JP2005306265A - 航海システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 水槽実験の結果得られたデータを基に実船に最適トリムを設定し、推進性能を最適状態に設定するとともに安定性を図りかつ経済性も良好にできる航海システムを提供する。
【解決手段】 航海システム1は、船舶の排水量、トリムを種々変化させた水槽試験から得たデータに基づく船舶の排水量およびトリムに相関するデータベースを作成し、当該データベースと実船の注排水量と積荷量に基づいて実船の最適トリムを演算処理手段で演算し、当該演算結果に基づいて最適トリムに実船のバラストタンクへの注排水量を演算処理手段で演算して注排水要領を得る演算処理手段5とからなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水槽実験の結果得られたデータを基に実船に最適トリムを設定できる航海システムに関するものである。
一般に、船舶におけるトリムは、航海する上で、速度や、経済性や、船舶の安定性などに大きく左右する重要な要素である。このため、船舶では、トリム調整を行うことが重要である。
例えばバルクやタンカーなどの大型船舶の場合、積荷が満載されている状態の排水量のときには、積荷の積載状態を調整することで、最適なトリム状態になるようにしている。これにより、前述したトリムに関する問題を解決している。
しかしながら、積荷状況は、各寄港地で始めて知りうる場合もあり、また、運行上の都合から、積荷は積載上偏在することもあり得る。このような場合、当該船舶の乗務員は、経験と勘に頼って、バラスト注排水量を調節することにより、前記トリム調整を行っていたのが実情であった。
その結果、前記船舶は最適トリムに設定されているか不明のままで運行することもあり、当該排水量に対して推進性能が最適な状態になっていないという問題が発生していた。
なお、ジェット推進小型ボートにおいて推進性能を向上させるためや乗員の増減に応じてトリムを調整する技術(特許文献1参照)や、小型船舶において積載量や速度に応じてトリムを調整する技術(特許文献2参照)が提案されている。
特開平7−156878号公報 特開平5−77779号公報
上述したように船舶が最適トリムに設定されていない場合には、次のような問題があった。
(1)当該排水量に対して最適なトリムに設定されていないため、推進性能が最適状態で発揮されない。
(2)当該排水量に対して最適なトリムに設定されていないため、船舶走行上で安定性が悪くなる。
(3)当該排水量に対して最適なトリムに設定されていないため、原動機出力を多く要することになり経済性が悪化する。
本発明は、上述した問題点を解消し、水槽実験の結果得られたデータを基に実船に最適トリムを設定し、推進性能を最適状態に設定するとともに安定性を図りかつ経済性も良好にできる航海システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願請求項1に係る発明の航海システムは、
船舶の排水量、トリムを種々変化させた水槽試験から得たデータに基づく船舶の排水量およびトリムに相関するデータベースを作成し、
当該データベースと実船の注排水量と積荷量に基づいて実船の最適トリムを演算処理手段で演算し、
当該演算結果に基づいて最適トリムに実船のバラストタンクへの注排水量を演算処理手段で演算して注排水要領を得ることを特徴とするものである。
また、本願請求項2に係る航海システムの発明は、前記請求項1に係る航海システムにおいて、前記実船の最適トリムの演算は、少なくとも当該船舶のトリム・速力最適トリムカーブ及び/又は排水量比・トリム最適トリムカーブに基づく当該船舶の最適トリムの演算であることを特徴とする。
本発明に係る航海システムは、上述したように構成したため、次のような効果がある。
(1)所定の排水量に対して最適なトリムに設定されているため、最適な推進性能を発揮できる。
(2)所定の排水量に対して最適なトリムに設定されているため、船舶を運行させる上で船舶の運行安定性がよくなる。
(3)所定の排水量に対して最適なトリムに設定されているため、原動機出力を数%〜十数%削減することができ、船舶運行上の経済性が高くなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1ないし図5を参照して説明する。
図1は、本発明を実施するための最良の形態に係る航海システムを説明するための概略構成図である。
この図1において、本発明を実施するための最良の形態に係る航海システム1は、排水量、トリムを種々変化させた水槽試験を行い、当該水槽試験により得た実験データを得る水槽試験手段3と、当該水槽試験手段3によって得た実験データに基づいてデータベースを作成し、当該データベースと実船の現実の排水量とに基づいて実船の最適トリムを演算し、当該演算結果を基に、実船が最適トリムに維持される実船のバラストタンクへの注排水量を演算して注排水要領を得る演算処理手段5と、前記演算処理手段5からの注排水要領を基に実船(実際の船舶)の複数のバラストタンクへの注排水を制御するバラスト注排水制御手段7とを備えたものである。
