JPWO2006003708A1 - 船舶荷役実務支援システム - Google Patents

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Abstract

最適な計算載貨重量(dead weight(D/W))を求める計算、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)を求める計算、更には各船倉の積付積載量を求める計算を行う処理部を、コンピュータ装置において構築する。又、これら計算を有機的に統合する。船舶荷役実務においてコンピュータ装置を導入し、又データ通信の導入を容易にし、有資格者の業務軽減や迅速化を図り、人身及び貨物の安全確保を当然ながら充実しつつ、コストの低減を図ることができる。

Description

本願発明は、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付け、海上運送及び貨物の陸揚げに至るまでの「載貨法」全般についての、「海技」上要求される実務作業又は算法等を処理する為のシステムであり、電子計算機(コンピュータ)のハードウェアに実現するものであって、その出力を得て獲得した情報結果を貨物の船積み及び荷役実務に利用するためのシステムに関するものである。
該システムは、貨物積付け企画立案の第1システムと、積荷・揚荷役務支援の第2システムとから構成される。第1システムは積付け準備のため、第2システムは実際の積荷役及び揚荷役に利用することを基本とする。
船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付け、又海上運送及び貨物の陸揚げに至るまでの「載貨法」全般(以下これらを船舶荷役実務と総称する)について記載された文献には、例えば「新訂 航海便覧」(航海便覧編集委員会編、海文堂出版、昭和47年4月28日)がある。又、こうした高度な知識や経験を有する、一級海技士(甲種船長)などの有資格者を中心として、安全な海上運送及び貨物の陸揚げが運営されている。なお、本願の発明者は、日本国の一級海技士である。
しかしながら、このように高度な知識及び経験が要求され、一級海技士(甲種船長)などの規定された有資格者を中心として、船舶荷役実務は運営されている。船舶荷役実務の技術の多くは公知であっても、人手によるものであり、又通信手段は人手を中心としたファクシミリや電話が用いられる。喫水や復原力(GM)の計算を単機能で有するものも若干存在する。しかしながら、機能が限られており、又実務的な使い易さの面でも不十分なものであった。
本願発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、船舶荷役実務においてコンピュータ装置を導入し、又データ通信の導入を容易にし、有資格者の業務軽減や迅速化を図り、人身及び貨物の安全確保を当然ながら充実しつつ、コストの低減を図ることを課題とする。
まず、本願発明は、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、
貨物積付け企画立案支援装置により、載貨重量(dead weight(D/W))を求める計算をすると共に、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)を計算しつつ各船倉の積付積載量を求める計算を行い、これら計算結果に基づいて積荷・揚荷役実務支援装置により、積付計画書の編集作成をするようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
次に、前記船舶荷役実務支援方法において、前記貨物積付け企画立案支援装置及び前記積荷・揚荷役実務支援装置が1つのコンピュータ装置ハードウェア上に設けられ、メニュー選択処理部によるスタートメニュー操作入力によって、電子的に保存されている取り扱う元情報を選択しつつ、これら装置の処理を起動することにより、前記課題を解決したものである。
更に、前記船舶荷役実務支援方法において、前記貨物積付け企画立案支援装置による前記計算結果を、データ通信によって受信し、該計算結果に基づいて、該貨物積付け企画立案支援装置とは異なるコンピュータ装置ハードウェア上に設けられた前記積荷・揚荷役実務支援装置により、前記積付計画を行うようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
次には、前記船舶荷役実務支援方法において、前記積付計画に基づいて前記積荷・揚荷役実務支援装置により、喫水及び復原力及び応力を計算しつつ船積・陸揚計画の荷役手順を作成するようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
更に、本願発明は、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、載貨重量計算処理部により、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、及び航海燃料及び清水の情報を少なくとも含む航海運航情報の少なくとも1つに基づいた画面表示を行い、載貨重量を計算するために用いる係数のキー入力を受け付け、該係数入力の情報を用いて載貨重量を計算して、該計算結果を画面表示するようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
又、本願発明は、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、積付積載処理部により、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報に基づいた画面表示を行い、各船倉の積付積載量を計算するために用いる係数のキー入力を受け付け、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)の計算を内部処理又は外部処理で行いつつ、該係数入力の情報を用いて積付積載量を計算し、これら計算結果に基づいた情報を画面表示するようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
次に、前記船舶荷役実務支援方法において、重量係数(weight factor(WF))及び積付係数(stowage factor(S/F))の少なくとも一方に基づいて区分される積荷種別の相違に応じて、異なる処理により、前記積付積載量計算を行うようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
次には、前記船舶荷役実務支援方法において、前記積荷種別区分が、丸太材・製材(Timber Cargo)の区分を少なくとも含むことにより、前記課題を解決したものである。
更に、前記船舶荷役実務支援方法において、前記積付積載量に基づいて、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報を生成し、出力するようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
又、本願発明は、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、喫水・復原力・応力計算処理部により、バラストタンクの注水量の入力を受け付け、該注水量入力の情報、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報を少なくとも用い、喫水計算を行い、メタセンタ高さ(GM)の算出を主とした復原力計算を行い、許容船体縦強度及び曲げ応力の判定を行い、又艙内の船底板に係わる許容荷重の判定を行うようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
更に、本願発明は、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、積付計画書処理部により、他から与えられる、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報に基づいて、積付計画書を編集作成するようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
又、本願発明は、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、船積・陸揚計画処理部により、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、各船倉に積付積載の積荷に関する載貨積付情報に基づいた画面表示を行い、船積・陸揚の荷役作業過程の段階における、各船倉の積付積載量のキー入力を受け付けて、該積付積載量入力に基づいた、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)の計算結果に従いしつつ、他から与えられる、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報に基づいて、該積付積載量計算の積付に至るまでの、前記段階によって構成される積付手順を作成するようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
更に、前記船舶荷役実務支援方法において、前記積付積載量計算結果が、請求項6に記載の積付積載量計算処理部により求められるものであることにより、前記課題を解決したものである。
次に、本願発明は、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、載貨重量(dead weight(D/W))を求める計算をする載貨重量計算処理部と、各船倉の貨物の積付積載量に従った、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)の計算を行う喫水・復原力・応力計算処理部と、これら計算結果に従いつつ各船倉の積付積載量を求める計算を行う積付積載処理部と、を備えたことにより、前記課題を解決したものである。
次には、本願発明は、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、船積・陸揚の荷役作業過程の段階における、各船倉の積付積載量のキー入力を受け付けて、該積付積載量入力に基づいた、喫水(draft)及び復原力(stability)の計算、及び、荷重及び応力(stress)に関する判定を行う喫水・復原力・応力計算処理部と、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、各船倉に積付積載の積荷に関する載貨積付情報に基づいた画面表示を行い、前記喫水・復原力・応力計算処理部の計算結果に従いしつつ、他から与えられる、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報に基づいて、該積付積載量計算の積付に至るまでの、前記段階によって構成される積付手順を作成する船積・陸揚計画処理部と、を備えるようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
以下、本願発明の作用について簡単に説明する。
本願発明は、船舶荷役実務支援システムにおいて、前記課題を解決するために実施する最適な自動計算を見い出すと共に、このような自動計算を互いに有機的に構成している。例えば、最適な計算載貨重量(dead weight(D/W))を求める計算、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)を求める計算、更には各船倉の積付積載量を求める計算を行う処理部を、コンピュータ装置において構築する。又、それぞれの計算結果を互いに受け渡すなど、これら計算を有機的に統合する。
従って、船舶荷役実務においてコンピュータ装置を導入し、又データ通信の導入を容易にし、有資格者の業務軽減や迅速化を図り、人身及び貨物の安全確保を当然ながら充実しつつ、コストの低減を図ることができる。
本発明が適用された実施形態における船舶荷役実務支援システムの全体的な構成を示すブロック図である。 上記実施形態における船舶荷役総合実務支援装置10、貨物積付け企画立案支援装置12、積荷・揚荷役実務支援装置14の運用形態を示す模式図である。 貨物積付け企画立案支援装置12のハードウェアの構成の概要を示す線図である。 積荷・揚荷役実務支援装置14のハードウェアの構成の概要を示す線図である。 船舶荷役総合実務支援装置10のハードウェアの構成の概要を示す線図である。 データ通信のための接続を示す線図である。 前記実施形態のコンピュータ装置7に用いるハードウェアの具体例の構成を示すブロック図である。 前記実施形態の貨物積付け企画立案支援装置12及び積荷・揚荷役実務支援装置14の構成を示すブロック図である。 前記実施形態の船舶荷役総合実務支援装置10の構成を示すブロック図である。 これら貨物積付け企画立案支援装置12、積荷・揚荷役実務支援装置14、船舶荷役総合実務支援装置10で用いる、情報格納管理処理部40、60、74の構成を示すブロック図である。 前記実施形態における全体的な処理の流れを示すフローチャートである。 前記実施形態におけるメイン・メニューの表示画面図である。 前記実施形態におけるPLAN SELECT画面(FILE SELECT)の表示画面図である。 前記実施形態におけるPLAN SELECT画面(造船所提供情報)の表示画面図である。 前記実施形態におけるDISPLACEMENT CALCULATION FROM READING DRAFT画面の表示画面図である。 前記実施形態におけるACTUAL LOAD FILE選択画面の表示画面図である。 前記実施形態におけるメイン・メニューの表示画面図である。 は、前記実施形態におけるD/W CALCULATOR画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるD/W CALCULATOR画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面の第2の表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面の第3の表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面のShip Conditionの表を含む表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面の船型図形を含む表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面のShip Conditionの表を含む表示画面図である。 前記実施形態におけるメイン・メニューの表示画面図である。 前記実施形態におけるD/W CALCULATOR画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面の第2の表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面のShip Conditionの表を含む表示画面図である。 前記実施形態におけるD/W CALCULATOR画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE FACTOR CONDITION TABLEの表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE FACTOR CONDITION TABLEの一部拡大の表示画面図である。 前記実施形態におけるD/W CALCULATOR画面(USA/CANADA材)の表示画面図である。 前記実施形態におけるD/W CALCULATOR画面(NEW ZEALAND材)の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるDraft and GM計算に係る画面の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面の一部の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(貨物Sugar in bulk 33990.8MT)の一部の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面のRESEARCH NO.に関する表示(Drop Down Menuの表示)の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面のRESEARCH NO.に関する表示の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面のRESEARCH NO.に関する表示(Drop Down Menuの表示)の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOPに係るHoldの容積率表の線図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面のPRO-ALLOTに関する表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面のPRO-ALLOTに関する表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面のRESEARCH NO.(PRO-ALLOT)に関する表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面のRESEARCH NO.に関する表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面のCARGO MARKに関する表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOPに係るStowage Factor Convertion and Unit Tableを示す線図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(No.1 Holdを6100MTに変更)の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(Researched Totalが超過)の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(No.4Holdまで強制的入力)の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(SLACKをクリック選択)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面(SLACKをクリック選択)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(D/W CALCULATORより移行)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面(D/W CALCULATORより移行)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(FULLをクリック選択)の一部拡大の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(SLACKを選択)の一部拡大の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(SLACKを選択)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面(SLACKを選択)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面のFULLクリックに関する一部拡大の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面のSLACKクリックに関する一部拡大の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面のSLACKクリックに関するCARGO MARKの一部拡大の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(SLACKクリック)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面(SLACKクリック)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(SLACKクリックのDrop down menu)に関する一部拡大の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(SLACKクリック後)に関する一部拡大の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(SLACKクリック後)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面(SLACKクリック後)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるD/W CALCULATOR画面(TIMBERクリック直前)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面(TIMBERクリック直前)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(移行直後)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面(移行直後)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面の一部拡大図の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面の数値表示部分の一部拡大図の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOPに係る船舶上方から見た平面の模式図の画面の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(計算結果)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面(計算結果)の第2の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOPに係るSHIP CONDITIONの表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(Timber Cargo)の第1の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(Timber Cargo)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOPに係るDRAFT AND GM CALCULATORの計算結果の表示画面図である。 