JPH09142374A - 船積み支援装置及び船体コンディションデータ決定方法 - Google Patents

船積み支援装置及び船体コンディションデータ決定方法

Info

Publication number
JPH09142374A
JPH09142374A JP7304382A JP30438295A JPH09142374A JP H09142374 A JPH09142374 A JP H09142374A JP 7304382 A JP7304382 A JP 7304382A JP 30438295 A JP30438295 A JP 30438295A JP H09142374 A JPH09142374 A JP H09142374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hull
weight
center
gravity
condition data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7304382A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohide Sato
智英 佐藤
Yasuhiro Yamazaki
保博 山▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuaa East Shitsupingu Kk
Original Assignee
Fuaa East Shitsupingu Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuaa East Shitsupingu Kk filed Critical Fuaa East Shitsupingu Kk
Priority to JP7304382A priority Critical patent/JPH09142374A/ja
Publication of JPH09142374A publication Critical patent/JPH09142374A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】吃水計算機を用いた吃水の予測値誤差を低減
し、より好適な積付、積高を実現する。 【解決手段】中央前後吃水値の入力「S10」及び各貨
物区画(タンク)ごとの積載重量の入力「S11」を同
時的に行った場合には、船体重量及びその重心位置情報
と、各区画ごとの重心位置情報と、所定の吃水値におけ
る排水重量と浮力重心位置情報と船体復元力係数とを定
義する吃水対応情報と、からなる初期船体コンディショ
ンデータを用いて、船体付属重量(コンスタント重量)
とその重心位置情報(CG)を算出し「S12」、積
付、積高計算の際の初期船体コンディションデータを更
新保存する「S13」。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航行予定の吃水制
限海域に合わせて船舶の最深吃水を算出し、積付や積高
の最適化を支援する船積み支援装置に関すると共に、こ
の装置で用いられる船体コンディションデータ決定方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】貨物船やタンカーなどの大型船舶におい
ては、港湾や河川又は通過運河などの吃水制限海域を考
慮して船積み重量(以下「積高」という)を調整する必
要がある。さらに積高の絶対値ばかりでなく、船体のト
リム(船首尾の前後の吃水差)をなるべく水平に保つ
(これを「イーブンキール」という)ように、船体に複
数設けられる区画への積荷配置(以下「積付」という)
についても十分に考慮する必要がある。船長数十〜数百
メートルの大型船舶の場合、数センチの吃水差は、積高
で数トン〜数十トンレベルの差となるから、最深吃水の
制御はかなりの精密度が要求される。
【0003】この目的のために、従来より、いわゆる表
計算ソフトを利用した吃水計算機を基本とする船積み支
援装置が用いられてきた。この船積み支援装置には、船
体重量とその重心位置情報、付属重量とその重心位置情
報、船体内に複数設けられた貨物・バラスト・燃料を積
載するための区画ごとの重心位置情報、所定の吃水値に
対する排水重量及び浮力重心位置情報及び復元力係数を
定義する吃水対応情報、とからなる初期船体コンディシ
ョンデータが、船舶新造時に造船所にて作成される諸元
表に基づいて予め記憶されている。なお、『船体重量』
とは備付けの重機器を含む船体自身の重量を意味する。
『付属重量』とは乗務員の体重と持物、食料飲料や生活
必需品を含む甲板上倉庫収容物、又は、油や船体補修材
料、船内配管内の残水、機関室周辺汚物など不特定小重
量物の合計を意味し、以下「コンスタント重量」とい
う。また、『復元力係数』とは1センチのトリムに対す
る船体の自立しようとする抵抗力を示し、『吃水対応情
報』とは所定の単位吃水ごとに対応する排水重量、浮力
