JP2005307127A - 減衰性塗料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 減衰性能を容易に向上することができる減衰性塗料を提供する。
【解決手段】 減衰性塗料は、塗膜を形成する高分子母材と同高分子母材の双極子モーメント量を増大させる活性成分とを含有している。減衰性塗料は、高分子母材の原料となる単量体に活性成分を配合し、単量体を重合して得られる。単量体は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸及びメタアクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、振動エネルギー、衝撃エネルギー等のエネルギーを減衰する減衰性能を有する減衰性塗料に関するものである。さらに詳しくは、例えば制振塗料、衝撃吸収塗料として、自動車、内装材、建材、家電機器等に適用される減衰性塗料に関するものである。
従来より、この種の減衰性塗料としては、母材にその双極子モーメント量を増大させる活性成分を配合したものが知られている(特許文献1〜3参照)。この減衰性塗料では、活性成分の配合によって、減衰性塗料から形成される塗膜の損失正接(tanδ)の値が向上されている。この種の減衰性塗料では、塗膜における損失正接の値が高いほど、振動エネルギー吸収性能、衝撃エネルギー吸収性能等の減衰性能が高まることが知られている。
特許第3318593号公報 国際公開第99/28394号パンフレット 国際公開第01/040391号パンフレット
最近では、減衰性塗料が適用される適用物(家電製品、自動車等)においては、軽量化を図るため、塗膜の薄膜化が検討されている。そのため、一層高い減衰性能を有する塗膜が得られる減衰性塗料が望まれている。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、減衰性能を容易に向上することができる減衰性塗料を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の減衰性塗料は、塗膜を形成する高分子母材と、該高分子母材の双極子モーメント量を増大させる活性成分とを含有してなる減衰性塗料であって、
前記高分子母材の原料となる単量体に前記活性成分を配合し、該単量体を重合して得られることを要旨とする。
請求項2に記載の発明の減衰性塗料では、請求項1に記載の発明において、前記単量体は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸及びメタアクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種を含有してなることを要旨とする。
請求項3に記載の発明の減衰性塗料では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記活性成分は、ベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物及びジフェニルアクリレート基を有する化合物から選ばれる少なくとも一種であることを要旨とする。
本発明の減衰性塗料によれば、減衰性能を容易に向上することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を詳細に説明する。
本実施形態における減衰性塗料は、高分子母材と高分子母材の双極子モーメント量を増大させる活性成分とを含有する。この減衰性塗料は、高分子母材の原料となる単量体に活性成分を配合し、単量体を重合して得られるものである。
単量体とは、重合反応によって重合体を合成する場合の原料となる物質をいう。単量体の具体例としては、メタアクリル酸、メタアクリル酸エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、スチレン、イソシアネートとポリオール、フェノールとホルムアルデヒド、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、ビスフェノールAとエピクロロヒドリン、エチレングリコールとテレフタル酸、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。メタアクリル酸エステル及びアクリル酸エステルとしては、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、2−エチルヘキシルエステル、エトキシエチルエステル等が挙げられる。
ポリオールは、1分子中に活性水素基(−OH,−NH2)を2個以上持つ化合物であって、具体例としては、多価アルコール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等が挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール等が挙げられる。イソシアネートは1分子中にイソシアネート基を2個以上持つ化合物であって、具体例としてはトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等が挙げられる。
これらの単量体は単独で使用してもよく、共重合が可能であれば複数種を組み合わせて使用してもよい。単量体は、減衰性能を向上することが容易であるという観点から、好ましくはアクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸及びメタアクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましく、メタアクリル酸メチル及びアクリル酸2−エチルヘキシルを含有することがより好ましい。