次に、上述した航海システム1における水槽試験手段3について簡単に説明する。
まず、水槽試験手段3において、水槽試験に使用する船舶をある排水量に設定し、かつ、当該排水量に対してトリムを種々変化させ、そのときどきのトリムにおける速力と馬力の関係を実験によって取得することにより、図2の特性を得ることができる。
ここに、図2は、上記水槽試験手段3により、ケース1の排水量においてトリムを種々変化させたときに実験で得られる速力と馬力の関係を示すデータの例であって、横軸に速力[kt]を、縦軸に馬力[ps]を、それぞれとったものである。
この図2では、水槽試験用船舶をケース1の排水量に設定し、トリムを1[m]、0[m]、−1[m]、−2[m]と変化させて、そのときの速力と馬力の関係が、それぞれの特性曲線201,202,203,204として得られることになる。この場合、トリム=−1が常用出力において速力が最大になるため、この曲線203を最適トリムとして用いることになる。
次に、前記水槽試験手段3において、水槽試験用船舶をケース2の排水量に設定し、上述同様に,トリムを1[m]、0[m]、−1[m]、−2[m]と変化させて、そのときの速力と馬力の関係をとる。
また、前記水槽試験手段3において、水槽試験用船舶をケース3の排水量に設定し、上述同様に,トリムを1[m]、0[m]、−1[m]、−2[m]と変化させて、そのときの速力と馬力の関係をとる。
また、前記水槽試験手段3において、水槽試験用船舶をケース4の排水量に設定し、上述同様に,トリムを1[m]、0[m]、−1[m]、−2[m]と変化させて、そのときの速力と馬力の関係をとる。
さらに、前記水槽試験手段3において、水槽試験用船舶をケース5の排水量に設定し、上述同様に,トリムを1[m]、0[m]、−1[m]、−2[m]と変化させて、そのときの速力と馬力の関係をとる。
なお、上記水槽試験手段3において、実験データを得るためのパラメータとしては、試験用船舶の排水量、試験用船舶のトリム、試験用船舶の馬力、および、試験用船舶の速力の5つを用いているが、波浪中の性能を考慮するときには、さらに、パラメータとして波高、平均波周期を変化させて実験あるいはシミュレーションに基づく平水中からの速力低下量を求め、上述した値と速力低下量とを用いることにより、さらに正確な最適トリムを得ることができるようになる。しかしながら、この実施の形態では、上述した5種のパラメータを用いたもので説明することにする。
上述したようにして実験で得られた各種データは、水槽試験の実験データとして水槽試験手段3から演算処理手段5に与えられる(S201)。
次に、上記演算処理手段5について説明する。当該演算処理手段5は、まず、前記水槽試験手段3によって得た実験データに基づいてデータベースを作成する。ついで、前記演算処理手段5は、当該データベースと実船の実際の排水量とに基づいて実船の最適トリムを演算し、当該演算結果を基に、実船が最適トリムに維持されるように実船の各バラストタンクへの注排水量を演算して注排水要領を得るようにしたものである。
このような処理を実行する演算処理手段5は、例えばパーソナルコンピュータシステムで構成することができる。このパーソナルコンピュータシステムは、例えば、各種演算処理を実行するコンピュータ本体と、このコンピュータ本体に接続され各種処理結果を表示するディスプレイと、このコンピュータ本体に接続され必要な情報を入力するキーボードおよびマウスとを少なくとも備えているものとする。
また、前記コンピュータ本体は、例えば、各種演算処理やその他の処理を実行する中央処理ユニットと、前記中央処理ユニットで実行するためにオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムやその他のデータなどを記憶する主メモリと、電源投入時等のイニシャル時の処理に必要なプログラム等を記憶している読出専用メモリと、外部機器にデジタルあるいはアナログで制御信号を与えたり外部機器の状態をアナログあるいはデジタルで取り込むための外部機器インターフェースと、オペレーティングシステムや本発明に係る航海システム用のアプリケーションプログラムや本発明で使用するデータベースやその他必要なデータを格納しておくハードディスク装置とを少なくとも備えている。
前記コンピュータ本体に設けられたハードディスク装置には、例えばWINDOWS(登録商標)98、me、NT、2000、XPなどからなるオペレーティングシステムまたはUNIX(登録商標)やLINAXなどの言語で作成したオペレーティングシステムと、本発明に係る航海システムのためのアプリケーションプログラムと、本発明に係る航海システムで使用するデータベースと、その他のアプリケーションプログラムとが少なくとも格納されている。
さらに、上記演算処理手段5を構成するパーソナルコンピュータシステムは、電源スイッチをオンとすると、前記ハードディスク装置からオペレーティングシステムが主メモリに展開記憶された後に実行され、さらに、本発明に係る航海システムのためのアプリケーションプログラムが主メモリに展開記憶されて本発明に係る航海システムの処理を実行できるようになる。