重心位置情報、復元力係数をルックアップテーブル形式
で記憶したものを主として意味するが、船体の形状など
によっては、吃水値と、排水重量・浮力重心位置情報・
復元力係数との各対応関係を特定の計算式で定義するよ
うにしてもよい。
【0004】そして、各区画へ積み込む予定の各積載重
量を入力すると、各積載重量と船体重量とコンスタント
重量とが合計され排水重量が定まり、これに必要に応じ
て船舶周囲の海水比重を加味しつつ、吃水対応情報、す
なわちルックアップテーブルを参照して中央吃水値を定
める。これと共に、各区画の各積載重量とその各重心位
置情報の積から積荷全体の重力重心を合成し、さらに船
体及びコンスタント重量の重力重心を合成して積荷及び
船舶の全体重力重心を求める。次いで、この全体重力重
心と上記中央吃水に対応する船体の浮力重心位置との差
から船体の縦モーメントを決定し、これを復元力係数で
割ることでトリムを求めたうえ、上記中央吃水値にトリ
ムの半分を加え減じることで前部吃水値と後部吃水値を
算出するものである。この前部後部吃水値を見ながらイ
ーブンキールとなるように各区画へ入力する積載重量の
値を手動又は自動で調整していき積付や積高の最適化を
行うのである。又は、吃水制限海域の吃水値を入力する
と、上記とは概ね逆の手順でイーブンキールを維持でき
るような各区画への積載重量を算出表示するものであ
る。
【0005】ところで、上記の船積み支援装置を用いて
イーブンキールとなるように吃水値を調整しても、実測
最深吃水値の方が数センチ〜数十センチ大きくなるとい
う誤差があった。このため、出港時、又は積付積高計画
の最初立案時に、船長が経験とカンによって積荷を減ら
したりバラストを排出して、吃水値を浅くなるよう再調
整していたのが実情である。このことは、必然的にかな
りの安全マージンを見込むこととなり、場合によっては
大きな『積み損』を生じていた。特に、船舶航行に従っ
て減少する燃料や清水、吃水制限海域によって異なる海
水比重、複数の寄港先での荷揚げ荷積み作業などを全て
考慮して長期的な積付積高計画を立てる場合などにはい
っそう誤差が大きくなることから、誤差の解消は非常に
大きな意味をもっている。
【0006】しかし、これまで実測最深吃水値の方が数
センチ〜数十センチ大きくなってしまう程度の誤差は、
単に船積み支援装置の計算誤差として当然生じるもので
あって半ば仕方のないものとしてとして考えられてきて
おり、吃水計算機の誤差の解消について工夫されたもの
がなかった。本出願人は、上記の様な誤差について詳細
に観察したところ、船積み支援装置の予測値と実測値の
誤差は、船舶新造時には小さく、船舶年齢の増加に従っ
て大きくなる傾向にあるという知見を得た。そして、誤
差の原因は、船体の錆やスラッジ、船底に付着する貝
類、パイプ内や区画内の残油・残水・残泥などが経時的
に増加していくにも拘らず、船舶新造時に造船所にて理
論的に計算された諸元表に基づくコンスタント重量をそ
のまま船体コンディションデータとして船積み支援装置
に用いていたことにある、との結論を得た。例えば、船
体コンディションデータ、とりわけコンスタント重量を
正確に把握する方法として、船体の錆やスラッジの重量
を目視なり適宜のセンサによって間接的に推し量った
り、区画内の残油・残水・残泥の深さを検知するセンサ
を別途設けることが考えられるが、船体のあちこちに散
在する不明付属重量をいちいち測定することは設備コス
トの点で非常に不利であるし、種々雑多な不明物の重量
を定量化することは事実上不可能であると言ってもよ
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、船体コンデ
ィションデータ(コンスタント重量)は、経時的に変化
するものという認識にたって成されたもので、現在のコ
ンスタント重量とその重心位置情報を多大な設備投資の
必要無しに容易且つ正確に把握できる船体コンディショ
ンデータ決定方法を提供し、それを好適に用いること
で、最深吃水を高精度に決定し、積付、積高の最適化を
図れる船積み支援装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、船体重量及び
その重心位置情報と、船体の付属重量及びその重心位置
情報と、船体内に複数設けられた区画ごとの重心位置情
報と、所定の吃水値における排水重量と浮力重心位置情
報と船体復元力係数とを定義する吃水対応情報と、から
なる初期船体コンディションデータを少なくとも有して
おり、上記区画ごとの積載重量を入力すると上記初期船
体コンディションデータに基いて吃水値を算出し、又
は、吃水値を入力すると上記初期船体コンディションデ
ータに基いて上記区画内ごとの積載重量を算出して、積
付や積高の最適化を支援する船積み支援装置において、
上記区画ごとの積載重量と吃水値とを共に入力すると、
上記船体の付属重量及びその重心位置情報を再計算して
上記初期船体コンディションデータを更新することを特
徴とするものである。
【0009】従って、本発明によれば、区画ごとの積載
重量と吃水値とが共に入力された場合には、予め船積み