単量体の重合反応は、付加重合、開環重合、重縮合、重付加等に分類される。重合様式は、溶液重合、液相塊状重合、気相重合、固相重合、乳化重合、懸濁重合、分散重合等に分類される。重合反応機構としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等に分類される。これらの重合反応は単量体の種類に応じて適宜選択される。特に、単量体としてアクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸及びメタアクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種を使用する場合、減衰性能を向上することが容易であるという観点から、乳化重合が好ましい。単量体を乳化重合させる際には、連鎖移動剤、重合開始剤、乳化剤等を適宜使用することができる。連鎖移動剤は、得られる重合体の分子量を調整し、分子量分布を狭くするために配合することが好ましく、その具体例としては1−ドデシルメルカプタン等のイオウ系化合物が挙げられる。連鎖移動剤の配合量は、単量体100重量部に対して好ましくは0.1〜5重量部である。連鎖移動剤の配合量が0.1重量部未満である場合、分子量分布が広くなり易く、塗膜強度等の塗膜の性能が低下するおそれがある。一方、5重量部を超えて配合しても、それ以上の分子量調整効果が得られず、不経済となるおそれがある。重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。重合開始剤の配合量は、単量体100重量部に対して好ましくは0.5〜2重量部である。重合開始剤の配合量が0.5重量部未満であると、塗膜の強度が十分に得られないおそれがある。一方、2重量部を超えると、塗膜の形成に不具合が生じるおそれがある。また、反応液の安定性を向上させ、重合反応を促進する必要がある場合には、乳化剤を配合することが可能である。乳化剤としては、ノニオン系乳化剤、アニオン系乳化剤等が挙げられる。乳化剤の配合量は、単量体100重量部に対して0.01〜10重量部である。乳化重合させる場合の分散媒は、水の他、水とアルコールとの混合物が使用される。アルコールとしては、メタノール、エタノール等が使用することが可能である。
活性成分としては、ベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物及びジフェニルアクリレート基を有する化合物、ベンゾフェノン基を有する化合物等が知られている。ベンゾチアジル基を有する化合物としては、N,N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスルフィド(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−t−ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BBS)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(OBS)、N,N−ジイソプロピルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(DPBS)等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール基を有する化合物としては、ベンゼン環にアゾール基が結合したベンゾトリアゾールを母核とし、これにフェニル基が結合したものであって、2−[2′−ハイドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラハイドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール(2HPMMB)、2−(2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−(2′−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(2HBMPCB)、2−(2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(2HDBPCB)、2−(2′−ハイドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(2HOPB)等が挙げられる。
ジフェニルアクリレート基を有する化合物としては、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(ECDPA)、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(OCDPA)等が挙げられる。ベンゾフェノン基を有する化合物としては、2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(HMBP)、2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォニックアシド(HMBPS)等が挙げられる。
