも一方が有効でない場合には、step17に進む。
次に、step16では、step15にて有効であると判定された原料ガスAの立ち上がり時刻T1と還元ガスBの立ち上がり時刻T2とから立ち上がり時間差ΔTを算出する。立ち上がり時間差ΔTは式(3)によって容易に算出される。
(立ち上がり時間差ΔT)=(還元ガスB立ち上がり時刻T2)−(原料ガスA立ち上がり時刻T1)・・・・・・・(3)
次に、step17では、処理中の半導体基板番号変更の判定を行なう。この時間差ΔTは、処理されている半導体基板が変更されるまでデータ1次整理装置あるいは半導体製造装置の表示部に表示され、処理される半導体基板が変更された場合には、step18に進む。
次いで、step18では、step17にて処理中の半導体基板が変更されたと判定された場合、原料ガスAの立ち上がり時刻T1と還元ガスBの立ち上がり時刻T2、原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時間差ΔTをゼロにリセットする。
なお、step6において原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時刻が共に有効である場合は、step7〜step16までをスキップし、処理中の半導体番号が変化するまで最初に算出した原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時間差の値が変更されないものとする。
次に、図4に示す処理を行なうデータ1次整理装置7の構成を説明する。
図5は、本実施形態のデータ1次整理装置7を示すブロック図であり、図6は、第3の実施形態に係るモニタリング方法において、ガス流量の変化と時間差ΔTとを示す図である。
図5に示すように、本実施形態のデータ1次整理装置7は、シリアルデータ及びアナログデータを収集するためのデータ収集部27と、演算部26と、データ調整部28とを有している。
データ1次整理装置7内の演算部26は、図4に示す各処理を行ない、ガス流量の立ち上がり時間差ΔTを算出する。そして、データ調整部28は、演算部26が算出した時間差ΔTをデータ収集日時によってデータ調整した後、時間差ΔTを仮想センサーに表示させる(図6の波形29)。なお、データ調整部28は、収集したすべてのデータ(ガス流量、ガス圧力など)をロットデータ(処理時間、ウェハ番号など)と関連づけする。
この時間差ΔTを仮想センサーにて常時表示することにより、処理された半導体基板の原料ガスと還元ガスの立ち上がり時間差を常時モニタリングすることができる。
図7は、原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時間差ΔTを利用したモニタリング方法の一例を示す図である。同図に示すモニタリング方法は、原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時間差ΔTを用いた仮想センサーにおいて予め規格範囲Eを設定し、それを連続W秒外れた場合にアラームGを発報させる方法である。この方法において、アラームGは、次の半導体基板処理が始まる際にリセットされる。この方法により、半導体製造装置のコンピューターによって制御されるガスの供給周期が設定からズレた場合や、MFCが劣化した場合に、異常を早期に発見することができる。
よって、本実施形態のモニタリング方法を採用するCVD装置を用いれば、プラグや絶縁膜など、CVDによる膜の形成中に製造装置の異常を検出できるので、半導体装置の製造工程において、プラグの埋め込み不良や配線の接続不良などの発生を低減させることができる。また、最終検査工程を待つことなく以上を検出できるので、従来の方法に比べて資源を浪費することがなくなる。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態に係る半導体製造装置の製造システムを示す構成図である。
同図に示すように、本実施形態の製造システムは、図1に示す第1の実施形態の製造システムに、ケーブル30を介してデータ1次整理装置7に接続され、且つケーブル32を介して半導体製造装置1に接続された半導体制御装置31をさらに設けたものである。データ1次整理装置7においてデータが処理され、そのデータが一定時間連続して規格範囲E(図7参照)を外れた(超えた)場合、データ1次整理装置7はケーブル30を介して情報を半導体制御装置31に送り、半導体制御装置31は、ケーブル32を介して半導体製造装置1の動作を停止させる。
この構成により、常時装置をモニタリングすることができ、原料ガスと還元ガスの立ち上がり時間差のデータを人が監視することなく異常を検知できる。さらに、異常を検知した場合に装置を停止することができるので、不良品の生産を防止し、また生産コストの低減を図ることができる。
ここで説明したシリアルデータ収集装置2、アナログデータ収集装置4、データ1次整理装置7、及び半導体制御装置31は、半導体製造装置1の外部に設けられていてもよいし、半導体製造装置1の内部に組み込まれていてもよい。
なお、以上の説明では、原料ガス及び還元ガスがそれぞれ1種類である例を挙げたが、原料ガスや還元ガスが複数種類存在する場合でも、各ガスについて立ち上がり時刻及び立ち上がり時間差を求め、その結果から異常を検知することが可能である。
なお、本実施形態の製造システムは、半導体装置以外の電子デバイスの製造に用いることもできる。