前記実施形態におけるStowage Factor算出に係る表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるStowage Factor算出に係る表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるDRAFT AND GM CALCULATOR画面の一部表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるDRAFT AND GM CALCULATOR画面の一部表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるDRAFT AND GM CALCULATOR画面の一部表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるS/F 及びW/Fに係る計算結果の表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるS/F 及びW/Fに係る計算結果の表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるTrim変更に係る計算結果の表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるTrim変更に係る計算結果の表示の表示画面図である。 前記実施形態における甲板容積(M3/CFT)に係る計算結果の表示の表示画面図である。 前記実施形態においてDraft and GM CalculatorにS/Fが出力されて自動計算された結果の表示の表示画面図である。上記画面の第の表示画面図、 前記実施形態においてDraft and GM CalculatorにS/Fが出力されて自動計算された結果の別の表示の表示画面図である。 前記実施形態においてD/W Calculator の作業後Timberボタンクリック直前の表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP(TIMBER CARGO) ニュージーラン材の最初に表示される画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP(TIMBER CARGO) ニュージーラン材の最初に表示される画面の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるB/A(%)欄入力後の表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるDRAFT AND GM CALCULATOR画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記画DRAFT AND GM CALCULATOR面の第2の表示画面図である。 前記実施形態における上記DRAFT AND GM CALCULATOR画面の第3の表示画面図である。 前記実施形態における計算作業中行選択ボタンの表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるS.G表示の表示画面図である。 前記実施形態における「CFT/LT」を指定の表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるDRAFT AND GM CALCULATOR画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記DRAFT AND GM CALCULATOR画面の第2の表示画面図である。 前記実施形態における上記DRAFT AND GM CALCULATOR画面の第3の表示画面図である。 前記実施形態におけるGrain Capacity(Trimming)を使って積み付けた例の表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるDRAFT AND GM CALCULATOR画面(UNTRIM表示)の表示画面図である。 前記実施形態におけるGrain Capacity Table(End Trimming)を示す線図である。 前記実施形態におけるGrain Capacity Table(End Untrimming)を示す線図である。 前記実施形態におけるDRAFT AND GM CALCULATOR画面(アメリカ・カナダ材)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記DRAFT AND GM CALCULATOR画面(アメリカ・カナダ材)の第2の表示画面図である。 前記実施形態における上記DRAFT AND GM CALCULATOR画面(アメリカ・カナダ材)の第3の表示画面図である。 前記実施形態におけるD/W CALCULATOR画面(アメリカ・カナダ材)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記D/W CALCULATOR画面(アメリカ・カナダ材)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面(アメリカ・カナダ材)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE WORKSHOP画面(アメリカ・カナダ材)の第2の表示画面図である。 前記実施形態における木材に関するStowage Factorに関する表示の表示画面図である。 前記実施形態における木材に関するStowage Factorに関する表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるDRAFT AND GM CALCULATOR画面(Stowage Factorの表示あり)の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE PLANNER画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE PLANNER画面の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE PLANNER画面の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE PLANNER画面の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE PLANNER画面(ばら穀類貨物)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE PLANNER画面(ばら穀類貨物)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE PLANNER画面(木材、製材等貨物)の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記STOWAGE PLANNER画面(木材、製材等貨物)の第2の表示画面図である。 前記実施形態におけるSTOWAGE WORKSHOP画面での所要箇所入力変更の表示の表示画面図である。 前記実施形態におけるLOADING SEQUENCE PLAN画面(SEQUENCE NO.(0))の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記LOADING SEQUENCE PLAN画面(SEQUENCE NO.(0))の第2の表示画面図である。 前記実施形態における上記LOADING SEQUENCE PLAN画面(SEQUENCE NO.(0))の第3の表示画面図である。 前記実施形態におけるLOADING SEQUENCE PLAN画面(EQUENCE NO.(11))の第1の表示画面図である。 前記実施形態における上記LOADING SEQUENCE PLAN画面(EQUENCE NO.(11))の第2の表示画面図である。 前記実施形態における上記LOADING SEQUENCE PLAN画面(EQUENCE NO.(11))の第3の表示画面図である。 前記実施形態における上記LOADING SEQUENCE PLAN画面(EQUENCE NO.(11))の第4の表示画面図である。
以下、図を用いて本願発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された実施形態における船舶荷役実務支援システムの全体的な構成を示すブロック図である。
この図において、貨物積付け企画立案支援装置12は貨物積付け企画立案の第1システムであり、積荷・揚荷役実務支援装置14は積荷・揚荷役務支援の第2システムである。又船舶荷役総合実務支援装置10は、これら第1システム及び第2システムが単一のコンピュータ装置ハードウェアにおいて構成されたものである。
これら船舶荷役総合実務支援装置10、貨物積付け企画立案支援装置12、積荷・揚荷役実務支援装置14は、ネットワーク1やネットワーク3によって接続され、データ通信が可能になっている(オンライン転送)。あるいは、この図1の右側において「オフライン転送」と図示されるように、これら船舶荷役総合実務支援装置10、貨物積付け企画立案支援装置12、積荷・揚荷役実務支援装置14間においては、CD−R(Compact Disc Recordable)やFD(Floppy(登録商標) Disc)などの記憶媒体を用い、該記憶媒体を手渡しや郵送するなどして、デジタル化された情報のオフライン転送が可能になっている。
なお、これらオンライン転送やオフライン転送は、後述する情報格納管理処理部60において、特に外部ネットワーク・インターフェイス処理部88を介して行われる。又、これら転送の対象になる情報は、主に載貨積付情報格納装置80であり、適宜船舶設備情報格納装置82や航海運航情報格納装置84も対象とする。例えば、載貨積付情報格納装置80に格納されている積付計画書などは、従来は対応する文書がファクシミリによって、貨物の積み付け地から陸揚げ地に伝送されていた。本実施形態によれば、該伝送を自動的に実施できるのみならず、陸揚げ地において受け取った情報を陸揚作業に即座に利用することができる。
なお、ネットワーク1やネットワーク3は、具体的に限定されるものではない。例えば、インターネットや、WAN(Wide Area Network)や、VAN(Value Added Network)、更にはLAN(Local Area Network)であってもよい。種々の形態の通信ネットワークであってもよく、電話やデータ通信の公衆回線網や専用回線網、あるいは携帯電話などの回線網を用いてもよく、通信衛星を用いた通信回線を用いてもよい。更には、異なる形態のネットワークを組み合わせたものであってもよい。
図2は、本実施形態における船舶荷役総合実務支援装置10、貨物積付け企画立案支援装置12、積荷・揚荷役実務支援装置14の運用形態を示す模式図である。
図示されるように、まず船舶荷役総合実務支援装置10は、第1システム及び第2システムを兼ね、それゆえこれらシステムのいずれの機能も有しており、陸上や海上船舶上での貨物積付け企画立案支援にも積荷・揚荷役務支援にも用いられる。対して、貨物積付け企画立案支援装置12は第1システムのみ備え、貨物積付け企画立案支援の機能のみを提供する。積荷・揚荷役実務支援装置14は、第2システムのみ備え、積荷・揚荷役務の機能のみ提供する。この積荷・揚荷役務の機能は、積荷・揚荷役務の現場で利用される。
図3は貨物積付け企画立案支援装置12の、図4は積荷・揚荷役実務支援装置14の、そして図5は船舶荷役総合実務支援装置10のハードウェアの構成の概要を示す線図である。
図示されるように、これらはコンピュータ装置7において構成される。ここで、貨物積付け企画立案支援装置12A、12Bは貨物積付け企画立案支援装置12の、積荷・揚荷役実務支援装置14A、14Bは積荷・揚荷役実務支援装置14の、ソフトウェア・プログラムによって機能するものである。又、このようなコンピュータ装置7は、ネットワーク1やネットワーク3、あるいはオフライン転送によって図6のように接続され、データ通信が可能になり、後述する載貨積付情報、船舶設備情報、航海運航情報が受渡し可能になる。
ここで、図7は、本実施形態のコンピュータ装置7に用いるハードウェアの具体例の構成を示すブロック図である。
この図7においては、ある種のコンピュータ装置のハードウェア構成が示される。該コンピュータ装置は、OS(Operating System)は一例として米国マイクロソフト社のWindows(登録商標)を搭載する、一般的なPC(Personal Computer)装置であってもよく、特に限定されものではない。あるいは、PC装置以外のハードウェアを用いてもよく、例えばEWS(Engineering Work Station)などの、いわゆるワークステーションなどのハードウェアを用いるようにしてもよい。なお、この図において、ハードウェア構成は、説明の関係上一部抽象化されている。
前述の船舶荷役総合実務支援装置10、貨物積付け企画立案支援装置12、積荷・揚荷役実務支援装置14は、この図7に示すようなコンピュータ装置のハードウェアを用いてもよい。
この図において、コンピュータ装置は、CPU(Central Processing Unit)310と、RAM(Random Access Memory)311と、ROM(Read Only Memory)312と、LAN−I/F(Inter Face)313と、MODEM(modulator-demodulator)314と、種々のI/F(Inter Face)320〜322とを有している。これらは、バス301によって相互接続されている。
又、バス301に対して、I/F320を介して、画面表示装置330が接続されている。又、バス303によって相互接続されている、キーボード331と、マウス332と、プリンタ装置333とは、バス301に対して、I/F321を介して接続されている。
更に、バス301に対して、I/F322を介して、HDD(Hard Disc Drive)装置340と、CD(Compact Disc)装置341と、FDD(Floppy(登録商標) Disc Drive)装置342とが接続されている。これらはバス302によって相互接続されている。
以上のようなハードウェア構成において、記憶手段、又記憶装置は、RAM311、ROM312、HDD装置340、CD装置341、FDD装置342などである。このような記憶手段や記憶装置において、CPU310で実行される様々なプログラムや、本実施形態においてアクセスされるデータベースや諸ファイルやデータが保存され、電子的にアクセスができるようになっている。例えば、OSや、本実施形態に係るアプリケーション・プログラム、又ウェブ・ブラウザ・プログラムは、HDD装置340に格納されていて、実行時には、RAM311に読み出されてCPU310によって実行される。なお、LAN−I/F313は、LAN3に対する接続などに用いられるものであり、CPU310で実行されるアプリケーション・プログラムには、ネットワーク1経由で取得される、JAVA(登録商標)のアプレットも含まれる。
又、OSやアプリケーション・プログラムの実行に際して、オペレータは、画面表示装置330に表示出力される情報を参照しつつ、キーボード331によって文字入力や諸操作を行ったり、マウス332によって座標入力や諸操作の入力を行ったりする。又、適宜、プリンタ装置333からは、必要な情報を印字出力することができる。言うまでもなく、これら諸出力や入力は、CPU310で実行されるプログラムによって、電子的な処理によって行われるものである。
なお、CD装置341やFDD装置342は、本願発明を適用して実施する際の、アプリケーション・プログラムのインストールや、その他、前述のオフライン転送などでの情報交換に用いられる。
図8は、本実施形態の貨物積付け企画立案支援装置12及び積荷・揚荷役実務支援装置14の構成を示すブロック図である。又、図9は、本実施形態の船舶荷役総合実務支援装置10の構成を示すブロック図である。
図8に示されるように、貨物積付け企画立案支援装置12は、メニュー選択処理部30と、操作入出力部32と、載貨重量計算処理部34と、積付積載処理部36と、喫水・復原力・応力計算処理部38と、情報格納管理処理部40とを有している。又、同じく図8に示されるように、積荷・揚荷役実務支援装置14は、メニュー選択処理部50と、操作入出力部52と、積付計画書処理部54と、船積・陸揚計画処理部56と、喫水・復原力・応力計算処理部58と、情報格納管理処理部60とを有している。
図9に示されるように船舶荷役総合実務支援装置10は、メニュー選択処理部70と、操作入出力部72と、載貨重量計算処理部34と、積付積載処理部36と、情報格納管理処理部74と、積付計画書処理部54と、船積・陸揚計画処理部56と、喫水・復原力・応力計算処理部62とを有している。
ここで、図9の一点鎖線の矢印T3など、船舶荷役総合実務支援装置10や貨物積付け企画立案支援装置12や積荷・揚荷役実務支援装置14の内部にある装置間で受け渡される情報の多くは、通常、情報格納管理処理部40や60や74を介在させて行われる。即ち、情報の送り手の装置部が送ろうとする情報を、同じコンピュータ装置7内にあるこれら情報格納管理処理部40や60や74に、その内部にある後述する内部装置インターフェイス処理装置86を介して一旦書き込む。この後受け手側の装置部が受けようとする情報を、該書込みの情報格納管理処理部40や60や74から、その内部にある後述する内部装置インターフェイス処理装置86を介して読み出すというものである。
又、図8の一点鎖線の矢印T1など、他の船舶荷役総合実務支援装置10や貨物積付け企画立案支援装置12や積荷・揚荷役実務支援装置14との間における情報の受け渡しは、実際には矢印T2やT4のように行われる。