これらの活性成分の中でも、母材中の双極子モーメント量を増大させる作用に優れることから、好ましくはベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物及びジフェニルアクリレート基を有する化合物から選ばれる少なくとも一種、より好ましくはベンゾチアジル基を有する化合物、さらに好ましくはDCHBSAである。特に、単量体としてアクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸及びメタアクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種を使用する場合、活性成分としてDCHBSAを選択すると、単量体に対する活性成分の溶解性が良好となり、減衰性能を一層高めることができる。
活性成分の配合量は、単量体100重量部に対して、好ましくは1〜60重量部、より好ましくは2〜55重量部、さらに好ましくは3〜50重量部である。この配合量が1重量部未満であると、減衰性能を十分に向上することが困難となるおそれがある。一方、60重量部を超えると、塗膜の強度が十分に得られないおそれがある。
単量体を重合して得られる高分子母材は、減衰性塗料中において塗膜を形成する成分となる。高分子母材としては、合成樹脂、ゴム等が挙げられる。合成樹脂としては、アクリル系樹脂、アクリル/スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル/アクリル系樹脂、エチレン/酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、これらの共重合樹脂や変性樹脂等が挙げられる。ゴムとしては、アクリロニトリル/ブタジエン共重合ゴム、スチレン/ブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等の合成ゴムの他、天然ゴム等が挙げられる。これらの高分子母材の中でも、高い減衰性能を発揮させることができることから、アクリル系樹脂及びアクリル/スチレン系樹脂から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。アクリル系樹脂としては、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸及びメタアクリル酸エステルの単独重合体、及びこれらの共重合体が挙げられる。これらのアクリル系樹脂の中でも、活性成分との相溶性が良好であって、一層高い減衰性能を発揮させることができることから、メタアクリル酸メチル/アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体が好ましい。
この減衰性塗料には、その他の成分として、充填剤、ゲル化剤、発泡剤、発泡助剤、分散剤、粘度調整剤、増粘剤、流動改良剤、消泡剤、造膜助剤、沈降防止剤等を必要に応じて配合することが可能である。減衰性塗料には、減衰性能をさらに向上させるために充填剤を配合することが好ましく、その充填剤としては、マイカ、タルク、クレー、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、シリカ、珪藻土、ゼオライト、フェライト、カーボン等が挙げられる。ゲル化剤は、有機ゲル化剤と無機ゲル化剤とに分類され、有機ゲル化剤としてはでんぷん、でんぷん誘導体等が挙げられ、無機ゲル化剤としては硝酸アンモニウム、硝酸カルシウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化アンモニウム等が挙げられる。
この減衰性塗料の減衰性能は、動的粘弾性測定から算出される損失正接(tanδ)のピーク値によって確認され、損失正接が高いほど優れた減衰性能を発揮することができる。
この減衰性塗料は単量体に活性成分を配合し、単量体を重合して得られる。単量体を乳化重合する場合、分散媒に乳化剤を配合し、分散媒と乳化剤とを混合して乳化用溶液を調製する。この乳化用溶液に、単量体に活性成分を溶解した単量体/活性成分溶液を加え、攪拌することにより、第1乳化処理を行う。得られた第1乳化液に連鎖移動剤及び反応開始剤を添加し、さらに攪拌することにより反応液を調製する。別途準備した分散媒を反応温度まで加熱し、攪拌しながらその分散媒に反応液を滴下することにより第2乳化処理を行う。得られた第2乳化液を反応温度に維持しながら、所定時間攪拌することにより、単量体の重合反応を進行させる。所定時間経過後の第2乳化液を冷却し、中和処理を行うことにより、減衰性塗料が得られる。
この減衰性塗料を使用するには、減衰性塗料を適用箇所に塗布した後、減衰性塗料を乾燥させることにより、塗膜を形成させる。この塗布には、エアスプレーガン、エアレススプレーガン、刷毛塗り等の塗布手段を用いることが可能である。
この減衰性塗料は、振動エネルギーを吸収する制振塗料として、例えば自動車、内装材、建材、家電機器等に適用され、モータ等の被制振箇所に適用することができる。また、この減衰性塗料は、衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収塗料として、例えば靴、グローブ、各種防具、グリップ、ヘッドギア等のスポーツ用品、ギプス、マット、サポーター等の医療用品、壁材、床材、フェンス等の建材、各種緩衝材、各種内装材等に適用することができる。
さて、この減衰性塗料は単量体に活性成分を配合し、単量体を重合して得られる。高分子母材の原料となる単量体に活性成分を配合しているため、単量体と活性成分との相互作用が得られ、単量体が重合して得られる高分子母材の分子鎖と活性成分との相互作用を強めることができると推測される。得られた減衰性塗料を適用箇所に塗布することにより、適用箇所に塗膜が形成される。このとき、高分子母材の分子鎖と活性成分との相互作用によって、エネルギー変換性能が向上されると推測される。
