JP2005306284A - 減速制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 旋回状態での減速に伴う自車両の旋回状態の変化量である挙動変化量Δφeを、実際に発生している横加速度Ygと、発生すべき減速度である目標減速度Xgs(ステップS7)とに基づいて算出する(ステップS8)。そして、この挙動変化量Δφeを抑制し得る後輪の操舵補正量Δθrを算出し(ステップS9)、前輪の操舵角に応じて車両の走行安定性を向上させるための後輪操舵制御処理で算出した基準後輪操舵量θrmに前記後輪操舵補正量Δθrを加算し、アンダステア傾向を強める方向に補正して基準目標後輪操舵量θrsを算出し(ステップS10、S11)、この目標後輪操舵量θrsだけ後輪を操舵するよう、後輪操舵制御装置としての車両挙動制御装置100を制御する。
【選択図】 図3
Description
また、自車両前方の車両等の障害物に対する接近度合に応じて車両を減速させることで、前方障害物との接触を防止したり、或いは障害物との接触速度を小さくしたりするシステムも提案されている。
そこで、この発明は上記従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、減速制御を行うことに伴う車両挙動の変動をより確実に抑制することの可能な減速制御装置を提供することを目的としている。
ここで、旋回状態で減速度を発生させた場合、減速度の発生に伴って旋回状態が変化する場合があるが、この旋回状態の変化を予測してこれを抑制するように車両挙動を制御するようにしているから、減速度を発生させたとしてもこの減速度の発生に伴って生じる旋回状態の変化の発生は抑制されることになる。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、第1の実施の形態における減速制御装置の一例を示す車両概略構成図である。なお、この車両は、自動変速機及びコンベンショナルディファレンシャルギヤを搭載した後輪駆動車両であり、制動装置は、前後輪とも、左右輪の制動力を独立に制御可能としている。
図1中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は、ドライバによるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧が、各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給されるようになっているが、このマスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御回路7が介挿されており、この制動流体圧制御回路7内で、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
さらに、この車両には、自車両に発生する前後加速度Xg及び横加速度Ygを検出する加速度センサ15、自車両に発生するヨーレートφを検出するヨーレートセンサ16、前記マスタシリンダ3の出力圧、いわゆるマスタシリンダ圧Pmを検出するマスタシリンダ圧センサ17、アクセルペダルの踏込み量、すなわちアクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ18、ステアリングホイール21の操舵角θを検出する操舵角センサ19、各車輪5FL〜5RRの回転速度、いわゆる車輪速度Vwi(i=FL〜RR)を検出する車輪速度センサ22FL〜22RRが備えられ、それらの検出信号は前記コントロールユニット8に出力される。また、駆動トルクコントロールユニット12で制御された車輪軸上での駆動トルクTwも合わせてコントロールユニット8に出力される。
また、車両には、前記コントロールユニット8で後述の減速制御が作動する際に、これをドライバに警告するための警報装置23が設けられている。この警報装置23は、音声やブザー音を発生するためのスピーカやモニタを含んで構成され、表示情報及び音声情報によって警告を発することにより、減速度が発生することをドライバに通知するようになっている。