本発明のモニタリング方法は、CVD装置など半導体製造装置のプロセス管理に有効であり、不良品の発生防止、生産ロスの削減に有効である。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造システムを示すブロック図である。 膜の形成時に、第1の実施形態の製造システムが検出する、半導体製造装置でのガス流量変化の代表的な波形を示す図である 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造システムが検出する、半導体製造装置でのガス流量変化の代表的な波形を示す図である。 第2の実施形態におけるガス流量の立ち上がり時間差の算出フローを示す図である。 本発明の第3の実施形態におけるデータ1次整理装置7を示すブロック図である。 第3の実施形態に係るモニタリング方法において、ガス流量の変化と時間差ΔTとを示す図である。 原料ガスAと還元ガスBの立ち上がり時間差ΔTを利用したモニタリング方法の一例を示す図である。 第4の実施形態に係る半導体製造装置の製造システムを示す構成図である。 CVD法による膜形成を行なう一般的な半導体製造装置の構成を示す図である。 従来のCVD法の主なプロセスフローを示す図である。 従来のモニタリング方法において得られる膜形成時のデータを示す図である。 CVD法による、正常時のコンタクトプラグあるいはビアプラグの埋め込みのメカニズムを示す図である。 図12に示すコンタクトプラグあるいはビアプラグの形成時に、埋め込み不良が発生する場合のメカニズムを示す図である。
符号の説明
1 半導体製造装置
2 シリアルデータ収集装置
3,5,6,8,30,32 ケーブル
4 アナログデータ収集装置
7 データ1次整理装置
9,10,29 波形
26 演算部
27 データ収集部
28 データ調整部
31 半導体制御装置
133 反応室
134,135 ガス導入ライン
136 ガス排気ライン
137 ガス排気調整手段
138 ガス排気手段
139 除外装置
140,142 MFC
141,143 バルブ
144 シャワーヘッド
145 ステージ
146 ヒーター
147 半導体基板
148 圧力計
E 規格範囲
G アラーム
H,I 開始時刻
L1,L3 設定流量
L2、L4 流量しきい値
L5,L6 流量
T1,T2 立ち上がり時刻
T3,T4 所要時間

Claims (18)

  1. 第1のガスと、上記第1のガスと反応して物質膜を堆積させる第2のガスとを用いて上記物質膜を形成する製造装置を、上記製造装置から得たデータを演算するデータ1次整理装置によってモニタリングするモニタリング方法であって、
    上記物質膜の形成時に、上記製造装置の第1のパラメータが第1の状態から予め設定された第2の状態に達するまでの時間が第1の設定範囲から外れているか否かを監視するステップ(a)と、
    上記物質膜の形成時に、上記製造装置の第2のパラメータが第3の状態から予め設定された第4の状態に達するまでの時間が第2の設定範囲から外れているか否かを監視するステップ(b)と
    を含んでいる、モニタリング方法。
  2. 請求項1に記載のモニタリング方法において、
    上記製造装置が正常動作する場合の上記物質膜の形成時に、上記第1のパラメータが、あらかじめ設定された第1のしきい値に達してから上記第2の状態になるまでに要する時間以下の時間をXとし、上記第2のパラメータが、あらかじめ設定された第2のしきい値に達してから上記第4の状態になるまでに要する時間以下の時間をYとすると、
    上記第1のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Xの間連続して超えた場合には、上記第1のパラメータが上記第2の状態に達したものと上記データ1次整理装置が認識するステップ(c)と、
    上記第2のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Yの間連続して超えた場合には、上記第2のパラメータが上記第4の状態に達したものと上記データ1次整理装置が認識するステップ(d)と
    をさらに含んでいる、モニタリング方法。
  3. 請求項1または2に記載のモニタリング方法において、
    上記第1のパラメータと上記第2のパラメータとを用いて上記データ1次整理装置が演算した結果から、一定範囲の時間を仮想センサーとして上記物質膜の形成時に設定するステップ(e)をさらに含んでいる、モニタリング方法。
  4. 請求項3に記載のモニタリング方法において、
    上記第1のパラメータと上記第2のパラメータの測定値を基に上記データ1次整理装置が算出する値が上記仮想センサーに示す一定範囲から外れた場合、製造装置による処理を停止させる、モニタリング方法。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載のモニタリング方法において、
    上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、
    上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量である、モニタリング方法。
  6. 請求項3または4に記載のモニタリング方法において、
    上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、
    上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量であり、
    上記データ1次整理装置は、上記第1のガスと上記第2のガスの立ち上がり時間差を演算する、モニタリング方法。
  7. 第1のガスと、上記第1のガスと反応して物質膜を堆積させる第2のガスとを用いて上記物質膜を形成する製造装置であって、
    製造状況についてのシリアルデータを収集するシリアルデータ収集装置と、
    製造状況についてのアナログデータを収集するアナログデータ収集装置と、