即ち、このような装置間における情報の受け渡しは、情報格納管理処理部40や60や74を介在させて、その内部にある後述する外部ネットワーク・インターフェイス処理部88を介在させ、又、ネットワーク1やネットワーク3を介して行う。この場合は、一方のコンピュータ装置7にある、情報の送り手となる装置部が、同じコンピュータ装置7内にある情報格納管理処理部40や60や74にその内部装置インターフェイス処理装置86を介して、送ろうとする情報を一旦書き込む。該書込みの情報は、該情報格納管理処理部40や60や74のその外部ネットワーク・インターフェイス処理部88を介してネットワーク1やネットワーク3に送り出され、受け手となる別のコンピュータ装置7に転送される。そして、該コンピュータ装置7の情報格納管理処理部40や60や74は、内部に有する外部ネットワーク・インターフェイス処理部88を介して、該転送の情報を格納する。すると、この別のコンピュータ装置7にある、受け手となる装置部が、該格納の自コンピュータ装置7内の情報格納管理処理部40や60や74にある情報を、該情報格納管理処理部40や60や74の内部にある外部ネットワーク・インターフェイス処理部88を介在させて読み出す。
図8及び図9において、まず、メニュー選択処理部30や50や70が主になって、又操作入出力部72を介在させて利用者からの入力を受けつつ、図11のフローチャートにおいてはステップ120やステップ140で示される処理、又後述する本実施形態の作用の説明における「Iシステム始動ブロック( SYSTEM START BLOCK )及びそのメニュー画面」の項(図12〜図17が関連している項)において説明されている処理を行う。
これらメニュー選択処理部30や50や70は、利用者からのスタートメニュー操作入力を受け付け、該入力の操作に応じて、電子的に保存されている取り扱う元情報を選択しつつ、これら装置の処理を起動する。
該起動対象になる処理は、載貨重量計算処理部34や積付計画書処理部54で行われる処理などである。又、上記の元情報は、これら載貨重量計算処理部34や積付計画書処理部54や積付積載処理部36や船積・陸揚計画処理部56や喫水・復原力・応力計算処理部38や58や62などにおいて過去に取り扱ったもので、載貨積付情報格納装置80や船舶設備情報格納装置82や航海運航情報格納装置84に格納されているものである。又、該情報は、上記起動の載貨重量計算処理部34や承認者取扱受付処理部45、又この後にこれら処理部から起動される他の積付積載処理部36や船積・陸揚計画処理部56や喫水・復原力・応力計算処理部38や58や62などから、航海運航情報格納装置84を介してアクセスされることになる。
次に、載貨重量計算処理部34及び積付積載処理部36は、喫水・復原力・応力計算処理部38や情報格納管理処理部40や74や操作入出力部32や72に加えて、第1システムの主要部となっている。該第1システムの処理は、図11のフローチャートにおいてはステップ110で示される処理、又後述する本実施形態の作用の説明におけるIIの項(図18〜図102が関連している項)において説明されている処理である。
該第1システムの処理において、まず、載貨重量計算処理部34が主になって、図11のフローチャートにおいてはステップ122で示される処理、又後述する本実施形態の作用の説明における「II−1.D/W CALCULATOR」の項(図18〜図35が関連している項)において説明されている処理を行う。このような処理は、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、及び航海燃料及び清水の情報を少なくとも含む航海運航情報の少なくとも1つに基づいた画面表示を行い、載貨重量を計算するために用いる係数のキー入力を受け付け、該係数入力の情報を用いて載貨重量を計算して、該計算結果を画面表示するというものである。
該第1システムの処理において、次に、積付積載処理部36が主になって、図11のフローチャートにおいてはステップ124で示される処理、又後述する本実施形態の作用の説明における「II−2.STOWAGE WORKSHOP」の項(図36〜図102が関連している項)において説明されている処理を行う。このような処理は、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報に基づいた画面表示を行い、各船倉の積付積載量を計算するために用いる係数のキー入力を受け付け、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)の計算を内部処理又は外部処理で行いつつ、該係数入力の情報を用いて積付積載量を計算し、これら計算結果に基づいた情報を画面表示するというものである。
次に、積付計画書処理部54及び船積・陸揚計画処理部56は、喫水・復原力・応力計算処理部58及び情報格納管理処理部60や74や操作入出力部52や72に加えて、第2システムの主要部となっている。該第2システムの処理は、図11のフローチャートにおいてはステップ130で示される処理、又後述する本実施形態の作用の説明におけるIIIの項(図103〜図141が関連している項)において説明されている処理である。
該第2システムの処理において、まず、積付計画書処理部54が主になって、図11のフローチャートにおいてはステップ144で示される処理、又後述する本実施形態の作用の説明における「III−2.STOWAGE PLANNER」の項(図126〜図134が関連している項)において説明されている処理を行う。このような処理は、他から与えられる、例えば積付積載処理部36から与えられる、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報に基づいて、積付計画書を自動的に編集作成するというものである。
該第2システムの処理において、次に、船積・陸揚計画処理部56が主になって、図11のフローチャートにおいてはステップ146で示される処理、又後述する本実施形態の作用の説明における「III−3.LOADING/UNLOADING SEQUENCE WORKSHOP」の項(図135〜図141が関連している項)において説明されている処理を行う。このような処理は、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、各船倉に積付積載の積荷に関する載貨積付情報に基づいた画面表示を行い、船積・陸揚の荷役作業過程の段階における、各船倉の積付積載量のキー入力を受け付けて、該積付積載量入力に基づいた、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)の計算結果に従いしつつ、他から与えられる、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報に基づいて、該積付積載量計算の積付に至るまでの、前記段階によって構成される積付手順を作成するというものである。
次に、喫水・復原力・応力計算処理部38、58、62が主になって、図11のフローチャートにおいてはステップ142で示される処理、又後述する本実施形態の作用の説明における「III−1.DRAFT AND GM CALCULATOR」の項(図103〜図125が関連している項)において説明されている処理を行う。このような処理については、便宜上「III」の項(第2システム)において説明され、第2システムにおいて用いられるとしているが、他の処理でも用いられるものであり、「II」の項(第2システム)において説明される第1システムにおいても用いられる。
このような喫水・復原力・応力計算処理部38、58、62が主となる処理は、バラストタンクの注水量の入力を受け付け、該注水量入力の情報、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報を少なくとも用い、喫水計算を行い、メタセンタ高さ(GM)の算出を主とした復原力計算を行い、許容船体縦強度及び曲げ応力の判定を行い、又艙内の船底板に係わる許容荷重の判定を行うというものである。
貨物船舶を造船した造船所は、当該船舶について、喫水や復原力を計算したり、積付けた貨物の荷重によってかかる船体や艙内の船底板への応力を計算したり、積付けた貨物の荷重が許容荷重や許容応力の範囲内であるか判定したりするための技術資料を提供している。このような喫水や復原力や応力に関する計算や、許容荷重や許容応力の判定は、船倉に積付ける貨物の量の上限の判断や、船倉への貨物の配置を判断する基準になる。又、該技術資料は、造船所によって「Loading Manual」や「Loading Information Booklet」や「Information Booklet」などの呼称で提供される、主として紙媒体のものである。又、該技術資料には、「計算原式」などと称して、上記のような喫水や復原力や応力の計算や、許容荷重や許容応力の判定を行うための情報が含まれる。過去には、このような技術資料に従って、手計算によって、このような計算や判定を行っていた。
ここで、このような造船所が提供した技術資料のそのものは、図12における「INFORMATION DETAILS」の内のいずれかのメニューから閲覧できるようになっている。
又、上記の「計算原式」は、喫水・復原力・応力計算処理部38、58、62における、喫水や復原力や応力の計算や、許容荷重や許容応力の判定を行うための処理に用いられ、例えば上記の「計算原式」は、必要部分が喫水・復原力・応力計算処理部38、58、62においてプログラムとして組み込まれる。しかしながら、これら喫水や復原力や応力の計算や、許容荷重や許容応力の判定は、造船所が提供した技術資料に基づいたものに限定されるものではない。例えば、ある計算や判定は、その船舶の造船所には係わらない技術情報に基づいたものであってもよい。
ここで、喫水・復原力・応力計算処理部38、58、62において、船舶毎に異なる処理になる、このような喫水や復原力や応力の計算処理や許容荷重や許容応力の判定処理を行う部分を、プログラム・モジュール化してもよい。あるいは、該部分を、数式情報や、数式のパラメータ情報などとして、データ化してもよい。このようなモジュール化やデータ化により、船舶に応じて、該部分の処理を容易に変更したり、設定したりすることができる。又、モジュール化やデータ化におけるモジュールやデータは、例えば、船舶設備情報格納装置82に格納しておき、適宜、喫水・復原力・応力計算処理部38、58、62において読み出して利用するようにする。
あるは、該部分の処理を、喫水・復原力・応力計算処理部38、58、62とは異なる外部装置によって行うようにしてもよい。この場合は、喫水・復原力・応力計算処理部38、58、62は、該外部装置に対して処理を要求したり、該処理に必要な情報を該外部装置に対して送り出したり、該処理の結果を該外部装置から受け取ったりする処理を行えばよい。
又、上述した「INFORMATION DETAILS」のメニューから閲覧する技術情報や、上述したモジュールやデータなど、船舶設備情報格納装置82に格納される情報は、ネットワーク1やネットワーク3などを経由して、外部に配置しているサーバ装置から該船舶設備情報格納装置82へとダウンロードすることもできる。例えば、船舶荷役総合支援装置10や貨物積付け企画立案支援装置12や積荷・揚荷役務支援装置14の製造元や商社などの供給元によって運営されているサーバ装置や、船舶を運営している船会社によって運営されているサーバ装置などから、該ダウンロードを行うようにしてもよい。
なお、図8や図9において、操作入出力部32や52や72は、それぞれ、貨物積付け企画立案支援装置12や積荷・揚荷役実務支援装置14や船舶荷役総合実務支援装置10において、メニュー選択処理部30などの他の処理部における画面表示処理や操作入力処理を補助する処理を行うものである。操作入出力部32や52や72は、利用者に対する画面表示を行ったり利用者からの操作入力を受け付けたりするハードウェアやこれに関する処理を行い、いわゆるマン・マシン・インターフェイス処理を行う。
次に、図10は、これら貨物積付け企画立案支援装置12、積荷・揚荷役実務支援装置14、船舶荷役総合実務支援装置10で用いる、情報格納管理処理部40、60、74の構成を示すブロック図である。
図示されるように、情報格納管理処理部40、60、74は、載貨積付情報格納装置80と、船舶設備情報格納装置82と、航海運航情報格納装置84とに加え、内部装置インターフェイス処理装置86と、外部ネットワーク・インターフェイス処理部88とを有している。
まず船舶設備情報格納装置82は、本実施形態において対象にする船舶の設備情報が格納されている。例えば、船舶が備える船倉やバラストタンクの、大きさや船舶内における位置に関する情報が格納されている。このような情報に基づいて、船倉やバラストタンクの配置を示す、船舶の縦断面図や平面図を画面表示したり印字出力したりすることになる。
載貨積付情報格納装置80は、船舶荷役総合実務支援装置10、貨物積付け企画立案支援装置12、積荷・揚荷役実務支援装置14において、入力された情報や処理過程にある情報や処理結果の情報が格納される。例えば、載貨重量計算処理部34、積付積載処理部36、積付計画書処理部54、船積・陸揚計画処理部56、喫水・復原力・応力計算処理部38、58、62が取り扱う、該当の航海の載貨重量や、各船倉の積付積載量、各バラストタンクの注水量などの情報が格納される。
航海運航情報格納装置84は、各航海の運航に関する情報が格納される。例えば、寄港地を含めた航路の情報などである。該情報は、船舶に積載することになる、航海に必要な燃料、清水、食料その他の量を定める際などに利用される。
次に、これら載貨積付情報格納装置80や船舶設備情報格納装置82や航海運航情報格納装置84に格納されている情報に対する、当該情報格納管理処理部40、60、74の外部からのアクセスは、内部装置インターフェイス処理装置86や外部ネットワーク・インターフェイス処理部88を介して行われる。
まず、これら載貨積付情報格納装置80や船舶設備情報格納装置82や航海運航情報格納装置84が設けられている、船舶荷役総合実務支援装置10や貨物積付け企画立案支援装置12や積荷・揚荷役実務支援装置14の内部においては、これら載貨積付情報格納装置80や船舶設備情報格納装置82や航海運航情報格納装置84に格納されている情報に対するアクセスは、内部装置インターフェイス処理装置86を介して行われる。
対して、これら載貨積付情報格納装置80や船舶設備情報格納装置82や航海運航情報格納装置84が設けられている、船舶荷役総合実務支援装置10や貨物積付け企画立案支援装置12や積荷・揚荷役実務支援装置14の外部からの、これら載貨積付情報格納装置80や船舶設備情報格納装置82や航海運航情報格納装置84に格納されている情報に対するアクセスは、外部ネットワーク・インターフェイス処理部88を介して行われる。図1に関して前述したオンライン転送やオフライン転送は、該外部ネットワーク・インターフェイス処理部88を介して行われることになる。
図11は、本実施形態における全体的な処理の流れを示すフローチャートである。
まず全体的には、ステップ110は貨物積付け企画立案支援処理装置12A、12Bにより、ステップ130は積荷・揚荷役務支援処理装置14A、14Bによる。
まず、ステップ110におけるステップ120において、メニュー選択処理部30や70により、利用者は続くステップ122の処理をメニュー選択する。
ステップ122では、載貨重量計算処理部34による載貨重量を計算する処理を行う。
次にステップ124では、積付積載処理部36により各船倉の積付積載量を求める処理や、必要に応じて各バラストタンクの注水量を求める処理を行う。これら処理に際しては、喫水・復原力・応力計算処理部38においてステップ142に示す、喫水や復原力や応力を計算する処理を適宜行い、該計算結果を用いる。
次に、ステップ130におけるステップ140では、メニュー選択処理部50や70により、利用者は続くステップ144の処理をメニュー選択する。
ステップ144では、ステップ124で求められた、各船倉の積付積載量や各バラストタンクの注水量などの情報に基づいて、積付計画書などの報告書(REPOT)を編集作成する。この編集作成に際しては、航海名など追加情報を適宜入力する。
ステップ146では、ステップ124で計算した積付積載を、出港地において船積を開始してから完了するまでの荷役手順や、到着港において陸揚を開始してから完了するまでの荷役手順を求める処理を行う。該処理においては、ステップ142に示す喫水・復原力・応力計算処理部38による、その処理の荷役手順の過程における、船体にかかる荷重や応力又船体のトリムの量や度合いを随時計算することになる。
なお、ステップ142は、ステップ122、124、144、146などにおいて、喫水・復原力・応力の計算が必要な場合にその処理を行う。
以下、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の第1システム及び第2システムを機能させるアプリケーション・プログラムの英文名称は「EASY-COMBINATION LOADING SYSTEM PROGRAM」であり、和文名称は「船舶荷実務支援載貨法システムプログラム」である。これらシステムは、船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けの企画立案からその実施、海上運送及び貨物の陸揚げに至るまでの「載貨法」全般についての、「海技」上要求される実務作業又は算法等を支援するものである。又、該プログラムは、このようなシステムにおいて電子計算機(コンピュータ)の利用を促進するのに好適な形態となっている。
第1システムは積付け準備のため、第2システムは実際の積荷役及び揚荷役に利用することを基本とする。これら第1システム及び第2システムの始動のための入り口は、図12のメニュー画面である。以下、例題に沿って、又利用基準に従って、その利用法を説明する。
Iシステム始動ブロック( SYSTEM START BLOCK )及びそのメニュー画面(図12)
以下に、該メニュー画面に表示される内容について説明する。
ECOLOAD21:Easy Combination Loading System Computerの略称。
ECOLOAD21 WINDOW:貨物積み付けの企画、立案等の作業を開始する時点で最初に画面を開いた時の窓口である。利用者は自己の希望のプログラムをクリック選択して作業を始めることが出来る。
この図12の画面において、画面左側INFORMATION DETAILS(青色表示)は、システム使用中に利用者の閲覧が何時でも手早く見られるよう、造船所提供のInformation Booklet(積み付けマニュアル)の中から必要と思われるデータを掲載したものであり、便宜性を持たせ利用者の目的に応じた選択が出来るよう掲載した。その下に列挙されるPRINCIPAL PARTICULARS(白色表示)やNOTATION ISED IN THIS BOOKLET(白色表示)などは、このINFORMATION DETAILSに含まれる個々のメニューとなり、これらメニューを選択操作することによって、造船所提供のものなどの種々の技術資料を閲覧できるようになっている。このように閲覧される技術情報は、船舶設備情報格納装置82に格納されている。明細については省略する。
画面表示において、このINFORMATION DETAILSの右側には、START MENU(オレンジ色表示)がある。又、このSTART MENUの下側には、このSTART MENUに含まれる各メニューがならべて配列されている。
以下に、このSTART MENUに含まれる各メニューについて説明する。これらメニューは、図12の表示画面において、START MENU以下に列挙表示される。
NEW CALCULATION(白色表示)のメニュー:全く新規に計算に着手したい場合で積荷役前の計画を企画する為に選択することが出来る。この場合プログラム画面には過去のタイプ入力データは保存されていないのであらためて数値をタイプ入力して作業を始めることになる。
FILE SELECT(白色表示)のメニュー:この項目を選択すると、図13の画面が表示される。該画面において、以前の経歴が継続的にFileされており利用者の希望のFileを選択して表示することが出来る。表示されたFileの上書きをした場合には過去のデータは消去される。したがって以前のデータを保存しながら上書きしたい場合には必ず一旦Copyボタンをクリック選択してから同Fileを呼び出し作業に着手すること。作業を完了し画面を閉じた後は自動的に新しい上書きファイルが保存される。
STANDARD CONDITION FILES(白色表示)のメニュー:この項目を選択すると、図14の画面が表示される。造船所提供のInformation Bookletの中に標準的Loading Conditionとして掲載されているものが収録された電子ファイルを中心に、ECOLOAD21により計算処理した結果を表示したものである。図14においてPLAN NAMEが電子ファイルの名称であり、その下の各行が電子ファイルそれぞれに対応し、特に、造船所提供のものの電子ファイルの行は黄色カラーで表示するようにして、他のものと識別し易くした。
