JP2005307090A - 油中摺動材用樹脂組成物、油中摺動材およびシールリング - Google Patents
油中摺動材用樹脂組成物、油中摺動材およびシールリング Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 油中において低い摩擦係数と優れた耐摩耗性などを有する油中樹脂組成物および該油中樹脂組成物を成形して得られる油中摺動材を提供する、特に該油中摺動材が油圧機構部に使用されるシールリングであって、その組み込み時に大きな歪みの発生する合口対向部の内径側にゲート部を有しても組み込み時に破損することがない十分な柔軟性と、要求される高い耐摩耗性を有するシールリングを提供する。
【解決手段】 ポリエーテルケトン系樹脂に、球状でかつ主構成元素が炭素からなる球状炭素材を配合した油中樹脂組成物を射出成形して得られるシールリングであって、上記球状炭素材の真比重が 1.3 以上 2.0 未満であり、上記球状炭素材の配合量V(容量%)が、球状炭素材の平均粒径をd(μm)として、下記式(1)で示される範囲である。
【数1】
【選択図】図2
【解決手段】 ポリエーテルケトン系樹脂に、球状でかつ主構成元素が炭素からなる球状炭素材を配合した油中樹脂組成物を射出成形して得られるシールリングであって、上記球状炭素材の真比重が 1.3 以上 2.0 未満であり、上記球状炭素材の配合量V(容量%)が、球状炭素材の平均粒径をd(μm)として、下記式(1)で示される範囲である。
【数1】
【選択図】図2
Description
本発明は、油中において低い摩擦係数と優れた耐摩耗性などを有する油中樹脂組成物、該油中樹脂組成物を成形して得られる油中摺動材およびシールリングに関する。
現在、AT、CVTなどでは作動油を密封するためのオイルシールリングとして、ポリエーテルケトン系樹脂などに、炭素繊維などの補強材や、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂などの固体潤滑材を配合した材料をリング状に射出成形したものが多用されている(特許文献1、特許文献2参照)。このようなリングは一部分でカットされた合口を有しており、回転軸などへの組み込み時には該合口を拡張して装着される。その際、合口のリング上での対向部周辺に歪みが発生し応力集中が起こる。このため、該対向部付近に射出成形のゲートが存在すると、ゲート部周辺で上記補強材として配合した炭素繊維などの繊維配向方向が、歪みによる亀裂の発生方向と平行になるため十分な補強効果が得られず、組み込み時にゲート痕を起点としてシールリングが折損するという問題がある。特に近年では機構の小型化などに伴いリング内径が小径化する傾向にあり、上記折損が起こりやすくなっている。
一般にポリエーテルケトン系樹脂は、耐熱性、機械的特性、自己潤滑性に優れ、また柔軟性にも優れる結晶性の熱可塑性樹脂として知られているが、上記問題はシールリングに求められる高度な耐摩耗性付与のために添加される炭素繊維などの無機系補強材によって、組成物の柔軟性が著しく低下することに起因している。
このような問題を解決するために、ゲート位置を合口対向部からずらして成形する金型構造などの成形加工技術に基づく解決策(特許文献3、特許文献4参照)が提案されているが、これらの方法ではゲート部の左右で樹脂の流動長および充填量が異なるために、流動長の短い側で過充填によるバリの発生などの問題が生じ、また流動長の長い側では充填不良が起こりやすいなどの問題があり十分な解決案ではなかった。
特開2000−327903号公報
特開2001−49111号公報
特開平8−233110号公報
特開平9−42455号公報
このような問題を解決するために、ゲート位置を合口対向部からずらして成形する金型構造などの成形加工技術に基づく解決策(特許文献3、特許文献4参照)が提案されているが、これらの方法ではゲート部の左右で樹脂の流動長および充填量が異なるために、流動長の短い側で過充填によるバリの発生などの問題が生じ、また流動長の長い側では充填不良が起こりやすいなどの問題があり十分な解決案ではなかった。
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、油中において低い摩擦係数と優れた耐摩耗性などを有する油中樹脂組成物および該油中樹脂組成物を成形して得られる油中摺動材を提供する、特に該油中摺動材が油圧機構部に使用されるシールリングであって、その組み込み時に大きな歪みの発生する合口対向部の内径側にゲート部を有しても組み込み時に破損することがない十分な柔軟性と、要求される高い耐摩耗性を有するシールリングを提供することを目的とする。
本発明の油中摺動材用樹脂組成物は、ポリエーテルケトン系樹脂に、球状でかつ主構成元素が炭素からなる球状炭素材を配合したことを特徴とする。