支援装置に保存されている船体の付属重量(コンスタン
ト重量)及びその重心位置情報を更新するようになって
いるから、船積み作業の途中で、実際に積み込んだ積荷
の重量を測定し、その時の吃水値を港湾岸壁から実測し
て、船積み支援装置に入力すると、現在のコンスタント
重量及びその重心位置情報が得られることになる。その
後、このコンスタント重量及びその重心位置情報をもと
に、各区画に追加積載すべき重量を入力して予想吃水値
を計算したり、航行予定海域の制限吃水値を入力して所
望の計算結果を導けばよい。このようにして現在のコン
スタント重量及びその重心位置情報を一度更新しておけ
ば、次の寄港先の制限吃水値に適合させる場合や荷揚げ
荷積み重量の計画立案時にもごく小さな誤差で積付積高
計画を立てることができる。
【0010】また、上記船積み支援装置に用いられる船
体コンディションデータ決定方法は、船体重量及びその
重心位置情報と、船体の付属重量及びその重心位置情報
と、船体内に複数設けられた区画ごとの重心位置情報
と、所定の吃水値における排水重量と浮力重心位置情報
と船体復元力係数とを定義する吃水対応情報と、からな
る初期船体コンディションデータを準備する工程と、上
記区画内の各積荷重量を合計して総積載重量を算出する
と共に当該船舶の前後吃水差及び中央吃水を実測する工
程と、上記対応吃水情報を参照して実測された中央吃水
に対応する現在排水重量を求め、ここから上記総積載重
量と上記船体重量を減算して、現在の船体付属重量を決
定する工程と、並びに、上記対応吃水情報を参照して実
測された中央吃水に対応する船体復元力係数を求め、こ
れを上記実測された前後吃水差に乗じることで船体の縦
モーメントを求める工程と、上記船体の縦モーメント
と、上記対応吃水情報を参照して得られる中央吃水に対
応する浮力重心位置とから、現在排水重量に対する全体
合成重心位置を求める工程と、上記区画内の各積荷重量
と上記区画ごとの重心位置から総積載重量の重心位置を
求め、これに上記船体重量の重心位置をさらに合成して
積荷及び船体の合成重心位置を求める工程と、前段で得
られた合成重心位置と上記全体合成重心位置との差から
現在の船体付属重量の重心位置を決定する工程と、上記
初期船体コンディションデータを現在の船体付属重量と
その重心位置とに更新する工程と、からなるものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】添付図を参照しながら本発明に係
る実施の形態について説明する。図1に、船積み支援装
置を用いる対象となる船舶の概略を示す。図示の如く、
この船舶には区画としてのタンク1〜6が縦横に区画さ
れている(なお、実際の船舶においては区画は上下方向
に何層にも設けられその数は数十に達し、収納される対
象によって原油、バラ荷、一般大型貨物などのための貨
物倉用、バラスト用、燃料用、清水用など様々である
が、ここではタンク1〜6までが左右対称且つ一層に配
置され、収容物も全て同一のものとして説明する)。な
お、図中X、Y、Zは、中央吃水値、前部吃水値、後部
吃水値を示し、Cは船体前後方向中央を、Gは船体の重
力重心を、Bは船体浮力重心を示している。また、船積
み支援装置のハード構成については詳述を避けるが、表
示手段、キー又はマウスなどの外部入力手段、演算・記
憶・制御処理を行う本体、プリンタ等適宜の出力手段か
らなるパーソナルコンピュータが用いられる。
【0012】図2に本船積み支援装置の基本的な操作フ
ローを示す。プログラム選択メニュー7から、必要な初
期船体コンディションデータを作成しておくデータ作成
プログラム8、各タンクごとの積載重量を入力すること
によって吃水値を算出する積付プログラム9、予定の吃
水値を入力することによって総積載重量及び各タンクご
との積載重量を算出する積高プログラム10、実測吃水
値と実際の積載重量を入力して新コンスタント重量を算
出する再計算プログラム11、及び「終了」へ移行でき
るようになっている。
【0013】データ作成プログラム8においては、項目
設定12、排水量表作成13、タンク表作成14をそれ
ぞれ選択し、新造時に造船所にて作成される諸元表に基
づいて初期船体コンディションデータ15を入力してい
き、適宜の記憶装置に記憶させる。
【0014】項目設定12では、船名16、船体重量1
7及びこの船体重量17の重心Gと船体中央Cとの距離
18(船体中心Cからの距離を船首側をマイナス、船尾
側をプラスの値で示す。以下「CG」と言う)、コンス
タント重量19とそのCG20(図4参照)、及び船体
全長や吃水マークの位置、船体のタンクの数(この実施
例においては1〜6まで)など、基礎的な初期船体コン
ディションデータを入力する。
【0015】排水量表作成13では、図3に示すよう
に、中央吃水値を任意の単位吃水21(例えば50セン
チ)ごとに区切り、各単位吃水21における排水重量2
2、各単位吃水21における浮力重心Bと船体中央Cと
の距離(以下「CB」と言う)23、各単位吃水におけ
る船体の復元力係数(以下「MTC」という)24、各