又、図14のごとくFile画面上段には、貨物の各種類に対応する3個のボタンがそれぞれ配置され、各ボタンのクリック選択で貨物の種類別三種並べ替えて番号順に配列される。
DISPLACEMENT CALCULATION FROM READING DRAFT(白色表示)のメニュー、及びACTUAL LOAD FILE SELECT(白色表示)のメニュー:以上に述べたNEW CALCULATIONからSTANDARD CONDITION FILESまでのそれぞれのメニューで起動される各プログラムは、積み荷役前の計画として新しい航海の為の準備段階での利用がその主目的である。これに対し、これらDISPLACEMENT CALCULATION FROM READING DRAFT及びACTUAL LOAD FILE SELECTは、現地で実際に積荷役または揚荷役を実施中に適用されるものであり、利用者はその取り扱いを区別して利用することになる。
なお、図15は、このDISPLACEMENT CALCULATION FROM READING DRAFTのメニューにおける、DISPLACEMENT CALCULATION FROM READING DRAFT画面を示す表示画面図である。又、図16は、ACTUAL LOAD FILE SELECTのメニューにおけるACTUAL LOAD FILE選択画面を示す表示画面図である。
ここで、本実施形態においては、実際に積荷役が行われ、その結果を、DISPLACEMENT CALCULATION FROM READING DRAFT及びACTUAL LOAD FILE SELECTのプログラムを介して、積み前の計画プランとの差を修正しながら新たに区別して、電子ファイルとして保存するように構成されている。これらプログラムの主たる目的は下記に列挙するとおりである。
1.積み荷役開始から完了までの荷役中及び出帆時conditionのデータ保存に利用する。
2.航海中又は次港到着時の復原性及び喫水予測計算に利用する。
3.Draft(喫水)調整、海水バラスト調整等の新しい船のConditionの設定に利用する。
4.提供されたStowage Plan(載貨積付図)の手直し又はこれを基にして本船独自のフォームによるPlanの作成をプログラムを介して整理し出帆直後の連絡の為のINTERNET通信に備える。
5.揚地港でのUnloading Sequence Plan(揚荷役計画書)の事前検討及び作成に利用する。
又、これら列挙した以外にも、幅広い利用の拡大を可能にしている。
OPTION(白色表示)のメニュー:将来のVersion up等その他の目的の為のスペース確保のためOPTIONで表現した。
次に、図12や図17において、左側の中程に表示されるINFORMATION DETAILS(青色表示)の下に列挙されるメニュー(白色表示)は、以上に説明したSTART MENUに含まれるメニューではない。
このINFORMATION DETAILSの下の各メニューは、本実施形態が対象にする船舶を造船した造船所により提供される、Loading and Stability Information Booklet(I)積付マニュアル(I)に掲載されている重要事項に関する情報も含まれた、利用者が必要とする情報を、いつでも開いて見ることが出来るように保存されている電子ファイルを閲覧するためのものである。図12や図17の画面において、INFORMATION DETAILSの下の希望するメニューにカーソルを合わせてクリック選択すれば、希望の電子ファイルをAdobe Reader(登録商標)により開き、閲覧することが出来る。なお、積付マニュアル〈II〉についての情報は、追ってインストールされる。
まず、第1システムの作用について説明する。
(II)貨物積付け企画、立案ブロック:(MAIN BLOCK:STOWAGE AND STABILITY PLANNING WORKSHOP):前述のNEW CALCULATIONからSTANDARD CONDITION FILESまでのメニューを主として用いるもの。
下記に列挙する三種類の貨物(五例題)を代表的な例として取り上げ、本実施形態の作用の具体的な説明として取り上げている。
1.ばら積貨物(Bulk Cargo):
F.P-01)(a) Sugar in bulk SF43CFT/LT(Bulk Cargo)
2.ばら穀類貨物(Grain Cargo):
F.P-02)(a) SF42CFT/LT End Trimmed-End Trimmed(Grain Cargo)
F.P-02)(b) SF42CFT/LT End Trimmed-End Untrimmed(Grain Cargo)
F.P-02)(c) 3Grades of Grain Cargo/Separation(Research No.1)(Grain Cargo)
F.P-02)(d) 3Grades of Grain Cargo/Separation(Research No.2)(Grain Cargo)
3.木材、製材貨物等貨物(Timber Cargo)
F.P-03)(a) USA/CANADA Log(Volume単位「スクリブナー」)(Timber Cargo)
F.P-03)(b) NEW ZEALAND Log(Volume単位「ジャス」)(Timber Cargo)
以下に述べる特許出願明細概要についての文章構成は、前記ECOLOAD21システムプログラムの構成図の手順に従い、貨物の種類、即ち、〈a〉ばら積貨物(BULK CARGO)、〈b〉ばら穀類貨物(GRAIN CARGO)、〈c〉木材、製材等貨物(TIMBER CARGO)の三種の貨物を対象として採用している。なお、これら貨物を以下、三種課題貨物と呼ぶことにする。
そして、第1システムは積荷役計画、第2システムは実際積荷役及び揚荷役の為に利用されるプログラム構成を基本とする。プログラム配置は第2システムのUnloading Sequence Workshop以外は同一であるが、第2システムは利用目的が異なる面が多く二分された点に特徴を有する。但し第2システムでは、実務上重要度が高く難問解決に貢献できるが、類似した処理を含むプログラムの利用であることから、特許出願明細としての説明は短縮し、「ばら積貨物」の積荷役及び揚荷役についての要点及びその効果についてのみの説明に止めた。
本実施形態において、まずは第1システムの作用について説明する。
II−1.D/W CALCULATOR:
前述のステップ122の処理であり、載貨重量計算処理部34による処理である。以下、三種課題貨物毎に、その作用を説明する。
(1) Bulk Cargo(ばら積貨物)
「F.P-01)(a) Sugar in bulk SF43CFT/LT (Bulk Cargo)」という名称の貨物を具体例として説明する。
図12においてNEW CALCULATIONをクリック選択すると、まず最初に図18及び図19に図示されるD/W CALCULATOR画面が表示される。該画面から以下のように手順にしたがって作業を始める。なお、図18は該画面の上部、図19は下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。
〈a〉D/W CALCULATOR画面のCondition name:「F.P-01)(a) Sugar in bulk SF43CFT/LT 」の貨物名称をタイプ入力する。この時、同一文字が全他画面の同ヶ所に表示出力される。貨物名称には文字数に制限がある。
〈b〉D/W CALCULATOR画面において、それぞれの手持ち重量の予想値をタイプ入入力し表示する。D/W CALCULATORの初期画面のCAL-BASEの欄において、各手持ち重量を、最左欄ITEMSに示されるFRESH WATERからCONSTANTまでの各項目、又LIGHT WEIGHTの項目についてタイプ入力する。
すると、FRESH WATERからCONSTANTまでの項目の合計重量が計算され、TOTAL ON HANDのCAL-BASEの欄に表示される。又、FRESH WATERからCONSTANTまでの項目と、LIGHT WEIGHTの項目との重量の合計が計算され、Displacement(1)のCAL-BASEの欄に表示される。
又、利用者はSpecified Displacement(2)の同行右側の欄に、喫水の値をタイプ入力する。例えば、Summer Draft(夏季満載喫水)10.582(m)をタイプ入力する。すると、喫水・復原力・応力計算処理部38や62において、該喫水に応じた載貨重量が計算され、Specified Displacement(2)のCAL-BASEの欄に表示される。又、Specified Displacement(2)からDisplacement(1)を引いた値が計算され、下行Loadable (2)−(1)=(3)のCAL-BASEの欄に表示される。このLoadable (2)−(1)の計算値から、直ちにどれだけの貨物重量が積載可能か、又LOADABLEであるか否か判断できる。
例えば図20(図18に対応する図)では、CAL-BASEの欄において、各手持ち重量を、最左欄ITEMSに示されるFRESH WATERからCONSTANTまでの各項目、又LIGHT WEIGHTの項目についてタイプ入力して、Displacement(1)にこれらタイプ入力に基づく計算値の8049.0 (MT)が表示された時点で、利用者はSpecified Displacement (2)の同行右側の欄に、例題としてSummer Draft(夏季満載喫水)の10.582(m)をタイプ入力している。すると、下行Loadable (2)−(1)=(3)は計算値33990.8MTが表示され、直ちにどれだけの貨物重量が積載可能か、そしてLOADABLEと判断できる。
〈c〉次に中段(図19の最上段)にあるShip Conditionの項において、その右の入力エリアの三角印をクリックしてプルダウンする中から、LINKED DEPARTURE(出港時状態)を選択する。該選択を行うと、図18の右側のShip Conditionの表部分(後述の図23、25、29などにも相当)のDepartureの欄(縦方向の列)が薄緑色で表示されるようになり、現在の作業場所が一目で識別できるようになっている。中段船型図形の各タンクの重量がすでに予想が出来ていれば、この場でタイプ入力すれば更に好都合である(図19の上半分部分や図21参照)。ここでも、同一数値が喫水・復原力・応力計算処理部38や62に出力され自動的に計算され、該計算値が表示されたり処理に用いられたりする。
〈d〉 〈b〉において許容最大積載量(MT)33990.8MTを知り得たので、この段階で航海指図書又はその他指図に従い、図19の下半分部分や図22に図示される、画面下段のStowage Factor Conversion Table/Cargo Weight for Grain/Bulk/General (N/A for Timber)の作業に移行する。この時点において、Cargo Weight(貨物重量)を、利用者が決定することができる。貨物重量は、航海指図書(Sailing Instruction)又はその他の指図に従い、Mate Adoptableとしての適切な貨物重量が決定される。
以下、Cargo Weight(貨物重量)の取り扱いとその手順につきその概要を述べる。
(1)Cargo Markとして識別するため、図19の下段にあるAA/BB/CC/DDの4grade(横方向の列)に分類し、これらを色別で判断できるようにしている。この分類は、利用者の判断で適当に設定することができる。図22の例題では、Sugar in bulk SF43CFT/LTでタイプ入力した。2grade以上であれば、次々に適当なる文字をタイプ入力する。この時必ず『ENT』を一度押下して、文字入力を確定させる。
(2)航海指図書又はその他の指図で指定されているStowage Factor(S/F)を、Cargo Stowage Factor欄にタイプ入力すれば、画面の通り自動計算され、即時にS/Fは換算表示される。
図21の下部や図22に図示される、表示画面のSailing Instructionsの欄に移り、例題では33200(MT) 5%more or less条件なので33200(MT)をタイプ入力し5%more/lessをクリック選択すれば、自動的に31540(MT)-34860(MT)が表示されるので、右側Mate Adoptableの欄に利用者の指定重量33990.8(MT)をタイプ入力すると、その下段に33990.8(MT)が確定され表示される。
この段階で、図23の画面でも判るように、図中右部分にあるShip Conditionの表の、枠内左側のDeparture(出港)欄下段のMate Adoptable Cargo.WT(b)の項において、同数値33990.8(MT)が表示出力される。そして、その時のDisplacement 42039.8(MT)を得てDraft At C.F 10.582(m)となり、その時のBalance=0と成って、喫水は夏季満載喫水10.582Mに達する。
なお、上述のDeparture(出港)欄(縦方向の列)は、容易に識別できるように、薄緑色で表示している。
このように、積付の基本計画をしっかりと企画しておくことは重要である。また、追って説明するが貨物の種類及びBallasting必要性の有無によっては、このD/W Calculatorの作業場所では、前記実施形態における上記画面のITEMのうちBallast Water及びMate Adoptable Cargo W.T(b)の二つの欄の重量(MT)に関しては、ここでは確定できない場合がある。即ち以下の如き場合が想定される。
(1)特にGrain cargo(ばら穀類貨物)を積付ける場合で、Slack tank(余積を持つ船倉)のhold conditionを余儀なくされる状況下で、Grain Heeling Moment(船体横傾斜モーメント)値が増大し、GM(横メタセンター高さ)不足が予想され、GM増大を図る為Ballastingが必要となる場合。ここで、Holdとは船倉である。
(2)Timber cargo(木材、製材等貨物)では特に米材、カナダ材では通常、数タンクにBallastingを必要とし、その時の木材のStowage Factor(積付容積係数)及びWeight Factor(積付重量係数)の二大要素との関連で、どこのタンクに何トン海水を注水したらよいのかを決める場合等。
以上の如き場合には、このD/W Calculatorの場では、Ballast Water及びMate Adoptable Cargo.WTの二要素共に、前もってこの場でそれぞれの重量(MT)を先に決められないので、そのままとして置き、作業手順として次のSTOWAGE WORKSHOPに移行することとなる。
後に、その機能及び手順が容易に理解できると思う。
又、図24の表示画面において、船型図形の示された各タンクにそれぞれ重量(MT)をタイプ入力すれば、同数値がそのまま図25におけるdeparture(出港)の枠内の相当タンクに表示出力できる。CAL-BASEと当点相違があり、プログラム構成の上でCA-BASEはキーボード操作によってのみ入力できるように成っている。
(2) Grain Cargo(ばら穀類貨物)
D/W Calculatorの機能及び取扱手順は、前記Bulk Cargoの場合と全く同様であるため、ここでは重複説明は避けるが、三種類の「ばら穀類貨物」についてのみ述べる。
三種類のばら穀類貨物
さて、次に例題として取り上げたいのは3種類のばら穀類貨物で、それぞれのStowage Factor(積付係数)が異なる場合の、積付立案作業の為のプログラムの取り扱いについて説明したい。ばら穀類貨物を輸送する場合には、この例題に示すような積み付けはよく経験するところであり、特殊なケースとして取り上げてはいるが、プログラムの取り扱いに習熟することは実務上、非常に役立ち、Stowage Plan及び復原性計算を容易にし、且つ短時間で処理することが可能となる。以下、その2つの例題を同時に、一つのSTOWAGE WORKSHOP(GRAIN)のプログラム画面上で処理する方法を述べる。該例題は、以下の2つである。
Example:F.P-02(c)3Grades of Grain Cargo/Separation LDC (Research No.1)
Example:F.P-02(d) 3Grades of Grain Cargo/Separation LDC (Research No.2)
〈a〉図26のECOLOAD21 WINDOW画面において、NEW CALCULATIONのメニューをクリック指定すると、図27及び図28に示すD/W CALCULATOR画面が最初に表示される。なお、図27は該画面の上部、図28は下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。
前にも述べた通り同様の方法で、まず最初に必要な語句をタイプ入力した後、画面中段で図28では最上部のSHIP CONDITIONにおいて、LINKED DEPARTUREをクリック指定した後、各タンク予想重量(MT)をタイプ入力し完成させる。
〈b〉各タンク重量がタイプ入力され表示された時点で、図29の画面の確認を行う。図28の船型図形の各タンク枠内に予想重量をそれぞれタイプ入力していくと、該入力に応じて自動計算が行われ、D/W CALCULATOR画面の上段右側であり、又図27の右側、図29に示される画面表示部において、DEPARTUREの欄(前述のように薄緑色識別表示)に、入力されたものや計算結果が表示出力される。
〈c〉以前にも述べた通り上記画面DEPARTUREの欄の清水、燃料等の手持合計数量を見ながら、図30及び図31に示される画面のCAL-BASE欄にタイプ入力した後、SPECIFIED DISPLAECEMENT 10.582(m)夏季満載喫水をタイプ入力し、これを例題での可能最大利用喫水と仮定すれば、下段LOADABLE=33830.8(MT)を瞬時に得る。即ち、このLOADABLEは可能最積載量を示している。なお、図30は該画面の上部、図31は下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。
〈d〉LOADABLE=33830.8(MT)を確認後、必要であればMATE’S MEMORANDUMの枠内にタイプ入力する。
〈e〉次に、下記のGRADE OF CARGOの欄に利用者の自由裁量で適宜にタイプ入力し、前記同様の操作手順に従い順次タイプすれば、図32のような例題としての仮定Factorを表示させることが出来る。
〈f〉図30の右側で下から4行目のMATE ADOPTABLE CARGO.WT(b)に33300.0(MT)が表示出力され、同時に自動計算されて、下から2行目に、標準海水比重1.025において最大喫水10.461(m)の表示出力がなされ、喫水を読み取れることができる。
〈g〉上記確認してD/W CALCULATORの全操作手順は完了であり次のSTOWAGE WORKSHOP(GRAIN)
進むことが出来る。
(3) Timber Cargo(木材、製材等)
Timber Cargo(木材、製材等貨物)の積付けでは、その特殊性から、次のSTOWAGE WORKSHOPではBulk(ばら積貨物)及びGrain Cargo(ばら穀類貨物)とは全く異なるプログラムが開発された。図33に示す通り、このD/W Calculatorでは画面下段のStowage Factor Conversion Tableのすぐ右側に示した(N/A FOR TIMBER)のところは、わざわざTimber Cargoでは使用しない旨を注記しているのでそのように取り扱われたい。図33は、一例として、「Example:F.P-03)(a) Log/Load Departure Condition (LDC) USA/CANADA PORTS (SCR)」であり、米材、カナダ材の積付の場合となっている。