また、上記球状炭素材の真比重が 1.3 以上 2.0 未満であることを特徴とする。
また、上記球状炭素材の配合量V(容量%)が、球状炭素材の平均粒径をd(μm)として、下記式(1)で示される範囲であることを特徴とする。
また、上記球状炭素材の真比重が 1.3 以上 2.0 未満であることを特徴とする。
また、上記球状炭素材の配合量V(容量%)が、球状炭素材の平均粒径をd(μm)として、下記式(1)で示される範囲であることを特徴とする。
本発明の油中摺動材は、上記油中摺動材用樹脂組成物を成形して得られることを特徴とする。
本発明のシールリングは、上記油中摺動材用樹脂組成物を射出成形して得られることを特徴とする。
また、上記シールリングは相互に対向する合口を有するシールリングであって、相互に対向する合口同士が衝合した合口部を角度 180 度、合口対向部を角度 0 度とした場合、シールリング内径側で角度±15度の範囲内にゲート痕を有することを特徴とする。
また、上記シールリングの最大内径が 20 mm以下であることを特徴とする。
また、自動車の油圧機構部に用いられることを特徴とする。
また、上記シールリングは相互に対向する合口を有するシールリングであって、相互に対向する合口同士が衝合した合口部を角度 180 度、合口対向部を角度 0 度とした場合、シールリング内径側で角度±15度の範囲内にゲート痕を有することを特徴とする。
また、上記シールリングの最大内径が 20 mm以下であることを特徴とする。
また、自動車の油圧機構部に用いられることを特徴とする。
潤滑性樹脂組成物において樹脂に繊維補強材などを配合することにより機械的強度や耐摩耗性の向上を図る場合、樹脂の柔軟性が失われるとともに、各部位における機械的強度がその繊維配向に依存し、シールリングのゲート部などのように局部破損しやすいという問題があった。
本発明者らはこの問題点に鑑み、上記繊維補強材の代替となる、または該繊維補強材を補填しその配合量を軽減できる充填材として、球状炭素材を見出した。これは鋭意研究の結果、該球状炭素材が摺動面において油の保持性を向上して低摩擦化し、また摩擦熱による樹脂の軟化・摩耗を抑制する効果があることを見出したことによる。
また、該球状炭素材の最適配合量は、その粒径に依存することを見出し、十分な耐摩耗性と柔軟性を両立させる該球状炭素材の配合量として上記式(1)で示される範囲を見出した。本発明は以上のような知見に基づくものである。
本発明者らはこの問題点に鑑み、上記繊維補強材の代替となる、または該繊維補強材を補填しその配合量を軽減できる充填材として、球状炭素材を見出した。これは鋭意研究の結果、該球状炭素材が摺動面において油の保持性を向上して低摩擦化し、また摩擦熱による樹脂の軟化・摩耗を抑制する効果があることを見出したことによる。
また、該球状炭素材の最適配合量は、その粒径に依存することを見出し、十分な耐摩耗性と柔軟性を両立させる該球状炭素材の配合量として上記式(1)で示される範囲を見出した。本発明は以上のような知見に基づくものである。
本発明の油中摺動材用樹脂組成物は、ポリエーテルケトン系樹脂に、球状炭素材を所定量配合したものであるので、該樹脂を成形して得られる油中摺動材はポリエーテルケトン系樹脂本来の優れた柔軟性を維持したまま、油中において低い摩擦係数と優れた耐摩耗性などを有する。
また、本発明のシールリングは、上記油中摺動材用樹脂組成物を射出成形して得られるので、シールリングに要求される高い耐摩耗性を有し、かつシールリングの小型化により問題となっていた相手軸への組み込み時における破損を防止できる。
また、本発明のシールリングは、上記油中摺動材用樹脂組成物を射出成形して得られるので、シールリングに要求される高い耐摩耗性を有し、かつシールリングの小型化により問題となっていた相手軸への組み込み時における破損を防止できる。
本発明の油中摺動材用樹脂組成物の母材として用いるポリエーテルケトン系樹脂としては、芳香族環がエーテル基およびケトン基で結合された構造を有する全芳香族ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、全芳香族ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂が挙げられる。耐熱性、機械的特性、自己潤滑性に優れ、また引張り伸びが 50 %以上と柔軟性に優れることから特にPEEK樹脂が好ましい。
ポリエーテルケトン系樹脂の繰返し単位の例を化1に示す。なお、化1に示す繰返し単位に化2で示される繰返し単位が共重合した樹脂であってもよい。