この車両挙動制御装置100、つまり、後輪操舵制御装置は、図2に示すように、後輪5RL及び5RR間に、タイロッド51を介して操舵軸52が介挿され、アクチュエータユニット53によって操舵軸52を車両の左右方向に移動させて、後輪を補助操舵するようになっている。このアクチュエータユニット53は、電動モータ54を動力源とする公知の後輪操舵機構55を構成し、電動モータ54を両方向に駆動することによって操舵軸52が車両の左右方向に往復移動され、操舵輪である後輪5RL、5RRを左右方向に同期して操舵することができるようになっている。この後輪操舵機構55には、前記電動モータ54の回転角、すなわち後輪5RL、5RRの実後輪舵角θrを検出する後輪舵角センサ56a、56bが設けられ、これらセンサの検出信号は前記コントロールユニット8に入力されるようになっている。
なお、ここでは、前左右輪速度Vwfl、Vwfrに基づいて走行速度Vを算出するようにした場合について説明したが、例えば、車両に公知のアンチスキッド制御を行うABS制御手段が搭載されており、このABS制御手段によりアンチスキッド制御が行われている場合には、このアンチスキッド制御での処理過程で推定される推定車体速を用いるようにすればよい。
なお、ここでは、路面摩擦係数を、制駆動力と各車輪に発生するスリップ率との関係から推定するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、路面摩擦係数を推定することができればどのような方法であってもよい。例えば、各種パラメータから算出するようにしてもよく、また、走行路側にインフラ設備が配設されている場合には、カーブ手前でインフラ設備からカーブ情報として路面摩擦係数に関する情報を入手するようにしてもよい。
なお、図4において、横軸は操舵角θ、縦軸は基準目標ヨーレートφr0である。操舵角θが大きいときほど基準目標ヨーレートφr0は大きくなり、且つ操舵角θが小さいときほど操舵角θの変化に対し基準目標ヨーレートφr0は急峻に変化するようになっている。さらに、基準目標ヨーレートφr0は、走行速度Vが大きいときほど大きくなるが、走行速度Vがある程度大きくなると走行速度Vの増加に応じて減少するようになっている。
次いで、ステップS5に移行しセレクトヨーレートφsを算出する。ここでは、ステップS4で算出した基準目標ヨーレートφr0の絶対値と、ヨーレートセンサ16で検出した実ヨーレートφの絶対値とを比較し、これらのうち何れか大きい方の絶対値を、セレクトヨーレートφsとして設定する。
具体的には、まず、ステップS3で算出した路面摩擦係数の推定値Kμと、ステップS5で算出したセレクトヨーレートφsと、ステップS6で算出した横加速度制限値Yglimtとをもとに、次式(1)から目標車速Vsを算出する。
Vs=(Kμ×Yglimt)/φs ……(1)
Xgs=(V−Vs)/ΔT ……(2)
なお、式(2)中の、ΔTは、目標減速度Xgsを求めるための設定時間(固定値)である。ここでは、設定時間ΔTを固定値としたが、前記ステップS6で算出される横加速度制限値Yglimtが切り替えられるのに併せて変更するようにしてもよい。
なお、ここでは、挙動変化量Δφeを、実際に発生している横加速度Ygと目標減速度Xgsとに基づいて算出したが、これに限るものではなく、車両モデル等を用い、実際に目標減速度Xgsで減速した場合に発生する前後方向及び横方向の荷重移動や、タイヤの発生横力の変動、さらには、走行速度Vの変化等を考慮して推定するようにしてもよい。
Δθr=Kr×(Yg/|Yg|)×Δφe ……(3)
なお、式(3)中のKrは、挙動変化量Δφeを後輪操舵角に換算するための換算係数であって、車両ヨー慣性やトレッド等の車両諸元により定まる定数である。また、Yg/|Yg|は、実際に発生している横加速度から後輪操舵の操舵方向に応じた符号を設定するために乗算している。なお、左旋回時の横加速度Ygを正値とすると後輪操舵補正量Δθrも正値となり、後輪を左方向に操舵するように設定される。
このようにして基準後輪操舵量θrmを算出したならばステップS11に移行し、次式(4)にしたがって目標後輪操舵量θrsを算出する。つまり、前記基準後輪操舵量θrmと前記後輪操舵補正量Δθrとを加算しこれを目標後輪操舵量θrsとする。
θrs=θrm+Δθr ……(4)
具体的には、まず、前記ステップS7で算出された目標減速度Xgsに基づき次式(5)にしたがって、制御目標制動流体圧Pcを算出する。
Pc=Kb1×Xgs ……(5)