単位吃水21近傍の毎センチ当たりの排水量(以下「T
PC」という)25を入力してルックアップテーブルL
Tを作成する。
【0016】タンク表作成14では、タンク1〜6の重
心位置CG26(図4参照)を入力しておく。なお、C
G26以外にも、タンク1〜6内の各積載重量を算出す
るための補助パラメータとして、各タンクの最大容積及
び積荷の充填率、積載予定の積荷の比重や温度膨張係数
などの入力項目を別途設けるようにしてもよいが、以下
の説明においては省略する。
【0017】図5を通じて、積付プログラム9について
説明する。プログラム選択メニュー7から積付プログラ
ム9が選択されると、データ作成プログラム8で作成さ
れた初期船体コンディションデータ15が有るかどうか
確認し(S1)、なければプログラム選択メニュー7に
戻って初期船体コンディションデータ15の作成を促
し、あれば初期船体コンディションデータ15を船名1
6に基づいて読み込み(S2)、図4に示す操作画面2
7を表示する(S3)。
【0018】操作画面27においては、データ作成プロ
グラム8で入力された初期船体コンディションデータ1
5から、船名16、船体重量17とそのCG18、コン
スタント重量19とそのCG20、タンク1〜6の各C
G26が表示されている。
【0019】また、総積載重量28には、タンク1〜6
の各積載重量29の合計値(すなわち初期状態において
は0である)が示され、さらに、各積載重量29と各C
G26とのそれぞれの積の総和を総積載重量28で割っ
た値が各積載重量の合成重心位置としてCG29に示さ
れるようになっている。排水重量30には、船体重量1
7とコンスタント重量19と総積載重量28の合計値が
表示され、それぞれのCG18とCG20とCG29を
基に積荷を含む船舶の全体の重心位置が全体CG31と
して示されるようになっている。そして、排水重量30
が定まると、上述の排水量表作成13で作成したルック
アップテーブルLTの単位吃水21に対応する対応排水
重量22中から近似値を検索した後、対応するTPC2
5を加味して中央吃水値32として表示するようになっ
ている。
【0020】合わせて、上記単位吃水21に対応するC
BとMTCとを上記ルックアップテーブルLTから求め
てそれぞれCB23、MTC24として表示すると共
に、全体CG31とCB23の差をBG33として表示
する。最後に、前部吃水値34と後部吃水値35には、
BG33の値から得られる船体の縦モーメントをMTC
24で割ることで決定されるトリムを2分の1ずつ中央
吃水値32に加減した値が表示されるようになってい
る。
【0021】積付プログラム9においては、各タンク1
〜6に積込む予定の各積載重量を、積載重量26に順次
入力していく(S4)と、中央吃水値32と前部吃水値
34と後部吃水値35がその都度算出されながら変化し
つつ表示される(S5)。ここで各吃水値32、34、
35が航行予定の吃水制限海域に合うように調整しつつ
各タンク1〜6への積載重量29を調整していくが、通
常、空船の船体重心は船尾寄りにあるので、前方のタン
クから後方のタンクへと積荷を満載にしてゆき、徐々に
イーブンキールになるように各タンクへの積載重量29
を加減する。ここで入力された各積載重量29の値や算
出された各吃水値32、34、35の値は、適宜に割り
つけられたファンクションキーを操作することにより、
初期船体コンディションデータ15に追加されて現在の
船体コンディションデータ15aとして記憶媒体へ保存
される(S6)。なお、船体コンディションデータ15
又は15aは、プリンタにより印刷したり、記憶媒体か
ら読出できるようにしているが、これらの具体的な操作
フローやハード部分の制御などについては説明を省略す
る。
【0022】次に、図6を通じて積高プログラム10に
ついて説明する。プログラム選択メニュー7から積高プ
ログラム10が選択されると、積付プログラム9と同様
に初期船体コンディションデータ15を読み込み、図4
に示す操作画面27を表示する(S1〜3)。操作画面
27中の各入力項目間の数値的関係は積付プログラム9
と同様であるので重複する説明を省略する。
【0023】積高プログラム10においては、最初に中
央吃水値32を入力する。船体の姿勢としてイーブンキ
ールが望ましいから、前部吃水値34及び後部吃水値3
5にも同じ値が示される(S7)。すると、上述のルッ
クアップテーブルLTの単位吃水21の中から近似値を
検索し、対応するCB23、MTC24を表示すると共
に、対応排水重量22にTPC25を加味して排水重量
30を表示する。そして、排水重量30から船体重量1
7とコンスタント重量19を減算して総積載重量28を
表示する。さらに、船体はイーブンキールであるから、
トリム0となるように、BG33を逆算し、その結果を
全体CG31として表示する。最後に、タンク1〜6の
積載重量29と各CG26との積の総和と、排水重量3
0と全体CG31との積が一致するように、タンク1〜
6の各積載重量29を増減調整して表示するようになっ