ポリエーテルケトン系樹脂は、いずれも結晶性の樹脂であり、PEEK樹脂の場合、その最大結晶化率は 48 %に達する。本発明に好適なポリエーテルケトン系樹脂の具体例としては、VICTREX−PEK220G(ビクトレックス社製)、VICTREX−PEEK150P、同380P、同450P(ビクトレックス社製)、HOSTATEC(ヘキスト社製)、ULTRA PEK−A1000(BASF社製)を挙げることができる。
ポリエーテルケトン系樹脂の繰返し単位の例を化1に示す。なお、化1に示す繰返し単位に化2で示される繰返し単位が共重合した樹脂であってもよい。
本発明の母材樹脂であるポリエーテルケトン系樹脂は、分子量の異なるグレードをブレンドしてもよく、また本発明の機能を損なわない範囲で他の耐熱性に優れる樹脂を配合して用いてもよい。
上記他の樹脂として、例えば結晶性樹脂では、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド46(PA46)、芳香族ポリアミド6(PA6T)、芳香族ポリアミド9(PA9T)などの芳香族ポリアミド類、ポリエチレンテレフタラート(PET)、液晶ポリエステル(LCP)などの芳香族ポリエステル類、ポリフェニレンサルフィド(PPS)に代表されるポリアリーレンサルフィド(PAS)類、熱可塑性ポリイミド(TPI)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)などの融点が 250 ℃以上の樹脂が挙げられる。非結晶性樹脂では、例えばガラス転移点が 200 ℃以上のポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリアミドイミド(PAI)などを挙げることができる。
上記他の樹脂として、例えば結晶性樹脂では、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド46(PA46)、芳香族ポリアミド6(PA6T)、芳香族ポリアミド9(PA9T)などの芳香族ポリアミド類、ポリエチレンテレフタラート(PET)、液晶ポリエステル(LCP)などの芳香族ポリエステル類、ポリフェニレンサルフィド(PPS)に代表されるポリアリーレンサルフィド(PAS)類、熱可塑性ポリイミド(TPI)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)などの融点が 250 ℃以上の樹脂が挙げられる。非結晶性樹脂では、例えばガラス転移点が 200 ℃以上のポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリアミドイミド(PAI)などを挙げることができる。
本発明の球状炭素材とは、球状でかつ主構成元素が炭素からなるものであり、特に真比重 1.3以上、2.0未満である黒鉛化の進んでいないものが好ましい。黒鉛化が進んだ、例えば真比重が 2.0 以上のカーボンブラックや、メソカーボンマイクロビーズ、球状黒鉛などは、易へき開性を有するため、本発明の油中潤滑材用樹脂組成物として十分な耐摩耗性が得られない。また、真比重が 1.3 未満では、炭化が不十分であるため、球状炭素材としての機能が発現し難く、十分な耐摩耗性が得られないなどの問題がある。
該球状炭素材としては、球状ガラスカーボン、アグリゲートの発達の小さいカーボンブラックなどが挙げられる。
具体的には、球状ガラス状カーボンとして、球状フェノール樹脂粒子を熱処理により炭化させたベルパールC−2000(カネボウ社製)、ニカビーズ(日本カーボン社製)などが、アグリゲートの発達の小さいカーボンブラックとしては、オイルファーネス法により製造されたカーボンブラック#3030B(三菱化学社製)などが挙げられる。
該球状炭素材としては、球状ガラスカーボン、アグリゲートの発達の小さいカーボンブラックなどが挙げられる。
具体的には、球状ガラス状カーボンとして、球状フェノール樹脂粒子を熱処理により炭化させたベルパールC−2000(カネボウ社製)、ニカビーズ(日本カーボン社製)などが、アグリゲートの発達の小さいカーボンブラックとしては、オイルファーネス法により製造されたカーボンブラック#3030B(三菱化学社製)などが挙げられる。
上記球状炭素材は、配合量をV(容積%)、球状炭素材の平均粒径をd(μm)として、下記式(1)を満たすように配合する。
式(1)は上記ポリエーテルケトン系樹脂に、少なくとも上記球状炭素材を配合した油中摺動材用樹脂組成物を射出成形して得られたシールリングについて、後述の実施例に記載する内径拡張試験および摩擦摩耗試験を行ないその結果に基づき求めたものである。左辺は球状炭素材の粒径および配合量と、上記摩擦摩耗試験に基づく耐摩耗性との関係から、右辺は球状炭素材の粒径および配合量と、上記内径拡張試験に基づくシールリングの柔軟性との関係から得たものである。
球状炭素材の配合量Vが左辺以下の場合、シールリングに求められる十分な耐摩耗性が得られない。また添加材量が少ないため、ヒケやバリが発生しやすくなり、該バリなどを処理する後加工を要したり、オイルシール性を満足できなくなる場合もある。