前記バルク貨物で説明した通りCAL-BASEで各タンクの手持ち重量をタイプ入力しTotal on hand(総手持ち重量)1246.0(MT)を得る。Specified Displacement(2)を利用者指定で夏季満載喫水10.132(m)をタイプ入力すれば、40071.6(MT)が自動的に表示され、その結果Loadable(貨物積載可能重量)として31892.6(MT)を得る。上記画面Ship Conditionの枠内Departureの欄(前述のように薄緑色識別表示)のうち、Ballast=1480.2(MT)及びMate Adoptable Cargo .WT(b)=30120.4(MT)については、次の項で説明するSTOWAGE WORKSHOPでの結果がフィードバックされた数値であり、前記のBulk Cargoとは取り扱いを異としていることはすでに理解できるものと考える。Bulk Cargoでの例題のようにこの場合D/W Calculatorでは最初からBallast及びCargo Weightは決められないからである。STOWAGE WORKSHOPでのプラン作成が完成した時点で下記のようにBallast及び木材重量がフィードバックされた状態を示している。New Zealand 材の積付けでは米材、カナダ材に比較して非常に重いので通常では船底タンクの海水バラス注水は行わないためBallast=0となっている所以である。
なお、図34は、USA/CANADA材の場合の例の画面表示であり、「F.P-03)(a) Log/Load departure condition USA/CANADA PORTS(SCR)」となっている。又、図35は、NEW ZEALAND材の場合の例の画面表示であり、「F.P-03)(b) Log/Load departure Condition NZ PORTS(JASM3)」となっている。
II−2.STOWAGE WORKSHOP
前記D/W CALCULATORでその作業手順に従って基本数値が定まり、適宜に数値がタイプ入力された後、積付積載処理部36による処理でステップ124の処理となる、STOWAGE WORKSHOPに移行できる。
(1)Bulk Cargo(ばら積貨物)
ここでは、ばら積貨物の一例として、「F.P-01)(a) Sugar in bulk SF43CFT/LT Load Departure Condition(LDC)」を例題Bulk貨物とする。同例題Bulk貨物のSTOWAGE WORKSHOPにおいて、その作業が完了した状態のSTOWAGE WORKSHOP画面が、図36及び図37である。図36は該画面の上部、図37は下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。
上の画面全体を称してSTOWAGE WORKSHOPと命名した。ここでは前記したD/W CALCULATORのデータを基に、STOWAGE WORKSHOPを機能させる。
(1)Condition Name:F.P-01)(a) Sugar in bulk SF43CFT/LT LDC D/W CALCULATORでの文字が表示出力されたものである。この場で上書きした場合には、更新文字が全画面分、表示出力される。
(2)Cargo grade/Stowage factor/Adoptable C.W by mate:この枠は、前記D/W CALCULATORのものがそのまま表示出力されたもので、この場では利用者によって上書きできないようになっている。従って、変更又は更新したい場合には、一旦D/W CALCULATORに帰り更新した後、このSTOWAGE WORKSHOPに復帰することになる。
(3)SHIP CONDITION:DEPARTURE が表示出力されたもの。
(4)S.G:1.025を確認する。利用者の希望のS.Gをタイプ入力することで、入力されたものが喫水・復原力・応力計算処理部38や62に出力されて、これによって自動的に計算処理される。もちろんSTOWAGE WORKSHOPでも、瞬時に計算結果がフィードバックされて、上段右側の枠内に表示されるようになっている。
(5)IMO(決議)/SOLAS(国際条約)で要求される事項に関する計算結果数値は、この画面の適当なるスペースにフィードバックされる予定であるが、現在そのソフトは製作途上でもあり追って組み込まれる予定である。
(6)RESEARCH No:(1):1.2.3.4.5.6………と利用者の希望により何通りものplanを作成できるし、次々に保存され、いつでも以前のplanを再度見ることができる。
(7)ALLOWABLE MASS:sea goingでのWmax(MT)を自動表示しplan製作中いつでも同一画面で利用者
は認識可能であり非常に便利である。Single及びAdjacentに分けて表示した。
(8)Ullage:ULLで表示しHatch CoamingのtopからCargo topの上面までの深さを示している。但しBulk Cargoでは山形に円錐形上に積まれるものもありそのような荷姿ではあまり利用者の参考とはならない。Grain capacity又はBale capacityごとに表示されている。
(9)図38でのDraft and GM計算は、必要な本プログラムのデータが次に述べる喫水・復原力・応力計算処理部38や62に出力され、該処理部によって自動的に計算され、該計算結果がフィードバックされた状態を示している。このように作業中にいつでも利用者に認識できることが便利性に富んだものであると言える。
(10)下段枠Plan Research Program(プランリサーチプログラム)とその機能及び取り扱いと手順について詳細に述べる。
図39の画面下段を、特に今後は便宜上、Plan Research Program(プランリサーチプログラム)と命名し呼称することとする。貨物の種類としては主としてBulk Cargo(ばら積貨物)、Grain Cargo(ばら穀類貨物)対応できる機能を有し、最初にD/W Calculatorで貨物が指定された時点で、Stowage Workshopのプログラムは機能出来る構成に成っている。
RESEARCH NO:利用者の思い通りのplanを立てながら理想のplanが出来るまで1.2.3…….と適宜に前進しながら繰り
返し検討する。予定のplanが出来るまで同一場所でのPlan作成作業の継続も可能である。仮に一つのplanが利用者に取り入れられた場合には次のplanに進み保存状態にしておくことができ次の新しいplanの作成を手掛けることが出来る特徴がる。
JUDGE:全ての状態、規則等の許容値が常時フィードバックされている中でここでの結果がクリアーされた場合は”Positive”また否定された場合は“Negative” を表示して利用者に知らせる場所である。
これにより結果として作られたplanの内どのplanが良いのかを選定できる構成となっている。Judgeの為のフィードバックは現在製作途上にあるため追って組み込まれる予定である。
Research No.1において現在、全Hold空の状態からまず最初に確認することはPlan Research Programの枠内の上段各Hatch[ハッチ]ごとに記載されているGRAIN 8547.75M3などの数値は各Hold Capacityを示していることである。Stowage Workshopの全体画面最上段のMode(M)を開きそれぞれGrain又はBaleを選択できるがM3又はFT3のいずれでも利用者希望に従い選択できる。作業を始めた段階でLockされる為FT3単位での作業は開放する必要がある。
なお、図40は、貨物Sugar in bulk 33990.8MTを積載する場合の、Stowage Workshop画面の下側を図示した表示画面図である。
以下に手順を示す。
〈a〉RESEARCH NO.1の行,右側EMPTYのすぐ左(各hatch共同じ配置)にカーソルを当てマウス左クリックすれば、図41のようにDrop Down Menuが表示される。
〈b〉例題ではcargo “AA” gradeを33990.8MT計画しており“AA”をクリック指定すると、図42のように表示される。
〈c〉Cargo”AA”はNo.5holdにLoadingの準備が出来たことを意味し次にEMPTYのところにカーソルを合わせて左クリックで、図43のようにDrop Down Menu表示が出る。
以下、この表示されたDrop Down Menu表示にある項目について、それぞれの目的と取り扱いについて述べる。
PRO-ALLOT:Proportional Allotmentの意味であり、図44の表に示すようにHoldの容積率により配分される。このPRO-ALLOTのLoading方法ではBulk Cargoの特徴から一度に比例配分して即座に表示することを目的として作られており非常に処理が早い特徴を持つ。
FULL:それぞれのHoldにBale Capacity又はGrain Capacityに従って満艙とする場合。
SLACK:Holdの高さの中途でLoadingされた状態をSlackと言う。一方、今後このSlackは重要な意味を持っているので追って説明を加えたい。
EMPTY:言葉の通り空を意味し艙内は空で空艙状態を言う。
以上のように利用者のキー指定によりprogramは作動するようになっており、その時々の要望で自由に取り扱うことが出来る構成となっている。そこで、Cargo “AA”をPRO-ALLOTを使ってLoadingを試みると、図45や図46のように一度に瞬時に設定可能である。該設定の結果は、以下のとおりであり、結果を即時に解決し知ることが出来る。
結果: Displacement : 42039.8 MT
Draft : Mean 10.58 M
Trim : 0.52 M by the stern
GoM : 3.23 M
Cargo weight : 33990.8 MT
図45や図46において、Research No.1行、横一列に表示されたSlackの右にPercentage(%)が表示されているが、これはBale又はGrain Capacityに対する各船倉のCargo Volumeが占める比率をあらわしている。また、すぐその下のC.WはCargo Weightの略でMTで表示される。又、このC.Wは、図47や図48に示すMenuに従って自動表示が出来るが、個々のHoldにつき強制的にCargo Weightを訂正、更新したいような時の為に、この場で利用者により強制的にタイプ入力して重量を指定表示可能にした。
そこで、追ってGrain Cargoの項で述べるがPlan Research ProgramでのLoading方式において積み込まれた重量及び残重量の判断及びその処置をどのように処理されているか説明する。次に述べるGrain Cargoでは貨物の数が数種類となり複雑な面もあるのでこの取り扱いについては詳しく説明するが正確に掌握することが要求される。
図49の画像に掲載された用語の意味について以下に説明する。
CARGO MARK:四種類のCargoそれぞれ“AA”“BB”“CC”“DD”と区別し、図19に関して前述したようにそれぞれ青色、赤色、黄色、緑色の識別色としている。該識別色による区別は、利用者に見やすくするためである。例題では“AA”Cargo一種類である。
(a) RESEARCH TOTAL(MT):利用者によって現在積み付けられたか貨物の合計数量(MT)を示す。例題では33990.8MT相当重量であることを示している。
(b) ADOPT TOTAL(MT):利用者よって採用された貨物の計画合計数量(MT)を示す。一度決定されれば不変数量[MT]となる。
(c) DIFF:
+:(a) > (b) の場合 …… 計画重量以上が入った事を示す。即ちHold容積余裕あり十分可能。
- :(a) < (b) の場合 …… 計画重量以下で全量入らないことを示す。即ち貨物の占める容積がHold容積超過で不可能。
利用者はこのDIFFを見ながら、又Loading経過を画面で確かめながら、重量配分を決めることが出来る。
以上の如く、例題ではBulk Cargoの場合で1Gradeでもあることから、PRO-ALLOTによる一発操作で決まるが、Grain Cargo又はTimber Cargoでは数種の貨物の積み込みその他貨物の特性から複雑な面もある。以下例題での積み付け計算基準は下記のとおりである。
33990.8 (MT)×1.1984 / 45427.83 (M3)×100=89.6688 (%)
画面に表示されているように略90%の比率で貨物は収まっている事になり前記した容積比率表に従い下記の重量配分となる。
No.1 Hold 33990.8 (MT)×0.164772=5600.7 (MT)
No.2 Hold 33990.8 (MT)×0.213981=7273.4 (MT)
No.3 Hold 33990.8 (MT)×0.219033=7445.1 (MT)
No.4 Hold 33990.8 (MT)×0.214054=7275.9 (MT)
No.5 Hold 33990.8 (MT)×0.188160=6395.7 (MT)
………………………………………………………………………………
Grand Total Cargo Weight =33990.8 (MT)
図50は、PRO-ALLOTの左クリック一度押しで一発で決まった状態を示す。
全体のプログラムで使われているCargo Stowage Factorの換算基準値その他の数量単位は、図51の通りである。
利用者の参考のために前記例題の場合でCargo Weight(MT)を強制的にタイプ入力した場合のStowageを、手順と共に下記に示す。D/W Calculatorで所定の手順を終えStowage Workshopに移行する。
そして、次の手順に従って順に画面操作を行う。
〈a〉Plan Research ProgramのResearch Noの内その行のどのHatchでもかまわないので適当な場所のEMPTYのすぐ左側空欄を左クリックでMenuを開きその中の”AA”を選択した後EMPTYにカーソルを合わせ左クリックしPRO-ALLOTを選択すると、図52の画面が現れる。例題に掲げるSugar in bulk SF43CFT/LT 33990.8MTのStowageはこのように一発操作で決まることは前記した通りである。
〈b〉図52において、No.1 Holdを6100MTに変更したい。この場合は、図53のように、No.1Holdには6100(MT)がタイプ入力される。又、その結果、図53のように、DIFF=+499.3MTとなってResearched Totalが超過している。
〈c〉同様の操作でNo.2Hold=6600MT, No.3Hold=8000MT,No.4Hold=6700MTとタイプ入力して行き、最後のHatchが例えば利用者の希望でNo.5Holdであれば、そこで下記のように操作する。
〈d〉図54は、No.4Holdまで強制的入力が終わり最後のNo.5Holdに来た時の画面を示している。Plan Research Programの右側DIFF=-195.1(MT)を示しており、現時点では予定の貨物重量33990.8(MT)に195.1(MT)まだ不足しており、この量だけ追い積みが必要であることを意味している。
〈e〉そこで、画面No.5HoldのSLACKを左クリックしMenuを開きその中でSLACKを更にクリック選択すれば、瞬時に図55及び図56の画面のように利用者希望のPlanが成立する。Prestowage Plannerへとつながる。なお、図55は該画面の上部、図56は下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。
〈f〉DIFF=0.0(MT)を確認してこの場での作業は終了できる。
(2)Grain Cargo(ばら穀類貨物) 三種類の「ばら穀類貨物」の場合
図57及び図58の画面はD/W CALCULATORより移行して最初に表示される画面状態を示している。図57は該画面の上部、図58は下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。
Grain CargoについてはBulk Cargoとの重複説明を避ける為特に三種類のGrain Cargoの積付における例を取り上げて説明したい。一般にGrain CargoのSTOWAGE PLANの立案に当たっては主要国の積出港における慣習ではEnd TrimmedのHold Capacity(M3)及びEnd UntrimmedでのGrain Heeling Moment(M4)を基本として行われているのが実情である。これはより大きいGrain Heeling Momentを算定することで航海中の船舶復原性を十分余裕のあるものとすることに他ならない。従って利用者においては下記の取り決めを定義として本説明書の該当箇所に対処して欲しい。
(1)End Trimmed-End Trimmed:前者のEnd TrimmedはそれぞれのHoldに貨物を積み付ける為に利用するHold Grain Capacity がTRIMMING容積を利用して計算した場合の表現であり後者はTrimmingでのVolumetric Heeling Moment(M4)を利用しての計算であることを意味していること。
(2)End Trimmed-End Untrimmed:前者は前記に同じであり後者のEnd UntrimmedはそれぞれのHoldに貨物を積み付ける為に利用するVolumetric Heeling Momentの値をUntrimming容積を利用した場合の数値を使用した計算であることを意味していること。
経験上、外国のGrain Cargoの積地港では実際にはEnd Trimmed-End Untrimmedの様式で行われるのが一般的であるがこれは、より大きい値のVolumetric Heeling Moment(M4)を使うことで本船Stabilityに余裕を持たせる事の出来る積付けを目的としている。
さて、Grain Cargoの積み付けにおいてはBulk Cargoのそれとは取り扱いが異なりGrain Cargoはその貨物の特性から他のBulk Cargoとは国際規則上分離されSOLAS(海上人命安全条約)規定、第VI章 Part C Regulation 8に下記の如く貨物の品種が指定されている。
〈a〉Wheat(小麦)、〈b〉Maize(Corn)(とうもろこし)、〈c〉Oats(えん麦)、〈d〉Rye(ライ麦)、〈e〉Barley(大麦)、〈f〉Rice(米)、〈g〉Pulses (豆)、〈h〉Seeds (種子)、〈i〉並びにこれらの加工された物であってその性状が当該穀類の加工前の性状に類似しているもの言う。
これらの貨物をばら積みした場合に生ずる穀類貨物の自由表面の移動により船体に横傾斜モーメントが加わり船体傾斜を惹起するためある一定の角度以上に傾斜が起こらないように国際条約で規則が制定されている。
したがって、後に示す三カ国(America/Canada/Australia)のGrain Calculation Audit Sheetの提出が定められ非常に厳しく精査されていることは承知のところである。このような観点から船上での船長または担当者は計算の正確性が求められ慎重な対応策をとらねばない。
積み付け立案の実務に当たっては航海指図書その他の指図に従いその指示事項については慎重に理解し又見落としのないよう心掛けねばならない。
STOWAGE WORKSHOP(GRAIN CARGO)ではあらゆる意味で実情に即した計算に対応すべく以下のようなプログラムが開発されたので特にこの項では三種類の「ばら穀類貨物」例題に沿ってその機能、取り扱いと手順について説明する。
〈a〉Cargo”AA”をNo.3HoldにDrop down menuの中からまずFULLをクリック選択して幾らぐらい入るのかを見当をつける。即ち、図59のとおりである。
〈b〉Drop down menuのFULLクリック選択で8302.9MTが収まり上記右画面 (c)DIFF=+1802.9(MT)と成って超過積みのため更に左画面のFULLにカーソルを当ててSLACKを選択すれば(c)DIFF=0なって即座に仮積み付け完了してその時のNo.3Holdの重量は6500.0MTと成る。即ち、図60のとおりである。
〈c〉この様に次はCargo”BB”を指定してNo.5/No.4/No.2/No.1Holdの4Hodsに仮積みすれば下記画面となる。DIFF=4289.4(MT)であるので利用者希望の例えばNo.3HoldのBB FULLにカーソルを当ててクリックしDrop down menuの内SLACKをクリック選択で図61及び図62のようにCargo”BB”は即座に仮積付が完了する。図61及び図62の画面は、「STOWAGE WORKSHOP:Grain Cargo End trimmed-End Untrimmed」である。図61は該画面の上部、図62は下部を図示するものである。
〈d〉次に、Cargo “CC”に進んでNo.2Holdの残容積域にseparation(セパレーション)よる上下積みを行うとすれば、No.2Hold上側空白部分にカーソルをあてて一度左クリックすると、SLACKの左側空欄にカーソルを当てクリック指定すればDrop down menuが開くのでCargo”CC”をクリック選択し更にそのすぐ右側のSLACKをクリックし、図63のようにMenuを開いて、FULLのクリックで仮積みする。続いて、SLACKをクリック指定すれば(c) DIFF=0.0となって仮プランが出来上がる(図64及び図65参照)。