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ この実施形態の減衰性塗料では、高分子母材の原料となる単量体に活性成分を配合し、同単量体を重合して得られるため、高分子母材の分子鎖と活性成分との相互作用を強めることができると推測される。従って、減衰性能を容易に向上することができる。また、高い減衰性能が発揮されることから、塗膜を薄く形成することが可能となり、適用物の軽量化を図ることができる。
・ 単量体は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸及びメタアクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましい。このように構成した場合、高分子母材の分子鎖と活性成分との相互作用を一層強めることができると推測され、高い減衰性能を発揮させることができる。特に、単量体としてメタアクリル酸メチル及びアクリル酸2−エチルヘキシルの混合物を使用するとともに、活性成分としてDCHBSAを選択すると、一層高い減衰性能が発揮される。
・ 活性成分はベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物及びジフェニルアクリレート基を有する化合物から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。これらの成分は、双極子モーメント量を増大させる作用に優れている。従って、非晶化処理を施すことによって、一層高い減衰性能を発揮させることができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
単量体としてメタアクリル酸メチル37重量部及びアクリル酸2−エチルヘキシル63重量部を混合した混合物100重量部に対して、活性成分としてのDCHBSA10重量部を配合し、単量体に活性成分を溶解することにより、単量体/活性成分溶液を調製した。以下、配合成分の重量部は単量体100重量部に対する重量部をいう。水60重量部に乳化剤としてのポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール混合物2重量部を配合し、混合することにより、乳化用溶液を調製した。この乳化用溶液に単量体/活性成分溶液を加えた後、攪拌することにより、第1乳化処理を行った。第1乳化処理によって得られた第1乳化液に連鎖移動剤としての1−ドデシルメルカプタン0.5重量部及び重合開始剤1重量部を加えた後、攪拌することにより、反応液を調製した。攪拌装置、滴下ロート、環流管、加熱装置等を備えた反応容器に水60重量部を入れ、73℃まで加熱してその温度に維持した。攪拌しながら反応容器に反応液を滴下することにより、第2乳化処理を行った。反応液の滴下時間は、滴下開始から滴下完了まで1.5時間に設定した。続いて、第2乳化処理によって得られた第2乳化液を攪拌状態で2.5時間放置することにより、重合反応を進行させた。反応容器を室温まで冷却することにより、重合反応を停止させた後、中和処理を行うことにより、減衰性塗料を得た。
(比較例1)
活性成分を配合せずに、実施例1と同様にして単量体を重合し、アクリル系樹脂エマルジョンを得た。アクリル系エマルジョンにDCHBSA10重量部を配合し、減衰性塗料を調製した。
(動的粘弾性の測定)
各例の減衰性塗料を鋼板(厚さ1mm)に塗布した後、常温(約25℃)で乾燥することにより塗膜を形成したものを試験片とした。動的粘弾性測定装置(RSA−II:レオメトリック社製)を用いて各例の試験片を加振しながら連続的に昇温した際の損失正接(tanδ)を測定した。測定条件は、加振の周波数10Hz、測定温度範囲−60℃〜+60℃、昇温速度5℃/分とした。
実施例1から得られる試験片の損失正接のピーク値は2.1、損失正接のピーク温度は9℃であった。これに対し、比較例1から得られる試験片の損失正接のピーク値は1.9、損失正接のピーク温度は13℃であった。これらの結果から、実施例1の損失正接のピーク値は比較例1の損失正接のピーク値に対して、10%向上していることがわかる。

Claims (3)

  1. 塗膜を形成する高分子母材と、該高分子母材の双極子モーメント量を増大させる活性成分とを含有してなる減衰性塗料であって、
    前記高分子母材の原料となる単量体に前記活性成分を配合し、該単量体を重合して得られることを特徴とする減衰性塗料。
  2. 前記単量体は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸及びメタアクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種を含有してなる請求項1に記載の減衰性塗料。
  3. 前記活性成分は、ベンゾチアジル基を有する化合物、ベンゾトリアゾール基を有する化合物及びジフェニルアクリレート基を有する化合物から選ばれる少なくとも一種である請求項1又は請求項2に記載の減衰性塗料。
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WO2007110989A1 (ja) * 2006-03-27 2007-10-04 Cci Corporation 減衰性塗料
JP2013122046A (ja) * 2011-11-08 2013-06-20 Nippon Shokubai Co Ltd 制振材用樹脂組成物

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