上述したパーソナルコンピュータシステムからなる演算処理手段5は、前記水槽試験手段3から与えられた実験データ(例えば、ケース1の排水量の実験データないしケース5の排水量の実験データ)から例えば図3に示すデータベースを作成する。
すなわち、上記演算処理手段5は、ケース1の排水量ないしケース5の排水量における最適トリムの値を取り出し、各排水量に対するトリムと速力の関係を図3に示すデータベースとして得ている。同様に、上記演算処理手段5は、排水比と最適トリムとの関係を図4に示すデータベースとして得ている。
ここに、図3は、本発明を実施するための最良の形態に係る航海システムで使用するデータベースの一例を説明するための特性図であって、横軸にトリム[m]を、縦軸に速力[kt]を、それぞれとったものである。この図3に示すデータベースは、ケース1の排水量(例えば満載排水量の40[%])において上に凸のカーブの頂点、ケース2の排水量(例えば満載排水量の60[%])において上に凸のカーブの頂点、ケース3の排水量(例えば満載排水量の80[%])において上に凸のカーブの頂点、ケース4の排水量(例えば満載排水量の100[%])において上に凸のカーブの頂点、あるいは、ケース5の排水量(例えば満載排水量の110[%])において上に凸のカーブの頂点をそれぞれ結んだ最適トリムのカーブ(以下、「トリム・速力最適トリムカーブ」という。)として得られる。このトリム・速力最適トリムカーブを用いることにより、特定の排水量に対して、速力に応じた最適トリムを得ることができる。
さらに、図4は、本発明を実施するための最良の形態に係る航海システムで使用するデータベースの他の例を説明するための特性図であって、横軸に排水量比[%]を、縦軸にトリム[m]を、それぞれとったものである。この図4に示すデータベースは、マイナス側トリムの所定の値においてプロペラ没水不十分ゾーンが形成されている。また、この図4に示すデータベースは、排水量比[%]に応じて、プロペラ没水不十分ゾーン410からトリムが+1[m]の部分までの最適トリムカーブ(以下、「排水量比・トリム最適トリムカーブ」という。)が形成された状態のものとして提示されている。
次に、実船の排水量が決定したときに、当該排水量のデータを例えばキーボードなどから前記演算処理手段5に入力し、当該演算処理手段5に対して例えばキーボードあるいはマウスを用いて注排水量を得るための指令を与える。
すると、前記演算処理手段5は、当該データベースを参照し(S202)、そのデータベースと、キーボードなどから入力された実船の排水量に関するデータとを基に上記のトリム・速力最適トリムカーブ及び 排水量比・トリム最適トリムカーブに合致する実船の最適トリムを演算する(S203)。
前記演算処理手段5は、当該演算結果を受け取り(S204)、さらに当該演算結果を基に実船が最適トリムに維持されるようにするために、実船の各バラストタンク(詳細は後述する)への注排水量をそれぞれ演算して注排水要領を得る(S205)。前記演算処理手段5は、当該注排水要領を基にした制御用電気信号を形成し、外部機器インターフェースを介して当該制御用電気信号をバラスト注排水制御手段7に与える(S206)。
これにより、前記バラスト注排水制御手段7は、前記演算処理手段5からの注排水要領を基に実船の複数のバラストタンクへの注排水を個別に制御する。すなわち、実船の複数のバラストタンクのそれぞれに必要な水量が導入されるように制御する。これにより、バラストタンク内のバラスト水の量に応じて実船のトリムが調整されることになる。
すなわち、前記バラスト注排水制御手段7は、バラスト水量注排水に関する制御用電気信号を基に具体的なバラスト水量の注排水についてバラスト注排水設備9のポンプの運転制御や、電磁弁の開閉制御を実行する。すなわち、前記バラスト注排水制御手段7は、前記バラスト水量注排水に関する制御用電気信号を基に、ポンプの駆動/停止のため信号や、電磁弁のオンオフ信号などを系統別に形成できる。
次に、前記バラスト注排水設備9について簡単に説明する。図5は、本発明を実施するための最良の形態に係る航海システムで使用するバラスト注排水設備の例を説明するための概略構成図である。
この図5において、実船13には、進行方向前部から後方に向けてバラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnが設けられている。また、バラストタンク15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnは、例えばmを右舷、nを左舷とするものとする。そして、例えばバラストタンク15aと、バラストタンク15dm,15dnとに注水し、このときにバラストタンク15aに注水するバラスト水の量と、バラストタンク15dm,15dnに注水するバラスト水の量とを調整することにより、前後方向のトリムを調整することができる。
また、例えばバラストタンク15bm,15cmと、バラストタンク15bn、15cnとの注水量を調整することにより、左舷・右舷方向のトリムを調整することもできる。
このようにバラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnに注入するバラスト水の量を増減することにより、周知のとおり、実船13のトリムを調整することができることになる。
前記バラスト注排水設備9は、例えばエンジンルームに設置したメインポンプ91と、各バラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnまで配管したメイン配管92と、前記メイン配管92と前記バラストタンク5aの底部とまで配管された枝配管93aと、前記メイン配管92とバラストタンク15bm,15bnの底部とまで配管された枝配管93bm,93bnと、前記メイン配管92とバラストタンク15cm,15cnの底部とまで配管された枝配管93cm,93cnと、前記メイン配管92とバラストタンク15dm,15dnの底部とまで配管された枝配管93dm,93dnと、前記メインポンプ91の吸入口と水源との間を連通する給水用配管94と、前記メインポンプ91の吐出口と船外排出口とを連通した排水用配管95と、前記メインポンプ91の吸入口と吐出口とを連通した連絡用配管96とを備えている。
前記メインポンプ91の吸込口に接続されているメイン配管92には、電磁弁97Aが設けられている。前記メインポンプ91の吸込口に接続されている給水用配管94には、電磁弁97Bが設けられている。前記メインポンプ91の吐出口に接続されている排水用配管95には、電磁弁98Aが設けられている。前記メインポンプ91の吐出口と、前記メイン配管92のバラストタンク15側との間を連通する連絡用配管96には、電磁弁98Bが設けられている。枝配管93aには、電磁弁99aが設けられている。枝配管93bm,93bnには、電磁弁99bm,99bnが設けられている。前記枝配管93cm,93cnには、電磁弁99cm,99cnが設けられている。前記枝配管93dm,93dnには、電磁弁99dm,99dnが設けられている。
なお、前記各バラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnには、図示しないが液面センサがそれぞれ設けられており、各バラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnの液面を測定して電気信号に変換できるようになっている。これら液面センサは、演算処理手段5あるいはバラスト注排水制御手段7にそれぞれ接続されており、バラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnのそれぞれの液面のデータを演算処理手段5あるいはバラスト注排水制御手段7に与えることができるようになっている。また、前記演算処理手段5あるいはバラスト注排水制御手段7には、図示しない角度センサーが接続されている。この角度センサーは、船舶13の前後左右の角度を測定できるので、前後トリムあるいは左右トリムを測定して演算処理手段5あるいはバラスト注排水制御手段7に与えることができる。
実船13において、航海を開始するときに、上記演算処理手段5に現在の航海状態(排水量)を入力する。
すると、演算処理手段5では、データベースから必要なデータを取り出し、最適的トリムの計算を実行する。
また、前記演算処理手段5は、計算結果から得られた研鑽最適トリムの値から、設定される最適トリムになるように、前記バラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnのうち最適トリム設定に必要なタンクが保有しなければならないバラスト水量を計算する。このとき、現在のバラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、または、15dm,15dnに導入されているバラスト水が多い場合には規定の値になるまでバラスト注排水設備9を用いて排水させる。
一方、現在のバラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、または、15dm,15dnに導入されているバラスト水では水量が不足する場合には、バラスト注排水設備9を用いてバラスト水を供給するようにしている。
ここで、例えば、バラストタンク15aにバラスト水を供給する場合には、前記バラスト注排水制御装置9から電磁弁オン信号が電磁弁97B,98B、99aに供給されることにより電磁弁97B,98、99aが開放される他、前記バラスト注排水制御装置9から電磁弁オフ信号が電磁弁97A,98B,99bm,99bn、99cm,99cn、99dm,99dnに供給されることによりこれら電磁弁が閉じる。これら電磁弁の開閉動作が終了すると、バラスト注排水制御装置9からメインポンプ91の運転指令がメインポンプ91に供給されることになり、メインポンプ91が給水運転を開始する。
これにより、水源から給水用配管94を介してメインポンプ91に吸い込まれた水は、メインポンプ91の吐出口から連絡用配管96、メイン配管92、枝配管93aを介してバラストタンク15aに供給されることになる。