なお、(5)式中のKb1は、目標減速度Xgsを制動流体圧に換算するための換算係数であって、ブレーキ諸元を含む車両諸元により定まる定数である。
PsF=max(Pm、Pc)
PsR=h(PsF) ……(6)
そして、このようにして算出した前輪及び後輪の目標制動流体圧PsF、PsRに基づいて、次式(7)から各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psi(i=fl〜rr)を算出する。
Psfl=Psfr=PsF
Psrl=Psrr=PsR ……(7)
次いで、ステップS14に移行し、ステップS12で算出した各車輪の目標制動流体圧Psiを発生するよう前記制動流体圧制御回路7に向けて制御信号を出力し、また、ステップS13で算出した目標駆動トルクTrqを発生するよう駆動トルクコントロールユニット12に制御信号を出力する。さらに、車両挙動制御装置100としての後輪操舵制御装置に向けて、前記目標後輪操舵量θrsだけ後輪を操舵するよう制御信号を出力する。
以上の処理によって、図3に示す演算処理が終了したならば、タイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
今、自車両が直進走行しているものとすると、セレクトヨーレートφsは比較的小さな値となり(ステップS5)、また、目標車速Vsは比較的大きな値となることから目標減速度Xgsは零以下の値となる(ステップS7)。したがって、減速制御は作動せず、また挙動変化量Δφeは略零となるから(ステップS8)、後輪操舵補正量Δθrは零(ステップS9)、また、制御目標制動流体圧Pcは略零となり、前後輪の目標制動流体圧PsF、PsRは、マスタシリンダ圧Pmに応じた値となり、目標駆動トルクTrqは、アクセル開度Accに応じた値となる(ステップS13)。
また、このとき、直進走行しておりステアリングホイール21の操舵角θは略零となるから基準後輪操舵量θrmも略零となり、また前述のように後輪操舵補正量Δθrは零であるから、目標後輪操舵量θrsは略零となり、後輪5RL、5RRは中立状態に維持される。
しかしながら、この車両挙動変動を抑制し得る後輪の操舵角相当だけ後輪を前輪と同相方向に操舵するようにし、後輪操舵補正量Δθr相当だけアンダステア傾向となるように後輪を操舵しているから、自車両のアンダステア傾向がより強められることになって、減速制御による車両挙動の変動方向、つまり、旋回内側方向とは逆方向にヨーモーメントが発生されることと同等の車両挙動となる(図6の矢印x2)。したがって、結果的に自車両の車両挙動変動が抑制され、安定走行が確保されることになる。
また、このとき、減速制御を行う際に、この減速制御により生じると予測される車両挙動変動を予測し、この車両挙動変動を考慮してこれを抑制し得る後輪操舵補正量Δθrだけ後輪を前輪と同相方向に前以って制御するようにしているから、車両挙動変動が発生する以前に、この車両挙動変動が発生しないように後輪を制御することになって、車両挙動変動を的確に防止することができる。
また、上記第1の実施の形態においては、車両挙動制御装置100として後輪操舵制御装置を適用した場合について説明したが、例えば、特開平2001−301640号公報に記載されているように、前輪を操舵制御するようにした前輪操舵制御装置を適用することも可能である。
Δθf=−Kf×(Yg/|Yg|)×Δφe ……(8)
θfm=Ka・Φ+Kb・y+Kc・β ……(9)
なお、(9)式中のKa、Kb、Kcは、車速に応じて変動する制御ゲインである。
そして、ステップS11に相当する処理では、次式(10)にしたがって、前記基準前輪操舵量θfmを前記前輪操舵補正量Δθfで補正し、目標前輪操舵量θfsを算出する。
θfs=θfm+Δθf ……(10)
この第2の実施の形態は、前記図1において、前記車両挙動制御装置100として、車両のロール剛性配分制御を行うことによって、車両挙動を制御するようにしたロール剛性配分制御装置(挙動変化抑制手段、ステアリング特性変更手段、ロール剛性配分制御手段に対応)を備えている。
図8において、ステップS1からステップS8の処理は、上記第1の実施の形態と同様であって、目標減速度Xgsを算出した後(ステップS7)ステップS8に移行し、挙動変化量Δφeを推定する。
ΔStb=Kstb×Δφe ……(11)