ている(S8)。なお、ここで入力された中央吃水値3
2、前部吃水値34、後部吃水値35の値や、算出され
た総積載重量28及び各タンクの積載重量29の値など
は、適宜に割りつけられたファンクションキーを操作す
ることにより、初期船体コンディションデータ15に追
加され現在の船体コンディションデータ15aとして記
憶媒体へ保存される(S9)。
【0024】次に、図7を通じて再計算プログラム11
について説明する。プログラム選択メニュー7から再計
算プログラム11が選択されると、積付プログラム9、
積高プログラム10と同様に初期船体コンディションデ
ータ15を読み込んで図4に示す操作画面27を表示す
る(S1〜3)。操作画面27中の各入力項目間の数値
的関係は積付プログラム9、積高プログラム10と同様
であるので重複する説明を省略する。
【0025】再計算プログラム11においては、中央吃
水値32、前部吃水値34、後部吃水値35、及びタン
ク1〜6の各積載重量29を入力すると、コンスタント
重量19及びそのCG20が新たに算出され変更される
ようになっている。詳述すれば、中央吃水値32、前部
吃水値34、後部吃水値35にそれぞれ中央前後吃水
X、Y、Zの実測値を入力する(S10)と、ルックア
ップテーブルLTの単位吃水21の中から中央吃水値3
2との近似値を検索し、対応排水重量22のCB23、
MTC24を表示すると共に、TPC25を加味して排
水重量30を表示する。同時に、前部吃水値34と後部
吃水値35の差からトリムを求め、CB23とMTC2
4から排水重量30の全体CG31を算出する。
【0026】そして、タンク1〜6に現在まで積載され
た実際の積載重量を積載重量29に入力する(S11)
と、その合計が総積載重量28として示され、CG29
が上記同様に算出され表示される。最後に、排水重量3
0から総積載重量28と船体重量17を減算し新コンス
タント重量19として表示すると共にその新CG20を
排水重量の全体CG31、総積載重量のCG29、船体
重量のCG18を基に算出し表示する(S12)のであ
る。
【0027】このようにして再計算された新コンスタン
ト重量19と新CG20は、適宜のファンクションキー
を操作するか、又は再計算プログラムを終了させること
により、先に記憶されている初期船体コンディションデ
ータ15に上書きされ現在の船体コンディションデータ
15bとして保存される(S13)。現在の船体コンデ
ィションデータ15bは、上述した積付プログラム9又
は積高プログラム10において適宜読みだして利用する
ことができるようになっている。このように、再計算プ
ログラム11において中央前後吃水値32、34、35
及びタンク1〜6の積載重量に実測値若しくは実際値を
入力することにより、コンスタント重量とそのCGが新
造時から変化していても容易に修正可能で、別途の吃水
センサなどを用いることなく正確な吃水計算ができるよ
うになっている。
【0028】なお、上記説明した再計算プログラム11
を変形し『積付シュミレーションプログラム』として、
積付プログラム9、積高プログラム10と組み合わせて
用いる例について、図8を通じて説明する。
【0029】先ず、積付プログラム9か積高プログラム
10を通じて、総積載重量28、タンク1〜6への各積
載重量29、及び寄港先、航行予定海域の制限吃水値3
2、34、35を予測し、現在の船体コンディションデ
ータ15aとして記憶させて置く(すなわち新造時のコ
ンスタント重量とCGを基に予定総積載重量、予定積載
重量、及び予定吃水値を決定する)。
【0030】『積付シュミレーションプログラム』を起
動させ現在の船体コンディションデータ15aを読み込
むと、操作画面27の総積載重量28、タンク1〜6の
各積載重量29及び吃水値32、34、35には、予定
総積載重量、予定積載重量及び予定吃水値が表示され
(上記S1〜3に相当)、これらの値を適宜内部メモリ
Mにストアする。
【0031】この状態で、中央、前部後部吃水X、Y、
Zを実測して吃水値32、34、35に実測値を入力し
(上記S10に相当)、且つタンク1〜6の積載重量2
9には現在まで各タンクに積載された積載重量の実際値
をそれぞれ入力する(上記S11に相当)と、新コンス
タント重量19と新CG20を表示し、適宜内部メモリ
Mにストアする(上記S12、13に相当)。次いで、
内部メモリMに一時保存された予定吃水値の中央前部後
部の3つうち最深の値を読み出し、新コンスタント重量
19と新CG20を用いて、総積載重量とタンク1〜6
の各積載重量を算出する(S14)。
【0032】最後に、総積載重量28とタンク1〜6の
各積載重量29の欄には、内部メモリMに一時保存され
た予定積載重量及び予定総積載重量との増減差を、プラ
ス何トン、マイナス何トンというように表示する(S1
5)。さらに選択的に、ここで求められたタンク1〜6
の増減差を適宜記憶、読み出しして一覧表形式で画面表
示させたり印刷したりする。このようにすることによっ
て、各タンクへの調整分をより直観的で正確に把握する
ことができ、出発港又は寄港先で荷揚げ荷積み作業を行