球状炭素材の配合量Vが右辺以上の場合、柔軟性が十分でなくなるため、シールリングの相手軸への組み込み時においてシールリングが折損する場合がある。また、特に平均粒径dが 0.1 μm以下の球状粒子を用いた場合には、著しく増粘するため成形自体が非常に困難になったり、成形自体できなくなる場合がある。
なお、上記球状粒子の平均粒径dは、0.03 μm以上 50 μm未満とし、好ましくは、0.04 μm 〜 30μmとする。0.03 μm未満または 50 μm以上では、耐摩耗性を不安定になる場合があるためである。これは、0.03 μm未満の粒子では非常に凝集力が強いため、安定した均一分散が困難になることに起因し、また 50 μm以上では、摩耗単位に対して粒子の大きさが大き過ぎ、均一な耐摩耗性を付与できないことに起因すると考えられる。
球状炭素材の配合量Vが右辺以上の場合、柔軟性が十分でなくなるため、シールリングの相手軸への組み込み時においてシールリングが折損する場合がある。また、特に平均粒径dが 0.1 μm以下の球状粒子を用いた場合には、著しく増粘するため成形自体が非常に困難になったり、成形自体できなくなる場合がある。
なお、上記球状粒子の平均粒径dは、0.03 μm以上 50 μm未満とし、好ましくは、0.04 μm 〜 30μmとする。0.03 μm未満または 50 μm以上では、耐摩耗性を不安定になる場合があるためである。これは、0.03 μm未満の粒子では非常に凝集力が強いため、安定した均一分散が困難になることに起因し、また 50 μm以上では、摩耗単位に対して粒子の大きさが大き過ぎ、均一な耐摩耗性を付与できないことに起因すると考えられる。
本発明の油中摺動材およびシールリングの製法は、特に特定の製法に限定されるものではなく、各種の添加材混合方法、混練方法、成形方法、熱処理や機械加工などの後加工を行なうことが可能である。成形方法としては、押出し成形、射出成形、加熱圧縮成形などを採用することができるが、製造効率などの点で射出成形が特に好ましい。
製法の例として、例えば、予め油中摺動材用樹脂組成物および球状炭素材などの各原料をヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー、ボールミキサー、リボンブレンダー、レディゲミキサーなどの混合機にて混合した後、二軸混練機、一軸混練機などの溶融混練機にて溶融混練してペレットを作製し、通常の射出成形法によりシールリングを直接製造することができる。
また、上記成形法により得られた油中摺動材およびシールリングは、射出成形後に熱処理などのアニール処理により結晶化度を高め、耐熱性や機械的強度を向上させることもできる。
製法の例として、例えば、予め油中摺動材用樹脂組成物および球状炭素材などの各原料をヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー、ボールミキサー、リボンブレンダー、レディゲミキサーなどの混合機にて混合した後、二軸混練機、一軸混練機などの溶融混練機にて溶融混練してペレットを作製し、通常の射出成形法によりシールリングを直接製造することができる。
また、上記成形法により得られた油中摺動材およびシールリングは、射出成形後に熱処理などのアニール処理により結晶化度を高め、耐熱性や機械的強度を向上させることもできる。
また本発明の柔軟性などの必要性能を害さない範囲において、必要に応じて、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、ガラスビーズ、ガラスバルーン、マイカなどの無機系添加材、黒鉛、PTFE樹脂、二硫化モリブデンなどの固体潤滑材、金属酸化物や金属繊維などの熱伝導性付与材、離型材、熱安定性向上材、各種ウィスカや熱硬化性樹脂などの添加材を配合できる。これらは単独で配合することも、組み合せて配合することもできる。またこれら添加材に対して、カップリング処理などの表面処理を施してもよい。上記、PTFE樹脂は射出成形での金型離型性も示し好ましい添加材である。
なお、上記添加材の投入は、二軸混練機などで溶融混練する際にサイドフィードを採用してもよい。
なお、上記添加材の投入は、二軸混練機などで溶融混練する際にサイドフィードを採用してもよい。
本発明のシールリングを射出成形により製造する場合、そのゲート位置は特に限定されないが、オイルシール性能の確保の観点および後加工が不要になることからリング内径側に設けた方が好ましく、また合口対向部近傍に設けた方が、射出成形における流動バランスの面から好ましい。具体的には、相互に対向する合口同士が衝合した合口部を角度 180 度、前記合口対向部を角度 0 度とした場合、シールリング内径側で角度±15度の範囲内にゲートを設けることが好ましい。