一方、例えば、バラストタンク15aに保有されているバラスト水を排出する場合には、前記バラスト注排水制御装置9から電磁弁オン信号が電磁弁97A,98A,99aに供給されることにより電磁弁97A,98A,99aが開放される他、前記バラスト注排水制御装置9から電磁弁オフ信号が電磁弁97B,98B,99bm,99bn、99cm,99cn、99dm,99dnに供給されることによりこれら電磁弁が閉じる。これらの電磁弁の開閉動作が終了すると、バラスト注排水制御装置9からメインポンプ91の運転指令がメインポンプ91に供給されることになり、メインポンプ91を排水運転を開始する。
これにより、バラストタンク15aから枝配管93a、メイン配管92を介してメインポンプ91に吸い込まれた水は、メインポンプ91の吐出口から排水用配管95を介して船舶3の外部に排出される。
このようにしてバラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnのうちの必要なタンクに必要な水量のバラスト水が保有されることになって、実船13を最適トリムに設定することができる。
なお、前記バラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnに必要な水量が保有されたかは、例えば各バラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnの内部にそれぞれ配置された液面センサーによって検出することができ、それら液面センサーからの検出信号を前記演算処理手段5あるいはバラスト注排水制御手段7に取り込み、各センサーからの検出信号に基づいてバラスト注排水設備9を運転をすることにより、各バラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dn内における保有水量を調整することができる。
また、設定しようとした最適トリムに達したか否かを角度センサーからの検出信号を演算処理手段5に取り込むことによっても確認することができる。
本発明に係る航海システム1では、排水量、トリムを種々変化させた水槽試験を行い、当該水槽試験により得た実験データに基づくデータベースを作成し、当該データベースに基づいて実船の最適トリムを演算処理手段で演算し、当該演算結果と実船の排水量とを基に実船が最適トリムに維持される実船のバラストタンクへの注排水量を演算処理手段で演算して注排水要領を得、この注排水要領に基付いて、上述したようにバラスト注排水設備9を動作させることにより、各バラストタンク15a,15bm,15bn、15cm,15cn、15dm,15dnの内部のバラスト水を調整し、船舶13を最適トリムに設定できるので、次のような利点が発揮される。
(1)所定の排水量に対して最適なトリムに設定されているため、最適な推進性能を発揮できる。
(2)所定の排水量に対して最適なトリムに設定されているため、船舶を運行させる上で船舶の運行安定性がよくなる。
(3)所定の排水量に対して最適なトリムに設定されているため、原動機出力を数%〜十数%削減することができ、船舶運航上の経済性が高くなる。
本発明を実施するための最良の形態に係る航海システムを説明するための概略構成図である。 水槽試験手段により、ケース1の排水量においてトリムを種々変化させたときの速力と馬力の関係を示すデータの例を示す特性図である。 本発明を実施するための最良の形態に係る航海システムで使用するデータベースの一例であるトリム・速力最適トリムカーブを説明するための特性図である。 本発明を実施するための最良の形態に係る航海システムで使用するデータベースの他の例である排水量比・トリム最適トリムカーブを説明するための特性図である。 本発明を実施するための最良の形態に係る航海システムで使用するバラスト注排水設備の例を説明するための概略構成図である。
符号の説明
1…航海システム
3…水槽試験手段
5…演算処理手段
7…バラスト注排水制御手段
9…バラスト注排水設備
13…実船(実際の船舶)
91…メインポンプ
92…メイン配管
93a,93bm,93bn、93cm,93cn、93dm,93dn…枝配管
94…給水用配管
95…排水用配管
96…連絡用配管
97A,97B、98A,98B,99a,99bm,99bn、99cm,99cn、99dm,99dn…電磁弁

Claims (2)

  1. 船舶の排水量、トリムを種々変化させた水槽試験から得たデータに基づく船舶の排水量およびトリムに相関するデータベースを作成し、
    当該データベースと実船の注排水量に基づいて実船の最適トリムを演算処理手段で演算し、
    当該演算結果に基づいて最適トリムに実船のバラストタンクへの注排水量を演算処理手段で演算して注排水要領を得ることを特徴とする航海システム。
  2. 前記実船の最適トリムの演算は、少なくとも当該船舶のトリム・速力最適トリムカーブ及び/又は排水量比・トリム最適トリムカーブに基づく当該船舶の最適トリムの演算であることを特徴とする請求項1に記載の航海システム。
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