〈e〉図66及び図67の画面(STOWAGE WORKSHOP:三種類のGrain Cargoの積付状況)上に表示される必要な全ての計算結果数値及びフィードバックされた全ての許容値、モーメント等が利用者の希望にかなったものであるかどうかを判断する。(この画面で全てがクリアー可能となる)。利用者により画面を確認された後、特に問題点等なければこのプランを採用することとなる。
又、この他にも利用者によって採択可能なプランを探索したい場合にはPlan Research ProgramのResearch No.2に移行して新たなプラン作成に着手することが出来る。この場合にはResearch No.1のプランは自動的に保存されるのでいつでも再見できる。
ここで、No.2Hold Separation Loadingにおける、Cargo”CC”とCargo”BB”の上下入れ替え方法について説明する。
発明者の経験上、ばら積貨物船ではよくこのような上下に二種類のばら穀類貨物をセパレーション仮装備で積み分ける方法が取られることがある。Cargo”CC”とCargo”BB”を上下入れ替えを行うには、左下のSLACKをクリックするとDrop down menuが開くので(図68)、それらの内のREPLACEを指定すれば簡単に操作できる。この場合の入れ替え後の結果は、図69のとおりである。必要に応じて対応されたい。そして、「STOWAGE WORKSHOP:Research N0.2」によって入れ替を行った場合の完成されたプランは、図70及び図71の通りである。図70は該画面の上部、図71は下部を図示するものである。
ここで、上下入れ替えによる操作結果で下記の点について紹介したい。
〈a〉Grain Heeling Moment(t-m)Research No.1:Total Actual GHM=24307t-m
Research No.2:Total Actual GHM=24506t-m
の如く上下入れ替えによって上部貨物のStowage Factorが変化することによる横傾斜モーメント(GHM)が同時に再計算されて新しい値が表示される。
〈b〉Research No.2に移行した際Research No.1でのハッチ別貨物の種類別配置が現在画面Research No.2で判別できるようにCargo AA/BB/CC/DDをそれぞれのカラーで画面に残した。
〈c〉Research No.1で2例が同時に操作表示できる。
〈d〉2例をResearch No.1及びResearch No.2の二つのResearch No.1/2に別々に操作表示することが出来る。
従ってResearching のPositive Judgeを得る為次のプランに進行する場合にNegative Planも保存状態にしておき利用者が同じプランを誤って再び繰り返さないように配慮されている。Negative PlanとしてJudgeされることを恐れることなく、そのまま保存し次のResearch Noに別のプラン作成のためにどんどん前進すればよい。結果として数回挑戦すれば適当なプランがJudgesされるのでその中で最敵のプランを選択すればよい。
このようにGrain Loadingでの手間の掛かる作業をプログラム化しひいては労働時間の節約及び運航能率の向上に寄与できるものと確信する。
(3)Timber Cargo(木材、製材等貨物)
Timber Cargo(丸太材、製材等)はその貨物の特性からSTOWAGE WORKSHOPでは全く違うプログラム方式で開発された。今日Timber Cargoの積地はアメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、チリ、アフリカ、ロシア及びヨーロッパの国々に至るまで広範囲であるがそのいずれの国の積付けにも対応可能なプログラムである。Timber Cargoの最も特徴的なことは他の貨物と異なりその積高量は重量ではなく木材等のVolumeをどれだけ積載できるかを基準として船腹用船契約(LUMPSUM)が行われることである。又その上、Timber Cargoは生産地の季節によってその重量は大きく変化しそれに付随して積高も大きく増減することとなる。
この貨物の積み付け上、最大の問題点はGMの減少であり国際条約ではその最小許容値が規定されており少なくともその許容値以上を確保しての航海が保証されているが現場では非常に難しい対応を迫られ用船者側は一本でも多くの木材を搭載しての船出を願っており反対に本船の船長は出来るだけ大きい値のGMを確保しながら安全な航海を希望することから過去においては両者の合意点を見出すのに幾多のトラブルも経験する所以である。
本船実務上大変難しく又注意すべき問題点および本船状況は下記の通りである。
(1)艙内に全部で何トン積み付け可能であるかの予想は事前に予知することはまず不可能で最終認識できる時期は実際に艙内積み付けが完了した直後の喫水計算の結果判明の頃である。然るに航海指図書では何トン(MT)とトン数での表現は不可能である。
(2)(1)の重量が不明である限りは甲板積高さを予想することは不可能即ち最終積高予想が出来ない。
(3)よく経験することだが全艙同時に積み完了できないまま既に数箇所のハッチで甲板積みが始まっているような場合には艙内重量の算定は不正確で誤差を生じる。
(4)積地港及び揚地港にdraft 制限がある場合で一定の条件付積み付けが要求されるような場合でその予測計算が算定できかねる状況下にある場合。
(5)最も注意すべき点は最近では木材積みの為の荷役進行は迅速化されており艙内積み完了した時点または前記の状況の下ではBallast Tankの注排水及び選択等に時間的余裕がなく一方ではどんどん荷役進行が進みパニック状態に陥り正確な判断が出来ないうちに危険なStability conditionに達してしまうような場合。
以上のように実務上極めて困難な同時に危険性を持った積み付け作業であることから艙内積付けが完了前、早めに艙内積高(MT)を予測しあらゆるケースでのWeight Factor及びStowage Factorに従っての予想プランが何時でも手早く作成でき見ることが出来るのであればこれらの難問解決の糸口となることは疑いの余地はない。
このような観点からこのECOLOAD21 System Computerの必要性を痛感し長期に亘る経験の中から生み出されたプログラムでもある。
これらの理由の下、発明者の長期にわたる海上経歴の中でどのようにプログラムを構成するかにつき検討が重ねられた結果以下に述べるような全く新規なプログラムが開発されたわけである. 特に此処では代表的なアメリカ、カナダ材及びニュージーランド材の場合を例題として掲げそれにそってプログラムの機能、取り扱いと手順につき別々に説明を加えたい。
アメリカ、カナダ材の場合
図72及び図73の画面は、D/W Calculatorでの必要な作業を終えTIMBERボタンをクリック選択する直前の状態を示す。図72は該画面の上部、図73は下部を図示するものである(D/W CALCULATOR:Example:F.P-03)(a) Log /Loading Departure Condition(LDC) USA/CANADA PORTSの画面)。
この画面において、図72の左側CAL-BASEでは各タンク重量はわざわざ直接にタイプ入力し、右側SHIP CONDITION枠内DEPARTURE欄については、図73の船型図形のTankにそれぞれの重量をタイプ入力すると、該入力に従った計算が自動的になされて該計算結果が自動表示される。さて、ここで判るようにこのCAL-BASE及びDEPARTUREの欄ではいずれも現在BALLAST=0でありDEPARTUREの欄MATE ADOPTABLE CARGO W.T(b)=0となっているが以前にも述べたがこの場で決定されるべきものではなくその取り扱いが下記の説明で理解できるはずである。
次に図74及び図75の画面は、木材貨物のSTOWAGE WORKSHOPに最初に移行したときの最初の画面状態を示す。
このプログラムはSTOWAGE WORKSHOP(TIMBER CARGO)であるがTimber積み付け特設のプログラムとして開発されたもので前にも述べたように木材積付け上困難な問題点の解決にあたり極めて効果的な且つ又迅速性のある全く新規なプログラムであると確信する。
さて、利用者はまず最初に木材のStowage Factor(S/F) とWeight Factor(W/F) の言葉の持つ意味及び利用について把握しておかなければならず他の貨物とはその取り扱いが違う。
アメリカ、カナダ材の場合:
例:Weight Factor
5.00(MT)/1000(SCR)…1000SCRの木材Volumeの重量を5.00MTとして定義する。
例:Stowage Factor
360(CFT)/1000(SCR)…1000SCRの木材Volumeを積載するのに必要な艙内容積又は甲板上容積は360CFTが必要であると定義する。(注):SCRはスクリブナーの訳であり言葉の説明は此処では省略する。
他の貨物Bulk Cargo,Grain Cargo等のそれと決定的相違点はBulk,Grain Cargoでは貨物の単位重量1トンをLoadするのにどれだけのHold容積を必要とするかに対して木材では貨物の単位容積(此処の例ではSCRを言う)1000SCRをLoadするのにどれだけのHold容積を必要とするかと言う点であり基本が異なる。
一方、ニュージーランド木材では下記のようなFactorが使用されている。
ユージーランドの場合:
例:Weight Factor
0.95(MT)/ JASM3… 1JASM3の木材Volumeの重量が0.95MTと定義する。
例:Stowage Factor
1.70(M3) / JASM3… 1JASM3の木材Volumeを積載するのに必要な艙内容積又は甲板上容積は1.70M3が必要であると定義する。
(注):JASM3はジャス立法の訳であり言葉の説明は此処では省略する。《注意》:造船所において船舶建造設計段階においては、木材の積高計算ではよく「見かけの比重」を使用するが船上においての木材積み付け実務では木材の見かけの比重による積み付けは行われず前述のようにWeight Factor及びStowage Factorの両Factorによって積み付けプランが設定されることは経験上からも実情に見合うものであると判断できる。STOWAGE WORKSHOPのプログラムで算出された図76の画面の一番右側に表示されるSG(比重)が見かけの比重に相当する値であり、この数値は本プログラムでも判るように実際に貨物がLoadされた後に結果として得ることが出来る数値であることから船上実務ではこれらの持つ意味又利用に当たっては誤った解釈によって取り扱われることのないよう心掛ける必要がある。
この二つのプログラム即ち、Stowage Workshop(Timber Cargo)及び後に述べるDraft and GM Calculatorのコンビネーション方式での積付マニュアル編成は現在何処の造船所も採用していないと思われる。
Loading and Stability Manual (Loading and Stability Information Booklet等)の積付マニュアルにECOLOAD21方式を採用してStandard Conditionを利用者に提供することは船舶安全運航の確保上欠かせないものであると確信する。
さて、以上のことを把握した上で次の手順についてその機能と共に説明する。
〈a〉図74における上段にある、SCRボタンの選択済の確認。該ボタンは、明瞭に目視認識されるように、赤色にて表示される。適当でない場合は使用するボタンのクリック選択を忘れないこと。気付かないで作業を続行している場合があるので要注意。
〈b〉中段Hold積みに使用される枠内「(B)Used Bale Capacity B/A」の欄に順に100(%)をタイプ入力する。例題では全Hold共に予想 W/F=5.3(MT)、S/F=390(CFT/LT)であるのでそれぞれの指定欄に続けてタイプ入力すれば簡単にに計算処理される。
このように瞬時に全ての欄が算出表示されるが苑計算式に関して以下述べる。ここで、holdとは船倉である。
No.1 hold(100%) Bale Capacity 255,261 (CFT) ÷ 390 × 1,000 = 654,515 SCR
= 654,515 (SCR) ÷ 5.30 × 1,000 = 3,469 MT
No.2 hold(100%) Bale Capacity 327,132 (CFT) ÷ 390 × 1,000 = 838,799 SCR= 838,800 (SCR) ÷ 1,000 × 5.30 = 4,446 MT
No.3 hold(100%) Bale Capacity 336,508 (CFT) ÷ 390 × 1,000 = 862,841 SCR
= 862,841 (SCR) ÷ 1,000 × 5.30 = 4,573 MT
No.4 hold(100%) Bale Capacity 327,256 (CFT) ÷ 390 × 1,000 = 839,119 SCR
=839,119 (SCR) ÷ 1,000 × 5.30 = 4,447 MT
No.5 hold(100%) Bale Capacity 293,267 (CFT) ÷ 390 × 1,000 = 751,965 SCR
=751,965 (SCR) ÷ 1,000 × 5.30 = 3,985 MT
G/Total Weight = 20,920 MT G/Total SCR = 3,947,239 SCR
次にOn deck の積み付けに移行する。
〈c〉前図中段に表示された図77に示す数値によりまずOn deck何トンぐらいが適当かを概略決めた上で仮計算を行いDraft及びGoMの両面から査定することが必要である。当点が前にも述べたとおりD/W CALCULATORで先に決定できない理由である。
BALANCE 10972MTはこの例題での最大利用喫水である夏季満載喫水10.132mに対して残されている余裕Dead weightであり10972MT以内で其の内で概略貨物を積載するのにどれだけ利用できる重量であり又どれだけのバラスと重量が必要であるかはその船の積み付け来歴上容易に判断できることであるので此処では概略としてOn deck total = 9000 MTとして仮決めしタイプ入力する。この場合、Holdの場合のようにそれぞれのHoldにタイプ入力してもよいのであるがW/F,S/F共それぞれ同じ値の場合は、手間を省き一発でクリアする為Log Weight Totalの欄に9000(MT)をタイプ入力後順にW/F 4.30, S/F 330(CFT/1000SCR左方向へ三回だけタイプ入力すれば瞬時に、図78の画面が表示され、その時点で希望の全数値が算出されることがわかる。(このところが画面左下Draft 及びGM計算結果では Draft mean=9.68m G0M =0.08m であるのでGoMを適当値まで増加させる必要があることが直ちに判断できる。
〈d〉画面右下の船型図形の適当なBallast Tank(WBT)にクリック指定により注水を行う。例えば、No.2WBT(P/S)及びNo.4WBT(P/S)に試みると、図79の画面となる。即ち、Draft mean = 10.02m GoM = 0.41mとなる。この図79は、図75と比較して明らかな黒塗りつぶし部分があるが、黒塗りつぶし部分は注水状態を示している。実際の画面表示では、黒塗りつぶし部分は青色表示になっている。注水タンクはこのように青色で識別され、満タンとなったことを示している。D/W Calculatorに帰り指定のNo.2WBT(P/S)及びNo.4WBT(P/S)が表示出力され、Full tankであることを確認できる。
なお、図80は、該注水状態を示す、船舶上方から見た平面の模式図の画面表示である。この図において、WBTはバラストタンクを示し、0.00、799.73、680.50などは注水量である。この注水量の数値表示も、青色文字表示になっており、目視認識しやすくなっている。
そこで更にOn deck重量を利用者希望により増やし9200(MT) としたい場合、同様の手順でタイプ入力すれば下記の画面のように瞬時に目的のプランが完成する。
計算結果は下記に示す。「STOWAGE WORKSHOP(TIMBER CARGO):On Deck=9200MT」の図81及び図82を参照。図81は該画面の上部、図82は下部を図示する。
Draft mean = 10.06 M Cargo Weight = 30,120 MT
Trim = 0.68 M Cargo Volume = 6,086,774 SCR
Ballast = 1480.2 MT
GoM = 0.36 M
このようにしてDraft,GoM 及び Ballast の両面から検討することを可能にした。
BALLAST WATER = 1480.2 (MT)及びMATE ADOPTABLE CARGO W.T (b) = 30120.4 (MT)がフィードバックされプログラムは正確に完成された状態となっていることが判る。図83を参照。
通常Ballast TankはFree surface(液体の自由表面)の影響を考慮してHalf tank(半注水状態)とせず満水か又は完全に空タンクとすることからこのような使い方での方式をとっておりFPT(Fore Peak Tank)又はAPT(After Peak Tank)については時々Half tank状態での利用もあることから重量指定でも利用できるようにした。単に空タンクと表現しているがこれは意味深く実務では”空“とする作業は技術面で大変な苦労を伴うこともあり計算上も考慮すべき点がある。Seamenの世界では ”Stripping”と呼ばれ神経質になる場面でもある。
一方、TST(Top Side Tank)については積荷航海(Laden voyage)では通常は空タンクとすることから注水方式は採用していないのでそのように取り扱われたい。Heel 調整に使うことも時にはあるが此処では論外である。
ここで以下に、STOWAGE WORKSHOP(TIMBER CARGO)で算出されたStowage Factor をDRAFT AND GM CALCULATORへ出力し、そこで計算可能とする方式について説明する。
前記したようにDRAFT AND GM CALCULATORのプログラム機能上、他の貨物即ちBulk Cargo又はGrain Cargo等と同様の扱いのできるStowage Factorを導き出す必要があることは既に理解できるところである。STOWAGE WORKSHOP(Timber Cargo)の画面の、図84及び図85に示す画像に注目して欲しい。STOWAGE WORKSHOPでの作業が終わって最後に上下段右側枠内にHold及びOn deckごとに且つハッチ別に三種類のStowage FactorとS.G (見かけの比重) が算出表示されるが其の中のFactor CFT/MTを抽出しその数値をDRAFT AND GM CALCULATORへ出力し、自動表示させ、そこでの計算を実行させるよう構成されている。これはどの種のFactor を使っても理論上は不具合はないが換算誤差は微量に残るが実用上問題ではない。要するに他方では積み付け作業を実行しながら一方ではこのようにFactorを算出して同時にDRAFT AND GM CALCULATORへ出力し、そこでは所要の計算を同時に行い、算出した計算結果を更にフィードバックさせる手法を発明したわけである。
又、図86の画面は、本例題で追って述べるDRAFT AND GM CALCULATORの計算結果であるが、上画面のStowage Factor をそれぞれのHatchごとに表示出力された状況を示したものである。
したがって、この場所ではいきなりStowage Factorを見出しその数値を使用しての作業は不可能であることから“System”Computerとして開発されたのがこのECOLOAD21の優れた長所であり他の貨物と相俟って同等に取り扱うことが出来るよう構成されていることが最大の特徴である。
以上のようなプログラム機能の利用により木材積み付けの難問解決に貢献できるプログラムであると確信する。
以下に、Timber Cargo のStowage FactorとWeight Factorの算出及びBulk,Grain Cargo等との比較について説明する。
例題を参考にしながら木材のStowage Factorについて述べる。前にも述べた通り木材で利用されるS/Fの決定的な相違点は木材単位Volumeを積み付けるのに必要なHold又はOn deck容積と定義され他の貨物では単位重量を積み付けるのに必要なそれであることは既に述べたところである。