合口の形状については、ストレートカット形状、アングルカット形状、ステップカット形状などの任意の形状を採用できる。オイルシール性に優れることからステップカット形状が好ましい。
合口の形状については、ストレートカット形状、アングルカット形状、ステップカット形状などの任意の形状を採用できる。オイルシール性に優れることからステップカット形状が好ましい。
本発明の油中摺動材用樹脂組成物を射出成形して得られるシールリングは、任意のサイズのシールリングとすることができる。特に回転軸への組み込み時に破損が発生しやすい内径が 20 mm以下のシールリングとした場合でも折損を防止できる。
実施例および比較例に用いた原材料を一括してつぎに示す。[ ]内は表1〜表3に示す略号である。
(1)芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂[PEEK1]
VICTREX社製:PEEK150P
(2)芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂[PEEK2]
VICTREX社製:PEEK450P
(3)PTFE樹脂[PTFE]
喜多村社製:KT−620
(4)球状炭素材(カーボンブラック)[CB1]
三菱化学社製:#3030B (真比重:1.7〜1.9、形状:球状、平均粒径 55 nm)
(5)球状炭素材(マイクロカーボンビーズ)[CB2]
日本カーボン社製:MC−0520 (真比重:1.37〜1.39、形状:球状、平均粒径 5 μm)
(6)球状炭素材(球状アモルファスカーボン)[CB3]
カネボウ社製:ベルパールC−2000 (真比重:1.5〜1.6、形状:球状、平均粒径 20 μm)
(7)黒鉛材(メソカーボンマイクロビーズ)[GB1]
大阪ガス社製:MCMB−6−2800 (真比重:2.1〜2.2、形状:球状、平均粒径 6 μm)
(8)球状化黒鉛材[GB1]
日本黒鉛社製:LB−CG (真比重:2.23〜2.25、形状:擬球状、平均粒径 20 μm)
(9)PAN系炭素繊維[CF]
東邦レーヨン社製:ベスファイトHTA−CMF0160−OH(繊維長さ 0.16mm、繊維径 7μm)
(1)芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂[PEEK1]
VICTREX社製:PEEK150P
(2)芳香族ポリエーテルエーテルケトン樹脂[PEEK2]
VICTREX社製:PEEK450P
(3)PTFE樹脂[PTFE]
喜多村社製:KT−620
(4)球状炭素材(カーボンブラック)[CB1]
三菱化学社製:#3030B (真比重:1.7〜1.9、形状:球状、平均粒径 55 nm)
(5)球状炭素材(マイクロカーボンビーズ)[CB2]
日本カーボン社製:MC−0520 (真比重:1.37〜1.39、形状:球状、平均粒径 5 μm)
(6)球状炭素材(球状アモルファスカーボン)[CB3]
カネボウ社製:ベルパールC−2000 (真比重:1.5〜1.6、形状:球状、平均粒径 20 μm)
(7)黒鉛材(メソカーボンマイクロビーズ)[GB1]
大阪ガス社製:MCMB−6−2800 (真比重:2.1〜2.2、形状:球状、平均粒径 6 μm)
(8)球状化黒鉛材[GB1]
日本黒鉛社製:LB−CG (真比重:2.23〜2.25、形状:擬球状、平均粒径 20 μm)
(9)PAN系炭素繊維[CF]
東邦レーヨン社製:ベスファイトHTA−CMF0160−OH(繊維長さ 0.16mm、繊維径 7μm)
実施例1〜実施例6、比較例1〜比較例9
表2および表3に示す割合で、原料を秤量し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して、二軸混練機により 360 ℃にてペレット化した後、樹脂温度 380℃、金型温度 180℃にて射出成形により各シールリングを作製した。図1に示すように、各実施例および比較例のシールリング1は合口2のシールリング上での対向部にゲート痕3を有する。
なお、表2の実施例に示す配合量は、上記式(1)に基づく配合可能量の範囲内となるようにした。該配合可能量を表1に示す。
表2および表3に示す割合で、原料を秤量し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して、二軸混練機により 360 ℃にてペレット化した後、樹脂温度 380℃、金型温度 180℃にて射出成形により各シールリングを作製した。図1に示すように、各実施例および比較例のシールリング1は合口2のシールリング上での対向部にゲート痕3を有する。
なお、表2の実施例に示す配合量は、上記式(1)に基づく配合可能量の範囲内となるようにした。該配合可能量を表1に示す。