なお、式(11)中のKstbは、挙動変化量Δφeを前後ロール剛性配分に換算するための換算係数であって、車両ヨー慣性やトレッド等の車両諸元により定まる定数である。前後ロール剛性配分を制御する場合、車両を安定させる場合には、上記第1の実施の形態で説明した操舵制御を行う場合のように方向性はなく、常にロール剛性配分の前軸の配分を大きくする側に制御することになる。
RSfs=Krstif×(RSfm+ΔStb)
RSrs=Krstif×{1−(RSfm+ΔStb)} ……(12)
なお、(12)式中のKrstifは、乗り心地や車両のステアリング特性から定めたトータルロール剛性であって、ここでは定数としている。
以上の処理によって、図8に示す演算処理が終了したならば、タイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
自車両が直進走行している場合には、上記第1の実施の形態と同様に、減速制御が行われず、また、挙動変化量Δφeは略零となるから(ステップS8)、前後のロール剛性配分補正量ΔStbは略零となり(ステップS21)、ロール剛性配分制御処理で算出された基準前後ロール剛性配分量となるように、前後のロール剛性量が制御されることになる(ステップS22、S23)。
このとき、前後のロール剛性を任意に変更することの可能なロール剛性配分制御装置を用いた場合には、前後のロール剛性配分だけでなく、トータルロール剛性を変更するようにしてもよい。また、各輪の減衰力を無段或いは有段で変更可能な簡易なアクチュエータを用いる場合には、前輪側の減衰力が大きくなるように制御すればよい。
この第3の実施の形態は、前記図1において、前記車両挙動制御装置100として、前後の駆動力配分量を制御することにより、車両挙動を制御するようにした駆動力配分制御装置(挙動変化抑制手段、ステアリング特性変更手段、駆動力配分制御手段に対応)を備えている。
この駆動力配分制御装置は、図10に示すように、エンジン9からの出力は変速機10で、選択された歯車比で変速されて、トランスファ71で前輪側及び後輪側に分割される。そして、トランスファ71で分割された前輪側駆動力が前輪側出力軸72、フロントディファレンシャルギア73及び前輪側ドライブシャフト74を介して前輪5FL、5FRに伝達される。
前記トランスフャ71には、油圧ユニット78から付与されるクラッチ制御圧に応じて前後輪に対するトルク配分比を変更することの可能な公知の流体式多板クラッチ機構71aが設けられている。前記油圧ユニット78は、例えば、図示しないリザーバ内の作動油を加圧供給する流体圧力源78aと、この流体圧力源78aからの供給油圧を可変制御してクラッチ機構71へ作動油を供給する圧力制御弁78bとから構成され、この圧力制御弁78bはコントロールユニット8によって制御されるようになっている。
図11において、ステップS1からステップS8の処理は、上記第1の実施の形態と同様であって、目標減速度Xgsを算出し(ステップS7)、挙動変化量Δφeを推定したならば(ステップS8)ステップS31に移行する。
ΔTrq=Ktrq×Δφe ……(13)
なお、式(13)中のKtrqは、挙動変化量Δφeを前後駆動力配分に換算するための換算係数であって、車両ヨー慣性やトレッド等の車両諸元により定まる定数である。前後の駆動力配分制御を行う場合、車両を安定させる場合には、上記第1の実施の形態で説明した操舵制御を行う場合のように方向性はなく、常に駆動力配分の前軸の配分を大きくする側に制御することになる。
このようにして、基準前輪駆動力配分量Trqfmを算出したならばステップS33に移行し、目標差動制限量Pdifsを算出する。
具体的には、まず、目標前輪駆動力配分量Trqfsを算出する。ここでは、次式(14)にしたがって、前輪への目標駆動力配分量を算出する。
Trqfs=Trqfm+ΔTrq ……(14)
Pdifs=Kdif×Trqfs ……(15)
なお、(15)式中のKdifは、トランスファ71の諸元等により定まる定数である。
以上の処理によって、図11に示す演算処理が終了したならば、タイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
自車両が直進走行している場合には、上記第1の実施の形態と同様に、減速制御が行われず、また、挙動変化量Δφeは略零となるから(ステップS8)、前後の駆動力配分補正量ΔTrqは略零となり(ステップS31)、基準前輪駆動力配分量Trqfmが、前輪側への目標駆動力配分量Trqfsとして設定されることになる(ステップS32、S33)。