このことは本質的に積み付けの基本が違い木材は重量が年間季節によっても又その他の理由によって常にその重量が変化し船腹用船契約上の単位数量として使用できない。したがって実務においても他の貨物と同様の扱いでStowage Factorとして使えない為積み付けが難しい面がある。如何にすれば同等のFactorを見出すかについて以下に述べる。
図87に示す例題におけるNo.1On deckの上画面右側のStowage Factor算出経過は以下の通りである。
〈a〉No1.Ondeck の木材積高Volume(SCR)を求める。(木材のStowage Factor = 330)
116,048 (CFT) ÷ 330 × 1,000 = 351,661 SCR
〈b〉No1.On deckの木材積高重量(MT)を求める。(木材のWeight Factor = 4.30)
351,661 (SCR) ÷ 1,000 × 4.300 = 1,512 MT
以上は木材のStowage Factorを利用して積高(SCR)を算出し木材のWeight Factorを利用して積重量(MT)を算出した例であるが木材のVolumeを最初に求めその直後に重量を求めることが出来る。したがってBulk Cargo,Grain Cargo 等のいわゆるStowage Factorと同じ取り扱いの可能なFactorを此処に
求め得なければ目的の達成は出来ないのでその算出方法に付き以下述べる。
〈c〉No.1 On deckについて他の貨物Bulk,Grain Cargoと同等の扱いの出来るStowage Factorの算出。
図88に示す例題画面に沿って説明したい。
116,048 CFT ÷ 1,512 MT = 76.744 (CFT/MT)
76.744 (CFT/MT) × 1.01605 = 77.976 (CFT/LT)
3,286.11 (M3) ÷ 1,512 (MT) = 2.173 (M3/MT)
1 ÷ 2.173 = 0.460 (MT/M3 見かけの比重)
以上の通り上記の枠内に示した算出数値が他の貨物Bulk Cargo又はGrain Cargo等と同一に扱うことの出来るStowage Factorとして算出されたわけである。本プログラムでは積み付けプランを作成しながらこのようにして木材Stowage Factorを同時に算出、その算出された値をDRAFT AND GM CALCULATORに出力して計算処理し、その結果を更に本プログラムにフィードバックして必要な全てのデータを同一画面で自由に検討できるように考案されまさに利用者にとっては実務の上で欠かすことの出来ないSoftであると確信する。
図89及び図90の画面は、DRAFT AND GM CALCULATOR が自動的に完成されている状況を表している。IMO及びSOLAS関係で要求される規定事項に対応したフィードバック・データの表示については現在Soft製作中であり追って下記画面の適当な場所に掲載する予定となっている。
即ち、結果とし、図91に指示されている箇所のStowage Factorが、STOWAGE WORKSHOP(TIMBER CARGO) から出力された値である。CFT/MTのFactorを代表して組み込まれている。図91は、DRAFT AND GM CALCULATOR(Timber Cargo)の画面を示す。
注意:この二つのコンビネーション方式でのマニュアル編成は現在何処の造船所も採用していないと思われる。Loading and Stability Manual (Loading and Stability Information Booklet等)の積付マニュアルにECOLOAD21方式を採用して利用者に提供することは船舶運航の安全確保上欠かせないものであると確信している。
以下において、On deck log (甲板積木材 )の移動による船のTRIM調整について、前記例題を参考にしながらその方法を述べる。
STOWAGE WORKSHOPで平均S/F 及び平均W/Fを使ってこのようにとりあえず一発操作で概算を出して作業に取り掛かることは手順として有意義なことである。その結果が、図92及び図93の画面である。
例えば利用者の希望によってTrim=0.68mを Trim=0.26Mに変更したい場合 Draft mean 10.06Mをこのまま保った状態で、甲板積み貨物の移動により実施するとすれば下記の手順で簡単に操作できる。(但しBallastの変更は考えない。)
手順:
〈a〉 適当なHatchのLog Weightの欄の重量を適宜タイプ入力により変更する。一発タイプでは決めがたい面もあるので数回タイプを繰り返せば希望の変更がかなう。
No.1 On Deck タイプ入力 1580 (MT)
No.2 On Deck タイプ入力 2105 (MT)
No.3 On Deck タイプ入力 2100 (MT)
No.5 On Deck タイプ入力 1423 (MT)
以上のように簡単な操作でTrim変更が出来る。例えば、図94や図95の画面のような結果を得ることができる。この場合、使用甲板容積が100%に達すると青色識別色を出して警告するので、それ以下に抑えなければならない。バラスト変更を含むTrim変更も簡単に実施できるので大変便利である。
以下に、On Deck height(M)(甲板高さ)及び使用した甲板容積(M3/CFT)の表示について説明する。すると、甲板積み付けを計算する過程でOn Deck Height及び使用した甲板容積(M3/CFT)も同時に、図96の画面として表示することができる。
次に、Kgの処理について説明する。
Kgに関しては本プログラムの画面には表示していない。木材Stowage Factorとして上図右側の枠内に示されるFactorが算出された時点において、その内のCFT/MTでのS/FがDraft and GM Calculatorに出力され自動的に計算処理される方法を採っている。図97及び図98に示す画像は、フィードバックされた計算結果を示す。
次には、海水比重の変化に伴う喫水計算について説明する。
海水比重が変化する場所に本船がある場合は、上画面の右側『S.G=1.025』を希望の比重にタイプ入力変更すれば瞬時に計算され、同様の方式でフィードバックされて更新値が表示される。
次に、ニュージーランド材の場合について説明する。
基本的には前記したアメリカ、カナダ材にその機能、取り扱い及び手順は同じである。特にニュージーランド材は重く季節によっても変化する。現地の夏季12、1月、2月は乾燥期で軽く、冬季6,7,8、月は雨季で重くなる。又、時にはRadiata材などはWeight Factorは1.00をわずかに超過する場合もありSinker(沈木材)も存在する。また、伐採直後の新木は季節を問わずかなり重くなる。木材運搬船では船腹用船契約(Lumpsum)の上では軽い材を多く積載出来るほど積高量(Volume)は増加し有利である。
ニュージーランド材では年間をとうしてほとんどの航海でバラスト無しで木材夏季満載喫水(Lumber Summer Draft)に達するのが一般的である。 季節、材種、比重又は本船の特性等によっては積み付け良否に起因し木材夏季満載喫水(Lumber Summer Draft)に達する直前にGMが減少し船長としての責務上、将来の航海の不安を感じバラスト注水に踏み切るべきかどうかを躊躇せざるを得ない状況下に追い込まれる場合がある。
このような状況を予想して、その場で躊躇することなく常にどのようなShip Conditionに成ろうとも対応することが出来るのが又このSTOWAGE WORKSHOP(TIMBER CARGO)であり、本プログラムを活用すれば事前にいかなる積み付け予想でも即座に計算できることから安心してBest Stowageを探索できる。
取り扱い、手順は前節で述べたとおりでほぼ同様である為説明の重複は此処では避けたい。以下、必要箇所に付き簡単に述べる。
ここで、「F.P-03)(b) Log/Loading Departure Condition(LDC) NZ PORTS (JASM3)」を例として説明する。
図99の画面は、D/W Calculator での必要な作業を終え、Timber ボタンをクリック選択する直前の状態を示す。
図100及び図101の画像は、STOWAGE WORKSHOP(TIMBER CARGO) ニュージーラン材の最初に表示される画面である。
取り扱いと手順:
〈a〉まず最初に中段各Holdに前のようにNo.1Holdから順に B/A(%)の欄に100(%)を垂直方向に連続してタイプ入力しその後S/F 1.700、W/F 0.950と続けて垂直方向にタイプすると、図102の画面に変わる。必ず以下全部タイプ直後には、ENT確定の押下を行う。
ニュージーランド材の場合はバラスト注水はとりあえず考えなくてよいので画面中段に表示されたBalance=7976MTに付き全重量を甲板上に積み付ける計画とする。
〈b〉7976(MT)を甲板上に積み付ける為上段On DeckのTotal Log Weightの欄に7976(MT)をタイプ入力し順にW/F欄に0.95をタイプしS/F欄に1.650を続けてタイプ入力すると下記の画面に変わる。
以上で瞬時に目的達成され結果は下記のとおりである。
Displacement = 40072.0 MT TKM = 11.61 M
Draft(Fore) = 9.65 M VCG = 11.00 M
Draft(Aft) = 10.61 M GM = 0.61 M
Draft(Mean) = 11.61 M GGo = 0.04 M
Trim = 0.95 M GoM = 0.57 M
Ballast = 0.0 MT
前にも述べたとおりIMO及びSOLAS条約に規定される制限条項、許容値等に関連する結果についての表示に関しては現在Soft製作中につき追って本画面上に取り込まれる予定である。
ここまでが、本実施形態における第1システムの作用についての説明であった。
続いて、本実施形態における、第2システムの作用について説明する。
第2システムは、第1システムで立案されたプラン原案のデータ出力を受けて、最終プランを編集、計算して完成しそれを管理しながら実務に利用する場所である。
III−1.DRAFT AND GM CALCULATOR→《完成書:Stability Calculation Report(Previous and Actual)》
およそ7−8年位前まではLoading Computerの搭載義務はなく喫水及びGM計算は手作業で行うことは勿論常識で又その上Shearing Force(剪断力)及びBending Moment(曲げ応力)まで手計算でやらざるを得なかったかっての時代を思い起こしながらよく出来たものだと今更ながら当時の苦労が思い起こされる。過去におけるこのような苦労の集積が我が心を動かし船舶運航能率の向上に寄与すべくECOLOAD21の開発に情熱を注ぐ牽引力ともなった。今日使用されているLoading Computer(積付計算機)」は搭載目的からその機能は実務上十分ではなくECOLOAD21のDRAFT AND GM CALCULATORに相当するプログラムただ一つの機能を有しているのみで国際条約に定められた最低条件をクリアーしているに過ぎない。
このような前文を掲載したことにはそれなりの理由がある。概して言及できることは、今日利用されている。
Loading Computerはその目的から現場の実務には十分なものではなく、実務者の立場で考案されたものではないことから現場の実務者に最も使いやすいComputerを船上に備える必要があることを痛感し既存のLoading Computerに変わって考案されたのがECOLOAD21である。
DRAFT AND GM CALCULATORは既存のLoading Computerに相当する部分であるがECOLOADではCombination Loading System Programの一環として構成配置されその機能及び効果は初めての試みであり全く新規な発想の基で開発された。又、このプログラムDRAFT AND GM CALCULATORにおいては特に積み付け作業は要求されず結果確認を行えば事足りる。利用者の希望により独自に該画面での操作も勿論可能で一つの画面で全般を同時に見ることが出来るよう考案されており作業を容易にし計算処理の迅速化が図られている。
以下、例題に沿ってDRAFT AND GM CALCULATORの特徴を重点的に説明したい。
(1) BULK CARGOの場合
まず、図103〜図105は、DRAFT AND GM CALCULATORの表示画面を示す線図であり、「F.P-01)(a) Sugar in bulk SF43CFT/LT Load Departure Condition」を一例としている。なお、図103は該画面の上部、図104は右部を図示するものであり、図105は図103の下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。以下、該画面における表示内容について説明する。
〈a〉Condition Name:「F.p-01)(a) Sugar in bulk SF43CFT/LT LDC 」
D/W CALCULATORにおいて最初にタイプ指定し表示出力されたもの。
〈b〉BULK/HOMO/GCボタン:「BULK/HOMO/GC」
BULKはBulk Cargoの略、HOMOはHomogeneousの略、GCはGeneral Cargoの略である。
〈c〉S.G=1.025:「1.025」標準海水タイプ指定されたもの。利用者希望の値をタイプ入力すれば自動的に計算が実行される。
〈d〉Ship Condition:「DEPARTURE」:D/W CALCULATORで最初にタイプ指定し、表示出力されたもの。
〈e〉図106の画像に示すボタンは利用者が計算作業中、ボタンに表示されている行に進みたい場合にそれぞれのボタンをクリック選択で即座に希望の行(その項の最上ライン)が画面のトップに表示される。
〈f〉S.G:図107の画面左側列のS.Gは利用者の希望に従い適宜にタイプ入力すれば自動計算が実行される。
〈g〉下記画面の(%)は各Tank及びHoldの容積に対する液体、貨物の容積の占有率を示す。常にこれらのタンク重量はVolumeに換算され又HoldについてはStowage Factorにより貨物の占有容積率に自動計算される。
〈h〉BULK CARGOではStowage Factorは、図108のように「CFT/LT」を指定して出力されるように構成されている。
以下、GRAIN CARGO及びTIMBER CARGOの場合にプログラム構成上特に相違している重要点について説明する。
(2)GRAIN CARGO の場合。
図109〜図111は、DRAFT AND GM CALCULATOR画面であり、「F.P-02)(a) SF42CFT/LT End Trimmed-End Trimmed Grain」を例としている。なお、図109は該画面の上部、図110は右部を図示するものであり、図111は図109の下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。
図112の例題は、Grain Capacity(Trimming)を使って積み付けた例であるのでVOLUMEの欄はTRIMと表示される。
ここで、例として、UntrimmingのGrain Capacityを使って積み付けを行う場合には、図113のようにUNTRIM表示となることは言うまでもない。
参考までにGrain Capacity Tableを、図114及び図115に添付する。
以上のように現場で最も利用者にとって使い易さを優先させた。ECOLOAD21ではCombination Systemによるプログラムであることから殆どこの場での直接的手作業は不要と思われる。
ここで、三種類の「ばら穀類貨物」DRAFT AND GM CALCULATORについては、Enr Trimmed-End Trimmedの場合と全く同様に付き省略する。
(3)TIMBER CARGOの場合。
TIMBER CARGOプログラム構成上、とくに重要な点に付き例題に沿って述べる。
まず、DRAFT AND GM CALCULATORの表示画面において、アメリカ・カナダ材で「F.P-03)(a) Log/LDC USA/CANADA」の例は、図116〜図118のとおりである。又、「F.P-03)(b) Log/LDC NZ PORTS(JASM3)」でニュージーランド材の例については省略する。
実際の木材積み付け実務においては甲板積み最後の段階で自己の計画した予想GoMを基に次から次へと吊り上げられ、積み込まれる結束された一回のクレーン吊り上げ重量1バンドル約25トンから30トンの木材の束を何時のタイミングをもって積荷役の完了宣言を出すのかは非常に難しく又GoM不足による本船の大傾斜事故にも繋がる重大な局面でもあり船長は絶大なる神経を集中する局面でもある。
このような事情を踏まえ、船上では最後の段階で一旦積み荷役を止めてRolling Period(横揺れ周期)を測定して概略のGoMをTableより求めて「追い積みあといくら」を決め支持する方法を取ることが多い。
しかしながらこのRolling Periodで最終GoMを決定して航海に踏み切ることは出来ず横揺周期の測定結果を過信し航海中危険な状態に陥ることのないよう平素心がけねばならない。
特に以下のような状況下では横揺れ周期(秒数)は短く測定(横揺れ運動が早い)しがちでその上、誤差が発生する為GoMが実際よりはるかに大きいものと錯覚し間違った判断を下し出帆後、難航余儀なくされるケースも考えられる。
(1) Loading Berth(本船積荷役岸壁その他の場所)の水深が浅く本船船底の海底までの深さ(UKC:Under keel Clearance)が小さい場合又はRolling(横揺れ)に伴って船底が海底に接触している場合。
(2)岸壁側面の水面の垂直方向の掘りおこし状態が不十分で船体横傾斜に伴い本船Bilge Keel(湾曲部竜骨)が相当強く水面下岸壁側面に接触するような状況にある場合。
(3)本船は既にGMが相当減少しておりその上UKCが小さい場合又は船底が海底に既にタッチしている場合で、その上、同一舷側横傾斜の静止状態が長い時間続いた為燃料タンクの油が片舷に流れている場合。
(4)係船索が相当船横方向に緊張している場合。
等の状況が上げられるがこ、れらはよく経験するところであり復原性の的確な判断に窮する場合もある。この如き状況下では、既に海水バラスの調整等を実施する時間的余裕はなく、確かな復原性の確認もなしに荷役を完了させられることも起きかねない。
このような見地において、ECOLOAD21により本船の予想されるコンディションを事前にあらゆる視点から予測計算し、どのような状況下に本船が置かれようともその原因調査が即刻可能ならしめるべく準備態勢を整えておくことは大変重要なポイントであって、如何なる状況下に置かれようとも自己の行ってきた計算に自信を持って対応できる。
この木材STOWAGE WORKSHOPプログラムは以上の如き難問解決を未然に防止する為に極めて効果を発揮し木材の荷役実務支援に欠かせないもので貢献度の高いプログラムであると確信する。
以下に、STOWAGE WORKSHOP(Timber Cargo)とDRAFT AND GM CALCULATORのCombination方式について示す。
〈a〉D/W CALCULATOR :USA/CANADA材Example:F.P-03)(a) Log/LDC USA/ CANADA PORTS(SCR):その表示画面は、図119及び図120に示すとおりである。
〈b〉STOWAGE WORKSHOP:USA/CANADA材Example:F.P-03)(a) Log/LDC USA/CANADA PORTS(SCR):その表示画面は、図121及び図122に示すとおりである。
前図例題ではSTOWAGE WORKSHOP(TIMBER CARGO)のアメリカ、カナダ材の場合であるが、図123及び図124の画像に示すStowage Factorは木材特有のS/F及びW/Fによって求められた貨物の重量、容積をもとにいわゆる他の貨物、Bulk Cargo及びGrain Cargo等で利用されるStowage Factorと同一の目的で利用されるそれと全く同じ意味を持つFactorである。全Hatchに亘るFactorを取り出し、このFactorがDRAFT AND GM CALCULATORに出力され、そこでの計算が実行され目的を達成できる構成となっている。経験上、今日の実務にあってはこれらの複雑な計算が必ずしも全うされているとは言い難く何とかこれをSoft化し運航の安全確保に寄与すべく思い立ち完成にこぎつけることが出来た次第である。
次に、DRAFT AND GM CALCULATORに出力された状況が、図125の画面である。又、この図では、出力されたStowage Factorが示される。