得られた実施例および比較例のシールリングについて、以下の内径拡張試験と、摩擦摩耗試験を行なった。実施例および比較例についての各試験の結果および総合評価結果をそれぞれ表4、表5に示す。また、上記実施例および比較例の中で、球状炭素材を配合した実施例1〜実施例6、比較例2〜比較例7について上記式(1)との関係を図2に示す。図2において、横軸は配合した球状炭素材の平均粒径d(μm)、縦軸は該球状炭素材の配合量V(容積%)を示す。
内径拡張試験
シールリングの組み込み時耐破損性を評価するための試験であり、長さ 30 cm、小径側直径 11 mm、大径側直径 17.5 mmのテーパー状冶具を用いた。拡張径の評価は、小径側からシールリング試験片を挿入して内径側から拡張し、シールリングが破断または亀裂発生した時点での内径寸法とした。また、内径拡張径が 15.0 mm以上に達したものを評価○、それ以外のものを評価×とした。内径拡張径のこの判定基準は、通常相手軸にシールリングを組み込む際、シールリングは自身の外径よりも拡張される必要があることから、リング外径と同じ 15.0 mmを判定基準値に用いた。
シールリングの組み込み時耐破損性を評価するための試験であり、長さ 30 cm、小径側直径 11 mm、大径側直径 17.5 mmのテーパー状冶具を用いた。拡張径の評価は、小径側からシールリング試験片を挿入して内径側から拡張し、シールリングが破断または亀裂発生した時点での内径寸法とした。また、内径拡張径が 15.0 mm以上に達したものを評価○、それ以外のものを評価×とした。内径拡張径のこの判定基準は、通常相手軸にシールリングを組み込む際、シールリングは自身の外径よりも拡張される必要があることから、リング外径と同じ 15.0 mmを判定基準値に用いた。
摩擦摩耗試験
耐摩耗性評価を目的に、各実施例、比較例の組成物による外径φ 21 mm×内径φ 17 mm×高さ 3 mmのリング試験片を用いたリングオンディスク試験機による油中摩擦摩耗試験を行なった。試験は、速度 64m/min、 面圧5.5Mpa、表面粗さRa 0.8μm以下のスチール製相手材、試験時間 5 時間、雰囲気温度 100 ℃、オートマチック・トランスミッションオイル(ATF:昭和シェル石油社製デキシロン2)を用いた油中で行なった。動摩擦係数と摩耗体積を測定し、評価は摩耗体積にて行なった。判定は、従来からシールリング材組成として知られる炭素繊維と固体潤滑材であるPTFEをPEEK樹脂に配合した比較例1の本試験条件における摩耗体積を参考にし、摩耗体積 5 mm3未満を評価○とし、摩耗体積 5 mm3以上を評価×としを。
総合評価の判定は、内径拡張試験および摩擦摩耗試験の評価結果が共に○であったものを○とし、どちらか片方でも×であった場合は×とした。
耐摩耗性評価を目的に、各実施例、比較例の組成物による外径φ 21 mm×内径φ 17 mm×高さ 3 mmのリング試験片を用いたリングオンディスク試験機による油中摩擦摩耗試験を行なった。試験は、速度 64m/min、 面圧5.5Mpa、表面粗さRa 0.8μm以下のスチール製相手材、試験時間 5 時間、雰囲気温度 100 ℃、オートマチック・トランスミッションオイル(ATF:昭和シェル石油社製デキシロン2)を用いた油中で行なった。動摩擦係数と摩耗体積を測定し、評価は摩耗体積にて行なった。判定は、従来からシールリング材組成として知られる炭素繊維と固体潤滑材であるPTFEをPEEK樹脂に配合した比較例1の本試験条件における摩耗体積を参考にし、摩耗体積 5 mm3未満を評価○とし、摩耗体積 5 mm3以上を評価×としを。
総合評価の判定は、内径拡張試験および摩擦摩耗試験の評価結果が共に○であったものを○とし、どちらか片方でも×であった場合は×とした。
実施例1は、球状炭素材として平均一次粒径 55 nmのアグリゲートの発達の小さいカーボンブラックを本発明における配合範囲内で配合したものである。優れた柔軟性と耐摩耗性を有しており、総合評価で○であった。なお動摩擦係数は、シールリング材として一般に知られるPEEK樹脂組成物である比較例1と比較して非常に低かった。これは摺動部にて、添加材であるカーボンの優れた油の保持性により、良好な摺動状態を形成した結果と考えられる。
実施例2と実施例3は、球状炭素材として平均粒径 5 μmのマイクロカーボンビーズを本発明における配合範囲内で配合したものである。実施例1と比べると用いた球状炭素材の粒径は大きく異なるが、この場合も実施例1と同様に優れた柔軟性と耐摩耗性を有しており、総合評価で○であった。なお、実施例1と同様に動摩擦係数も低かった。
実施例4と実施例5は、球状炭素材として平均粒径 20 μmの球状アモルファスカーボンを本発明における配合範囲内で配合したものである。実施例の中では用いた球状炭素材の粒径が最も大きいが、この場合も実施例1と同様に優れた柔軟性と耐摩耗性を有しており、総合評価で○であった。なお他の実施例と同様に動摩擦係数も低かった。