うごとに現在のコンスタント重量とそのCGを変更した
り、出発港にて一度に各寄港先での正確な船体コンディ
ション変化をシュミレートすることが可能となる。
【0033】なお、上記の実施形態においては、船体の
姿勢制御用の主な変数として、積載重量と船体前後方向
のCGのみを挙げて説明したが、各タンク内の積荷の慣
性(波やうねりによる揺れに対する収斂性を考慮するた
め)や船体左右方向の位置、船体周辺の海水比重なども
考慮するようにしてもよいし、燃料・清水などの経時的
消耗率についても適宜加味することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、現在のコンスタント重量が船舶新造時の初期
コンスタント重量と比べて経時変化していても容易かつ
正確に把握できるので、船舶の最深吃水値を容易且つ高
精度に求めることができ、その結果『積み損』のない効
率的な積付、積高計画が立てられ、座礁の危険性を有効
に排除し船舶の安全な航行を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船積み支援装置が用いられる船の概略図であ
る。
【図2】この発明に係る船積み支援装置の概略的な操作
フロー図である。
【図3】データ作成プログラムで作成されるルックアッ
プテーブルを示す図である。
【図4】操作画面を示す図である。
【図5】積付プログラムのフロー図である。
【図6】積高プログラムのフロー図である。
【図7】再計算プログラムのフロー図である。
【図8】積付シュミレーションプログラムのフロー図で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体重量及びその重心位置情報と、船体
    の付属重量及びその重心位置情報と、船体内に複数設け
    られた区画ごとの重心位置情報と、所定の吃水値におけ
    る排水重量と浮力重心位置情報と船体復元力係数とを定
    義する吃水対応情報と、からなる初期船体コンディショ
    ンデータを有しており、 上記区画ごとの積載重量を入力すると上記初期船体コン
    ディションデータに基いて吃水値を算出し、又は、吃水
    値を入力すると上記初期船体コンディションデータに基
    いて上記区画ごとの積載重量を算出して、積付や積高の
    最適化を支援する船積み支援装置において、 上記区画ごとの積載重量と吃水値とを共に入力すると、
    上記船体の付属重量及びその重心位置情報を再計算して
    上記初期船体コンディションデータを更新することを特
    徴とする船積み支援装置。
  2. 【請求項2】 船体重量及びその重心位置情報と、船体
    の付属重量及びその重心位置情報と、船体内に複数設け
    られた区画ごとの重心位置情報と、所定の吃水値におけ
    る排水重量と浮力重心位置情報と船体復元力係数とを定
    義する吃水対応情報と、からなる初期船体コンディショ
    ンデータを準備する工程と、 上記区画内の各積荷重量を合計して総積載重量を算出す
    ると共に当該船舶の前後吃水差及び中央吃水を実測する
    工程と、 上記対応吃水情報を参照して実測された中央吃水に対応
    する現在排水重量を求め、ここから上記総積載重量と上
    記船体重量を減算して、現在の船体付属重量を決定する
    工程と、並びに、 上記対応吃水情報を参照して実測された中央吃水に対応
    する船体復元力係数を求め、これを上記実測された前後
    吃水差に乗じることで船体の縦モーメントを求める工程
    と、 上記船体の縦モーメントと、上記対応吃水情報を参照し
    て得られる中央吃水に対応する浮力重心位置とから、現
    在排水重量に対する全体合成重心位置を求める工程と、 上記区画内の各積荷重量と上記区画ごとの重心位置から
    総積載重量の重心位置を求め、これに上記船体重量の重
    心位置をさらに合成して積荷及び船体の合成重心位置を
    求める工程と、 前段で得られた合成重心位置と上記全体合成重心位置と
    の差から現在の船体付属重量の重心位置を決定する工程
    と、 上記初期船体コンディションデータを現在の船体付属重
    量とその重心位置とに更新する工程と、からなる船体コ
    ンディションデータ決定方法。
JP7304382A 1995-11-22 1995-11-22 船積み支援装置及び船体コンディションデータ決定方法 Pending JPH09142374A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7304382A JPH09142374A (ja) 1995-11-22 1995-11-22 船積み支援装置及び船体コンディションデータ決定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7304382A JPH09142374A (ja) 1995-11-22 1995-11-22 船積み支援装置及び船体コンディションデータ決定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09142374A true JPH09142374A (ja) 1997-06-03