注: この二つのプログラムのコンビネーション方式でのマニュアル編成は現在何処の造船所も採用していないと思われる。Loading and Stability Manual(Loading and Stability Information Booklet 等)の積付マニュアルにECOLOAD21方式を採用して利用者に提供することは船舶運航の安全確保上欠かせないものであると確信している。
DRAFT AND GM CALCULATORが完成されれば、必要なデータは出力され、このStability Calculation Report (Previous or Actual)(復原性計算書)として自動表示される。これは更なる編集作業は特に必要とはしないが限定必要事項、メモ等を追加入力できるように構成される予定である。又Printable VersionのFormと成り又Previous及びActual Loadの両方に対応可能でありStability Calculation Report(Previous and Actual)として完成後はINTERNET通信により関係先との交互の交信が可能となる。現在、このStability Calculation Report製作作業中であるため追って取り込まれる予定である。
なお、以上において説明した「III−1.DRAFT AND GM CALCULATOR」の処理は、第2システムでだけ行われるものではない。適宜、第1システムでも行われるものである。例えば、II−1やII−2で前述した処理においても、適宜行われるものである。
III−2.STOWAGE PLANNER→《完成書:Stowage Plan (Prestowage and Actual Stowage Plan)》
前のSTOWAGE WORKSHOPから必要なデータが出力され自動的にPRESTOWAGE PLANNERが創作される。以下に述べるように必要な追加項目を入力し編集作業が行われる場所である。又Printable Versionのフォームとなり previous Stowage Plan及びActual Stowage Planとして完成してその両方に対応可能であり完成後はINTERNET通信により関係先と自由に交互の交信が可能となる。例題に沿ってStowage Plan(載貨積付図)を下記に示す。
(1) BULK CARGO(ばら積貨物)
STOWAGE PLAN:Example:F.P-01)(a) Sugar in Bulk SF43CFT/LT Load Departure Condition(LDC)。図126及び図127に示すとおりである。
(2)GRAIN CARGO(ばら穀類貨物)
STOWAGE PLAN:Example:F.P-02)(a) SF42CFT/LT End Trimmed-End Trimmed Grain(LDC)。図128及び図129に示すとおりである。
「Example:SF42CFT/LT End Trimmed-End Untrimmed Grain Load Departure Condition(LDC)」については省略する。
STOWAGE PLAN:三種類の「ばら穀類貨物」は、図130及び図131に示すとおりである。
(3)TIMBER CARGO(木材、製材等貨物)
STOWAGE PLAN:Example:F.P-03)(a) Log/Load Departure Condition USA/CANADA PORTS (SCR)。図132及び図133に示すとおりである。
「STOWAGE PLAN:Example:F.P-03)(b) Log/Load Departure Condition NEW ZEALAND PORTS (JASM3)」については省略する。
以上三種の貨物の代表例を掲載したが一方、下記に示した画面の空欄部分について利用者独自のタイプ入力によって適当な言語表現で埋めれば完成である。該画面の下方区域については此処では変更は不可能である。変更の必要があれば一旦STOWAGE WORKSHOPに帰り所要の箇所を入力変更する必要がある。
例えば「Bulk Cargo」については図134に示すとおりである。
III−3.LOADING/UNLOADING SEQUENCE WORKSHOP→《完成書:Loading and Unloading Sequence Plan》
国際海上人命安全条約(SOLAS)の規定(CHAPTER VI Part B Special provision for bulk cargoes other than Grain (Regulation 6-7)に基づき我が国、日本国における国内法では「特殊貨物船舶運送規則」においてその第15条の7(荷役計画書)で次の如く規定される。
第15条の7(荷役計画書)
船舶に固体貨物をばら積みして運送する場合には船長は荷役作業を行う前にターミナル代表者と協議し当該荷役作業に関し次に掲げる事項を記載した計画書(以下この節において「荷役計画書」と言う。)を作成しなければならない。
1.荷役作業を行う船倉の順序。
2.船積又は陸揚をする貨物の船倉ごとの貨物量。
3.船積又は陸揚をする貨物の船倉ごとの単位時間あたりの貨物量。
(2)荷役計画書には次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
1.荷役作業においてバラストポンプを前条第一項二号(バラストポンプの注排水能力)に掲げる能力の範囲内で使用することとしていること。
2.前項第二号及び三号に掲げる貨物量により船倉に作用する力が前条第一項三号(内底板の単位面積当たりの最大許容荷重)、第四号(船倉ごとの最大許容荷重)に掲げる値を超えないこと。
3.荷役作業により船体に作用する剪断力及び曲げモーメントが前条第一項第五号(最大剪断力及び最大許容曲げモーメント)値を超えないこと。
4.前条第一項第六号(荷役作業中又は航海中における船体の強度を考慮した荷役作業に係わる指示及び制限)に掲げる指示及び制限に従っていること。
これらの条約規定又国内法に従い造船所ではTypical Loading/Unloading Plan として指示書がStandardとして本船に提供されている。実際に実務においてはSequenceにしたがってこれらの全ての許容値又は数値を例えそれが一時的なものであろうともクリアーしなければ成らず合理的に実務者に知らしめることが要求される。このような事情に基づいて開発されたのがこのプログラムである。Preplanとして又Actual planとしていずれにも利用できる。但し実際の積み付けでは現場のあらゆる事情からSequence Planの積み付け途上での貨物重量とShore Scale(陸上計量)とでは少々誤差が生じ、さほど正確なものではない。最後の段階でSurveyor(検定人)によるDraft Survey(喫水検定)によって最終協定で正確な合計重量が決定される。
Loading Sequence Planは完成書として基本的にこれに従って積み付けられ将来利用されるものであるので事前に準備する事が要求される。
次にLOADING SEQUENCE WORKSHOPについてBulk Cargoの例題に沿って述べる。
この二種のSequence Planの基本的相違はLOADING SEQUENCEは積み順序を計画するのに対しUNLOADING SEQUENCEは揚げ順序を計画することにあり全く逆の関係である。従って下記のことを考慮しながら計画書を作成することが要求される。
(1)LOADING SEQUENCE WORKSHOPは船長による本船の基本計画書の作成場所でありLoading Sequence Planを受けたShipper(荷主又は船積業者)は出来るだけこれを尊重しながら積み付けを実施するがHatch(ハッチ)毎の積載数量はあらゆる事情から実際積み付けとは完全に一致することはまず無いと言ってよい。
(2)従って揚荷役(Unload or Discharge)を行う際は実際に積載された後、各ハッチ毎及び揚地港別の公式な報告書又はプランが入手されるのでそれらを基に新規な数量にしたがったUNLOADING SEQUENCE WORKSHOPの下で計画書を作成しなければならない。
(3)これらの計画書のSequence(回数・順番)は荷役のロスタイム(Loss Time)が発生しないよう出来るだけ最少の積み又は揚げ回数に抑える努力が要求されるのでこの見地から最適と思われるプランを選択するよう心掛けねばならず直前になって拒否され別途プランの再作成で荷役開始の遅延を誘発してはならない。
(4)実際に積地港又は揚地港のターミナルにおいてはその設備は多種多様であって必ずしも積込機は一基とは限らず数基の設備を保有する場合もある。2基同時での積み付けでは船のTRIM(トリム)調整の点からは1基の場合と比較してSequence Plan上は計画し易い面もある。此処では1基の場合で5hatch(5船倉)船につき述べるが2基については7hatch及び9hatch船に準じて追って取り込まれる予定である。又、揚地でのUNLOADING SEQUENCE PLANについてはACTUAL LOADINGの項で詳しく述べたい。
(1)BULK CARGO(ばら積貨物)の場合
上の画面はSTOWAGE WORKSHOP(Bulk Cargo)の作業が終わった後LOADING SEQUENCE WORKSHOPに移行した時の最初の画面を表している。
注意しなければならないのは一般的に陸上の積む側の関係者としては常に最少回数のSequence(順番・回数)で積み荷役を終わらせたい事を主張し、一方本船側では船体の安全面即ち十分な余裕を持った船体への荷重、応力等を念頭に又荷役中の過大トリム特にTrim by the head(船首トリム)を避けたいが為に逆にSequenceが増加傾向に成らざるを得ず両者の合意点が相違することがしばしばである。このような観点からできるだけ最少のSequence(順番・回数)をその許容値内で計画するよう努力することは肝要である。以下5hatch船の最も典型的で理想的な例題を掲げ説明する。
SEQUENCE NO.(0)→ 積荷役開始前予め海水バラスタンクの排水準備をする。図135〜図137で示される表示画面を参照。なお、図135は該画面の上部、図136はその右部を、図136は図135の下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。
SEQU ENCE NO.(1)→No.3Hold:Loading About 4000MT Stop(No.3船倉約4000MT積載で一時中断要請)Balance(残重量):3445.1MT Deballasting(海水バラスト排水):No.3/4WBT(P/S) & No.3/4TST(P/S)。
以下SEQUENCE NO.2以降に付いては適宜に手順に従って移行すればよく各SEQUENCEごとの経過については此処では省略する。
EQUENCE NO.(11)→ No.3Hold Loading 1145.1MT (完了)小計 7445.1MT。Deballasting:All tanks stripping was completed (全海水バラストタンク排水及び残水「さらえ」作業完了)。図138〜図141で示される表示画面を参照。なお、図138は該画面の上部、図139はその右部を、図140は図138の下部を、図141は図140の更に下部を図示するものであり、作図の都合で複数図に分割されたものである。
今回はSequence No.(10)において計画書通りNo.1Holdへ1600.7MTを積載、最終Sequence No.(11)ではBalance weightを計画書どうり1145MT積載でTrim by the stern 0.52meterで決まった例であるが現実には前にも述べた通り各ハッチ毎及び揚地港別重量はさほど正確ではないのでBalance weightはその時々に増減するのは必定で現場本船担当責任者の自由裁量で決定されなければならない重要な要素である。尚、UNLOADING SEQUENCE WORKSHOPは後にACTUAL LOADの項で説明したい。
以上説明したように、本実施形態によれば、本願発明を効果的に適用することができる。
以上のように、本発明に係る船舶荷役実務支援システムは、特に、船舶荷役実務においてコンピュータ装置を導入し、又データ通信の導入を容易にし、有資格者の業務軽減や迅速化を図り、人身及び貨物の安全確保を当然ながら充実しつつ、コストの低減を図るのに適している。

Claims (15)

  1. 船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、
    貨物積付け企画立案支援装置により、載貨重量(dead weight(D/W))を求める計算をすると共に、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)を計算しつつ各船倉の積付積載量を求める計算を行い、
    これら計算結果に基づいて積荷・揚荷役実務支援装置により、積付計画書の編集作成をするようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  2. 請求項1において、
    前記貨物積付け企画立案支援装置及び前記積荷・揚荷役実務支援装置が1つのコンピュータ装置ハードウェア上に設けられ、
    メニュー選択処理部によるスタートメニュー操作入力によって、電子的に保存されている取り扱う元情報を選択しつつ、これら装置の処理を起動することができることを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記貨物積付け企画立案支援装置による前記計算結果を、データ通信によって受信し、
    該計算結果に基づいて、該貨物積付け企画立案支援装置とは異なるコンピュータ装置ハードウェア上に設けられた前記積荷・揚荷役実務支援装置により、前記積付計画を行うようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記積付計画に基づいて前記積荷・揚荷役実務支援装置により、喫水及び復原力及び応力を計算しつつ船積・陸揚計画の荷役手順を作成するようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  5. 船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、載貨重量計算処理部により、
    船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、及び航海燃料及び清水の情報を少なくとも含む航海運航情報の少なくとも1つに基づいた画面表示を行い、
    載貨重量を計算するために用いる係数のキー入力を受け付け、
    該係数入力の情報を用いて載貨重量を計算して、該計算結果を画面表示するようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  6. 船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、積付積載処理部により、
    船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報に基づいた画面表示を行い、
    各船倉の積付積載量を計算するために用いる係数のキー入力を受け付け、
    喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)の計算を内部処理又は外部処理で行いつつ、該係数入力の情報を用いて積付積載量を計算し、これら計算結果に基づいた情報を画面表示するようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  7. 請求項6において、
    重量係数(weight factor(WF))及び積付係数(stowage factor(S/F))の少なくとも一方に基づいて区分される積荷種別の相違に応じて、異なる処理により、前記積付積載量計算を行うようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  8. 請求項7において、前記積荷種別区分が、丸太材・製材(Timber Cargo)の区分を少なくとも含むことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  9. 請求項6〜8のいずれかにおいて、前記積付積載量に基づいて、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報を生成し、出力するようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  10. 船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、喫水・復原力・応力計算処理部により、
    バラストタンクの注水量の入力を受け付け、
    該注水量入力の情報、船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報を少なくとも用い、喫水計算を行い、メタセンタ高さ(GM)の算出を主とした復原力計算を行い、許容船体縦強度及び曲げ応力の判定を行い、又艙内の船底板に係わる許容荷重の判定を行うようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  11. 船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、積付計画書処理部により、
    他から与えられる、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報に基づいて、積付計画書を編集作成するようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  12. 船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、船積・陸揚計画処理部により、
    船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、各船倉に積付積載の積荷に関する載貨積付情報に基づいた画面表示を行い、
    船積・陸揚の荷役作業過程の段階における、各船倉の積付積載量のキー入力を受け付けて、
    該積付積載量入力に基づいた、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)の計算結果に従いしつつ、
    他から与えられる、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報に基づいて、該積付積載量計算の積付に至るまでの、前記段階によって構成される積付手順を作成するようにしたことを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  13. 請求項11又は12において、前記積付積載量計算結果が、請求項6に記載の積付積載量計算処理部により求められるものであることを特徴とする船舶荷役実務支援方法。
  14. 船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、
    載貨重量(dead weight(D/W))を求める計算をする載貨重量計算処理部と、
    各船倉の貨物の積付積載量に従った、喫水(draft)及び復原力(stability)及び応力(stress)の計算を行う喫水・復原力・応力計算処理部と、
    これら計算結果に従いつつ各船倉の積付積載量を求める計算を行う積付積載処理部と、
    を備えたことを特徴とする貨物積付け企画立案支援装置。
  15. 船舶の荷役実務上必要な貨物の積み付けを行うに際して、
    船積・陸揚の荷役作業過程の段階における、各船倉の積付積載量のキー入力を受け付けて、該積付積載量入力に基づいた、喫水(draft)及び復原力(stability)の計算、及び、荷重及び応力(stress)に関する判定を行う喫水・復原力・応力計算処理部と、
    船倉及びバラストタンクの情報を少なくとも含む船舶設備情報、各船倉に積付積載の積荷に関する載貨積付情報に基づいた画面表示を行い、前記喫水・復原力・応力計算処理部の計算結果に従いしつつ、他から与えられる、各船倉の貨物の積付積載量に関する情報を含む載貨積付情報に基づいて、該積付積載量計算の積付に至るまでの、前記段階によって構成される積付手順を作成する船積・陸揚計画処理部と、を備えるようにしたことを特徴とする積荷・揚荷役実務支援装置。
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