実施例6は、グレードの異なる2種類のPEEK樹脂をブレンドし、球状炭素材として実施例1と同じ球状炭素材を本発明の配合範囲内で配合し、かつ少量のPTFEを離型成分として配合したものである。このような組成物の場合でも、本発明の効果は問題なく機能し、優れた柔軟性と耐摩耗性を有しており、総合評価で○であった。なお、動摩擦係数も低かった。
実施例2と実施例3は、球状炭素材として平均粒径 5 μmのマイクロカーボンビーズを本発明における配合範囲内で配合したものである。実施例1と比べると用いた球状炭素材の粒径は大きく異なるが、この場合も実施例1と同様に優れた柔軟性と耐摩耗性を有しており、総合評価で○であった。なお、実施例1と同様に動摩擦係数も低かった。
実施例4と実施例5は、球状炭素材として平均粒径 20 μmの球状アモルファスカーボンを本発明における配合範囲内で配合したものである。実施例の中では用いた球状炭素材の粒径が最も大きいが、この場合も実施例1と同様に優れた柔軟性と耐摩耗性を有しており、総合評価で○であった。なお他の実施例と同様に動摩擦係数も低かった。
実施例6は、グレードの異なる2種類のPEEK樹脂をブレンドし、球状炭素材として実施例1と同じ球状炭素材を本発明の配合範囲内で配合し、かつ少量のPTFEを離型成分として配合したものである。このような組成物の場合でも、本発明の効果は問題なく機能し、優れた柔軟性と耐摩耗性を有しており、総合評価で○であった。なお、動摩擦係数も低かった。
比較例1は、一般にPEEK製シールリング材組成物として知られる配合範囲のものである。耐摩耗性には優れるが、柔軟性に劣り内径拡張試験において×であった。このため、総合評価は×であった。なお、動摩擦係数は0.15と最も高かった。
比較例2は、実施例1および実施例6に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以下に減量したものである。柔軟性に非常に優れ、内径拡張試験の結果は○であったが、球状炭素材を所定量配合していないため、十分な耐摩耗性が付与されておらず、摩擦摩耗試験結果が×であり、総合評価が×であった。
比較例3は、実施例1および実施例6に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以上に増量したものである。柔軟性がなく内径拡張試験の結果が×であり、耐摩耗性には非常に優れていたが総合評価は×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
比較例4は、実施例2および実施例3に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以下に減量したものである。柔軟性に非常に優れ、内径拡張試験の結果は○であったが、球状炭素材を所定量配合していないため、十分な耐摩耗性が付与されておらず、摩擦摩耗試験結果が×であり、総合評価が×であった。
比較例5は実施例2および実施例3に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以上に増量したものである。柔軟性がなく内径拡張試験の結果が×であり、耐摩耗性には非常に優れていたが総合評価は×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
比較例2は、実施例1および実施例6に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以下に減量したものである。柔軟性に非常に優れ、内径拡張試験の結果は○であったが、球状炭素材を所定量配合していないため、十分な耐摩耗性が付与されておらず、摩擦摩耗試験結果が×であり、総合評価が×であった。
比較例3は、実施例1および実施例6に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以上に増量したものである。柔軟性がなく内径拡張試験の結果が×であり、耐摩耗性には非常に優れていたが総合評価は×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
比較例4は、実施例2および実施例3に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以下に減量したものである。柔軟性に非常に優れ、内径拡張試験の結果は○であったが、球状炭素材を所定量配合していないため、十分な耐摩耗性が付与されておらず、摩擦摩耗試験結果が×であり、総合評価が×であった。