Family

ID=17932352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7304382A Pending JPH09142374A (ja) 1995-11-22 1995-11-22 船積み支援装置及び船体コンディションデータ決定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09142374A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005035501A (ja) * 2003-07-14 2005-02-10 Takahisa Tsutsui 油タンカー船の積付け計算をボタン操作によって調整かつ、連動して海面を表示するプログラム
JP2005306265A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Shin Kurushima Dockyard Co Ltd 航海システム
JP2009184378A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 船舶
CN109808839A (zh) * 2017-11-22 2019-05-28 中冶宝钢技术服务有限公司 船舶的装货方法
CN111597638A (zh) * 2020-05-19 2020-08-28 上海船舶研究设计院(中国船舶工业集团公司第六0四研究院) 舷侧大开口船舶总纵剪切强度校核方法
JP6793273B1 (ja) * 2020-05-22 2020-12-02 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 船舶の航行方法、航行システムおよび船舶
KR20210097041A (ko) * 2020-01-28 2021-08-06 나부테스코 가부시키가이샤 선박
CN113697054A (zh) * 2021-10-27 2021-11-26 北京星天科技有限公司 数据处理方法、装置与电子设备
CN113978664A (zh) * 2021-11-19 2022-01-28 华南理工大学 一种半潜运载装备压排载智能测控系统
CN114735152A (zh) * 2022-04-19 2022-07-12 中国舰船研究设计中心 一种基于面元法的全附体舰船不沉性计算方法
CN115250619A (zh) * 2020-03-23 2022-10-28 日本日联海洋株式会社 船舶的配载计划方法、配载计划系统以及船舶

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005035501A (ja) * 2003-07-14 2005-02-10 Takahisa Tsutsui 油タンカー船の積付け計算をボタン操作によって調整かつ、連動して海面を表示するプログラム
JP2005306265A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Shin Kurushima Dockyard Co Ltd 航海システム
JP2009184378A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 船舶
CN109808839A (zh) * 2017-11-22 2019-05-28 中冶宝钢技术服务有限公司 船舶的装货方法
KR20210097041A (ko) * 2020-01-28 2021-08-06 나부테스코 가부시키가이샤 선박
CN115250619A (zh) * 2020-03-23 2022-10-28 日本日联海洋株式会社 船舶的配载计划方法、配载计划系统以及船舶
CN111597638A (zh) * 2020-05-19 2020-08-28 上海船舶研究设计院(中国船舶工业集团公司第六0四研究院) 舷侧大开口船舶总纵剪切强度校核方法
CN111597638B (zh) * 2020-05-19 2023-02-24 上海船舶研究设计院(中国船舶工业集团公司第六0四研究院) 舷侧大开口船舶总纵剪切强度校核方法
JP6793273B1 (ja) * 2020-05-22 2020-12-02 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 船舶の航行方法、航行システムおよび船舶
WO2021235053A1 (ja) * 2020-05-22 2021-11-25 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 船舶の航行方法、航行システムおよび船舶