    上記シリアルデータ収集装置を介して得た上記シリアルデータと、上記アナログデータ収集装置を介して得た上記アナログデータとから、第1のパラメータが第1の状態から予め設定された第2の状態まで変化する時間と、第2のパラメータが第3の状態から予め設定された第4の状態まで変化する時間とをモニタリングするデータ1次整理装置と
    を備えている、製造装置。
  8. 請求項7に記載の製造装置において、
    上記物質膜の形成が正常に行われる場合に、上記第1のパラメータが、あらかじめ設定された第1のしきい値に達してから上記第2の状態になるまでに要する時間以下の時間をXとし、上記第2のパラメータが、あらかじめ設定された第2のしきい値に達してから上記第4の状態になるまでに要する時間以下の時間をYとすると、
    上記データ1次整理装置は、上記第1のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Xの間連続して超えた場合に、上記第1のパラメータが上記第2の状態に達したものと認識し、且つ、上記第2のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Yの間連続して超えた場合には、上記第2のパラメータが上記第4の状態に達したものと認識する、製造装置。
  9. 請求項7または8に記載の製造装置において、
    上記データ1次整理装置は、上記物質膜の形成時に、上記第1のパラメータと上記第2のパラメータとを用いた演算結果から、一定範囲の時間を仮想センサーとして設定する、製造装置。
  10. 請求項9に記載の製造装置において、
    上記データ1次整理装置に接続され、上記第1のパラメータと上記第2のパラメータの測定値を基に上記データ1次整理装置が算出する値が上記仮想センサーに示す一定範囲から外れた場合、上記物質膜の形成を停止させる制御装置をさらに備えている、製造装置。
  11. 請求項7〜10のうちいずれか1つに記載の製造装置において、
    上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、
    上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量である、製造装置。
  12. 請求項9または10に記載の製造装置において、
    上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、
    上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量であり、
    上記データ1次整理装置は、上記第1のガスと上記第2のガスの立ち上がり時間差を演算する、製造装置。
  13. 第1のガスと、上記第1のガスと反応して物質膜を堆積させる第2のガスとを用いて上記物質膜を形成する製造装置と、
    上記製造装置に接続され、製造状況についてのシリアルデータを収集するシリアルデータ収集装置と、
    上記製造装置に接続され、製造状況についてのアナログデータを収集するアナログデータ収集装置と、
    上記シリアルデータ収集装置を介して得た上記シリアルデータと、上記アナログデータ収集装置を介して得た上記アナログデータとから、第1のパラメータが第1の状態から予め設定された第2の状態まで変化する時間と、第2のパラメータが第3の状態から予め設定された第4の状態まで変化する時間とをモニタリングするデータ1次整理装置と
    を備えている、製造システム。
  14. 請求項13に記載の製造システムにおいて、
    上記物質膜の形成が正常に行われる場合に、上記第1のパラメータが、あらかじめ設定された第1のしきい値に達してから上記第2の状態になるまでに要する時間以下の時間をXとし、上記第2のパラメータが、あらかじめ設定された第2のしきい値に達してから上記第4の状態になるまでに要する時間以下の時間をYとすると、
    上記データ1次整理装置は、上記第1のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Xの間連続して超えた場合に、上記第1のパラメータが上記第2の状態に達したものと認識し、且つ、上記第2のパラメータが予め設定されたしきい値を上記時間Yの間連続して超えた場合には、上記第2のパラメータが上記第4の状態に達したものと認識する、製造システム。
  15. 請求項13または14に記載の製造システムにおいて、
    上記データ1次整理装置は、上記物質膜の形成時に、上記第1のパラメータと上記第2のパラメータとを用いた演算結果から、一定範囲の時間を仮想センサーとして設定する、製造システム。
  16. 請求項15に記載の製造システムおいて、
    上記データ1次整理装置に接続され、上記第1のパラメータと上記第2のパラメータの測定値を基に上記データ1次整理装置が算出する値が上記仮想センサーに示す一定範囲から外れた場合、上記物質膜の形成を停止させる制御装置をさらに備えている、製造システム。
  17. 請求項13〜16のうちいずれか1つに記載の製造システムにおいて、
    上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、
    上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量である、製造システム。
  18. 請求項15または16に記載の製造システムにおいて、
    上記第1のパラメータは上記第1のガスの流量であり、
    上記第2のパラメータは上記第2のガスの流量であり、
    上記データ1次整理装置は、上記第1のガスと上記第2のガスの立ち上がり時間差を演算する、製造システム。
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