この第4の実施の形態は、図13に示すように、前記図1における車両挙動制御装置100として、前記第1の実施の形態における後輪操舵制御装置と、前記第2の実施の形態におけるロール剛性配分制御装置とを備えている。
そして、コントロールユニット8では、上記第1の実施の形態と同様に、自車両の旋回走行時の走行速度が安定走行可能な目標車速となるように減速度を発生させる減速制御処理を実行すると共に、上記第1の実施の形態における後輪操舵制御処理及び前記第2の実施の形態における前後のロール剛性配分制御処理を実行するようになっている。
図14において、ステップS1からステップS8の処理は、上記第1の実施の形態と同様であって、目標減速度Xgsを算出し(ステップS7)、挙動変化量Δφeを推定したならば(ステップS8)ステップS41に移行する。
ΔStb=Kstb×Rc×Δφe ……(16)
なお、式(16)中のKstbは、前記(11)式中のKstbと同様に、挙動変化量Δφeを前後ロール剛性配分に換算するための換算係数であって、車両ヨー慣性やトレッド等の車両諸元により定まる定数である。
Δθr=Kr×(Yg/|Yg|)×(1−Rc)×Δφe ……(17)
なお、式(17)中のKrは、前記(3)式中のKrと同様に、挙動変化量Δφeを後輪操舵角に換算するための換算係数であって、車両ヨー慣性やトレッド等の車両諸元により定まる定数である。
次いで、ステップS12に移行し、上記第1の実施の形態と同様にして、各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psi(i=fl〜rr)を算出し、次いで、ステップS13に移行し、減速制御作動中である場合には、目標駆動トルクTrq=f(0)とし、減速制御が作動していないときには、アクセル開度Accに応じた駆動トルクを、目標駆動トルクTrq=f(Acc)とする。
以上の処理によって、図14に示す演算処理が終了したならば、タイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
なお、上記第4の実施の形態においては、前後ロール剛性配分制御装置と後輪操舵制御装置とを組み合わせた場合について説明したが、これに限るものではなく、車両挙動変動を抑制することの可能な任意の制御装置を複数組み合わせることも可能であり、また、二つの制御装置を組み合わせる場合に限るものではなく、任意数の車両挙動制御装置を組み合わせることも可能である。
6FL〜6RR ホイールシリンダ
7 制動流体圧制御回路
8 車両状態コントロールユニット
9 エンジン
12 駆動トルクコントロールユニット
15 加速度センサ
16 ヨーレートセンサ
17 マスタシリンダ圧センサ
18 アクセル開度センサ
19 操舵角センサ
21 ステアリングホイール
22FL〜22RR 車輪速度センサ
23 警報装置
52 操舵軸
53 アクチュエータユニット
54 電動モータ
55 後輪操舵機構
56a、56b 後輪舵角センサ
61 車体側部材
62 油圧シリンダ
63 上下加速度センサ
71 トランスファ
71a クラッチ機構
72 前輪側出力軸
73 フロントディファレンシャルギア
75 プロペラシャフト
76 リヤディファレンシャルギヤ
78 油圧ユニット
78a 流体圧力源
78b 圧力制御弁
100 車両挙動制御装置
Claims (16)
- 走行状況に応じて車両に減速度を発生させるようにした減速制御装置において、
前記減速度を発生させるときには当該減速度の発生に先立って、当該減速度の発生により生じる車両の旋回状態の変化を予測し、
予測した旋回状態の変化を抑制するように車両挙動を制御するようになっていることを特徴とする減速制御装置。 - 走行状況に応じて車両に減速度を発生させる減速制御手段を備えた減速制御装置において、
前記減速制御手段による減速度の発生により生じる車両の旋回状態の変化量を推定する旋回状態変化量推定手段と、
当該旋回状態変化量推定手段で推定した旋回状態の変化量を抑制するように車両挙動を制御する挙動変化抑制手段と、を備えることを特徴とする減速制御装置。 - 前記挙動変化抑制手段は、車両のステアリング特性を変更可能なステアリング特性変更手段であって、