比較例5は実施例2および実施例3に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以上に増量したものである。柔軟性がなく内径拡張試験の結果が×であり、耐摩耗性には非常に優れていたが総合評価は×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
比較例6は、実施例4および実施例5に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以下に減量したものである。柔軟性に非常に優れ、内径拡張試験の結果は○であったが、球状炭素材を所定量配合していないため、十分な耐摩耗性が付与されておらず、摩擦摩耗試験結果が×であり、総合評価が×であった。
比較例7は、実施例4および実施例5に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以上に増量したものである。柔軟性がなく内径拡張試験の結果が×であり、耐摩耗性には非常に優れていたが総合評価は×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
比較例8は、実施例4の球状炭素材を結晶性の高い黒鉛質のメソカーボンマイクロビーズに変更したものである。配合量は実施例と同じで本発明の所定の配合範囲内ではあるが、添加材が黒鉛質のため耐摩耗性が悪く柔軟性には優れたが総合評価としては×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
比較例9は、実施例4の球状炭素材を球状に加工処理された天然黒鉛に変更したものである。配合量は実施例と同じで本発明の所定の配合範囲内ではあるが、これも比較例8と同様、添加材が黒鉛質のため耐摩耗性が悪く柔軟性には優れたが総合評価としては×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
比較例7は、実施例4および実施例5に対して球状炭素材の配合量を本発明における配合範囲以上に増量したものである。柔軟性がなく内径拡張試験の結果が×であり、耐摩耗性には非常に優れていたが総合評価は×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
比較例8は、実施例4の球状炭素材を結晶性の高い黒鉛質のメソカーボンマイクロビーズに変更したものである。配合量は実施例と同じで本発明の所定の配合範囲内ではあるが、添加材が黒鉛質のため耐摩耗性が悪く柔軟性には優れたが総合評価としては×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
比較例9は、実施例4の球状炭素材を球状に加工処理された天然黒鉛に変更したものである。配合量は実施例と同じで本発明の所定の配合範囲内ではあるが、これも比較例8と同様、添加材が黒鉛質のため耐摩耗性が悪く柔軟性には優れたが総合評価としては×であった。なお、動摩擦係数は低かった。
図2において、点線で囲まれた上記式(1)に示す範囲は、上記実施例結果より見出された範囲である。該式範囲を用いることにより、添加材として配合する球状炭素材の平均粒径(μm)から、油中摺動材などとして要求される耐摩耗性と柔軟性を両立できる該球状炭素材の配合量(容量%)を推定できる。
本発明の油中摺動材用樹脂組成物を成形して得られる油中摺動材は、油圧機構部などで用いられる各種軸受などとして好適に利用できる。特に、シールリングは、自動車などの油圧機構部に用いられるオイルシールリングとして好適に利用できる。
1 シールリング
2 合口
3 ゲート痕
2 合口
3 ゲート痕
Claims (8)
- ポリエーテルケトン系樹脂に、球状でかつ主構成元素が炭素からなる球状炭素材を配合したことを特徴とする油中摺動材用樹脂組成物。
- 前記球状炭素材の真比重が 1.3 以上 2.0 未満であることを特徴とする請求項1記載の油中摺動材用樹脂組成物。
- 請求項1、請求項2または請求項3記載の油中摺動材用樹脂組成物を成形して得られることを特徴とする油中摺動材。
- 請求項1、請求項2または請求項3記載の油中摺動材用樹脂組成物を射出成形して得られることを特徴とするシールリング。
- 前記シールリングは相互に対向する合口を有するシールリングであって、前記相互に対向する合口同士が衝合した合口部を角度 180 度、前記合口対向部を角度 0 度とした場合、シールリング内径側で角度±15度の範囲内にゲート痕を有することを特徴とする請求項5記載のシールリング。
- 前記シールリングの最大内径が 20 mm以下であることを特徴とする請求項5または請求項6記載のシールリング。
- 自動車の油圧機構部に用いられることを特徴とする請求項5、請求項6または請求項7記載のシールリング。
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