JP2021183446A (ja) * 2020-05-22 2021-12-02 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 船舶の航行方法、航行システムおよび船舶
KR20230002731A (ko) * 2020-05-22 2023-01-05 재팬 마린 유나이티드 코포레이션 선박의 항행 방법, 항행 시스템 및 선박
CN113697054A (zh) * 2021-10-27 2021-11-26 北京星天科技有限公司 数据处理方法、装置与电子设备
CN113978664B (zh) * 2021-11-19 2022-06-17 华南理工大学 一种半潜运载装备压排载智能测控系统
CN113978664A (zh) * 2021-11-19 2022-01-28 华南理工大学 一种半潜运载装备压排载智能测控系统
CN114735152A (zh) * 2022-04-19 2022-07-12 中国舰船研究设计中心 一种基于面元法的全附体舰船不沉性计算方法
CN114735152B (zh) * 2022-04-19 2023-12-01 中国舰船研究设计中心 一种基于面元法的全附体舰船不沉性计算方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101297596B1 (ko) 선박의 운항자세 제어시스템 및 그 제어방법
JPH09142374A (ja) 船積み支援装置及び船体コンディションデータ決定方法
CN105224745B (zh) 船舶装载性能优化系统
Pacino et al. An accurate model for seaworthy container vessel stowage planning with ballast tanks
CN101195405A (zh) 船舶电子吃水监测系统
Okada et al. On board measurement of stresses and deflections of a Post-Panamax containership and its feedback to rational design
Mao et al. A regression and beam theory based approach for fatigue assessment of containership structures including bending and torsion contributions
Carmel Study of parametric rolling event on a panamax container vessel
JP6742549B1 (ja) 船舶の積付計画方法、積付計画システムおよび船舶
Barrass Ship stability: notes and examples
KR20160023405A (ko) 자동 평형수 시스템 및 조절방법
WO2021235053A1 (ja) 船舶の航行方法、航行システムおよび船舶
Charchalis Dimensional constraints in ship design
JPS6015285A (ja) 海上浮体物に対する「ばら」物荷役量監視方法
Heggelund et al. Transverse strength analysis of catamarans
JPWO2006003708A1 (ja) 船舶荷役実務支援システム
CN108711203A (zh) 一种基于代理模型的破损船体波浪载荷快速预报方法
Ericson et al. Lengthening of a Specialized Reefer Ship: Is it economically viable?
EP3002206B1 (en) Improved vessel maneuverability
Egorov et al. Features of the CV03 concept of floating transshipment complex with open cargo hold
Souadji Structural design of a container ship approximately 3100 TEU according to the concept of general ship design B-178
Koleva et al. Automated information system for evaluation the stability of the ship
Schachter et al. An automated computational tool for offshore supply vessels’ structural preliminary design
Grin On empirical methods to predict the rolling period of ships
Žaja et al. Longitudinal strength of a container ship