当該ステアリング特性変更手段は、前記旋回状態の変化量に応じてアンダステア傾向が強まる方向にステアリング特性を変更するようになっていることを特徴とする請求項2記載の減速制御装置。 - 前記挙動変化抑制手段は、前輪及び後輪の少なくとも何れか一方を制御する操舵制御手段であることを特徴とする請求項3記載の減速制御装置。
- 前記挙動変化抑制手段は、前後のロール剛性配分を制御するロール剛性配分制御手段であることを特徴とする請求項3記載の減速制御装置。
- 前記挙動変化抑制手段は、前輪側と後輪側との間の駆動力配分及び左右輪の駆動力配分の少なくとも何れか一方を制御する駆動力配分制御手段であることを特徴とする請求項3記載の減速制御装置。
- 前記挙動変化抑制手段は、ステアリングホイールの操舵角度と転舵輪角度との比である操舵ギヤ比を変更可能な操舵ギヤ比可変手段であることを特徴とする請求項3記載の減速制御装置。
- 制御対象の異なる複数の挙動変化抑制手段と、
自車両の走行状況を検出する走行状況検出手段と、
前記複数の挙動変化抑制手段による前記車両挙動の制御分担割合を、前記走行状況検出手段で検出した走行状況に応じて変更する制御分担割合変更手段と、を備え、
前記複数の挙動変化抑制手段は、前記制御分担割合変更手段で設定された制御分担相当の車両挙動制御を行うようになっていることを特徴とする請求項2から請求項7の何れか1項に記載の減速制御装置。 - 制御対象の異なる複数の挙動変化抑制手段と、
自車両の走行状況を検出する走行状況検出手段と、
当該走行状況検出手段で検出された走行状況に状態に応じて作動させる挙動変化抑制手段を切り替える切替手段と、を備えることを特徴とする請求項2から請求項7の何れか1項に記載の減速制御装置。 - 前記減速制御手段は、駆動力源の出力を低減すること、変速機のギヤ比を変更すること、及び制動流体圧を増圧させることの少なくとも何れか1つにより前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項9の何れか1項に記載の減速制御装置。
- 車両の旋回走行状況に応じて目標減速度を算出する目標減速度算出手段を備え、
前記減速制御手段は、前記目標減速度算出手段で算出された目標減速度を達成するよう前記減速制御を行うようになっていることを特徴とする請求項2から請求項10の何れか1項に記載の減速制御装置。 - 前記目標減速度算出手段は、操舵角と自車両の走行速度とから算出した推定ヨーレート及び実際に車両に生じる実ヨーレートとの何れか大きい方と、自車両に作用する横加速度の制限値と、自車両の走行路面の路面摩擦係数と、に基づいて前記横加速度の制限値を達成し得る目標車速を算出し、当該目標車速と自車両の走行速度とに基づいて前記目標減速度を算出するようになっていることを特徴とする請求項11記載の減速制御装置。
- 自車両前方の障害物を検出し当該障害物との接近度合を検出する障害物検出手段を備え、
前記減速制御手段は、前記障害物検出手段で検出される接近度合に応じて前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項10の何れか1項に記載の減速制御装置。 - 自車両前方のカーブ形状から自車両の目標車速を算出する目標車速算出手段を備え、
前記減速制御手段は、前記目標車速算出手段で算出される目標車速に対する自車両の超過量に応じて前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項10の何れか1項に記載の減速制御装置。 - 自車両が走行車線から逸脱傾向にあるかどうかを検出する逸脱傾向検出手段を備え、
前記減速制御手段は、前記逸脱傾向検出手段で検出される逸脱傾向に応じて前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項10の何れか1項に記載の減速制御装置。 - 自車両の走行環境に関する情報を獲得する走行環境情報獲得手段を備え、
前記減速制御手段は、前記走行環境情報獲得手段で獲得した走行環境情報に応じて前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項10の何れか1項に記載の減速制御装置。
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